JP2656521B2 - ネコ白血病ウイルス抗原の製造法と用途 - Google Patents

ネコ白血病ウイルス抗原の製造法と用途

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Description

【発明の詳細な説明】 関連出願 本願は1986年5月30日付アメリカ出願868,585の継続
出願である。本願はまた同時に出願されたケンシル(Ke
nsil)らの「サポニン補助薬」と題するアメリカ出願
に関連を有するものである。
発明の背景 発明の分野 本発明はネコにおいてネコ白血病ウイルス(FeLV)に
対する抗体を誘導するためのFeLV抗原の使用に関する。
背景技術の簡単な記載 ネコ白血病ウイルス(FeLV)は、ネコにおける白血
病、再生不良性貧血および急性免疫抑制(ネコエイズ)
の水平的伝達と免学的に関連している、複製能を有する
タイプCレトロウイルスである。FeLVのゲノムは、60−
70S一重鎖RNAからなり、このRNAはウイルスコア蛋白質
をコードするgag遺伝子、逆転写酵素をコードするpol遺
伝子およびgp70とp15Eウイルス外膜蛋白質をコードする
env遺伝子とからなっている。
FeLVの分離物は、その干渉パターンに基づいて、サブ
グループA、BおよびCに分けられる(Sarmaら、Virol
ogy44:352−358(1971))。FeLV−Aは全ての分離物に
認められるのに対し、FeLV−Bは全て分離物の約40%に
認められるに過ぎない。FeLV−Cは非常に希であって、
FeLV−Bと同様、常にFeLV−Aと共に認められる(Jarr
ettら、International Journal of Cancer21:334−337
(1978))。FeLV−Cは全ウイルス血症ネコに対し僅か
1%の割合で、しかも貧血症ネコにおいてのみ認められ
るものである(Onionsら、Nature(London)296:156−1
58(1982))。
ネコ白血病ウイルスに対するワクチンを製造しようと
する多くの試みが不成功に終わっていた。これらの試み
は、照射、ヒドロキシルアミンまたはパラホルムアルデ
ヒドによってウイルスを殺す工程を含むものであり、あ
るいはマイトミシンD不活性ウイルス使用ワクチン(ア
メリカ特許第3,966,907号、第4,034,081号および第4,08
6,134号)であり、あるいは全生感染細胞や不活性感染
細胞の使用に基づくワクチンであった。
より最近になり、興味は純化FeLV分子の使用(Osterh
ausら、Journal of Immunology135(1):591−596(19
85))およびFOCMA(Feline Oncornavirus Associated
Cell Membrane Antigenネコオンコルナウイルス関連細
胞膜抗原)製品の使用(アメリカ特許第4,331,793号お
よび第4,434,157号)に集中している。FOCMA製品を利用
するワクチンは市販されている(ネブラスカ州リンコル
ン在ノルデン・ラボラトリース)。しかしながら、この
ワクチンの効力についての最近の研究によれば、そのFe
LV疾病からネコを保護する能力について、かなりの疑い
が持たれるに至っている(Pedersenら、Feline Practic
e15:7−20(1985))。従って、ネコの免疫系を刺激
し、FeLVに対する抗体を誘導することができる抗原製品
に対する要望が高まっている。
発明の要約 本発明は、抗原製品に関するものであり、ネコを免疫
して、ネコ白血病ウイルスについて見出されたエピトー
プ決定基と反応する抗体を誘導する方法に関するもので
ある。
本発明の第1の態様において、組換DNA技術を使用
し、FeLVグリコプロテイン70(gp70)のポリペプチド部
分を含む抗原製品が製造される。他の態様において、Fe
LVpg70のポリペプチド部分を、FeLVサブグループAのp1
5e外膜蛋白質の40アミノ末端アミノ酸と共に(「rgp70
デルタ」と言う。)または全アミノ酸配列と共に(「rg
p90」と言う。)含んでいる抗原製品が組換DNA技術を使
用して製造される。これらの組換ポリペプチド類、すな
わちgp70R、gp7R−デルタおよびgp90Rならびにそれらの
類縁体を、以下包括して「gp70−含有蛋白質」と呼ぶ。
「gp70−含有蛋白質」なる語は、天然gp70外膜蛋白質、
pg70−デルタ蛋白質gp90蛋白質ならびにそれらの類縁体
と同じアミノ酸配列を有するポリペプチドを含むもので
ある。ここに「類縁体」とは、gp70、pg70−デルタまた
はgp90と1個もしくはそれ以上のアミノ酸が付加、削除
または置換されている点で異なっている蛋白質またはポ
リペプチドであって、本質的にgp70蛋白質の生物学的活
性を示すものを包含する。これらの抗原性製品はネコを
免疫して抗体を生産せしめるために使用することができ
る。
本発明の抗原製品および免疫レスポンス上昇性成分を
医薬的に適している担体と共に含む医薬組成物もまた本
発明に包含される。
すなわち、本発明はネコ白血病ウイルスのgp70−含有
蛋白質のアミノ酸配列を含む本質的に純化されたポリペ
プチド、上記gp70−含有蛋白質をコードするDNA配列を
有する発現ビークル、上記発現ビークルで形質転換され
た原核生物、原核生物においてgp70−含有蛋白質を生産
せしめる方法およびネコをFeLVからの組換gp70−含有蛋
白質を含む医薬的組成物で免疫することからなるネコに
おいてFeLVに対する抗体の生産を誘導する方法を包含す
る。
図面を簡単な説明 第1図はFeLVDNA配列の存在を検出するために用いら
れるpFU3プローブの構成を瀬す概括図である。制限エン
ドヌクレアーゼ部位はDNA上において次のように示され
る:R:Eco RI;P:Pst I;K:Kpn I;T:Tag I. 第2図はクローン32−50に対する制限地図を示す。制
限エンドヌクレアーゼ部位はDNA上において次のように
示される:R:Eco RI;Bg:Bgl II;S:Sac I;H:Hind III;K:K
pn I;B:Bam HI. 第3図はPUC−9にサブクローンされたFeLV外膜遺伝
子に対する限定的制限地図を示す。
第4図はウイルスDNA配列およびgp70とpl15Eに対応す
るアミノ酸配列を示す。
第5図はgp70ウイルス遺伝子の発現を行ってgp70Rを
生産するためのgp70−p15E断片のサブクローニングを示
す。
第6図は発現ベクターp JLBOTに存在するDNA配列なら
びにそれによって生産されるgp70R−デルタに対応する
アミノ酸配列を示す。
第7図は発現ベクターp JLBOTに存在するDNA配列およ
びそれによって生産されるgp70Rの対応するアミノ酸配
列を示す。
第8図は発現ベクターp JLBOTに存在するDNA配列およ
びそれによって生産されるgp90Rの対応するアミノサン
配列を示す。
第9図は逆相HPLCによるキラヤ(Quillaja)サポニン
のシリカフラクションの精製を示す。
第10図はgp70R−デルタによる免疫結果を示す。
第11図はアルキル化gp70R−デルタによる免疫結果を
示す。
好ましい実施態様の簡単な説明 この発明は、その最も基本的レベルにおいて、ネコ白
