JP2646812B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2646812B2
JP2646812B2 JP2200975A JP20097590A JP2646812B2 JP 2646812 B2 JP2646812 B2 JP 2646812B2 JP 2200975 A JP2200975 A JP 2200975A JP 20097590 A JP20097590 A JP 20097590A JP 2646812 B2 JP2646812 B2 JP 2646812B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、電子楽器に関し、特に前音の影響を考慮
して後音の楽音特性を制御する技術に関するものであ
る。
[発明の概要] この発明は、楽音を発生させる際にその直前の楽音の
残り量をレベル検出又は時間測定等により求め、該残り
量に対応する楽音制御データに応じて楽音特性を制御す
ることによりピアノ等の自然楽器の連打発音を模擬可能
としたものである。
[従来の技術] 従来、タッチ応答式の電子楽器としては、押鍵時に鍵
タッチ量(鍵タッチの強さ又は速さ)を検出し、該鍵タ
ッチ量に応じて楽音の振幅エンベロープ等の特性を制御
するようにしたものが知られている。
また、前者応答式の電子楽器としては、前音のキーオ
フ(減衰開始)から今回のキーオンまでの時間間隔を測
定し、その測定値が所定値より小さければレガート奏法
と判定してそれに対応する振幅エンベロープに応じて楽
音制御を行ない、そうでなければスタッカート奏法と判
定してそれに対応する振幅エンベロープに応じて楽音制
御を行なうようにしたものが知られている(例えば特開
昭59−182496号公報参照)。
[発明が解決しようとする課題] 上記したタッチ応答式電子楽器にあっては、1音毎に
鍵タッチの強さ(又は速さ)が楽音特性に反映されるも
のの、鍵連打の際に前音との関連において楽音の特性を
制御していないので、ピアノ等の自然楽器の連打発音を
忠実に模擬することはできない。
例えばピアノにおいて鍵を素速く連打すると、前の音
を発生させた弦の振動が残っている状態で次の打鍵に対
応した弦が振動するので、共鳴等により非連打の場合と
は音量、音色、ピッチ等が微妙に異なり、自然楽器らし
さを出すのに役立っている。しかし、上記したタッチ応
答式電子楽器では、鍵を素速く連打すると、鍵タッチ量
の変化に応じた音量変化は得られても、ピアノの連打の
場合のように前音の影響による音量、音色、ピッチ等の
特性変化は得られない。
一方、上記した前音応答式の電子楽器にあっては、奏
法の変更に応じてエンベロープも変更されるものの、各
エンベロープは前音の後音に及ぼす特性変動を考慮して
定められていないので、ピアノの連打の場合のように前
音の影響による音量、音色、ピッチ等の特性変化は得ら
れない。
この発明の目的は、前音による特性変動を反映した形
で楽音を発生することができる新規な電子楽器を提供す
ることにある。
[課題を解決するための手段] この発明による電子楽器は、 (a)発生すべき楽音毎に該楽音を指示する演奏情報を
発生する情報発生手段と、 (b)この情報発生手段からの演奏情報に応じて該演奏
情報の指示する楽音信号を発生する音源手段と、 (c)前記情報発生手段から順次に2つの演奏情報が発
生されるのに伴い後の演奏情報の発生時において先の演
奏情報に対応する楽音信号の残り量を求める手段と、 (d)この手段で求められた残り量に対応する楽音制御
データであって該残り量に相当する量の先の楽音が後の
楽音に及ぼす特性変動を考慮して該後の楽音の特性を表
現すべく作成されたものを発生するデータ発生手段と、 (e)このデータ発生手段からの楽音制御データに応じ
て前記後の演奏情報に対応する楽音信号の特性を制御す
ることにより該楽音信号に該楽音制御データの表現する
特性を付与する制御手段とをそなえたものである。
このような構成において、前記残り量を求める手段
は、前記後の演奏情報の発生時において前記先の演奏情
報に対応する楽音信号のレベルを検出する検出手段を有
し、この検出手段で検出されたレベルに基づいて前記残
り量を求めるものであってもよいし、あるいは前記先の
演奏情報に対応する楽音信号の減衰開始からの経過時間
を計測する計時手段を有し、前記後の演奏情報の発生時
において該計時手段の計測時間に基づいて前記残り量を
求めるものであってもよい。
また、上記した電子楽器において、(c)及び(d)
