JP2652666B2 - 対地作業機の制御装置 - Google Patents

対地作業機の制御装置

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JP2652666B2 JP63158104A JP15810488A JP2652666B2 JP 2652666 B2 JP2652666 B2 JP 2652666B2 JP 63158104 A JP63158104 A JP 63158104A JP 15810488 A JP15810488 A JP 15810488A JP 2652666 B2 JP2652666 B2 JP 2652666B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、トラクタなどの走行車両(以下、単に車両
とよぶ)後部に取付けられた、ロータリ耕うん装置など
の対地作業機(以下、単に作業機とよぶ)の制御装置に
関するものであり、特に、電気的検出信号に基づいて前
記作業機による耕うん深さを制御する手段と、機械的な
位置設定手段により制御する手段を兼ね備えた対地作業
機の制御装置に関する。
(従来の技術) 一般に、トラクタなどの車両に作業機が取付けられた
走行作業車においては、車両に3点リンク機構を介して
作業機を連結し、該車両の左右に一対設けられたリフト
アームを上下に駆動することによって、リフトロッドを
介して作業機を昇降させるように構成している。
このような走行作業車では、耕うん作業等の作業を行
うために作業機を非作業位置から作業位置に下降させる
場合、前記作業機を速い速度で一気に下降させると、作
業機が接地した際に、作業機に瞬発的に過大な負荷がか
かるようになり好ましくない。
また、揺動自在に設けられた作業機のカバーを接地追
従させ、該カバーの揺動量(揺動角度)を回転型ポテン
ショメータ等のセンサで検出し、該センサの検出結果に
基づいて作業機の耕うん深さを検出するようにしている
場合がある。
この場合に作業機が急激に下降すると、前記カバーが
地表に衝突してバウンドするため、カバーの揺動角度の
検出値が安定せず、そのために作業機が所望の耕うん深
さに安定するまでに時間がかかるという問題点があっ
た。
このような問題点を解消するため、従来は、例えば、
あらかじめ設定された地表近傍位置まで作業機が下降し
た時点で、前記リフトアームを駆動させる油圧シリンダ
の下降用電磁バルブを間欠的に駆動して下降速度を低下
(以下、緩速という)させるようにし、作業機が接地時
に受ける衝撃や過負荷を軽減するようにしていた(特公
昭58−25401号公報)。
(発明が解決しようとする課題) 上記した従来の技術は、次のような問題点を有してい
た。
前記技術では、下降用電磁バルブ(以下、単に下降用
バルブという)を間欠的に駆動して作業機を下降させ、
作業機が所定の作業位置まで下降した後は、一旦、前記
間欠駆動を停止させる必要がある。
すなわち、前記所定の位置まで下降させた後は、前述
のように前記作業機のカバーの揺動角度を検出するなど
して、作業機の対地位置を検出し、該検出値を目標値と
比較して耕うん深さなどを制御する位置制御に移るよう
にしている。
通常、作業機が目標値に到達した時、あるいは作業者
が意識的に下降を停止させる操作をして、下降用バルブ
に対して該バルブの駆動信号が出力されていない時など
に、前記下降用バルブの間欠駆動が停止されるように構
成されれいる。
しかしながら、作業機の下降目標位置を電気的レベル
に変換して設定するのとは別に、作業機を前記目標位置
より高い位置(地表からみて浅い位置)に機械的に位置
決めする手段を設けている場合がある。
その一例として、作業機の後部に尾輪を設けて耕うん
深さを制限するような場合がある。この場合には、電気
的信号として設定された位置まで作業機は下降せず、か
つ、下降用バルブに対する駆動信号は出力されたままと
なる。このために、上記間欠駆動動作が停止できずに継
続されるという場合があった。
したがって、前記尾輪を設けたような場合には、尾輪
が地表に接触した時点で作業者が意図的に前記下降用バ
ルブの間欠駆動を中断させる処置を行うか、尾輪を設け
た場合と設けない場合とによって制御系統が切換えられ
るように構成する必要がある。
しかし、制御系統を切換えられるようにするには、作
業者が操作できるような切換え手段を設けるようにする