血病ウイルスから誘導された抗原製品並びにこれらの抗
原製品を利用してネコの免疫系ぽ刺激し、FeLVおよび免
疫学的に関連性のあるウイルス類に対する抗体を生産さ
せる方法を含むものである。
発明者らは、組換えDNA技術の使用によるFeLVのgp70
グリコプロテインのポリペプチド部分の製造方法を考案
した。これは、gp70のウイルス遺伝子をクローン化して
プラスミド・ベクターに組入れ、次いでこれを用いてエ
シェリヒア・コリ(大腸菌)を形質転換することにより
行なわれた。ウイルスgp70遺伝子がエシェリヒア・コリ
において発現されたとき、生成されるポリペプチドはグ
リコシル化されていない。それ故、分子量は70キロダル
トンではなく約45キロダルトンである。すなわち、gp70
をコードするウイルス遺伝子から原核生物において生成
されたウイルス蛋白質は、「gp70R」または「rec−gp7
0」と言われる。さらに、FeLVウイルスgp70外膜蛋白質
をコードする遺伝子がまたFeLVのp15e外膜蛋白質のアミ
ノ酸1−40をコードした場合、エシェリヒア・コリにお
いて発現されるポリペプチドの分子量は55キロダルトン
である。gp70およびp15eポリペプチドの40アミノ末端ア
ミノ酸残基をコードするウイルス遺伝子から原核生物に
おいて生成されたウイルス蛋白質は、「gp70R−デル
タ」または「rec−gp70−デルタ」と言われる。さら
に、FeLVgp70外膜および完全p15e外膜蛋白質をコードす
る遺伝子は分子量65−70キロダルトンを有するポリペプ
チドをコードし、「rgp90」、「gp90R」または「rec−g
p90」と言われる。これらの組換え体蛋白質を、包括し
て「gp70含有組換え蛋白質」と呼ぶ。
「免疫学的に関連性のあるウイルス(類)」の語はFe
LVに対する顕著なゲノム相同性を有するウイルス類を包
含する。従って、これらの遺伝子により発現された生成
物は顕著はレベルの免疫学的交差反応性を示す。かかる
免疫学的に関連性のあるウイルスの一例には、ネコ肉腫
ウイルス(FeSV)がある。
FeSVはFeLVと非常に関連性のあるレトロウイルスであ
る。事実、FeSVはFeLV感染ネコ由来の腫ようから分離さ
れ得る。実際、FeSVは、ヘルパーウイルスとしてFeLVと
共存する場合にのみ増殖され得る欠損ウイルスである。
最初にFeLVゲノムがネコDNAに組込まれることが信じら
れている。しかしながら、溶菌形質転換中、レトロウイ
ルスDNAがネコDNAから除去されると、FeSVは腫よう遺伝
子として知られているある種のネコ遺伝子をそれと共に
取り込む。生成したレトロウイルスのFeSVはFeLVと非常
によく似ており、FeLV上に存在する外膜糖蛋白質に関し
ては同一である。事実、感染ネコから分離されたFeSV製
品もまたFeLVを含んでいる。
この発明で使用されている「宿主」なる語は、原核生
物だけでなく、真核生物、例えば酵母および糸状菌類、
並びに職物および動物細胞を包含するものとする。
「原核生物」なる語は、ウイルス遺伝子により形質転
換され、FeLVのgp70−含有蛋白質を発原させることがで
きる細胞を全て包含する。
gp70−含有蛋白質のウイルス遺伝子は、全てのFeLVの
サブグループから誘導され得る。必要なのは、糖蛋白の
遺伝子配列が原核生物において発原されるということだ
けである。好ましいものは、FeLVサブグループA由来の
gp70−含有蛋白質のウイルス遺伝子である。特に好まし
いものは、セルライン3281により生産されるFeLVサブグ
ループAのgp70ウイルス遺伝子である。このセルライン
は、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション
(ロックビル、メリーランド)から入手可能であり、受
託番号は第CRL9116号である。
ウイルスgp70−含有蛋白質をコードする組換えDNA分
子の使用により、当技術分野の一般的熟練者に周知の技
術を用いて宿主を形質転換することができる。特に好ま
しいのは、原核生物の形質転換を目的とするウイルスgp
70コード配列を含むプラスミドの使用である。
この発明のgp70−含有組換え蛋白質は、天然gp70のア
ミノ酸配列の場合よりも多いかまたは少ないアミノ酸を
その側面に位置する端部に有し得る。例えば、側面に位
置するアミノ酸配列は、gp70R−デルタおよびgp90Rポリ
ペプチドの場合と同様、p15Eペプチドの全部または一部
を含み得る。他方、この分野の組換え蛋白質は、第7図
に示された通り、例えばC−末端に2個少ないアルギニ
ン残基を有し得る。
「実質的純粋形」なる語は、この発明のポリペプチド
に適用されている場合、この発明のポリペプチドが本来
普通は関連している他のウイルス蛋白質をそのポリペプ
チドが本質的に含んでいないことを意味する。
「実質的に純粋な」という語は、サポニン類に適用さ
れている場合、自然状態では通常サポニンに伴う化合物
を実質的に含まず、一定で再現可能なクロマトグラフィ
ー応答、溶離プロフィールおよび生物学的活性を示すこ
とを意味する。「実質的に純粋な」の語は、サポニンと
他の化合物との人工または合成混合物を除去する訳では
ない。
操作し易く連結された融合遺伝子の製造方法および細
菌におけるそれらの発現方法は公知であり、例えばアメ
リカ合衆国特許第4366246号に示されている。そこに記
載されている遺伝子製造および方法は、原核生物宿主に
おけるFeLV由来のgp70の発現に利用され得る。
原核生物宿主としては、グラム陰性菌並びにグラム陽
性菌、例えばエシェリヒア・コリ、エス・チムフィムリ
ウム、セラチア・マルセセンスおよびバチルス・スブチ
リスを挙げることができる。
一般に、挿入されたウイルス遺伝子フラグメントの転
写効率を高めるプロモーター配列を含む発現ベクターは
宿主に合わせて用いられる。一般に発現ベクターは、複
製開始点、プロモーター(複数もあり得る)、ターミネ
ーター、および形質転換された細胞において表現型選択
性を与え得る特異的遺伝子を有する。形質転換された宿
主を当技術分野において周知の手法に従い発酵および培
養することにより、最適な細胞成長を達成することがで
きる。
この発明で使用され得るプロモーターの例としては、
recA、trp、lac、tacおよびバクテリオファージ・ラム
ダPRまたはPLがある。この発明で使用され得るプラスミ
ドの例は、マニアチス等、「モレキュラー・クローニン
グ」(コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
ズ、1982年)に列挙されている。
この発明は、この明細書に記載された方法に従い修飾
され宿主、または当技術分野の一般的熟練者に通常知ら
れている他の方法、例えば溶原性ファージを用いた遺伝
子材料の感染により修飾された宿主であって、gp70−含
有蛋白質のFeLV遺伝子を発現する原核生物を生じる宿主
を全て包含する。
gp70−含有蛋白質のFeLVウイルスゲノムにより形質転
換された宿主、好ましくは原核生物は、ネコの免疫に使
用され得るgp70R、gp70R−デルタおよびgp90Rポリペプ
チドの生産に特に有用である。前述した通り、gp70−含
有蛋白質のウイルスゲノムが細菌において発現される場
