JP2650610B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents
ゴルフクラブヘッドInfo
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- JP2650610B2 JP2650610B2 JP5248195A JP24819593A JP2650610B2 JP 2650610 B2 JP2650610 B2 JP 2650610B2 JP 5248195 A JP5248195 A JP 5248195A JP 24819593 A JP24819593 A JP 24819593A JP 2650610 B2 JP2650610 B2 JP 2650610B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、アイアンあるいはパタ
ーなどのゴルフクラブヘッドに関する。
ーなどのゴルフクラブヘッドに関する。
【０００２】
【従来の技術】ゴルフクラブヘッドは、ゴルフボールの
打撃面であるフェース、バック、ソール、トップ、ヒー
ル、トウおよびシャフトが取付けられるネックなどの部
分を有している。従来、アイアンあるいはパターなどの
ヘッドは、前記各部分を含む全体が鉄などを材料として
一体に鍛造されたものであった。しかし、全体が同一の
材料からなるヘッドでは、ショット時にぶれも生じやす
く、いわゆるスイートエリアが狭い。スイートエリアと
は、フェースにおいて、ショットされたボールが安定し
て真っ直ぐよく飛ぶ領域のことである。スイートエリア
を広くするには、ヘッドの重量配分をフェースに対して
周辺部に集中させればよいことが知られている。また、
ショットされたボールが上がりやすくしたり、球足を長
くしたりするには、低重心にすればよい。
打撃面であるフェース、バック、ソール、トップ、ヒー
ル、トウおよびシャフトが取付けられるネックなどの部
分を有している。従来、アイアンあるいはパターなどの
ヘッドは、前記各部分を含む全体が鉄などを材料として
一体に鍛造されたものであった。しかし、全体が同一の
材料からなるヘッドでは、ショット時にぶれも生じやす
く、いわゆるスイートエリアが狭い。スイートエリアと
は、フェースにおいて、ショットされたボールが安定し
て真っ直ぐよく飛ぶ領域のことである。スイートエリア
を広くするには、ヘッドの重量配分をフェースに対して
周辺部に集中させればよいことが知られている。また、
ショットされたボールが上がりやすくしたり、球足を長
くしたりするには、低重心にすればよい。
【０００３】そこで、このようなヘッドの重量配分を実
現しようと、従来は、ヘッドのバック側に凹状のキャビ
ティを形成することが行われている。しかし、全体が一
体のヘッドでは、重量配分の設定には限界がある。ま
た、ヘッド全体を重くせずに、ヘッド全体の重心をより
下方に位置させるために、例えば、チタン合金からなる
ヘッド本体のバック側の下部にベリリウム銅合金からな
るウェイトを固定したヘッドも提案されている。しか
し、単にヘッド本体のバック側の下部にウェイトを固定
するのでは、スイートエリアの拡大に限界がある。さら
に、例えば実開昭６２−９２８５７号公報には、ヘッド
本体のバック側に環状のウェイト部材を固定したヘッド
が記載されている。このヘッドの構成によれば、よりス
イートエリアを拡大できる。
現しようと、従来は、ヘッドのバック側に凹状のキャビ
ティを形成することが行われている。しかし、全体が一
体のヘッドでは、重量配分の設定には限界がある。ま
た、ヘッド全体を重くせずに、ヘッド全体の重心をより
下方に位置させるために、例えば、チタン合金からなる
ヘッド本体のバック側の下部にベリリウム銅合金からな
るウェイトを固定したヘッドも提案されている。しか
し、単にヘッド本体のバック側の下部にウェイトを固定
するのでは、スイートエリアの拡大に限界がある。さら
に、例えば実開昭６２−９２８５７号公報には、ヘッド
本体のバック側に環状のウェイト部材を固定したヘッド
が記載されている。このヘッドの構成によれば、よりス
イートエリアを拡大できる。
【０００４】しかし、ヘッド本体のバック側にウェイト
部材を設けたヘッドにおいては、ボールの方向性に限度
がある。これはショット時におけるボール位置とヘッド
