JP2652741B2 - 永久磁石の製造方法 - Google Patents
永久磁石の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スピーカやマグネトロ
ン等の磁気回路に用いる環状の永久磁石の製造方法に関
する。
ン等の磁気回路に用いる環状の永久磁石の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】SrフェライトないしBaフェライト等
のマグネトプランバイトの異方性酸化物永久磁石が知ら
れており、これを円環状の形状とし、その両端面を着磁
して、スピーカや、マグネトロン用等に用いられてい
る。このような酸化物永久磁石は、磁場中で円環状に湿
式成形したのち、焼結して製造される。
のマグネトプランバイトの異方性酸化物永久磁石が知ら
れており、これを円環状の形状とし、その両端面を着磁
して、スピーカや、マグネトロン用等に用いられてい
る。このような酸化物永久磁石は、磁場中で円環状に湿
式成形したのち、焼結して製造される。
【0003】酸化物永久磁石を湿式成形によって成形す
るには、酸化物磁性粉末を水等の分散媒に懸濁したスラ
リーを、成形型のキャビティ内に圧送充填し、磁場中で
加圧するとともに、キャビティ内から分散媒を排除しな
がら成形する。分散媒を排除する際には、通常、キャビ
ティを構成する一方のパンチに、濾布等の濾過体を配置
する。
るには、酸化物磁性粉末を水等の分散媒に懸濁したスラ
リーを、成形型のキャビティ内に圧送充填し、磁場中で
加圧するとともに、キャビティ内から分散媒を排除しな
がら成形する。分散媒を排除する際には、通常、キャビ
ティを構成する一方のパンチに、濾布等の濾過体を配置
する。
【0004】しかし、このようにして得られる環状の成
形体の濾過体側の環状の端面には、濾過体の凹凸形状が
転写され、特にその内周および外周には、それぞれ内方
および外方に突出するバリが生じてしまう。このバリが
特に内周に生じた成形体から焼結体を得ると、磁石の実
装に際し、大きな障害を生じてしまう。
形体の濾過体側の環状の端面には、濾過体の凹凸形状が
転写され、特にその内周および外周には、それぞれ内方
および外方に突出するバリが生じてしまう。このバリが
特に内周に生じた成形体から焼結体を得ると、磁石の実
装に際し、大きな障害を生じてしまう。
【0005】ところで、近年、このような永久磁石の量
産性を高め、その製造コストを低減するために、その製
造は無人自動化製造ラインで行われてきている。成形体
の濾過体側端面の外周のバリは、自動化ラインでも、成
形体の搬送中に、その外周にローラ等を当接させること
などによって、焼成前に容易に除去することができる。
しかし、内周のバリは、その焼成前の除去が難しく、自
動化ラインではほとんど困難である。このため、焼成前
に内周バリを除去しようとすると手作業によるしかな
く、除去作業に時間を要し、その歩留りが悪く、量産性
向上と、コスト低減に大きな障害となっているのが現状
である。
産性を高め、その製造コストを低減するために、その製
造は無人自動化製造ラインで行われてきている。成形体
の濾過体側端面の外周のバリは、自動化ラインでも、成
形体の搬送中に、その外周にローラ等を当接させること
などによって、焼成前に容易に除去することができる。
しかし、内周のバリは、その焼成前の除去が難しく、自
動化ラインではほとんど困難である。このため、焼成前
に内周バリを除去しようとすると手作業によるしかな
く、除去作業に時間を要し、その歩留りが悪く、量産性
向上と、コスト低減に大きな障害となっているのが現状
である。
【0006】一方、このような内周バリが存在した状態
で焼結すると、当然のことながら焼結体にもバリが生じ
る。焼結体の内周バリの除去のためには研磨を行えばよ
い。ただし、自動化ラインで量産性良く研磨できる方法
としては、濾過体側の端面あるいは上下両端面の研磨を
採用せざるを得ない。
で焼結すると、当然のことながら焼結体にもバリが生じ
る。焼結体の内周バリの除去のためには研磨を行えばよ
い。ただし、自動化ラインで量産性良く研磨できる方法
としては、濾過体側の端面あるいは上下両端面の研磨を
採用せざるを得ない。
【0007】しかし、通常の方法で湿式成形された成形
体から得られた焼結体の上下端面は、互いに平行な平面
であり、内周バリを除去するためには濾過体側の一方の
端面あるいは両端面を全面研磨せざるを得ず、研磨負荷
が大きくなり、加工スピードが遅く、量産性が低下し、
コスト高となっている。また、研磨量が多いため、重量
歩留りが悪い他、内外両周縁、特に外周縁に研磨による
カケやチッピングが発生し、数量歩留りも悪くなり、コ
スト高をさらに増長している。
体から得られた焼結体の上下端面は、互いに平行な平面
であり、内周バリを除去するためには濾過体側の一方の
端面あるいは両端面を全面研磨せざるを得ず、研磨負荷
が大きくなり、加工スピードが遅く、量産性が低下し、
コスト高となっている。また、研磨量が多いため、重量
歩留りが悪い他、内外両周縁、特に外周縁に研磨による
カケやチッピングが発生し、数量歩留りも悪くなり、コ