合、グリコシル化は行なわれない。それ故、組換え体gp
70の分子量は、ゲノムがウイルスにより発現される場合
と同様、70キロダルトンではなく45キロダルトンであ
る。
gp70R−デルタは、セルライン3281から分離されたFeL
VサブグループAのFeLVウイルスgp70外膜蛋白質の全ア
ミノ酸配列およびp15e外膜蛋白質の40アミノ末端アミノ
酸残基を含む。p15e由来の配列は組換えポリペプチドの
カルボキシル末端に位置する。エシェリヒア・コリにお
いて発現されたgp70R−デルタポリペプチドの分子量は5
5キロダルトンである。gp70およびp15eポリペプチドを
コードするウイルス遺伝子から原核生物において生産さ
れたウイルス蛋白質(gp70R−デルタ)は、p15e−由来
の配列の疎水性故にgp70Rよりも疎水性が強い。しかし
ながら、天然(gp−70)および組換え体(gp70R、gp70R
−デルタおよびgp90R)の両形態において、分子のgp70
部分のアミノ酸配列は本質的に同じである。gp70組換え
蛋白質により免疫されたネコはgp70R、gp70R−デルタ、
gp90Rおよびgp70ポリペプチドに存在するエピトープに
結合する抗体を産生する。すなわち、FeLV gp70−含有
組換え蛋白質の商業的生産が実施され得る。
この発明で使用されている「免疫原有効量」なる語
は、FeLVエピトープに結合する抗体のネコにおける生産
を誘導するのに必要なFeLV抗原の量を意味する。
この発明のgp70−含有組換え蛋白質は、ネコの免疫系
の感作に特に有用であり、その一結果としてFeLVに存在
するエピトープとの反応性を有する抗体を生産させるも
のである。好ましいのは、FeLVサブグループAを生産す
るセルラインから誘導されたgp70Rおよびgp70R−デルタ
蛋白質である。特に好ましいものはFeLVサブグループA
−生産セルライン3281である。
gp70−含有組換え蛋白質は、注射、急速注入、鼻咽喉
吸収、皮膚吸収により非経口的および経口的に投与され
得る。非経口投与用製品には、滅菌または水性または非
水性溶液、懸濁液および乳液がある。非水性溶媒の例と
しては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、植物油(例、オリーブ油)および注射可能な有機エ
ステル(例、エチルオレエート)がある。吸収性ドレッ
シング用担体を用いることにより、皮膚透過性を高め、
抗原吸収性を向上させることができる。経口投与用液体
用量形態は、一般に液体用量形態を含むリポソーム溶液
を含み得る。リポソームの懸濁に適した形態には、当技
術分野で常用される不活性希釈剤、例えば精製水を含む
乳液、懸濁液、溶液、シロップおよびエリキシルがあ
る。不活性希釈剤以外に、かかる組成物はまたアジュバ
ント、湿潤剤、乳化および懸濁液、並びに甘味、風味お
よび着香剤を含有し得る。
この発明のgp70−含有組換え蛋白質を含有する抗原製
品は、アジュバントを含有することも可能である。アジ
ュバントは、特異的免疫応答を非特異性に増強するのに
使用され得る物質である。通常、アジュバントおよび抗
原は、免疫系に供する前に混合されるか、または別々で
はあるが免疫される動物の同じ部位に供される。アジュ
バントは、それらの組成に基づいて幾つかの群に大まか
に分類され得る。これらの群には、油性アジュバント
(例えば、フロインド完全および不完全アジュバン
ト)、無機塩類(例えば、AlK(SO4、AlNa(SO4
、AlNH4(SO4)、シリカ、明ばん、Al(OH)、Ca3
(PO4、カオリンおよび炭素)、ポリヌクレオチド
類(例えば、ポリICおよびポリAU酸)およびある種の天
然物質(例えば、マイコバクテリウム・ツベルクロシス
から得られるろうD、並びにコリネバクテリウム・パル
ブム、ボリデテラ・ペルツシスおよびブルセラ類に属す
るものおいて見出される物質)がある。それらの物質中
でアジュバントして特に有用なのは、サポニン類、例え
ばクィリA(スペルフォス・アクチセル・スカベット、
デンマーク)の粗混合物またはそれらの高度精製フラク
ションである。
ここに使用されている「サポニン」なる語は、水溶液
中で泡を生じ、溶血活性を有し、免疫補助活性を有する
グリコシド・トリテルペノイド化合物を包含する。この
発明は、サポニンそれ自体並びに天然の医薬的に許容し
得る塩類および医薬的に許容し得る誘導体を包含する。
また「サポニン」なる語は、その生物学的活性フラグメ
ントを包含する。
サポニンは、3種のキラヤ・サポナリアの樹皮から抽
出されたトリテルペングリコシドの混合物である。サポ
ニンは、足および口の疾病に対するワクチン、並びに原
生動物寄生虫、例えばトリパノゾーマ・クルジに対する
実験ワクチンにより与えられた保護免疫性およびヒツジ
赤血球(SRBC)に対する上腕骨応答の増幅におけるアジ
ュバントとして多く使用されている。[ボンフォード、
「インド.アーク.アレーギ.アプル.イミュン.」、
67:127、(1982年)]。最近、クィリA、サポニンの粗
混合物から得られたサポニン・アジュバントが高圧液体
クロマトグラフィー(HPLC)により精製された。ケルシ
ンらにより同時に出願された「サポニン補助薬」と題す
るアメリカ合衆国特許出願第 号(出願中、そ
の内容を引用して説明の一部とする)の記載に従い精製
フラクションが製造された。これらの精製フラクション
(実質的に純粋なサポニン類)およびそれらの混合物は
この発明に特に有用である。
ネコの免疫に使用されるgp70−含有組換え体抗原の物
理的形状は、アグリゲートまたは非アグリゲート状であ
り得る。これまでの研究結果は、細菌含有物中にgp70R
を含むアグリゲート形態による免疫が、後のウイルス感
染に対する暴露による心身に有害な作用の改良には最も
効果的であるということを示唆している。しかしなが
ら、この発見は、常套技術、例えばグルタルアルデヒド
または他の架橋剤を用いた処理によるgp70Rの非アグリ
ゲート形態からのアグリゲート状gp70Rの製造を除外し
てはいない。次いで、こうして誘導されたアグリゲート
状gp70は、活性免疫反応を誘発することにより後のFeLV
または免疫学的に関連性のあるウイルスに対する暴露か
らの保護に有効なウイルス感染改良組成物の製造用途に
使用され得る。
しかしながら、動物がアグリゲートおよび非アグリゲ
ートgp70Rのいずれかの形態により免疫されるかという
点には関係無く、gp70Rのこれら両形態はそれらに対す
る抗体の生産を誘導する。すなわち、これらの抗gp70R
抗体は、診断用途、例えば試料中におけるgp70の存在検
出用キットにおいて使用され得る。
この発明のFeLV抗原製品をネコにおいて使用すること
により、FeLVのエピトープ決定基に結合する抗体の生産
が誘導され得る。FeLVに対するネコ抗体の生産促進に関
する特に有用な方法は、まずこの発明のFeLV抗原製品に
よりネコを免疫し、次いでその後免疫化を行うことであ
る。
免疫化開始時点でのネコの年令は厳密ではないが、動
物が少なくとも8週令であるのが最も好ましい。その理
由は、一般的にネコは約4週間で離乳するが、7週令ま
で待つことにより、循環する母性抗体による干渉が減少
するからである。
いつネコが最も有利に免疫化されるかを決定する一手