必要があり、そのために制御装置の構成が複雑になる
し、操作項目が増えて作業者に繁雑な操作を強いる結果
になるという問題点があった。
本発明は、前述の問題点を解決するためになされたも
のである。
(課題を解決するための手段および作用) 前記の問題点を解決するために本発明は、車両に装着
された作業機を油圧装置によって昇降自在に制御する対
地作業機の制御装置であって、作業機の下降時に、第1
の予定位置から第2の予定位置までの範囲では前記油圧
装置の下降用バルブを間欠駆動させるようにした制御装
置において、作業機が前記下降用バルブの間欠動作によ
って下降するように制御されている状態で、前記第2の
予定位置まで到達する以前で作業機の下降が停止した時
には前記下降用バルブを間欠駆動させる制御を中断させ
る手段を具備した点に特徴がある。
上記構成を有する本発明においては、作業機が下降用
バルブの間欠駆動によって下降されるように制御されて
いる状態では、作業機が前記第2の予定位置に到達しな
い場合でも、作業機が下降を停止した場合には前記バル
ブの間欠駆動制御を中断することができ、尾輪などの機
械的位置設定手段に基づく作業機の高さ位置制御に速や
かに移行させることができるようになる。
(実施例) 以下に図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
第6図は本発明を適用する走行作業車の側面図であ
る。
図において、車両1には、連結機構部2を介して、耕
うん用ロータリなどからなる作業機3が連結されてい
る。
作業機3は、トップリング4および、左右一対のロア
リンク5からなる三点昇降リンク機構を介して、車両1
に連結されている。また、車両1側には油圧シリンダ7
と、該油圧シリンダ7によって上下に揺動されるリフト
アーム8が取付けられている。
ロアリンク5はリフトロッド6を介してリフトアーム
8に接続されているので、油圧シリンダ7の伸縮動作に
従って揺動されるリフトアーム8によってリフトロッド
6が上下され、ロアリンク5を介して作業機3が作業位
置および非作業位置の間で昇降される。
前記油圧シリンダ7の伸縮速度は、該シリンダ7の制
御用電磁バルブのオン時間およびオフ時間の比率を変化
させて制御している。すなわち前記バルブのオン時間デ
ューティ比が大きくなれば前記シリンダ7の平均的な伸
縮速度は大となり、オン時間デューティ比が小さくなれ
ば、前記シリンダ7の平均的な伸縮速度は小さくなる。
前記バルブのオン時間デューティ比を決定するためのオ
ン時間は後述する計算テーブルに従って計算される。
リフトアーム8の揺動中心部には、該リフトアーム8
のリフト角度を検出する、回転型ポテンショメータで構
成されるリフトセンサ9が設けられており、そのセンサ
出力に基づいて作業機3の非作業位置への上昇、および
作業位置への下降の制御を行わせることができる。
一方、作業機3側には、該作業機3が作業位置にある
とき、地面をならって耕うんの深さに応じて開度θが変
化するカバー10が設けられている。該カバー10の開度θ
は、カバー10の動きが、図示しないロッドを介して回転
型ポンテンショメータ等の角度検出センサ(図示しな
い)に伝達されることによって検出される。
そして、該角度センサの出力に応じて前記油圧シリン
ダ7を駆動し、耕うんの深さを設定値に保持させる耕深
制御を行うことができる。
また、作業機3の耕うん深さは、作業機3の後部に設
けられた尾輪31によっても設定することができるように
なっている。すなわち、作業機3による耕うん深さを、
電気的な値に変換して設定された耕うん深さ目標値より
浅くしたい場合には、該尾輪31の位置を前記電気的設定
値より上位に設定しておけば良い。
次に、本実施例による作業機3の緩速制御の概要を説
明する。第3図は緩速制御の概要を説明するための作業
機のリフト範囲における位置を示す線図である。
同図において、Lmaxは作業機3のリフト範囲上限値、
Lminは同下限値、点Dは作業機3の下降目標値を示す。
さらに、点K2は作業機3の緩速を開始する高さ位置(緩
速開始目標値)、点K1は緩速制御安定目標値である。該
緩速制御安定目標値K1は、作業機3の下降速度を決定す
る下降用電磁バルブ(以下、単に下降用バルブという)
のオン時間を、緩速のための最終的な値にセットし終わ
る目標値である。
すなわち、作業機3の下降速度の緩速はK2点で開始さ
れるように制御されるが、一気に最終の目標速度まで緩
