JP2657166B2 - 減速機構とそれを利用した時計機械体 - Google Patents
減速機構とそれを利用した時計機械体Info
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- JP2657166B2 JP2657166B2 JP5336591A JP33659193A JP2657166B2 JP 2657166 B2 JP2657166 B2 JP 2657166B2 JP 5336591 A JP5336591 A JP 5336591A JP 33659193 A JP33659193 A JP 33659193A JP 2657166 B2 JP2657166 B2 JP 2657166B2
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- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 84
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 claims description 19
- 241000282472 Canis lupus familiaris Species 0.000 description 24
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- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
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- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、減速機構とそれを利用
した時計機械体に関するものである。
した時計機械体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、小型でしかも減速比の大きい
減速機構として、遊星歯車機構がよく用いられている。
時計機械体の場合においても、従来より、平歯車の固定
軸方式による減速機構に代えて、遊星歯車機構を利用す
ることが提案されており、時針と分針の間の減速機構と
して2歯車遊星歯車装置の利用も知られている(例え
ば、仙波著「歯車」第10巻第4095頁)。また、特
開昭50−3665号公報には、遊星歯車機構を利用し
た「時計」が示されており、これは、固定歯車と、分針
歯車と、固定歯車および分針歯車の両方に噛み合う遊星
歯車を持つ秒針歯車とを備えており、固定歯車の歯数を
59とし、分針歯車の歯数を60として、秒針歯車から
分針歯車への減速比を1/60としてある。この例にお
いて、時刻修正は、秒針のつまみを押し下げて、秒針の
下面の凹凸と分針の上面の凹凸とを噛合させると共に、
遊星歯車と固定歯車との噛合を離脱させて、つまみを直
接回すことにより行っている。また、特開昭57−53
882号公報には、遊星歯車機構を利用した「時計の輪
列構造」が示されており、これは、秒針歯車に重ねて固
設する分偏心円板と、この分偏心円板の外周側面に案内
される内歯と固定部材に設けた分固定歯車に噛合する外
歯とを有する分中間リング歯車と、この分中間リング歯
車の内歯に噛合し、分針歯車に重ねて固設する時偏心円
板と、この時偏心円板の外周側面に案内される内歯と固
定部材に設けた時固定歯車に噛合する外歯とを有する時
中間リング歯車と、この時中間リング歯車の内歯に噛合
する筒車(時針軸)とからなっている。
減速機構として、遊星歯車機構がよく用いられている。
時計機械体の場合においても、従来より、平歯車の固定
軸方式による減速機構に代えて、遊星歯車機構を利用す
ることが提案されており、時針と分針の間の減速機構と
して2歯車遊星歯車装置の利用も知られている(例え
ば、仙波著「歯車」第10巻第4095頁)。また、特
開昭50−3665号公報には、遊星歯車機構を利用し
た「時計」が示されており、これは、固定歯車と、分針
歯車と、固定歯車および分針歯車の両方に噛み合う遊星
歯車を持つ秒針歯車とを備えており、固定歯車の歯数を
59とし、分針歯車の歯数を60として、秒針歯車から
分針歯車への減速比を1/60としてある。この例にお
いて、時刻修正は、秒針のつまみを押し下げて、秒針の
下面の凹凸と分針の上面の凹凸とを噛合させると共に、
遊星歯車と固定歯車との噛合を離脱させて、つまみを直
接回すことにより行っている。また、特開昭57−53
882号公報には、遊星歯車機構を利用した「時計の輪
列構造」が示されており、これは、秒針歯車に重ねて固
設する分偏心円板と、この分偏心円板の外周側面に案内
される内歯と固定部材に設けた分固定歯車に噛合する外
歯とを有する分中間リング歯車と、この分中間リング歯
車の内歯に噛合し、分針歯車に重ねて固設する時偏心円
板と、この時偏心円板の外周側面に案内される内歯と固
定部材に設けた時固定歯車に噛合する外歯とを有する時
中間リング歯車と、この時中間リング歯車の内歯に噛合
する筒車(時針軸)とからなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例における遊
星歯車機構は、いずれも確動的なトルク伝達を目的とし
たものであって、出力段で角度修正の必要を生じても、
減速比が大きい場合は回転伝達を遮断する機構がなけれ
ば原動部が非常に大きな負荷となり、事実上角度修正は
困難となる。また、過大な負荷に対して原動機の焼損事
故や減速輪列部の破壊を回避する安全対策を必要とする
場合もある。こうした場合には、これまでは減速機構の
他に回転伝達を遮断する機構を設ける必要があり、回転
伝達系としては複雑なものにならざるを得なかった。ま
た、時計機械体は、社会的な情勢から一層の低価格化が
焦眉の課題となっているが、平歯車の固定軸方式による
ものにおいては機構の簡素化は既に限界に達している。
更に、遊星歯車機構の利用も、単に分針軸から時針軸へ
の減速機構として適用するだけでは、部品数の上でも機
構の簡素化にならず、加工上或いは伝達効率上からも平
歯車による固定軸方式によるもので十分であることか
ら、殆ど採用されていないのが実状である。一方、この
ような確動的なトルク伝達機構では、針回しのために秒
針軸から分針軸への減速機構の間に何等かのスリップ機
構を介さざるを得ない。従って通常は分針歯車を分針軸
と切り離し、弾性力を利用してスリップトルクを得る方
式などが採用されている。しかし、これでは構成は複雑
であるばかりでなく、摩擦伝達であるから秒針と分針の
