JP2647581B2 - 炭酸ガス回収装置付設発電装置および発電方法 - Google Patents
炭酸ガス回収装置付設発電装置および発電方法Info
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Description
ラの燃焼排ガス中にふくまれる炭酸ガスを回収しながら
発電する炭酸ガス回収装置付設発電装置およびその発電
方法に関する。
して、炭酸ガスによる温室効果が指摘され、地球環境を
守る上で国際的にもその対策が急務となってきた。炭酸
ガスの発生源としては化石燃料を燃焼させるあらゆる人
間の活動分野に及び、その排出規制が今後一層強化され
る傾向にある。その対策の一つとして、大量の化石燃料
を使用する火力発電所の動力発生設備を対象に、ボイラ
の燃焼排ガス中の炭酸ガスの回収方法および回収された
炭酸ガスを大気へ放出することなく貯蔵する方法が精力
的に研究されている。
に含まれる炭酸ガスを吸収し回収する方法としては、従
来より図2に例示する装置が提案されている。図2では
主要設備のみ示し、付属設備は省略している。
ムをライン3によりタービン発電機2に導き発電がなさ
れる。一方ボイラ1で発生する燃焼排ガスはライン4に
より冷却塔5に導き冷却水と接触させて冷却し、ライン
6により吸収塔7に導く。吸収塔7の上部にはライン8
により炭酸ガス吸収液、例えば濃度20〜30重量%前
後のモノエタノールアミン水溶液が供給される。該モノ
エタノールアミン水溶液は燃焼ガスと向流接触させら
れ、該塔7の下部からライン9により炭酸ガスを吸収し
たモノエタノールアミン水溶液としてモノエタノールア
ミン水溶液の再生液の再生塔10に送られる。吸収塔7
の上部からはライン11により、炭酸ガスが吸収された
残りの燃焼ガスが大気へ放出される。
ではリボイラ13により炭酸ガスを吸収したモノエタノ
ールアミン水溶液を加熱することによりモノエタノール
アミン水溶液が再生され、ライン8により吸収塔7へ戻
される。炭酸ガスはライン14により回収工程へ導かれ
る。ライン8とライン9は必要により熱交換器を設置し
て互いに熱交換を行ってもよい。リボイラ13の熱源と
してはボイラ1で発生するスチームまたはタービン発電
機2の低圧側スチームを抽気しライン12により導く。
ス中の炭酸ガスを吸収し回収する装置においては、リボ
イラ13に使用されるスチームはボイラ1で発生するス
チームの約2割にも及ぶ。一方、電力需要は時間帯によ
って大きく異なり、特に午前10時頃から午後5時頃ま
での昼間が特に大きくなっている。従って、この時間帯
の発電量をいかに増加させるかが課題となっているが、
上記のようにモノエタノールアミン水溶液の再生に約2
割のスチームを割かざるを得ず、その際発電量が低下す
ることが問題であり、この点の改善が求められていた。
排出される燃焼排ガス中に含まれる炭酸ガスを吸収・回
収しながら発電を行う際の上記の事情に鑑み、鋭意検討
した結果、炭酸ガスを吸収した炭酸ガス吸収液、例えば
モノエタノールアミン水溶液用貯蔵設備および再生され
たモノエタノールアミン水溶液用貯蔵設備を設け、電力
需要の小さい時間帯に再生装置を稼働して貯蔵設備に貯
蔵したモノエタノールアミン水溶液を再生させることに
より上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成
させるに至った。
イラ、スチームによるタービン発電機、ボイラから発生
する燃焼排ガス中の炭酸ガスを炭酸ガス吸収液により吸
収させる吸収装置およびボイラまたはタービン発電機か
ら抽気されるスチームを熱源とする炭酸ガス吸収液の再
生装置からなる炭酸ガス吸収装置付設発電装置におい
て、それぞれ前記吸収装置および再生装置の一日の処理
量の1/3〜1/2の容量を有する炭酸ガスを吸収した
炭酸ガス吸収液用貯蔵設備および再生された炭酸ガス吸
収液用貯蔵設備を設けてなることを特徴とする炭酸ガス
回収装置付設発電装置である。
としてタービン発電機により発電しながら、吸収装置を
用いてボイラから発生する燃焼排ガス中の炭酸ガスを炭
酸ガス吸収液により吸収させ、次の工程でボイラまたは
タービン発電機から抽気されるスチームを熱源とする再
生装置により炭酸ガス吸収液を再生させる発電方法であ
って、それぞれ前記吸収装置および再生装置の一日の処
理量の1/3〜1/2の容量を有する炭酸ガスを吸収し
た炭酸ガス吸収液用貯蔵設備および再生された炭酸ガス
吸収液用貯蔵設備を設け、電力需要の大きい時間帯に再
