JP2652020B2 - セラミック製刃物の刃研ぎ方法 - Google Patents

セラミック製刃物の刃研ぎ方法

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JP2652020B2
JP2652020B2 JP62218338A JP21833887A JP2652020B2 JP 2652020 B2 JP2652020 B2 JP 2652020B2 JP 62218338 A JP62218338 A JP 62218338A JP 21833887 A JP21833887 A JP 21833887A JP 2652020 B2 JP2652020 B2 JP 2652020B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はセラミック製刃物の刃先を研ぐ方法に関する
ものである。
〔従来の技術〕
包丁、ナイフ、カッタ、メスなどの刃物は従来金属よ
りなるものが一般的であったが、近年ジルコニアなどの
セラミックから成るものが開発されてきた。セラミック
製刃物は硬いため長期間鋭い切れ味を保ち続け、錆びた
り薬品に侵されたりすることがないという特長を有して
おり、食品用、医療用などを中心に広く使用されるよう
になっている。
このように、セラミック製刃物は金属製のものに比
べ、長期間研ぐ必要がないものであるが、やはりある程
度摩耗が大きくなると研がなければならなかった。例え
ば一般家庭用の包丁の場合、1年程度の使用で研ぐ必要
があった。
その際は一般の砥石などで研ぐことができず、第5図
に示すように鉄やアルミニウム等から成る基体10の上に
ダイヤモンドの固定砥粒層11を形成した砥石Tを用い
て、この砥石Tを回転させながら、セラミック製刃物H
の刃先Sを押しつけて研ぐようにしていた。
〔従来技術の問題点〕
ところが、このような従来の刃研ぎ方法では、固定砥
粒を用いていたため、荒加工としては適しているが、最
終仕上げには適しておらず、セラミック製刃物の切れ味
を長期間にわたり良好に維持することが困難であった。
例えば第6図に示すようにセラミック製刃物Hの刃先
Sの巾tを1〜5μm程度にまでしか研げず、また刃先
Sの表面が粗いものとなったりあるいはチッピングが生
じやすいなどの問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
上記に鑑みて本発明は銅からなる基盤の表面にダイヤ
モンドパウダーと油を混合してなる流動砥粒を附着さ
せ、前記基盤の表面に刃先を押しつけ、相対的に摺動さ
せて研磨することによりセラミック製刃物の刃研ぎを行
うようにしたものである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を説明する。
第1図および第2図において、1は銅から成る基盤で
あり、2はダイヤモンドパウダーをオリーブ油または軽
油と混合してなる流動砥粒である。図に示すように、流
動砥粒2を表面に塗布した基盤1を500〜2000回転/分
で回転させながら表面にセラミック製刃物Hを一定の角
度に保ったまま押しつければ刃先を研磨することができ
る。
このような本発明の刃研ぎ方法によれば、流動砥粒2
が軟質材から成る基盤1の表面に若干食い込みながらセ
ラミック製刃物Hを研磨するため、刃先Sに無理な力が
加わらず、従って刃先Sにチッピングを生じにくく、ま
た刃先Sの巾tを0.2〜0.5μmと鋭くすることができる
ため最終仕上げとして適している。
次に本発明の他の実施例を説明する。
第3図および第4図に示すように砥石3は基体3aの表
面にダイヤモンドの固定砥粒層3bを形成したものであ
る。前記砥石3の表面に、ダイヤモンドパウダーと軽油
またはオリーブ油を混合してなる流動砥粒2を塗布し、
セラミック製刃物Hの刃先Sを手で押しつけて前後にこ
すりつければ研ぐことができる。
一般に手研ぎの場合は機械による刃研ぎに比べて、パ
ワー不足であり効率も悪いものであるが、本発明の方法
では固定砥粒層3bと流動砥粒2の両者によって刃研ぎさ
れるため、短時間で効率よくすることができ、また流動
砥粒2を用いていることから刃先に無理な力が加わらず
チッピングを防止できる。
なお、本実施例は手研ぎに適したものであるが、砥石
3を回転させたり往復動させて、機械研磨を行っても良
好な結果が得られる。
実験例1 次に第1図、第2図に示した刃研ぎ方法において、基
盤1の材質と、流動砥粒2に用いるダイヤモンドパウダ
ーの平均粒径をさまざまに変化させて、それぞれ刃研ぎ
を行い、最適条件を求める実験を行った。
セラミック製刃物Hとしてジルコニアセラミックから
成る刃先角が40゜のナイフを用意し、基盤1は直径350m
mのものを1000回転/分で回転させ、ダイヤモンドパウ
ダーとオリーブ油が2:8(重量比)となるように混合し
て流動砥粒2とした。第1表に示す組み合わせで刃研ぎ
を行い、各組み合わせについて研げるまでの時間で加工
性を、また最大チッピングの大きさで耐チッピング性を
調べ、総合評価を行った。結果は第1表の通りである。
また、基盤1を形成する各材質の硬度(ブリネル硬
さ)は以下の通りである。
鋳物・・・約200Kg/mm2 銅・・・・・74Kg/mm2 錫・・・・・5.3Kg/mm2 第1表より、ダイヤモンドパウダーの平均粒径を小さ
くするに従って、耐チッピング性は良くなるが加工性が
悪くなる傾向にあり、ダイヤモンドパウダーの平均粒が
0.4μm、1μm、2.5μmのものを用いると両者とも比
較的優れたものとできることがわかる。
