JP2654826B2 - 酸素検出素子の製造方法 - Google Patents

酸素検出素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内側電極外周部のキレを防止してリークの
少ない酸素検出素子の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来の製造方法としては、シートの上下両面上に上下
電極層を形成して、これを中空筒状体に巻付けし、焼成
する方法が知られている。この方法では、一般にシート
作成後、電極となる貴金属と希釈油とのペーストにて電
極部と出力端子までのリード部を同時に印刷形成する。
この場合、リード部の導通性を考慮し、20μm前後の厚
みにすることが必要であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来の方法では、焼成後、シートの内側電極外周
に沿ってキレが発生し、特に筒状体内側とシート外側が
エアリークすることもあった。
本発明は、この問題点を回避するものであり、内側電
極外周部のキレを防止してエアリークの少ない酸素検出
素子の製造方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、このキレを防止するため鋭意検討した結
果、筒状体を適切に素焼した後、これにシートを巻付け
て本焼成することにより本目的を達成できることを見出
して、本発明を完成したものである。
内側及び外側電極は、貴金属とセラミックス材料から
なる。この貴金属は通常白金等が用いられ、セラミック
ス材料としては通常ジルコニア、アルミナ等が用いられ
る。このセラミックス成分は、通常白金に対して0.5〜3
0モル%程度である。上記固体電解質材料としては、酸
素イオン伝導性を有するもので、例えばZrO2−Y2O3、Zr
O2−CaO等が用いられる。
所定の内側電極層及び貫通孔を有する素焼筒状体の形
成方法は、例えば、(1)筒状体を素焼きした後電極層
を印刷し、これに所定の孔をあけるもの、(2)筒状体
を素焼した後、先に孔をあけその後印刷するもの、
(3)素焼き前の乾燥筒状体に印刷した後素焼きし、そ
の後孔をあけるもの、(4)素焼き前の乾燥筒状体に孔
をあけた後印刷し、その後素焼きするものがある。尚、
この電極層の形成方法は、通常、印刷であるがこれに限
定されず、またこの印刷もスクリーン、タンポ等の種々
の方法を用いることができる。
上記第2発明に示すように、本焼成する場合、筒状体
の本焼成収縮率/シートの本焼成収縮率の比は0.8〜0.9
8であるのが好ましい。これが0.8未満ではシートの焼結
性が悪くなり、シートの密度が低下し強度が低下するた
めである。これが0.98を越えると、筒状体にかかる圧縮
応力が弱くキレが残ることがあるためである。
更に好ましくは上記比が0.85〜0.95である。これが0.
8〜0.85では、シートの収縮率そのものの値によい焼結
性が悪くなることもあり、0.95〜0.98では、シートの収
縮率によっては、やはりキレが残ることもあるからであ
る。この収縮率を所望の比にする方法として、例えば、
筒状体ではその成形後の素焼条件(例えば素焼温度
等)、シートではシート作成用のセラミックス粉末の仮
焼温度、樹脂量、セラミックスの種類を変える方法があ
る。この素焼温度は500℃以上で〔本焼成温度×0.9〕の
温度以下が好ましい。これが、500℃未満では焼成収縮
率を変化させる効果が小さく、後者の温度を越える場合
はシートとの焼成収縮の差が開き過ぎるのでシートの焼
結性が低下するためである。
〔作用〕 セラミックス材料を積層する手段としては、積層材そ
のものの焼成収縮を同等にし、焼成前後の熱膨張をも同
等にすることが必要である。しかし、貴金属とセラミッ
クスからなる電極材料の焼成収縮は、セラミックスから
なるシートとの収縮が異なるうえ、収縮を始める温度も
異なる。即ち、電極材料は、セラミックス材料と比べて
収縮が大きく、その開始温度も低くなる。
従って、筒状体上に電極層を有したシートを巻付けて
焼成すると、電極層が収縮し始め、焼成過程中の如何な
る温度でもシートより収縮するため、シートの電極周辺
に引張りが働き、微小なキレが発生する。その後シート
の収縮もある程度筒状体に抑えられるため、そのキレは
焼成後も残り、センサとしての耐久(特に加熱冷却サイ
クルを実施した場合の耐久)においてキレが進行しクラ
ックに至ることにもなる。