相互の角度関係は不定となり、針回しをすると秒針位置
と分針位置が対応しないという問題があった。また、分
針と時針との関係においても、分針は動かすことなく時
針のみを独立に駆動した方が合理的である場合でも、従
来のスリップ方式では時針と分針の角度関係が保証でき
ないこと、部品数が増えてコストアップにつながるこ
と、構成が複雑になること等から採用せず、分針を介し
てのみ時針を動かす構成となっている。また、特開昭5
0−3665号に示される時計は、スリップ機構が設け
られていないが、時刻修正の際には秒針のつまみを押し
下げる必要がある。したがって、文字板の前面に透明カ
バーを設けることができず、通常の時計には不向きなも
のである。更に、特開昭57−23882号公報に示さ
れる時計の輪列構造は、スリップ機構が設けられておら
ず、そのために時刻修正をすれば、秒針が高速で回転し
て歯車(輪列)に負荷がかかり、通常の時計には不適で
ある。本発明の第1の目的は、大きな減速比が得られ、
回転伝達遮断機能を有していて構成が簡素である減速機
構を実現することにある。本発明の第2の目的は、この
減速機構を時計機械体に利用して、構成を簡素化し、針
回しにおいても角度の相互関係の維持が可能である時計
機械体を安価に提供することにある。
星歯車機構は、いずれも確動的なトルク伝達を目的とし
たものであって、出力段で角度修正の必要を生じても、
減速比が大きい場合は回転伝達を遮断する機構がなけれ
ば原動部が非常に大きな負荷となり、事実上角度修正は
困難となる。また、過大な負荷に対して原動機の焼損事
故や減速輪列部の破壊を回避する安全対策を必要とする
場合もある。こうした場合には、これまでは減速機構の
他に回転伝達を遮断する機構を設ける必要があり、回転
伝達系としては複雑なものにならざるを得なかった。ま
た、時計機械体は、社会的な情勢から一層の低価格化が
焦眉の課題となっているが、平歯車の固定軸方式による
ものにおいては機構の簡素化は既に限界に達している。
更に、遊星歯車機構の利用も、単に分針軸から時針軸へ
の減速機構として適用するだけでは、部品数の上でも機
構の簡素化にならず、加工上或いは伝達効率上からも平
歯車による固定軸方式によるもので十分であることか
ら、殆ど採用されていないのが実状である。一方、この
ような確動的なトルク伝達機構では、針回しのために秒
針軸から分針軸への減速機構の間に何等かのスリップ機
構を介さざるを得ない。従って通常は分針歯車を分針軸
と切り離し、弾性力を利用してスリップトルクを得る方
式などが採用されている。しかし、これでは構成は複雑
であるばかりでなく、摩擦伝達であるから秒針と分針の
相互の角度関係は不定となり、針回しをすると秒針位置
と分針位置が対応しないという問題があった。また、分
針と時針との関係においても、分針は動かすことなく時
針のみを独立に駆動した方が合理的である場合でも、従
来のスリップ方式では時針と分針の角度関係が保証でき
ないこと、部品数が増えてコストアップにつながるこ
と、構成が複雑になること等から採用せず、分針を介し
てのみ時針を動かす構成となっている。また、特開昭5
0−3665号に示される時計は、スリップ機構が設け
られていないが、時刻修正の際には秒針のつまみを押し
下げる必要がある。したがって、文字板の前面に透明カ
バーを設けることができず、通常の時計には不向きなも
のである。更に、特開昭57−23882号公報に示さ
れる時計の輪列構造は、スリップ機構が設けられておら
ず、そのために時刻修正をすれば、秒針が高速で回転し
て歯車(輪列)に負荷がかかり、通常の時計には不適で
ある。本発明の第1の目的は、大きな減速比が得られ、
回転伝達遮断機能を有していて構成が簡素である減速機
構を実現することにある。本発明の第2の目的は、この
減速機構を時計機械体に利用して、構成を簡素化し、針
回しにおいても角度の相互関係の維持が可能である時計
機械体を安価に提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の減速機構は、偏心軸部が設けてある駆動軸
と、固定のガイド軸によって自転を規制されつ当該ガイ
ド軸周りに公転運動可能に設けてある伝達板と、回転可
能に設けてある出力軸とが配設してあり、伝達板は、駆
動軸の偏心軸部と係合しており、伝達板と出力軸の一方
には、一体的に延伸形成してある複数の弾性アームの先
端部に送り歯が形成してあり、伝達板と上記出力軸の他
方には、複数の送り歯の少なくとも1つが順次係合する
送り歯車が一体的に形成してある。本発明の他の減速機
構は、駆動ピニオンが設けてある駆動軸と、ガイド軸に
よって自転を規制されつつ公転運動可能に設けてある伝
達板と、回転可能に設けてある出力軸とが配設してあ
り、伝達板を支持するガイド軸は偏心軸であり、偏心軸
は、駆動ピニオンに噛合する歯車の軸に設けてあり、伝
達板と出力軸の一方には、一体的に延伸形成してある弾
性アームの先端部に送り歯が形成してあり、伝達板と出
力軸の他方には、送り歯に係合する送り歯車が一体的に
形成してある。本発明の更に他の減速機構は、上記の機
構に加えて、規制ピンを有し揺動自在に支持してある規
制板を更に備えている。弾性アームは伝達板の中心部近
傍から中心部の外周に沿って所定の間隙で平行に延伸す
るものであり、規制ピンは中心部外周と弾性アームとの
間隙内を移動して弾性アームの剛性を調整するものであ
る。本発明の時計機械体は、偏心軸部が設けてある秒針
車と、固定のガイド軸によって自転を規制されつ当該ガ
イド軸周りに公転運動可能に設けてある伝達板と、回転
可能に設けてある分針車とが配設してあり、秒針車から
分針車への減速機構として、上記の減速機構を利用した
ものである。本発明の他の時計機械体は、偏心軸部が設
けてある分針車と、固定のガイド軸によって自転を規制
されつ当該ガイド軸周りに公転運動可能に設けてある伝
達板と、回転可能に設けてある時針車とが配設してあ
り、分針車から時針車への減速機構として、上記の減速
機構を利用したものである。本発明の更に他の時計機械
体は、偏心軸部が設けてある秒針車と、固定のガイド軸
によって自転を規制されつ当該ガイド軸周りに公転運動
可能に設けてある第1の伝達板と、偏心軸部が設けてあ
る分針車と、その端部が固定のガイド軸によって自転を
規制されつ当該ガイド軸周りに公転運動可能に設けてあ
る第2の伝達板と、回転可能に設けてある時針車とが配
設してあり、秒針車から分針車への減速機構、及び分針
車から時針車への減速機構として、上記の減速機構を利
用したものである。
に、本発明の減速機構は、偏心軸部が設けてある駆動軸
