JP2658529B2 - 車両用キャスタ角制御装置 - Google Patents

車両用キャスタ角制御装置

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JP2658529B2
JP2658529B2 JP2212217A JP21221790A JP2658529B2 JP 2658529 B2 JP2658529 B2 JP 2658529B2 JP 2212217 A JP2212217 A JP 2212217A JP 21221790 A JP21221790 A JP 21221790A JP 2658529 B2 JP2658529 B2 JP 2658529B2
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泰孝 谷口
忠夫 田中
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    • B60G15/02Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type having mechanical spring
    • B60G15/06Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type having mechanical spring and fluid damper
    • B60G15/067Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type having mechanical spring and fluid damper characterised by the mounting on the vehicle body or chassis of the spring and damper unit
    • B60G15/068Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type having mechanical spring and fluid damper characterised by the mounting on the vehicle body or chassis of the spring and damper unit specially adapted for MacPherson strut-type suspension
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両のサスペンションにおけるキャスタ角
の制御装置に関し、特に、車体に横風等による横加速度
が加わるとこの横加速度の大きさに対応してキャスタ角
を制御しうる、車両用キャスタ角制御装置に関する。
[従来の技術] 自動車において、サスペンションのアライメント調整
を行なうことにより、車両の走行特性等を変更できるこ
とが知られており、サスペンション要素の一つであるキ
ャスタ角(以下、単にキャスタともいう)を調整して、
車両の走行性能を向上させる手段も提案されている。
かかるキャスタについては、角度を大きくすると直進
安定性が向上し小さくすると操舵性能が向上するので、
例えば、車速の大きさに対応してキャスタが大きくなる
ように制御して直進性能を向上させることや、操舵角の
大きさに対応してキャスタが小さくなるように制御して
操舵性能を向上させることが提案されている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、特に高速走行時などに例えば横風等のドラ
イバの意志以外の概略が作用すると、車体が適正な走行
レーンから外れてしまう畏れがあり、ドライバはこのよ
うな外力に対して適切な操舵操作やアクセル操作で対処
しなければならない。
しかしながら、例えば突風などの瞬間的な外力に対し
てこのような対処を速やか且つ適切に行なうのには高度
な運転技術が要求される。
そこで、ドライバの操作でなく、サスペンションアラ
イメントを自動調整することで、このような外力に対処
することが考えられ、外力に対して適時にキャスタ角を
調整することで、車両が外力を受けた際のドライバの負
担を軽減できるようにしうる。