の重心位置との距離が比較的長いことに起因する。すな
わち、ショット時に衝撃によりフェースがやや傾斜した
際、ヘッドの重心とボールとの距離が長くなるので、こ
の距離とショット時の衝撃力を乗じたトルクは大きくな
り、ヘッドがぶれやすくなる。
部材を設けたヘッドにおいては、ボールの方向性に限度
がある。これはショット時におけるボール位置とヘッド
の重心位置との距離が比較的長いことに起因する。すな
わち、ショット時に衝撃によりフェースがやや傾斜した
際、ヘッドの重心とボールとの距離が長くなるので、こ
の距離とショット時の衝撃力を乗じたトルクは大きくな
り、ヘッドがぶれやすくなる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
アイアンあるいはパターなどのヘッドは、全体が同一材
料で一体に形成されたものであったため、スイートエリ
アが狭い問題があった。また、ヘッド本体に別体のウェ
イトを固定したものもあるが、従来は、単にヘッド本体
のバック側の下部にウェイトを固定していたため、スイ
ートエリアの拡大に限界がある問題があった。さらに、
スイートエリアの拡大のために、ヘッド本体のバック側
に環状のウェイト部材を固定したヘッドもあるが、バッ
ク側にウェイト部材を設けるのでは、ヘッドがぶれやす
くなる。
アイアンあるいはパターなどのヘッドは、全体が同一材
料で一体に形成されたものであったため、スイートエリ
アが狭い問題があった。また、ヘッド本体に別体のウェ
イトを固定したものもあるが、従来は、単にヘッド本体
のバック側の下部にウェイトを固定していたため、スイ
ートエリアの拡大に限界がある問題があった。さらに、
スイートエリアの拡大のために、ヘッド本体のバック側
に環状のウェイト部材を固定したヘッドもあるが、バッ
ク側にウェイト部材を設けるのでは、ヘッドがぶれやす
くなる。
【０００６】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、製造上容易にヘッド全体の重量配分を良
好なものにでき、スイートエリアをいっそう拡大できる
とともに、ボールの打撃に伴うヘッドのぶれを抑制でき
るゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
とするもので、製造上容易にヘッド全体の重量配分を良
好なものにでき、スイートエリアをいっそう拡大できる
とともに、ボールの打撃に伴うヘッドのぶれを抑制でき
るゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、前記
目的を達成するために、ネックを有するヘッド本体のフ
ェース側の周辺部とバック側の周辺部とに、ヘッド本体
の材料よりも比重の大きい材料からなるウェイト入子を
それぞれ別個に設けたものである。
目的を達成するために、ネックを有するヘッド本体のフ
ェース側の周辺部とバック側の周辺部とに、ヘッド本体
の材料よりも比重の大きい材料からなるウェイト入子を
それぞれ別個に設けたものである。
【０００８】さらに、請求項２の発明は、バック側のウ
ェイト入子の下部にソールに延びるウェイトソール部を
設け、このウェイトソール部は、トウ側およびヒール側
で幅をより大きくしたものである。
ェイト入子の下部にソールに延びるウェイトソール部を
設け、このウェイトソール部は、トウ側およびヒール側
で幅をより大きくしたものである。
【０００９】
【作用】請求項１の発明のゴルフクラブヘッドは、ヘッ
ド本体のフェース側の周辺部とバック側の周辺部とに、
より比重の大きいウェイト入子をそれぞれ設けて、全体
の重量を大きくすることなく、ヘッドの重量配分をフェ
ースに対して周辺部に極力集中させ、スイートエリアを
拡大したものである。すなわち、ヘッドの３軸周りの慣
性モーメントが大きく増加されるので、ヘッドのスイー
トスポット（スイートエリアの中心）から外れた位置で
ボールを打撃しても、ヘッドの回転が起きにくくなり、
ボールの飛びの方向性がよくなる。これとともに、フェ
ース側のウェイト入れ子によってヘッドの重心はよりヘ
ッドのフェース寄りに位置するので、スイートスポット
から外れた位置でボールを打撃した際、フェースがボー
ルに対して傾斜してもボールの位置と重心との距離を可