と、固定のガイド軸によって自転を規制されつ当該ガイ
ド軸周りに公転運動可能に設けてある伝達板と、回転可
能に設けてある出力軸とが配設してあり、伝達板は、駆
動軸の偏心軸部と係合しており、伝達板と出力軸の一方
には、一体的に延伸形成してある複数の弾性アームの先
端部に送り歯が形成してあり、伝達板と上記出力軸の他
方には、複数の送り歯の少なくとも1つが順次係合する
送り歯車が一体的に形成してある。本発明の他の減速機
構は、駆動ピニオンが設けてある駆動軸と、ガイド軸に
よって自転を規制されつつ公転運動可能に設けてある伝
達板と、回転可能に設けてある出力軸とが配設してあ
り、伝達板を支持するガイド軸は偏心軸であり、偏心軸
は、駆動ピニオンに噛合する歯車の軸に設けてあり、伝
達板と出力軸の一方には、一体的に延伸形成してある弾
性アームの先端部に送り歯が形成してあり、伝達板と出
力軸の他方には、送り歯に係合する送り歯車が一体的に
形成してある。本発明の更に他の減速機構は、上記の機
構に加えて、規制ピンを有し揺動自在に支持してある規
制板を更に備えている。弾性アームは伝達板の中心部近
傍から中心部の外周に沿って所定の間隙で平行に延伸す
るものであり、規制ピンは中心部外周と弾性アームとの
間隙内を移動して弾性アームの剛性を調整するものであ
る。本発明の時計機械体は、偏心軸部が設けてある秒針
車と、固定のガイド軸によって自転を規制されつ当該ガ
イド軸周りに公転運動可能に設けてある伝達板と、回転
可能に設けてある分針車とが配設してあり、秒針車から
分針車への減速機構として、上記の減速機構を利用した
ものである。本発明の他の時計機械体は、偏心軸部が設
けてある分針車と、固定のガイド軸によって自転を規制
されつ当該ガイド軸周りに公転運動可能に設けてある伝
達板と、回転可能に設けてある時針車とが配設してあ
り、分針車から時針車への減速機構として、上記の減速
機構を利用したものである。本発明の更に他の時計機械
体は、偏心軸部が設けてある秒針車と、固定のガイド軸
によって自転を規制されつ当該ガイド軸周りに公転運動
可能に設けてある第1の伝達板と、偏心軸部が設けてあ
る分針車と、その端部が固定のガイド軸によって自転を
規制されつ当該ガイド軸周りに公転運動可能に設けてあ
る第2の伝達板と、回転可能に設けてある時針車とが配
設してあり、秒針車から分針車への減速機構、及び分針
車から時針車への減速機構として、上記の減速機構を利
用したものである。
【0005】
【作用】伝達板は、偏心軸部の回転に伴って、ガイド軸
によって伝達板自身が自転を規制されつつ公転運動を行
ない、これにより、送り歯および送り歯車を介して回転
力が減速して伝達される。
によって伝達板自身が自転を規制されつつ公転運動を行
ない、これにより、送り歯および送り歯車を介して回転
力が減速して伝達される。
【0006】
【実施例】図1及び図2を参照して、本発明の減速機構
の第1実施例について説明する。図2に示すように、駆
動軸1と、伝達板2と、出力軸3とが、同心的に重ね合
わせ状態で支持板4,5間に配設してある。駆動軸1は
その下方で図示しない支持板に回転自在に設けてあり、
その上端に偏心軸部1aが設けてある。伝達板2には中
心部2aに中心孔2bが設けてあり、この中心孔2b
は、駆動軸1の偏心軸部1aに嵌合している。図1に示
すように、両端部には孔2c,2cが設けてあり、支持
板5にガイド軸5a,5aが一体的に立設してある。ガ
イド軸5aは孔2cに所定のクリアランスをもって貫通
している。ここで、ガイド軸5aと孔2cとの間のクリ
アランスは、伝達板2の公転運動範囲を規制するだけの
量となっている。伝達板2の中心部2aは、偏心軸部1
aの回転につれて自転しようとするが、固定のガイド軸
5a,5aによってその自転が規制され、ガイド軸5
a,5a周りに公転運動する。伝達板2の中心部2aの
近傍から、所定の間隔で3本の弾性アーム2d,2e,
2fが中心部2aの外周に沿って所定の間隙で平行に延
伸形成してある。この弾性アームの先端部にはそれぞれ
送り歯2g,2h,2iが形成してある。出力軸3は支
持板4に回転可能に支持してある。出力軸3には、一体
的に送り歯車3aとして内歯歯車が形成してあり、この
内歯歯車3aの歯形に、送り歯2g,2h,2iの少な
くとも1つが順次係合するものである。このような構造
であるので、駆動軸1が駆動されて偏心軸部1aが図1
矢印に示す反時計方向に回転し、偏心軸部1aの大径部
が左側に位置するときには、伝達板2が左へ移動する。
このとき送り歯2i,2gが共に内歯歯車3aの歯に噛
合する。偏心軸部1aが次に1/3回転して大径部が下
側に位置を通過するときには、伝達板2は下方位置を通
過し、この間に送り歯2iは次第に内歯から離れ、送り
歯2gにより内歯歯車3aを送ると共に、次の送り歯2
hが内歯3aに噛合可能な位置となる。偏心軸部1aが
更に1/3回転して大径部が右上側を通過するときに
は、伝達板2は右上方を通過する。この間に送り歯2g
は次第に内歯から離れ、送り歯2hにより内歯歯車3a
を送ると共に、次の送り歯2iが内歯3aに噛合可能な
位置となる。偏心軸部1aが更に1/3回転して大径部
が左側に位置する元の位置に至るときには、伝達板2は
上方から左方へ移動する。この間に送り歯2hは次第に
内歯から離れ、送り歯2iにより内歯歯車3aを送ると
共に、次の送り歯2gが内歯に噛合可能な位置となる。
このようにして、駆動軸1の1回転の間に、送り歯車3
aは減速回転し、出力軸3からは減速した回転が出力さ
れる。図3及び図4は、本発明の減速機構の第2実施例
を示すもので、駆動軸11、伝達板12、出力軸13
が、同心的に重ね合わせ状態で支持板14,15間に配
設してあること、及び伝達板12の自転を規制された公
転運動により出力軸13が減速回転する構成については
第1実施例と同様である。この第2実施例においては、
駆動軸11の回転により伝達板12を自転を規制された
公転運動させるための構成がつぎのようになっている。
即ち、駆動軸11には駆動ピニオン11aが設けてあ
り、このピニオンと対向位置で噛合する2つの歯車1
6,17が、支持板14,15に回転自在に支持してあ
る。歯車16,17には偏心軸部16a,17aが設け
てあり、伝達板12の両端部の孔12c,12cをこの
偏心軸部16a,17aが回転可能に貫通している。こ
のような構造であるので、駆動軸11が駆動されて回転
すると、歯車16,17が連動回転し、その偏心軸部1
6a,17aが回転する。このために、図3に示すよう
に、伝達板12は偏心軸部の回転につれて自転を規制さ
れた公転運動して追従する。この自転を規制された公転
