JP2658279B2 - アンチスキッド装置の誤作動防止装置 - Google Patents

アンチスキッド装置の誤作動防止装置

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    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/88Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration with failure responsive means, i.e. means for detecting and indicating faulty operation of the speed responsive control means
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は車両用のアンチスキッド装置に関し、より詳
しくは車輪速度の検出結果が異常であることを検出し
て、アンチスキッド装置の誤作動を防止するようにした
装置に関するものである。
「従来の技術」 従来一般に、アンチスキッド装置は、車輪速度を検出
する複数の車輪速度センサと、各車輪速度センサによっ
て検出された車輪速度に基づいて、所定時間毎に真の車
体速度に近似する近似車体速度を演算する演算手段と、
上記近似車体速度と各車輪速度とをそれぞれ比較して、
各車輪の車輪速度が上記近似車体速度より所定量だけ小
さくなるスリップ状態を検出したら、当該車輪に対する
ブレーキ液圧を減圧させる減圧信号を出力する減圧信号
発生回路とを備えている(特公昭61−14975号公報、特
公昭61−28539号公報)。
「発明が解決しようとする課題」 ところで上記車輪速度は、一般には車輪速度センサに
より検出されるパルス数から演算検出するようになって
いるが、ブレーキ時にジャダーが発生するとそれによっ
て検出されるパルス数が急激に増大して近似車体速度が
高速に算出されることがあり、近似車体速度が高速に算
出されると、ジャダーが発生した車輪以外の車輪の車輪
速度がその近似車体速度より小さくなってスリップ状態
と判定され、それによって当該車輪に対するブレーキ液
圧が減圧されて充分なブレーキ力が確保できなくなる危
険性がある。このような危険性はジャダーだけではな
く、電波障害によっても生じる虞がある。
「課題を解決するための手段」 本発明はそのような事情に鑑み、上述したアンチスキ
ッド装置において、前回に検出した車輪速度と今回検出
した車輪速度とを比較し、両者の差が所定値以上となっ
たら異常と判断する判定手段と、この判定手段によって
異常が検出された際に前回の異常検出時から当該異常検
出時までの経過時間を演算するタイマと、上記経過時間
が基準時間以内であれば異常発生回数をカウントし、基
準時間を越えていれば異常発生回数をリセットするカウ
ンタと、このカウンタによってカウントされた異常発生
回数が所定の基準発生回数を越えたら上記アンチスキッ
ド装置の作動を停止させる作動停止手段と、上記異常状
態が解消されたら上記アンチスキッド装置の作動停止を
解除する停止解除手段とを設けたものである。
また、必要に応じて、上記アンチスキッド装置の作動
が停止された最後に検出された異常検出時からの時間を
カウントするタイマを設け、このタイマによって所要の
時間が経過したことを検出したら上記停止解除手段によ
ってアンチスキッド装置の作動停止を解除するようにし
てもよい。
「作用」 上記構成によれば、ジャダー或いは電波障害等により
前回に検出した車輪速度と今回検出した車輪速度との差
が所定値以上となったら上記判定手段によって異常と判
断することができ、しかもその際、異常状態が所定時間
以上継続して発生していることを上記カウンタのカウン
ト数によって計測して、その異常発生回数が所定の基準
発生回数を越えたら上記作動停止手段によりアンチスキ
ッド装置の作動を停止させることができる。したがっ
て、種々の原因により瞬間的な異常が検出される度にア
ンチスキッド装置の作動が停止されることがなく、しか
も異常状態が所定時間継続した際にはアンチスキッド装
置の作動を停止させて充分なブレーキ力を確保すること
ができる。
また、上記アンチスキッド装置の作動が停止されたら
最後に検出された異常検出時からの時間をカウントし、
所要の時間が経過したら上記停止解除手段によってアン
チスキッド装置の作動停止を解除することができるの
で、異常状態が継続している間に偶然的に異常状態が無
くなった場合に、より具体的には、全体としては上記ジ
ャダーや電波障害が継続しているが、その継続している
間に瞬間的にジャダーや電波障害が無くなって異常状態
