JP2656183B2 - 混色結果の予測方法 - Google Patents

混色結果の予測方法

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JP2656183B2
JP2656183B2 JP4019247A JP1924792A JP2656183B2 JP 2656183 B2 JP2656183 B2 JP 2656183B2 JP 4019247 A JP4019247 A JP 4019247A JP 1924792 A JP1924792 A JP 1924792A JP 2656183 B2 JP2656183 B2 JP 2656183B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンピュータを利用
した混色結果の予測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】被着色物を着色剤を用いて色合わせ対象
色見本(以下、標準色見本という)の色に着色しよう
とする場合、適切な着色剤の種類およびそれらの配合を
求める色合わせ(カラーマッチング)を行う。最近、色
彩関連業者のあいだでは、コンピュータを利用したコン
ピュータ・カラーマッチングにより色合わせ(調色)を
行うようにし、色合わせ作業の合理化を図っている。
【0003】このコンピュータ・カラーマッチングで
は、調色に適した3〜5種の着色剤で被着色物を着色し
たときの混色結果をコンピュータ処理により算出する。
算出は別に行う標準色見本の測色結果と算出された混色
結果の差が、所定値以下になるまで繰り返し行う上に、
着色剤の組み合わせを変えた算出をも繰り返し行う。し
たがって、算出にかける着色剤の数が多いと、着色剤の
組み合わせ数は膨大なものになり、処理時間がかかり過
ぎる。そのため、算出対象の着色剤を一定数に絞り込む
のであるが、熟練者でないと適切な絞り込みは出来な
い。未熟練者では、標準色見本を見ただけでは選び出す
着色剤として、どれが適当か簡単に分からないからであ
る。しかし、合理化をさらに進める上では未熟練者でも
適切な絞り込みが出来る必要がある。
【0004】それに、従来のコンピュータ・カラーマッ
チングの場合、得られる結果に個人差に基づくバラツキ
が出るという問題もある。人によって算出対象の着色剤
の絞り込み方が違うからである。未熟練者同士の間で絞
り込み方に違いが出るのは当然であるが、熟練者同士の
間でも、絞り込み方に違いが出る。好みや使い慣れの違
いから、選出する着色剤に違いが出るのである。それ
に、熟練者の場合、選出の際、使い慣れた特定の着色剤
を選び出す傾向が強く、常に適切なものが選び出せると
いうわけでもない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記事情
に鑑み、算出対象となる着色剤の適切な選出が未熟練者
でも容易に行え、しかも、結果に個人差に基づくバラツ
キの出にくいコンピュータ・カラーマッチングを可能と
する混色結果の予測方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる混色結果の予測方法では、色を色
相と彩度とで区分けして得られた複数の色区画の各色区
画内の調色に適した着色剤のグループをその着色物の分
光反射率を含む基礎データに基づいて各色区画毎に対応
させて登録しておき、着色された色合わせ対象の標準
見本の色がどの色区画に対応するかを識別して前記標準
色見本の色が存在する色区画を選出し、登録された着色
剤のグループから選出された色区画に対応する着色剤の
グループを選出し、選出されたグループに属する着色剤
を用いて被着色物を着色するときの混色結果をコンピュ
ータ処理により算出するようにしている。
【0007】以下、この発明を具体的に説明する。この
発明では、算出対象とする着色剤それぞれの基礎データ
(散乱係数および吸収係数)が当然に必要であるが、各
着色剤毎の基礎データを通常の測定法に従って測定し予
め登録(記憶)しておき、算出の際に随時に読みだして
用いることは言うまでもない。
【0008】なお、散乱係数および吸収係数は光の波長
によって異なるため、可視波長範囲(400〜700n
m程度)において所定長さの波長間隔で離散的に測定し
て得たものである。測定波長位置数は、16点ないし3
2点程度である。つまり、分光散乱係数と分光吸収係数
