JP2648941C - - Google Patents

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JP2648941C
JP2648941C JP2648941C JP 2648941 C JP2648941 C JP 2648941C JP 2648941 C JP2648941 C JP 2648941C
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JP
Japan
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slit
shaped
shaft
wall
pen shaft
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English (en)
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司フェルト商事株式会社
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、筆記用ペン軸、特に花文字またはカリグラフィックレターを書くた
めに筆記端を楔状またはチゼル(chisel)状に研削して使用するに適した合成樹脂
製筆記用ペン軸に関する。 (従来の技術) 従来から花文字等を書くための万年筆、つけペン等はある。これらのペン先は
普通筆記のペン先より巾広くまたは折曲することによって紙に接する面積を多く
することにより花文字等を描けるようにしている。 マーキングペンは繊維束を接着剤で固化したペン軸を使用しているが、この先
端を楔状またはチゼル状に研削し、太く書ける面と細く書ける面を形成し、これ
によって花文字等を描くものであった。 (発明が解決しようとする課題) 上記した万年筆は、1mm程度の限られた狭い範囲内での筆跡しか得られず、
しかもその機構上限られた方向でしか筆記できないものであり、マーキングペン
は筆跡の輪郭が不鮮明であるうえ、耐久性に乏しいため筆先が損傷し企図された
筆跡が長期に亘って維持されにくいという問題点があった。 そこで、一般筆記用ペン先として知られている、熱可塑性合成樹脂製の長手方
向にインク溝31が形成されたペン軸30(第10図、第11図参照)を楔状に
研削して花文字用のペン先としてみたが、いずれも、第12図及び第13図で示
すように、中心部の毛管作用が弱いために紙32上に筆記するとき筆跡の中央に
インクを塗布することができないこと並びに品質にばらつきがあり一定した製品
とすることができない等の問題があることが解った。 本発明は上記情況化で従来の問題点を解決するために発明されたもので、直線
状の筆記端となるように楔状またはチゼル状に研削したペン先として使用でき、
筆跡の全巾に亘ってインクが塗布され、筆跡の輪郭が鮮明でかつ耐久性を有する
合成樹脂製筆記用ペン軸を提供することを目的とするものである。 (課題を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するために、棒状で、その長手方向に沿って延びる複
数のインク溝を形成してなる合成樹脂製筆記用ペン軸(1)において、軸中心か
ら放射方向に延びた複数の略直線状でかつ巾の狭い均一巾の第1のスリット状イ
ンク溝(2)を設け、隣接した各スリット状インク溝(2)間の各扇状空間全体
に、扇状空間の中心角を二分する角度の線に平行な複数の厚みの薄い壁によって
複数の略直線状でかつ巾の狭い均一巾の第2のスリット状インク溝(3)を設け
、しかも第1のスリット状インク溝(2)は軸中心において厚みの薄い壁によっ
て仕切られていることを特徴とする構成としたものである。 ペン軸は、柔軟性と強靭性を有する熱可塑性合成樹脂、例えばポリオキシメチ
レン樹脂、ポリアマイド樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂等で成形されたもので
ある。製造方法としては、ダイスから多数の溶融線状樹脂を引き出し、隣接した
線状体を自着させ、これを更に所定の径まで伸延して冷却して得るものである。
第1・第2のスリット状インク溝及びこれを画成する壁は薄くすることが望まし く、特に第1のスリット状インク溝は軸中心において相互に0.5mm以下の壁
によって仕切られることが望ましい。 (実施例) 以下、本発明の実施例を図面と共に説明する。 第1の実施例を第1図、第2図に示す。 ペン軸1には筒状外皮1aが被覆されている。ペン軸1および外皮1aはこの
実施例ではポリフッ化ビニリデン樹脂で成形されている。外皮1aはペン軸1と
一体に成形する場合と省略される場合とがある。 ペン軸1は、その軸中心から放射方向に延びた四本の巾の狭い第1のスリット
状インク溝2と、隣接した各インク溝2、2間に形成された各扇状空間4、4に
設けられた巾の狭い第2のスリット状インク溝3とから成る。 第2のインク溝3は扇状空間4の中心角(略90度)を二分する角度(略45
度)の線に平行な複数の壁(8箇)7によって複数個形成されたものである。 各壁7は内端において第1のインク溝を画成する壁に隣接され、その外端は外
周壁8に接続されている。 四本の第1のインク溝2は夫々放射方向に延びる二校の壁aと、円周方向の壁