一方、素焼筒状体上に内側電極層を有した場合、同様
に筒状体の電極部周辺にはやはり引張りが働き、微小な
キレが発生する。しかし、この素焼筒状体は、その収縮
率がシートの収縮率よりも小さいため、焼成時又は焼成
後逆にシートより圧縮がかかりそのためキレは著しく減
少するとともに、シート部にキレが発生しない。従っ
て、センサの耐久においてもクラック等の発生はない。
更に、本第2発明のように、筒状体の焼成収縮をシー
トの焼成収縮よりも適切に小さくすることにより、これ
らの焼成時のシート、筒状体との圧縮、引張りを更に改
良することができ、キレの発生を一層低減できる。更
に、その比を一定以上としてシートの焼結性を良好に維
持させて強度も優れたものとすることができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を明らかにする。
(1)外側電極層付シートの作成 純度99.9%のY2O3粉末を5.5モル%になるように、純
度99%の特級ZrO2粉末に加え回転機にて60時間混合し
た。乾燥後20メッシュの篩を通し、1380℃、2時間の仮
焼を行った。これに樹脂(ポリビニルブチラール)を加
え、トルエン、メチルエチルケトン等により30時間混合
した。この混合材料を用いてドクターブレード法により
厚さ0.4mmのシート作成し、次いで所定の寸法(70×100
mm)に切断した。
次いで、白金ブラック3:白金スポンジ1、更に上記セ
ラミックス材料20%を添加し、有機バインダとヘキシレ
ングリコールを加え、第1ペーストとした。Al2O3粉末
にMgO、CaO、SiO2からなるフラックスを加え、更に有機
バインダとブチルカルビドールを加え第2ペーストとし
た。更にこの第2ペーストにおがくずを加えて第3ペー
ストとした。第3図に示すように、第1ペーストを用い
てシート31上に電極層41及びこれに接続するリード線42
をスクリーン印刷し、この上にこの電極層41を除いてリ
ード線42を被覆するように第2ペーストにより保護層51
をスクリーン印刷し、更に電極層41上にこの電極層41を
被覆、保護するように第3ペーストを用いて保護層52を
スクリーン印刷をした。尚、この各膜厚は20〜30μmと
した。
(2)内側電極層付素焼筒状体の作成 上記と同様のセラミックス材料を1300℃で仮焼し、こ
れを回転機にて220時間粉砕後、スプレードライ法にて
約70〜80μmに造粒した。これに有機バインダ(マイク
ロワックス系)と水を加え、押出し成形をして第1図と
同形状の両端側開口の中空筒状体を製作した。これを表
に示す各温度で素焼きして各素焼筒状体11を製作した。
この素焼き後、第1図に示すようにタンポ7を用いてタ
ンポ印刷を行い、所定の内側電極層21を形成した。
上記造粒品を用いて、厚さ0.3mmの円板12をプレス成
形により製作した。第1図に示すように、この円板12を
上記両端開口の筒状体11の先端に付着させた。この場合
の接着剤として上記筒状体製作時の泥漿を用いた。次い
で、この筒状体11の中空に達するように1.0mmφの貫通
孔6を2個けた。その後、第4図に示すように上記シー
ト31を一端側開口他端側閉口の素焼筒状体13に巻きつけ
て、第5図に示す本焼成前の巻付け体を製作した。
(3)素子の製作、組付及び性能評価 上記巻付け体を加熱して樹脂を除去し、その後1460
℃、2時間、本焼成を行って、表に示す試験例No.1〜11
の各素子を製作した。尚、比較例1、2としては、シー
トの両面に電極層を印刷 して筒状体には印刷しないものを用いた。
この素子は、第6図に示すように、一端側開口他端側
閉口で2つの貫通孔6を有する筒状体1と、該貫通孔6
を囲むように配置され白金及び上記セラミックス材料か
らなる内側電極2と、それらを包む固体電解質層3と、
該固体電解質層3上であって上記内側電極2と対応する
位置に配置された同材料からなる外側電極4と、この外
側電極4等を保護する保護層5とからなる。
この素子にホルダ等をガラスシールをして取りつけた。
尚、耐久後リークテスト用には、更に封止部材を用いて
主体金具及びプロテクタを熱カシメにより固定した。
上記試験例No.1〜11及び比較例1、2の所定の焼成収
縮率比をもつ各素子について、リークテスト、耐久後リ
ークテスト、強度及びキレ数の性能評価を行い、そおの
結果を表に示す。
焼成収縮率とは、本焼成前寸法l0、本焼成後寸法l1
する場合〔l0−l1〕/l0(%)を表す。エアリークテス
トとは、本焼成後の素子を水中に一部浸漬し、プロテク
