JP2650612B2 - 巻上機の安全確認方法 - Google Patents

巻上機の安全確認方法

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JP2650612B2
JP2650612B2 JP5282071A JP28207193A JP2650612B2 JP 2650612 B2 JP2650612 B2 JP 2650612B2 JP 5282071 A JP5282071 A JP 5282071A JP 28207193 A JP28207193 A JP 28207193A JP 2650612 B2 JP2650612 B2 JP 2650612B2
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JP
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hoist
hoisting
winding
position signal
coke
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剛 正保
和夫 喜多
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コークス乾式消火設
備の冷却塔へ赤熱コークスを積載したコークバケットを
吊り上げる巻上機等のワイヤーを利用して目的物を巻上
げる巻上機の安全確認方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コークス炉から窯出しされた赤熱
コークスの消火は、赤熱コークスを積載した消火車を消
火塔に移動させ、上部から大量の水を散水して消火する
湿式消火が採用されていた。しかしながら、赤熱コーク
スの湿式消火は、赤熱コークスの保有する膨大な熱量が
蒸気となって大気中に逃散するばかりでなく、発生する
水蒸気に同伴されて粉コークスが周囲近郊に飛散して公
害問題を惹起することとなる。このため、最近の赤熱コ
ークスの消火は、赤熱コークスの保有する膨大な熱量の
有効利用、コークスの品質向上、粉塵公害の問題を解決
ないしは低減できるコークス乾式消火が主流になってい
る。
【0003】コークス乾式消火設備は、図3に示すとお
り、コークス炉で乾留した赤熱コークスをバケット台車
31に搭載したコークバケット32に受骸し、プリチャ
ンバー33と冷却室34からなる冷却塔35の頂部に巻
上機36によりコークバケット32を巻上げ、プリチャ
ンバー33頂部の装入蓋37を開放して装入し、プリチ
ャンバー33下方の冷却室34下部に設けた不活性ガス
吹込み口38から導入される循環不活性ガスと熱交換さ
せて200℃前後まで冷却したのち、底部の切出し装置
39から順次一定量づつ切出して高炉に搬送している。
【0004】このようなコークス乾式消火設備の巻上機
におけるコークバケットに関する安全対策としては、一
般的には巻上機の巻上げドラム等にリミットスイッチを
設置し、巻上げた距離を測定すると共に、巻上げ上限に
到達した時点での巻上げ距離を、次回の巻上げ長さとし
て使用し、次回の実績巻上げ距離と比較することによっ
て、故障判定を行う方法が行われている。また、赤熱コ
ークス受骸時のバケット内偏荷重を検出して偏荷を防止
する(実開昭57−196141号公報)、コークバケ
ットの両端底部を遮って水平方向に並設した投光器およ
び受光器を有する光センサーによって、吊り上げ開始時
の並設した光センサー間の受光時間差を検出し、設定値
以上で緊急停止させ、設定値以下でワイヤーの長さ調整
を行う(実開昭62−180047号公報)等が提案さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記リミットスイッチ
やタイマーによる巻上げ距離を巻上機の故障判定に使用
する技術においては、巻上機のどの部分に故障が発生し
ているのか判定できなかった。すなわち、タイマーある
いは巻上げ距離が設定値をオーバーした場合、故障と判
定するのであるが、この故障が巻上げ系全体の故障表示
と言うべきもので、ワイヤーの伸び、切断によるもの
か、巻上げモーターのトラブルによるものか、減速機の
トラブルによるものか、あるいは巻上げドラムのトラブ
ルによるものかが判定できなかった。一方、コークス乾
式消火設備の巻上機は、設備的にも大きなものであり、
故障箇所の特定に時間を要し、そのため修理等の対応に
遅れが発生することが多かった。また、コークス乾式消
火設備の巻上機は、廃熱ボイラーの熱源である赤熱コー
クスを運搬するものであり、巻上機のトラブルによる操
業の遅れは、そのまま熱回収効率の低下につながり、故
障箇所の特定の困難さによる修理の遅れは、さらにコス
トの悪化を大きくする結果となっていた。
【0006】この発明の目的は、前記巻上機における故
障発生箇所を早期に特定できる巻上機の故障確認方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々試験検討を重ねた。その結果、各巻上
げ位置信号発生器の一回毎の巻上げ巻下げ速度を求め
それぞれの巻上げ位置信号発生器の速度履歴を比較して
巻上げモーター、ワイヤードラムまたは減速機における
異常を判定できることを見い出し、この発明に到達し
た。
【0008】すなわちこの発明は、複数の巻上げモータ
ーおよびワイヤードラムを有する巻上機の安全確認方法
において、個々の巻上げモーターおよびワイヤードラム
に巻上げ位置信号発生器を設置し、各巻上げ位置信号発
生器の一回毎の巻上げ巻下げ速度を求め、それぞれの巻
上げ位置信号発生器の速度履歴を比較して巻上げモータ
ー、ワイヤードラムまたは減速機における異常を判定
し、警報の発生あるいは停止指令を発することを特徴と
する巻上機の安全確認方法である。