運動によって、弾性アーム12d,12e,12fに設
けられている送り歯12g,12h,12iを介して、
送り歯車13aへ減速した回転が伝達される。出力軸1
3から出力する機構は、先に説明した第1実施例と同様
である。図5は、本発明の減速機構の第3実施例を示す
もので、先に説明した第1実施例の減速機構に、伝達限
界トルクを調整する手段を付加したものである。即ち、
偏心軸部1aに回動自在に規制板8を取り付けてある。
規制板8には3本の規制ピン8a,8b,8cが立設し
てあり、この規制ピンを伝達板2の中心部2aの外周
と、弾性アーム2d,2e,2fとの間の間隙内に摺動
自在に位置させている。図5に実線にて示すように、規
制ピン8a,8b,8cが間隙の底部に位置するとき
は、弾性アーム2d,2e,2fの剛性は弱く、従って
送り歯2g,2h,2iと送り歯車3aとの間の伝達限
界トルクは小さい。しかし鎖線にて示すように、規制板
8を反時計方向に揺動させて規制ピン8a,8b,8c
を間隙の開口部に位置させると、弾性アーム2d,2
e,2fの剛性は強くなり、従って送り歯2g,2h,
2iと送り歯車3aとの間の伝達限界トルクは大きくな
る。このように規制板8を偏心軸部1aを中心として揺
動させることにより、伝達限界トルクを調整することが
可能になる。図6及び図7は、本発明の時計機械体の第
1実施例を示すもので、秒針車21と分針車23との間
の減速機構として、先に説明した本発明の減速機構を利
用して回転速度を1/60に減速している。即ち、図7
に示すように、秒針車21と、伝達板22と、分針車2
3とが、同心的に重ね合わせ状態で支持板24に配設し
てあり、秒針軸21aは分針パイプ23aに同心的に相
互に回転自在に嵌合している。秒針車21は支持板24
に回転自在に軸支され、その上面に偏心軸部21bが設
けてある。伝達板22には中心部22aに中心孔22b
が設けてあり、この中心孔22bは、秒針車21の偏心
軸部21bに嵌合している。図6に示すように、両端部
には孔22c,22cが設けてあり、支持板24にはガ
イド軸24a,24aが一体的に立設してある。ガイド
軸24aは孔22cに所定のクリアランスをもって貫通
している。ここで、ガイド軸24aと孔22cとの間の
クリアランスは、伝達板22の公転運動範囲を規制する
だけの量となっている。伝達板22の中心部22aは、
偏心軸部21bの回転につれて自転を規制された公転運
動して追従することが可能である。伝達板22の中心部
の対称位置から、外方に向って連結片22d,22eが
突出しており、各連結片の先端からそれぞれ2本の弾性
アーム22f,22g及び22h,22iが、中心部2
2aの外周に沿って所定の間隙で平行に延伸形成してあ
り、この弾性アームの先端部にはそれぞれ後で詳述する
送り歯22j,22k,22m,22nが形成してあ
る。分針車23には歯数60の内歯歯車23bが形成し
てあり、この内歯に送り歯22j,22k,22m,2
2nが噛合するものである。この送り歯及び内歯歯車に
ついて詳述すると、歯数60の内歯歯車23bを太陽歯
車とした時、自転を規制されつつ内歯歯車23bに噛み
合う遊星歯車を、本来の歯数59の歯の内の適宜な数を
適宜な位置において残し、それを弾性的に支持した欠歯
車としたものが送り歯22j,22k,22m,22n
である。この構成により秒針車21から分針車23への
回転伝達において、1/60の減速が可能となる。
の第1実施例について説明する。図2に示すように、駆
動軸1と、伝達板2と、出力軸3とが、同心的に重ね合
わせ状態で支持板4,5間に配設してある。駆動軸1は
その下方で図示しない支持板に回転自在に設けてあり、
その上端に偏心軸部1aが設けてある。伝達板2には中
心部2aに中心孔2bが設けてあり、この中心孔2b
は、駆動軸1の偏心軸部1aに嵌合している。図1に示
すように、両端部には孔2c,2cが設けてあり、支持
板5にガイド軸5a,5aが一体的に立設してある。ガ
イド軸5aは孔2cに所定のクリアランスをもって貫通
している。ここで、ガイド軸5aと孔2cとの間のクリ
アランスは、伝達板2の公転運動範囲を規制するだけの
量となっている。伝達板2の中心部2aは、偏心軸部1
aの回転につれて自転しようとするが、固定のガイド軸
5a,5aによってその自転が規制され、ガイド軸5
a,5a周りに公転運動する。伝達板2の中心部2aの
近傍から、所定の間隔で3本の弾性アーム2d,2e,
2fが中心部2aの外周に沿って所定の間隙で平行に延
伸形成してある。この弾性アームの先端部にはそれぞれ
送り歯2g,2h,2iが形成してある。出力軸3は支
持板4に回転可能に支持してある。出力軸3には、一体
的に送り歯車3aとして内歯歯車が形成してあり、この
内歯歯車3aの歯形に、送り歯2g,2h,2iの少な
くとも1つが順次係合するものである。このような構造
であるので、駆動軸1が駆動されて偏心軸部1aが図1
矢印に示す反時計方向に回転し、偏心軸部1aの大径部
が左側に位置するときには、伝達板2が左へ移動する。
このとき送り歯2i,2gが共に内歯歯車3aの歯に噛
合する。偏心軸部1aが次に1/3回転して大径部が下
側に位置を通過するときには、伝達板2は下方位置を通
過し、この間に送り歯2iは次第に内歯から離れ、送り
歯2gにより内歯歯車3aを送ると共に、次の送り歯2
hが内歯3aに噛合可能な位置となる。偏心軸部1aが
更に1/3回転して大径部が右上側を通過するときに
は、伝達板2は右上方を通過する。この間に送り歯2g
は次第に内歯から離れ、送り歯2hにより内歯歯車3a
を送ると共に、次の送り歯2iが内歯3aに噛合可能な
位置となる。偏心軸部1aが更に1/3回転して大径部
が左側に位置する元の位置に至るときには、伝達板2は
上方から左方へ移動する。この間に送り歯2hは次第に
内歯から離れ、送り歯2iにより内歯歯車3aを送ると
共に、次の送り歯2gが内歯に噛合可能な位置となる。
このようにして、駆動軸1の1回転の間に、送り歯車3
aは減速回転し、出力軸3からは減速した回転が出力さ
れる。図3及び図4は、本発明の減速機構の第2実施例
を示すもので、駆動軸11、伝達板12、出力軸13
が、同心的に重ね合わせ状態で支持板14,15間に配
設してあること、及び伝達板12の自転を規制された公
転運動により出力軸13が減速回転する構成については
第1実施例と同様である。この第2実施例においては、
駆動軸11の回転により伝達板12を自転を規制された
公転運動させるための構成がつぎのようになっている。
即ち、駆動軸11には駆動ピニオン11aが設けてあ
り、このピニオンと対向位置で噛合する2つの歯車1
