JPH07113086A - コークス乾式消火設備の切出量自動制御方法 - Google Patents

コークス乾式消火設備の切出量自動制御方法

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JPH07113086A
JPH07113086A JP28207293A JP28207293A JPH07113086A JP H07113086 A JPH07113086 A JP H07113086A JP 28207293 A JP28207293 A JP 28207293A JP 28207293 A JP28207293 A JP 28207293A JP H07113086 A JPH07113086 A JP H07113086A
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剛 正保
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弘一 阪上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却塔からのコークス切出し量の大幅な変更
を防止し、熱回収効率の悪化を抑制する。 【構成】 コークス乾式消火設備の冷却塔1への装入コ
ークス量に基づいてコークス切出量を設定し、冷却塔1
からのコークス切出量を自動制御する方法において、コ
ークス搬送コンベア15上で切出しコークス量を測定
し、その測定値に基づいてコークス切出量を制御すると
共に、プリチャンバー2内のコークスレベルを複数点あ
るいは連続的に測定し、その測定毎にプリチャンバー2
および冷却室3内のコークスの見掛けの嵩密度を演算
し、その嵩密度を用いてコークス切出量の設定値を補正
し、プリチャンバー2のコークスレベルを制御する。 【効果】 コークス切出し量の変動を抑制して熱回収効
率を高位で安定維持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コークス乾式消火設
備の冷却塔からのコークス切出量自動制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、コークス炉から窯出しされた赤熱
コークスの消火は、赤熱コークスを積載した消火車を消
火塔に移動させ、上部から大量の水を散水して消火する
湿式消火が採用されていた。しかしながら、赤熱コーク
スの湿式消火は、赤熱コークスの保有する膨大な熱量が
蒸気となって大気中に逃散するばかりでなく、発生する
水蒸気に同伴されて粉コークスが周囲近郊に飛散して公
害問題を惹起することとなる。このため、最近の赤熱コ
ークスの消火は、赤熱コークスの保有する膨大な熱量の
有効利用、コークスの品質向上、粉塵公害の問題を解決
ないしは低減できるコークス乾式消火が主流になってい
る。
【0003】コークス乾式消火設備は、コークス炉で乾
留した赤熱コークスをバケット台車に搭載したコークバ
ケットに受け、プリチャンバーと冷却室からなる乾式消
火塔の頂部に巻上機によりコークバケットを巻上げ、プ
リチャンバー頂部の装入蓋を開放して装入し、プリチャ
ンバー下方の冷却室下部に設けた不活性ガス吹込み口か
ら導入される循環不活性ガスと熱交換させて200℃前
後まで冷却したのち、底部の切出しゲートから順次一定
量づつ切出して高炉に搬送している。赤熱コークスと熱
交換して800℃近くまで昇温した不活性ガスは、プリ
チャンバーと冷却室との境界部の周囲に設けた小煙道か
らプリチャンバー外周壁内の円環煙道を経て煙道に至
り、煙道内に設けた除塵格子煉瓦からなる一次除塵器で
一次除塵されたのち、廃熱ボイラーに導入して熱回収
し、サイクロン等で二次除塵して循環ブロワーにより再
度冷却室下部に設けた不活性ガス吹込み口から吹込まれ
る。
【0004】コークス乾式消火設備の冷却塔底部の切出
しゲートからのコークス切出量は、通常コークス乾式消
火設備のオペレータがコークス炉の窯出し作業の進行状
況とプリチャンバー内のコークス在庫量を確認して設定
し、これらの状況の変化に応じて随時切出量の設定値を
変更するという方法が採用されていた。しかし、このよ
うなオペレータによる操作には、自ら限界があり、頻繁
な設定値の変更を余儀なくされ、熱的なバランスを欠く