及的に短くできるので、その際のトルクを可及的に小さ
くでき、この結果ヘッドを回転させる大きなモーメント
が発生せず、ヘッドのぶれおよびボールのサイドスピン
量が抑制される。しかも、フェース側のウェイト入れ子
とバック側のウェイト入れ子とを別個のものにすること
により、製造上フェース側とバック側との重量配分を自
在に設定でき、容易にヘッド全体の重量配分をより良好
なものにできるようにしている。
ド本体のフェース側の周辺部とバック側の周辺部とに、
より比重の大きいウェイト入子をそれぞれ設けて、全体
の重量を大きくすることなく、ヘッドの重量配分をフェ
ースに対して周辺部に極力集中させ、スイートエリアを
拡大したものである。すなわち、ヘッドの３軸周りの慣
性モーメントが大きく増加されるので、ヘッドのスイー
トスポット（スイートエリアの中心）から外れた位置で
ボールを打撃しても、ヘッドの回転が起きにくくなり、
ボールの飛びの方向性がよくなる。これとともに、フェ
ース側のウェイト入れ子によってヘッドの重心はよりヘ
ッドのフェース寄りに位置するので、スイートスポット
から外れた位置でボールを打撃した際、フェースがボー
ルに対して傾斜してもボールの位置と重心との距離を可
及的に短くできるので、その際のトルクを可及的に小さ
くでき、この結果ヘッドを回転させる大きなモーメント
が発生せず、ヘッドのぶれおよびボールのサイドスピン
量が抑制される。しかも、フェース側のウェイト入れ子
とバック側のウェイト入れ子とを別個のものにすること
により、製造上フェース側とバック側との重量配分を自
在に設定でき、容易にヘッド全体の重量配分をより良好
なものにできるようにしている。
【００１０】さらに、請求項２の発明のゴルフクラブヘ
ッドは、バック側のウェイト入子の下部にソールに延び
るウェイトソール部を設けて、全体の重心をより下方に
位置させ、また、トウ側およびヒール側でウェイトソー
ル部の幅をより大きくすることにより、ソールにおいて
も、重量配分をトウ側とヒール側とに振り分け、スイー
トエリアをさらに拡大したものである。なお、スイート
エリアの拡大とともに、低重心化により、ショットされ
たボールが上がりやすくなる。
ッドは、バック側のウェイト入子の下部にソールに延び
るウェイトソール部を設けて、全体の重心をより下方に
位置させ、また、トウ側およびヒール側でウェイトソー
ル部の幅をより大きくすることにより、ソールにおいて
も、重量配分をトウ側とヒール側とに振り分け、スイー
トエリアをさらに拡大したものである。なお、スイート
エリアの拡大とともに、低重心化により、ショットされ
たボールが上がりやすくなる。
【００１１】
【実施例】以下、本発明のゴルフクラブヘッドの第１実
施例について、図１から図３を参照しながら説明する。
この第１実施例のヘッドはアイアンクラブのものである
が、1aは前面のフェース、2aは後面のバック、3aは下面
のソール、4aは上面のトップ、5aは一側のヒール、6aは
他側のトウ、7aはシャフトを接続するネックである。そ
して、部品上、ヘッドは、ヘッド本体11a とウェイト入
子12a ，13a とからなっている。ヘッド本体11a は、チ
タン合金（比重ほぼ4.5 ）からなり、前記ネック7aを含
めてヘッドの多くの部分を形成するものである。また、
ウェイト入子12a ，13a は、ベリリウム銅合金（比重ほ
ぼ8.2 ）からなるが、一方のフェース側ウェイト入子12
a が前記フェース1aの一部を形成し、他方のバック側ウ
ェイト入子13a が前記バック2aおよびソール3aの一部を
形成するものである。
施例について、図１から図３を参照しながら説明する。
この第１実施例のヘッドはアイアンクラブのものである
が、1aは前面のフェース、2aは後面のバック、3aは下面
のソール、4aは上面のトップ、5aは一側のヒール、6aは
他側のトウ、7aはシャフトを接続するネックである。そ
して、部品上、ヘッドは、ヘッド本体11a とウェイト入
子12a ，13a とからなっている。ヘッド本体11a は、チ
タン合金（比重ほぼ4.5 ）からなり、前記ネック7aを含
めてヘッドの多くの部分を形成するものである。また、
ウェイト入子12a ，13a は、ベリリウム銅合金（比重ほ
ぼ8.2 ）からなるが、一方のフェース側ウェイト入子12
a が前記フェース1aの一部を形成し、他方のバック側ウ