6,17が、支持板14,15に回転自在に支持してあ
る。歯車16,17には偏心軸部16a,17aが設け
てあり、伝達板12の両端部の孔12c,12cをこの
偏心軸部16a,17aが回転可能に貫通している。こ
のような構造であるので、駆動軸11が駆動されて回転
すると、歯車16,17が連動回転し、その偏心軸部1
6a,17aが回転する。このために、図3に示すよう
に、伝達板12は偏心軸部の回転につれて自転を規制さ
れた公転運動して追従する。この自転を規制された公転
運動によって、弾性アーム12d,12e,12fに設
けられている送り歯12g,12h,12iを介して、
送り歯車13aへ減速した回転が伝達される。出力軸1
3から出力する機構は、先に説明した第1実施例と同様
である。図5は、本発明の減速機構の第3実施例を示す
もので、先に説明した第1実施例の減速機構に、伝達限
界トルクを調整する手段を付加したものである。即ち、
偏心軸部1aに回動自在に規制板8を取り付けてある。
規制板8には3本の規制ピン8a,8b,8cが立設し
てあり、この規制ピンを伝達板2の中心部2aの外周
と、弾性アーム2d,2e,2fとの間の間隙内に摺動
自在に位置させている。図5に実線にて示すように、規
制ピン8a,8b,8cが間隙の底部に位置するとき
は、弾性アーム2d,2e,2fの剛性は弱く、従って
送り歯2g,2h,2iと送り歯車3aとの間の伝達限
界トルクは小さい。しかし鎖線にて示すように、規制板
8を反時計方向に揺動させて規制ピン8a,8b,8c
を間隙の開口部に位置させると、弾性アーム2d,2
e,2fの剛性は強くなり、従って送り歯2g,2h,
2iと送り歯車3aとの間の伝達限界トルクは大きくな
る。このように規制板8を偏心軸部1aを中心として揺
動させることにより、伝達限界トルクを調整することが
可能になる。図6及び図7は、本発明の時計機械体の第
1実施例を示すもので、秒針車21と分針車23との間
の減速機構として、先に説明した本発明の減速機構を利
用して回転速度を1/60に減速している。即ち、図7
に示すように、秒針車21と、伝達板22と、分針車2
3とが、同心的に重ね合わせ状態で支持板24に配設し
てあり、秒針軸21aは分針パイプ23aに同心的に相
互に回転自在に嵌合している。秒針車21は支持板24
に回転自在に軸支され、その上面に偏心軸部21bが設
けてある。伝達板22には中心部22aに中心孔22b
が設けてあり、この中心孔22bは、秒針車21の偏心
軸部21bに嵌合している。図6に示すように、両端部
には孔22c,22cが設けてあり、支持板24にはガ
イド軸24a,24aが一体的に立設してある。ガイド
軸24aは孔22cに所定のクリアランスをもって貫通
している。ここで、ガイド軸24aと孔22cとの間の
クリアランスは、伝達板22の公転運動範囲を規制する
だけの量となっている。伝達板22の中心部22aは、
偏心軸部21bの回転につれて自転を規制された公転運
動して追従することが可能である。伝達板22の中心部
の対称位置から、外方に向って連結片22d,22eが
突出しており、各連結片の先端からそれぞれ2本の弾性
アーム22f,22g及び22h,22iが、中心部2
2aの外周に沿って所定の間隙で平行に延伸形成してあ
り、この弾性アームの先端部にはそれぞれ後で詳述する
送り歯22j,22k,22m,22nが形成してあ
る。分針車23には歯数60の内歯歯車23bが形成し
てあり、この内歯に送り歯22j,22k,22m,2
2nが噛合するものである。この送り歯及び内歯歯車に
ついて詳述すると、歯数60の内歯歯車23bを太陽歯
車とした時、自転を規制されつつ内歯歯車23bに噛み
合う遊星歯車を、本来の歯数59の歯の内の適宜な数を
適宜な位置において残し、それを弾性的に支持した欠歯
車としたものが送り歯22j,22k,22m,22n
である。この構成により秒針車21から分針車23への
回転伝達において、1/60の減速が可能となる。
【0007】このような構造であるので、秒針車21が
駆動されて偏心軸部21bが図6矢印に示す反時計方向
に回転すると、伝達板22が自転を規制された公転運動
し、先に説明したと同様に、送り歯22j,22k,2
2m,22nにより内歯歯車23bが減速して送られ
る。このようにして秒針車21の1回転の間に、分針車
23は1/60に減速回転し、それぞれ図示しない秒針
及び分針を回転させる。外部から分針を回転させる場合
は、伝達板22がガイド軸24a,24aと孔22c,
22cとの関係により回転を規制されているが、一定以
上の外力が加えられた場合は、伝達板22の弾性アーム
が撓み、分針車23は独立に回転する。即ち、分針車と
一体の分針パイプ23aに分針が固定されているので、
秒針とは切り離して分針の針回しが可能となる。分針の
みが回転する際には、秒針軸21a及び伝達板22は回
転及び自転を規制された公転運動をせず、また伝達板2
2の弾性アームの送り歯は、噛み合う内歯との間でのク
リック作用に基づき、秒針は回転しないものの分針は必
ず秒針位置に対応した位置に安定に静止し、秒針位置と
分針位置は対応関係を維持している。また針回しの装置
は、従来のように分針車の外周に歯切りして針回し用の
部材を取り付け、それを介して針回しを行うようにして
もよいが、分針車の外周の一部をケースの外に出すこと
で直接針回しをする構成も可能である。図8及び図9
は、本発明の時計機械体の第2実施例を示すもので、分
針車25と時針車27との間の減速機構として、先に説
明した本発明の減速機構を利用して回転速度を1/12
に減速している。即ち、図9に示すように、分針車25
と、伝達板26と、時針車27とが、同心的に重ね合わ
せ状態で支持板28に配設してあり、分針軸25aは時
針パイプ27aに同心的に相互に回転自在に嵌合してい
る。分針車25は支持板28に回転自在に軸支され、そ
の上面に偏心軸部25bが設けてある。伝達板26には
中心部26aに中心孔26bが設けてあり、この中心孔
26bは、分針車25の偏心軸部25bに嵌合してい
る。またこの中心孔26bと同心的に上面に、後で詳述
する歯車26dを形成してある。図8に示すように、両
端部には孔26c,26cが設けてあり、支持板28に
はガイド軸28a,28aが一体的に立設してある。ガ
イド軸28aは孔26cに十分なクリアランスをもって
貫通しているので、伝達板26の中心部26aは、偏心
軸部25bの回転につれて自転を規制された公転運動し
て追従することが可能である。時針車27には均等間隔
に3本の弾性アーム27b,27c,27dが設けてあ
り、この弾性アームの内端部に、後で詳述する送り歯2
