JP2650970B2 - ドライエッチング方法 - Google Patents
ドライエッチング方法Info
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- JP2650970B2 JP2650970B2 JP63181899A JP18189988A JP2650970B2 JP 2650970 B2 JP2650970 B2 JP 2650970B2 JP 63181899 A JP63181899 A JP 63181899A JP 18189988 A JP18189988 A JP 18189988A JP 2650970 B2 JP2650970 B2 JP 2650970B2
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- etched
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] 本発明は、ドライエッチング方法に係り、特に、被エ
ッチング材を高速度,高選択比かつマスク材寸法に忠実
に、エッチングする方法に関する。
ッチング材を高速度,高選択比かつマスク材寸法に忠実
に、エッチングする方法に関する。
[従来の技術] ドライエッチングの高速度化、高選択比の向上,およ
び高異方性エッチングについては各々例えば、プロシー
ディング・オブ・1886 ドライプロセス・シンポジウム
(Proc.Dry Process Symp.p.42(1986)),(Proc.D
ry Process Symp.p.83(1986))、および(Proc.Dry
Process Symp p.121(1984))など、数多く報告さ
れている。また、高いエッチング速度、高い選択比およ
び高異方性という上記3つの特長の内2つの特長を達成
できるドライエッチング方法も、たとえば特開昭60−15
8627に開示されている低温ドライエッチング法等が提案
されている。
び高異方性エッチングについては各々例えば、プロシー
ディング・オブ・1886 ドライプロセス・シンポジウム
(Proc.Dry Process Symp.p.42(1986)),(Proc.D
ry Process Symp.p.83(1986))、および(Proc.Dry
Process Symp p.121(1984))など、数多く報告さ
れている。また、高いエッチング速度、高い選択比およ
び高異方性という上記3つの特長の内2つの特長を達成
できるドライエッチング方法も、たとえば特開昭60−15
8627に開示されている低温ドライエッチング法等が提案
されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記従来のエッチング方法は、高い選択比、
高速度および高異方性という三つの特長を同時に達成で
きる方法ではなく、どの場合においても3つの特長のう
ちいずれか1つを達成させることができなかった。たと
えばエッチング速度が0.5μm/minと高速度であり、か
つ、サイドエッチングがエッチングの深さの1/100以下
であるという高い異方性エッチングは実現できても、選
択性が低く、エッチングマスク材との選択比(エッチン
グ速度比)が5以下にすぎなかった。
高速度および高異方性という三つの特長を同時に達成で
きる方法ではなく、どの場合においても3つの特長のう
ちいずれか1つを達成させることができなかった。たと
えばエッチング速度が0.5μm/minと高速度であり、か
つ、サイドエッチングがエッチングの深さの1/100以下
であるという高い異方性エッチングは実現できても、選
択性が低く、エッチングマスク材との選択比(エッチン
グ速度比)が5以下にすぎなかった。
そのため、加工中にマスク中にマスク材が消失してしま
うので、マスク材として、耐エッチング性のすぐれた
膜、たとえば、SiO2膜を使わざるを得ず、製造プロセス
が著しく複雑になる等の問題があった。一方、レジスト
マスクとの選択比が10以上と大きく、エッチング速度も
0.5μm以上と大きくすると、サイドエッチングが大き
くなり、マスク材寸法に対する被加工材の寸法シフトが
0.1〜0.2μm以上となり、実際のLSI製造において不良
の大きな原因となった。さらに、異方性と選択比の両者
がすぐれた場合であっても、エッチング速度が0.1μm/m
