JP2651979B2 - 流体封入式吊下げ型マウントに対する取付部材の組付方法 - Google Patents

流体封入式吊下げ型マウントに対する取付部材の組付方法

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JP2651979B2
JP2651979B2 JP4286808A JP28680892A JP2651979B2 JP 2651979 B2 JP2651979 B2 JP 2651979B2 JP 4286808 A JP4286808 A JP 4286808A JP 28680892 A JP28680892 A JP 28680892A JP 2651979 B2 JP2651979 B2 JP 2651979B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、第一の支持金具が筒状の第二の
支持金具内に収容配置されてなる流体封入式吊下げ型マ
ウントにおける該第一の支持金具の外側端部に対して、
ブラケットやストッパ部材等の取付部材を組み付ける方
法に係り、特にかかる取付部材を第一の支持金具に対し
て相対的に位置決めしつつ、容易に組み付けることので
きる流体封入式吊下げ型マウントに対する取付部材の組
付方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、自動車用エンジンマウントの如
く、パワーユニット等の被支持体を車体フレーム等の支
持部材に対して防振支持せしめるマウント装置の一種と
して、特公平2−52131号等に示されているよう
に、防振連結されるべき一方の部材に取り付けられる第
一の支持金具を、防振連結されるべき他方の部材に取り
付けられる筒状の第二の支持金具の内部に収容配置する
と共に、それら第一の支持金具と第二の支持金具をゴム
弾性体にて連結せしめる一方、かかる第二の支持金具に
て支持された仕切部材を挟んで、一方の側に、壁部の一
部が前記ゴム弾性体にて構成されて振動入力時に内圧変
動が惹起される受圧室を、他方の側に、壁部の一部が可
撓性膜にて構成されて容積変化が許容される平衡室を、
それぞれ形成し、それら受圧室および平衡室に所定の非
圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と平衡室と
を相互に連通するオリフィス通路を設けてなる構造を有
しており、その装着状態下、パワーユニット等の被支持
体の支持荷重が、第一の支持金具が該第二の支持金具か
ら軸方向に引き出される方向に及ぼされるようにされた
流体封入式吊下げ型マウントが知られている。
【0003】ところで、このような吊下げ型マウントに
おいては、装着状態下に及ぼされる支持荷重にてゴム弾
性体が変形して第一の支持金具が第二の支持金具から軸
方向に所定量だけ引き出されて位置せしめられることを
考慮し、第一の支持金具に取り付けられるストッパ部材
による第一の支持金具と第二の支持金具との相対的変位
量の規制機能を有効に得るために、一般に、支持荷重が
及ぼされていない装着前には、第一の支持金具が第二の
支持金具内に完全に収容され、その外側端部が第二の支
持金具内に位置せしめられている。
【0004】そのために、かかる第一の支持金具の外側
端部にブラケットやストッパ部材等の取付部材を組み付
けることが難しく、面倒であった。即ち、そのような取
付部材を第一の支持金具にボルトで締付固定するには、
先ず、取付部材を第一の支持金具に対して相対的に回転
不能に位置決めした後、第一の支持金具を回転不能にク
ランプして、ボルトを螺着固定する必要があるが、かか
る第一の支持金具が第二の支持金具の内部に配されてい
るために、該第一の支持金具に対して取付部材を相対的
に位置決めすることも、該第一の支持金具を回転不能に
クランプすることも、極めて難しいのである。
【0005】そこで、従来では、第一の支持金具の外側
端面に取付ボルトを立設せしめると共に、該取付ボルト
の外周面に軸方向に延びる面取り加工を施し、この面取
り部に取付部材を相対回転不能に係合させると共に、か
かる取付部材をクランプすることによって第一の支持金