スト高をさらに増長している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、特に内周バリがなく、欠陥がきわめて少なく、自動
化ラインにて高い量産性で製造できる環状の永久磁石の
製造方法を提供することである。
は、特に内周バリがなく、欠陥がきわめて少なく、自動
化ラインにて高い量産性で製造できる環状の永久磁石の
製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(8)の本発明により達成される。 (1) 一方のパンチに濾過体を配置し、このパンチと
ダイとコアロッドと他方のパンチとで形成されるキャビ
ティ内で、酸化物永久磁石材料を磁場中湿式成形して環
状の成形体を得る際に、成形体に、ほぼ軸方向の磁場を
印加し、前記濾過体を配置するパンチの押圧面の内周部
を外周部より凹入させて、前記濾過体側端面の内周部を
外周部より突出させた成形体を得、この成形体を焼結し
て、前記濾過体側端面の内周部が外周部より突出した焼
結体を得、この焼結体の前記濾過体側端面の少なくとも
内周部を研磨して、内周のバリを除去する永久磁石の製
造方法。
(1)〜(8)の本発明により達成される。 (1) 一方のパンチに濾過体を配置し、このパンチと
ダイとコアロッドと他方のパンチとで形成されるキャビ
ティ内で、酸化物永久磁石材料を磁場中湿式成形して環
状の成形体を得る際に、成形体に、ほぼ軸方向の磁場を
印加し、前記濾過体を配置するパンチの押圧面の内周部
を外周部より凹入させて、前記濾過体側端面の内周部を
外周部より突出させた成形体を得、この成形体を焼結し
て、前記濾過体側端面の内周部が外周部より突出した焼
結体を得、この焼結体の前記濾過体側端面の少なくとも
内周部を研磨して、内周のバリを除去する永久磁石の製
造方法。
【0010】(2) 前記焼結体の外周面を支持しなが
ら搬送し、相対向するグラインダ間で両端面を研磨する
上記(1)の永久磁石の製造方法。
ら搬送し、相対向するグラインダ間で両端面を研磨する
上記(1)の永久磁石の製造方法。
【0011】(3) 前記濾過体を配置するパンチと対
向するパンチの押圧面の内周部を外周部より突出させる
か凹入させるかして、前記濾過体側と反対側の端面の内
周部を外周部より凹入させるか突出させた成形体を得る
上記(1)または(2)の永久磁石。
向するパンチの押圧面の内周部を外周部より突出させる
か凹入させるかして、前記濾過体側と反対側の端面の内
周部を外周部より凹入させるか突出させた成形体を得る
上記(1)または(2)の永久磁石。
【0012】(4) 前記焼結前に、前記成形体の外周
バリを除去する上記(1)ないし(3)のいずれかの永
久磁石の製造方法。
バリを除去する上記(1)ないし(3)のいずれかの永
久磁石の製造方法。
【0013】(5) 前記濾過体を排液孔を有する上パ
ンチ側に配置して、ダイおよびコアロッドと対接させ、
下パンチまたは前記上パンチを押圧して酸化物永久磁石
材料のスラリーを磁場中成形する上記(1)ないし
(4)のいずれかの永久磁石の製造方法。
ンチ側に配置して、ダイおよびコアロッドと対接させ、
下パンチまたは前記上パンチを押圧して酸化物永久磁石
材料のスラリーを磁場中成形する上記(1)ないし
(4)のいずれかの永久磁石の製造方法。
【0014】
【0015】(6) 前記研磨に際し、前記濾過体側端
面の外周部に未研磨部を設ける上記(1)ないし(5)
のいずれかの永久磁石の製造方法。
面の外周部に未研磨部を設ける上記(1)ないし(5)
のいずれかの永久磁石の製造方法。
【0016】(7) 前記焼結体は円環状であり、その
外周半径をRo、内周半径をRiとしたとき、内周から
0.2(Ro−Ri)以上の領域を研磨する上記(1)
ないし(6)のいずれかの永久磁石の製造方法。
外周半径をRo、内周半径をRiとしたとき、内周から
0.2(Ro−Ri)以上の領域を研磨する上記(1)
ないし(6)のいずれかの永久磁石の製造方法。
【0017】(8) 前記永久磁石の厚さをTとしたと
き、内周における0.01T以上の厚さが研磨されてい
る上記(1)ないし(7)のいずれかの永久磁石の製造
方法。
き、内周における0.01T以上の厚さが研磨されてい
る上記(1)ないし(7)のいずれかの永久磁石の製造
方法。
【0018】
【作用】本発明では、濾過体を配置するパンチの押圧面
の内周部を外周部より凹入させて成形することによっ
て、濾過体側端面の内周部が外周部より突出した成形体
を得、これを焼結して焼結体とし、その内周部を研磨し
て内周バリを除去する。この研磨は、例えば対向グライ
ンダ間に焼結体を搬送して行えばよいので、量産性がき
わめて高い。しかも、内周部の所定領域を研磨しさえす
ればよいので、全面研磨するときと比較して、研磨負荷
が格段と小さくなり、加工スピードが増大し、コスト低
減が図られる。さらに、研磨量も少なくなるので、カケ
やチッピングに起因する数量歩留りと、重量歩留りとが
格段と向上し、この点でもコスト低減が図られる。
の内周部を外周部より凹入させて成形することによっ
て、濾過体側端面の内周部が外周部より突出した成形体
を得、これを焼結して焼結体とし、その内周部を研磨し
て内周バリを除去する。この研磨は、例えば対向グライ
ンダ間に焼結体を搬送して行えばよいので、量産性がき
