JP2653292B2 - フォトマスク、その製造方法およびそれを使用したlsiの製造方法 - Google Patents

フォトマスク、その製造方法およびそれを使用したlsiの製造方法

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和也 加門
順二 宮崎
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はLSI製造工程で使用さ
れるフォトマスクに関し、とくに位相シフタを備えたフ
ォトマスク、その製造法およびそれを使用したLSIの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在提案されている位相シフタを有する
マスクを使用した露光法は、マスクの開口部を通過した
光は位相シフタ部を通過してきた光の影響で、パターン
形成に関与する光強度分布のピーク値が上がり、かつ半
値幅が小さくなる。その結果解像度が向上するという優
れた性能を有している。
【0003】第6図(A)は現在提案されているフォト
マスク100 の一部分を示す図であり、第6図(B)はそ
の部分の側面図である。1は透明基板、2はCr などに
よる遮光パターン、3は位相シフタで周辺部と180 °位
相がシフトしている領域,3aは位相シフタ3と透明基板
1との境界部である。第7図は第6図のY−Y軸上に沿
った光強度分布である。第8図は第6図のフォトマスク
100 で露光した場合得られるレジストパターンの例で、
2pは個々のパターン、2bはブリッジである。
【0004】第5図は従来およびこの発明の転写工程で
用いられる光学系の概略図を示し、200 はランプ、300
は集光レンズ、100 はフォトマスク、400 は投影レン
ズ、500 はウェハである。
【0005】次に動作について説明する。第5図におい
て、ランプ200 より発生した光は集光レンズ系300 によ
ってフォトマスク100 を照明する。マスク100 から出射
した光は投影レンズ400 によってウェハ500 へ投影され
る。このようにして得られた現像パターン2pを第8図に
示す。
【0006】この第8図のパターン2pからわかるよう
に、現在提案されているフォトマスク100 では、第6図
(A)のように基板1のX軸方向で位相シフタ3が透明
部分に対して一つおきに形成されているのでX軸方向に
は第8図に示すようにコントラストの良好なパターンが
形成される。しかし、位相シフタ3と透明基板1とのY
軸方向の境界部分3aでは位相が反転した部分が接してい
るため光強度は互いにうちけしあう。そのため、第6図
のY−Y軸上の光強度分布は第7図のようになり、位相
シフタ3の境界部分3aでは光強度は0付近にまで減少す
る。そのため、現像パターンは第8図に示すようにな
り、隣り合う個々のパターン2pがつながってブリッジ2b
を生じたものとなっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のフォトマスクは
以上のように構成されているので、隣り合うレジストパ
ターンがつながってしまい、真に所望のパターンを形成
することができないという問題点があった。本発明は上
記のような問題点を解消するためになされたもので、位
相シフト法を適用することによるX軸方向の解像力改善
効果を損なうことなく微細パターンを形成できるととも
に、従来の問題点であったY軸方向パターンの端がつな
がってしまうという現象をなくすことのできるフォトマ
スクを安価に製造する方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るフォトマ
スクは、透明基板、遮光パターンおよび位相シフタ上に
中間位相シフタを形成し、上記位相シフタと透明基板と
の境界部分における上記中間位相シフタの厚さが、漸次
変化するものとしたものである。 また、請求項2に係る
LSIの製造方法は、その転写工程に、請求項1記載の
フォトマスクを使用したものである。 また、請求項3に
係るフォトマスクの製造方法は、その中間位相シフタ
を、粘性透明液体を塗布することによって形成するもの
である。 また、請求項4に係るLSIの製造方法は、そ
の転写工程に、請求項3記載の製造方法により製造され
たフォトマスクを使用したものである。
【0009】本発明に係るフォトマスクは、位相シフタ
と透明基板との境界部分における中間位相シフタの厚さ
が、漸次変化するので、位相シフタ部と透明基板部を出
射した光は打ち消し合うことがなく、従来例の如く、Y
軸方向のパターン端がつながることがない。 また、中間
位相シフタを、粘性透明液体を塗布することによって形
成するので、厚さが漸次変化する中間位相シフタを容易
確実に形成することができる。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を図について説明する。
第1図(A)は本発明の一実施例によって得られたフォ
トマスク100aの斜視図である。第1図(B)は上面図、
第1図(C)は第1図(B)のY−Y軸の断面図であ
る。第2図は第1図(C)つまり第1図(B)のY−Y
軸に沿った光強度分布を示す図である。第3図は第1図
に示すマスク100aによるレジストパターン12pを示す図
である。図において、11は透明基板、12は遮光パター
ン、12p はレジストパターン、13は位相シフタ、13a は
境界部、14は透明薄膜である中間位相シフタである。
【0011】第4A図ないし第4C図はこの発明にかか
るフォトマスクの製造方法の一実施例を示す断面図であ
る。透明基板11上にスパッタ法や電子ビーム蒸着法によ
