JP2647642B2 - 硬化可能な組成物 - Google Patents

硬化可能な組成物

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JP2647642B2 JP8063932A JP6393296A JP2647642B2 JP 2647642 B2 JP2647642 B2 JP 2647642B2 JP 8063932 A JP8063932 A JP 8063932A JP 6393296 A JP6393296 A JP 6393296A JP 2647642 B2 JP2647642 B2 JP 2647642B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なエポキシ置換
アラルキルイソシアネート類を用いて製造された新規な
硬化性の組成物に関する。
【0002】
【発明の構成】本発明の新規な硬化性の組成物に用いら
れる新規なイソシアネート類の製造について説明する
と、側鎖がイソシアネート基で一置換されている第三級
アラルキルオレフィンとエポキシ化剤とを有機溶媒の存
在下に反応させることによって、メタ及びパラ(α、α
−ジメチル−α−イソシアナト)(α′、β′−α′メ
チルエチル)ベンゼンが製造される。これらの新規なイ
ソシアネート類は、光安定性製品を製造するための架橋
剤として有用である。それらの二重官能性の故に、反応
のためのいずれかの末端を選ぶことができる。それらは
慣用のビスフェノールエポキシよりも安定である。
【0003】イソシアネート類はエポキシ化剤との種々
の付加反応を受けることができることは知られている。
例えば、オカザキ及びシマムラ、バレチン・オブ・ザ・
ケミカル・ソサイエティ・オブ・ジャパン47
(8)、1981(1974)[Okazaki and Simamura,
Bul Chem Soc Japan, 47(8), 1981(1974)]は、ペルオ
キシ安息香酸の如き過酸を脂肪族及びアラルキルイソシ
アネート類に付加させてアリールカルバモイルペルオキ
シド類を生成させている。
【0004】これに鑑みると、メタ又はパラモノオレフ
ィン性アラルキルウレタンがエポキシ化剤で処理される
とすれば、対応するモノオレフィン性ペルオキシカルバ
メートが得られることが予想されるであろう。
【0005】意外にも、オレフィン基が転換されそして
イソシアネート基は作用されず、得られる生成物はエポ
キシ化アラルキルイソシアネート類であることが見出さ
れた。
【0006】本発明に従えば、(a)少なくとも2つの
活性水素含有官能性基を有する化合物と(b)(a)の
ための硬化剤とを含有する硬化可能な組成物であって、
該硬化剤(b)が、 i)ポリオールと、 (ii)式、
【0007】
【化2】
【0008】の化合物又は(I)と(II)の混合物か
ら選ばれたエポキシ化イソシアネートとの反応生成物で
あることを特徴とする組成物が提供される。
【0009】このような組成物は、硬化させると、ポリ
ウレタン類とポリエポキシド類の両方の望ましい性質を
有する。
【0010】本発明に関連して、(a)式、
【0011】
【化3】
【0012】の第三級アラルキルイソシアネート又は
(III)と(IV)との混合物を、 (b)有効量の一般式、ROOH式中、Rは
【0013】
【化4】
【0014】から選ばれ、R1及びR2は独立に、炭素原
子1個乃至30個、好ましくは炭素原子1個乃至12個
のアルキル及びハロ−置換アルキル及び炭素原子6個乃
至30個、好ましくは炭素原子6個乃至12個のアリー
ル及びハロ−置換アリール、アルカリール、ハロ−置換
アルカリール、アラルキル及びハロ−置換アラルキルで
ある、のエポキシ化剤とを、 (c)不活性有機溶媒中で約−35℃乃至約50℃の温
度で、下記式(I)又は(II)又は(I)と(II)の混合
物の形成が実質的に終了するまで反応させることを特徴
とする、式、
【0015】
【化5】
【0016】又は(I)と(II)の混合物から選ばれたエポ
キシ化イソシアネートの製造方法も提供される。
【0017】本発明における反応体として有用な第三級