わめて高い。しかも、内周部の所定領域を研磨しさえす
ればよいので、全面研磨するときと比較して、研磨負荷
が格段と小さくなり、加工スピードが増大し、コスト低
減が図られる。さらに、研磨量も少なくなるので、カケ
やチッピングに起因する数量歩留りと、重量歩留りとが
格段と向上し、この点でもコスト低減が図られる。
【0019】なお、特開昭61−54601号公報に
は、濾過体側端面の縁端部を面取りした形状の成形体を
得、これによる研磨時のカケやハガレを防止するための
提案がなされているが、この提案では、自動化ラインで
の内周バリの除去について着眼されておらず、面取り形
状であってもバリが発生することにはかわりはなく、内
周バリの除去に全面研磨を行なわざる得ず、前記のコス
ト増の解決とはなっていない。また、本発明の成形体
は、その内周部を突出させるので、この提案の面取りと
は異なる。
は、濾過体側端面の縁端部を面取りした形状の成形体を
得、これによる研磨時のカケやハガレを防止するための
提案がなされているが、この提案では、自動化ラインで
の内周バリの除去について着眼されておらず、面取り形
状であってもバリが発生することにはかわりはなく、内
周バリの除去に全面研磨を行なわざる得ず、前記のコス
ト増の解決とはなっていない。また、本発明の成形体
は、その内周部を突出させるので、この提案の面取りと
は異なる。
【0020】このように、従来、濾過体を配置する成形
装置のパンチ押圧面形状を規制して、成形を行ない、そ
れから得られた異形形状の焼結体に部分研磨を施し、濾
過体の表面形状にもとづく内周バリを除去する旨の提案
は存在していない。
装置のパンチ押圧面形状を規制して、成形を行ない、そ
れから得られた異形形状の焼結体に部分研磨を施し、濾
過体の表面形状にもとづく内周バリを除去する旨の提案
は存在していない。
【0021】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
に説明する。
【0022】本発明の永久磁石1は、マグネトプランバ
イト型等のフェライト磁石であって、図1に示されるよ
うに、環状をなす。環状体の永久磁石1の一方(図示上
方)の環状端面が濾過体側端面11であり、この面の一
部、すなわち外周部は、通常、未研磨部14とするの
で、濾過体の凹凸形状の転写模様が残存している、一
方、その内周部は平坦に研磨された研磨部15とされて
いる。
イト型等のフェライト磁石であって、図1に示されるよ
うに、環状をなす。環状体の永久磁石1の一方(図示上
方)の環状端面が濾過体側端面11であり、この面の一
部、すなわち外周部は、通常、未研磨部14とするの
で、濾過体の凹凸形状の転写模様が残存している、一
方、その内周部は平坦に研磨された研磨部15とされて
いる。
【0023】このような永久磁石1を得るには永久磁石
材料の粉末を分散したスラリーを用い、磁場中湿式成形
して成形体を作製し、それを焼結して焼結体を得る。成
形体および焼結体10は、図2に示される例では、円筒
形状であって、内周部の方が外周部より突出した形状と
なっている。そして、成形時、濾過体と当接する一方の
濾過体側端面11には、濾過体の凹凸形状が転写され、
凹凸をなしている。そして、この濾過体側端面の内周お
よび外周には、バリ17(内周部のみを図示)が生じて
いる。
材料の粉末を分散したスラリーを用い、磁場中湿式成形
して成形体を作製し、それを焼結して焼結体を得る。成
形体および焼結体10は、図2に示される例では、円筒
形状であって、内周部の方が外周部より突出した形状と
なっている。そして、成形時、濾過体と当接する一方の
濾過体側端面11には、濾過体の凹凸形状が転写され、
凹凸をなしている。そして、この濾過体側端面の内周お
よび外周には、バリ17(内周部のみを図示)が生じて
いる。
【0024】このようなバリは以下のようにして発生す
る。すなわち、スラリー100は、図3に示されるよう
に、上パンチ21、下パンチ25、ダイ31、コアロッ
ド35で形成されるキャビティ内にて湿式成形され、濾
過体7は、一方のパンチ(この場合は上パンチ21)の
端面側に設けられている。しかし、濾過体7の配置にあ
たっては、濾過体にたわみ等が生じやすく、上パンチ2
1と、コアロッド35やダイ31間に微小間隙をを生じ
やすく、この部分に入り込んだスラリーがバリの原因と
なる。特に、成形を自動化ラインで行うようなときに
は、ダイ31と上パンチ21間の当接位置の組立ては高
精度にできるが、コアロッド35は細長い細径形状のた
め、上下組み付け精度は悪くならざるをえず、また連続
成形によっても濾過体に付着した材料や、ロッド上に付
着した材料によって組み付け精度が悪化してくる。この
ため、特に自動化ラインにおいては、内周バリの発生が
多くなる。なお、濾過体7は上パンチ21側に配置さ
れ、下パンチ25または上パンチ21を押圧して成形す
る。このため、濾過体7と反対側の端面12は、例えば
下パンチ25に押圧されて凹凸のない平坦な面を形成し
ている。一方、図3に示される例では、上パンチ21、
下パンチ25は、その押圧面215、255が、内周に
向かって連続的に傾斜して、内周部が外周部より凹入し
た形状となっている。この結果、成形体は、上パンチ2