タを用いない状態で中空筒状体内部へ空気を1気圧にて
注入したとき、水中部に気泡が生じるか否かにより評価
した。耐久後リークテストとは、200℃、2分と900℃、
2分に交互にバーナーで加熱等をし500回の熱サイクル
を行いその後のリークテストを上記と同様に行った。
尚、プロテクタを付けた状態で試験をした。
また、強度は、本焼成後でガラスシール前の素子につ
いて3点支持法により求めた。キレの発生の程度は、キ
レ数にて評価した。このキレ数は1つのサンプルにて2
箇所で調査し、これは第7図に示すように、素子を横断
面状に切断し40倍の拡大鏡にて内側電極2の周辺部にキ
レが有るかを観察し、このキレの数を表にした。
上記結果によれば、比較例1、2ともに、焼成収縮比
が0.95、0.86とより好ましい値であってもキレ数が多
く、そのためリークが著しく大きい。またこの収縮比が
1の場合(No.11)は、従来例の比較例と比べて少ない
がキレ数が比較的多い。この収縮比が0.98の場合(No.1
0)は、キレ数は減少するが若干まだ残っており、0.97
以下の場合(No.1〜9)は、全てキレの発生及びリーク
は全く認められなかった。しかし、この比が減少するに
従って強度も減少するので、強度を考慮するとこの比は
0.85以上が好ましい。
〔発明の効果〕
本第1発明は、外側電極層をもつシートを、内側電極
層をもつ仮焼筒状体に巻きつけて本焼成するので、シー
トの両面上に電極層を形成した後焼成する従来法の比べ
て、上記作用及び実施例で述べたように、内側電極の外
周部でのキレの発生が少なく、空気のリークが少なく耐
久性に優れる。
本第2発明は、特に筒状体のシートに対する本焼成収
縮比が0.8〜0.98であるので、キレの発生は全く認めら
れずリークも同様であり、更に強度も優れ、極めて実用
的である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例において筒状体に内側電極層を印刷する
状態を示す説明図、第2図は内側電極層をもつ一端側開
口他端側閉口の筒状体の説明図、第3図は外側電極層を
もつシートを作成する説明図、第4図は第2図の筒状体
に第3図のシートを巻きつけようとする説明図、第5図
は筒状体にシートを巻きつけた後の平面図、第6図は本
焼成後の素子の要部断面図、第7図は第6図のA−A矢
視横断面図である。 1;本焼成後筒状体、11;両端側開口の素焼筒状体、13;一
端側開口他端側閉口の素焼筒状体、2;内側電極、21;内
側電極層、3;固体電解質層、31;シート、4;外側電極、4
1;外側電極層、5;保護層、6;貫通孔。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端側開口他端側閉口で内面側と外面側を
    連通する複数の貫通孔を有する筒状体と、該貫通孔を囲
    むように配置され貴金属及びセラミックス材料からなる
    内側電極と、該内側電極及び上記筒状体を包む酸素イオ
    ン伝導性の固体電解質層と、該固体電解質層上であって
    上記内側電極と対をなすように配置された貴金属及びセ
    ラミックス材料からなる外側電極と、をもつ酸素検出素
    子の製造方法において、 本焼成後外側電極となる外側電極層を本焼成後固体電解
    質層となるシートの一表面上に形成し、一方、本焼成後
    内側電極となり上記貫通孔を囲むように形成された内側
    電極層を有する素焼筒状体を形成し、 次いで、上記素焼筒状体に上記シートを巻付けて一体的
    に本焼成することを特徴とする酸素検出素子の製造方
    法。
  2. 【請求項2】筒状体の本焼成収縮率/シートの本焼成収
    縮率の比が0.8〜0.98である請求項1記載の酸素検出素
    子の製造方法。
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DE102004047783A1 (de) * 2004-10-01 2006-04-06 Robert Bosch Gmbh Gasmessfühler und Verfahren zur Herstellung einer elektrischen Kontaktierung zwischen einer Kontaktfläche eines Sensorelements und einem Kontaktteil

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