などの問題があった。
【0005】また、他の方法としては、コークス乾式消
火設備の冷却塔へ赤熱コークスを装入の都度切出量を設
定し、ついで運転中の任意時点における赤熱コークス層
のレベル測定値とこの時点から窯出し作業の予定休止時
までの運転時間とによって自動的に切出量を修正する方
法(特開昭53−57201号公報)、単位時間当たり
の所要コークス切出量をコークス切出速度として設定
し、コークス切出し装置の切出し信号から所要の経過時
間内におけるコークス切出し信号数からコークス切出速
度を演算し、コークス切出速度設定と1回当たりのコー
クス切出し量とから基準コークス所要切出し時間間隔を
算出し、該基準コークス所要切出し時間間隔と前記コー
クス切出速度とからコークス所要切出し時間間隔を演算
出力してコークス切出し装置を作動させ、コークス切出
し量を所要切出し量に一致させる方法(特開昭57−7
8482号公報)、コークス押出作業予定に基づき所定
時間における赤熱コークスの冷却塔装入速度を冷却コー
クスの切出量として設定すると共に、プリチャンバー内
の赤熱コークス在庫量を測定した予め設定した在庫量の
目標範囲と比較し、前記在庫量が目標範囲を外れたとき
には、切出量設定値を自動的に補正する方法(特開平1
−132687号公報)等が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭53−57
201号公報に開示の方法は、コークス窯出し作業の休
止時においてもコークス乾式消火設備における冷却コー
クスの切出しを継続することを目的としたものであり、
切出量設定の自動化は達成されたが、前記窯出し作業の
休止直前におけるプリチャンバー内赤熱コークスの在庫
レベルを制御目標とするため、必然的に切出量をある制
御同期毎に大幅に変更することになり、系内の熱的バラ
ンスが乱れ、発生蒸気量の変動ならびに熱回収効率の低
下を助長するという問題がある。また、前記窯出し作業
の休止直前におけるプリチャンバー内在庫レベルの目標
値にもよるが、窯出し作業時刻のバラツキにより窯出し
作業の休止直前にコークス乾式消火設備への赤熱コーク
ス装入が集中した場合の危険性も考えられる。
【0007】また、特開昭57−78482号公報に開
示の方法は、1回当たりのコークス切出し量を常に一定
に設定しており、実際の1回当たりのコークス切出し量
がコークス粒径の変化等による嵩密度差等によって誤差
が生じた場合、プリチャンバー内コークスレベルが変動
し、必然的に切出量をある制御同期毎に大幅に変更する
ことになり、系内の熱的バランスが乱れ、発生蒸気量の
変動ならびに熱回収効率の低下を助長する。さらに、特
開平1−132687号公報に開示の方法は、赤熱コー
クスの冷却塔装入速度を冷却コークスの切出量として設
定するため、実際にはプリチャンバー内部や冷却塔内部
での摩耗等によって発生する粉コークスの一部が循環ガ
スに同伴され、煙道の一次除塵器およびサイクロンによ
って粉コークスとして分離される。このため、赤熱コー
クスの冷却塔装入量と冷却コークスの切出量は、等量で
はあり得ない。したがって、赤熱コークスの冷却塔装入
速度を冷却コークスの切出量として設定すれば、必然的
にプリチャンバーの在庫量にずれが生じ、自動とはいっ
ても頻繁に切出量を変更する必要がある。頻繁な切出量
の変更は、熱交換の速度変化に相当するため、安定的な
切出し温度を保持するという条件(熱交換できる最下限
の温度までコークスを冷却するという最大効率を追求す
る条件)の下では、循環ガス量の変動等を要し、熱回収
効率を悪化させるという欠点がある。
【0008】この発明の目的は、コークス乾式消火設備
における上記問題点を解消し、冷却塔からのコークス切
出し量の大幅な変更を防止し、熱回収効率の悪化を抑制
できるコークス乾式消火設備の切出量自動制御方法を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々試験検討を重ねた。その結果、コーク
ス乾式消火設備の冷却塔へのコークス装入量、冷却塔か
らのコークス切出し量およびプリチャンバー内コークス
レベルを測定し、実測した冷却塔からのコークス切出し
量に基づいてコークス切出し量を制御すると共に、プリ
チャンバー内コークスレベル測定毎にプリチャンバーお
よび冷却塔内コークスの見掛け嵩密度を演算し、その嵩