なのである。この発明では、まず、色を色相と彩度で予
め区分けしておく。この色の区分けの一例を図1に示
す。彩度はメトリック・クロマCにより数値化して示す
ことができ、色相はメトリック色相角Hにより数値化し
て示すことができる。このメトリック・クロマCとメト
リック色相角Hによる色の区分けを説明する。
【0009】色を数値化する場合、まず、下記の三刺激
値X,Y,Zを式(1)〜(3)により求める。
【0010】
【数1】
【0011】P(λ)は波長λでの光源強度、X
(λ),Y(λ),Z(λ)は波長λでの各刺激強度で
ある。R(λ)は数値化する色がついた着色物の分光反
射率である。JIS Z 8701には、P(λ),X(λ),Y
(λ),Z(λ)に関しては、光源強度と刺激強度をか
けあわせたもの、つまり、P(λ)・X(λ),P
(λ)・Y(λ),P(λ)・Z(λ)が用意されてい
るので、これを上の式に当てはめれば算出は簡単であ
る。なお、この場合、光源としては、「D」を使用する
のが適当である。
【0012】そして、得られたX,Y,Zを用いて下記
の式(4)〜(6)でCIE1976(Lab)色空間
におけるL,a,bを算出する。Lは明度に関係し、
a,bは彩度および色相に関係する。
【0013】
【数2】
【0014】さらに、得られたa,bを用い下記の式
(7),(8)によりメトリック・クロマC、メトリッ
ク色相角Hを算出する。
【0015】
【数3】
【0016】メトリック色相角Hとメトリック・クロマ
Cを使って図1に示すカラーチャートが描ける。このカ
ラーチャートは、CIE1976(Lab)色空間にお
けるab色度図と呼ばれる。このカラーラャートでは、
等彩度色がMを中心とする円の上にあり、等色相色がM
を中心にして一側に延びる直線の上にある。メトリック
・クロマCは絶対値が大きいほど高い。そして、基準線
NをH=0 °として左回りで赤から紫の色へと順に色相
が変化してゆく。Mは彩度が0の理想的な黒色であり、
メトリック色相角H=0°の赤色から始まって、メトリ
ック色相角Hの増加につれ、黄色→橙→緑→青と変化
し、メトリック色相角H=360°の紫色で終わる。そ
して、この発明における色の区分けは、カラーチャート
上に図示することが出来る。図1の太線は色の区分けの
一例を示す。以下、この区分け例に従って説明する。
【0017】図1に示す色の区分けでは、メトリック・
クロマCが20より内側(彩度が一定未満)の色は色相
と関係なく一つの無彩色系の色区画BLを構成し、メト
リック・クロマCが20から外側(彩度が一定値以上)
の色は色相の変化で区分けした有彩色系の色区画を構成
する。この有彩色系の色区画については、メトリック色
相角Hが340°〜50°の色相範囲(赤色から黄色に
かけての色相範囲)において、メトリック・クロマCが
40より内側の彩度の小なる領域は全体として1つの色
区画BRを構成し、メトリック・クロマCが40から外
側の彩度が大なる領域はメトリック色相角Hが15°の
ところで区分けした2つの色区画R,YRを構成してい
る。なお、色区画BRを作成するのは、赤色系統の着色
剤には、有機顔料や染料と、赤色酸化鉄等の無機顔料が
あり、用途で明瞭に使い分けされるので特別に分けるの
が適当だからである。
【0018】メトリック色相角Hが50°〜340°の
色相範囲では、メトリック色相角Hが50°〜70°で
色区画Oを、メトリック色相角Hが70°〜95°で色
区画RYを、メトリック色相角Hが95°〜115°で
色区画GYを、メトリック色相角Hが115°〜195
°で色区画Gを、メトリック色相角Hが195°〜24
5°で色区画BGを、メトリック色相角Hが245°〜
305°で色区画Bを、メトリック色相角Hが305°
〜340°で色区画Pを、それぞれ構成する。色の区分
けの仕方は、上記の場合に限らないことは言うまでもな
い。
【0019】なお、色区画Rは赤系、色区画YRは橙
系、色区画BRは赤茶系、色区画Oはオレンジ系、色区
画RYは赤黄系、色区画GYは緑黄系、色区画Gは緑
系、色区画BGは青緑系、色区画Bは青系、色区画Pは
紫系である。このようにして決めた色区画内の色の調色
の適合性を見るために、適当な白色着色剤だけを併用し
て着色してみて、どの色区画の調色に適しているかを調
べる。
【0020】各着色剤と各色区画との対応は、無彩色系
の色区画以外は、以下のようにして調べる。白色着色剤
(例えば、酸化チタン)60wt%と対応する色区画を
探す着色剤40wt%とを、適当な被着色物(例えば、樹
脂組成物)100wt%に対し基礎データ作成用のレット
ダウンの場合と同じ量(普通は1wt%)だけ添加した着
色試料を作成する。なお、この着色試料における白色着
色剤と着色剤の配合割合は、上記に限らず、白色着
色剤40〜60wt%、混合して使う着色剤60〜40wt
%程度の範囲にあればよい。
【0021】作成した着色試料の分光反射率R(λ)を
測定し、上記式(1)〜(8)に従って、メトリック色
相角Hとメトリック・クロマCを算出する。得られた数
値で図1において色相角とクロマの数値でプロットした
点が含まれる色区画が、対応する色区画である。着色試
料の色の存在する色区画が対応する色区画となるのであ
る。ある色区画の調色を行う場合、この色区画および近
傍の色区画に対応する着色試料に使われた着色剤を、調
色に適した着色剤(その色区画に属する着色剤)として
採用することが出来る。
【0022】つまり、ある色区画の調色を行う場合、そ
の色区画を全部含み、周辺の領域をもある程度含む領域
の色に対応する着色試料に使った着色剤を調色に適した
ものとして用いるようにするのである。無彩色系の色区
画の着色剤グループの場合、着色試料の色が無彩色系の
色区画にあるもの以外に、上記に従えば他の色区画に対
応するもの(例えば、BR,B,RY,GY)も入れる
ようにする。勿論、無彩色系の色区画の調色に適した着
色剤のグループが、着色試料の色が無彩色系の色区画内
となる着色剤ばかりで構成されていてもよい。
【0023】普通、この発明を実施するシステムで登録
される全着色剤の数は、例えば、40〜60種類程度で
あり、各色区画に1〜4種程度の着色剤が振り分けられ
ている。このようにして行ったグループ分けの結果を予
め登録しておく。以上のことは予め準備しておくことで
ある。続いて、まず、標準色見本の色がどの色区画に対
応するかを識別し標準色見本の色の存在する色区画を選
出する。標準色見本の分光反射率R(λ)を分光器等に
より測定し、上記式(1)〜(8)に従って、メトリッ
ク色相角Hとメトリック・クロマCを算出する。得られ
た数値が存在する色区画を対応する色区画として識別し
選出する。この選出結果に基づき混色結果の予測に用い
る着色剤グループを選出する。なお、標準色見本の色が
対応する色区画を人間の目で選出する場合もある。着色
剤グループの選出の仕方を、図1の色区分けの場合を例
にとって説明する。
【0024】無彩色系の色区画BLが選出された場合に
は、特定の白色着色剤、特定の黒色着色剤、および、色
区画B,BR,RY,GYに属する色剤グループだ
けを選出する。色区画R,YR,BR,O,P以外の有
彩色系の色区画が選出された場合には、特定の白色着色
剤、特定の黒色着色剤、対応する色区画に属する着色剤
およびこの色区画の両側に隣接する2つの色区画に属す
る着色剤グループ選出する。
【0025】色区画R,YR,BR,O,Pの色区画が
選出された場合には、特定の白色着色剤、特定の黒色着
色剤に加えて、色区画Rの時は色区画Rに属する着色剤
と色区画P,O,YRに属する着色剤のグループを選
出し、色区画YRの時は色区画YRに属する着色剤と色
区画O,Rに属する着色剤のグループを選出し、色区
画BRの時は色区画BRに属する着色剤と色区画P,
B,YR,R,RYに属する着色剤のグループを選出
し、色区画Oの時は色区画Oに属する着色剤と色区画Y
R,RYに属する着色剤のグループを選出し、色区画
Pの時は色区画Pに属する着色剤と色区画R,Bに属す
る着色剤のグループを選出する。
【0026】この発明でのコンピュータ処理による算出
は、普通、上のようにして選出された着色剤グループの
うち特定の白色着色剤と黒色着色剤の他に、他の2〜3
種の着色剤との4〜5種の着色剤を用い、前記他の2〜
3種の着色剤の組み合わせを順にえながら繰り返し行
う。各組み合わせそれぞれについて、算出された混色結
果と標準色見本の測色結果を比較し、両色の差が一定以
下となるまで算出が繰り返される。このようにして、各
組み合わせそれぞれについて適切な配合が次々に求ま
る。
【0027】この中から適当な組み合わせについて、着
色試料を作り、標準色見本と比較する等したりして、最
も適切な着色剤の種類およびそれらの配合が決めれば、
色合わせが出来たことになる。この発明でのコンピュー
タ処理による算出は、通常に行われている方法(例え
ば、本願出願人にかかる特願平01−186700号に
開示されいる方法)で行うことが出来るが、以下に説明
しておく。
【0028】特定の白色着色剤および黒色着色剤の他
に、上のようにして選出された着色剤グループから2〜
3種の着色剤を適宜に取り出して着色剤の組み合わせを
決め、組み合わせる各着色剤の基礎データ(散乱係数S
1 〜Si および吸収係数K1 〜Ki ) から、被着色物の
着色状態(K/S)を、下記式(9)で予測する。式
(9)はダンカン(Duncan)の式と呼ばれている。勿論、
着色状態(K/S)は、散乱・吸収係数データの取り込
み波長点毎に求めるのであるから、いわば分光着色状態
を算出することになる。
【0029】なお、白色着色剤には、普通、酸化チタン
を使い、黒色着色剤には、カーボンブラックを使う。C
1 〜Ci は各着色剤の添加量で、普通、樹脂100gに
対しC1 +C2 +・・・+Ci =1g(つまり1PH
R)という設定での値である。
【0030】
【数4】
【0031】求めた着色状態 (K/S)と分光反射率R
(λ)の間には下記式(10),(11)の関係があり、こ
れにより、混色時の分光反射率R(λ)を算出する。
【0032】
【数5】
【0033】算出した分光反射率R(λ)に対しサンダ
ーソン(Saunderson)の式による変換をしてから、上式
(1)〜(3)を用いて三刺激値を算出する。一方、別
途、標準色見本の三刺激値も、分光器を使って標準色見
本の分光反射率を測定し、上式(1)〜(3)を用いて
同様に算出することで求める。そして、これらの三刺激
値の差(ΔX,ΔY,ΔZ)を出し、さらに、これから
色差を求める。この色差が一定値以下であれば、その時
の配合が求める結果である。色差が一定以下でなけれ
ば、C1 〜Ci を変えて再び計算を繰り返す。
【0034】1つの組み合わせに対する処理が終われ
ば、白色・黒色着色剤以外の2〜3種の着色剤の少なく
とも一方を変えた異なる組み合わせについて、同様の算
出処理を繰り返す。普通、選出された着色剤のうちの2
〜3種を選び出して作る組み合わせ全ての場合に対し
て、次々に処理を行う。なお、この発明において着色剤
の選定にあたって色以外の要因による選出も行えるよう
であれば有用性が高まる。
【0035】色以外の要因としては、耐熱性、耐候性、
価格、耐酸性、耐アルカリ性、色移行性、耐衛生性があ
る。これらの要因毎にそれぞれ5段階のグループを設定
し、各着色剤をいずれかに属せしめるのである。さらに
は、使用対象樹脂の種類(例えば、ポリエチレン,ポリ
プロピレン,ABSなど)、用途や使用量の制限などに
ついて複数段のグループを設定し、各着色剤を少なくと
も一つのグループに属せしめる。例えば、食品分類に対
する適合性によって10段階のグループを設定し、各着
色剤を少なくとも一つのグループに属せしめる。
【0036】色以外の要因による着色剤の選出を行うタ
イミングは、色を要因として行う選出の前でもよいし後
でもよく、さらには、色を要因として行う選出の前後の
両方で行うようにしてもよい。これにより、他の要因で
採用できない着色剤を排除し、無駄な計算を行わずにす
む。着色対象や着色形態は特に限定されない。樹脂組成
物に着色剤を分散することで着色するものや構造物に着
色剤を塗布することで着色するものが挙げられる。
【0037】なお、上記L,a,b,C,Hについて
は、通常、下記式(12)〜(16)に示すように肩に星印
を付けた記号が使われる。
【0038】
【数6】
【0039】
【作用】この発明の場合は、処理時間が短く、しかも、
適切な結果が得られる。処理時間が短いのは、全ての着
色剤に対する混色結果の予測を行うのではなく、予備選
出を予め行って適当でない着色剤を混色結果の予測対象
から外しておくからである。外した着色剤に対する混色
結果の予測を行わない分、計算量が減って算出にかかる
時間が短縮できる。
【0040】予備選出は、色相と彩度で区分された色区
画の色を出すのに必要な着色剤を各色区画に対応させて
グループ分けしておき、標準色見本の色がどの色区画に
対応するかを識別して選出し、その結果に基づき色区画
に対応して設定しておいた調色に適した着色剤群を選出
する方法によっている。つまり、着色剤の予備選出は標
準色見本の色と予め対応付けされており、そのため、適
切な選出結果が得られるのである。選出された着色剤が
適切であれば、当然、適切な色合わせ結果が得られる。
それに、得られた色合わせ結果に個人差による影響が
出にくく、誰が行っても同じ結果が得られる。コンピュ
ータ処理にかける着色剤の選出に個人差に基づく違いが
出ないからである。標準色見本の対応する色区画が決ま
れば、その後は、着色剤が自動的に選出されるから、標
準色見本の対応する色区画の選出結果が常に同一であれ
ば、同じ着色剤が選出されてくる。標準色見本の対応す
る色区画の識別は、分光器等を使う機械的方法であれば
誰が行っても同じ結果となるし、人間の目による方法で
あっても、色区画の区分けはそれほど細かくなく大まか
な識別であるがため、誰が行っても同一結果が期待でき
る。したがって、着色剤選出に個人差に基づくバラツキ
がなくなる。
【0041】
【実施例】続いて、この発明の実施例を用いるコンピュ
ータ・カラーマッチングの一例を説明する。以下の実施
例における色の区分けは、図1に示す通りであり、予め
選んでおいた全着色剤と、各の着色剤と色区画の対応は
以下の通りである。なお、いくつかの着色剤について
は、H,Cの値も参考までに示しておいた。
【0042】 −色区画BL− 着色剤(01) Pigment Black 7 (H= 248°C=2.02) 着色剤(02) Pigment White 6 (H= 103°C=7.17) 着色剤(03) mixture of dyestuffs (H= 259°C=4.27) −色区画R− 着色剤(04) Solvent Red 151 (H=5.66°C=38 ) 着色剤(05) Pigment Red 151 着色剤(06) Pigment Violet 15 着色剤(07) Solvent Red 52 (H=340.8 °C=41.3) −色区画YR− 着色剤(08) Solvent Red 176 (H=23.3°C=47.4) 着色剤(09) Solvent Red 179 (H=24.0°C=43.5) 着色剤(10) Pigment Red 178 (H=23.3°C=53.9) 着色剤(11) Pigment Red 170 着色剤(12) Solvent Red 135 (H=23.8°C=50.0) −色区画BR− 着色剤(13) ※ Pigment Red 101(A) (H=39.5°C=22.0) 着色剤(14) ※ Pigment Red 101(B) (H=10.8°C=15.5) ※ 住化カラー社 製 −色区画O− 着色剤(15) Solvent Orange 60 (H=51.5°C=81.6) 着色剤(16) Pigment Orange 104 −色区画RY− 着色剤(17) Pigment Brown 24 (H=70.7°C=44.1) 着色剤(18) Pigment Yellow 147 (H=77.6°C=69.8) 着色剤(19) Solvent Yellow 157 (H=89.0°C=83.1) 着色剤(20) Disperse Yellow 54 (H=72.2°C=73.1) 着色剤(21) Solvent Green 5 (H=86.0°C=100.2) −色区画GY− 着色剤(22) Pigment Yellow 53 (H=98.7°C=38.7) 着色剤(23) Pigment Yellow 93 −色区画G− 着色剤(24) Pigment Green 7 (H=176.5 C=43.7) 着色剤(25) Pigment Green 36 (H=165.3 °C=46.3) 着色剤(26) Pigment Green 50 (H=154.5 °C=30.6) −色区画BG− 着色剤(27) Solvent Green 3 (H=210.5 °C=26.4) −色区画B− 着色剤(28) Pigment Blue 15 (H=257.6 °C=35.2) 着色剤(29) Pigment Blue 15:3 (H=260.2 °C=33.6) 着色剤(30) Pigment Blue 29 (H=269.8 °C=44.6) 着色剤(31) Pigment Blue 28 (H=252.6 °C=34.2) 着色剤(32) Solvent Violet 33 (H=288.5 °C=27.1) 着色剤(33) Solvent Blue 94 (H=284.3 °C=23.1) 着色剤(34) Pigment Violet 15 (H=298.9 °C=21.1) −色区画P− 着色剤(35) Disperse Violet 28 (H=309.4 °C=37.45 ) 着色対象がABS樹脂であるため、樹脂の種類による選