1、下パンチ25の押圧面形状に応じ、それぞれの押圧
面の内周部が外周部より連続的に傾斜して突出した形状
をなし、この結果、それから得られる焼結体10は、一
定の縮率で収縮するので、図2に示されるような形状と
なる。そして、この焼結体10の濾過体側端面11の内
周部を研磨して、内周バリを除去するものである。
る。すなわち、スラリー100は、図3に示されるよう
に、上パンチ21、下パンチ25、ダイ31、コアロッ
ド35で形成されるキャビティ内にて湿式成形され、濾
過体7は、一方のパンチ(この場合は上パンチ21)の
端面側に設けられている。しかし、濾過体7の配置にあ
たっては、濾過体にたわみ等が生じやすく、上パンチ2
1と、コアロッド35やダイ31間に微小間隙をを生じ
やすく、この部分に入り込んだスラリーがバリの原因と
なる。特に、成形を自動化ラインで行うようなときに
は、ダイ31と上パンチ21間の当接位置の組立ては高
精度にできるが、コアロッド35は細長い細径形状のた
め、上下組み付け精度は悪くならざるをえず、また連続
成形によっても濾過体に付着した材料や、ロッド上に付
着した材料によって組み付け精度が悪化してくる。この
ため、特に自動化ラインにおいては、内周バリの発生が
多くなる。なお、濾過体7は上パンチ21側に配置さ
れ、下パンチ25または上パンチ21を押圧して成形す
る。このため、濾過体7と反対側の端面12は、例えば
下パンチ25に押圧されて凹凸のない平坦な面を形成し
ている。一方、図3に示される例では、上パンチ21、
下パンチ25は、その押圧面215、255が、内周に
向かって連続的に傾斜して、内周部が外周部より凹入し
た形状となっている。この結果、成形体は、上パンチ2
1、下パンチ25の押圧面形状に応じ、それぞれの押圧
面の内周部が外周部より連続的に傾斜して突出した形状
をなし、この結果、それから得られる焼結体10は、一
定の縮率で収縮するので、図2に示されるような形状と
なる。そして、この焼結体10の濾過体側端面11の内
周部を研磨して、内周バリを除去するものである。
【0025】図3には、成形装置の1例が示される。図
3にもとづきより詳細に説明するならば、支柱5によっ
てダイス31が支承されており、このダイス31に上パ
ンチ21、下パンチ25、コアロッド35が配置され
る。ダイス31の外周部分にはコイル8が取り付けられ
ており、両パンチ21、25を磁性として、成形の際
に、軸心方向に磁場配向可能とされている。今、コアロ
ッド35はダイス31内に固定配置されている。また、
上パンチ21、下パンチ25は、それぞれシリンダ4
1、45によって上下に移動可能となっており、上パン
チ21は下降してダイス31の上面に当接し、また、下
パンチ25はダイス31に設けられた貫通部内を上昇し
て加圧成形を行なうようになっている。すなわち、酸化
物磁石粉末のスラリーは上パンチ21、下パンチ25、
ダイス31、コアロッド35によって形成されたキャビ
ティ内に充填されて成形されるものであり、このため、
ダイス31には、キャビティに連通する供給路(図示せ
ず)が形成されている。
3にもとづきより詳細に説明するならば、支柱5によっ
てダイス31が支承されており、このダイス31に上パ
ンチ21、下パンチ25、コアロッド35が配置され
る。ダイス31の外周部分にはコイル8が取り付けられ
ており、両パンチ21、25を磁性として、成形の際
に、軸心方向に磁場配向可能とされている。今、コアロ
ッド35はダイス31内に固定配置されている。また、
上パンチ21、下パンチ25は、それぞれシリンダ4
1、45によって上下に移動可能となっており、上パン
チ21は下降してダイス31の上面に当接し、また、下
パンチ25はダイス31に設けられた貫通部内を上昇し
て加圧成形を行なうようになっている。すなわち、酸化
物磁石粉末のスラリーは上パンチ21、下パンチ25、
ダイス31、コアロッド35によって形成されたキャビ
ティ内に充填されて成形されるものであり、このため、
ダイス31には、キャビティに連通する供給路(図示せ
ず)が形成されている。
【0026】上パンチ21には加圧によってスラリーか
ら押し出される分散媒(水)を排出するための排液孔6
1が複数穿設されており、この排液孔61が排液路65
に連通している。さらに、上パンチ21側には濾過体7
が取り付けられており、加圧時に分散媒のみを排液孔6
1内に押し出し、磁石粉末をキャビティ内に止める作用
をなしている。この濾過体7はロール71、75に巻回
されており、ロール71、75を回転させることによ
り、適宜巻き取られるようになっており、その都度シー
ト交換を要することなく連続成形が可能となっている。
ら押し出される分散媒(水)を排出するための排液孔6
1が複数穿設されており、この排液孔61が排液路65
に連通している。さらに、上パンチ21側には濾過体7
が取り付けられており、加圧時に分散媒のみを排液孔6
1内に押し出し、磁石粉末をキャビティ内に止める作用
をなしている。この濾過体7はロール71、75に巻回
されており、ロール71、75を回転させることによ
り、適宜巻き取られるようになっており、その都度シー
ト交換を要することなく連続成形が可能となっている。
【0027】このような構成の装置によって永久磁石の
