JP2659362B2 - デイスク状記録媒体における画像情報記録方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 画像データを記録する記録媒体において、画像データ
とこの画像データを検索するに必要な複数種類の検索デ
ータとの記録領域を内容ごとに分けて記録媒体に記録す
ることにより、検索と画像データへのアクセス時間を短
縮するようにした。

さらに、上記検索データおよび画像データのディスク
上の放射方向の記録位置を特定することによって、より
効果的に画像データへのアクセス時間の短縮を図ること
ができる。

〔産業上の利用分野〕

単色あるいはカラーの画像情報を光ディスクあるいは
光磁気ディスクなどの記憶容量の大きいディスク状高密
度記録媒体に記録するのに特に好適な、ディスク状記録
媒体における画像情報記録方法に関する。

〔従来の技術〕

記録媒体に記録される画像情報の種類には次のような
ものがある。

ディレクトリ情報 検索ディレクトリ情報 論理ディレクトリ情報 物理ディレクトリ情報 画像関係データ アブストラクト画像データ 画像データ 付属情報 ここで、検索ディレクトリは書換のできない追記型光
ディスクのような追記型記録媒体の場合には最新の物理
ディレクトリおよび論理ディレクトリの所在位置を示す
アドレス情報を含んでおり、この物理ディレクトリは画
像データが記録されている記録媒体上の位置を示す情報
であり、また論理ディレクトリはユーザが理解しかつこ
のディレクトリを指定することによって所要の画像デー
タにアクセスし得るように付された情報である。

上記画像データについてのアブストラクト画像データ
は、画像の特徴を簡略化したパターンとして示すことに
よってユーザが所望の画像を検索し得るようにするため
のデータであり、画像データは本来の画像を表示するた
めのデータである。

これらの情報は、第２図に示すように、テレビ信号イ
ンタフエース１あるいはスキャナ２などからのアナログ
画像信号をA/D変換器３によりA/D変換を行うことによっ
てディジタル化した後にホストプロセッサ４によって記
録に適した形式のデータに変換して、この画像データに
付随する付属情報および同期情報とともに画像記憶装置
５においてディスク状記録媒体に記録される。

そして、ディスク状記録媒体からの画像記憶装置５に
おいて再生されたデータは、例えば通信装置６から他の
画像再生装置に送られたり、表示装置７において画像と
して再生されたり、あるいは記録装置８において画像デ
ータとして記録することができる。

上記のようなデータを記録する記録媒体の１種として
用いられる追記型ディスク記録媒体の記録トラックに
は、第３図にその概念を示すように、上記のようなデー
タを記録するセクタＳと、このセクタに既にデータの書
込みが行われているか否かを示すフラグおよびこの書込
まれているデータが更新あるいは削除されたデータであ
ることを示すフラグとを含むセクタフラグＦとが交互に
記録されて、ディスク状記録媒体の記録トラックを構成
しており、このセクタフラグＦを調べることによって最
新の画像データを選択することができる。

上記のような記録媒体に記録される画像データは、上
述のように、画像そのものを示す画像データとこの画像
データを物理的あるいは論理的に管理するためのディレ
クトリ情報とからなっており、この画像データ特にカラ
ー画像の場合の画像データはデータ量が膨大であって、
上記のようなディレクトリ情報と画像データとを組にし
た多数の画像情報を上記のようなディスク状記録媒体に
記録すると、所要の画像データを検索して取出すために
は長い時間を必要としていた。

特に、画像データの検索を行う場合には、必要な画像
データがランダムに記録されているために、所望の画像
データにアクセスするためのヘッドの機械的な移動に要
する時間が大きく、ユーザに好ましいものではなかっ
た。

また、追記型光ディスクのように一旦記録したデータ
を消去することができない記録媒体においては、画像デ
ータを訂正・削除する処理を行っても、そのディレクト
リ情報がその度に変更されるだけで訂正前あるいは削除
前の画像データ自体はこの光ディスクに残っており、し
たがって記録トラックを追跡して所要のディレクトリ情
報を検索したり、所要の画像データを取出すためには上
記のように無用になった情報を追跡する時間が必要であ
った。