具を回転不能に保持せしめつつ、該取付ボルトにナット
を螺合させて締め上げることにより、取付部材を第一の
支持金具に対して組み付けていた。
【0006】しかしながら、そのように取付ボルトに面
取りを施すことは、ボルトの有効螺合面積の減少につな
がり、螺着強度(締付強度)の低下が問題となるおそれ
があるために、必ずしも有効な方法とは言い難かった。
【0007】しかも、ボルトに面取り加工を施すには、
バリの発生等に関して注意する必要があるために、その
加工作業自体が難しく、製作コストが上昇するといった
問題も有していたのである。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、流体封入式吊下げ型マウントに対して、ブ
ラケットやストッパ部材等の取付部材を、容易に且つ充
分な取付強度をもって組み付けることのできる方法を提
供することにある。
【0009】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、防振連結されるべき一方の
部材に取り付けられる第一の支持金具を、防振連結され
るべき他方の部材に取り付けられる筒状の第二の支持金
具の内部に収容配置すると共に、それら第一の支持金具
と第二の支持金具をゴム弾性体にて連結せしめる一方、
前記第二の支持金具にて支持された仕切部材を挟んで、
一方の側に、壁部の一部が前記ゴム弾性体にて構成され
て振動入力時に内圧変動が惹起される受圧室を、他方の
側に、壁部の一部が可撓性膜にて構成されて容積変化が
許容される平衡室を、それぞれ形成し、それら受圧室お
よび平衡室に所定の非圧縮性流体を封入すると共に、そ
れら受圧室と平衡室とを相互に連通するオリフィス通路
を設けて、前記第一の支持金具と前記第二の支持金具と
の間に、該第一の支持金具が該第二の支持金具から軸方
向に引き出される方向に支持荷重が及ぼされるようにし
た流体封入式吊下げ型マウントにおいて、前記第一の支
持金具の外側端面に開口して軸方向内部に延びるねじ穴
を設けて、該ねじ穴に対するボルトの螺着にて、該第一
の支持金具の外側端部に取付部材を締付固定することに
より組み付けるに際して、前記第一の支持金具の外周面
に、外側端部から軸方向内方に向って延びる平坦な係合
面を設ける一方、前記取付部材に対して、それが取り付
けられる前記第一の支持金具側に向って突出する係合
片を設け、該係合片を、該第一の支持金具が引き出され
る方向における前記第二の支持金具の開口部から内部に
入り込ませて、第一の支持金具の係合面に係合させる
ことにより、それら取付部材と第一の支持金具とを相対
回転不能とすると共に、該取付部材を回転不能に保持せ
しめつつ、かかる取付部材を該第一の支持金具に対して
ボルトにて締付固定して組み付けるようにしたことにあ
る。
【0010】
【作用・効果】すなわち、このような本発明手法におい
ては、取付部材に立設された係合片を第二の支持金具の
開口部から内部に入り込ませることにより、該第二の支
持金具の内部に収容配置された第一の支持金具に対し
て、かかる取付部材が、直接に、相対回転不能に係合せ
しめられることとなる。
【0011】 従って、本発明手法にあっては、取付部
材が係合される係合部を、第一の支持金具本体に形成す
ることができることから、かかる係合部の形成が容易で
あり、しかも、ボルトが螺入せしめられるねじ穴が第一
の支持金具の外側端面から軸方向内部に延びるように設
けられて、該第一の支持金具の外周面には係合面のみが
形成される構成となることとなるところから、そのよう
締付固定用ボルトにおける有効螺合面積の減少等の問
題を伴うことなく、大きな係合面、延いては係合強度を
有利に確保することができるのである。
【0012】また、それによって、マウントの製作性が
有利に向上され得ると共に、ボルト螺着時における取付
部材を介しての第一の支持金具のクランプ強度を有利に
得ることができ、第一の支持金具に対する締付固定用ボ
ルトの締付力、即ち取付部材の第一の支持金具に対する
組付強度も、有利に確保され得ることとなるのである。