ェイト入子13a が前記バック2aおよびソール3aの一部を
形成するものである。
【００１２】そして、前記ヘッド本体11a のフェース1a
側の周辺部には、環状の凹状の組込み溝14a が形成され
ている。この組込み溝14a は、後方へ向かって次第に幅
の広くなる蟻溝状になっている。そして、この組込み溝
14a 内に、環状の前記フェース側ウェイト入子12a が圧
入状態で嵌め込まれている。このフェース側ウェイト入
子12a は、蟻溝結合によりヘッド本体11a に確実に固定
されている。また、前記ヘッド本体11a のバック2a側の
周辺部にも、環状の凹状の組込み溝15a が形成されてい
る。この組込み溝15a は、ソール3aへ延び出た延出部16
a を有しており、さらに、この延出部16a のヒール5a側
およびトウ6a側の端部からフェース1aへ向けて延び出た
凹部17a ，18a を有している。さらに、組込み溝15a に
おけるフェース1a側の底部は、前方へ向かって次第に幅
の広くなる蟻溝部19a になっている。そして、この組込
み溝15a 内に、環状の前記バック側ウェイト入子13a が
圧入状態で嵌め込まれている。さらに、バック側ウェイ
ト入子13a は、組込み溝15a の延出部16a 内に嵌まるウ
ェイトソール部20a を下部に有しているとともに、この
ウェイトソール部20a から突出し延出部16a の凹部17a
，18a にそれぞれ嵌まる凸部21a ，22a を有してい
る。したがって、ウェイトソール部20a は、ヒール5a側
およびトウ6a側の幅がその間の部分の幅よりも大きくな
っている。また、バック側ウェイト入子13a の前側先端
部は、組込み溝15a の蟻溝部19a に嵌まる幅広部23a と
なっており、これにより、ヘッド本体11a とバック側ウ
ェイト入子13a とが互いに確実に固定されている。
側の周辺部には、環状の凹状の組込み溝14a が形成され
ている。この組込み溝14a は、後方へ向かって次第に幅
の広くなる蟻溝状になっている。そして、この組込み溝
14a 内に、環状の前記フェース側ウェイト入子12a が圧
入状態で嵌め込まれている。このフェース側ウェイト入
子12a は、蟻溝結合によりヘッド本体11a に確実に固定
されている。また、前記ヘッド本体11a のバック2a側の
周辺部にも、環状の凹状の組込み溝15a が形成されてい
る。この組込み溝15a は、ソール3aへ延び出た延出部16
a を有しており、さらに、この延出部16a のヒール5a側
およびトウ6a側の端部からフェース1aへ向けて延び出た
凹部17a ，18a を有している。さらに、組込み溝15a に
おけるフェース1a側の底部は、前方へ向かって次第に幅
の広くなる蟻溝部19a になっている。そして、この組込
み溝15a 内に、環状の前記バック側ウェイト入子13a が
圧入状態で嵌め込まれている。さらに、バック側ウェイ
ト入子13a は、組込み溝15a の延出部16a 内に嵌まるウ
ェイトソール部20a を下部に有しているとともに、この
ウェイトソール部20a から突出し延出部16a の凹部17a
，18a にそれぞれ嵌まる凸部21a ，22a を有してい
る。したがって、ウェイトソール部20a は、ヒール5a側
およびトウ6a側の幅がその間の部分の幅よりも大きくな
っている。また、バック側ウェイト入子13a の前側先端
部は、組込み溝15a の蟻溝部19a に嵌まる幅広部23a と
なっており、これにより、ヘッド本体11a とバック側ウ
ェイト入子13a とが互いに確実に固定されている。
【００１３】また、環状のバック側ウェイト入子13a に
囲まれた領域において、ヘッド本体11a のバック2a側に
は凹状のキャビティ26a が形成されている。バック側ウ
ェイト入子13a の内周面に重なるカバー部27a がヘッド
本体11a と一体にある。
囲まれた領域において、ヘッド本体11a のバック2a側に
は凹状のキャビティ26a が形成されている。バック側ウ
ェイト入子13a の内周面に重なるカバー部27a がヘッド
本体11a と一体にある。
【００１４】つぎに、前記ヘッドの製造方法について説
明する。ヘッド本体11a は基本的に鍛造により成形する
が、このとき同時に、あるいは、後加工の切削により組