が検出されなくなった場合にアンチスキッド装置が再び
作動されてしまうことを防止でき、したがって一層確実
に充分なブレーキ力を確保することが可能となる。
「実施例」 以下図示実施例について本発明を説明すると、第1図
において、アンチスキッド装置の一部を構成する4つの
車輪速度センサ1〜4は、それぞれ車両の前輪右側、前
輪左側、後輪右側および後輪左側の各車輪の車輪速度を
検出できるようになっており、各車輪速度センサ1〜4
によって検出された信号は、制御装置5に入力される。
上記制御装置5は、各車輪速度センサ1〜4によって
検出された車輪速度に基づいて、所定時間毎に真の車体
速度に近似する近似車体速度を演算する演算手段6を備
えており、各車輪毎に上記近似車両速度と各車輪速度セ
ンサ1〜4からの検出信号とを比較している。
上記演算手段6は、各車輪の車輪速度が上記近似車両
速度より所定量だけ小さくなるようなスリップ状態を検
出すると、後述するゲート手段11〜14を介して該スリッ
プ状態の車輪が属する減圧信号発生回路21〜24に制御信
号を出力し、当該車輪に対するブレーキ液圧を減圧させ
る減圧信号a〜dを出力させるようになっている。
そして上記減圧信号発生回路21〜24から減圧信号a〜
dが出力されると、図示しない電磁弁が開放されてブレ
ーキ液圧が減圧され、それにより当該車輪のスリップ状
態が解消される。そして当該車輪のスリップ状態が解消
されれば、当該車輪の車輪速度は近似車両速度に近い速
度になるので、上記演算手段6は減圧信号発生回路21〜
24による減圧信号a〜dの出力を停止させる。
然して、上記制御装置5は、各車輪速度センサ1〜4
からの検出信号毎に、前回に検出した車輪速度と今回検
出した車輪速度とを比較し、両者の速度差が所定値以上
となったら異常と判断する判定手段31〜34を備えてい
る。
そして各判定手段31〜34によって異常が検出された際
には、それぞれ第1タイマ41〜44によって当該異常検出
時と前回の異常検出時との間の時間t1を計測することが
できるようにし、その時間差が基準時間以内であればカ
ウンタ51〜54によって異常発生回数nをカウントし、基
準時間を越えていれば異常発生回数nをリセットするよ
うにしている。
さらに、上記各カウンタ51〜54によってカウンタされ
た異常発生回数nが所定の基準発生回数を越えたら、作
動停止手段61〜64から上記各ゲート手段11〜14に信号を
出力させ、それによって各減圧信号発生回路21〜24から
の減圧信号a〜dの出力を停止させてアンチスキッド装
置の作動を停止させるようになっている。
また、上記作動停止手段61〜64によってアンチスキッ
ド装置の作動を停止させたら、各第2タイマ71〜74によ
って最後に検出された異常検出時からの経過時間t2を計
測し、第2タイマ71〜74により所要の時間が経過したこ
とを検出したら、停止解除手段81〜84により各ゲート手
段11〜14に信号を出力し、それによってアンチスキッド
装置の作動が必要な状態では、各減圧信号発生回路21〜
24から再び減圧信号a〜dを出力させてアンチスキッド
装置の作動停止を解除するようにしている。
すなわち、上記各ゲート手段11〜14は、作動停止手段
61〜64からの信号があった際には各ゲートを閉じて上記
演算手段6からの制御信号が減圧信号発生回路21〜24に
入力されるのを阻止し、それによって常にアンチスキッ
ド装置の作動を停止させることができるようになってい
る。
これに対し各ゲート手段11〜14は、停止解除手段81〜
84からの信号があった際には各ゲートを開いて上記演算
手段6からの制御信号が減圧信号発生回路21〜24に入力
されるのを許容するようになっており、したがって演算
手段6からの制御信号の有無に応じてアンチスキッド装
置が作動され、又はその作動が停止されるようになる。
以上の構成において、上記制御装置5はイグニッショ
ンスイッチのONによってパワーONリセットされ、第1タ
イマ41〜44のカウント時間t1、第2タイマ71〜74のカウ
ント時間t2、および異常発生回数nをそれぞれ零にリセ
ットする。
第2図に示すように、各判定手段31〜34はジャダーの
振動周期よりも充分に大きい単位時間毎、例えば10m秒
毎に各車輪速度センサ1〜4によって検出される前回に
検出した車輪速度と今回検出した車輪速度とを比較して
おり、一般的な走行状態ではその速度差ΔVは予め定め
た所定値A未満となる。
この状態では、第1タイマ41〜44のカウント時間t1
零となっているので各第1タイマ41〜44のカウントがカ
ウントアップされ、また第2タイマ71〜74のカウント時
間t2も零となっているので停止解除手段81〜84により各