しかも、このような瞬間的な外力に対するキャスタ角
の調整は、外力の大きさに応じて応答性を良く適切に行
ないたい。
本発明は、このような課題に鑑みて案出されたもの
で、車両が横方向から外力を受けた際にキャスタを適切
に自動調整できるようにして、横風等の外力に対してド
ライバが高度な技術を駆使しなくても車両の安定走行を
継続できるようにした、車両用キャスタ角制御装置を提
供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] このため、本発明の車両用キャスタ角制御装置は、車
両のサスペンションにおいて、該サスペンションの構成
要素を駆動することによりキャスタ角を調整しうるキャ
スタ角調整機構と、走行状態に最適のキャスタ角を設定
するキャスタ角設定手段と、車両のキャスタ角が該キャ
スタ角設定手段で設定されたキャスタ角をとるように該
キャスタ角調整機構を制御する制御手段と、該キャスタ
角調整機構によるキャスタ調整の速度を設定するキャス
タ調整速度設定手段とをそなえるとともに、車体に加わ
る横加速度を検出する横加速度検出手段と、該横加速度
の時間変化を検出する横加速度変化検出手段とをそなえ
て、該キャスタ角設定手段が該横加速度検出手段の検出
情報に基づいて横加速度の大きさに対応してキャスタ角
を大きくするように構成されるとともに、該キャスタ調
整速度設定手段が該キャスタ角設定手段による設定キャ
スタ角の変更時に該横加速度変化検出手段の検出情報に
基づいて横加速度の時間変化の大きさに対応してキャス
タ調整の速度を速めるように構成されていることを特徴
としている。
[作 用] 本発明の車両用キャスタ角制御装置では、キャスタ角
設定手段で、該横加速度検出手段の検出情報に基づいて
横加速度の大きさに対応してキャスタ角が大きくなるよ
うに設定され、キャスタ調整速度設定手段で、このキャ
スタ角設定手段により設定されるキャスタ角が変更され
た時に横加速度変化検出手段の検出情報に基づいて横加
速度の時間変化の大きさに対応してキャスタ調整が速度
を速めように設定される。制御手段が、このようにして
キャスタ角設定手段で設定されたキャスタ角とキャスタ
調整速度設定手段で設定されたキャスタ調整速度とに基
づいてキャスタ角調整機構を制御する。これにより、例
えば横風等の外力が作用した場合に、車両の走行安定性
がその外力の急変状態に応じた速度で自動的に高められ
るようになる。
[実 施 例] 以下、図面により本発明の一実施例としての車両用キ
ャスタ角制御装置について説明すると、第1図はそのキ
ャスタ角制御の内容を示すフローチャート、第2,3図は
そのキャスタ角の設定にかかる係数の特性を示すグラ
フ、第4図はそのキャスタ調整速度に関する時定数の特
性を示すグラフ、第5図はキャスタが目標値に到達する
までの時間経過を示すグラフ、第6図はその他のキャス
タ調整速度の変更手段である油圧回路部分を示す模式的
断面図、第7図はそのキャスタ角調整機構を示す分解斜
視図、第8図はそのキャスタ角調整機構をそなえたサス
ペンションを示す斜視図、第9図はそのアクチュエータ
の油圧回路構成図である。
まず、本装置を装備する車両のサスペンションについ
て説明すると、この実施例のサスペンションは、第7図
に示すように、乗用車用のストラット式のフロントサス
ペンションであって、左右のストラック1,1は、いずれ
も周知のようにショックアブソーバ2にコイルスプリン
グ3を組合わせて構成され、各ストラット1,1の頭部が
車体4側に固定されている。各ストラット1,1の下端部
には、ナックル5およびハブ6を介して前輪7が回転自
在に装着されている。
また、ストラット1の下端部は、ロアアーム8を介し
て、サブフレームを兼ねるように前輪間に設けられたク
ロスメンバー9に連結され、ショックアブソーバ2を懸
架リンクの一部として利用したサスペンションを構成し
ている。
なお、10は、クロスメンバー9に設けたセンターメン
バ、11はディスクブレーキである。
そして、こうしたストラット1,1の頭部1A,1Aの取付部
に、この頭部1A,1Aをそれぞれ車体4の前後方向にスラ
イドさせることでキャスタ角を自在に調整しうるキャス
タ角調整機構(スライド機構)12,12が設けられてい
る。
なお、第7図において、27は駆動シャフト、28はスタ
ビライザーである。