密度を用いてコークス切出し量の設定値を補正すること
によって、プリチャンバー内コークスレベルを制御で
き、コークス切出し量の大幅な変更を防止し、熱回収効
率の悪化を抑制できるとの結論に至り、この発明に到達
した。
【0010】すなわち本願の第1の発明は、コークス乾
式消火設備の冷却塔への計画装入コークス量に基づいて
コークス切出量を設定し、冷却塔からのコークス切出量
を自動制御する方法において、コークス搬送コンベア上
で切出しコークス量を測定し、その測定値に基づいてコ
ークス切出量を設定値に制御すると共に、プリチャンバ
ー内のコークスレベルを測定し、その測定毎にプリチャ
ンバーレベルと実測コークス切出量とからプリチャンバ
ーおよび冷却塔内のコークスの見掛けの嵩密度を演算
し、その嵩密度を用いてコークス切出量の設定値を補正
し、プリチャンバーのコークスレベルを制御することを
特徴とするコークス乾式消火設備の切出量自動制御方法
である。
【0011】また、本願の第2の発明は、コークス乾式
消火設備の冷却塔への計画装入コークス量に基づいてコ
ークス切出量を設定して切出量を自動制御する方法にお
いて、1窯毎の装入コークス量を測定し、その装入コー
クス量と当該窯の装入炭量とコークス搬送コンベア上で
測定したコークス切出量と計画装入コークス量を比較
し、最新のコークス歩留とコークス乾式消火設備内での
コークス歩留を演算し、最新のコークス歩留とコークス
乾式消火設備内でのコークス歩留と実績装入炭量に基づ
いて次回のコークス切出量を設定することを特徴とする
コークス乾式消火設備の切出量自動制御方法である。
【0012】
【作用】この発明においては、コークス搬送コンベア上
で切出しコークス量を測定し、その測定値に基づいてコ
ークス切出量を制御するから、冷却塔から所定量のコー
クスを正確に切出すことができ、コークス切出し量の大
幅な変更を防止することが可能となる。また、プリチャ
ンバー内のコークスレベルを測定し、その測定毎にプリ
チャンバーレベルと実測コークス切出量とからプリチャ
ンバーおよび冷却塔内のコークスの見掛けの嵩密度を演
算し、その嵩密度を用いてコークス切出量の設定値を補
正し、プリチャンバーのコークスレベルを制御するか
ら、コークス切出量の設定値が適正に補正され、プリチ
ャンバーのコークスレベルを所定レベルに制御でき、コ
ークス切出し量の大幅な変更を防止して熱回収効率の悪
化を抑制することができる。
【0013】また、この発明においては、冷却塔への1
窯毎の装入コークス量を測定し、その装入コークス量と
当該窯の装入炭量とコークス搬送コンベア上で測定した
コークス切出量と計画装入コークス量を比較し、最新の
コークス歩留とコークス乾式消火設備内でのコークス歩
留を演算し、最新のコークス歩留とコークス乾式消火設
備内でのコークス歩留と実績装入炭量に基づいて次回の
コークス切出量を設定するから、冷却塔への計画装入コ
ークス量および設定コークス切出量の予測精度を向上さ
せることができる。さらに、冷却塔への実測装入コーク
ス量とコークス乾式消火設備内でのコークス歩留を用い
てコークス切出量を設定することによって、コークス切
出し量を正確に設定でき、コークス切出し量の大幅な変
更を防止して熱回収効率の悪化を抑制することができ
る。
【0014】
【実施例】
実施例1 以下にこの発明方法の詳細を実施の一例を示す図1およ
び図2に基づいて説明する。図1はこの発明方法を実施
するコークス乾式消火設備の概略説明図、図2は冷却塔
からのコークス切出し制御の系統図である。図1におい
て、1はプリチャンバー2と冷却室3からなる冷却塔、
4はバケット台車、5はバケット台車4に積載移動する
コークバケットで、図示しないコークス炉で窯出しされ
た赤熱コークスは、コークバケット5に積込まれてバケ
ット台車4により巻上げ位置に移動し、巻上機6により
コークバケット5を巻上げてプリチャンバー2上まで横
行し、装入蓋7を開放してコークバケット5内の赤熱コ
ークスがプリチャンバー2内に装入される。
【0015】8は冷却室3の下部に設けた循環不活性ガ
ス吹込み口で、吹込まれた循環不活性ガスは、冷却室3
内で降下するコークスと熱交換して800℃程度まで昇
温し、プリチャンバー2と冷却室3との境界の円周方向
に開口した小煙道を経てプリチャンバー2外周の円環煙