成形体を得るには、シリンダ41の作動で上パンチ21
をダイス31の上面に当接させると共に、下パンチ25
を下降させて、上パンチ21、ダイス31、コアロッド
35、下パンチ25によって成形のためのキャビティを
形成し、このキャビティ内に磁石粉末のスラリーを圧送
し充填する。この圧送はキャビティに連通した供給路か
ら行なわれ、この供給の後に、下パンチ25が上昇して
スラリーを加圧する。この加圧によってスラリー内の分
散媒は濾過体7で濾過されて排液孔61内に押し出さ
れ、排液口65から外部に排出されると共に、磁石粉末
は上パンチ21と下パンチ25とによって圧搾され、所
定形状の永久磁石の成形体100が成形される。そし
て、この成形の際に、濾過体7の表面凹凸形状が転写さ
れる。なお、前記と異なり、上パンチ21によって押圧
する構成としてもよい。
成形体を得るには、シリンダ41の作動で上パンチ21
をダイス31の上面に当接させると共に、下パンチ25
を下降させて、上パンチ21、ダイス31、コアロッド
35、下パンチ25によって成形のためのキャビティを
形成し、このキャビティ内に磁石粉末のスラリーを圧送
し充填する。この圧送はキャビティに連通した供給路か
ら行なわれ、この供給の後に、下パンチ25が上昇して
スラリーを加圧する。この加圧によってスラリー内の分
散媒は濾過体7で濾過されて排液孔61内に押し出さ
れ、排液口65から外部に排出されると共に、磁石粉末
は上パンチ21と下パンチ25とによって圧搾され、所
定形状の永久磁石の成形体100が成形される。そし
て、この成形の際に、濾過体7の表面凹凸形状が転写さ
れる。なお、前記と異なり、上パンチ21によって押圧
する構成としてもよい。
【0028】前記のとおり、コイル8による配向磁場は
ほぼ軸心方向であって、焼結体やこれを部分研磨して得
られる永久磁石1のC軸方向は、図1に示されるよう
に、ほぼ環状体の軸心方向を向いている。なお、濾過体
7としては、濾布、濾紙等種々のものであってもよい。
ほぼ軸心方向であって、焼結体やこれを部分研磨して得
られる永久磁石1のC軸方向は、図1に示されるよう
に、ほぼ環状体の軸心方向を向いている。なお、濾過体
7としては、濾布、濾紙等種々のものであってもよい。
【0029】このようにして得られた成形体は次いで常
法に従い焼結される。焼結に先立っては、濾過体側端面
11の外周部のバリを除去しておくことが好ましい。す
なわち、成形終了後、上パンチ21を上昇させてキャビ
ティを開放したのち、下パンチ25を上昇させて成形体
を装置から取り出し、これを搬送する。この搬送に際し
ては、好ましくは成形体の外周面を支持しながら行な
い、これを回転させることにより、その周面を支持搬送
するための支持ローラ、ないしは一方の端面を支持搬送
しつつその周面をガイドするガイドローラと、その外周
面を当接させれば、外周バリは容易に除去可能となる。
法に従い焼結される。焼結に先立っては、濾過体側端面
11の外周部のバリを除去しておくことが好ましい。す
なわち、成形終了後、上パンチ21を上昇させてキャビ
ティを開放したのち、下パンチ25を上昇させて成形体
を装置から取り出し、これを搬送する。この搬送に際し
ては、好ましくは成形体の外周面を支持しながら行な
い、これを回転させることにより、その周面を支持搬送
するための支持ローラ、ないしは一方の端面を支持搬送
しつつその周面をガイドするガイドローラと、その外周
面を当接させれば、外周バリは容易に除去可能となる。
【0030】この後の焼結によって得られた焼結体10
は、図2に示されるように、成形体同様、濾過体側端面
11の内周が、その外周より突出するように傾斜するか
反った状態となる。傾斜ないし反り量は、永久磁石1の
外周半径Ro、内周半径Riおよび厚さT等に応じて変
更可能であるが、通常の永久磁石サイズRo=10〜1
10mm、Ri=5〜55mm、T=5〜25mmを得る場合
(図1参照)において、焼結体10の一方の端面の外周
縁と内周縁との高さの差で表わされる傾斜量が0.1〜
4mm程度、特に0.2〜2mm程度、また焼結体10の下
面を平板上に載置したときの最大高さT′が、T′/T
≦1.2、特に1.02≦T′/T≦1.10となるよ
うにすることが好ましい。なお、濾過体7と反対側の端
面12は平坦面であってもよいが、図示のように、濾過
体7と反対側の端面12は、濾過体7と反対側に突出、
傾斜、さらには湾曲させるか、それとは逆に濾過体7側
に突出、傾斜、さらには湾曲させれば、後述の研磨の際
の研磨負荷が減少し、より一層好ましい結果を得る。ま
た、図示例では、濾過面側の端面11や、それと反対側
の端面12の傾斜の状態は、一定の勾配にて傾斜した状
態となっているが、曲面にて傾斜あるいは湾曲させた
り、段差をもって内周側を突出させたりすることも可能
である。
は、図2に示されるように、成形体同様、濾過体側端面
11の内周が、その外周より突出するように傾斜するか
反った状態となる。傾斜ないし反り量は、永久磁石1の
外周半径Ro、内周半径Riおよび厚さT等に応じて変
更可能であるが、通常の永久磁石サイズRo=10〜1
10mm、Ri=5〜55mm、T=5〜25mmを得る場合
(図1参照)において、焼結体10の一方の端面の外周
