JP2654909B2 - 高粘性液状材料の吐出方法およびその装置 - Google Patents

高粘性液状材料の吐出方法およびその装置

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JP2654909B2 JP5264346A JP26434693A JP2654909B2 JP 2654909 B2 JP2654909 B2 JP 2654909B2 JP 5264346 A JP5264346 A JP 5264346A JP 26434693 A JP26434693 A JP 26434693A JP 2654909 B2 JP2654909 B2 JP 2654909B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高粘性液状材料の吐出方
法およびその装置に関するものであり、詳しくは高粘性
液状材料をブロック状に切断した形状で断続的に吐出す
る方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】合成ゴム,プラスチック,
接着剤,塗料,食品等を取り扱う技術分野においては、
高粘性液状材料をブロック状に切断した形状の材料とし
て取り扱う方法が採用されている。例えば、シリコーン
生ゴム等の高粘性液状材料の有機溶剤溶液を製造するに
際しては、これらの高粘性液状材料をその製造装置また
は保管場所から取り出し、ブロック状に切断して、これ
を有機溶剤中に投入して混合している。また、食品類を
取り扱う技術分野においては、デンプンあるいは蛋白質
を成分とするペースト状物からなる食品材料をその保管
場所から供給管を通して取り出し、ブロック状に切断し
てこれを容器に封入している。従来、このような高粘性
液状材料を切断して、ブロック状の形状とするには、刃
物あるいは刃物に類似した切断用治具を使用して機械的
手段により切断していた。
【0003】ところが、高粘性液状材料が粘着性を有す
る材料である場合には、この高粘性液状材料が切断用治
具の表面に付着してその切断機能を低下させ、著しい場
合には高粘性液状材料そのものを切断できなくなること
があった。また、定量的にブロック状の高粘性液状材料
を吐出する必要がある場合には、切断用治具に付着した
高粘性液状材料をその都度拭き取ったり、洗浄して除去
する必要があり、非常に生産性の劣るものであった。さ
らに、高粘性液状材料が接着剤のように外気に暴露され
るとその性質の変化が起こる場合には、高粘性液状材料
自体の品質を低下させるという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解消するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明の目的は上記のような問題点のない高
粘性液状材料の吐出方法およびそのための装置を提供す
ることにあり、高粘性液状材料をブロック状に切断した
形状で定量的、かつ、生産性よく吐出する方法およびそ
のための装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明
は、高粘性液状材料を配管を通して吐出するに際し、該
配管途中で配管内の高粘性液状材料中に加圧ガスを断続
的に吹き込むことにより、該高粘性液状材料をブロック
状に切断した形状で断続的に吐出することを特徴とす
る、高粘性液状材料の吐出方法、および高粘性液状材料
の供給源、該供給源から延出した配管および該配管途中
で該配管に配設された加圧ガスの断続的供給管からなる
ことを特徴とする、高粘性液状材料の断続的吐出装置に
関する。
【0006】本発明に使用される高粘性液状材料は、高
い粘性を有し、常温にてわずかにしか流動性を有しない
が、加圧することにより流動させることができる材料で
あり、特には、パイプ状の配管内に供給し、加圧するこ
とにより移送させることができるような材料である。こ
のような高粘性液状材料としては、高粘度の液体材料,
高粘度の半液体状材料,半液体状のスラリー,半液体状
のペース状物があり、例えば、シリコーンガムとかシリ
コーン生ゴムと呼称されている高粘度のジオルガノポリ
シロキサン、液状ポリブタジエン,液状ポリイソブテン
等の高粘度の合成高分子自体、およびこれらの合成高分