段は、gp70に関するネコの免疫状態を測定することによ
る方法である。この評価は、免疫測定法、例えばELISA
検定法にこの発明のgp70−含有組換え蛋白質を用いてgp
70Rに対するネコ抗体を検出することにより行なわれ得
る。その際、いつgp70Rに対するネコの抗体力価が充分
低くなって、FeLVおよび免疫学的に関連性のあるウイル
スによる感染に対する免疫化および保護を増強させ得る
かを測定することが可能である。
多重免疫領域を利用する場合には、免疫化のタイミン
グに関する多くの相異なる技術が存在する。1回より多
くこの発明の抗原製品を用いることにより、免疫された
ネコにより発現された免疫グロブリン・レパートリーの
発現のレベルおよび多様性を増加させることが可能であ
る。一般的に、多数の免疫化を実施する場合、それらは
1〜2箇月間隔をあけて行なわれる。
一般的に、ネコに投与されるgp80−含有組換え蛋白質
の容量は、年令、状態、性別および病気の程度といった
要因および、あるとすれば、当技術分野の一般熟練者に
より調節され得る他の可変要因により異なる。
この発明の抗原製品は、単一または複数用量として投
与され得、1用量当たりFeLV gp70Rまたはgp70R−デル
タ抗原に関して10−10000μg/ml、さらに好ましくは1
用量当たり100−700μg/mlのgp70Rまたはgp70R−デルタ
抗原、最も好ましくは1用量当たり100−300μg/mlのgp
70またはgp70R−デルタ抗原の範囲で変動し得る。gp70
−含有組換え蛋白質に関する類似した用量レベルが考え
られる。
この発明に関する統括的な説明を行ったが、以下、具
体的な実施例によりさらに完全な理解を得ることが可能
である。これらの実施例は単に説明を目的としているだ
けであって、特記しない限り限定を意図するものではな
い。
実施例1 サブグループAゲノムクローンの単離 高分子量ゲノムDNAを3281細胞から生産し、エンドヌ
クレアーゼEcoR Iにより完全に制限処理し、8〜20キロ
塩基(kb)の断片をショ糖勾配で単離した。ラムダ・フ
ァージ・ライブラリィをこれらの断片からシヤロン4A E
coR Iアームを用いて調製した。このライブラリィをガ
ードナー−アルンスティンFeLVサブグループBゲノム・
クローンのU3域含有プローブでスクリーニングした〔マ
リンズら、ジャーナル・オブ・バイロロジィ、38巻688
〜703頁1981年参照〕。FeLV長末端反復配列(LTR)のこ
の域を用いるDNAハイブリダイゼーションは水平的伝播F
eLV DNA配列に対し特異的であることを示した〔カーゼ
イら、プロシーディング・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミィ・オブ・サイエンス、USA、78巻7778頁1981年参
照〕。この外因性のU3プローベは未感染ネコ細胞にみら
れる外因性FeLV配列と交差−ハイブリダイゼーションし
ない。U3プローベの構成は第1図にその概略を示す。
概説すれば、プラスミドpFGBは、pBR322のゲノムクロ
ーン・ラムダ−HF60〔マリンら、前掲〕含有FeLV・DNA
からEcoR I断片9.1kbをサブクローニングすることによ
り構成した。このプラスミドは4つのKpn I部位、すな
わちウイルスゲノム内部域の2つおよび各長末端反復配
列(LTR)域の1つを含有する。Kpn IによるpFGBの消化
およびその後の再結合はフランキング細胞遺伝子配列と
1つのLTRを含有するが他のウイルス配列を全く含まな
いクローン(pFLTR)をもたらす。次に、pFLTRをエンド
ヌクレアーゼTag Iで消化させ、550bpの断片を単離し
た。この断片を次いでサブクローニングしてpBR322のCl
a I制限部位を得た。このクローン、pFU3を直接ニック
−翻訳し、ハイブリダイゼーション・プローブとして用
いた。
組換えファージの選択は放射性ニック−翻訳pFU3プロ
ーブに対するDNAハイブリダイゼーションに基づき行な
った。この方法において、42個の組換えファージを選
択、単離し、それらのDNAを生産した。これらゲノムク
ローンをサザン・ハイブリダイゼージョン法〔pFU3プロ
ーベ、ガードナー・アルンスティン分子クローンのFeLV
外被プローベ(pFGB−env)およびFeLVガードナー−ア
ルンスティン・ゲノム全体を含有する付加的なプローベ
(pFGB)を用いるサザン・ハイブリダイゼーション〕に
より、制限消化させ、分析した。この分析に基づき、28
個の別々のクローンを同定した。これら28個のクローン
のうち、24個はgag/pol遺伝子域の主要な欠失により欠
損していることが判明した。残りの4つのクローンはこ
の欠失を受けず、完全な長さのようであった。
1つの完全な鎖長さのクローン(32〜50)(その制限
地図は第2図に示す)を選択し、さらに分析した。FeLV
外被遺伝子含有Pst I断片2.0kbをPUC−9にサブクロー
ニングし、限定した制限地図を決定した(第3図)。種
々の断片をさらにM13にサブクローニングし、DNA配列を
決定した(同様に第4図に示す)。
実施例2 FeLVgp70およびgp70−デルタのエシェリキア・コリにお
ける発現 FeLVサブグループAゲノムクローン32〜50の外被遺伝
子には2つのBal I制限部位がある。これらの部位の1
つはヌクレオチド161に位置し(第4図)、これは先導
配列と天然gp70のアミノ末端をコードする配列の間に接
合点に非常に近い。他の制限部位はgp70/p15E接合点を
超えるほぼ120のヌクレオチドである。Bal I断片を単離
し、BamH Iリンカーを加え、修飾断片を第5図に示すよ
うにPUC−9(penv−1)のBamH I部位にクローニング
した。このBamH I断片も同様にPL′−ベース発現ベク
ターであるpJLBOTをサブグローニングし(得られたサブ
クローンをR16−38と呼ぶ)、蛋白質発現を誘発した。
この55kdの蛋白質は「gp70R−デルタ」と呼ばれ、また
「rec−gp−デルタ」または「rgp70−デルタ」として知
られている。完全なDNA配列および対応するアミノ酸配
列を第6図に示す。
プラスミドpJ LBOT中のgp70−デルタに対するウイル
ス・グノム配列を含有するエシエリキア・コリ株R16−3
8は1987年5月22日付でアメリカン・タイプ・カルチャ
ー・コレクション(ロックビル、メリーランド州)に寄
託し、寄託番号67411を得た。
発現プラスミドpJ LBOTの構成はプラスミドpJ LA16の
修飾により得られる。プラスミドpJ LA16の構成はラウ
テンバーガーら(ジーン・アナル・テック、1巻、63〜
66頁、1984年)により記載されている。pJ LA16プラス
ミドはバクテリオファージ・ラムダPLプロモーター
(PL)、およびバクテリオファージ・ラムダCII遺伝子
のシヤイン−ダルガルノ配列および先導配列を含有す
る。まず制限エンドヌクレアーゼNru IによるpJ LA16の
消化により発現プラスミドpJ LBOを生産した。消化後、
BamH Iリンカーを切断プラスミドに結合させた。この処
理はBamH I制限部位をgp70Rの発現に適当な翻訳読み取