【0013】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0014】先ず、図1及び図2には、本発明手法が有
利に適用され得る自動車用エンジンマウントの一具体例
が示されている。これらの図において、10および12
は、第一の支持金具および第二の支持金具であって、互
いに所定距離を隔てて配されていると共に、それらの間
に介装されたゴム弾性体14によって、互いに連結され
ている。そして、このようなエンジンマウント16は、
第一の支持金具10がパワーユニット側に取り付けられ
る一方、第二の支持金具12が車体側に取り付けられる
ことにより、パワーユニットと車体の間に介装せしめら
れ、以て、該パワーユニットを車体に対して吊下げ状態
で防振支持せしめることとなる(図10参照)。
【0015】より詳細には、図1に示されたエンジンマ
ウント16において、第一の支持金具10は、軸方向中
間部がテーパ状とされて、軸方向両側が大径部および小
径部とされてなる中実ロッド形状を呈している。
【0016】さらに、この第一の支持金具10の外側に
は、径方向に所定距離を隔てて、連結スリーブ28が、
略同一軸心上に配設されている。この連結スリーブ28
は、軸方向中間部分に段差部30が設けられており、大
径部24と小径部26とからなる略段付円筒形状を呈し
ている。そして、かかる小径部26が、第一の支持金具
10の小径側に位置するようにして配されている。
【0017】また、これら第一の支持金具10と連結ス
リーブ28との間には、略厚肉のテーパ筒形状を呈する
ゴム弾性体14が、介装されている。そして、このゴム
弾性体14の小径側端部内周面が、第一の支持金具10
の外周面に対して固着されていると共に、その大径側端
部外周面が、連結スリーブ28の内周面に対して固着さ
れている。要するに、かかるゴム弾性体14は、第一の
支持金具10と連結スリーブ28とを含む一体加硫成形
品として形成されているのである。
【0018】また一方、第二の支持金具12は、それぞ
れ軸方向中間部分に段差部が設けられた段付円筒形状を
呈する内側筒金具36および外側筒金具38によって構
成されている。そして、内側筒金具36が、その大径部
において、連結スリーブ28の大径側開口部から外挿さ
れて、該連結スリーブ28の大径部24の外周面上に嵌
着固定されており、更に、外側筒金具38が、その大径
部において、連結スリーブ28の小径側開口部から外挿
されて、内側筒金具36の外周面上に嵌着固定されてい
る。即ち、それによって、内側筒金具36と外側筒金具
38とが、連結スリーブ28の外周面上において一体的
に組み合わされて第二の支持金具12が構成されている
のであり、そして、かかる第二の支持金具12が、連結
スリーブ28を介して、ゴム弾性体14に取り付けられ
ているのである。
【0019】なお、かかる第二の支持金具12を構成す
る外側筒金具38には、小径側開口部に対して内フラン
ジ部42が形成されており、そこに第一の取付ブラケッ
ト43が、かしめ固定されている。この第一の取付ブラ
ケット43は、略円環板状の取付部に対して、一対の脚
部40,40が一体的に形成されており、全体として略
門形状を呈している。また、外側筒金具38の外周面に
は、ステー44が溶着されている。そして、これら第一
の取付ブラケット43とステー44とによって、第二の
支持金具12が、車体46側に取り付けられるようにな
っている(図10参照)。
【0020】また、第二の支持金具12を構成する内側
筒金具36には、小径側開口部に対して可撓性膜として
のダイヤフラム48が加硫接着されており、このダイヤ
フラム48にて、かかる内側筒金具36の小径側開口部
が流体密に閉塞されている。なお、図中、49は、ダイ
ヤフラム48の保護カバーである。
【0021】そして、それによって、第二の支持金具1
2の内部に、所定の非圧縮性流体が封入されてなる流体
室が形成されているのである。なお、かかる封入流体と
しては、後述する流体の流動作用に基づく防振効果を有
効に得るために、一般に、水やアルキレングリコール、
ポリアルキレングリコール、シリコーン油或いはそれら
の混合物等の低粘性流体が、好適に用いられる。