速させないで、下降バルブのオン時間デューティ比を徐
々に低下させていき、K1点で最終的な緩速のためのバル
ブオン時間に調節し終わるようにする。その結果、作業
機が緩速された時に生じる速度変化によって作業機3が
受ける衝撃を緩和するようにしている。
作業機3はリフト範囲上限値Lmaxから緩速開始目標点
K2までは、最大の下降速度、すなわちオン時間デューテ
ィ比が最大で下降され、緩速開始目標点K2から下降目標
値Dまでの範囲ではオン時間デューティ比を低くして、
下降用バルブを間欠駆動させ、作業機3が低速で下降す
るように制御される。
前記尾輪31の位置を下降目標値Dより上位に設定して
おけば作業機3による耕うん深さを浅くすることができ
る。
なお、K2点はROMデータで格納されている緩速偏差
(=一定)に基づいて、(Lmax−緩速偏差)として算出
され、K1点はROMデータで格納されている緩速安定値
(=一定)に基づいて(Lmax−緩速安定値)として算出
される。
下降用バルブのオン時間を決定するには、まず、緩速
制御安定点K1に対する作業機3の高さ現在値Rの偏差A
に基づき、第4図に示すリフト変化量計算テーブルから
リフト変化量が計算される。そして、第5図に示すオン
時間計算テーブルに該リフト変化量を対応させてオン時
間が計算される。
第4図にリフト変化量計算テーブルの一例を示し、第
5図に下降用バルブのオン時間計算テーブルの一例を示
す。
第4図において、横軸には前記偏差Aをとり、縦軸に
はリフト変化量をとっている。横軸のAK1点が第3図のK
1点に対応する偏差となり、AK2点がK2点に対応する偏差
となるように、該リフト変化量計算テーブルは設定され
る。
同図に示したように、偏差AがAK2〜AK1の範囲ではリ
フト変化量はSK4〜SK3の範囲で変化しており、偏差がAK
2以上ではリフト変化量はSK4に固定され、SK2以下では
リフト変化量はSK3に固定されている。
第4図に示した関係を第3図に対応させると、作業機
3の高さに対応するリフト変化量は、作業機3の高さが
Lmaxから緩速開始目標点K2の範囲ではSK4に固定され、
緩速開始目標点K2から緩速制御安定点K1までは徐々に減
少していく。そして緩速制御安定点K1以下ではSK3に固
定される。
上記リフト変化量に基づいてバルブオン時間は計算さ
れるので、第5に示されたように、オン時間はリフト変
化量がSK4以上では最大の値であって、特に本実施例で
は連続オン状態であり、SK4からSK3までの間では徐々に
低下し、SK3で最大値の1/2程度のオン時間となる。
作業機3の平均的な下降速度は該計算テーブルによっ
て計算されたバルブオン時間に対応し、リフト変化量が
小さくなるに従って低減し、リフト変化量がSK3に達し
た時点では最大速度の約1/2に固定される。
なお、第5図に示された下降連続データDCおよび下降
変化データDPは、後述する設定器にあらかじめ設定され
ている値であって、作業機3の高さ現在位置が予定の位
置にある場合に選択され、リフト変化量として使用され
る。該予定の位置についての詳細は後述する。第5図で
は、下降変化データDPとリフト変化量SK3とが同値に設
定された例を示したが、互いに近傍にあって異なる値で
あっても良い。
第1図に、上記緩速制御を行うための電気制御系統の
ブロック図を示す。
第1図において、作業機3の現在高さ位置(リフト現
在値)はリフトセンサ9で検出される。緩速偏差設定RO
M11には緩速偏差(=一定)が設定されていて、前述の
ように、緩速開始目標値が算出され、緩速安定値設定RO
M12には緩速安定値(=一定)が設定されている前述の
ように緩速制御安定目標値が算出される。
比較手段13では前記リフト現在値と緩速開始目標値K2
とが比較され、リフト現在値および緩速開始目標点K2点
の相対位置関係が検出される。
速度算出部14では、一定時間毎にリフト現在値が検出
され、該一定時間毎のリフト現在値の変化量に基づいて
作業機3の下降速度が算出される。速度記憶部15では速
度算出部14で算出された下降速度が記憶される。該記憶
部15には前回の下降速度が記憶され、該記憶内容は速度
算出毎に更新される。
速度変化検出部16では速度算出部14で算出された下降
速度の最新値と、速度記憶部15に記憶されている前回算
出された下降速度との差、すなわち、速度の変化の有無
が検出される。
リフト現在値、緩速開始目標値、および速度算出部14
で算出された最新の下降速度は、ゲート17を介してカウ