道9から煙道10に至り、一次除塵されたのち廃熱ボイ
ラー11で熱回収され、サイクロン12で再度除塵され
たのち、循環ブロワ13により冷却室3の下部の循環不
活性ガス吹込み口8から吹込まれる。14は冷却室3の
底部に設けたコークス切出し装置で、循環不活性ガスと
熱交換して200℃程度まで冷却されたコークスを切出
し、搬送コンベア15で次工程に搬送するよう構成され
ている。16は搬送コンベア15に設けた切出しコーク
ス秤量器で、コークス切出し装置14で切出されるコー
クス切出し量を測定する。17は巻上機6に設けたロー
ドセル等で構成される装入コークス秤量器、18はプリ
チャンバー2の上部に設けたマイクロ波等を利用した連
続式プリチャンバーレベル計で、連続的にプリチャンバ
ー2内コークスレベルを連続的に測定する。19、20
はガンマー線等使用したプリチャンバー内レベル計で、
プリチャンバー内レベル計19により下限レベルを切っ
たかどうか、プリチャンバー内レベル計20により上限
レベルを超えたかどうかを測定する。
【0016】次に上記コークス乾式消火設備における本
発明のコークス切出量の自動制御方法を図2に基づいて
説明する。先ず、予め窯出しスケジュール設定器22に
当日と翌日のコークス窯出し作業予定を登録しておく
と、コークス装入量演算器21は窯出しスケジュール設
定器22の窯出しスケジュールからコークス乾式消火設
備への計画コークス装入量を演算し、コークス切出し量
演算器24に出力する。また、コークス嵩密度演算器2
3は、切出しコークス秤量器16から入力されるコーク
ス切出し量およびプリチャンバーレベル計18およびプ
リチャンバー内レベル計19、20から入力されるプリ
チャンバー内コークスレベルの変動に基づき、プリチャ
ンバー2および冷却室3内のコークス嵩密度を演算し、
コークス切出し量演算器24に出力する。コークス切出
し量演算器24は、コークス嵩密度演算器23から入力
される実績コークス嵩密度と、コークス装入量演算器2
1から入力される計画コークス装入量からプリチャンバ
ー2内コークスレベルを所定の時間内で、所定のレベル
範囲内に維持するコークス切出し装置14の切出し回
数、切出し量を演算して設定し制御する。また、コーク
ス切出し量演算器24は、切出しコークス秤量器16か
ら入力される実測コークス切出し量と設定コークス切出
し量を比較し、その差に基づいて設定コークス切出し量
を補正する。
【0017】コークス歩留演算器25は、上位のコンピ
ュータ26から入力される各窯に装入された実績装炭量
を記憶しておき、その窯からバケット台車4のコークバ
ケット5に窯出しされ、巻上機6の装入コークス秤量器
17で測定されたコークバケット5の全体重量からコー
クバケット5の風袋を差し引いたコークス窯出し量を演
算し、装炭量とコークス窯出し量から窯毎のコークス歩
留を計算し、コークス装入量演算器21に出力する。コ
ークス装入量演算器21は、コークス歩留演算器25か
ら入力されるコークス歩留を用いて次回のコークス窯出
し計画時の窯出しコークス量予測において、コークス乾
式消火設備への計画コークス装入量計算に使用する。こ
れによって計画コークス装入量の予測精度を向上させる
ことができる。さらに、コークス歩留演算器25は、装
入コークス秤量器17による実際のコークス装入量と、
切出しコークス秤量器16による実際のコークス切出し
量から冷却塔1内でのコークス歩留を演算し、コークス
切出し量演算器24に出力する。コークス切出し量演算
器24は、この冷却塔1内でのコークス歩留を用いて装
入コークス秤量器17による装入コークス量からコーク
ス切出し量を設定することによって、プリチャンバー内
コークスレベルの目標からのズレを低減させることがで
きる。
【0018】実施例2 実施例1に記載の本発明方法を用いコークス切出し量を
自動制御した場合の窯出し開始からの経過時間とプリチ
ャンバー内コークスレベル、プリチャンバー在庫量、コ
ークス切出し量、熱回収効率の変化を測定した。その結
果を図3に示す。なお、プリチャンバー内コークスレベ
ルは、窯出し開始時点で0%(下限)、窯出し終了時点
で100%(上限)となるよう制御した。また、比較の
ため、従来法としてプリチャンバー内コークスレベルに
対応してコークス切出し量を制御した場合の窯出し開始
からの経過時間とプリチャンバー内コークスレベル、プ