このキャスタ角調整機構12,12はいずれも同様に構成
されており、第8図に示すように、ストラットタワーの
上面の車体4側に取り着けられたスライドベース14と、
ストラット1の上端に取り付けられてスライドベース14
に対してスライドしうるスライド板13とをそなえてい
る。
スライドベース14は、例えば長手側を車体前後方向に
向けた板部材15の中央に、車体前後方向と平行な略長方
形状の貫通孔16を設けられた構造になっており、貫通孔
16の車幅方向側と対応する二辺の全体に、断面がほぼ三
角形状の壁で構成される一対のレール部17,17を並行に
立設されている。このレール部17,17はいずれも内向き
に配置されており、これらの対向するレール部17,17間
及び貫通孔16の内部を、ストラット1の頭部1Aが貫通す
るようになっている。なお、17aはレール部17を支える
ためのリブである。
一方、スライダ板13は、スライドベース14のレール部
17,17間の距離に対応した寸法を持つ略長方形の板部材1
8と、この板部材18のレール部側の平行な二辺の全体に
設けられ上記のレール部17,17と嵌挿自在な楔形状をも
つ摺動壁部19,19とをそなえている。
摺動壁部19,19は、楔状の断面を有し、例えば板部材1
8の辺を頂部とした対称な三角形の壁を板部材18の側部
に一体に設けられたもので、上記のレール部17,17にガ
タ付くことなく摺接しており、これにより、スライド板
13がレール部17,17間でこのレール部17,17に案内されて
一定方向にスライドしうるようになっている。
なお、各摺動壁部19とこれに対向するレール部17との
間には、例えばローラベアリングを複数並設してなるニ
ードルローラベアリング20がスライド方向沿いに介在さ
れ、スライダ板13を車体前後方向に沿って安定させて、
スムーズにスライドできるようにしている。第8図中、
21は摺動壁部19の各四つの外側面に設けられたベアリン
グ転動面であり、長方形の凹部よりなっている。
そして、ストラット1の上端は、スライドベース14を
貫通してこのスライド板13の中央に設けられた円形の開
口13aに嵌挿されている。また、開口13aの前後に固定孔
22,22が設けられる一方ストラット1の頭部1Aの例えば
インシュレータ部分1aに一対(二本)の取付ボルト23,2
3が突設されて、固定孔22,22にこれらの取付ボルト23,2
3が締結されることにより、ストラット1の頭部1Aがス
ライダ板13と一体化されている。これによって、スライ
ダ板13を前後方向にスライドさせることでフロントサス
ペンションのキャスタを可変にできるようにしている。
なお、24はストラット頭部を締結するためのナットを示
す。
そして、こうしたスライド機構12,12の各スライド板1
3には、ストラット頭部を車体前後方向に移動させるた
めのアクチュエータ(駆動装置)25がダイレクトに連結
されている。このアクチェータ25としてしは、例えば図
示するように油圧シリンダ25Bを電磁弁等の油圧切替弁
を有する油圧給排系25Aを通じて駆動するようにした油
圧式のものが考えられる。
この場合、例えば第9図に示すような油圧回路構成が
考えられる。第9図において、25aは作動油の貯蔵され
るタンク、25bはポンプ、25cはポンプアキュムレータ、
25d,25eはメインアキュムレータ、25fはフィルタ、25g
はリリーフバルブ、25hはチェックバルブ、25i,25j,25
k,25lはコントロールバルブ、25m,25nはポジションセン
サであり、他の符号は前述と同様なものである。
このアクチェータ25には、制御手段としてのコントロ
ーラ(マイクロコンピュータおよびその周辺回路からな
るもの)26が接続されていて、コントローラ26に取り込
まれる各種センサ(例えば、車速センサや操舵角センサ
や横加速度センサ)29からの情報に基づいて、車速Vや
操舵角θや横加速度GYの大きさに応じてキャスターの角
度を可変できるようにしている。
特に、このコントローラ26には、各センサからの検出
情報に基づいて最適のキャスタ角を設定するキャスタ角
設定部と、このキャスタ角設定部で設定されたキャスタ
角をとるようにキャスタ角調整機構を制御する制御部
と、キャスタ角調整機構によるキャスタ調整の速度を設
定するキャスタ調整速度設定部(制御応答性調整部)と
が設けられている。