アラルキルイソシアネート類は多数の方法で製造するこ
とができる。アレキサニアン等(Alexanian et al)の米
国特許第4,379,767号に記載の如く、第三級ベン
ジルオレフィンをカルバモイルハライドと反応させ、次
いでイソシアン酸と反応させることができる。
【0018】出発物質として有用なエポキシ化剤には、
一般式、 ROOH 式中、Rは
【0019】
【化6】
【0020】から選ばれ、R1及びR2は独立に、炭素原
子1個乃至30個、好ましくは1個乃至12個の直鎖状
又は分岐状のアルキル及びハロ−置換アルキル、例え
ば、メチル、エチル、プロピル、ヘキシル、2−エチル
ヘキシル、ドデシル、トリアコンチル、2−クロルエチ
ル、2−ブロムエチル等、又はアリール又はハロ−置換
アリール、例えば、フェニル、p−クロルフェニル、ナ
フチル、α−クロル−β−ナフチル、アルカリール又は
ハロ−置換アルカリール、例えば、p−メチルフェニ
ル、o−クロル−p−メチルフェニル、ベンジル、p−
クロルベンジル等、である、の化合物が包含される。特
に好ましいものは、過安息香酸、t−ブチルヒドロペル
オキシド及びm−クロル過安息香酸である。
【0021】前記した反応体を溶解しそして所望の反応
を行うのに有用な有機溶媒は広く変えることができる。
例としては、ハロゲン化炭化水素及び芳香族炭化水素、
例えば、塩化メチレン、トルエン、キシレン及びクロル
ベンゼン等が挙げられる。特に好ましいものは二塩化メ
チレンである。
【0022】反応体は有機溶媒に一緒に溶解することが
でき又は該溶媒を含有する別々の溶液に溶解することが
できる。一般に、第三級アラルキルイソシアネート及び
エポキシ化剤は等しい1:1の割合で溶媒の同じ溶液又
は溶媒の別個の溶液に加えられる。別個の溶液である場
合には、溶解した反応体を一緒に混合して反応溶液を形
成することができる。
【0023】最初は、溶解した第三級アラルキルイソシ
アネート又はエポキシ化剤又はその両方を有する溶媒の
温度は、約−10℃乃至約+10℃の範囲に保たれるべ
きである。
【0024】この反応により形成された生成物は、慣用
の二相抽出法及び有機溶媒を除去することによって回収
することができる。更に生成物の精製は真空蒸留を含む
慣用の方法により行うことができる。
【0025】1つの好都合な進行方法においては、塩化
メチレンの如き溶媒中の過酸又はペルオキシアルコール
約10重量部の溶液を−10℃乃至0℃の塩化メチレン
100重量部中のメター及びパラーイソプロペニル−
α,α−ジメチルベンジルイソシアネート(TMI)1
0重量部の溶液に−15℃乃至0℃、好ましくは−10
℃で加える。約5分乃至約30分の後、反応混合物を約
20℃乃至約30に℃加温しそしてこの温度範囲で約3
0分乃至約2時間撹拌する。生成物を回収するために、
過酸化物を分解するべき試薬、例えば10%水性亜硫酸
ナトリウム溶液で混合物を洗浄する。終点は、例えば、
負のデンプン/ヨー素試験で確かめることによって測定
することができる。次いで有機層を例えば炭酸水素ナト
リウム溶液で中和し、水で洗浄しそして無水乾燥剤例え
ば硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を蒸発させると、
生成物が残留物として残り、これを所望により例えば真
空蒸留により精製することができる。
【0026】これらの手順の詳細な説明を以下に記す。
【0027】上記により生成されたエポキシ化イソシア
ネート製品は、例えばブタンジオール、トリメチロール
プロパン、グリセロール等の如きポリオール、例えばマ
ルトロン(Multron)R221−75[モベイケミカル社
(Mobay Chemicals)]の如きポリエステルポリオール、
例えばポリ(プロピレングリコール)等の如きポリエー
テルポリオールと反応させることによってコーティン
グ、フィルム及び成形樹脂用中間体を形成するのに使用
することができる。このようにして形成されたポリウレ
タンは、当業者には知られている後に説明するような方
法に従って、それらの側鎖のエポキシド基(pendant ep