リチャンバー在庫量、コークス切出し量、熱回収効率の
変化を測定した。その結果を図4に示す。なお、プリチ
ャンバー内コークスレベルは、本発明方法と同様に窯出
し開始時点で0%(下限)、窯出し終了時点で100%
(上限)となるよう制御した。
【0019】図3に示すとおり、本発明方法では、窯出
し開始後20分でプリチャンバー内コークスレベルの変
化と実際のコークス切出し量および設定コークス切出し
量を比較し、プリチャンバー内コークスレベルが目標に
対して高レベルであり、設定に比較して実際の切出しコ
ークスの嵩密度が高かったので、設定コークス切出し量
を修正してコークス切出し量を上昇させている。次に、
窯出し開始後40分でも窯出し開始後20分と同様にプ
リチャンバー内コークスレベルおよび切出しコークスの
嵩密度が高かったので、設定コークス切出し量を修正し
てコークス切出し量を上昇させている。さらに、窯出し
開始後1時間の時点では、プリチャンバー在庫量とプリ
チャンバー内コークスレベルがずれてきたため、設定コ
ークス切出し量はそのままでプリチャンバー在庫量を直
近のコークスの嵩密度で見直している。そして窯出し開
始後約2時間50分弱で窯出しが終了している。ついで
窯出し終了後約25分では、プリチャンバー在庫量の見
直しを実施し、同時にプリチャンバー内コークスレベル
が目標に比べて低かったので、設定コークス切出し量を
修正してコークス切出し量を低下させている。窯出し終
了から約1時間30分経過後に再度次の窯出しが開始さ
れている。このようにコークス切出し量の実測値をコー
クス切出し設定量と比較することによって、プリチャン
バー内コークスレベルやプリチャンバー在庫量の補正の
頻度を多くすることが可能となり、プリチャンバー内コ
ークスレベルやプリチャンバー在庫量の精度が向上し、
コークス切出し量の変動を抑制できる。
【0020】図4に示すとおり、従来法では、窯出し開
始後1時間でプリチャンバー内コークスレベルが目標に
対して高レベルであることを検知したため、設定コーク
ス切出し量を修正してコークス切出し量を上昇させてい
る。これに伴って熱回収効率が大幅に低下している。次
に窯出し開始後1時間でコークス切出し量を上昇させた
にもかかわらずプリチャンバー内コークスレベルが上昇
を続け、窯出し開始後2時間30分で上限を超えてしま
ったので、設定コークス切出し量を修正してコークス切
出し量を上昇させ、プリチャンバー内コークスレベル上
限のままで窯出し開始後約2時間50分弱の窯出しが終
了まで操業を継続している。ここでもコークス切出し量
の変動により熱回収効率が低下している。さらに、窯出
し終了後1時間10分強の時点では、プリチャンバー内
コークスレベルが目標に対して低下し過ぎたため、設定
コークス切出し量を修正してコークス切出し量を低下さ
せており、ここでもかなりの熱回収効率の低下が見られ
る。また、窯出し終了から約1時間30分経過後に再度
次の窯出しが開始されているが、その10分後にプリチ
ャンバー内コークスレベルが目標に対して上昇し過ぎた
ため、それを是正すべく設定コークス切出し量を修正し
てコークス切出し量を上昇させている。このようにプリ
チャンバー内コークスレベルに対応してコークス切出し
量を制御する従来法は、実際のコークス切出し量を見て
いない限り、コークス嵩密度およびコークス乾式消火設
備内でのコークス歩留の変動によって、制御対象のプリ
チャンバー内コークスレベルにズレが発生し、これがコ
ークス切出し量の変動へと繋がり、熱回収効率に悪影響
を与えている。
【0021】図3および図4中の経過時間と熱回収効率
との関係を示すグラフの斜線部分の面積を比較すれば明
らかなとおり、図3に示す本発明法の場合は、熱回収効
率の低下が大幅に抑制されている。さらに、図3の本発
明法の場合は、各窯への装炭量と受骸コークス量からの
コークス歩留を利用したコークス乾式消火設備への計画
コークス装入量の補正は実施されておらず、この方法の
実施によりさらに予測精度が向上するので、コークス乾
式消火設備の熱回収効率は高位で安定維持することが可
能となる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明方法によれ
ば、プリチャンバー内コークスレベルの誤差を防止して
プリチャンバー内コークスレベルを目標レベルに制御で