in程度にすぎず、例えば深い溝をシリコン基板に形状す
る場合などには、極めて長時間必要となるという問題が
あった。
うので、マスク材として、耐エッチング性のすぐれた
膜、たとえば、SiO2膜を使わざるを得ず、製造プロセス
が著しく複雑になる等の問題があった。一方、レジスト
マスクとの選択比が10以上と大きく、エッチング速度も
0.5μm以上と大きくすると、サイドエッチングが大き
くなり、マスク材寸法に対する被加工材の寸法シフトが
0.1〜0.2μm以上となり、実際のLSI製造において不良
の大きな原因となった。さらに、異方性と選択比の両者
がすぐれた場合であっても、エッチング速度が0.1μm/m
in程度にすぎず、例えば深い溝をシリコン基板に形状す
る場合などには、極めて長時間必要となるという問題が
あった。
本発明の目的は、上記従来の問題を解決し、高いエッ
チング速度、高い選択比および高い異方性を同時に達成
することのできるドライエッチング法を提供することに
ある。
チング速度、高い選択比および高い異方性を同時に達成
することのできるドライエッチング法を提供することに
ある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明は、CおよびSiを構
成元素として含まない非堆積性のエッチングガスを、従
来知られていた異方性エッチングにおける圧力よりも高
い圧力で使用し、被エッチングに印加されるバイアス電
圧とパワーを、所定の範囲内の値にするとともに、被エ
ッチ物の温度を、良好なエッチングの異方性が得られ、
かつ、エッチングのマスクのエッチング速度が20℃にお
けるエッチング速度の1/2になる温度以下にして、エッ
チングを行なうものである。
成元素として含まない非堆積性のエッチングガスを、従
来知られていた異方性エッチングにおける圧力よりも高
い圧力で使用し、被エッチングに印加されるバイアス電
圧とパワーを、所定の範囲内の値にするとともに、被エ
ッチ物の温度を、良好なエッチングの異方性が得られ、
かつ、エッチングのマスクのエッチング速度が20℃にお
けるエッチング速度の1/2になる温度以下にして、エッ
チングを行なうものである。
[作用] 反応容器内のガス圧力を、異方性エッチングを得るた
めに通常用いられる圧力よりも高くするとともに、エッ
チングガスとして、CやSiを構成元速として含まない非
堆積性ガス(エッチングの過程において、被エッチ物上
にCやSiなどを含む膜が堆積しないガス)を用いると、
被エッチ物に堆積したCやSiなどを含む堆積物の除去
に、イオンやラジカルが消費されることがなく、かつ、
ガス圧力が高いので、CやSiを含む堆積性のガスを用い
た場合よりもエッチング速度は著るしく向上し、たとえ
ば、SF6でSiをエッチングする場合、0.5μm/分以上のエ
ッチング速度が得られる。また、上記のように、異方性
エッチングを行なう際における圧力よりもガス圧力を高
くするとともに、被エッチ物に印加されるバイアス電圧
およびパワーを所定の範囲(第1表参照)内の値にする
ことによって、極めて高いエッチング選択性が得られ
る。さらにエッチング時における被エッチ物の温度を、
良好な異方性エッチング(サイドエッチが深さ方向エッ
チの1/100以下)が行なわれ、かつ、マスクのエッチン
グ速度が、20℃におけるエッチング速度の1/2以下にな
る温度(第1表参照)に設定することによって、高い異
方性が得られるとともに、エッチングの選択性もさらに
向上する。
めに通常用いられる圧力よりも高くするとともに、エッ
チングガスとして、CやSiを構成元速として含まない非
堆積性ガス(エッチングの過程において、被エッチ物上
にCやSiなどを含む膜が堆積しないガス)を用いると、
被エッチ物に堆積したCやSiなどを含む堆積物の除去
に、イオンやラジカルが消費されることがなく、かつ、
ガス圧力が高いので、CやSiを含む堆積性のガスを用い
た場合よりもエッチング速度は著るしく向上し、たとえ
ば、SF6でSiをエッチングする場合、0.5μm/分以上のエ
ッチング速度が得られる。また、上記のように、異方性
エッチングを行なう際における圧力よりもガス圧力を高
くするとともに、被エッチ物に印加されるバイアス電圧
およびパワーを所定の範囲(第1表参照)内の値にする
ことによって、極めて高いエッチング選択性が得られ
る。さらにエッチング時における被エッチ物の温度を、