7e,27f,27gが設けてある。そこでこの送り歯
27e,27f,27gと、伝達板26の歯車26dに
ついて詳述する。この送り歯は、本来の歯数12の内歯
歯車を太陽歯車とし、その歯の適宜な数を適宜な位置に
おいて残し、それを弾性的に支持した欠歯車としたもの
がこの送り歯27e,27f,27gである。また歯車
26dは、自転を規制されつつ太陽歯車に噛み合う遊星
歯車を、歯数11の歯を有する歯車としたものである。
この構成により分針車25から時針車27への回転伝達
において、1/12の減速が可能となる。このような構
造であるので、分針車25が駆動されて偏心軸部25b
が図8矢印に示す時計方向に回転すると、伝達板26が
自転を規制された公転運動し、先に説明したと同様に、
歯車26dが公転しながら回転することにより、送り歯
27e,27f,27gが減速して送られる。分針車2
5の1回転の間に、時針車27は1/12に減速回転
し、それぞれ図示しない分針及び時針を回転させる。分
針軸と時針パイプとの関係は、先に説明した秒針軸と分
針パイプとの関係と同様であり、外部から分針とは切り
離して時針の針回しが可能であると共に、時針のみが回
転する際にも時針は必ず分針位置に対応した位置に安定
に静止する。このために世界時計などのように時間単位
での時針の位置修正が可能となる。また針回しの装置に
ついては、先に説明したのと同様である。図10は、本
発明の時計機械体の第3実施例を示すもので、秒針車3
1と、第1の伝達板32と、分針車33と、第2の伝達
板34と、時針車35とが、同心的に重ね合わせて上板
36と下板37との間に配設してある。秒針車31と分
針車33との間の減速機構及び分針車33と時針車35
との間の減速機構として、先に説明した本発明の減速機
構を利用して回転速度を1/60及び1/12に減速し
ている。秒針軸31a,分針パイプ33a及び時針パイ
プ35aは、同心的に相互に回転自在に嵌合し、上板3
6を回転自在に貫通している。秒針車31は下板37に
回転自在に軸支され、その上面に偏心軸部31bが設け
てある。偏心軸部31bを駆動軸として第1の伝達板3
2が、その両端部で下板37から一体的に突設したガイ
ド軸37a,37aに自転を規制された公転運動可能に
支持してある。分針車33に1/60に減速した回転力
を伝達する構造は、実質的に図6及び図7で説明した構
造と同一である。分針車33の上面に偏心軸部33bが
設けてある。偏心軸部33bを駆動軸として第2の伝達
板34が、その両端部で上板36から一体的に垂設した
ガイド軸36a,36aに自転を規制された公転運動可
能に支持してある。時針車35に1/12に減速した回
転力を伝達する構造は、実質的に図8及び図9で説明し
た構造と同一である。このような構造であるので、秒針
車31が回転駆動されると、秒針軸31aを介して図示
しない秒針が回転駆動されると同時に、図6及び図7と
同様の作用により分針車33が1/60に減速回転し、
分針パイプ33aを介して図示しない分針が回転駆動さ
れる。また、この分針車33が回転駆動されると、図8
及び図9と同様の作用により時針車35が1/12に減
速回転し、時針パイプ35aを介して図示しない時針が
回転駆動される。秒針車から分針車への減速機構と、分
針車から時針車への減速機構は互いに独立であり、いず
れか一方のみでも或いは双方共存させることもいずれも
可能である。
駆動されて偏心軸部21bが図6矢印に示す反時計方向
に回転すると、伝達板22が自転を規制された公転運動
し、先に説明したと同様に、送り歯22j,22k,2
2m,22nにより内歯歯車23bが減速して送られ
る。このようにして秒針車21の1回転の間に、分針車
23は1/60に減速回転し、それぞれ図示しない秒針
及び分針を回転させる。外部から分針を回転させる場合
は、伝達板22がガイド軸24a,24aと孔22c,
22cとの関係により回転を規制されているが、一定以
上の外力が加えられた場合は、伝達板22の弾性アーム
が撓み、分針車23は独立に回転する。即ち、分針車と
一体の分針パイプ23aに分針が固定されているので、
秒針とは切り離して分針の針回しが可能となる。分針の
みが回転する際には、秒針軸21a及び伝達板22は回
転及び自転を規制された公転運動をせず、また伝達板2
2の弾性アームの送り歯は、噛み合う内歯との間でのク
リック作用に基づき、秒針は回転しないものの分針は必
ず秒針位置に対応した位置に安定に静止し、秒針位置と
分針位置は対応関係を維持している。また針回しの装置
は、従来のように分針車の外周に歯切りして針回し用の
部材を取り付け、それを介して針回しを行うようにして
もよいが、分針車の外周の一部をケースの外に出すこと
で直接針回しをする構成も可能である。図8及び図9
は、本発明の時計機械体の第2実施例を示すもので、分
針車25と時針車27との間の減速機構として、先に説
明した本発明の減速機構を利用して回転速度を1/12
に減速している。即ち、図9に示すように、分針車25
と、伝達板26と、時針車27とが、同心的に重ね合わ
せ状態で支持板28に配設してあり、分針軸25aは時
針パイプ27aに同心的に相互に回転自在に嵌合してい
る。分針車25は支持板28に回転自在に軸支され、そ
の上面に偏心軸部25bが設けてある。伝達板26には
中心部26aに中心孔26bが設けてあり、この中心孔
26bは、分針車25の偏心軸部25bに嵌合してい
る。またこの中心孔26bと同心的に上面に、後で詳述
する歯車26dを形成してある。図8に示すように、両
端部には孔26c,26cが設けてあり、支持板28に
はガイド軸28a,28aが一体的に立設してある。ガ
イド軸28aは孔26cに十分なクリアランスをもって
貫通しているので、伝達板26の中心部26aは、偏心
軸部25bの回転につれて自転を規制された公転運動し
て追従することが可能である。時針車27には均等間隔
に3本の弾性アーム27b,27c,27dが設けてあ
り、この弾性アームの内端部に、後で詳述する送り歯2
7e,27f,27gが設けてある。そこでこの送り歯
27e,27f,27gと、伝達板26の歯車26dに
ついて詳述する。この送り歯は、本来の歯数12の内歯
歯車を太陽歯車とし、その歯の適宜な数を適宜な位置に
おいて残し、それを弾性的に支持した欠歯車としたもの
がこの送り歯27e,27f,27gである。また歯車
26dは、自転を規制されつつ太陽歯車に噛み合う遊星
歯車を、歯数11の歯を有する歯車としたものである。
この構成により分針車25から時針車27への回転伝達
において、1/12の減速が可能となる。このような構
造であるので、分針車25が駆動されて偏心軸部25b