縁と内周縁との高さの差で表わされる傾斜量が0.1〜
4mm程度、特に0.2〜2mm程度、また焼結体10の下
面を平板上に載置したときの最大高さT′が、T′/T
≦1.2、特に1.02≦T′/T≦1.10となるよ
うにすることが好ましい。なお、濾過体7と反対側の端
面12は平坦面であってもよいが、図示のように、濾過
体7と反対側の端面12は、濾過体7と反対側に突出、
傾斜、さらには湾曲させるか、それとは逆に濾過体7側
に突出、傾斜、さらには湾曲させれば、後述の研磨の際
の研磨負荷が減少し、より一層好ましい結果を得る。ま
た、図示例では、濾過面側の端面11や、それと反対側
の端面12の傾斜の状態は、一定の勾配にて傾斜した状
態となっているが、曲面にて傾斜あるいは湾曲させた
り、段差をもって内周側を突出させたりすることも可能
である。
【0031】一方、焼結体10の濾過体側端面11に
は、濾過体7の表面形状が転写されている。この転写形
状は、濾過体7によっても異なるが、分散媒除去能の点
でより好ましい濾過体7を用いるときには、凹部深さ
0.05〜0.2mm程度のものである。そして、この
濾過体側端面11の内周縁には、図2に示されるよう
に、自動化ラインでは除去できなかったバリ17が存在
している。バリ17の内周方向成長は、一般に0.2〜
5mm程度、上方に突出するバリ17の高さは、0.0
5〜0.3mm程度である。
は、濾過体7の表面形状が転写されている。この転写形
状は、濾過体7によっても異なるが、分散媒除去能の点
でより好ましい濾過体7を用いるときには、凹部深さ
0.05〜0.2mm程度のものである。そして、この
濾過体側端面11の内周縁には、図2に示されるよう
に、自動化ラインでは除去できなかったバリ17が存在
している。バリ17の内周方向成長は、一般に0.2〜
5mm程度、上方に突出するバリ17の高さは、0.0
5〜0.3mm程度である。
【0032】次に、このような焼結体10に研磨を行
う。研磨は、少なくとも濾過体側端面11のみの好まし
くは部分研磨であってよいが、焼結体10を連続的に搬
送しつつ、その搬送中に研磨を行うと、量産上きわめて
好ましい結果が得られるので、図示のように、濾過体側
端面11と、その反対側の端面12とを、一点鎖線で示
されるように同時に研磨することが好ましい。
う。研磨は、少なくとも濾過体側端面11のみの好まし
くは部分研磨であってよいが、焼結体10を連続的に搬
送しつつ、その搬送中に研磨を行うと、量産上きわめて
好ましい結果が得られるので、図示のように、濾過体側
端面11と、その反対側の端面12とを、一点鎖線で示
されるように同時に研磨することが好ましい。
【0033】図4には、そのような好ましい研磨工程が
示される。図4においては、永久磁石1の最終厚さTと
対応する間隙を隔てて、1対の互いに逆方向に回転する
グラインダ91、95が対向配置されている。そして、
焼結体10をその直径方向が垂直となるように、図中b
方向に搬送し、その両面を研磨すればよい。図2のよう
な焼結体10の場合には、両端面がともに、内周が外周
より突出するように傾斜するか反った状態になっている
ので、傾斜ないし反りのない環状体を研磨するときと比
較して、グラインダ91、95によって削り取られる研
磨量は格段と小さくなり、重量歩留りは格段と向上する
とともに、加工スピードもきわめて速くなる。
示される。図4においては、永久磁石1の最終厚さTと
対応する間隙を隔てて、1対の互いに逆方向に回転する
グラインダ91、95が対向配置されている。そして、
焼結体10をその直径方向が垂直となるように、図中b
方向に搬送し、その両面を研磨すればよい。図2のよう
な焼結体10の場合には、両端面がともに、内周が外周
より突出するように傾斜するか反った状態になっている
ので、傾斜ないし反りのない環状体を研磨するときと比
較して、グラインダ91、95によって削り取られる研
磨量は格段と小さくなり、重量歩留りは格段と向上する
とともに、加工スピードもきわめて速くなる。
【0034】このような場合、研磨に際しては、濾過体
側端面11において、内周から、0.2(Ro−Ri)
以上の領域(研磨部15)を研磨することが好ましい。
研磨部15の領域が小さすぎるとバリの除去の実効がな
くなる。また、スピーカやマグネトロン等のヨークとの
接触面積が小さくなってしまい、有効磁束量が低下して
しまう。ただし、研磨部15の領域が広すぎると、研磨
負荷が大きくなり、また全域を研磨して、研磨部の領域
が外周端まで達すると、外周縁にカケやチッピングが発
生しやすくなる。さらには、研磨量の増大により重量歩
留りも低くなる。一般に、例えばスピーカのヨークの寸
法は、磁石外径より小さな外径に設定されており、研磨
部15の領域をヨーク外径より大きなものとしても有効
磁束量の変化は少ない。これらのため、研磨部15の領
域は、ヨーク外径以下、より好ましくは0.95Ro以
下、特に0.9Ro以下とし、これらの不都合を解消す
ることが好ましい。
側端面11において、内周から、0.2(Ro−Ri)
以上の領域(研磨部15)を研磨することが好ましい。
研磨部15の領域が小さすぎるとバリの除去の実効がな
くなる。また、スピーカやマグネトロン等のヨークとの