良好な異方性エッチング(サイドエッチが深さ方向エッ
チの1/100以下)が行なわれ、かつ、マスクのエッチン
グ速度が、20℃におけるエッチング速度の1/2以下にな
る温度(第1表参照)に設定することによって、高い異
方性が得られるとともに、エッチングの選択性もさらに
向上する。
本発明におけるエッチング条件を第1表に示す。
第1表に示したように、エッチング条件を選択するこ
とにより、たとえば、第2表に示したような良好な結果
が得られる。
とにより、たとえば、第2表に示したような良好な結果
が得られる。
第2表は、SF6によってSiをエッチした場合の結果で
あるが、他の場合についても、第2表に示したように、
エッチング速度,エッチング選択性および異方性のいず
れにおいても、良好な結果を得ることができた。
あるが、他の場合についても、第2表に示したように、
エッチング速度,エッチング選択性および異方性のいず
れにおいても、良好な結果を得ることができた。
[発明の実施例] 実施例1. 第1図は、単結晶シリコンをSF6ガスプラズマを用
い、入力電力450W,ガス圧力65mTorr、の条件で反応性イ
オンエッチングした時のシリコン深さ方向エッチング速
度(曲線1)序レジストマスクのエッチング速度(曲線
2)と規格化したサイドエッチング量の基板温度による
変化(破線3)を示したものである。
い、入力電力450W,ガス圧力65mTorr、の条件で反応性イ
オンエッチングした時のシリコン深さ方向エッチング速
度(曲線1)序レジストマスクのエッチング速度(曲線
2)と規格化したサイドエッチング量の基板温度による
変化(破線3)を示したものである。
規格化したサイドエッチング量とは、マスク端からの
サイドエッチングの幅をエッチングされた深さで割った
ものである。本実施例では、上記エッチング条件で、基
板温度を−90℃以下にするとマスク(ホスレジスト膜)
のエッチング速度が+20℃の値の1/2以下となり、かつ
サイドエッチング量が10-2以下となった。この時、セル
フバイアスの値は−100Vであり、選択比を10以上にする
には−10〜−100Vのセルフバイアスに設定すればよいこ
とが認められた。シリコンの深さ方向のエッチング速度
は−80℃以下では、5000Å/min程度と20℃での値と大差
はなく、ガス圧力60mTorr以上において、高速度でエッ
チングできた。すなわち本実施例では、入力電力を450W
基板温度を−90℃以下にし、ガス圧力を60mTorr以上に
設定し、かつバイアスを−100〜−10Vとすることにより
高速度で高選択比(10以上)であり、かつ高異方性のエ
ッチングが実現された。SF6のガス圧力と入力電力を変
化させるとエッチング速度が変わる。しかし、第1表に
示した上記範囲内でエッチングを行なえば、高速度,高
選択比および高い異方性という三つの特長がいずれも達
成できることが確認された。
サイドエッチングの幅をエッチングされた深さで割った
ものである。本実施例では、上記エッチング条件で、基
板温度を−90℃以下にするとマスク(ホスレジスト膜)
のエッチング速度が+20℃の値の1/2以下となり、かつ
サイドエッチング量が10-2以下となった。この時、セル
フバイアスの値は−100Vであり、選択比を10以上にする
には−10〜−100Vのセルフバイアスに設定すればよいこ
とが認められた。シリコンの深さ方向のエッチング速度
は−80℃以下では、5000Å/min程度と20℃での値と大差
はなく、ガス圧力60mTorr以上において、高速度でエッ
チングできた。すなわち本実施例では、入力電力を450W
基板温度を−90℃以下にし、ガス圧力を60mTorr以上に
設定し、かつバイアスを−100〜−10Vとすることにより
高速度で高選択比(10以上)であり、かつ高異方性のエ
ッチングが実現された。SF6のガス圧力と入力電力を変
化させるとエッチング速度が変わる。しかし、第1表に
示した上記範囲内でエッチングを行なえば、高速度,高
選択比および高い異方性という三つの特長がいずれも達
成できることが確認された。
実施例2. 本実施例は、マイクロ波プラズマエッチングおよびマ
グネトロンプラズマエッチングに本発明を適用した例で
ある。
グネトロンプラズマエッチングに本発明を適用した例で
ある。
SF6をエッチングガスとして用いpoly Si膜をエッチ
ングする際に、被エッチ物の温度を+20℃から−140℃