子と他成分との混合物、各種高分子化合物のスラリー,
高粘度の脂肪族あるいは芳香族系の炭化水素油、水飴,
デンプンとか蛋白質を主成分とするペースト状食品が例
示される。
【0007】本発明の吐出方法は上記のような高粘性液
状材料を配管を通して吐出するに際して、この配管途中
で配管内の高粘性液状材料中に加圧ガスを吹き込むこと
により、この高粘性液状材料をブロック状に切断した形
状で断続的に吐出するのであるが、ここで使用される加
圧ガスを構成するガスの種類は高粘性液状材料の種類に
応じて適宜選択されるので、特に限定されない。しか
し、可燃性を有するものとか毒性を有するものは避けた
方がよい。このようなガスとしては、空気,窒素ガス,
ヘリウムガス,アルゴンガス,炭酸ガス,水蒸気が例示
される。
【0008】また、この加圧ガスの圧力は、この加圧ガ
スが高粘性液状材料中に吹き込まれ、これを切断するに
十分な圧力であればよく、高粘性液状材料の種類,量に
応じて適宜調節されて適用されるが、配管内で高粘性液
状材料に加わっている圧力、即ち、配管内の圧力よりは
高い圧力であることが必要である。
【0009】さらに、この加圧ガスの吹き込み量は、配
管を通して移送される高粘性液状材料の種類,量に応じ
て適宜調節されて適用されるが、一般には、高粘性液状
材料1,000gに対して、10〜100,000Nccの
範囲内で使用され、好ましくは50〜50,000Ncc
の範囲内で使用される。
【0010】以下、図面により本発明を説明する。図1
は本発明の高粘性液状材料の吐出装置の1実施態様を示
す概略断面図であり、図2は、図1における加圧ガス吹
き込み部の拡大断面図を示すものである。この実施態様
では、本発明の吐出装置から高粘性液状材料を混合槽中
に吐出供給し、高粘性液状材料の溶剤溶液を製造する方
法を説明する。
【0011】図1に示す高粘性液状材料の吐出装置は、
高粘性液状材料の供給源である高粘性液状材料収納容器
1から延出した高粘性液状材料供給用配管5および該配
管途中で該配管に配設された加圧ガス供給管6からな
る。該収納容器1の内部に保管された高粘性液状材料2
は、加圧装置3によって加えられた圧力により、その収
納器1から押し出され高粘性液状材料供給用配管5を通
じて溶剤13を入れた混合槽11の中に吐出されるよう
になっている。該配管5の中央部には加圧ガス供給管6
が配設されており、その先端に位置する加圧ガス吹き込
み孔9は、該配管5の中で、移送される高粘性液状材料
の中に位置するように設置されている。ここで加圧ガス
供給管の配設位置は特に限定されないが、一般には高粘
性液状材料供給用配管の中央部から高粘性液状材料吐出
孔10の間にあることが好ましい。また、加圧ガスの圧
力は、使用される高粘性液状材料の種類,量によって適
宜選択され、特に限定されないが、少なくとも高粘性液
体材料供給用配管の内部に加わっている圧力よりは高い
ことが必用である。また、加圧ガス吹き込み孔9の形状
は使用される高粘性液状材料の種類,量等によって適宜
選択され、特に限定されないが、例えば、図2に示すよ
うな形状が好ましい具体例として挙げられる。
【0012】収納容器1から移送される高粘性液状材料
2は、高粘性液状材料2の供給用配管5を通って混合槽
11に移送される途中、その中に加圧ガス供給管の先端
に位置する加圧ガス吹き込み孔9から加圧ガスが断続的
に吹き込まれる。この吹き込まれた加圧ガスは吹き込ま
れた当初は高粘性液状材料中で比較的小さい体積を有す
る加圧ガスの気泡14を形成するが、漸次その体積は増
大し、移動する高粘性液状材料2の中で配管の内壁に達
するガス相を形成することにより、該高粘性液状材料2
を該配管5の中でブロック状の形状に切断する。その
後、このブロック状に切断された高粘性液状材料2とガ
ス相はそれぞれ一定の体積を保った形態でそのまま移送
される。このようにして、高粘性液状材料2はその吐出
孔10からブロック状の形状で吐出され、混合槽11の
中に投入される。その後この吐出された高粘性液状材料
2は混合槽11中で溶剤13と混合され、高粘性液状材
料の溶剤溶液が製造される。
【0013】
【実施例1】図1,図2からなる本発明の高粘性液状材
料の吐出装置において、高粘性液状材料としてジメチル
ポリシロキサン生ゴム(ウィリアム可塑度170)を使
用し、加圧ガスとして圧力7Kg/cm2の窒素ガスを使用