込み溝14a ，15a を形成する。また、ウェイト入子12a
，13a も鍛造により成形する。そして、バック側ウェ
イト入子13a をヘッド本体11a のバック2a側の組込み溝
15a に冷間圧入する。この圧入に伴い、ウェイト入子13
a の先端部が最終的に塑性変形して、組込み溝15a の蟻
溝部19a に嵌まる幅広部23a が形成される。また、フェ
ース側ウェイト入子12a をヘッド本体11a のフェース1a
側の組込み溝14aに冷間圧入する。この圧入に伴い、や
はりウェイト入子12a が塑性変形して組込み溝14a に蟻
溝結合されることになる。そして、この圧入後、マシニ
ングセンターを用いたフライス加工により、キャビティ
26a を形成する。
明する。ヘッド本体11a は基本的に鍛造により成形する
が、このとき同時に、あるいは、後加工の切削により組
込み溝14a ，15a を形成する。また、ウェイト入子12a
，13a も鍛造により成形する。そして、バック側ウェ
イト入子13a をヘッド本体11a のバック2a側の組込み溝
15a に冷間圧入する。この圧入に伴い、ウェイト入子13
a の先端部が最終的に塑性変形して、組込み溝15a の蟻
溝部19a に嵌まる幅広部23a が形成される。また、フェ
ース側ウェイト入子12a をヘッド本体11a のフェース1a
側の組込み溝14aに冷間圧入する。この圧入に伴い、や
はりウェイト入子12a が塑性変形して組込み溝14a に蟻
溝結合されることになる。そして、この圧入後、マシニ
ングセンターを用いたフライス加工により、キャビティ
26a を形成する。
【００１５】このような第１実施例の構成によれば、チ
タン合金からなるヘッド本体11a のフェース1a側の周辺
部およびバック2a側の周辺部にそれぞれベリリウム銅合
金からなるウェイト入子12a ，13a を組み込むととも
に、ヘッド本体11a のバック2a側の中央部にキャビティ
26a を設けたので、ヘッド全体の重量を抑えながら、ヘ
ッドの重量配分をフェース1aに対し周辺部に大きく集中
させられる。このことから、ヘッドの３軸周りの慣性モ
ーメントが大きく増加されるので、ヘッドのスイートス
ポットから外れた位置でボールを打撃しても、ヘッドの
回転が起きにくく なり、ボールの飛びの方向性がよくな
り、スイートエリアが大幅に拡大する。一方、フェース
側ウェイト入れ子12a によってヘッドの重心はよりフェ
ース1a寄りに位置するので、スイートスポットから外れ
た位置でボールを打撃した際、フェース1aがボールに対
して傾斜してもボールの位置と重心との距離を可及的に
短くできるので、その際のトルク（ボールの位置と重心
との距離にショット時の衝撃力を乗じたもの）を可及的
に小さくでき、この結果ヘッドを回転させる大きなモー
メントが発生せず、ボールの打撃に伴うヘッドのぶれお
よびボールのサイドスピン量を抑制できる。こうして、
フェースの広い範囲において、ショットされたボールが
安定して真っ直ぐよく飛ぶようになる。そして、フェー
ス側ウェイト入れ子12a とバック側ウェイト入れ子13a
とが別個のものになっていることにより、製造上フェー
ス側とバック側との重量配分を自在に設定でき、容易に
ヘッド全体の重量配分をより良好なものにできる。さら
に、バック側ウェイト入子13a にソール3aへ延びるウェ
イトソール部20a を形成したので、ヘッド全体の重心を
より下方にできる。そのうえ、ウェイトソール部20a
は、トウ6a側およびヒール5a側の幅をより大きくしたの
で、ソール3aにおいても、重量配分がトウ6aおよびヒー
ル5a側に振り分けられることにより、スイートエリアが
さらにいっそう拡大する。また、ウェイトソール部20a
による低重心化によって、ショットされたボールが上が
りやすくなるとともに、球足が長くかつ安定したものと
なる。こうして、ボールをコントロールしやすいクラブ
とできる。
タン合金からなるヘッド本体11a のフェース1a側の周辺
部およびバック2a側の周辺部にそれぞれベリリウム銅合
金からなるウェイト入子12a ，13a を組み込むととも
に、ヘッド本体11a のバック2a側の中央部にキャビティ
26a を設けたので、ヘッド全体の重量を抑えながら、ヘ
ッドの重量配分をフェース1aに対し周辺部に大きく集中
させられる。このことから、ヘッドの３軸周りの慣性モ