ンタ値計算部18に入力され、後述する式に基づいてカウ
ンタ値が計算される。該カウンタ値は緩速カウンタ27に
セットされ、計数される。
なお、該ゲート17は、作業機3の下降指示を行う下降
指示信号19、および前記比較手段13の比較結果でリフト
現在値が緩速開始目標値K2より上位にあること、および
速度変化検出部16において速度変化が検出されたことの
すべての条件が満足された場合であって、かつ、インバ
ータ30の出力が“H"レベルの場合に開かれる。
但し、リフト現在値が緩速開始目標値K2より上位にあ
る場合を一度検出すると、緩速制御が終了するまで、そ
の検出結果は保持されるものとする。
下降停止検出部28は速度算出部14で算出された下降速
度を監視していて、作業機3が下降目標値Dに達した
り、あるいは作業機3が外的制約によって下降を停止し
て、下降速度が“0"になると緩速停止カウンタ29に信号
を出力する。
該カウンタ29に下降速度“0"を表す信号が入力される
と、該カウンタ29に設定されている固定のカウンタ値の
計数が開始される。該緩速停止カウンタ29による前記固
定のカウンタ値の計数途中に、下降停止検出部28による
作業機3の下降速度“0"が検出されなくなると、前記カ
ウンタ値は初期値にリセットされる。
緩速カウンタ29による計数が終了するまで下降速度
“0"が継続して検出されると該カウンタ29から“H"信号
が出力され、該信号はインバータ30でその符号が反転さ
れて“L"レベルの信号となり、ゲート17に入力される。
ゲート17に前記インバータ30からの“L"信号が入力され
ると、該ゲート17は閉じられ、カウンタ計算部18にカウ
ンタ計算のためのデータが入力されなくなる。
前記緩速安定値設定ROM12に設定されている緩速安定
値(=一定)から算出される緩速制御目標値とリフト現
在値とに基づいて、偏差“A"算出部20において、緩速制
御安定目標値K1に対するリフト現在値の偏差が算出され
る。該偏差“A"算出部20における算出の結果はゲート21
を介してリフト変化量計算テーブル22に入力される。
なお、該ゲート21は前記緩速カウンタ27によるカウン
タ値の計数が終了した時に出力される信号で開かれる。
このように該ゲート21は前記緩速カウンタ27によるカウ
ンタ値の計数が終了するまで開かれない。
緩速カウンタ27によるカウンタ値の計数が終了するこ
とにより、ゲート21が開かれ、それ以降は、後述のよう
に計算されるバルブオン時間に従ってバルブ24が間欠駆
動され作業機3の下降は緩速される。
したがって、緩速カウンタ27によってリフト現在値が
緩速開始目標値K2より上位にあるとみなされる場合に
は、下降連続データ設定器25に設定されている下降連続
データDCに基づいてバルブオン時間が計算される。
上述の緩速カウンタ27がカウンタ値の計数を終了した
後であって、前記偏差“A"が(A>0)の場合すなわ
ち、リフト現在値が緩速制御安定目標値K1より上にある
場合には、リフト変化量計算テーブル22で前記偏差“A"
に対応するリフト変化量が計算され、該計算結果に基づ
いてバルブオン時間計算テーブル23で下降用バルブ24の
オン時間が計算される。
一方、前記偏差“A"が(A≦0)の場合、すなわちリ
フト現在値が緩速制御安定点K1以下の場合には、リフト
変化量としてはリフト変化量計算テーブル22で計算され
る値を採用せず、下降変化データ設定器26に設定されて
いる下降変化データDPをリフト変化量として採用する。
したがってこの場合は該下降変化データDPに基づいてバ
ルブオン時間が計算される。
次に、第2図のフローチャートを参照して、本実施例
の動作を説明する。
まず、ステップS1では条件フラグの判別が行われる。
制御起動時は該条件フラグは“0"にリセットされている
ので、ステップS2に進む。
ステップS2では、リフト現在値が緩速開始目標値K2;
(Lmax−緩速偏差)より大きいか否か、すなわち、作業
機3が緩速開始目標値K2より上位にあるか否かの判断が
行われる。作業機3が緩速開始目標値K2より上位にあれ
ば、スレップS3に進んで条件フラグは“1"にセットされ
る。
ステップS4では緩速フラグが“0"にリセットされ、ス
テップS5では測定された作業機3の下降速度の測定結果
を格納する記憶部15に“0"をセットし、ステップS1に戻
る。
ステップS2の判断が否定の場合はステップS3〜S5はス
キップされ、ステップS1と該ステップS2の処理が繰返さ