りフレームにおけるCIIバクテリア・リーダーの末端に
置く。次に、全ての3つの読み取りフレームの翻訳ター
ミネーターを含有する合成オリゴヌクレオチドをプラス
ミドpBR322にクローニングし、次いでこれをBamH Iクロ
ーニング部位背後のpJ LBOにシヤトル処理する。得られ
たプラスミドをpJ LBOTと呼ぶ。
gp70に対し高い力価のウサギ抗血清を用いる誘導培養
物の全ての蛋白質抽出物のウエスタン・ブロット法は約
55kdのFeLV蛋白質の存在を示した。この蛋白質はほぼ全
てのgp70およびアミノ酸40のp15Eを含有する。
p15E由来のものを含まずにgp70配列を生成するクロー
ンを発生させるには、penv−1をまずEocR Iで直接処理
する。ほぼ100bpを各末端からBal31エキソヌクレアーゼ
で除き、Bal IIリンカーを加え、DNA断片をDNAリガーゼ
で再環状化した。組み換えクローンを選択し、ヌクレア
ーゼ消化の程度およびFeLV32〜50外被遺伝子内のBgl II
リンカーの位置を、M−13/サンガー・ジデオキシ法お
よび市販のキット(アメルシャル)を用いるDNA配列決
定により測定した。クローンpUc−R16−12はgp70コード
域における5のヌクレオチドの3′末端で終結するFeLV
配列を有することが判明した。この3′末端の位置を第
4図に示す。
pUc−R6−12のBamH I/Bgl II断片を単離し、pL発現ベ
クターpJ LBOTにサブクローニングした。誘導により、g
p70に対する抗血清と反応した約45kdの蛋白質を生産し
た。この蛋白質の完全なアミノ酸配列を第7図に示す。
得られたクローンをR16−12と呼ぶ。
プラスミドpJ LBOT中のgp70に対するウイルスゲノム
配列を含有するエシエリキア・コリ株R16−12を1986年
5月22日にアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクシ
ョン(ロックビル、メリーランド州)に寄託し、寄託番
号67119を得た。
実施例3 エシエリキア・コリにおけるFeLV gp90の発現 FeLV gp90発現組換えDNAクローンの構成をプラスミド
FEA−3281で開始した。FEA−3281は、ゲノムクローン32
〜50のPst I断片2kbをPUC−9にサブクローニングする
ことで構成され、FeLV外被遺伝子のコード配列を有す
る。FEA−3281の制限地図を第3図に示し、プラスミド
のFeLV由来部分の配列を第4図に示す。またFEA−3281
をgp70Rおよびgp70R−デルタ発現プラスミド生産用の出
発物質として用いた。
FEA−3281をHind IIIで制限処理して3.3および5.5kb
の2つのDNA断片を調製した。3.3kb断片を単離し、T4DN
Aリガーゼを用いて再環状化した。得られたプラスミド
をFEA−env−5′と命名した。
FEA−env−5′をBal Iで制限処理した。BamH Iリン
カーを加え、プラスミドを再環状化した。このプラスミ
ドをFEA−env−5′−BHと命名した。
FEA−env−5′−BHはHind IIIで切断し、FEA−3281
から生成した1.5kbのHind III断片を当初を配向でこの
部位にサブクローニングした。このプラスミドはENV−
L−と命名した。
ENV−L−をPst Iで制限処理し、Bal31エキソヌクレ
アーゼで短かく消化させた。Bg IIIリンカーを加え、プ
ラスミドを再環状化した。得られたプラスミドをPUC−g
p90と命名した。FeLV外被遺伝子におけるBgl II部位の
位置はDNA配列決で測定した。
PUC−gp90のBamH /Bgl II断片2.0kbを単離し、LCBCOO
のBamH I部にpにサブクローニングした。pL CBCOOはpJ
LBOTと同じである。ただし、pL CBCOOはバクテリオフ
ァージ・ラムダpL由来のDNA配列とバクテリオファージc
II由来のDNA配列の間のpvu II制限部位を含有する。こ
のプラスミドをpCBCOOgp90と命名した。発現はgp70Rお
よびgp70R−デルタについてと同じ方法で誘導した。ウ
サギ抗−gp70抗血清と反応性の65〜70kdの蛋白質は誘導
により生産した。この蛋白質はgp90Rと命名した。gp90
をコードする完全なDNA配列および対応するアミノ酸配
列は第8図に示した。
プラスミドpL CBCOO中のgp70に対するウイルスゲノム
配列を含有するエシエリキア・コア株R16−12を1987年
5月28日付でアメリカン・タイプ・カルチャー・コレク
ション(ロックビル、メリーランド州)に寄託し、寄託
番号67412を得た。
実施例4 FeLV組換え体gp70の精製 組換えエシエリキア・コリ・クローンR16−12を、32
℃にて1%グルコースおよび0.1%カサミノ酸で捕捉し
たLB媒体中で増殖させて、0.4〜0.6の光学密度(560n
m)にした。次いで培養物を42℃に移し、付加的に2時
間インキュベートした。この期間の終了時、細胞を4000
g×30分の遠心分離で集め、50mM EDTAおよび50mM NaCl
含有50mMトリスHCl(pH7)で洗浄し、0.5%トリトンX
−100含有25mMトリスHCl(pH7.5)中イゾチーム(細胞
の5mg/g)での酵素消化により溶解した。細胞リゼイト
を次いで30分×30000gの沈降法で分別した。細胞ペレッ
トを50mM MgCl2およびDNase I(細胞0.1mg/g)含有50mM
トリスHCl(pH7.5)中に再懸濁した。時々かく拌しなが
ら30分間の室温でのインキュベーション後、懸濁液を60
00g×30分の遠心処理し、ペレットを0.5M NaCl、0.5%
トリトンX100、25mM EDTAおよび1%ベータ−メルカプ
トエタノール含有25mMトリスHCl(pH7.5)で2回洗浄し
た。この処理ののち、0.5M NaClおよび25mM EDTA含有25
mMトリスHCl(pH7.5)中4M尿素で2回洗浄した。この過
程で得られたペレットは90%以上のエシエリキア・コリ
R16−12発現組換え蛋白質を含んでいた。ゲル電気泳動
による分析は、gp70R蛋白質が部分的に精製され凝集形
でバクテリア封入体中に存在することを示した。この物
質は60〜80%のgp70R蛋白質からなり、該物質の残りは
バクテリア蛋白質として存在した。この物質をプリパレ
イションIと命名した。
gp70Rの第2の調製(プリパレイションII)をプリパ
レイションIで始め、増殖した。組換え蛋白質ペレット
のプリパレイションIを、6M尿素および1%ベータ−メ
ルカプトエタノールの存在下に50mMトリスHCl(pH9.0)
中に洗浄ペレットを再懸濁させることで、溶液にした。
懸濁液を105g×30分の遠心分離で清浄化した。
遠心分離後の上済みをセファローズCL−4Bカラム(6M
尿素および1mMベータ−メルカプトエタノール含有50mM
トリスHCl(pH9.0)で平衡)に適用して、gp70Rプリパ
レイションIIを精製した。室温にて同じ緩衝液でカラム
を溶出させた。フラクションを集め、SDS−ゲル電気泳
動によりgp70Rの存在について調べた。抗原含有フラク
ションをプールし、一連の緩衝液に対し4℃で透析し
た:第1;4M尿素含有50mMトリスHCl(pH7.7)10容量、第