この欠点を解決するために、従来この検索のために必
要な検索データ、例えばディレクトリ情報をフロッピー
ディスク、磁気ディスクなどの別の記録媒体に記録し、
この記録媒体を使用して所要の画像データを選択するこ
とが行われている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、上述のようにデータ量がきわめて多い画像
データを記録したディスク状記録媒体から所要の画像デ
ータを速やかに取出すための改良された記録方法を提供
することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

物理ディレクトリおよび論理ディレクトリでの所在位
置を示すアドレス情報を含む各画像データについての情
報を記録した検索ディレクトリ、上記物理ディレクト
リ、上記論理ディレクトリ、複数の画像データを検索す
るためのアブストラクト画像データ、および、この複数
の画像データを、ディスク状記録媒体の半径方向に分解
されたそれぞれの記録領域に読出ヘッドの移動方向にこ
の順番で記録するようにした。

また、一つの画像データを検索するための情報が複数
種類の検索データからなり、複数の画像データとそれぞ
れの画像データについての上記複数種類の検索データの
種類ごとの検索データとがディスク状記録媒体の半径方
向に分割された異なる記録領域にそれぞれ記録するよう
にしてもよく、このときには、読出される順番にしたが
ってディスクの内側から外側あるいは外側から内側に配
置された記録領域にそれぞれ記録してもよい。なお、こ
の検索データとしては、検索ディレクトリ、物理ディレ
クトリ、論理ディレクトリ、および、アブストラクト画
像データを用いることができる。

さらに、同一の画像についての複数の検索データをデ
ィスク状記録媒体の半径方向に分割された異なる記録領
域にそれぞれ記録するとともに、先に読出された検索デ
ータが終了して読出ヘッドが異なる記録領域に移動した
ときに次に読出すべき検索データの先頭位置となるよう
に、これらのディスクの放射方向の記録位置を異ならし
めることができる。

〔作 用〕

複数の画像データを記録する記録媒体において、この
画像データを検索するに必要な複数種類の検索データの
記録領域を検索データの種類ごとにディスク状記録媒体
の半径方向に分割されたそれぞれの記録領域に記録する
ことにより画像データの検索に要する時間を短縮し、そ
の結果として画像データへのアクセス時間が短縮される
ようにした。

これら検索データの記録領域の配置を、読出ヘッドの
移動方向、あるいは、読出される順番にしたがって配置
することによって、さらにアクセス時間を短縮すること
ができる。

これに加えて、上記検索データおよび画像データのデ
ィスク上の放射方向の記録位置を特定することによっ
て、より効果的に画像データへのアクセス時間の短縮を
図ることができる。

上記した検索データの検索ディレクトリは、画像記憶
装置５（第２図）において読取られてホストプロセッサ
４において処理されて所要の画像データを取出すために
用いられるものであり、また、アブストラクト画像デー
タはこのデータを表示装置７などにより画像化して表示
することによって使用者に所要の画像を選択させるもの
である。

この検索ディレクトリあるいはアブストラクト画像デ
ータなどの検索データを予め定めた記録領域、例えば第
１（ａ）図に示すように、ディスクＤの記録部を同心円
により分割した検索情報として示した情報の記録領域
R₁,R₂の一つにこのディスクに記録されている画像デー
タのすべてについての検索データを連続しておくことに
より、検索には不要な画像データおよびその他のデータ
とは無関係に検索データのみを読出すことができるの
で、検索速度を向上することができる。

また、検索データを２種類以上使用する場合には、こ
の検索データをそれぞれ別の記録領域に記録するもので
あり、第１（ｂ）は読取ヘッドがディスクの内側から外
側へ移動する場合の記録例を示したもので、２種類の検
索データを画像データの記録領域R₁₃とは異なる第１検
索情報および第２検索情報として示した記録領域R₁₁,R
₁₂にそれぞれ記録することにより上記同様に検索速度を
向上することができる。