【0022】更にまた、かかる流体室の内部には、全体
として略円板形状を呈する仕切部材50が、その外周縁
部を、連結スリーブ28の軸方向端面と内側筒金具36
の段差部32との間で挟持されることにより、第二の支
持金具12によって固定的に支持されて、軸直角方向に
広がる状態で配設されている。そして、この仕切部材5
0にて流体室が、マウント軸方向両側部分に仕切られて
おり、以て、該仕切部材50を挟んで、第一の支持金具
10側に受圧室52が、また該受圧室52と反対側に平
衡室54が、それぞれ形成されている。
【0023】そして、かかる受圧室52にあっては、そ
の壁部の一部がゴム弾性体14にて構成されており、振
動入力時に、該ゴム弾性体14の弾性変形に基づいて内
圧変動が惹起されるようになっている。また一方、平衡
室54にあっては、その壁部の一部がダイヤフラム48
にて構成されており、該ダイヤフラム48の変形に基づ
いて、容積変化が容易に許容されるようになっている。
【0024】また、それら受圧室52と平衡室54とを
仕切る仕切部材50は、それぞれ略ハット形状を呈する
第一の仕切金具56と第二の仕切金具58とが、互いに
軸方向に重ね合わされてなる構造とされている。更に、
この仕切部材50には、第一の仕切金具56と第二の仕
切金具58との筒壁部間において、周方向に所定長さで
延びる略環状乃至は円弧状の通路が設けられており、こ
の通路の周方向両端部が、受圧室52および平衡室54
の各一方に連通されていることにより、それら両室5
2,54間での流体の流動を許容するオリフィス通路6
0が形成されている。
【0025】そして、振動入力時、受圧室52と平衡室
54との間に惹起される内圧差に基づいて、かかるオリ
フィス通路60を通じての流体の流動が生ぜしめられる
こととなり、以て、該オリフィス通路60内を流動せし
められる流体の共振作用に基づいて、所定の防振効果が
発揮され得ることとなるのである。なお、特に、本実施
例では、かかるオリフィス通路60を通じて流動せしめ
られる流体の共振作用によって、シェイクやバウンス等
に相当する低周波大振幅振動に対する減衰効果が発揮さ
れ得るように、その長さや流路断面積等がチューニング
されている。
【0026】更にまた、仕切部材50の中央部分には、
第一の仕切金具56と第二の仕切金具58との間に、円
板形状の仕切ゴム板62が、その外周縁部を挟持されて
配設されている。また、該仕切ゴム板62の配設部位に
対応する第一及び第二の仕切金具56,58の中央部位
は、それぞれ、仕切ゴム板62から離隔せしめられてい
ると共に、それら各仕切金具56,58の中央部位に連
通孔64,66が形成されている。
【0027】それによって、仕切ゴム板62の両側面に
対して、受圧室52および平衡室54の液圧が、各仕切
金具56,58の連通孔64,66を通じて及ぼされる
ようになっている。そして、振動入力時に、この仕切ゴ
ム板62が、受圧室52と平衡室54の間に生ぜしめら
れる内圧差に基づいて変形せしめられることにより、受
圧室52の内圧変動が吸収され、以て高周波小振幅の振
動入力時における高動ばね化が軽減乃至は防止され得
て、こもり音等に対する優れた振動遮断効果が発揮され
得るのである。
【0028】なお、かかる仕切ゴム板62にあっては、
その弾性によって変形量が制限されることから、低周波
大振幅振動の入力時にまで受圧室52の液圧を吸収して
しまうことはなく、従って、低周波大振幅振動の入力時
には、前述の如きオリフィス通路60を通じての流体の
流動が有効に生ぜしめられ得、該オリフィス通路60に
よる効果が充分に発揮され得ることとなる。
【0029】さらに、このような構造とされたエンジン
マウント16には、車両への装着に先立って、図3に示
されているように、第一の支持金具10に対して、該第
一の支持金具10と第二の支持金具12との相対的変位
量を制限するストッパ部材68と、該第一の支持金具1
0をパワーユニット70(図10参照)側に取り付ける
ための第二の取付ブラケット71とが、それぞれ組み付
けられる。
【0030】 そこにおいて、これらストッパ部材68
および第二の取付ブラケット71が組み付けられる第一