の範囲で種々に変えて、ガス圧力とエッチング速度の関
係、ガス圧力とサイドエッチの関係およびガス圧力と選
択比の関係をマイクロ波プラズマエッチング法によって
求めた結果を、それぞれ、第2図,第3図および第4図
に示した。マイクロ波のパワーは200W、被エッチ物のバ
イアスは−50〜−10Vとした。
ングする際に、被エッチ物の温度を+20℃から−140℃
の範囲で種々に変えて、ガス圧力とエッチング速度の関
係、ガス圧力とサイドエッチの関係およびガス圧力と選
択比の関係をマイクロ波プラズマエッチング法によって
求めた結果を、それぞれ、第2図,第3図および第4図
に示した。マイクロ波のパワーは200W、被エッチ物のバ
イアスは−50〜−10Vとした。
第2図,第3図および第4図から明らかなように、反
応ガス圧力を4mTorr以上、被エッチ物の温度を−100〜1
35℃とすれば、エッチング速度1μm/分以上、サイドエ
ッチほとんどゼロ、選択比10以上という極めてすぐれた
結果が得られた。なお、マグネトロン反応性エッチング
でも、ほぼ同様の結果が得られた。
応ガス圧力を4mTorr以上、被エッチ物の温度を−100〜1
35℃とすれば、エッチング速度1μm/分以上、サイドエ
ッチほとんどゼロ、選択比10以上という極めてすぐれた
結果が得られた。なお、マグネトロン反応性エッチング
でも、ほぼ同様の結果が得られた。
実施例3. 本実施例は、NF3ガスによりSiをマイクロ波プラズマ
エッチングとマグネトロン反応性エッチングした。基板
温度が−120℃以下において、ガス圧力1mTorr以上、バ
イアス電圧−40〜−5V,パワー250Wとすることによって
エッチング速度が5000Å/min以上となり、マスク材とし
てホストレジストの選択比が10以上、規格化したサイド
エッチング量が10-2以下となった。PF3を用いた場合で
は、基板温度が−90℃以下にする必要があった。
エッチングとマグネトロン反応性エッチングした。基板
温度が−120℃以下において、ガス圧力1mTorr以上、バ
イアス電圧−40〜−5V,パワー250Wとすることによって
エッチング速度が5000Å/min以上となり、マスク材とし
てホストレジストの選択比が10以上、規格化したサイド
エッチング量が10-2以下となった。PF3を用いた場合で
は、基板温度が−90℃以下にする必要があった。
F2ガスの場合には、−90℃以下の基板温度に設定する
と高精度エッチングとなった。
と高精度エッチングとなった。
いずれの場合においても、エッチング条件を第1表に
示した範囲内にすることにより、さらにすぐれた結果が
得られた。
示した範囲内にすることにより、さらにすぐれた結果が
得られた。
実施例4. マイクロ波プラズマもしくはマグネトロン形成反応性
イオンエッチングではCl2ガスによるSiエッチングは−6
0℃以下の温度で、ガス圧力4mTorr以上、バイアス−20
〜−100Vという条件でエッチング速度が0.5μm/min以上
であり、ホトレジスト値との選択比が10以上、かつ規格
化されたサイドエッチング量が10-2以下となった。反応
性はイオンエッチングでは、Cl2ガス圧が100mTorr近
辺、入力電力が200W以上でよい結果が得られた。この際
のバイアスは−200V以下、温度−50℃以下とした。Br2
ガスプラズマを用いた場合には−40℃以下で高精度エッ
チングができた。
イオンエッチングではCl2ガスによるSiエッチングは−6
0℃以下の温度で、ガス圧力4mTorr以上、バイアス−20
〜−100Vという条件でエッチング速度が0.5μm/min以上
であり、ホトレジスト値との選択比が10以上、かつ規格
化されたサイドエッチング量が10-2以下となった。反応
性はイオンエッチングでは、Cl2ガス圧が100mTorr近
辺、入力電力が200W以上でよい結果が得られた。この際
のバイアスは−200V以下、温度−50℃以下とした。Br2
ガスプラズマを用いた場合には−40℃以下で高精度エッ
チングができた。
上記エッチングガスは、複数のガスたとえばSF6とCl2
またはNF3とCl2等を混合させて使用すると、より好まし
い高精度加工が得られる。
またはNF3とCl2等を混合させて使用すると、より好まし
い高精度加工が得られる。
複数種のガスの量と比を時間的に変化させて、導入す
る方法の選択比の向上に有効であった。
る方法の選択比の向上に有効であった。