が図8矢印に示す時計方向に回転すると、伝達板26が
自転を規制された公転運動し、先に説明したと同様に、
歯車26dが公転しながら回転することにより、送り歯
27e,27f,27gが減速して送られる。分針車2
5の1回転の間に、時針車27は1/12に減速回転
し、それぞれ図示しない分針及び時針を回転させる。分
針軸と時針パイプとの関係は、先に説明した秒針軸と分
針パイプとの関係と同様であり、外部から分針とは切り
離して時針の針回しが可能であると共に、時針のみが回
転する際にも時針は必ず分針位置に対応した位置に安定
に静止する。このために世界時計などのように時間単位
での時針の位置修正が可能となる。また針回しの装置に
ついては、先に説明したのと同様である。図10は、本
発明の時計機械体の第3実施例を示すもので、秒針車3
1と、第1の伝達板32と、分針車33と、第2の伝達
板34と、時針車35とが、同心的に重ね合わせて上板
36と下板37との間に配設してある。秒針車31と分
針車33との間の減速機構及び分針車33と時針車35
との間の減速機構として、先に説明した本発明の減速機
構を利用して回転速度を1/60及び1/12に減速し
ている。秒針軸31a,分針パイプ33a及び時針パイ
プ35aは、同心的に相互に回転自在に嵌合し、上板3
6を回転自在に貫通している。秒針車31は下板37に
回転自在に軸支され、その上面に偏心軸部31bが設け
てある。偏心軸部31bを駆動軸として第1の伝達板3
2が、その両端部で下板37から一体的に突設したガイ
ド軸37a,37aに自転を規制された公転運動可能に
支持してある。分針車33に1/60に減速した回転力
を伝達する構造は、実質的に図6及び図7で説明した構
造と同一である。分針車33の上面に偏心軸部33bが
設けてある。偏心軸部33bを駆動軸として第2の伝達
板34が、その両端部で上板36から一体的に垂設した
ガイド軸36a,36aに自転を規制された公転運動可
能に支持してある。時針車35に1/12に減速した回
転力を伝達する構造は、実質的に図8及び図9で説明し
た構造と同一である。このような構造であるので、秒針
車31が回転駆動されると、秒針軸31aを介して図示
しない秒針が回転駆動されると同時に、図6及び図7と
同様の作用により分針車33が1/60に減速回転し、
分針パイプ33aを介して図示しない分針が回転駆動さ
れる。また、この分針車33が回転駆動されると、図8
及び図9と同様の作用により時針車35が1/12に減
速回転し、時針パイプ35aを介して図示しない時針が
回転駆動される。秒針車から分針車への減速機構と、分
針車から時針車への減速機構は互いに独立であり、いず
れか一方のみでも或いは双方共存させることもいずれも
可能である。
【0008】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の減速機構
は、伝達板が、偏心軸部の回転に伴って、両端部のガイ
ド軸に規制されて僅かにその長手方向及び幅方向になだ
らかに変位運動する、いわゆる自転を規制された公転運
動を行い、これによって、送り歯および送り歯車を介し
て駆動側からの回転を出力側へ減速して伝達することが
でき、大きな減速比を実現できる。部品点数が少なくて
簡単な構成であり、余分なスペースを必要としないの
で、小型にかつ安価に提供できる。送り歯を弾性アーム
の先端部に設けているので、回転伝達の遮断機構が構成
でき、出力側を強制的に回転させても駆動側に負荷を与
えることがない。また、弾性アームの剛性を規制板によ
り調整できるようにしたので、回転力の伝達限界トルク
を容易に調整できる。また、この減速機構を時計機械体
の秒針軸から分針軸への減速に利用することにより、従
来のスリップ機構を廃止でき、部品数の削減、製造コス
トの低減を実現できる。また、平面的なスペースが小さ
くでき、時計の小型化が達成できる。送り歯と送り歯車
との間でクリック作用があるので、分針のみを回転する
ことができ、しかも秒針位置と分針位置とは常に対応関
係を維持できる。また、分針軸から時針軸への減速に利
用する場合にも、上記の場合と同様な効果があり、更
に、時刻合わせに際して、サマータイムのように1時間
のみ時針を動かす場合や、時差修正のように時間単位で
補正を行う場合など、針合わせ操作が極めて容易とな
る。また、秒針軸から分針軸への減速、および分針軸か
ら時針軸への減速にこの減速機構を併用しても、互いに
1クリック間隔の回転角度が大きく異なるので、機能上
何等問題はなく、構成が簡素化し、小型化が達成でき、
秒針、分針、時針の角度の相互関係を維持でき、針回し
機構が簡単になる。
は、伝達板が、偏心軸部の回転に伴って、両端部のガイ
ド軸に規制されて僅かにその長手方向及び幅方向になだ
らかに変位運動する、いわゆる自転を規制された公転運
動を行い、これによって、送り歯および送り歯車を介し
て駆動側からの回転を出力側へ減速して伝達することが
でき、大きな減速比を実現できる。部品点数が少なくて
簡単な構成であり、余分なスペースを必要としないの
で、小型にかつ安価に提供できる。送り歯を弾性アーム
の先端部に設けているので、回転伝達の遮断機構が構成
でき、出力側を強制的に回転させても駆動側に負荷を与
えることがない。また、弾性アームの剛性を規制板によ
り調整できるようにしたので、回転力の伝達限界トルク
を容易に調整できる。また、この減速機構を時計機械体
の秒針軸から分針軸への減速に利用することにより、従
来のスリップ機構を廃止でき、部品数の削減、製造コス
トの低減を実現できる。また、平面的なスペースが小さ
くでき、時計の小型化が達成できる。送り歯と送り歯車
との間でクリック作用があるので、分針のみを回転する
ことができ、しかも秒針位置と分針位置とは常に対応関
係を維持できる。また、分針軸から時針軸への減速に利
用する場合にも、上記の場合と同様な効果があり、更
に、時刻合わせに際して、サマータイムのように1時間
のみ時針を動かす場合や、時差修正のように時間単位で
補正を行う場合など、針合わせ操作が極めて容易とな
る。また、秒針軸から分針軸への減速、および分針軸か
ら時針軸への減速にこの減速機構を併用しても、互いに
1クリック間隔の回転角度が大きく異なるので、機能上
何等問題はなく、構成が簡素化し、小型化が達成でき、
秒針、分針、時針の角度の相互関係を維持でき、針回し
機構が簡単になる。
【図1】本発明の減速機構の第1の実施例を示す要部の
平面図である。
平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明の減速機構の第2の実施例を示す要部の