2;2M尿素含有緩衝液10容量、第3;1M尿素含有緩衝液10容
量および第4;尿素非含有の緩衝液100容量。透析の完了
後、約50%のgp70Rが50mMトリスHCl(pH7.5)中に溶け
たままであった。プリパレイションIのgp70Rとは異な
り、プリパレイションIIのgp70Rは凝集形では存在しな
いことが判明した。
プリパレイションIに存在する凝集形のgp70Rと、プ
リパレイションIIの可溶性、非凝集形のgp70Rをネコに
用いてFeLVに対する抗体を生産した。
実施例5 FeLV組換えgp70R−デルタ封入体調製物の精製 組換えエシエリキア・コリ・クローンR16−38を1%
グルコースおよび0.1%カサミノ酸添加LB媒体中、32℃
で増殖させて0.4〜0.6の光学密度(560nm)にした。次
いで培養物を42℃に移し、付加的に2時間インキュベー
トした。この期間の完了後、細胞を4000g×30分の遠心
分離で集め、50mMトリスHCl(pH7.5)で洗浄し、最後
に、イソプロパノール中0.1Mフエニルメチルスルホニル
フルオライド1ml(最終濃度0.5mM)および5mg/mlアプロ
ニン0.4ml(最終濃度10.0μg/ml)を添加した50mMトリ
スHCl200ml中に、再懸濁させた。0.2%トリトンX−100
の存在下のリゾチーム(最終濃度0.5mg/ml)による酵素
消化により、細胞を溶解した。30分の攪拌後、0.5MMgCl
22ml、1mg/mlD Nase I5mlおよび0.1Mフエニルメチレン
スルホニルフルオライド1mlを加えた。30分の付加的な
攪拌後、EDTA(0.25M、pH7.5)40mlおよびトリトンX−
100(10容量/重量%)4mlを加えた。調製物の10000g×
30分の遠心分離を4℃で行ない、ペレットを50mMトリス
HCl(pH7.5)50ml中に再懸濁した。ペレットを低速で15
分間均一にした。リゾチームを濃度0.5mg/mlに加え、10
%トリトンX−100(0.6ml)を加えた。15分の攪拌後、
MgCl2(0.5M)10mlおよびDNase I(1mg/ml)1mlを加
え、攪拌を付加的に15分間続けた。50mMトリス(pH9.
0)で300mlの容量に調節後、10%トリトンX−100(40m
l)およびEDTA(0.25M、pH7.5)51.2mlを加えて最終容
量を50mMトイス(pH9.0)で400mlに調節した。攪拌30分
後、懸濁液を10000g×30分、4℃で遠心分離し、ペレッ
トを4M尿素、50mMEDTAおよび1%トリトンX−100含有5
0mMトリスHCl(pH7.5)400mlに再懸濁した。15分の攪拌
後、上澄液を10000g×30分、4℃で遠心分離し、ペレッ
トを1.0M NaCl含有50mMトリスHCl(pH7.5)400mlに再懸
濁した。15分の攪拌後、懸濁液を10000g×30分、4℃で
遠心分離し、ペレットを6M尿素および5mM EDTA含有50mM
トリスHCl(pH7.5)400mlに再懸濁した。15分の攪拌
後、懸濁液を10000g×30分、4℃で遠心分離しペレット
を6M尿素および5mMEDTA含有50mMトリスHCl(pH7.5)400
ml中に再懸濁した。15分の攪拌後、懸濁液を10000g×30
分、4℃で遠心分離した。この時点で、包接体のペレッ
トを将来の使用のために凍結するかまたは6Mグアニジン
HCl、50mM EDTAおよび0.5%ベータ−メルカプトエタノ
ール含有50mMトリスHCl中に溶解した。gp70R−デルタポ
リペプチドを次いで実施例6または以下の方法で調製し
た。
実施例6 FeLV組換えgp70R−デルタ・プリパレイションIの精製
方法I 実施例5の可溶化蛋白質を6M尿素、50mMトリス−Cl
(pH8.0)、50mM EDTAおよび1mMジチオトレイトール(D
TT)に対し透析した。約120mgの蛋白質をCM−TSKカラム
(EMサイエンス、1.5cm ID×4cm、同じ緩衝液で平衡)
に適用した。蛋白質を同じ緩衝液中NaCl(0〜1.0M、15
0ml)の直線こう配で溶出した。フラクションを集め、1
0%SDS・ポリアクリルアミドゲルによる電気泳動で透析
した。ゲルのクーマッシー・ブルー染色をgp70R−デル
タ蛋白質の同定に用いた。約0.1M NaClで溶出するフラ
クション25〜31をプールし、免疫を用いた。
方法II gp70R−デルタの疎水性の減少のため、スルヒドリル
基をインドアセトアミドでアルキル化し、リジン残基を
シトラコン酸無水物でN−アルキル化した。実施例5で
調製した蛋白質を50mMボレート(pH9.0)および0.5%ベ
ータ−メルカプトエタノール(v/v)含有6Mグアジニン
−HCl中に溶解した。インドアセトアミドをモル比1:1
(インドアセトアミド:全てのスルフヒドリル基)で加
えた。アルキル化を暗室に21時間、室温で行った。蛋白
質およびベータ−メルカプトエタノールにおける全ての
スルフィドリル基のアルキル化をDTNB(エリマンの試
薬)でモニターして完全なアルキル化を確実にした。蛋
白質濃度を2mg/mlに調節した。
蛋白質を暗所にて、シトラコン酸無水物(0.0022ml/
蛋白質1mg、遊離リジンよりも約50モル過剰)でシトラ
コニル化した。調製物を数回、暗所にて50mMボレート
(pH9.0)で透析した。蛋白質リジン質のアシル化の完
了を残りの遊離リジン基を測定するトリニトロベンゼン
スルホン酸(TNBS)との反応により測定した。TNBS(20
0μ、10mM)を50mMホウ酸ナトリウム(pH9.0)1ml中
アルキル化しシトラコニル化し透析したgp70R−デルタ2
00μgに加えた。混合物を暗所にて40℃で2時間インキ
ュベートし、反応を0.5mlの1N HClおよび0.5mlの1%SD
Sでクエンチングし、340nmの吸光度を読み取った。TNP
−リジンのモル吸光度係数(340nm)は104000である。
アルキル化しシトラコニル化したgp70R−デルタの精
製はリジン基の脱ブロック化を防止すべくpH9.0にて行
った。最終濃度4Mの尿素を修飾蛋白質に加えた。蛋白質
を3mg/mlに、限外ろ過により濃縮し、セファローズ6B−
Clカラム(1.5×86cm)を適用した。gp70R−デルタ蛋白
質を流速6.6ml/時にて4M尿素、50mMホウ酸ナトリウム
(pH9.0)で溶出した。5.3mlの各フラクションを集め、
フラクション13〜15中のgp17R−デルタをたん白分析お
よびSDS−ポリアクリルアミド電気泳動により測定し
た。
gp70R−デルタのシトラコニル化を、アルキル化しシ
トラコニル化したgp70R−デルタ(1.0mg/ml)5mlを50mM
クエン酸ナトリウム(pH5.5)中6M尿素に対し48時間室
温で透析することにより逆転させた。gp70R−デルタを1
00mM重炭酸ナトリウム(pH8.0)中6N尿素に対し透析
し、蛋白濃度を水酸化アルミニウムへの吸収前に0.8mg/
mlに調節した。
方法III アルキル化しシトラコニル化したgp70R−デルタの前
記精製の変法を開発した。概説すれば、アルキル化しシ
トラコニル化したgp70R−デルタを前記したように修飾
し、50mMホウ酸ナトリウム(pH9.0)に対し透析した。