ーメントが大きく増加されるので、ヘッドのスイートス
ポットから外れた位置でボールを打撃しても、ヘッドの
回転が起きにくく なり、ボールの飛びの方向性がよくな
り、スイートエリアが大幅に拡大する。一方、フェース
側ウェイト入れ子12a によってヘッドの重心はよりフェ
ース1a寄りに位置するので、スイートスポットから外れ
た位置でボールを打撃した際、フェース1aがボールに対
して傾斜してもボールの位置と重心との距離を可及的に
短くできるので、その際のトルク（ボールの位置と重心
との距離にショット時の衝撃力を乗じたもの）を可及的
に小さくでき、この結果ヘッドを回転させる大きなモー
メントが発生せず、ボールの打撃に伴うヘッドのぶれお
よびボールのサイドスピン量を抑制できる。こうして、
フェースの広い範囲において、ショットされたボールが
安定して真っ直ぐよく飛ぶようになる。そして、フェー
ス側ウェイト入れ子12a とバック側ウェイト入れ子13a
とが別個のものになっていることにより、製造上フェー
ス側とバック側との重量配分を自在に設定でき、容易に
ヘッド全体の重量配分をより良好なものにできる。さら
に、バック側ウェイト入子13a にソール3aへ延びるウェ
イトソール部20a を形成したので、ヘッド全体の重心を
より下方にできる。そのうえ、ウェイトソール部20a
は、トウ6a側およびヒール5a側の幅をより大きくしたの
で、ソール3aにおいても、重量配分がトウ6aおよびヒー
ル5a側に振り分けられることにより、スイートエリアが
さらにいっそう拡大する。また、ウェイトソール部20a
による低重心化によって、ショットされたボールが上が
りやすくなるとともに、球足が長くかつ安定したものと
なる。こうして、ボールをコントロールしやすいクラブ
とできる。
【００１６】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記第１実施例のヘッドはアイアンクラブのものであっ
たが、図４に示す第２実施例のように、パターのヘッド
にも、本発明を適用できる。図４に示す符号において、
前記第１実施例と対応する部分に対しては同一数字を用
い、これに添字b を付してある。
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記第１実施例のヘッドはアイアンクラブのものであっ
たが、図４に示す第２実施例のように、パターのヘッド
にも、本発明を適用できる。図４に示す符号において、
前記第１実施例と対応する部分に対しては同一数字を用
い、これに添字b を付してある。
【００１７】さらに、ヘッド本体やウェイト入子の材料
は前記実施例のものに限らない。例えば、ヘッド本体の
材料としては、チタン合金の他に、純チタンあるいはア
ルミニウムなどが用いられる。また、ウェイト入子の材
料としては、ベリリウム銅合金の他に、他の銅合金ある
いはステンレス鋼（比重ほぼ7.9 ）などが用いられる。
さらに、前記実施例では、フェース側ウェイト入子およ
びバック側ウェイト入子をそれぞれ全体が繋がった環状
のものとしたが、ウェイト入子は、ヘッド本体のフェー
ス側の周辺部あるいはバック側の周辺部において、適宜
分割して配するなどしてもよい。また、ヘッド全体の形
状も前記実施例のものに限らず、様々に設定できる。
は前記実施例のものに限らない。例えば、ヘッド本体の
材料としては、チタン合金の他に、純チタンあるいはア
ルミニウムなどが用いられる。また、ウェイト入子の材
料としては、ベリリウム銅合金の他に、他の銅合金ある
いはステンレス鋼（比重ほぼ7.9 ）などが用いられる。
さらに、前記実施例では、フェース側ウェイト入子およ
びバック側ウェイト入子をそれぞれ全体が繋がった環状
のものとしたが、ウェイト入子は、ヘッド本体のフェー
ス側の周辺部あるいはバック側の周辺部において、適宜
分割して配するなどしてもよい。また、ヘッド全体の形
状も前記実施例のものに限らず、様々に設定できる。
【００１８】
【発明の効果】請求項１の発明によれば、ヘッド本体の
フェース側の周辺部とバック側の周辺部とに、ヘッド本
体の材料よりも比重の大きい材料からなるウェイト入子
をそれぞれ別個に設けたので、全体の重量を大きくする
ことなく、ヘッドの重量配分をフェースに対して周辺部
に大きく集中させることができ、ヘッドの３軸周りの慣