平面図である。
平面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】本発明の減速機構の第3の実施例を示す要部の
平面図である。
平面図である。
【図6】本発明の時計機械体の第1の実施例を示す要部
の平面図である。
の平面図である。
【図7】図6のC−C線断面図である。
【図8】本発明の時計機械体の第2の実施例を示す要部
の平面図である。
の平面図である。
【図9】図8のD−D線断面図である。
【図10】本発明の時計機械体の第3の実施例を示す断
面図である。
面図である。
1 駆動軸 1a 偏心軸部 2 伝達板 2b 中心孔 2d,2e,2f 弾性アーム 2g,2h,2i 送り歯 3 出力軸 3a 送り歯車 5a ガイド軸 8 規制板 8a,8b,8c 規制ピン 11 駆動軸 11a 駆動ピニオン 12 伝達板 12d,12e,12f 弾性アーム 12g,12h,12i 送り歯 13 出力軸 13a 送り歯車 16,17 歯車 16a,17a ガイド軸(偏心軸部) 21 秒針車 21b 偏心軸部 22 伝達板 22b 中心孔 22f,22g 弾性アーム 22h,22i 弾性アーム 22j,22k 送り歯 22m,22n 送り歯 23 分針車 23a 送り歯車 24a ガイド軸 25 分針車 25b 偏心軸部 26 伝達板 26b 中心孔 26d 送り歯車 27 時針車 27b,27c,27d 弾性アーム 27e,27f,27g 送り歯 28a ガイド軸 31 秒針車 31b 偏心軸部 32 第1の伝達板 33 分針車 33b 偏心軸部 34 第2の伝達板 35 時針車 36a,37a ガイド軸
Claims (6)
- 【請求項1】 偏心軸部が設けてある駆動軸と、固定の
ガイド軸によって自転を規制されつつ当該ガイド軸周り
に公転運動可能に設けてある伝達板と、回転可能に設け
てある出力軸とが配設してあり、 上記伝達板は、上記駆動軸の偏心軸部と係合しており、 上記伝達板と上記出力軸の一方には、一体的に延伸形成
してある複数の弾性アームの先端部に送り歯が形成して
あり、 上記伝達板と上記出力軸の他方には、上記複数の送り歯
の少なくとも1つが順次係合する送り歯車が一体的に形
成してあることを特徴とする減速機構。 - 【請求項2】 駆動ピニオンが設けてある駆動軸と、ガ
イド軸によって支持されかつ自転を規制されつつ公転運
動可能に設けてある伝達板と、回転可能に設けてある出
力軸とが配設してあり、 上記伝達板を支持するガイド軸は偏心軸であり、 上記偏心軸は、上記駆動ピニオンに噛合する歯車の軸に
設けてあり、 上記伝達板と上記出力軸の一方には、一体的に延伸形成
してある弾性アームの先端部に送り歯が形成してあり、 上記伝達板と上記出力軸の他方には、上記送り歯に係合
する送り歯車が一体的に形成してあることを特徴とする
減速機構。 - 【請求項3】 請求項1または2において、規制ピンが
立設してあり揺動自在に支持してある規制板を更に有
し、上記弾性アームは上記伝達板の中心部近傍から中心
部の外周に沿って所定の間隙で平行に延伸するものであ
り、上記規制ピンは上記中心部外周と上記弾性アームと
の間隙内を移動して上記弾性アームの剛性を調整するも
のであることを特徴とする減速機構。 - 【請求項4】 偏心軸部が設けてある秒針車と、固定の
ガイド軸によって自転を規制されつつ当該ガイド軸周り
に公転運動可能に設けてある伝達板と、回転可能に設け
てある分針車とが配設してあり、 上記秒針車から上記分針車への減速機構として、上記請
求項1乃至3のいずれかの減速機構を利用したことを特
徴とする時計機械体。 - 【請求項5】 偏心軸部が設けてある分針車と、固定の
ガイド軸によって自転を規制されつつ当該ガイド軸周り
に公転運動可能に設けてある伝達板と、回転可能に設け
てある時針車とが配設してあり、 上記分針車から上記時針車への減速機構として、上記請
求項1乃至3のいずれかの減速機構を利用したことを特
徴とする時計機械体。 - 【請求項6】 偏心軸部が設けてある秒針車と、固定の
ガイド軸によって自転を規制されつつ当該ガイド軸周り
に公転運動可能に設けてある第1の伝達板と、偏心軸部
が設けてある分針車と、固定のガイド軸によって自転を
規制されつつ当該ガイド軸周りに公転運動可能に設けて
ある第2の伝達板と、回転可能に設けてある時針車とが
配設してあり、 上記秒針車から上記分針車への減速機構、及び上記分針
車から上記時針車への減速機構として、上記請求項1乃
至3のいずれかの減速機構を利用したことを特徴とする
時計機械体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5336591A JP2657166B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 減速機構とそれを利用した時計機械体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5336591A JP2657166B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 減速機構とそれを利用した時計機械体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07198864A JPH07198864A (ja) | 1995-08-01 |
| JP2657166B2 true JP2657166B2 (ja) | 1997-09-24 |
Family
ID=18300739
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5336591A Expired - Fee Related JP2657166B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 減速機構とそれを利用した時計機械体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2657166B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP5336591A patent/JP2657166B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07198864A (ja) | 1995-08-01 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |