JP2655223B2 - 電気湯沸器用熱源器 - Google Patents

電気湯沸器用熱源器

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JP2655223B2
JP2655223B2 JP4130611A JP13061192A JP2655223B2 JP 2655223 B2 JP2655223 B2 JP 2655223B2 JP 4130611 A JP4130611 A JP 4130611A JP 13061192 A JP13061192 A JP 13061192A JP 2655223 B2 JP2655223 B2 JP 2655223B2
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昭文 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は瞬間湯沸器内を流れる通
水を加熱昇温する為の湯沸器用熱源器、特に、電気湯沸
用の熱源器に関するもので、設定温度が変更されたよう
な場合、これに応じて出湯温度が速やかに変化するよう
にしたものである。
【0002】
【従来技術及び課題】大気汚染の防止や高い安全性を確
保するために加熱源として電気ヒータを組込んだ型式の
電気式湯沸器がある。図2に示すように、熱交換器(1)
を構成する外装筒(10)には電熱ヒータ(2)が内装されて
おり、該電熱ヒータ(2)には電力制御回路(20)から電気
供給されるようになっている。
【0003】上記熱交換器(1) を構成する外装筒(10)の
下端部には給水管(12)が接続されていると共に、他方、
外装筒(10)の上端部には出湯管(13)が接続されており、
該出湯管(13)には湯温センサ(15)と水流スイッチ(16)
と、更に、その下流端部に位置する出湯蛇口(17)が配設
されている。又、該出湯蛇口(17)が配設された台所の壁
面等には出湯温度を設定する為の湯温設定器(18)が配設
されており、該出湯蛇口(17)や上記した水流スイッチ(1
6)等は制御回路(3)に配線接続されている。
【0004】出湯蛇口(17)の開放によって出湯管(13)内
に水流が発生すると、これを検知して水流スイッチ(16)
がON信号を出し、該信号によって電熱ヒータ(2)が発
熱せしめられ、これにより、出湯蛇口(17)への給湯動作
が開始する。そして、該給湯時には、湯温センサ(15)の
検知する出湯温度が湯温設定器(18)にセットした設定温
度に等しくなるように電熱ヒータ(2)への供給電流をフ
ィードバック制御し、これにより、所望温度の温水を出
湯蛇口(17)から取出せるようにしている。
【0005】しかしながら、上記従来のものでは、湯温
設定器(18)の設定温度を変更したり出湯蛇口(17)の開度
を変化させた場合には、これに追随して出湯温度が速や
かに変化しないという問題があった。上記問題点につい
て更に詳述する。上記従来のものでは、電熱ヒータ(2)
の中心部に装填された発熱線とその最外層の被覆層との
間には前記発熱線を保護する為の酸化マグネシウム等の
充填材が介装されている。ところが、上記充填材たる酸
化マグネシウム等の熱伝達速度は遅いことから、その中
心部の発熱線での発生熱が最外層の被覆層まで熱伝達す
るのに所定の時間が掛ることとなる。従って、湯温設定
器(18)の設定温度が高温側に変更せしめられた場合や、
出湯蛇口(17)の開度が増加せしめられた場合に、電熱ヒ
ータ(2)への供給電流を増加させてから、最外層の被覆
層が昇温してこれに接触する通水が温度上昇するまでの
動作が遅れることとなるのである。
【0006】本発明は、上記の点に鑑みて成されたもの
で、『外装筒(10)と、該外装筒(10)内に給水する給水管
(12)と、前記外装筒(10)内から温水を取出す出湯管(13)
と、更に、外装筒(10)内に装填された加熱手段を具備す
る電気湯沸器用熱源器』において、出湯量や設定温度が
変更された場合に、これに合わせて出湯温度が速やかに
変化し得るようにすることをその課題とする。
【0007】
【手段】上記課題を解決する為の本発明の技術的手段