また、コントローラ26には、横加速度センサで検出さ
れた車体の横加速度の時間変化を算出する機能(横加速
度変化検出手段)も設けられている。
また、キャスタ角設定部で設定されるキャスタ角(キ
ャスタ)の値Cは、 C=C0+ΔC ・・・(1) ただし、 C0=キャスタ補助設定値 ΔC:補正補助設定値 と設定できる。
キャスタ補助設定値C0については、第2図に示すよう
に、車速Vに対応して車速Vが大きいほど補助設定値C0
を大きな値に設定するようになっている。したがって、
車速センサで検出された車速Vをこのようなマップ(第
2図)に対応させることで、キャスタ補助設定値C0を設
定することができる。
また、補正補助設定値ΔCは、直進走行時には、 ΔC=K1・C′ ・・・(2) ただし、 K1:横加速度補正係数(外力補正係数) C′:補正補助定数 とすることができる。
なお、横加速度補正係数K1は、第3図に示すように横
加速度の大きさ|Gy|の増加に対応して増加する係数であ
る。これは、車両が横風等の横方向外力を受けた時に車
両の走行安定性(直進性)を確保するには横方向外力が
大きいほどキャスタ角を大きくする方が適しているため
である。
キャスタ角設定部では、横加速度補正係数マップ(第
3図参照)に基づいて横加速度センサの検出値Gyから横
加速度補正係数K1を求め、この値を補正補助定数C′に
積算し、これをキャスタ助設定値C0に加算することで、
キャスタ(基準キャスタ)の値Cを設定する。
ただし、このような横加速度補正は直進走行時のみ行
なうようにしている。これは、車両の旋回時には直進性
よりも操舵性の方が必要な場合が多く、キャスタ角を大
きくすることが車両の走行上必ずしも有利とは限らず、
旋回時には適切な制御が困難なためである。
また、キャスタ調整速度設定部では、第4図に示すよ
うに、横加速度の時間変化yに応じて時定数Tを設定
し、時定数Tは、時間変化の大きさ|y|が大きいほど
小さい値に設定される。
一方、制御部では、実際のキャスタがキャスタ角設定
部で設定されたキャスタ(目標キャスタ)をとるように
キャスタ角調整機構を制御するが、この制御は、キャス
タ調整速度設定部で設定された時定数Tに応じて段階的
に行なうようになっている。例えば時定数Tが小さけれ
ば目標キャスタまで短時間で近づけるようにするが、時
定数Tが大きければ目標キャスタまで比較的時間をかけ
て近づけるようにする。
したがって、横加速度が急変するほど、その制御応
答、即ち、キャスタ調整速度が速められ、速やかに目標
キャスタに近づくようになっている。
本発明の一実施例としての車両用キャスタ角制御装置
は、上述のごとく構成されているので、第1図に示すよ
うにキャスタ角制御が行なわれる。
つまり、まず、自動車のイグニッションスイッチのオ
ン直後等に、制御に関するパラメータ等を初期設定し
(ステップS1)、車速V,操舵角θ及び横加速度GYを各セ
ンサから読込む(ステップS2)。
次のステップS3で、操舵角θが0又はほぼ0であるか
どうかを判断し、操舵角θが0又はほぼ0でなければ、
直進走行中ではないとして、この制御サイクルを終え
て、キャスタ角の調整(変更)は行なわない。
操舵角θが0又はほぼ0であれば、直進走行中ではあ
るとして、ステップS4へ進んで、横加速度Gyの大きさが
0又はほぼ0であるかどうかを判断する。
操舵角θが0又はほぼ0でなければ、直進走行中では
ないとして、この制御サイクルを終えて、キャスタ角の
調整(変更)は行なわない。一方、操舵角θが0又はほ
ぼ0であれば、直進走行中ではあるとして、ステップS4
へ進む。
ステップS4で、横加速度Gyの大きさが0又はほぼ0で
あれば、横方向外力の制御は不要となり、この制御サイ
クルを終えて、キャスタ角の調整(変更)は行なわな
い。一方、横加速度Gyの大きさが0又はほぼ0でなけれ
ば、横方向外力が作用したとして、ステップS5へ進む。
ステップS5では、基準キャスタ角設定部で、横加速度
の大きさ|Gy|に対応して設定された横加速度補正係数K1
に基づいて前述の式(2)から補正補助設定値ΔCを設
定するとともに、キャスタ調整速度設定部で、横加速度
の時間変化の大きさ|y|に対応して時定数Tを設定す
る。
そして、続くステップS6で、得られた補正補助設定値
ΔCと、車速Vに対応して得られるキャスタ補助設定値
C0とに基づいて、前述の式(1)から、キャスタ角Cを