性モーメントが大きく増加されることにより、ヘッドの
スイートスポットから外れた位置でボールを打撃して
も、ヘッドの回転が起きにくくなり、ボールの飛びの方
向性がよくなり、スイートエリアを大幅に拡大できる。
また、フェース側のウェイト入れ子によってヘッドの重
心はよりヘッドのフェース寄りに位置するので、スイー
トスポットから外れた位置でボールを打撃した際、フェ
ースがボールに対して傾斜してもボールの位置と重心と
の距離を可及的に短くできるので、その際のトルクを可
及的に小さくでき、この結果ヘッドを回転させる大きな
モーメントが発生せず、ヘッドのぶれおよびボールのサ
イドスピン量を抑制できる。しかも、フェース側のウェ
イト入れ子とバック側のウェイト入れ子とが別個のもの
になっていることにより、製造上フェース側とバック側
との重量配分を自在に設定でき、容易にヘッド全体の重
量配分をより良好なものにできる。
フェース側の周辺部とバック側の周辺部とに、ヘッド本
体の材料よりも比重の大きい材料からなるウェイト入子
をそれぞれ別個に設けたので、全体の重量を大きくする
ことなく、ヘッドの重量配分をフェースに対して周辺部
に大きく集中させることができ、ヘッドの３軸周りの慣
性モーメントが大きく増加されることにより、ヘッドの
スイートスポットから外れた位置でボールを打撃して
も、ヘッドの回転が起きにくくなり、ボールの飛びの方
向性がよくなり、スイートエリアを大幅に拡大できる。
また、フェース側のウェイト入れ子によってヘッドの重
心はよりヘッドのフェース寄りに位置するので、スイー
トスポットから外れた位置でボールを打撃した際、フェ
ースがボールに対して傾斜してもボールの位置と重心と
の距離を可及的に短くできるので、その際のトルクを可
及的に小さくでき、この結果ヘッドを回転させる大きな
モーメントが発生せず、ヘッドのぶれおよびボールのサ
イドスピン量を抑制できる。しかも、フェース側のウェ
イト入れ子とバック側のウェイト入れ子とが別個のもの
になっていることにより、製造上フェース側とバック側
との重量配分を自在に設定でき、容易にヘッド全体の重
量配分をより良好なものにできる。
【００１９】さらに、請求項２の発明によれば、バック
側のウェイト入子の下部にソールに延びるウェイトソー
ル部を設けたので、全体の重心をより下方に位置させる
ことができ、これにより、ショットされたボールが上が
りやすくでき、また、ウェイトソール部は、トウ側およ
びヒール側で幅をより大きくし、ソールにおいても、重
量配分をトウ側とヒール側とに振り分けたので、スイー
トエリアをさらに拡大できる。
側のウェイト入子の下部にソールに延びるウェイトソー
ル部を設けたので、全体の重心をより下方に位置させる
ことができ、これにより、ショットされたボールが上が
りやすくでき、また、ウェイトソール部は、トウ側およ
びヒール側で幅をより大きくし、ソールにおいても、重
量配分をトウ側とヒール側とに振り分けたので、スイー
トエリアをさらに拡大できる。
【図１】本発明のゴルフクラブヘッドの第１実施例を示
すもので、バック側の斜視図である。
すもので、バック側の斜視図である。
【図２】同上フェース側の斜視図である。
【図３】同上断面図である。
【図４】本発明のゴルフクラブヘッドの第２実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
1a，1b フェース 2a，2b バック 3a，3b ソール 5a ヒール 6a トウ 7a ネック 11a ，11b ヘッド本体 12a ，12b フェース側ウェイト入子 13a ，13b バック側ウェイト入子 20a ，20b ウェイトソール部
Claims (2)
- 【請求項１】 ネックを有するヘッド本体のフェース側
の周辺部とバック側の周辺部とに、ヘッド本体の材料よ
りも比重の大きい材料からなるウェイト入子をそれぞれ
別個に設けたことを特徴とするゴルフクラブヘッド。 - 【請求項２】 バック側のウェイト入子の下部にソール
に延びるウェイトソール部を設け、このウェイトソール
部は、トウ側およびヒール側で幅をより大きくしたこと
を特徴とする請求項１記載のゴルフクラブヘッド。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5248195A JP2650610B2 (ja) | 1993-10-04 | 1993-10-04 | ゴルフクラブヘッド |