は、『加熱手段を、交番電流が印加される電磁コイル(5
0)とこれを包囲する導体の発熱筒(51)で構成した』こと
である。
【0008】
【作用】上記技術的手段は次のように作用する。外装筒
(10)内を通過する通水は該外装筒(10)の内面と発熱筒(5
1)の外面で囲まれた通水路を通って下流端の出湯管(13)
から各給湯箇所に給湯される。上記発熱筒(51)の構成壁
の内部にはその内側の電磁コイル(50)(交番電流が印加
されている)で発生する交番磁界の作用によって渦電流
が生じ、該発熱筒(51)は前記渦電流に基づくジュール熱
で加熱昇温せしめられる。
【0009】そして、電磁コイル(50)への印加電流の周
波数を変更すると、該変更と同時に発熱筒(51)を貫く磁
力線の周波数も変化し、該発熱筒(51)の発熱量が速やか
に変化する。即ち、加熱手段を構成する電磁コイル(50)
への印加電流の周波数を調整すると、通水に直接接触し
ている発熱筒(51)の発熱量が直ちに変化するのである。
【0010】
【効果】本発明は次の特有の効果を有する。加熱手段を
構成する電磁コイル(50)への印加電流の周波数を変更す
ると、通水に接触する発熱筒(51)の発熱量が直ちに変化
するから、出湯量や設定温度を変更した際に、これに合
わせて出湯管(13)から流出する温水の実際の出湯温度が
速やかに変化する。
【0011】
【実施例】次に上記した本発明の実施例を図1に従って
詳述する。熱交換器(1) の下流側の通水回路(29)には既
述従来のものと同様に、湯温センサ(15),水流スイッチ
(16),出湯蛇口(17)がこの順序で配設されていると共
に、上記水流スイッチ(16)や湯温設定器(18)は制御回路
(3)に配線接続されている。
【0012】上記熱交換器(1) を構成する円筒状の外装
筒(10)内には、これと同心状に配設された円筒状の発熱
筒(51)が内装されている。上記発熱筒(51)の外壁には熱
交換用フィン(52)が螺旋状に捲回されており、これによ
り、該発熱筒(51)と外装筒(10)の間にはその上流端の給
水管(12)部分から下流端の出湯管(13)部分まで繋がった
螺旋状の通水路(100) が形成された状態になる。そし
て、この実施例では、上記発熱筒(51)及びこれに捲回配
設した熱交換用フィン(21)はステンレス(SUS43
0)で構成されている。
【0013】上記発熱筒(51)の上端外周には取付鍔(58)
が張出していると共に、他方の下端部には環状板(57)が
固定されている。又、上記発熱筒(51)内の上下両端部に
は、断面L字状の部材を環状に曲成して形成した保持環
(54)(55)が装填されており、該保持環(54)(55)によって
電磁コイル(50)の両端部が保持された状態になってい
る。そして、外装筒(10)と発熱筒(51)の夫々の下端部に
配設したフランジ(19)及び環状板(57)をボルトナット(3
5)(36)で締付けると共に、外装筒(10)の上端部に張出し
たフランジ(14)と、発熱筒(51)の上部に被蓋した蓋板(4
1)を上記と同様にボルトナット(35)(36)で締付けると熱
交換器(1) が組立てられる。
【0014】次に、上記発熱筒(51)内に装填された電磁
コイル(50)は、直列接続された第1,第2トランジスタ
(61)(62)の間と、同様に直列接続された第1,第2抵抗
(62)(63)の間に挿入されている。このものでは、湯温設
定器(18)に出湯温度を設定して出湯蛇口(17)を開放する
と、該出湯管(13)内の水流を検知する水流スイッチ(16)
のON信号によって制御回路(3)が熱交換器(1) を制御
し始める。
【0015】上記水流スイッチ(16)がON信号を出す
(出湯蛇口(17)が開放される)と、湯温センサ(15)の検
知する出湯温度が湯温設定器(18)にセットした設定温度
に等しくなるように電磁コイル(50)への供給電流の周波
数fを変化させる。即ち、湯温センサ(15)が検知する温
度が湯温設定器(18)の設定温度よりも低い場合には、第
1トランジスタ(61)及び第2トラジスタ(62)のベースに
印加する制御信号の周波数を増加させ、逆の場合は、上