実施例5. 第5図は、Cl2ガスをエッチングガスとして用い、圧
力200mTorr,入力電力400Wでバイアス電圧を−200V以下
としてAlを反応性イオンエッチングによってエッチング
した時のAlのエッチング速度(直線4)、およびレジス
ト膜のエッチング速度(曲線5)、および、サイドエッ
チング量の規格化した値(曲線6)を、エッチング処理
中の基板温度に対し示したものである。Alのエッチング
が発熱性であるため、冷却水によって冷却してエッチン
グを行なう場合においても、基板温度が40〜100℃にな
る。本実施例では、直線4に示したように、−20℃〜+
80℃においてAlエッチング速度は5500Å/minであり、ほ
ぼ一定であった。これに対し、レジスト膜のエッチング
速度は、曲線5から明らかなように、−5℃に冷却した
場合のエッチング速度は水によって被エッチ物を冷却し
た場合のエッチング速度の1/2以下となることがわかっ
た。またサイドエッチング量は、−10℃においてエッチ
ング深さの1/100となることがわかった。総合すると−1
0℃以下に温度を保ち、ガス圧力50〜200mTorrとして、C
l2ガスでエッチングする方法がAlの高精度エッチングに
有効であった。なおバイアス電圧は−200V以下とするの
が好しい。
力200mTorr,入力電力400Wでバイアス電圧を−200V以下
としてAlを反応性イオンエッチングによってエッチング
した時のAlのエッチング速度(直線4)、およびレジス
ト膜のエッチング速度(曲線5)、および、サイドエッ
チング量の規格化した値(曲線6)を、エッチング処理
中の基板温度に対し示したものである。Alのエッチング
が発熱性であるため、冷却水によって冷却してエッチン
グを行なう場合においても、基板温度が40〜100℃にな
る。本実施例では、直線4に示したように、−20℃〜+
80℃においてAlエッチング速度は5500Å/minであり、ほ
ぼ一定であった。これに対し、レジスト膜のエッチング
速度は、曲線5から明らかなように、−5℃に冷却した
場合のエッチング速度は水によって被エッチ物を冷却し
た場合のエッチング速度の1/2以下となることがわかっ
た。またサイドエッチング量は、−10℃においてエッチ
ング深さの1/100となることがわかった。総合すると−1
0℃以下に温度を保ち、ガス圧力50〜200mTorrとして、C
l2ガスでエッチングする方法がAlの高精度エッチングに
有効であった。なおバイアス電圧は−200V以下とするの
が好しい。
BCl3を使うとエッチング速度が約1/2に低下するが、
Bの堆積効果によりサイドエッチング量が−50℃で10-2
となった。すなわち、BCl3では−5℃でも高精度エッチ
ングが可能であった。
Bの堆積効果によりサイドエッチング量が−50℃で10-2
となった。すなわち、BCl3では−5℃でも高精度エッチ
ングが可能であった。
実施例6. マイクロ波プラズマエッチングもしくはマグネトロン
プラズマエッチングによってAlもしくはAl合金をエッチ
する場合、BCl3もしくはCl2をエッチングガスとして用
い、ガス圧力2mTorr以上、バイアス電圧−50V以下、温
度−5℃以下という条件でエッチングを行なったとこ
ろ、エッチング速度1μm/分以上、ホトレジスト膜との
選択比10以上に、サイドエッチ10-2以下という極めてす
ぐれた結果が得られた。エッチング速度はRIEの場合の
2倍以上であり、RIEを用いた場合よりもすぐれた結果
を得られることが認められた。
プラズマエッチングによってAlもしくはAl合金をエッチ
する場合、BCl3もしくはCl2をエッチングガスとして用
い、ガス圧力2mTorr以上、バイアス電圧−50V以下、温
度−5℃以下という条件でエッチングを行なったとこ
ろ、エッチング速度1μm/分以上、ホトレジスト膜との
選択比10以上に、サイドエッチ10-2以下という極めてす
ぐれた結果が得られた。エッチング速度はRIEの場合の
2倍以上であり、RIEを用いた場合よりもすぐれた結果
を得られることが認められた。
実施例7. タングステンのエッチング実施例について説明する。
エッチングガスSF6ガス圧力5mTorr,マイクロ波電力300W
という条件でレジスト膜をマスクに用いてタングステン
膜をエッチングした結果、被エッチ物の温度域を0℃以
下にすれば良好な結果が得られることがわかった。rf電
力が高い方が、エッチング速度が大きく、ガス圧力は5m