oxide groups)を介して、ジエチレントリアミンの如き
ポリアミン又はジェネラルミルズ社(General Mills)の
ベルスイミド(Versimides)Rの如きポリアミドと反応さ
せて、本発明に従う硬化性の組成物を得ることができ
る。当技術水準における装飾及び保護用コーティング及
び注型品と比較して、本発明に従う硬化性の組成物(最
終生成物)はウレタンとエポキシバックボーンの両者を
有し、故に優れた光安定性及び熱安定性及び強度を与え
る。
【0028】
【実施例】下記の参考例及び実施例により本発明を更に
説明する。
【0029】参考例1 塩化メチレン100部に溶解したm−クロル過安息香酸
10部を含有する溶液を−10℃の塩化メチレン100
部に溶解したm−イソプロペニル−α,α−ジメチルベ
ンジルイソシアネート(m−TMI)10部を含有する
溶液にゆっくりと加えた。10分の後、溶液を25℃に
加温しそしてこの温度で更に45分間撹拌した。次いで
溶液をそれが負のデンプン/ヨー素試験を示すまで10
%亜硫酸ナトリウム溶液で洗浄した。次いで有機層を炭
酸水素ナトリウム溶液で中和し、水で洗浄し、最後に硫
酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を除去すると、所望
の生成物、
【0030】
【化7】
【0031】として同定された油11部が得られた。
【0032】この油を1.4mmHg、104−110
℃での真空蒸留によって更に精製して、85%収率で無
色の油を得た。
【0033】参考例2 m−TMIの代わりにp−TMIを使用したことを除い
て参考例1の方法を繰り返した。対応するパラ−ペンダ
ントエポキシド(para‐pendant epoxide)が得られた。
【0034】参考例3 m−クロル過安息香酸の代わりに過安息香酸を使用した
ことを除いて参考例1の方法を繰り返した。
【0035】参考例4 m−クロル過安息香酸の代わりに過安息香酸を使用した
ことを除いて参考例2の方法を繰り返した。
【0036】参考例5 m−クロル過安息香酸の代わりにt−ブチルヒドロペル
オキシドを使用したことを除いて参考例1の方法を繰り
返した。
【0037】実施例1 参考例1の化合物から硬化可能な組成物を製造した。
【0038】(a)メタ−ペンダントエポキシ化ウレタ
イソシアネート及びトリメチロールプロパンを50%非
揮発分及び−NCO/−OH比1.1:1で、ジブチル
錫ジラウレート1重量%の存在下に炭化水素溶媒中で混
合して、エポキシ化された側鎖を有するウレタンの溶媒
溶液を製造する。
【0039】(b)ポリアミンとの反応生成物 工程(a)の溶媒溶液をエポキシ基のすべてと反応する
のに十分な量のジエチレントリアミンと混合しそして混
合物を注型モールドに注ぎ込み、溶媒を蒸発させ、そし
て樹脂混合物を固体の注型品が得られるまで60℃で加
熱した。生成物は、ポリエポキシドと組み合わさったポ
リウレタンの望ましい性質を有する。
【0040】前記の特許及び刊行物は引照により加入す
る。
【0041】前記の詳細な説明から、多くの変更が当業
者に示唆されるであろう。例えば、二塩化メチレンの代
わりに、トルエン、キシレン及びクロルベンゼンの如き
他の有機溶媒を使用して本明細書に記載の反応を行うこ
とができる。
【0042】このような自明の変更は特許請求の範囲内
にある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)少なくとも2つの活性水素含有官
    能性基を有する化合物と(b)(a)のための硬化剤と
    を含有する硬化可能な組成物であって、該硬化剤(b)
    が、 i)ポリオールと、 (ii)式、 【化1】 の化合物又は(I)と(II)の混合物から選ばれたエ
    ポキシ化イソシアネートとの反応生成物であることを特
    徴とする組成物
  2. 【請求項2】 化合物(a)がポリアルキレンポリアミ
    ンである請求項1記載の硬化可能な組成物。
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