| US08/250,431 US5564705A (en) | 1993-05-31 | 1994-05-27 | Golf club head with peripheral balance weights |
| US08/584,946 US5613917A (en) | 1993-05-31 | 1996-01-16 | Golf club head with peripheral balance weights |
| US08/584,947 US5599243A (en) | 1993-05-31 | 1996-01-16 | Golf club head with peripheral weight |
| US08/586,294 US5593356A (en) | 1993-05-31 | 1996-01-16 | Golf club head with peripheral weights |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5248195A JP2650610B2 (ja) | 1993-10-04 | 1993-10-04 | ゴルフクラブヘッド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07100233A JPH07100233A (ja) | 1995-04-18 |
| JP2650610B2 true JP2650610B2 (ja) | 1997-09-03 |
Family
ID=17174619
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5248195A Expired - Fee Related JP2650610B2 (ja) | 1993-05-31 | 1993-10-04 | ゴルフクラブヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2650610B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005334648A (ja) | 2004-04-21 | 2005-12-08 | Acushnet Co | 変移する中空タイプのゴルフクラブ |
| US20110081986A1 (en) * | 2009-10-01 | 2011-04-07 | Nike, Inc. | Golf clubs and golf club heads having a removable mass ring |
| JP6711175B2 (ja) * | 2016-06-30 | 2020-06-17 | 住友ゴム工業株式会社 | アイアン型ゴルフクラブヘッド |
| CN110293311B (zh) | 2019-05-30 | 2020-06-02 | 北京理工大学 | 一种机器人用高精度减速器双联齿生产装置及使用方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE2443414C2 (de) * | 1974-09-11 | 1983-05-19 | Beiersdorf Ag, 2000 Hamburg | Verfahren zur Herstellung von selbstklebend ausgerüsteten Produkten |
| JPS60185311A (ja) * | 1984-12-24 | 1985-09-20 | 株式会社 徳力本店 | ガバナ用電気接点の溶接装置 |
-
1993
- 1993-10-04 JP JP5248195A patent/JP2650610B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07100233A (ja) | 1995-04-18 |
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Legal Events
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