生装置を停止してその間に吸収装置により生成する炭酸
ガスを吸収した炭酸ガス吸収液を貯蔵設備に貯蔵し、電
力需要の小さい時間帯に再生装置を稼働して貯蔵設備に
貯蔵した炭酸ガス吸収液を再生させて炭酸ガス吸収液用
貯蔵設備に貯蔵することを特徴とする炭酸ガスを回収し
ながら発電する方法である。以下、本発明を図によって
詳細に説明する。
しては図1の如きものが例示できる。図1では主要設備
のみ示し、付属設備は省略した。必要により、パルプ
類、ポンプ類、熱交換器類などが設けられている。な
お、図2と同符号の装置類は同じものを指す。
ス吸収液用貯蔵設備としてタンク15を、また再生され
た炭酸ガス吸収液用貯蔵設備としてタンク16を設けら
れている。これにより、吸収塔7は発電が行われている
限り昼夜を分かたず稼働させて炭酸ガスの吸収を行う
が、電力不足となる時間帯、例えば昼間は炭酸ガス吸収
液の再生は行わない。従って昼間はライン12によるス
チームの抽気をせず、その分発電量を増すことができ
る。その間、吸収塔7で発生する炭酸ガスを含んだ炭酸
ガス吸収液はタンク15に貯蔵しておき、電力需要低下
時、例えば夜間に再生塔10を稼働させ再生を行う。こ
のように再生塔10を間欠稼働させるため、再生した炭
酸ガス吸収液を貯蔵するタンク16を設ける必要が生じ
る。
差によっても異なるが、それぞれ吸収塔7および再生塔
10の1/3〜1/2日処理分以上の容量を有すること
が好ましい。
アミン化合物、炭酸カリウム等のアルカリ性水溶液、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、メチルジエタノールアミン、ジイソプロパ
ノールアミン、ジグリコールアミン等のアルカノールア
ミン水溶液、あるいはこれらの混合水溶液を挙げること
ができるが、モノエタノールアミン水溶液が好んで用い
られる。
術と異なり、タンク15および16を新設する必要があ
る。しかし、タンクの新設にともなう費用に比べ、電力
需要の大きい昼間に発電量を増加できる経済的メリット
の方がはるかに大きいことは特に注目されるべきであ
る。現時点での本発明者らの試算によれば、例えば60
0MWの発電所において、発電設備費は1KW当たり約
10万円程度要すると言われており、また、低圧スチー
ムの約3割を炭酸ガス吸収液の再生のために使用してい
るので、本発明の採用により、約1割の発電量が増加で
きるとすると、約60億円の設備費が省けることとな
る。一方、炭酸ガス吸収液、例えばモノエタノールアミ
ン水溶液用の約40,000m3 タンクを2基増設する
と約10億円程度の設備費であり、大幅なコストダウン
が可能となる。
れば炭酸ガス吸収装置を稼働させて炭酸ガスを除去しな
がら発電を行う際に、昼間の電力需要の増加にも発電出
力を低下させずに効率的に対応することができることと
なった。
の説明図。
説明図。
Claims (2)
- 【請求項1】 スチーム源のボイラ、スチームによるタ
ービン発電機、ボイラから発生する燃焼排ガス中の炭酸
ガスを炭酸ガス吸収液により吸収させる吸収装置および
ボイラまたはタービン発電機から抽気されるスチームを
熱源とする炭酸ガス吸収液の再生装置からなる炭酸ガス
吸収装置付設発電装置において、それぞれ前記吸収装置
および再生装置の一日の処理量の1/3〜1/2の容量
を有する炭酸ガスを吸収した炭酸ガス吸収液用貯蔵設備
および再生された炭酸ガス吸収液用貯蔵設備を設けてな
ることを特徴とする炭酸ガス回収装置付設発電装置。 - 【請求項2】 ボイラをスチーム源としてタービン発電
機により発電しながら、吸収装置を用いてボイラから発
生する燃焼排ガス中の炭酸ガスを炭酸ガス吸収液により
吸収させ、次の工程でボイラまたはタービン発電機から
抽気されるスチームを熱源とする再生装置により炭酸ガ
ス吸収液を再生させる発電方法であって、それぞれ前記
吸収装置および再生装置の一日の処理量の1/3〜1/
2の容量を有する炭酸ガスを吸収した炭酸ガス吸収液用
貯蔵設備および再生された炭酸ガス吸収液用貯蔵設備を
設け、電力需要の大きい時間帯に再生装置を停止してそ
の間に吸収装置により生成する炭酸ガスを吸収した炭酸
ガス吸収液を貯蔵設備に貯蔵し、電力需要の小さい時間
帯に再生装置を稼働して貯蔵設備に貯蔵した炭酸ガス吸
収液を再生させて炭酸ガス吸収液用貯蔵設備に貯蔵する
ことを特徴とする炭酸ガスを回収しながら発電する方
法。
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