Torrから20mTorrの範囲マイクロ波プラズマエッチング
では有効であり、バイアス電圧は−40V以下にした。マ
イクロ波プラズマやマグネトロンプラズマエッチングで
はガス圧力を5mTorr以上とし、バイアス電圧が−40V以
下となるようにrf電力を印加し、かつ0℃以下にするこ
とにより、1μm/min以上のエッチ速度で選択比が10以
上の高異方性加工力ができたでも良いことがわかった。
エッチングガスSF6ガス圧力5mTorr,マイクロ波電力300W
という条件でレジスト膜をマスクに用いてタングステン
膜をエッチングした結果、被エッチ物の温度域を0℃以
下にすれば良好な結果が得られることがわかった。rf電
力が高い方が、エッチング速度が大きく、ガス圧力は5m
Torrから20mTorrの範囲マイクロ波プラズマエッチング
では有効であり、バイアス電圧は−40V以下にした。マ
イクロ波プラズマやマグネトロンプラズマエッチングで
はガス圧力を5mTorr以上とし、バイアス電圧が−40V以
下となるようにrf電力を印加し、かつ0℃以下にするこ
とにより、1μm/min以上のエッチ速度で選択比が10以
上の高異方性加工力ができたでも良いことがわかった。
実施例8. SiO2,Si3N4のエッチングでは、非堆積性のガスとして
はC3F8やC2F6,CHF3等のフロロカーボン系ガスが使用で
きる。但し、SiやWに対してはこれらのガスは堆積性ガ
スとして作用する。SiO2をエッチングする場合は、SiO2
とCF2が反応し、SiF4とCO(もしくはCO2)が生成されて
揮散されるため、SiO2上にはCやCFnの堆積が生じ
ないからである。
はC3F8やC2F6,CHF3等のフロロカーボン系ガスが使用で
きる。但し、SiやWに対してはこれらのガスは堆積性ガ
スとして作用する。SiO2をエッチングする場合は、SiO2
とCF2が反応し、SiF4とCO(もしくはCO2)が生成されて
揮散されるため、SiO2上にはCやCFnの堆積が生じ
ないからである。
SiO2のマイクロ波プラズマエッチングでは、CHF3ガス
を使い、ガス圧力2mTorr、入力電力400Wとすると、エッ
チング速度が5000Å/minとすることができ、この速度を
維持した状態でサイドエッチングを10-2,レジストとの
選択比を15以上にするには被エッチ物の温度を−60℃以
下にすればよいことがわかった。試料のバイアスは−10
0Vとした。−100Vより低いバイアスでは、エッチング速
度が低下し、温度域も−50℃から−40℃以下とやや高温
となった本実施例では、ガス圧力が2mTorr以上、バイア
ス電圧を−100V以下とし、かつウエハ温度を−40℃以下
とすれば、高エッチ速度で高選択比で高異方性加工がで
きた。エッチングにはC2F6やC3F8等のフロロカーボン系
ガスやこれらのガスにHe等を混合した混合ガスが適す
る。
を使い、ガス圧力2mTorr、入力電力400Wとすると、エッ
チング速度が5000Å/minとすることができ、この速度を
維持した状態でサイドエッチングを10-2,レジストとの
選択比を15以上にするには被エッチ物の温度を−60℃以
下にすればよいことがわかった。試料のバイアスは−10
0Vとした。−100Vより低いバイアスでは、エッチング速
度が低下し、温度域も−50℃から−40℃以下とやや高温
となった本実施例では、ガス圧力が2mTorr以上、バイア
ス電圧を−100V以下とし、かつウエハ温度を−40℃以下
とすれば、高エッチ速度で高選択比で高異方性加工がで
きた。エッチングにはC2F6やC3F8等のフロロカーボン系
ガスやこれらのガスにHe等を混合した混合ガスが適す
る。
Si3N4のエッチングでは上記フロローカーボンの他CF4
+O2ガスを用い、ガス圧力を12mTorr以上でバイアス電
圧を−100V以下であり、かつ−40℃以下の温度であるこ
とが適していた。
+O2ガスを用い、ガス圧力を12mTorr以上でバイアス電
圧を−100V以下であり、かつ−40℃以下の温度であるこ
とが適していた。
実施例9. WSi2やCSi2,TaSi2等のシリサイド膜のエッチングに適
するガスと温度域については、シリコン,ポリシリコン
の温度域ガス種と概ね一致した。具体的にはSF6を使用
した場合には−90℃以下、Cl2を用いた場合には、−60
℃以下に保つことが必要である。ガス圧力についても5m