別ルーチンを実行した。その結果、ABS樹脂について
は余り適当でない着色剤(05),(06),(11),(1
6),(23)が、まず除かれた。なお、この実施例の場
合、黒色着色剤は着色剤(01)が、白色着色剤は着色剤(0
2)が固定的に選ばれ、黒色着色剤(03)は手動選択のみで
選ぶことができるようになっている。
【0043】−実施例1−標準 色見本の対応する色区画が色区画YRと判定され
た。色区画YR,O,Rに対応する着色剤、黒色着色剤
としての着色剤(01)および白色着色剤としての着色剤(0
2)のグループが選ばれた。その後、着色剤(01)および着
色剤(02)と他の2つの着色剤の4種を用いたコンピュー
タ処理による算出が行われ、結果が出た。得られた結果
のうち適切なものを、以下に示す。実施例1において、
計算にかけた着色剤組み合わせ数は55である。なお、
予備選別をかけない場合は計算にかける着色剤組み合わ
せ数は1190である。
【0044】 〔結果1〕 着色剤 配合割合 着色剤(12) Solvent Red 135 2.3288 着色剤(15) Solvent Orange 60 2.0698 着色剤(01) Pigment Black 7 0.0600 着色剤(02) Pigment White 6 0.5984 〔結果2〕 着色剤 配合割合 着色剤(08) Solvent Red 176 1.8551 着色剤(15) Solvent Orange 60 0.6327 着色剤(01) Pigment Black 7 0.0284 着色剤(02) Pigment White 6 2.4868 −実施例2−標準 色見本の対応する色区画が色区画BLと判定され
た。色区画B,BR,RYGYに対応する着色剤、黒色
着色剤としての着色剤(01)および白色着色剤としての着
色剤(02)のグループが選ばれた。グループが選出され
た。その後、着色剤(01)および着色剤(02)と他の2つの
着色剤の4種を用いたコンピュータ処理による算出が行
われ、結果が出た。得られた結果のうち適切なものを、
以下に示す。実施例2において、計算にかけた着色剤組
み合わせ数は120である。
【0045】 〔結果1〕 着色剤 配合割合 着色剤(30) Pigment Blue 29 0.8321 着色剤(17) Pigment Brown 24 1.3821 着色剤(01) Pigment Black 7 0.5821 着色剤(02) Pigment White 6 2.4951 〔結果2〕 着色剤 配合割合 着色剤(28) Pigment Blue 15 0.6212 着色剤(17) Pigment Brown 24 1.6929 着色剤(01) Pigment Black 7 0.6648 着色剤(02) Pigment White 6 2.1006 −実施例3−標準 色見本の対応する色区画が色区画Bと判定され
た。色区画BG,B,Pに対応する着色剤、黒色着色剤
としての着色剤(01)および白色着色剤としての着色剤(0
2)のグループが選ばれた。グループが選出された。その
後、着色剤(01)および着色剤(02)と他の2つの着色剤の
4種を用いたコンピュータ処理による算出が行われ、結
果が出た。得られた結果のうち適切なものを、以下に示
す。実施例3において、計算にかけた着色剤組み合わせ
数は36である。
【0046】 〔結果1〕 着色剤 配合割合 着色剤(28) Pigment Blue 15 0.5549 着色剤(30) Pigment Blue 29 1.2461 着色剤(01) Pigment Black 7 0.6205 着色剤(02) Pigment White 6 1.7142 〔結果2〕 着色剤 配合割合 着色剤(29) Pigment Blue 15:3 0.6212 着色剤(30) Pigment Blue 29 1.3315 着色剤(01) Pigment Black 7 1.8622 着色剤(02) Pigment White 6 0.7429 −実施例4−標準 色見本の対応する色区画が色区画BRと判定され
た。色区画YR,R,B,BR,RYに対応する着色
剤、黒色着色剤としての着色剤(01)および白色着色剤と
しての着色剤(02)のグループが選ばれた。グループが選
出された。その後、着色剤(01)および着色剤(02)と他の
2つの着色剤の4種を用いたコンピュータ処理による算