ってクロム膜を堆積する。そして、所定の遮光パターン
12p に対応してクロム膜を選択的に除去して、第4A図
に示すように、遮光パターン12,12を形成する。次に、
第4B図に示すように、遮光パターン12および透明基板
11上にSiO2膜13b をCVD法等により堆積する。さらに
そのSiO2膜13b 上に電子ビームポジ型レジスト膜20をス
ピンコート法により塗布した後、位相シフタ13のパター
ンに対応するレジスト領域20a を選択的に電子ビームE
Bにより露光する。そして、現像処理によって、電子ビ
ームEBが照射されたレジスト領域20a を選択的に除去
して、レジストパターンを形成する。それに続いて、そ
のレジストパターンをエッチングマスクとしてRIEに
よってSiO2膜13b をエッチング除去して、位相シフタ13
を形成する。その後、O2プラズマアッシングによってレ
ジストパターンを除去し、さらに透明基板11,遮光パタ
ーン12および位相シフタ13上に透明薄膜のSOG(スピ
ンオングラス)の中間位相シフタ14を塗布する。
【0012】この一実施例による透明薄膜のSOG14
は粘性液体なので、位相シフタ13と透明領域のY軸方
向の境界部分13aにおいて連続した曲線をなすように
形成されることになる。すなわち、境界部分13aにお
ける中間位相シフタ14の厚さが漸次変化する。従っ
て、この境界部分13aは位相差が0゜から180゜ま
で連続的に変化する領域となっている。すなわち、この
実施例では境界部分13aにおいて0゜と180゜の中
間位相の領域が形成されているので、この実施例で得ら
れたフォトマスクの境界部分13aの光強度は0とはな
らず、約半分程度の強度が確保される。そのため従来例
にみられたようなブリッジは発生せず、第3図に示すよ
うな良好なレジストパターン12pを得るフォトマスク
を安価にかつ容易な製造法で提供することができる。な
お本発明の実施例では透明薄膜をSOG(スピンオング
ラス)を塗布する例を示したが、サイトップ(旭硝子K
・K製商品名)などの他の物質であってもよい。また位
相シフタ13をSOGまたはサイトップで形成してもよ
い。
【0013】次にこの製造法によって得られたフォトマ
スクの動作について述べる。従来例と同様に第5図にお
いて、ランプ200より発生した光は集光レンズ300
によって、マスク100を照明する。マスク100から
出射した光は投影レンズ400によってウェハ500へ
投影される。このとき本実施例によるフォトマスクでは
第1図(B)のように、X軸方向に透明部分の一つおき
に位相シフタ13が配置されているので、X軸方向に
もちろんコントラストの良好な光学像が得られるもので
ある。
【0014】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば基板上
の位相シフタ,遮光パターンの上に設けられた中間位相
シフタ、上記位相シフタと上記基板との境界部におい
、その厚さが漸次変化するものであるので、透明領域
と位相反転領域が接することによる光の打消しで光の強
度が0となるという現象を緩和することができ、レジス
トパターンのブリッジ発生をなくすることができるとい
う効果がある。また、中間位相シフタを、粘性透明液体
を塗布することにより形成するので、上記形状の中間位
相シフタを容易、安価、確実に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の一実施例によって作製され
たフォトマスクの斜視図、(B)は上面図、(C)は断
面図である。
【図2】光強度分布図。
【図3】レジストパターン図。
【図4】(A)〜(C)はこの発明の一実施例の製造方
法のフロー図である。
【図5】光学系を示す略図。
【図6】(A)は従来のフォトマスクの上面図、(B)
は側面図。
【図7】従来の光強度分布図。
【図8】従来の現像パターン上面図。
【符号の説明】
11 透明基板 12 遮光パターン 13 位相シフタ 13a 境界部 14 中間位相シフタ 100a フォトマスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−293667(JP,A) 特開 平2−34854(JP,A) 特開 平3−45950(JP,A) 特開 平4−15652(JP,A) 特開 平4−76550(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板と、上記透明基板上に所定の間
    隙を介して併設された遮光パターンと、上記遮光パター
    ン間の間隙を埋めるように形成された位相シフタとを備
    えたフォトマスクにおいて、 上記透明基板、遮光パターンおよび位相シフタ上に中間
    位相シフタを形成し、上記位相シフタと透明基板との境
    界部分における上記中間位相シフタの厚さが、漸次変化
    するものとしたことを特徴とするフォトマスク。
  2. 【請求項2】 転写工程に、請求項1記載のフォトマス
    クを使用したことを特徴とするLSIの製造方法。
  3. 【請求項3】 中間位相シフタを、粘性透明液体を塗布
    することによって形成することを特徴とする請求項1記
    載のフォトマスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 転写工程に、請求項3記載の製造方法に
    より製造されたフォトマスクを使用したことを特徴とす
    るLSIの製造方法。
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