Torr以上とほぼ一致し、かつセルフバイアス値を−50V
以下とすることが必要であった。
するガスと温度域については、シリコン,ポリシリコン
の温度域ガス種と概ね一致した。具体的にはSF6を使用
した場合には−90℃以下、Cl2を用いた場合には、−60
℃以下に保つことが必要である。ガス圧力についても5m
Torr以上とほぼ一致し、かつセルフバイアス値を−50V
以下とすることが必要であった。
実施例10. GaAsについては、Cl系ガスを使用し、0℃以下に保持
し、かつガス圧力を2mTorr以上で、エッチングする方法
が有効であった。
し、かつガス圧力を2mTorr以上で、エッチングする方法
が有効であった。
InPについてはGaAsとほぼ同じであるがやや高温(2
〜3℃)にする必要があった。
〜3℃)にする必要があった。
AlGaAsやInGaP等の三元混晶についても同条件があて
はまる。
はまる。
さらに、Nb,Pb,Zr等の超電導材料については、+5℃
以下で、高精度エッチングできることがわかった。
以下で、高精度エッチングできることがわかった。
上記実施例での温度範囲は平行平板型の反応性イオン
エッチング,マイクロ波プラズマエッチング,マグネト
ロン放電型エッチング等プラズマやイオンを使うエッチ
ングで有効である。いずれの場合にもガス圧力と波長、
セルフ電圧を選択することにより1μm/min以上のエッ
チ速度で選択比が10以上の異方性加工が可能であった。
エッチング,マイクロ波プラズマエッチング,マグネト
ロン放電型エッチング等プラズマやイオンを使うエッチ
ングで有効である。いずれの場合にもガス圧力と波長、
セルフ電圧を選択することにより1μm/min以上のエッ
チ速度で選択比が10以上の異方性加工が可能であった。
[発明の効果] 上記説明から明らかなように、本発明によれば、高速
度でありかつ高選択比であり、さらに高異方性であるド
ライエッチングができるので、製造工程数の低減や不良
発生率の低減に極めて大きな効果がある。
度でありかつ高選択比であり、さらに高異方性であるド
ライエッチングができるので、製造工程数の低減や不良
発生率の低減に極めて大きな効果がある。
第1図は本発明の一実施例を示すグラフ,第2図乃至第
4図は本発明の他の実施例を示すグラフ、第5図は本発
明のさらに他の実施例を示すグラフである。
4図は本発明の他の実施例を示すグラフ、第5図は本発
明のさらに他の実施例を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向 喜一郎 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−187238(JP,A) 特開 昭57−159025(JP,A) Journal of Vaccnu m Science and Tech nology 21(2),July.1 Ang.1982,PP.672−675,“Hi gh resolution resi st”,H.Namatsu,Y.Oz aki,K.Hirata
Claims (4)
- 【請求項1】所定のパターンを有するマスクが表面上に
形成された被エッチング物をエッチング装置の反応容器
内に配置する工程と、 前記被エッチング物を、マイクロ波電力により発生させ
たエッチングガスのプラズマと接触させて、前記被エッ
チング物の露出した表面をエッチングする工程とを含
み、 前記エッチングする工程は、前記被エッチング物のエッ
チング速度が0.5μm/分以上、かつ前記被エッチング物
のエッチング速度が前記マスクのエッチング速度に対し
10以上、かつ上記被エッチング物の横方向のエッチング
速度が深さ方向のエッチング速度に対し1/100以下とな
るように、被エッチング物を20℃以下の所定の温度で、
かつ前記反応容器内を所定のガス圧力で、かつ前記マイ
クロ波電力とは独立に制御され、−10V以下−100V以上
の所定の値のバイアス電圧を被エッチング物に印加し
て、エッチングする工程であることを特徴とするドライ
エッチング方法。 - 【請求項2】前記エッチングガスは、非堆積性ガスであ
ることを特徴とする請求項1記載のドライエッチング方
法。 - 【請求項3】前記温度は−135℃以上−100℃以下の所定
の値、前記ガス圧力は4mTorr以上10mTorr以下の所定の
値、前記バイアス電圧は−50V以上−10V以下の所定の値