れる。
作業機3を上方の非作業位置から下降させる場合は、
作業機3は前記緩速開始目標値K2より十分上位にあり、
その場合は該ステップS2の判断は肯定となる。従って、
通常、制御起動後は直ちにステップS3〜S5の処理が行わ
れステップS6に移行する。
ステップS6では下降中かどうかの判別が行われる。
まず、現在の実際のリフト変化量より、下降オン時間
を計算する。そして、下降オン時間が“0"になっている
かどうかを判断し、“0"でない場合には、作業機3が下
降中であるとみなしてステップS7に進み、緩速フラグの
判別が行われる。
緩速フラグは緩速を行う制御に移行するか否かの判断
基準となるものであり、前記ステップS4でリセットされ
たので“0"である。それゆえに、緩速制御を行うステッ
プに移行しないでステップS7からステップS8に進む。
ステップS8では作業機の下降速度が“所定値v"より遅
いか否かの判断が行われる。下降速度が“所定値v"より
速い場合には、該判断は否定となってステップS9に進
む。
ステップS9では速度記憶部15に格納されている速度
(前回下降速度)と速度算出部14で算出された最新の下
降速度とが等しいか否か、すなわち、下降速度に変化が
ないか否かが判断される。ステップS5で前回の下降速度
を“0"にセットしたので、速度に変化があると判断さ
れ、ステップS10に進み緩速タイマ値の計算が行われ
る。
該緩速タイマ値は、リフト現在値および現在の下降速
度に基づいて計算され、作業機3が緩速開始目標値K2に
至るまでの予測時間に相当する。該緩速タイマ値の計算
は次式によって行われる。
タイマ値(t)=緩速計数×{リフト現在値−(Lmax −緩速偏差)}÷下降速度 但し、 {リフト現在値−(Lmax−緩速偏差)}<0 の時、すなわちリフト現在値が緩速開始目標値K2より下
位に位置している場合は、タイマ値は“0"とする。
なお、前記緩速係数は、タイマ値(t)を、該タイマ
値をセットする緩速カウンタの動作単位に換算するため
の係数であって、 {下降速度サンプリング時間(ms) ÷緩速カウンタの1単位時間(ms)} としてROMデータで設定されている。
ステップS11では、ステップS10で計算されたタイマ値
が緩速カウンタ27にセットされる。
ステップS12では、速度記憶部15に格納されている前
回の下降速度値を、最新の下降速度で更新する。
ステップS13では、前記緩速カウンタ27の値が“0"か
否かの判断によって作業機3が緩速開始目標点K2に達し
たか否かの判断がされる。緩速カウンタ27にタイマ値が
セットされた直後は、まだ“0"になっていないので該判
断は否定となってステップS15に移行する。
ステップS15では、リフト変化量として下降連続デー
タDCが設定され、作業機3が緩速開始目標点K2に達して
ステップS13の判定が成立するまでは、該下降連続デー
タDCがバルブオン時間を計算する基準となるリフト変化
量として使用される。
下降バルブオン時間が該下降連続データDCに基づいて
計算されるので、最大のバルブオン時間となる。すなわ
ち、緩速カウンタ27が“0"になっていないのは作業機3
が緩速開始目標点K2に達していないことを意味するの
で、作業機3は速い速度で下降される。
ステップS9の判断が肯定の場合、すなわち、作業機3
の下降速度に変化がない場合はステップS10およびS11は
スキップされ、ステップS10で計算されたタイマ値は更
新されない。作業機3の下降速度に変化が生じた場合に
は、ステップS10で、変化後の下降速度に応じて改めて
緩速タイマ値の計算が行われる。
ステップS8で下降速度が“所定値v"より遅いと判断さ
れた場合は、ステップS16に進んで前回の下降速度を記
憶している記憶部15に“0"をセットし、ステップS9〜S1
4はスキップしてステップS15に移行する。
ステップS15ではリフト変化量として前記下降連続デ
ータDCが設定されるので、下降バルブのオン時間は最大
となる。すなわち、下降速度が“所定値v"より遅い場合
には緩速の必要がないので緩速タイマ値は計算されな
い。
そして、この状態で下降を続けて下降目標値Dに到達
すると、下降オン時間=“0"となってステップS6の判断
は肯定となり、ステップS25へ進んで条件フラグを“0"
にする。条件フラグが“0"の場合については後述する。
緩速カウンタ27の値が“0"になった時点でステップS1
3の判断は肯定となり、ステップS14において緩速フラグ