出が行われ、結果が出た。得られた結果のうち適切なも
のを、以下に示す。実施例4において、計算にかけた着
色剤組み合わせ数は253である。
【0047】 〔結果1〕 着色剤 配合割合 着色剤(17) Pigment Brown 24 0.3779 着色剤(13) Pigment Red 101(A) 0.6281 着色剤(01) Pigment Black 7 1.3581 着色剤(02) Pigment White 6 0.1559 〔結果2〕 着色剤 配合割合 着色剤(18) Pigment Yellow 147 0.0522 着色剤(13) Pigment Red 101(A) 0.8801 着色剤(01) Pigment Black 7 0.1139 着色剤(02) Pigment White 6 1.5392
【0048】
【発明の効果】この発明の混色結果の予測方法によれ
ば、適当でない着色剤は混色結果の予測対象から外して
おくから計算にかける着色剤組み合わせ数が少なくて処
理時間が短く、しかも、標準色見本の色と対応付けして
自動的に着色剤の選出を行うため、未熟練者でも適切な
着色剤の選出が行え、さらに、着色剤の選出に個人差に
基づくバラツキがなく、色合わせ結果に個人差によるバ
ラツキの出ることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】色区画の一例を合わせて表示したCIE197
6(Lab)色空間におけるab色度図である。
フロントページの続き (72)発明者 中瀬 道成 兵庫県伊丹市森本1丁目35番地住化カラ ー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−30726(JP,A) 特開 平3−51724(JP,A) 実開 平3−69179(JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色を色相と彩度とで区分けして得られた
    複数の色区画の各色区画内の調色に適した着色剤のグル
    ープをその着色物の分光反射率を含む基礎データに基づ
    いて各色区画毎に対応させて登録しておき、着色された
    色合わせ対象の標準色見本の色がどの色区画に対応する
    かを識別して前記標準色見本の色が存在する色区画を選
    出し、登録された着色剤のグループから選出された色区
    画に対応する着色剤のグループを選出し、選出されたグ
    ループに属する着色剤を用いて被着色物を着色するとき
    の混色結果をコンピュータ処理により算出するようにす
    る混色結果の予測方法。
  2. 【請求項2】 前記各着色剤のグループのそれぞれに
    、黒色着色剤および白色着色剤が属しており、前記
    ンピュータ処理による算出は、前記白色着色剤および黒
    色着色剤と当該グループに属する他の2〜3種の着色剤
    とを用い、前記2〜3種の着色剤の組み合わせのみを順
    えながら行うようにする請求項1記載の混色結果
    の予測方法。
  3. 【請求項3】 色の区分けは、彩度が一定値未満の色は
    色相と関係なく一つの無彩色系の色区画を構成し、彩度
    が前記一定値以上の色は色相の変化で区分けした有彩色
    系の色区画を構成するようにして行う請求項1または
    2記載の混色結果の予測方法。
  4. 【請求項4】 有彩色系の色区画については、赤色から
    黄色にかけての色相範囲において、彩度の小なる領域は
    全体として1つの色区画を構成し、彩度が大なる領域は
    色相の変化で区分けした複数の色区画を構成している
    請求項3記載の混色結果の予測方法。
  5. 【請求項5】 有彩色系の色区画に対応する着色剤のグ
    ループは、 選出された色区画の色がその着色剤と白色着色剤だけ
    の併用で出せる着色剤、 前記選出された色区画の近傍の色区画の色がその着色剤
    と白色着色剤だけの併用で出せる着色剤、 白色着色剤と、 黒色着色剤とで構成され、 無彩色系の色区画に対応する着色剤のグループは、 黒色着色剤、 白色着色剤、 有彩色系の色区画の色がその着色剤と白色着色剤だけ
    の併用で出せる複数の着色剤とで構成されている請求
    項3または4記載の混色結果の予測方法。
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