であることを特徴とする請求項1記載のドライエッチン
グ方法。 - 【請求項4】前記マイクロ波電力は200W以上400W以下の
所定の電力であることを特徴とする請求項1記載のドラ
イエッチング方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP63181899A JP2650970B2 (ja) | 1987-07-31 | 1988-07-22 | ドライエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62-190036 | 1987-07-31 | ||
JP19003687 | 1987-07-31 | ||
JP63181899A JP2650970B2 (ja) | 1987-07-31 | 1988-07-22 | ドライエッチング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01103837A JPH01103837A (ja) | 1989-04-20 |
JP2650970B2 true JP2650970B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=26500900
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63181899A Expired - Fee Related JP2650970B2 (ja) | 1987-07-31 | 1988-07-22 | ドライエッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2650970B2 (ja) |
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JPH0590224A (ja) * | 1991-01-22 | 1993-04-09 | Toshiba Corp | 半導体装置の製造方法 |
JP2016144874A (ja) * | 2015-02-06 | 2016-08-12 | 旭化成株式会社 | 円筒形モールド、ドライエッチング装置及び円筒形モールドの製造方法 |
KR20200123481A (ko) * | 2018-03-16 | 2020-10-29 | 램 리써치 코포레이션 | 유전체들의 고 종횡비 피처들의 플라즈마 에칭 화학물질들 |
US11456180B2 (en) | 2019-11-08 | 2022-09-27 | Tokyo Electron Limited | Etching method |
WO2021090516A1 (ja) * | 2019-11-08 | 2021-05-14 | 東京エレクトロン株式会社 | エッチング方法 |
EP4050641A4 (en) * | 2019-11-08 | 2023-12-13 | Tokyo Electron Limited | ENGRAVING PROCESS |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57159025A (en) * | 1981-03-27 | 1982-10-01 | Toshiba Corp | Method and device for dry etching |
JPH0626208B2 (ja) * | 1985-02-14 | 1994-04-06 | 株式会社東芝 | ドライエツチング方法 |
-
1988
- 1988-07-22 JP JP63181899A patent/JP2650970B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Journal of Vaccnum Science and Technology 21(2),July.1Ang.1982,PP.672−675,"High resolution resist",H.Namatsu,Y.Ozaki,K.Hirata |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01103837A (ja) | 1989-04-20 |
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