設定する。
そして、実際のキャスタ角がこのようにして設定され
たキャスタCになるように、コントローラ26がアクチェ
ータ25を制御して、アクチェータ25によって、各スライ
ダ板13,13が前方あるいは後方側に駆動され、キャスタ
調整されるが、この制御は、時定数T(第4図参照)に
応じた制御速度で行なわれる。
このため、突風のように急な横加速度が作用した時な
どには時定数Tが小さくなって速やかにキャスタ調整が
行なわれる。
例えば第5図はキャスタが目標値(目標キヤスタ)に
到達するまでの時間経過を示すグラフであるが、時定数
が比較的小さい値T1の場合は鎖線で示し、時定数が比較
的大きな値T2の場合は実線で示している。この例では、
キャスタが目標値に到達するのに、小さな時定数T1の時
には3制御サイクル(3ステップ)要し、大きな時定数
T2の時には6制御サイクル(6ステップ)要しており、
時定数Tが大きくなると制御が比較的ゆっくりと行なわ
れることがわかる。
この結果、直進走行時に車両に外力が作用した場合に
は、その外力の大きさに応じてキャスタが増加されるの
で直進安定性が適度に高められ、横風等の外力に対して
ドライバが高度な技術を駆使することなく車両を安定走
行できるようになる。
そして、このようなキャスタ制御は横加速度の時間変
化の大きさに応じて、制御速度が速くなるように調整さ
れるので、急激に作用する外力に対しては速やかにキャ
スタ調整がなされる。したがって、突風等に対しても車
両の走行安定性を十分に確保できる。
ところで、キャスタ調整速度の変更を時定数によらず
可変オリフィスを用いて行なうことも考えられる。
つまり、コントロールバルブ25i,25kに通じる作動油
供給油路やコントロールバルブ25j,25lに通じる作動油
排出油路等の所要の箇所に、第6図に示すような可変オ
リフィスを介設して、この可変オリフィスを、横加速度
が急変したときほど開くように制御することで、横加速
度の速度が急なほどキャスタ調整が速やかに行なわれる
ようになり、上述の実施例と同様に、突風等に対しても
車両の走行安定性を十分に確保できる利点が得られる。
なお、制御速度を適当な一定値に固定して時定数の制
御は行なわない場合も考えられる。この場合、制御速度
が常に最適とはならないが、適当な制御速度値(一定
値)を設定することで、横風等の横方向外力に対しては
車両の走行安定性をある程度確保できる。
また、ステップS3で操舵角θが0又はほぼ0でないと
されたり、ステップS4で横加速度Gyの大きさが0又はほ
ぼ0であるとされた場合には、キャスタ角CをC=C0
して、車速Vに応じてキャスタ角Cを設定してこれに応
じてキャスタ角制御を行なうようにしてもよい。
なお、本キャスタ角制御装置は、キャスタ角の調整速
度を横方向加速度の時間変化に応じて調整できるもので
あれば、上述の実施例(時定数利用のもの)及び変形例
(オリフィス利用のもの)に限るものではない。また、
本キャスタ角制御装置の適用も、この実施例のような構
成のサスペンションやキャスタ角調整機構(スライド機
構)12に限るものではなく、上述のようなキャスタ角外
力補正を行なえるものであれば、他の構成のものにも広
く適用可能である。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明の車両用キャスタ角制御
装置によれば、車両のサスペンションにおいて、該サス
ペンションの構成要素を駆動することによりキャスタ角
を調整しうるキャスタ角調整機構と、走行状態に最適の
キャスタ角を設定するキャスタ角設定手段と、車両のキ
ャスタ角が該キャスタ角設定手段で設定されたキャスタ
角をとるように該キャスタ角調整機構を制御する制御手
段と、該キャスタ角調整機構によるキャスタ調整の速度
を設定するキャスタ調整速度設定手段とをそなえるとと
もに、車体に加わる横加速度を検出する横加速度検出手
段と、該横加速度の時間変化を検出する横加速度変化検
出手段とをそなえて、該キャスタ角設定手段が該横加速
度検出手段の検出情報に基づいて横加速度の大きさに対
応してキャスタ角を大きくするように構成されるととも
に、該キャスタ調整速度設定手段が該キャスタ角設定手
段による設定キャスタ角の変更時に該横加速度変化検出
手段の検出情報に基づいて横加速度の時間変化の大きさ
に対応してキャスタ調整の速度を速めるように構成され