の支持金具10は、図1に示されているように、第二の
支持金具12の内部に略完全に収容された状態で配設さ
れており、その小径側端部が、第二の支持金具12の開
口部に位置せしめられている。そして、この第一の支持
金具10の小径側部分に、軸方向に延びるねじ穴72が
設けられている。また、かかる第一の支持金具10の小
径側部分の外周面には、一対の平行な面取り加工が施さ
れており、それによって小径側端部から軸方向内方に向
って所定幅で延びる平坦な2つの係合面74,74が形
成されている。
【0031】また、前記ストッパ部材68は、図4〜6
に示されているように、矩形平板形状の底板部76に対
して、その幅方向両側にそれぞれコ字状の屈曲板部78
が一体的に形成されてなるストッパ金具80を有してい
る。更に、このストッパ金具80の底板部76および屈
曲板部78,78には、底板部76の中央部分を除く外
周面上に、それぞれ、所定厚さの緩衝ゴム層82が形成
され、加硫接着されている。
【0032】さらに、かかるストッパ金具80の底板部
76の中央部分には、矩形状の取付孔84が設けられて
いる。この取付孔84は、底板部76の中央部分に略H
形の切溝を設けて、開窓状に屈曲させることにより形成
されており、それによって、該取付孔84の一方向に対
向位置する辺部に、それぞれ所定高さで外方に向って突
出する係合片86,86が一体的に形成されている。ま
た、これらの係合片86,86の対向面間距離は、前記
第一の支持金具10に形成された係合面74,74の二
面幅に略等しく設定されている。
【0033】また一方、前記第二の取付ブラケット71
は、図7及び図8に示されているように、中央部分にボ
ルト挿通孔88が設けられた略山形断面形状のマウント
側取付部90と、3つのボルト装着孔92が設けられた
略厚肉プレート状のパワーユニット側取付部94とから
構成されている。そして、この第二の取付ブラケット7
1は、ストッパ金具80内に、そのマウント側取付部9
0が圧入されることにより、ストッパ部材68に対し
て、固定的に組み付けられている。
【0034】そうして、かくの如きストッパ部材68と
第二の取付ブラケット71の組立体を、エンジンマウン
ト16の第一の支持金具10に組み付けるに際しては、
先ず、図9に示されているように、かかる組立体を、第
一の支持金具10の小径部が位置せしめられた第二の支
持金具12の開口部上に重ね合わせる。
【0035】そこにおいて、かかる重ね合わせ状態下で
は、図示されているように、緩衝ゴム層82が第二の支
持金具12の開口側端面(第一の取付ブラケット40)
に当接し、ストッパ金具80が、第一の支持金具10か
ら所定距離だけ離れて位置せしめられることとなるが、
該ストッパ金具80に立設された係合片86,86が、
第二の支持金具12内に突出して入り込み、第一の支持
金具10に設けられた係合面74,74上に位置するよ
うに、セットされることとなる。即ち、かかる係合片8
6,86の係合面74,74に対する係合作用によっ
て、ストッパ部材68が第一の支持金具10に対して相
対的回転不能に位置決めされ得るのである。
【0036】それ故、かかる状態で、ストッパ金具80
乃至は第二の取付ブラケット71を回転不能にクランプ
し、その後、締付ボルト96を、該第二の取付ブラケッ
ト71のボルト挿通孔88およびストッパ金具80の取
付孔84を通じて挿通して、第一の支持金具10のねじ
穴72に螺着せしめ、締め付けることにより、第一の支
持金具10が、ストッパ金具80の係合片86,86に
て回転を阻止されつつ案内されて締め上げられるのであ
り、以て、図3に示されているように、ストッパ部材6
8および第二の取付ブラケット71を、該第一の支持金
具10の軸方向端面に対して締付固定することができる
のである。
【0037】なお、このようにしてストッパ部材68お
よび第二の取付ブラケット71が組み付けられたエンジ
ンマウント16は、図10に示されているように、第一
の支持金具10が、第二の取付ブラケット71を介し
て、パワーユニット70側に取り付けられる一方、第二
の支持金具12が、第一の取付ブラケット43およびス
テー44を介して、車体46側に取り付けられる。そし