した。また、この実施例における操作は全て常温にて行
った。ジメチルポリシロキサン生ゴム2が収納されてい
る高粘性液状材料収納器1の内部に加圧装置3により3
Kg/cm2の圧力を加えて、このジメチルポリシロキサン
生ゴム2を高粘性液状材料供給用配管5の中に連続して
送り込んだ。ここで、ジメチルポリシロキサン生ゴム2
の移送量は流速1,000g/分であった。窒素ガスの
オン/オフ制御弁8をオンにしてこの移送されるジメチ
ルポリシロキサン生ゴム中に、加圧ガス吹き込み孔9か
ら圧力7Kg/cm2の窒素ガスを100cc吹き込んだ。次
いで、窒素ガスのオン/オフ制御弁8をオフにして窒素
ガスの吹き込みを中断した。30秒後、窒素ガスのオン
/オフ制御弁8をオンにして、上記と同様窒素ガスを1
00cc吹き込んだ。以下、この窒素ガスの吹き込みとそ
の中断を繰り返した。しばらくして、ブロック状のジメ
チルポリシロキサン生ゴム15がその吐出孔10から断
続的に吐出され始めた。吐出されたブロック状のジメチ
ルポリシロキサン生ゴム15は溶剤であるキシレン13
を入れた混合槽11の中に断続的に落下し、攪拌されこ
のキシレンに速やかに溶解した。この方法によって、ジ
メチルポリシロキサン生ゴムのキシレン溶液が効率よく
生産できた。
【0014】また、上記実施例において、キシレンの代
わりにオクタメチルシクロテトラシロキサンを使用した
以外は上記と同様にしてジメチルポリシロキサン生ゴム
のオクタメチルシクロテトラシロキサン溶液を製造し
た。ブロック状に吐出されたジメチルポリシロキサン生
ゴムはオクタメチルシクロテトラシロキサンに速やかに
溶解してジメチルポリシロキサン生ゴムのオクタメチル
シクロテトラシロキサン溶液が効率よく生産できた。
【0015】
【発明の効果】上述のように、本発明による高粘性液状
材料の吐出方法およびその装置は、高粘性液状材料を配
管を通して吐出するに際し、該配管途中で配管内の高粘
性液状材料中に加圧ガスを断続的に吹き込むことによ
り、該高粘性液状材料をブロック状に切断した形状で断
続的に吐出操作を行うので、高粘性液状材料を定量的、
かつ、生産性よく吐出することができる。しかも、この
高粘性液状材料は外気に触れることがないので、異物が
混入したり、高粘性液状材料自体の品質が低下すること
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高粘性液状材料の吐出装置を示す概略
断面図である。
【図2】加圧ガスの吹き込み部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 高粘性液状材料収納容器 2 高粘性液状材料 3 加圧装置 4 加圧版 5 高粘性液状材料供給用配管 6 加圧ガス供給管 7 加圧ガスの圧力および流量調節弁 8 オン/オフ制御弁 9 加圧ガスの吹き込み孔 10 高粘性液状材料吐出孔 11 混合槽 12 攪拌機 13 溶剤 14 加圧ガスの気泡 15 ブロック状の高粘性液状材料

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高粘性液状材料を配管を通して吐出する
    に際し、該配管途中で配管内の高粘性液状材料中に加圧
    ガスを断続的に吹き込むことにより、該高粘性液状材料
    をブロック状に切断した形状で断続的に吐出することを
    特徴とする、高粘性液状材料の吐出方法。
  2. 【請求項2】 高粘性液状材料の供給源、該供給源から
    延出した配管および該配管途中で該配管に配設された加
    圧ガスの断続的供給管からなることを特徴とする、高粘
    性液状材料の断続的吐出装置。
JP5264346A 1993-09-28 1993-09-28 高粘性液状材料の吐出方法およびその装置 Expired - Lifetime JP2654909B2 (ja)

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CN105498616B (zh) * 2015-11-23 2018-02-27 浙江达峰汽车技术有限公司 一种机动车尾气净化催化器贵金属成分高分散添加装置

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