また、基盤1の材質が鋳物の場合はブリネル硬さが約
200Kg/mm2と他の材質に比べて硬く、前記したような流
動砥粒2の食い込みが少ないためチッピングを生じ易
く、最大チッピングを10μm以下にすることができなか
った。さらに基盤1の材質が錫の場合はブリネル硬さが
5.3Kg/mm2と低いため、基盤1自体が摩耗しやすく、表
面が波打ち状態になり易かった。これらに対し、基盤1
を銅(ブリネル硬さ74Kg/mm2)で形成したものは優れた
結果を示した。
以上の結果から総合評価をすると、銅からなる基盤1
に平均径0.4μm又は1μmのダイヤモンドパウダーか
ら成る流動砥粒2を用いれば優れた刃研ぎを行えること
がわかる。特に銅の基盤に平均径1μmのダイヤモンド
パウダーを用いれば、加工時間が5分以下で最大チッピ
ング径が10μm以下と最も優れていた。
また、基盤1の材質としては銅(ブリネル硬さ74Kg/m
m2)と同程度の硬度を有するものであれば、同様の効果
を奏することができた。
実験例2 第3図、第4図に示した実施例において使用する砥石
3は、基体3aが金属よりなり表面にダイヤモンド砥粒
を埋め込んで固定砥粒層3bとしたメタルタイプ、金属
よりなる基体3aの表面にダイヤモンド砥粒を電着して固
定砥粒層3bとした電着タイプ、レジンなどの樹脂から
成る基体3aの表面にダイヤモンド砥粒を埋め込んで固定
砥粒層3bとしたレンジタイプ、の3種類があり、それぞ
れ砥粒径もさまざまな大きさとすることができる。
そこで、砥石3の種類や砥粒径をさまざまに変化させ
たものを用意し、また流動砥粒2もさまざまな粒径のも
のを用いて刃研ぎテストを行った。流動砥粒2はダイヤ
モンドパウダーとオリーブ油を2:8(重量比)に混合し
たものとし、セラミック製刃物Hとして刃先角40゜のジ
ルコニアセラミックから成るナイフを用いた。さまざま
な組み合わせについて、それぞれ加工に要する時間(第
2表)最大チッピングの大きさ(第3表)、砥石の寿命
(第4表)を調べ、総合評価(第5表)を行った。
結果は以下の通りである。
第2表、第3表より砥石3の固定砥粒径および流動砥
粒2の平均粒径が小さいほど加工時間は長くなるが、最
大チッピング径は小さくなる傾向にあることがわかる。
また第4表に示すように電着タイプの砥石3は固定砥粒
が脱落し易く寿命が短かかった。
以上の結果より、第5表に総合評価を示すように、砥
石3はメタルタイプまたはレンジタイプで固定砥粒が#
1000(12〜25μm)より細かいものとし、流動砥粒2は
平均径0.4μm又は1μmのものを用いれば優れた刃研
ぎを行えることがわかった。中でもレジンタイプで固定
砥粒が#6000(1〜4μm)の砥石3を用い、流動砥粒
2の平均粒径を0.4又は1μmとしたものは特に優れて
いた。
また、以上の実験例1,2で流動砥粒2に用いるダイヤ
モンドパウダーの代わりにBN,SiCなどの粉末を用いた場
合は良好な結果が得られなかった。即ち、流動砥粒2は
ダイヤモンドパウダーから成るものが最適である。
さらに上記実施例では刃先角40゜のナイフを研いだ例
のみを示したが、刃先角24〜26゜の包丁など刃先角の異
なる他の刃物を研ぐ場合も全く同様であることは言うま
でもない。
なお、本発明の刃研ぎ方法は前記したように最終仕上
げのためのものであり、従来のような固定砥粒を用いた
方法で荒加工を行った後、本発明の刃研ぎ方法を行えば
より効果的である。
〔発明の効果〕
叙上のように、本発明によれば、銅からなる基盤の表
面にダイヤモンドパウダーと油を混合してなる流動砥粒
を塗布し、前記基盤の表面に刃先を押し付け、相対的に
摺動させてセラミック製刃物の刃研ぎを行うことによっ
て、短時間で効率よく研げるだけでなく、刃先のチッピ
ングを防止し、かつ鋭い刃先とできるため、切れ味の良
い高性能のセラミック製刃物とすることができる。
また、基盤として固定砥粒層を有するものを用いれ
ば、手研ぎによって刃研ぎを行えるため、特別な装置を
必要とせず、一般家庭等でも容易にセラミック製刃物を
研ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例に係るセラミック製刃物の刃研ぎ
方法を説明するための斜視図、第2図は第1図中のX−
X線断面図である。 第3図は本発明の他の実施例に係るセラミック製刃物の
刃研ぎ方法を説明するための斜視図、第4図は第3図中
のY−Y線断面図である。 第5図は従来の刃研ぎ方法を示す断面図、第6図はセラ
ミック製刃物の刃先を示す拡大断面図である。 H:セラミック製刃物 1:基盤 2:流動砥粒 3:砥石

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅から成る基盤の表面に、平均粒径0.2〜
    6μmのダイヤモンドパウダーと油を混合してなる流動
    砥粒を塗着させ、前記基盤の表面に刃先を押し付け、該
    刃先と基盤を相対運動させて研磨することを特徴とする
    セラミック製刃物の刃研ぎ方法。
  2. 【請求項2】基体の上面にダイヤモンド砥粒を埋め込ん
    でなる固定砥粒層を備えた砥石を用い、該砥石の上面
    に、さらに平均粒径0.2〜2.5μmのダイヤモンドパウダ
    ーと油を混合してなる流動砥粒を塗着させ、前記砥石の
    上面に刃先を押し付け、該刃先と砥石を相対的に摺動さ
    せて研磨することを特徴とするセラミック製刃物の刃研
    ぎ方法。
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