て、そのような装着状態下では、パワーユニット70の
重量が、支持荷重として、第一の支持金具10が第二の
支持金具12から軸方向に引き出される方向に及ぼされ
ることとなる。即ち、かかる装着状態下では、ストッパ
部材68が、第二の支持金具12の開口側端面(第一の
取付ブラケット43),車体46の取付面および第一の
取付ブラケット40の脚部40,40の内側面に対し
て、それぞれ、所定距離を隔てて対向位置せしめられる
こととなり、以て、該ストッパ部材68のそれら各部材
に対する当接によって、マウント軸方向およびマウント
軸直角方向における第一の支持金具10と第二の支持金
具12との相対的な変位量が制限され得るのである。
【0038】従って、上述の如き手法により、ストッパ
部材68および第二の取付ブラケット71をエンジンマ
ウント16に組み付けるようにすれば、第二の支持金具
12の内部に収容された状態で位置せしめられた第一の
支持金具10に対して、特別な装置を用いることなく、
それらストッパ部材68および第二の取付ブラケット7
1を、容易に且つ充分な締付力をもってボルト固定する
ことができるのである。
【0039】そして、かかる手法によれば、第一の支持
金具10の外周面に、ストッパ金具80が係合される係
合面74が形成されることから、締付ボルト96の有効
螺合面積を有利に確保することができると共に、ストッ
パ金具80の第一の支持金具10に対する係合強度を有
利に得ることができるのであり、それによって、締付ボ
ルト96の締付力、即ちストッパ部材68および第二の
取付ブラケット71の第一の支持金具10に対する組付
強度を、有利に得ることができるのである。
【0040】しかも、第一の支持金具10における係合
面74は、第一の支持金具10の成形と同時に形成する
ことも可能であり、また、切削等の後加工によって形成
する場合でも、ボルトに面取りを施す場合に比して、バ
リ等の処理が容易であることから、マウント製作性の向
上も、効果的に達成され得ることとなる。
【0041】さらに、本実施例では、ストッパ金具80
の係合片86,86が、ストッパ金具80の切開き加工
によって形成されていることから、それら係合片86,
86も、別部材を必要とすることなく、極めて容易に形
成することができるのである。
【0042】以上、本発明の一実施例について詳述して
きたが、これは文字通りの例示であって、本発明は、か
かる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0043】例えば、前記実施例では、第一の支持金具
に締付固定される取付部材として、ストッパ部材68と
第二の取付ブラケット71が採用されていたが、第一の
支持金具に対して、それらのうちの何れか一方のみ、或
いはそれら両部材の機能を併せ備える単一の部材のみ
が、組み付けられるような構造のマウントに対しても、
本発明は、同様に適用され得るものである。
【0044】また、前記実施例では、第一の支持金具1
0およびストッパ金具80に対して、それぞれ二つの係
合面74および係合片86が形成されていたが、かかる
係合面および係合片を、一つだけ、或いは三つ以上形成
することも可能である。
【0045】更にまた、前記実施例では、ストッパ金具
80の係合片86が、切開き加工により一体的に屈曲形
成されていたが、かかる係合片を別部材にて形成しても
良い。
【0046】加えて、本発明は、自動車用のエンジンマ
ウントに限らず、各種の吊下げ型マウントに対して、同
様に適用可能であることは、勿論である。
【0047】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明手法が有利に適用され得る自動車用エン
ジンマウントの一具体例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示されているエンジンマウントの底面図
である。
【図3】図1に示されているエンジンマウントに対して
ストッパ部材および第二の取付ブラケットを組み付けた
状態を示す縦断面図である。
【図4】図1に示されているエンジンマウントに組み付