ゲート手段11〜14に信号が入力されてゲートが開かれて
いる。そして上記各第1タイマ41〜44のカウントが上記
10m秒毎にカウントアップされて予め定めた所定値Dと
なれば、異常発生回数nを零にリセットするようにな
る。
したがって、この一般的な状態では、第1タイマ41〜
44のカウント時間t1は所定時間Dにセットされ、第2タ
イマ71〜74のカウント時間t2、および異常発生回数nは
それぞれ零にリセットされており、また各ゲート手段11
〜14に信号が入力されてゲートが開かれている。
そしてこの状態においてブレーキ作動が行われ、上記
演算手段6がスリップ状態を検出すると、開かれている
各ゲート手段11〜14を介して該スリップ状態の車輪が属
する減圧信号発生回路21〜24に制御信号を出力するよう
になり、減圧信号発生回路21〜24は当該車輪に対するブ
レーキ液圧を減圧させる減圧信号a〜dを出力する。そ
してこれによって当該車輪のスリップ状態が解消される
と、上記演算手段6は減圧信号発生回路21〜24による減
圧信号a〜dの出力を停止させる。
次に、上記ブレーキ作動中に、ジャダーが発生して前
回に検出した車輪速度と今回検出した車輪速度との速度
差ΔVが上記所定値A以上となると、当該車輪の第1タ
イマ41〜44のカウント時間t1が零にリセットされ、また
この際には、上記異常発生回数nは零となっているの
で、該異常発生回数nがカウントアップされる。さらに
この際には、第2タイマ71〜74のカウント時間t2は零の
ままとなっている。
上記速度差ΔVが所定値A以上となっている異常な状
態が継続されると、上記第1タイマ41〜44のカウント時
間t1は上記10m秒毎に零にリセットされるが、異常発生
回数nはその都度カウントアップされるようになり、そ
のカウント値が予め定めた所定値B以上となると、換言
すればジャダー等の異常な状態が所定時間継続すると、
作動停止手段61〜64により上記各ゲート手段11〜14に信
号が出力され、それによって各ゲートが閉じられてアン
チスキッド装置の作動が強制的に停止される。
これに対し、上記カウント値nが予め定めた所定値B
以上となる前、すなわちアンチスキッド装置の作動が強
制的に停止される前に、上記速度差ΔVが所定値A未満
となった際には、第1タイマ41〜44のカウント時間t1
零であるのでそのカウントアップがなされ、また第2タ
イマ71〜74のカウント時間t2は零のままとなっているの
で、各ゲート手段11〜14のゲートは開かれたままとなっ
ている。
そしてこの状態が継続し、上記第1タイマ41〜44のカ
ウント時間t1が予め定めた所定値Dとなれば異常発生回
数nが零にリセットされるが、それ以前に再び上記速度
差ΔVが所定値A以上となれば異常発生回数nのカウン
トアップが継続されるので、ジャダーの発生中に偶然的
に速度差ΔVが所定値A未満となっても、上記異常発生
回数nが零にリセットされることはない。
上記異常発生回数nが予め定めた所定値B以上となっ
てアンチスキッド装置の作動が停止されると、これと同
時に第2タイマ71〜74のカウント時間t2が予め定めた所
定値Cにセットされる。この後、上記速度差ΔVが所定
値A以上となっている限り、常に第2タイマ71〜74のカ
ウント時間t2は上記所定値Cに再びセットされるように
なる。
上記第2タイマ71〜74のカウント時間t2が所定値Cに
セットされた後に、上記速度差ΔVが所定値A未満とな
ると、第1タイマ41〜44のカウント時間t1は零であるの
でそのカウントアップがなされ、また第2タイマ71〜74
のカウント時間t2は零ではないので、そのカウントダウ
ンが行われる。そして第1タイマ41〜44のカウント時間
t1が所定値Dとなれば異常発生回数nが零にリセットさ
れ、他方、第2タイマ71〜74のカウント時間t2がカウン
トダウンされて零となると停止解除手段81〜84により各
ゲート手段11〜14が開かれるので、上記演算手段6の演
算結果に基づいてアンチスキッド装置の作動が制御され
る。
なお、ジャダーが発生し易いのは車両速度が比較的低
速度の場合であるので、上記各判定手段31〜34による車
輪速度差の検出は、例えば車両速度が50Km/h以下の場合
のみ行うようにしてもよい。
また、上記速度差ΔVが異常であるか否かを判定する
所定値Aの大きさによっては、正常な急加速時或いは急
減速時であっても異常と判断される虞があるので、例え
ば加速の場合には、順次計測される所定値Aを越える加
速の速度差ΔVの間に、微小な値でも低速の速度差ΔV
が発生しない限り、上記異常発生回数nをカウントアッ
プさせないようにすることができる。
さらに、車輪速度の検出を例えば10m秒毎に行うよう
にした場合で、車両の速度が低下した場合にその10m秒