また、第１（ｃ）図は読度ヘッドがディスクの外側か
ら内側へ移動する場合に使用されるディスク状記録媒体
の記録例を示したもので、画像データを記録する記録領
域R₂₁とは異なる第１検索情報および第２検索情報とし
て示した記録領域R₂₃,R₂₂にそれぞれ異なる種類の検索
データを記録する。なお、検索データの種類が多い場合
には、記録領域の数を増やせばよいことはいうまでもな
い。

この場合、検索ディレクトリ、物理ディレクトリ、論
理ディレクトリ、アブストラクト画像データを検索デー
タとして画像データとともにそれぞれの記録領域に記録
する場合には、この順序で読取ヘッドの移動方向の記録
領域にそれぞれ記録するようにすれば、画像データの検
索をより効果的に実行することができる。

さらに、第１（ｄ）図に示すように、画像についての
検索データＳとこの検索データに対応する画像データDp
とのディスク状記録媒体Ｄにおける放射方向の位置関係
を、記録・再生ヘッドのディスク半径方向の移動速度と
その間のディスクの回転Dp′を考慮した位置関係とする
ことによって、所要の画像情報にアクセスするに要する
時間をさらに短縮することができる。

〔実施例〕

第４図は本発明による記録方式の実施例を示すもの
で、回転するディスクＤ上に読取ヘッドの軌跡Ｔを示し
てあり、太線部分は記録の読取を行う部分であり、その
間の細線はこのヘッドのディスク外周方向へ向けての半
径方向の移動期間における軌跡である。

ディスクに設けた４つの記録領域R₃₁〜R₃₄について画
像検索時の読取ヘッドの移動方向に合わせて、その内側
から外側に向けて、記録領域R₃₁に検索ディレクトリD
s、記録領域R₃₂に論理・物理ディレクトリDp、記録領域
R₃₃にアブストラクト画像データPaをそれぞれ記録し、
記録領域R₃₄に画像データPaを記録する。

そして、領域R₃₁に記録されている検索ディレクトリD
s′の一つの画像について情報の読取が終了し、読取ヘ
ッドがディスクの半径方向に移動してその外側の論理・
物理ディレクトリを記録している記録領域R₃₂に達した
とき、検索した画像についての論理・物理ディレクトリ
Dp′の先頭位置に読取ヘッドが位置するようにする。

さらに、この論理・物理ディレクトリの読取りが終了
してこの記録領域R₃₂からアブストラクト画像データの
記録領域R₃₂に読取ヘッドが移動したとき、この検索さ
れた画像についてのアブストラクト画像データPa′の先
頭位置に読取ヘッドが位置するようにする。

そして、このアブストラクト画像データPa′の読取り
が終了して読取ヘッドがこの画像データの記録領域R₃₃
から画像データの記録領域R₃₄に移動し終わったにもこ
の検索された画像についての画像データPdの先頭位置と
なるように、上記ヘッドのディスク半径方向の移動速度
とディスクの回転速度に基づいてその回転方向上の位置
をずらせて記録しておく。

これによって読取ヘッドは同一の画像についての検索
ディレクトリDs′、論理・物理ディレクトリDp′、アブ
ストラクト画像データPa′および画像データPdに実質上
連続してアクセスすることができ、これら情報へのアク
セス時間を著しく短縮することができる。

この実施例では、画像に対して４つの情報がディスク
に記録されている場合について説明したが、画像データ
はほかにどのような検索データやその他のデータを記録
するかは、検索手段、ディスク読取装置の構成あるいは
記録される画像の内容などに応じて適宜選択すればよい
ことはいうまでもない。