に“1"がセットされる。緩速フラグが“1"になった後は
ステップS7からステップS17に移行する。
ステップS17では、緩速制御安定目標値K1に対する作
業機3の現在値の偏差が計算され、その結果が値Aとし
てセットされる。
ステップS18では前記値Aを“0"と比較することによ
り、作業機3が緩速制御安定値K1に達したか否かの判断
が行われる。
(A>0)の場合は緩速制御安定目標値K1に達してい
ないのでステップS19で、リフト変化量計算テーブル22
に基づいて値Aに対応するリフト変化量が計算され、該
リフト変化量に基づいて、図示しないバルブ駆動ルーチ
ンにおいてバルブオン時間が計算されバルブ24が駆動さ
れる。
(A≦0)の場合は作業機3が緩速制御安定目標値K1
を超えて下降したと判断され、ステップS20に進んでリ
フト変化量として下降変化データDPがセットされ、該下
降変化データDPに基づいてバルブオン時間が計算され
る。
本実施例においては下降変化データDPはバルブオン時
間計算テーブル23において、オン時間が最大値の約1/2
に相当するリフト変化量であり、作業機3は緩速安定目
標値K1から下降目標値Dに到達するまでは該バルブオン
時間に従って下降される。
作業機3が下降目標値Dに達したことが図示しない適
当なポジション制御ルーチンで検出されるとバルブオン
時間は“0"になって作業機3の下降は停止される。
ステップS21では、下降速度が“0"か否かの判断が行
われる。下降速度が“0"でない場合はステップS22に進
んで、緩速停止カウンタ29に予定のカウンタ値がセット
される。
該カウンタ値としては、下降停止検出部28で検出され
た下降速度“0"が、実際に作業機3の下降が停止してい
ることを示す“0"であるのか、または、下降速度検出の
ためのサンプリング時間に対する作業機3の下降量が極
端に小さすぎて、速度算出部14が“0"を検出したのかを
判断できる時間に相当する値がセットされる。
下降速度の検出結果として“0"が継続して検出されれ
ば、実際に作業機3の下降が停止していると判断できる
ので、例えば、当該プログラム処理が数サイクル繰り返
されるのに要する時間に相当する値をカウンタ値として
設定しておけば良い。
下降速度が“0"になったらステップS21の判断は肯定
となって、ステップS23に移行して前記緩速停止カウン
タ29が“0"になったか否かの判断がされる。該緩速停止
カウンタ29が“0"になるとステップS24に進んで条件フ
ラグに“0"がセットされる。
条件フラグが“0"になると、ステップS1からステップ
S2に移行し、その時の作業機3の高さ現在値が緩速開始
目標値K2より下方にあれば、ステップS2からステップS3
に進まない。したがって条件フラグは“1"にならないの
で緩速制御は終了する。
前記緩速停止カウンタ29の値が“0"になるまでに作業
機3が下降目標値Dに達したことが図示しないポジショ
ン制御ルーチンで検出されると、下降オン時間が“0"に
なり、ステップS6からステップS25に移行して条件フラ
グに“0"がセットされ、緩速制御は終了となる。
このように、本実施例では、緩速カウンタ27のカウン
トアップを条件にして、下降用バルブ24を間欠駆動する
ようにしており、該間欠駆動の状態において、作業機3
の下降速度が“0"になれば緩速停止カウンタ29によるカ
ウンタ値の計数を行うようにしている。
そして、前記緩速停止カウンタ29のカウント値の計数
終了後に条件フラグを“0"にするようにしている。換言
すれば、カウント値の計数開始時から計数終了までの
間、継続して下降速度“0"が検出されていれば条件フラ
グを“0"にするようにしている。
その結果、なんらかの原因により一時的に下降速度が
“0"となった場合に、条件フラグが“0"に変化して、誤
って緩速制御が終了してしまうということを防止でき
る。
例えば、作業機3が下降中に地面が部分的に盛り上が
っているような場所に当接した場合には、一時的に下降
速度は“0"になるが、車両1が走行していると再び作業
機3は下降して下降速度は“0"でなくなる。また、下降
速度検出のためのサンプリング時間と比較して下降速度
が極端に小さいような場合に、一時的に下降速度“0"を
検出することがある。この場合にも、数回のサンプリン
グによって正確な下降速度が得られるので、実際に作業
機3が停止したのでなければ、前記カウンタ値の計数中
に下降速度“0"を検出しなくなる。
したがって、作業機3が下降目標値Dに到達するまで