けられるストッパ部材を示す断面図であって、図5にお
けるIVーIV断面に相当する図である。
【図5】図4に示されているストッパ部材の平面図であ
る。
【図6】図5におけるVI−VI断面図である。
【図7】図1に示されているエンジンマウントに組み付
けられる第二の取付ブラケットを示す平面図である。
【図8】図7におけるVIII−VIII断面図である。
【図9】図1に示されているエンジンマウントに対する
ストッパ部材および第二の取付ブラケットの組付工程を
説明するための説明図である。
【図10】図1に示されているエンジンマウントの車両
への装着状態を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
10 第一の支持金具 12 第二の支持金具 14 ゴム弾性体 16 エンジンマウント 46 車体 48 ダイヤフラム 50 仕切部材 52 受圧室 54 平衡室 60 オリフィス通路 68 ストッパ部材 70 パワーユニット 71 第二の取付ブラケット 74 係合面 80 ストッパ金具 82 緩衝ゴム層 86 係合片 96 締付ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大見 隆志 愛知県名古屋市昭和区白金二丁目7番11 号 マルヤス工業株式会社内 (72)発明者 前野 肇 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 松本 伸夫 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−296285(JP,A) 特開 平4−334625(JP,A) 実開 平5−47577(JP,U) 特公 平2−52131(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防振連結されるべき一方の部材に取り付
    けられる第一の支持金具を、防振連結されるべき他方の
    部材に取り付けられる筒状の第二の支持金具の内部に収
    容配置すると共に、それら第一の支持金具と第二の支持
    金具をゴム弾性体にて連結せしめる一方、前記第二の支
    持金具にて支持された仕切部材を挟んで、一方の側に、
    壁部の一部が前記ゴム弾性体にて構成されて振動入力時
    に内圧変動が惹起される受圧室を、他方の側に、壁部の
    一部が可撓性膜にて構成されて容積変化が許容される平
    衡室を、それぞれ形成し、それら受圧室および平衡室に
    所定の非圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と
    平衡室とを相互に連通するオリフィス通路を設けて、前
    記第一の支持金具と前記第二の支持金具との間に、該第
    一の支持金具が該第二の支持金具から軸方向に引き出さ
    れる方向に支持荷重が及ぼされるようにした流体封入式
    吊下げ型マウントにおいて、前記第一の支持金具の外側
    端面に開口して軸方向内部に延びるねじ穴を設けて、該
    ねじ穴に対するボルトの螺着にて、該第一の支持金具の
    外側端部に取付部材を締付固定することにより組み付け
    るに際して、 前記第一の支持金具の外周面に、外側端部から軸方向
    方に向って延びる平坦な係合面を設ける一方、前記取付
    部材に対して、それが取り付けられる前記第一の支持金
    側に向って突出する係合片を設け、該係合片を、該
    第一の支持金具が引き出される方向における前記第二の
    支持金具の開口部から内部に入り込ませて、第一の支
    持金具の係合面に係合させることにより、それら取付部
    材と第一の支持金具とを相対回転不能とすると共に、該
    取付部材を回転不能に保持せしめつつ、かかる取付部材
    を該第一の支持金具に対してボルトにて締付固定して組
    み付けることを特徴とする流体封入式吊下げ型マウント
    に対する取付部材の組付方法。
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