bと、軸中心で各インク溝2を仕切る壁cとによって囲まれている。壁cは、扇
状空間4の中心角を二分する角度方向に延びた二つの壁が交叉するような状態と
なっている。また、第1のインク溝2の外周位置附近には欠損部5、5が設けら
れている。欠損部5はペン軸1の周囲に外皮1aを被覆するときに生ずる歪みを
吸収するためのものである。 ペン軸1および外皮は第2図に示すように先端を楔状またはチゼル状に研削し
、後端1’をテーパ状に研削する。そして後端はインク供給系に配置され、先端
を筆軸の先端から突出させる。 ペン軸1を楔状またはチゼル状に研削するには、例えば第3図に示すようにイ
、ロ、ハのような角度で研削することができる。ハのものは例えば第9図に示す
ようになる。いずれの角度でも良好な筆記成績を示した。 第4図は第2の実施例を示す。他の実施例を説明する場合、同一部材について
は同一符号を附してその説明は省略する。 この実施例では、第1のインク溝2を中心部近傍と外周近傍において巾を細く
形成したもので、その他の構成は第1の実施例と同一である。 第5図は第3の実施例を示している。この実施例では、小円形の壁6を同心円
状に配置したもので、これによって第1および第2のインク溝2、3は分断され
た状態となる。また、欠損部は存在しない。 第6図は第4の実施例で、第1のインク溝2を二箇としたものである。この場
合中心角は180度となるように配置することが必要である。 第7図は第5の実施例で、第1のインク溝2を三箇設けたものである。 第8図は第6の実施例で、第1のインク溝2を五箇設けたものである。 以下に実験例の数値を示す。それぞれ第1のインク溝を四箇設けたものである
。 A.第2のインク溝を画成する壁の数が32本のペン軸の場合 ペン軸の直径 φ1.0mm φ1.3mm 外皮を含めた直径 φ2.0mm φ2.0mm 壁の平均厚さ 0.035mm 0.05mm インク溝の平均巾 0.02mm 0.025mm 先端部研削広巾 0.8mm 1.0mm 先端部研削狭巾 0.3mm 0.35mm 性能判断 良 好 良 好 B.第2のインク溝を画成する壁の数が48本のペン軸の場合ペン軸の直径 φ1.5mm φ1.8mm 外皮を含めた直径 φ2.0mm φ2.2mm 壁の平均厚さ 0.05mm 0.05mm インク溝の平均巾 0.025mm 0.03mm 先端部研削広巾 1.2mm 1.5mm 先端部研削狭巾 0.35mm 0.4mm 性能判断 良 好 良 好 C.第2のインク溝を画成する壁の数が64本のペン軸の場合 ペン軸の直径 φ2.2mm 外皮を含めた直径 φ3.0mm 壁の平均厚さ 0.05mm インク溝の平均巾 0.025mm 先端部研削広巾 2.0mm 先端部研削狭巾 0.5mm 性能判断 良 好 以上の実施例からして、ペン軸は、インク溝を画成する壁は全て相互に接続さ
れていて、自由端を有していないこと、および壁が略直線状に延びていること並
びに壁により画成されるインク溝も直線状でかつ均一巾となることの特徴を有す
る。 (効果) 本発明は前記構成からなるものであるので、第2のインク溝は平行に延在する
と共にインク溝は略軸中心に向かうと共に軸中心の壁も他のインク溝を画成する
壁の厚さと略同一の厚さの薄い壁により区画されているので、角度を変えて楔状
またはチゼル状に研削しても空隙分布が略等しくペン先の中心部にインク落など
の欠点が生ぜず、美麗な筆跡を長く保障することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は第2図のI−I線に沿う拡大横断面図、第2図は先端を楔状等に研削
したペン軸の斜視図、第3図はペン軸に対し楔状に研削する方向を示す拡大横断
面図、第4図〜第8図は本発明の第2〜第6の実施例を示す第1図同様の断面図
、第9図は本発明のペン軸の研削状態説明図、第10図〜第11図は従来のペン
軸の横断面図、第12図は従来のペン軸の研削状態説明図、第13図は従来のペ
ン軸の筆記情況説明図である。 1〜ペン軸、1a〜外皮、2〜第1のスリット状インク溝、3〜第2のスリッ
ト状インク溝、4〜扇状空間、7〜壁、8〜外周壁。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)棒状で、その長手方向に沿って延びる複数のインク溝を形成してなる合成
    樹脂製筆記用ペン軸において、 軸中心から放射方向に延びた複数の略直線状でかつ巾の狭い均一巾の第1のス
    リット状インク溝を設け、隣接した各スリット状インク溝間の各扇状空間全体
    扇状空間の中心角を二分する角度の線に平行な複数の厚みの薄い壁によって複数
    略直線状でかつ巾の狭い均一巾の第2のスリット状インク溝を設け、しかも第
    1のスリット状インク溝は軸中心において厚みの薄い壁によって仕切られている
    ことを特徴とする合成樹脂製筆記用ペン軸。 (2)第1のスリット状インク溝は軸中心において相互に第2のスリット状イン
    ク溝を画成する壁と略同一の厚みの壁によって区画されてなる特許請求の範囲1
    に記載の合成樹脂製筆記用ペン軸。

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