接触面積が小さくなってしまい、有効磁束量が低下して
しまう。ただし、研磨部15の領域が広すぎると、研磨
負荷が大きくなり、また全域を研磨して、研磨部の領域
が外周端まで達すると、外周縁にカケやチッピングが発
生しやすくなる。さらには、研磨量の増大により重量歩
留りも低くなる。一般に、例えばスピーカのヨークの寸
法は、磁石外径より小さな外径に設定されており、研磨
部15の領域をヨーク外径より大きなものとしても有効
磁束量の変化は少ない。これらのため、研磨部15の領
域は、ヨーク外径以下、より好ましくは0.95Ro以
下、特に0.9Ro以下とし、これらの不都合を解消す
ることが好ましい。
【0035】他方、研磨厚さΔTは、永久磁石の全厚T
に対し、ΔT/T≧0.01とすることが好ましい。こ
れにより、内周バリを有効に除去できる。ただし、ΔT
を大きくしすぎると、前記と同様の不都合が生じるの
で、ΔT/T≦0.1とすることが好ましい。なお、図
1に示される永久磁石1では、前記の両面研磨を施して
いるので、濾過体と反対側の端面には、外周側から、前
記と同様の研磨代で研磨されている。
に対し、ΔT/T≧0.01とすることが好ましい。こ
れにより、内周バリを有効に除去できる。ただし、ΔT
を大きくしすぎると、前記と同様の不都合が生じるの
で、ΔT/T≦0.1とすることが好ましい。なお、図
1に示される永久磁石1では、前記の両面研磨を施して
いるので、濾過体と反対側の端面には、外周側から、前
記と同様の研磨代で研磨されている。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な成形装置の変更
のみで、自動化ラインに用いて、きわめて量産性よく内
周バリを除去することができる。この際、研磨負荷が格
段と小さくなり、加工スピードは格段と向上する。ま
た、カケやチッピングが防止され、数量および重量歩留
りが向上し、これらから製造コストが格段と低減され
る。
のみで、自動化ラインに用いて、きわめて量産性よく内
周バリを除去することができる。この際、研磨負荷が格
段と小さくなり、加工スピードは格段と向上する。ま
た、カケやチッピングが防止され、数量および重量歩留
りが向上し、これらから製造コストが格段と低減され
る。
【0037】本発明者らは、このような効果を確認する
ため種々実験を行った。以下にその1例を示す。
ため種々実験を行った。以下にその1例を示す。
【0038】実験例 図3の装置を用い、上パンチ21、下パンチ25の押圧
面215、255の内周側を連続的に凹入させて、40
0kg/cm2の圧力でSrフェライトの湿式磁場中成形を行
った。その後、1240℃で焼結した。配向磁場は軸心
方向とした。焼結体10は、外径2Ro=70mm、内径
2Ri=32mmであり、その濾過体側端面11には、深
さ0.1mmの凹部を有する凹凸が形成されていた。ま
た、焼結体10の内周高さは10.6mm、外周高さは
9.6mmとした。
面215、255の内周側を連続的に凹入させて、40
0kg/cm2の圧力でSrフェライトの湿式磁場中成形を行
った。その後、1240℃で焼結した。配向磁場は軸心
方向とした。焼結体10は、外径2Ro=70mm、内径
2Ri=32mmであり、その濾過体側端面11には、深
さ0.1mmの凹部を有する凹凸が形成されていた。ま
た、焼結体10の内周高さは10.6mm、外周高さは
9.6mmとした。
【0039】図4の装置により、この焼結体10の濾過
体側端面11の内周側と、反対側端面12の内周側とを
研磨した。研磨代は、ΔR=11mm、片面のΔt=
0.3mmとし、全厚T=10mmの永久磁石(A)と
した。
体側端面11の内周側と、反対側端面12の内周側とを
研磨した。研磨代は、ΔR=11mm、片面のΔt=
0.3mmとし、全厚T=10mmの永久磁石(A)と
した。
【0040】これに対し比較のため、上パンチ21、下
パンチ25の押圧面215、255を平坦面とし、軸心
方向磁場中成形を行って、上記と同様に成形および焼結
を行い、一方の端面に濾過体表面の転写形状をもつが、
平行円環状のRo=70mm、Ri=32mmの焼結体を得
た。次いで、この両面を0.4mmの厚さの研磨代で全面
研磨して、永久磁石Bを得た。
パンチ25の押圧面215、255を平坦面とし、軸心
方向磁場中成形を行って、上記と同様に成形および焼結
を行い、一方の端面に濾過体表面の転写形状をもつが、
平行円環状のRo=70mm、Ri=32mmの焼結体を得
た。次いで、この両面を0.4mmの厚さの研磨代で全面
研磨して、永久磁石Bを得た。
【0041】両者とも、焼結体10には、濾過体側端面
の内周縁に幅0.2〜3mm、高さ0.2mm程度までのバ
リが生じていたが、これは上記の研磨によりすべて除去
することができた。ただし、永久磁石Aでは、比較永久
磁石Bと比較して、加工スピードが15%速くなり、カ
ケ、チッピング発生率が5%低減し、研磨量は半減し
た。
の内周縁に幅0.2〜3mm、高さ0.2mm程度までのバ
リが生じていたが、これは上記の研磨によりすべて除去
することができた。ただし、永久磁石Aでは、比較永久
磁石Bと比較して、加工スピードが15%速くなり、カ
ケ、チッピング発生率が5%低減し、研磨量は半減し
た。