尿素を加えて最終濃度8.0Mにした。蛋白質をPM−30膜の
限外ろ過により濃縮して蛋白質2.5mg/mlを得た。蛋白質
溶液をセファクリルS−400カラム(1.5×90cm)に8M尿
素含有50mMホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)中にて適
用し、同じ緩衝液で溶出した。2.9mlの各フラクション
を集め、gp70R−デルタ含有フラクション34〜37をプー
ルした。これらのフラクションの蛋白質21mgを最終濃度
4M尿素に50mMホウ酸ナトリウム(pH9.0)で希釈し、DEA
E−TSKカラム(1.5×11cm)に適用した。4M尿素含有50m
Mホウ酸ナトリウム(pH9.0)中NaCl(0〜0.5M)の直線
こう配で溶出した。3mlのフラクションを集めた。gp70R
−デルタ含有フラクション89〜95をプールし、gp70R−
デルタ15mgを回収した。
実施例7 精製サポニンの調製 概説すれば、キラヤ・サポニカ・モリナ樹皮の水性抽
出物を水で透析した。透析した抽出物をメタノールで抽
出し、メタノール可溶性抽出物をさらにシリカゲル・ク
ロマトグラフィおよび逆相高圧液体クロマトグラフィ
(RP−HPLC)により分別した。個々のサポニンは逆相HP
CLで分離した。屈折率により検出可能な少なくとも22の
ピーク(QA−1〜QA−22と呼ぶ)がわかれた。各ピーク
は炭水化物ピークに相当し、逆相薄層クロマトグラフィ
上に単一のバンドだけを示した。各成分はVydacC4HPLC
カラム上の保持時間により以下のように同定した。
ピーク 保持時間(分) QA−1 溶媒前線 QA−2 4.6 QA−3 5.6 QA−4 6.4 QA−5 7.2 QA−6 9.2 QA−7 9.6 QA−8 10.6 QA−9 13.0 QA−10 17.2 QA−11 19.0 QA−12 21.2 QA−13 22.6 QA−14 24.0 QA−15 25.6 QA−16 28.6 QA−17 35.2 QA−18 38.2 QA−19 43.6 QA−20 47.6 QA−21 51.6 QA−22 61.0 サポニン活性を示す溶血活性のフラクションをRP−HP
LCにより再度クロマトグラフィに付した。免疫アジュバ
ント活性を精製サポニンの活性測定によりテストして、
外因性投与抗原に対するネズミにおける免疫応答を向上
させた。精製サポニンは粗製抽出物よりも低い用量でア
ジュバント効果が証明された。とくに、樹皮抽出物中の
主要なサポニン(QA−7、QA−17およびQA−18)は炭水
化物4.5μg以下の用量でアジュバント活性を示した
(アンスロンにより分析)。精製サポニンはさらに炭水
化物含量、逆相および正常相TLC、UVおよび赤外スペク
トルにより特徴付けられた。
ミリグラム容量のQA−7、QA−17およびQA−18は以下
に記載の方法によりスーパーホス(Superfos)Quil−A
から精製した。1gのQuil−Aをメタノール75mlに懸濁
し、60℃で15分間加熱し、ろ過した。未溶解物質を2
回、60℃のメタノール50mlで抽出し、ろ過した。3液を
ロータエバポレイターで蒸発乾固した。リクロプレプ・
シリカSi60カラム(イー・エム、サイエンス、ID25mm×
L310mm、粒径40〜63μm)をクロロホルム/メタノール
/水(62/32/6、v/v/v)中40mM酢酸で予め平衡にした。
乾燥したQuil−Aを5mlのカラム溶媒に溶解し、シリ
カを介し均等にこの溶媒システム中に流速1ml/分で溶出
させた。炭水化物分析、薄層クロマトグラフィおよびHP
LCを用いてQA−7、QA−17およびQA−18についてフラク
ションをモニターした。フラクション60〜90はQA−8お
よびQA−18が非常に豊富で、他方150〜190はQA−7およ
びQA−17が豊富であった。これらのフラクションをプー
ルし、フラリシユ蒸発させ、その後メタノールこう配を
用いVydacC4上のRP−HPLCにより純粋なアジュバントを
溶出させる付加的な精製を行った。
実施例8 gp70Rによるネコの免疫化 年齢6〜8週の10匹の子ネコを免疫化実験に用いた。
免疫化前に、全ての動物をFeLV抗体についてテストし、
陰性であることがわかった。
動物を2つの群に分け、実施例4記載のように調製し
たgp70RプリパレイションIまたはgp70プリパレイショ
ンIIのいずれかで免疫化した。両群の動物をフロインド
完全アジュバント中に乳化した適当なgp70R調製物100μ
gで免疫化した。動物を21日間隔で3回の非経口投与に
より免疫化した。最終の免疫化ののち21日経過後、両群
の動物を該動物一匹当りネコ・サルコマ・ウィルス(Fe
SV)400で抗原投与した。
各免疫の後、各動物をFeLVに対する抗体レベルおよび
FeLVに対する中和抗体について測定した。FeLVの抗原投
与ののち14〜21日経過後、抗体テストに加え、動物を血
清中のウィルスの存在おろび腫瘍形成について調べた。
血清中ウィルスの存在はウィルス滴定(デノロンハら、
ジャーナル・オブ・ザ・ナショナル・キャンサー・イン
スティチュート、58巻、129〜130頁、1977年)およびFe
LVの抗原群(p27)に対し特異的な抗体(これはまたFeS
Vに対し正常である)を用いるELISAにより測定した。こ
の実験結果を第1表に示す。
実験を通して生存していた両群の7匹全ての動物がgp
70Rに対する抗体を生成したが、プリパレイションIで
免疫化した群Iの動物だけがFeSVによるウィルス抗原投
与に対し、明白な程度の抵抗性を示した。FeLV中和可能
な抗体を生産する動物の能力は、腫瘍およびウィルス血
症の発病、進行に対し抵抗性を示す動物の能力に直接関
係する。
実施例9 水酸化アルミニウム吸収gp70R−デルタによる免疫化 多数の蛋白質に対しアジュバント効果を市得すことが
知られ通常ワクチンに使用されている水酸化アルミニウ
ムをgp70R−デルタの担体として使用した。前記実施例
6の方法Iにより調製したgp70R−デルタは6M尿素含有5
0mMトリス−Clの存在下の10%水酸化アルミニウムに緊
密に吸収した。水酸化アルミニウム100μgに対し約3
μgのgp70R−デルタが吸収した。水酸化アルミニウム
に吸収したgp70R−デルタをリン酸塩緩衝生理食塩水(P
BS)で洗浄し、PBSに再懸濁し、動物の免疫化に用い
た。
CD−1マウス(8〜10週令)をHPLC−精製サポニンQA
−17もしくはQA−18またはQA−17とQA−18の混合物の存
在下または不存在下、全容量200μのPBS中Al(OH)
に吸収したgp70R−デルタで経皮的に免疫化した。各用
量当り20〜25μgのgp70R−デルタを注入した。HPLC精
製サポニンQA−17もしくはQA−18またはQA−17とQA−18
の混合物は乾燥重量10μgで用いた。各処法について2
匹のマウスに注入した。初期の注入後6週目にてgp70R
−デルタ/水酸化アルミニウムの追加抗原刺激注入を2
匹のマウスに行った。免疫後2、4および8週目におい
て、マウスの血清をFEA、FeLVサブグループAに対する
活性についてELISAイムノアッセイにより分析した。免
疫後4週目において、gp70R−デルタにより引き起こさ
れた抗−FeLV応答が観察された。HPLC精製サポニン・ア