間に発生する検出パルス数が少なくなって適正な速度検
出が行えなくなる虞がある場合には、例えば倍の20m秒
毎に車輪速度の検出を行わせるようにしてもよい。
さらにまた、上記制御装置5は常に全輪の車輪速度を
検出している必要はなく、例えばアンチスキッド装置が
作動していない状態では、前輪左右の車輪速度センサ
1、2についてはセレクトローによって速度の低い方を
選択し、これと後輪左右の車輪速度センサ3、4との3
チャンネルによって、上述した制御を行わせるようにし
てもよい。
そして、作動停止手段61〜64によってアンチスキッド
装置の作動を停止させている状態では、車両速度が微速
になったことを検出して異常状態の如何に拘らずアンチ
スキッド装置の作動を停止させるために、作動停止手段
61〜64によってアンチスキッド装置の作動を停止させて
いない系統の車輪速度センサによって継続して車両速度
を検出することができる。
「発明の効果」 以上のように、請求項1の発明によれば、種々に原因
により瞬間的に異常が検出されてもその度にアンチスキ
ッド装置の作動が停止されることがなく、しかも異常状
態が所定時間継続した際にはアンチスキッド装置の作動
を停止させることにより、充分なブレーキ力を確保する
ことができるという効果が得られる。
また、請求項2の発明によれば、上述した請求項1の
発明と同一の作用効果が得られることに加えて、最後に
検出された異常検出時から所要の時間が経過するまでは
アンチスキッド装置の作動停止が解除されないので、異
常状態が確実に無くなってからアンチスキッド装置の作
動停止を解除させることができる。そのため、異常状態
が継続している最中に瞬間的に異常状態が検出され無く
なった場合に不必要にアンチスキッド装置が再作動する
ことを確実に防止でき、したがって一層確実に充分なブ
レーキ力を確保することができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す回路図、第2図は作動
状態を説明するフローチャート図である。 1〜4……車輪速度センサ 5……制御装置 11〜14……ゲート手段 21〜24……減圧信号発生回路 31〜34……判定手段 41〜44……第1タイマ 51〜54……カウンタ 61〜64……作動停止手段 71〜72……第2タイマ 81〜84……停止解除手段 a〜d……減圧信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−25836(JP,A) 特開 昭59−213550(JP,A) 特開 昭58−61052(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪速度を検出する複数の車輪速度センサ
    と、各車輪速度センサによって検出された車輪速度に基
    づいて、所定時間毎に真の車体速度に近似する近似車体
    速度を演算する演算手段と、上記近似車体速度と各車輪
    速度とをそれぞれ比較して、各車輪の車輪速度が上記近
    似車体速度より所定量だけ小さくなるスリップ状態を検
    出したら、当該車輪に対するブレーキ液圧を減圧させる
    減圧信号を出力する減圧信号発生回路とを備えたアンチ
    スキッド装置において、 前回に検出した車輪速度と今回検出した車輪速度とを比
    較し、両者の差が所定値以上となったら異常と判断する
    判定手段と、この判定手段によって異常が検出された際
    に前回の異常検出時から当該異常検出時までの経過時間
    を演算するタイマと、上記経過時間が基準時間以内であ
    れば異常発生回数をカウントし、基準時間を越えていれ
    ば異常発生回数をリセットするカウンタと、このカウン
    タによってカウントされた異常発生回数が所定の基準発
    生回数を越えたら上記アンチスキッド装置の作動を停止
    させる作動停止手段と、上記異常状態が解消されたら上
    記アンチスキッド装置の作動停止を解除する停止解除手
    段とを設けたことを特徴とするアンチスキッド装置の誤
    作動防止装置。
  2. 【請求項2】上記アンチスキッド装置の作動が停止され
    たら最後に検出された異常検出時からの時間をカウント
    するタイマを備え、上記停止解除手段はこのタイマによ
    り所要の時間が経過したことを検出したら上記アンチス
    キッド装置の作動停止を解除することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載の誤作動防止装置。
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