【0009】
【作用】この発明においては、個々の巻上げモーターお
よびワイヤードラムに巻上げ位置信号発生器を設置し、
各巻上げ位置信号発生器の一回毎の巻上げ巻下げ速度を
求め、それぞれの巻上げ位置信号発生器の速度履歴を比
較することによって、巻上げモーター、ワイヤードラム
および減速機に異常がなければ、各巻上げ位置信号発生
器の一回毎の巻上げ巻下げ速度パターンが同一となる。
しかし、巻上げモーター、ワイヤードラムおよび減速機
の何れかに異常があれば、異常発生箇所に応じて巻上げ
巻下げ速度パターンに変動が生じるため、異常発生箇所
を特定することができ、警報の発生あるいは停止指令を
発することによって、危険を未然に防止することが可能
となる。
【0010】この発明において使用する巻上げ位置信号
発生器としては、磁気パルス発信機、電気パルス発信機
等のパルス発信機、あるいはアナログ指速発電機等を用
いることができる。
【0011】
【実施例】以下にこの発明方法をコークス乾式消火設備
のコークバケット巻上機に適用した場合を示す図1およ
び図2に基づいて説明する。図1は巻上機の走行位置検
出装置の概略説明図、図2は巻上機の各巻上げ位置信号
発生器の一回毎の巻上げ速度パターンを示すグラフであ
る。図1において、1は赤熱コークスを積載したコーク
バケット、2はコークバケット1を吊り上げる巻上機
で、巻上げモーター3、4、減速機5、ワイヤードラム
6、7およびワイヤードラム6、7に巻かれたワイヤー
8、9からなり、巻上げモーター3、4を起動すれば、
減速機5、ワイヤードラム6、7およびワイヤー8、9
を介してコークバケット1をコークス乾式消火設備の冷
却塔に吊り上げるよう構成されている。
【0012】Aはワイヤードラム6に設けたパルス発信
機からなる巻上げ位置信号発生器、Bはワイヤードラム
7に設けたパルス発信機からなる巻上げ位置信号発生
器、Cは巻上げモーター3に設けたパルス発信機からな
る巻上げ位置信号発生器、Dは巻上げモーター4に設け
たパルス発信機からなる巻上げ位置信号発生器で、各巻
上げ位置信号発生器A〜Dで検出された巻上げ位置信号
は、信号変換装置11でA/D変換されたのち、演算制
御部12に出力される。演算制御部12は、各巻上げ位
置信号発生器A〜Dで検出されたワイヤードラム6、7
および巻上げモーター3、4の回転数から各巻上げ位置
信号発生器A〜Dの一回毎の巻上げ速度を求め、それぞ
れの巻上げ位置信号発生器A〜Dの速度履歴を比較し、
巻上げモーター3、4、ワイヤードラム6、7および減
速機5の異常を判定し、異常発生箇所をモニタ13に表
示すると共に、警報の発生あるいは停止指令を出力する
よう構成する。
【0013】上記のとおり構成したことによって、各巻
上げ位置信号発生器A〜Dの一回毎の巻上げ速度を求
め、それぞれの巻上げ位置信号発生器A〜Dの、例えば
図2に示す速度の履歴を比較し、巻上げモーター3、
4、ワイヤードラム6、7および減速機5に異常がなけ
れば、図中の実線で示すとおり各速度パターンが同一と
なる。しかし、巻上げ位置信号発生器Bのグラフ中の破
線のように、ワイヤードラム7のみの速度パターンが変
化した場合は、減速機5内で何らかの異常が発生したも
のと判定し、異常発生箇所として減速機をモニタ13に
表示すると共に、警報の発生あるいは停止指令を出力す
る。このように各巻上げ位置信号発生器A〜Dの一回毎
の巻上げ速度の履歴を比較すれば、巻上げモーター3、
4、ワイヤードラム6、7および減速機5のどの部分で
異常が発生しているかを判定でき、異常発生箇所をモニ
タ13に表示すると共に、警報の発生あるいは停止指令
を出力することによって、異常発生箇所を早期に修理、
取替えでき、異常発生箇所の特定遅れによる修理等の遅
れを解消することができる。
【0014】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明方法によれ
ば、巻上機の異常箇所を早期に特定できるから、修理、
取替え等の遅れを解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明方法を実施する巻上機の走行位置検出
装置の概略説明図である。
【図2】巻上機の各巻上げ位置信号発生器の一回毎の巻
上げ速度パターンを示すグラフである。
【図3】コークス乾式消火設備の要部説明図である。
【符号の説明】
1、32 コークバケット 2、36 巻上機 3、4 巻上げモーター 5 減速機 6、7 ワイヤードラム 8、9 ワイヤー 11 信号変換装置 12 演算制御部 13 モニタ A、B、C、D 巻上げ位置信号発生器 31 バケット台車 33 プリチャンバー 34 冷却室 35 冷却塔 37 装入蓋 38 不活性ガス吹込み口 39 切出し装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10B 41/02 C10B 41/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の巻上げモーターおよびワイヤード
    ラムを有する巻上機の安全確認方法において、個々の巻
    上げモーターおよびワイヤードラムに巻上げ位置信号発
    生器を設置し、各巻上げ位置信号発生器の一回毎の巻上
    げ巻下げ速度を求め、それぞれの巻上げ位置信号発生器
    の速度履歴を比較して巻上げモーター、ワイヤードラム
    または減速機における異常を判定し、警報の発生あるい
    は停止指令を発することを特徴とする巻上機の安全確認
    方法。
JP5282071A 1993-10-15 1993-10-15 巻上機の安全確認方法 Expired - Lifetime JP2650612B2 (ja)

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