第５図は、追記型光ディスクにおいて、有効な記録が
存在するセクタを選択するための処理の例を示すフロー
チャートであり、選択を開始するアドレスが設定される
とそのアドレスのセクタフラグ（第３図Ｆ）をチェック
してそのセクタの記録が削除されたものであるか否かを
検査し、既に削除されているデータであればセクタのア
ドレスに１を加えて次のセクタのセクタフラグを検索す
る。

もし、この検査されたセクタのデータが削除されたデ
ータではなく、有効なデータであれば、このセクタフラ
グに続くセクタ（第３図Se）から物理ディレクトリおよ
び論理ディレクトリを読出し、例えば読出すべき画像デ
ータが記録されている記録媒体のセクタアドレスをセッ
トしてこのセクタの読出しを実行し得るようにする。

〔発明の効果〕

本発明によれば、画像データを検索するに必要な複数
種類の検索データの記録領域を検索データの種類ごとに
ディスク状記録媒体の半径方向に分割されたそれぞれの
記録領域に記録することにより、画像データの検索に要
する時間を短縮し、その結果として画像データへのアク
セス時間が著しく短縮できるという効果が得られる。

また、これら検索データの記録領域の配置を、読出ヘ
ッドの移動方向、あるいは、読出される順番にしたがっ
て配置しておけば、さらにアクセス時間を短縮すること
ができ、さらに、検索データおよび画像データのディス
ク上の放射方向の記録位置を上記のように特定すること
によって、より効果的に画像データへのアクセス時間の
短縮を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１（ａ）図ないし第１（ｄ）図は本発明の原理を説明
するための図、 第２図は本発明が適用される画像データ記憶装置の例を
示す図、 第３図はディスク状記録媒体における記録フォーマット
の例を示す図、 第４図は本発明によるディスク状記録媒体の記録と読取
りとを説明するための実施例、 第５図は有効なデータが記録されているセクタを選択す
るためのフローチャートである。

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】物理ディレクトリおよび論理ディレクトリ
   での所在位置を示すアドレス情報を含む各画像データに
   ついての情報を記録した検索ディレクトリ、上記物理デ
   ィレクトリ、上記論理ディレクトリ、複数の画像データ
   を検索するためのアブストラクト画像データ、および、
   この複数の画像データを、ディスク状記録媒体の半径方
   向に分割されたそれぞれの記録領域に読出ヘッドの移動
   方向にこの順番で記録することを特徴とするディスク状
   記録媒体における画像情報記録方法。
2. 【請求項２】一つの画像データを検索するための情報が
   複数種類の検索データからなり、複数の画像データと、
   これら複数の画像データのそれぞれについての上記複数
   種類の検索データの種類ごとの検索データとが、ディス
   ク状記録媒体の半径方向に分割された複数の記録領域の
   それぞれ異なる記録領域に記録されていることを特徴と
   するディスク状記録媒体における画像情報記録方法。
3. 【請求項３】複数の画像データと、これらの画像データ
   を検索するためのこれら複数の画像データのそれぞれに
   対応した複数種類の検索データとをディスク状記録媒体
   の半径方向に分割された異なる記録領域に、かつ、読出
   される順番にしたがって内側から外側あるいは外側から
   内側にそれぞれ記録することを特徴とする特許請求の範
   囲第２項記載のディスク状記録媒体における画像情報記
   録方法。
4. 【請求項４】検索ディレクトリ、物理ディレクトリ、論
   理ディレクトリ、アブストラクト画像データおよび画像
   データを、読出される順番にしたがってそれぞれの記録
   領域に記録することを特徴とする特許請求の範囲第３項
   記載のディスク状記録媒体における画像情報記録方法。
5. 【請求項５】同一の画像についての複数種類の検索デー
   タがディスク状記録媒体の半径方向に分割された異なる
   記録領域にそれぞれ記録されており、先に読出された検
   索データが終了して読出ヘッドが異なる記録領域に移動
   したときに次に読出すべき検索データの先頭位置となる
   ように、これらのディスクの放射方向の記録位置を異な
   らしめたことを特徴とするディスク状記録媒体における
   画像情報記録方法。