ジュバントQA−17およびQA−18はこの応答を増加させ
た。応答はサポニン不存在下の免疫化と比較してQA−17
の存在下、免疫後6週の時点でより大きい2ケタのオー
ダーであった。この実験の結果を第10図に示す。
抗−FEA IgGはELSAアッセイで分析した。FEAウィルス
(PBS中10μg/ml)をイムロンIIプレートを一夜4℃で
吸収させた(100μ/ウエル)。プレートをPBSで洗浄
し、非特異的IgG結合を、室温にてPBS中10%正常ヤギ血
清で1時間インキュベートすることにより(100μ/
ウエル)遮断した。次いでプレートを蒸留水中0.05%ツ
ィーン−20で洗浄した。血清をPBS中10%正常ヤギ血清
で希釈し、血清希釈10、102、103および104にてプレー
ト上室温で1時間インキュベートした(100μ/ウエ
ル)。蒸留水中0.05%ツィーン−20でプレートを洗浄し
た後、これらを30分間室温にて、PBS中に1/5000で希釈
したペルオキシダーゼ接合ヤギ抗−マウス1gG100μ/
ウエル(ボーエリンガー・マンハイム)でインキュベー
トした。蒸留水中0.05%ツィーン−20でプレートを洗浄
した後、IgGの量を、3,3′,5,5′−テトラメチルベンジ
ンとのペルオキシダーゼ反応によるダイナテック・マイ
クロタイター・プレート・リーダー測定の吸光度(450n
m)から測定した。
実施例10 水酸化アルミニウム吸収Gp70R−デルタによる免疫化 CD−1マウス(8〜10週令)をPBS200μ中、実施例
6の方法IIにより精製したアルキル化gp70R−デルタ
(実施例6記載の水酸化アルミニウムに吸収)15μg/用
量で経皮的に免疫化した。HPLC精製アジュバントQA−
7、QA−17、QA−18およびこれら3つのアジュバント混
合物は乾燥重量10μgで用いた。各処法について3匹の
マウスに注入した。免疫後2および3週目において、マ
ウスの血清を実施例9記載のようにFEAに対する活性に
ついてELISAにより分析した。第9図に示した非修飾gp7
0R−デルタによる免疫化と同様に、アルキル化gp70R−
デルタによる免疫化は4週後の免疫により抗−FeLVウィ
ルス応答を増加させた。HPLC精製アジュバントQA−7、
QA−17、QA−18は、全てサポニンアジュバント不存在下
の免疫化と比較して免疫応答を増加させた。QA−17およ
びQA−17とQA−18の混合物は最も高い応答を誘発し、サ
ポニンアジュバント不存在下の免疫化よりも大きい、ほ
ぼ2ケタオーダーの終点力価を誘発した。これらの実験
結果を第11図にまとめた。
以下本発明を詳しく説明してきたが、以下に記載の本
発明の範囲および精神を逸脱することなく多くの変形例
や改良例をなすことは当業者には明らかである。
国際出願 微生物 本明細書の7頁14行に言及した微生物に関する任意の書
面 A.寄託の証明 寄託施設の名称 アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション 寄託施設の住所 米国、メリーランド州20852、ロックビル、パークラウ
ン、ドライブ、12301番寄託日 寄託番号 1986年5月29日 CRL 9116 B.付加的な表示 セルライン、FeLV−3281 国際出願 微生物 本明細書の16頁32行に言及した微生物に関する任意の書
面 A.寄託の証明 寄託施設の名称 アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション 寄託施設の住所 米国、メリーランド州20852、ロックビル、パークラウ
ン、ドライブ、12301番寄託日 寄託番号 1987年5月22日 67411 B.付加的な表示 エシェリキア・コリ、R16−38(プラスミド・pJ LBOT) 国際出願 微生物 本明細書の18頁18行に言及した微生物に関する任意の書
面 A.寄託の証明 寄託施設の名称 アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション 寄託施設の住所 米国、メリーランド州20852、ロックビル、パークラウ
ン、ドライブ、12301番寄託日 寄託番号 1986年5月22日 67119 B.付加的な表示 エシェリキア・コリ、R16−12 国際出願 微生物 本明細書の19頁32行に言及した微生物に関する任意の書
面 A.寄託の証明 寄託施設の名称 アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション 寄託施設の住所 米国、メリーランド州20852、ロックビル、パークラウ
ン、ドライブ、12301番寄託日 寄託番号 1987年5月28日 67412 B.付加的な表示 エシェリキア・コリ、R16−12(プラスミド、pL CBOO)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 9282−4B C12N 15/00 ZNAA (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:92) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 ハン、チャン・ホー アメリカ合衆国01757 マサチューセッ ツ,ミルフォード,ウインザー・ロード 12番 (72)発明者 ケンジル、シャルロッテ・エイ アメリカ合衆国01757 マサチューセッ ツ、ミルフォード、キャンプ・ストリー ト 15番 (56)参考文献 特表 昭61−500662(JP,A) 欧州公開173997(EP,A1)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サポニンアジュバントと共にFeLVサブグル
    ープAgp70含有組換え蛋白質の免疫源的有効量を含んで
    成る、ネコ白血病ウイルス防御用ワクチン。
  2. 【請求項2】組換え蛋白質がgp70である、請求項1記載
    のワクチン。
  3. 【請求項3】組換え蛋白質がgp70−デルタである、請求
    項1記載のワクチン。
  4. 【請求項4】組換え蛋白質がgp90である、請求項1記載
    のワクチン。
  5. 【請求項5】アジュバントが実質的に純粋なサポニンア
    ジュバントである、請求項1記載のワクチン。
  6. 【請求項6】サポニンアジュバントがキラヤ・サポナリ
    ア(Quillaja saponaria)抽出物である、請求項5記載
    のワクチン。
  7. 【請求項7】サポニンアジュバントがQA−7である、請
    求項6記載のワクチン。
  8. 【請求項8】サポニンアジュバントがQA−17である、請
    求項6記載のワクチン。
  9. 【請求項9】サポニンアジュバントがQA−18である、請
    求項6記載のワクチン。
  10. 【請求項10】サポニンアジュバントがQA−21である、
    請求項6記載のワクチン。
  11. 【請求項11】アジュバントとして更に水酸化アルミニ
    ウムを含む、請求項1記載のワクチン。
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