【0042】以上から、本発明効果が明らかである。
【図1】本発明の永久磁石を示す断面図である。
【図2】本発明における焼結体を示す断面図である。
【図3】本発明の湿式成形に用いる装置を示す断面図で
ある。
ある。
【図4】本発明の研磨に用いる装置を示す斜視図であ
る。
る。
1 永久磁石 10 焼結体 100 スラリー 11 濾過体側端面 14 未研磨部 15、16 研磨部 17 バリ 21 上パンチ 25 下パンチ 31 ダイス 35 コアロッド 7 濾過体 8 コイル 91、95 グラインダ
Claims (8)
- 【請求項1】 一方のパンチに濾過体を配置し、このパ
ンチとダイとコアロッドと他方のパンチとで形成される
キャビティ内で、酸化物永久磁石材料を磁場中湿式成形
して環状の成形体を得る際に、 成形体に、ほぼ軸方向の磁場を印加し、 前記濾過体を配置するパンチの押圧面の内周部を外周部
より凹入させて、前記濾過体側端面の内周部を外周部よ
り突出させた成形体を得、 この成形体を焼結して、前記濾過体側端面の内周部が外
周部より突出した焼結体を得、 この焼結体の前記濾過体側端面の少なくとも内周部を研
磨して、内周のバリを除去する永久磁石の製造方法。 - 【請求項2】 前記焼結体の外周面を支持しながら搬送
し、相対向するグラインダ間で両端面を研磨する請求項
1の永久磁石の製造方法。 - 【請求項3】 前記濾過体を配置するパンチと対向する
パンチの押圧面の内周部を外周部より突出させるか凹入
させるかして、前記濾過体側と反対側の端面の内周部を
外周部より凹入させるか突出させた成形体を得る請求項
1または2の永久磁石。 - 【請求項4】 前記焼結前に、前記成形体の外周バリを
除去する請求項1ないし3のいずれかの永久磁石の製造
方法。 - 【請求項5】 前記濾過体を排液孔を有する上パンチ側
に配置して、ダイおよびコアロッドと対接させ、下パン
チまたは前記上パンチを押圧して酸化物永久磁石材料の
スラリーを磁場中成形する請求項1ないし4のいずれか
の永久磁石の製造方法。 - 【請求項6】 前記研磨に際し、前記濾過体側端面の外
周部に未研磨部を設ける請求項1ないし5のいずれかの
永久磁石の製造方法。 - 【請求項7】 前記焼結体は円環状であり、その外周半
径をRo、内周半径をRiとしたとき、内周から0.2
(Ro−Ri)以上の領域を研磨する請求項1ないし6
のいずれかの永久磁石の製造方法。 - 【請求項8】 前記永久磁石の厚さをTとしたとき、内
周における0.01T以上の厚さが研磨されている請求
項1ないし7のいずれかの永久磁石の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4081618A JP2652741B2 (ja) | 1992-03-03 | 1992-03-03 | 永久磁石の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4081618A JP2652741B2 (ja) | 1992-03-03 | 1992-03-03 | 永久磁石の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05243066A JPH05243066A (ja) | 1993-09-21 |
JP2652741B2 true JP2652741B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=13751318
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4081618A Expired - Lifetime JP2652741B2 (ja) | 1992-03-03 | 1992-03-03 | 永久磁石の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2652741B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6534902B2 (ja) * | 2015-09-30 | 2019-06-26 | 太陽誘電株式会社 | 磁性体の製造方法、及びその磁性体を用いたコイル部品の製造方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05234747A (ja) * | 1992-02-21 | 1993-09-10 | Tdk Corp | 永久磁石およびその製造方法 |
-
1992
- 1992-03-03 JP JP4081618A patent/JP2652741B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05234747A (ja) * | 1992-02-21 | 1993-09-10 | Tdk Corp | 永久磁石およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05243066A (ja) | 1993-09-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970408 |