に尾輪31によって作業機3の高さを制限しているような
場合、前記緩速停止カウンタ29を設けたことによって該
カウンタ29のカウント中、継続して下降速度が“0"であ
った場合に条件フラグを“0"にして緩速制御を終了する
ようにしているので、実際に尾輪31が接地していないの
に、誤って緩速制御を終了するというようなことご防止
できる。
上記説明のように、本実施例では、作業機3の下降が
停止されたことを確実に検知でき、その場合には、緩速
制御を中断し、尾輪31の設定高さに従って作業機3の高
さを制限する制御に移行できる。その結果、電気的な設
定値に基づく作業機3の高さ位置制御手段、および尾輪
31による高さ位置制御手段を併用している場合に、尾輪
31による高さ位置制御を優先させることができる。
(発明の効果) 以上の説明のように、本発明によれば次のような効果
が達成できる。
(1)作業機が、その下降目標位置に達する以前で外的
制約により下降停止した場合に、下降用バルブの間欠駆
動による緩速制御を速やかに自動停止できる。
(2)外的制約がある場合に緩速制御が自動解除される
ので、該外的制約が尾輪による高さ位置制限である場
合、作業者の判断あるいは操作によらなくても緩速制御
から前記尾輪による作業機の高さ位置制御に自動的に移
行でき、複雑な操作を必要としない。
(3)外的制約が一時的なものである場合に、誤って緩
速制御が終了されるというようなことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す制御装置のブロック
図、第2図は本発明の一実施例のフローチャート、第3
図は本発明の制御概要を示す図、第4図は、リフト変化
量と偏差Aとの関係図、第5図はリフト変化量とバルブ
オン時間の関係図、第6図は走行作業車の側面図であ
る。 1……走行車両、3……対地作業機、6……リフトロッ
ド、7……油圧シリンダ、8……リフトアーム、9……
リフトセンサ、11……緩速偏差設定ROM、12……緩速安
定値設定ROM、13……比較手段、14……速度算出部、15
……速度記憶部、16……速度変化検出部、18……カウン
タ値計算部、20……偏差“A"算出部、22……リフト変化
量計算テーブル、23……バルブオン時間計算テーブル、
24……下降バルブ、25……下降連続データ設定器、26…
…下降変化データ設定器、27……緩速カウンタ、28……
下降停止検出部、29……緩速停止カウンタ、31……尾輪

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両に装着された作業機を油圧装置によっ
    て昇降自在に制御する対地作業機の制御装置であって、
    第1の予定位置から下降目標位置までの範囲では前記油
    圧装置の下降用バルブを間欠駆動させて作業機を下降さ
    せるようにした制御装置において、作業機が下降中であ
    ることを検出する第1検出手段と、作業機が前記第1の
    予定位置および下降目標位置の範囲にあることを検出す
    る第2検出手段と、作業機の下降停止を検出する第3検
    出手段と、前記第1、第2および第3検出手段の検出信
    号に応答して、前記下降用バルブを間欠駆動させる制御
    を中止させる手段とを具備したことを特徴とする対地作
    業機の制御装置。
  2. 【請求項2】前記第3検出手段が、予定の時間継続して
    下降速度“0"を検出した場合に下降停止検出信号を出力
    することを特徴とする請求項1記載の対地作業機の制御
    装置。
  3. 【請求項3】前記第3検出手段が、作業機の下降速度
    “0"を検出する手段と、作業機が下降用バルブの間欠駆
    動により下降されている状態の時、予定のカウンタ値が
    セットされるカウンタと、前記下降速度“0"検出手段で
    下降速度が“0"であることが検出された場合に、前記カ
    ウンタによる計数を開始させる手段と、前記下降速度
    “0"検出手段で、前記カウンタ値がカウントアップする
    まで、下降速度が“0"であることが継続して検出された
    場合に、作業機の下降停止を表す信号を出力する手段と
    を具備していることを特徴とする請求項1記載の対地作
    業機の制御装置。
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