き、コークス切出し量の変動を抑制して熱回収効率を高
位で安定維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明方法を実施するコークス乾式消火設備
の概略説明図である。
【図2】冷却塔からのコークス切出し制御の系統図であ
る。
【図3】実施例2の本発明方法を用いコークス切出し量
を自動制御した場合の、窯出し開始からの経過時間とプ
リチャンバー内コークスレベル、プリチャンバー在庫
量、コークス切出し量、熱回収効率との関係を示すグラ
フである。
【図4】実施例2の従来法を用いコークス切出し量を自
動制御した場合の、窯出し開始からの経過時間とプリチ
ャンバー内コークスレベル、プリチャンバー在庫量、コ
ークス切出し量、熱回収効率との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 冷却塔 2 プリチャンバー 3 冷却室 4 バケット台車 5 コークバケット 6 巻上機 7 装入蓋 8 循環不活性ガス吹込み口 9 円環煙道 10 煙道 11 廃熱ボイラー 12 サイクロン 13 循環ブロワ 14 コークス切出し装置 15 搬送コンベア 16 切出しコークス秤量器 17 装入コークス秤量器 18 連続式プリチャンバーレベル計 19、20 プリチャンバー内レベル計 21 コークス装入量演算器 22 窯出しスケジュール設定器 23 コークス嵩密度演算器 24 コークス切出し量演算器 25 コークス歩留演算器 26 上位のコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 隆 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属工 業株式会社和歌山製鉄所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス乾式消火設備の冷却塔への装入
    コークス量に基づいてコークス切出量を設定し、冷却塔
    からのコークス切出量を自動制御する方法において、コ
    ークス搬送コンベア上で切出しコークス量を測定し、そ
    の測定値に基づいてコークス切出量を制御すると共に、
    プリチャンバー内のコークスレベルを複数点あるいは連
    続的に測定し、その測定毎にプリチャンバーおよび冷却
    塔内のコークスの見掛けの嵩密度を演算し、その嵩密度
    を用いてコークス切出量の設定値を補正し、プリチャン
    バーのコークスレベルを制御することを特徴とするコー
    クス乾式消火設備の切出量自動制御方法。
  2. 【請求項2】 コークス乾式消火設備の冷却塔への装入
    コークス量に基づいてコークス切出量を設定して切出量
    を自動制御する方法において、1窯毎の装入コークス量
    を測定し、その装入コークス量と当該窯の装入炭量とコ
    ークス搬送コンベア上で測定したコークス切出量と計画
    装入コークス量を比較し、最新のコークス歩留とコーク
    ス乾式消火設備内でのコークス歩留を演算し、最新のコ
    ークス歩留とコークス乾式消火設備内でのコークス歩留
    と実績装入炭量に基づいて次回のコークス切出量を設定
    することを特徴とするコークス乾式消火設備の切出量自
    動制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008530287A (ja) * 2005-02-16 2008-08-07 シャルカー アイゼンヒュッテ マシーネンファブリーク ゲーエムベーハー コークス消火車及びコークスの重量を測定するための方法
KR100983369B1 (ko) * 2003-12-23 2010-09-20 주식회사 포스코 장입탄 밀도 증가를 위한 정량 오일 공급장치
KR101142494B1 (ko) * 2004-12-22 2012-05-07 주식회사 포스코 코크스 건식 소화설비의 코크스 온도 조절장치
CN107163958A (zh) * 2017-06-30 2017-09-15 包头钢铁(集团)有限责任公司 一种焦炉干、湿交替的撵产方法

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