記制御信号の周波数を低下させるのである。そして、第
1,第2トランジスタ(61)(62)に印加した制御信号が
「H」の場合には、電磁コイル(50)に対して同図の実線
で示す方向に電流供給がされ、逆に、第1,第2トラン
ジスタ(61)(62)に印加した制御信号が「L」の場合には
同図の想像線で示す方向に電流が流れ、これにより、電
磁コイル(50)には周期的に変化する電流が供給される。
そして、電磁コイル(50)に供給される電流が周期的に変
化すると、電磁コイル(50)から発生する磁力線も周期的
に変化し、更に、発熱筒(51)内に生じる渦電流も変化す
る。従って、該渦電流に基づいて生じる発熱筒(51)内の
ジュール熱も変化することとなる。尚、上記電磁コイル
(50)に供給する電流の周波数としては、例えば15KH
z 〜30KHz の周波数帯域や50Hz 〜60Hz の周
波数帯域を選定することができるが、該周波数の適正値
は発熱筒(51)の電気伝導率によって変化する。
【0016】又、出湯操作中に湯温設定器(18)の設定温
度を変更した場合や出湯蛇口(17)の開度を変えた場合に
は湯温センサ(15)の検知する給湯温と上記湯温設定器(1
8)の設定温度が一致しないこととなる。すると、上記と
同様に制御回路(3)が電磁コイル(50)への供給電流の周
波数を増減させ、これにより、発熱筒(51)の発熱量を制
御して設定温度の温水が取出せる。
【0017】尚、図示実施例のものでは、発熱筒(51)の
外周に熱交換用フィン(52)を螺旋状に捲回配設したか
ら、給水管(12)からの供給水は上記熱交換用フィン(52)
に案内されながら発熱筒(51)の外周を螺旋状に流れて下
流端の出湯管(13)から流出するから、熱交換器(1) 内の
上下コーナー部等に水が淀んだ状態になる不都合が回避
され、これにより、上記通水が発熱筒(51)と確実に熱交
換しながら下流側に供給されることとなる。
【0018】又、図1のものでは、熱交換器(1) の上下
両端部に位置する蓋板(41)及びフランジ(19)の中央には
透孔(45)(46)が開削されているから、電磁コイル(50)の
放熱作用が促進されて該電磁コイル(50)が高温状態にな
る不都合が防止できる。更に、上記実施例のものでは、
発熱筒(51)の外周に熱交換用フィン(52)を周設するよう
にしたが、外装筒(10)の内周に上記熱交換用フィン(52)
を周設するようにしてもよい。
【0019】又、外装筒(10)や発熱筒(51)を角筒状に形
成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の説明図
【図2】従来例の説明図
【符号の説明】
(10)・・・外装筒 (12)・・・給水管 (13)・・・出湯管 (50)・・・電磁コイル (51)・・・発熱筒

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外装筒(10)と、該外装筒(10)内に給水す
    る給水管(12)と、前記外装筒(10)内から温水を取出す出
    湯管(13)と、更に、外装筒(10)内に装填された加熱手段
    を具備する電気湯沸器用熱源器において、加熱手段を、
    交番電流が印加される電磁コイル(50)とこれを包囲する
    導体の発熱筒(51)で構成した電気湯沸器用熱源器。
  2. 【請求項2】 外装筒(10)とその内側の発熱筒(51)とを
    同心状に配設すると共に、外装筒(10)の内周又は発熱筒
    (51)の外周に熱交換用フィン(52)を螺旋状に捲回配設
    し、これにより、上記外装筒(10)と発熱筒(51)の間に形
    成される通水路を螺旋状にした請求項1の電気湯沸器用
    熱源器。
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KR101201152B1 (ko) * 2009-09-11 2012-11-13 웅진코웨이주식회사 온수공급장치 및 온수공급방법
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