るという構成により、横風等の横方向外力に対して横方
向外力の大きさやその変化に応じて適切なキャスタ角に
しかも適切な速度で調整されるようになり、車両の走行
安定性を常に十分に確保できるようになる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1〜9図は本発明の一実施例としての車両用キャスタ
角制御装置を示すもので、第1図はそのキャスタ角制御
の内容を示すフローチャート、第2,3図はそのキャスタ
角の設定にかかる係数の特性を示すグラフ、第4図はそ
のキャスタ調整速度に関する時定数の特性を示すグラ
フ、第5図はキャスタが目標値に到達するまでの時間経
過を示すグラフ、第6図はその他のキャスタ調整速度の
変更手段である油圧回路部分を示す模式的断面図、第7
図はそのキャスタ角調整機構を示す分解斜視図、第8図
はそのキャスタ角調整機構をそなえたサスペンションを
示す斜視図、第9図はそのアクチュエータの油圧回路構
成図である。 1……ストラット、1A……ストラット1の頭部、1a……
インシュレータ部分、2……ショックアブソーバ、3…
…コイルスプリング、4……車体、5……ナックル、6
……ハブ、7……前輪、8……ロアアーム、9……クロ
スメンバー、10……センターメンバ、11……ディスクブ
レーキ、12……キャスタ角調整機構(スライド機構)、
13……スライド板、13a……開口、14……スライドベー
ス、15……板部材、16……貫通孔、17……レール部、17
a……レール部、18……板部材、19……摺動壁部、20…
…ニードルローラベアリング、22……固定孔、23……取
付ボルト、24……ナット、25……アクチェータ(駆動装
置)、25A……油圧給排系、25B……油圧シリンダ、25a
……タンク、25b……ポンプ、25c……ポンプアキュムレ
ータ、25d,25e……メインアキュムレータ、25f……フィ
ルタ、25g……リリーフバルブ、25h……チェックバル
ブ、25i,25j,25k,25l……コントロールバルブ、25m,25n
……ポジションセンサ、26……コントローラ、27……駆
動シャフト、28……スタビライザー、29……各種センサ
(車速センサや操舵角センサや横加速度センサ等)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 隆夫 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭61−78705(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両のサスペンションにおいて、 該サスペンションの構成要素を駆動することによりキャ
    スタ角を調整しうるキャスタ角調整機構と、 走行状態に最適のキャスタ角を設定するキャスタ角設定
    手段と、車両のキャスタ角が該キャスタ角設定手段で設
    定されたキャスタ角をとるように該キャスタ角調整機構
    を制御する制御手段と、 該キャスタ角調整機構によるキャスタ調整の速度を設定
    するキャスタ調整速度設定手段とをそなえるとともに、 車体に加わる横加速度を検出する横加速度検出手段と、 該横加速度の時間変化を検出する横加速度変化検出手段
    とをそなえて、 該キャスタ角設定手段が該横加速度検出手段の検出情報
    に基づいて横加速度の大きさに対応してキャスタ角を大
    きくするように構成されるとともに、該キャスタ調整速
    度設定手段が該キャスタ角設定手段による設定キャスタ
    角の変更時に該横加速度変化検出手段の検出情報に基づ
    いて横加速度の時間変化の大きさに対応してキャスタ調
    整の速度を速めるように構成されていることを特徴とす
    る、車両用キャスタ角制御装置。
JP2212217A 1990-08-09 1990-08-09 車両用キャスタ角制御装置 Expired - Lifetime JP2658529B2 (ja)

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JPH0495516A JPH0495516A (ja) 1992-03-27
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