の手段に代えて、 (c′)前記情報発生手段から順次に2つの演奏情報が
発生されるのに伴い後の演奏情報の発生時において先の
演奏情報に対応する楽音信号が残っていることを条件と
して該先及び後の演奏情報の指示する音高の差を検出す
る検出手段と、 (d′)この検出手段で検出された音高差に対応する楽
音制御データであって該音高差に相当する音高差を有す
る先後の楽音のうち先の楽音が後の楽音に及ぼす特性変
動を考慮して該後の楽音の特性を表現すべく作成された
ものを発生するデータ発生手段と を設けてもよい。
[作用] この発明の構成によれば、情報発生手段から順次に2
つの演奏情報が発生されると、後の演奏情報の発生時に
先の演奏情報に対応する楽音信号の残り量が求められ、
この残り量に対応した楽音制御データに応じて後の演奏
情報に対応する楽音信号の特性が制御される。この場
合、楽音制御データは、前音の残り量に応じて後音の受
ける特性変動を考慮して作成されるので、後の演算情報
に対応する楽音信号は、かかる特性変動を反映した形で
発生される。変動すると特性として音量、音色、ピッチ
等を考慮すると共に前音の残り量が大きいほど特性の変
動分が大きくなるように楽音制御データを作成すると、
ピアノ等で速い連打ほど前音の影響が大きくなる様子を
模擬することができる。
また、上記したように(c′)及び(d′)の手段を
設けた場合には、後の演奏情報の発生時に先の演奏情報
に対応する楽音信号が残っていると、先後の演奏情報の
指示する音高差が検出され、この音高差に対応した楽音
制御データに応じて後の演奏情報に対応した楽音信号の
特性が制御される。この場合、楽音制御データは、前後
音の音高差に応じて後音の受ける特性変動を考慮して作
成されるので、後の演奏情報に対応する楽音信号は、か
かる特性変動を反映した形で発生される。変動する特性
として音量、音色、ピッチ等を考慮すると共に音高差が
大きいほど特性の変動分が小さくなるように楽音制御デ
ータを作成すると、ピアノ等で音高差のある(弦間距離
の大きい)連打ほど前音の影響が小さくなる様子を模擬
することができる。
[実施例] 第1図は、この発明を実施する電子楽器の回路構成を
示すもので、この電子楽器は楽音発生がマイクロコンピ
ュータによって制御されるようになっている。第1図で
斜線を付した信号線は、複数ビットの情報伝送路である
ことを表わす。
回路構成(第1図) 第1図において、バス10には、中央処理装置(CPU)1
2、データ及びプログラムメモリ14、ワーキングメモリ1
6、押鍵検出回路18、イニシャルタッチ検出回路20、操
作検出回路22、音源(TG)24等が接続されている。
CPU12は、メモリ14にストアされたプログラムに従っ
て楽音発生のための各種処理を実行するもので、これら
の処理については第3図乃至第7図を参照して後述す
る。CPU12には、第5図のルーチンを実行するためタイ
マ回路42からクロック信号TMCが割込信号として供給さ
れる。
メモリ14は、ROM(リード・オンリィ・メモリ)から
なるもので、前述したプログラムの他に楽音制御データ
等を記憶している。メモリ14内で楽音制御データの記憶
部は、楽音制御データバンクと称され、その記憶フォー
マットについては第2図を参照して後述する。
メモリ16は、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)か
らなるもので、CPU12による各種処理に際してレジスタ
として使用される記憶領域を含んでいる。この発明の実
施に関係するレジスタについては後述する。
押鍵検出回路18は、鍵盤18Aの各鍵毎に設けられたキ
ースイッチ等を介して鍵操作情報を検出するものであ
る。鍵盤18Aについては、各鍵毎にそれに対応するキー
コードが予め定められている。
イニシャルタッチ検出回路20は、鍵盤18Aの各鍵毎に
設けられたタッチセンサ等を介して押鍵速度に応じたタ
ッチデータを検出するものである。
操作検出回路22は、ピアノ音色等の複数音色にそれぞ
れ対応した複数の音色スイッチを含む機能スイッチ群22
A中の各スイッチ毎にスイッチ操作情報を検出するもの
である。
TG24は、時分割的な複数の楽音発生チャンネルを含む
もので、各チャンネル毎に指定される楽音波形を表わす
楽音波形データと指定される振幅エンベロープ波形を表
わすエンベロープデータとを乗算してディジタル楽音信
号を形成するようになっている。
TG24において、インターフェース回路26は、波形発生
回路28、エンベロープ発生回路30及びレベル検出回路32
をバス10に結合している。回路28からの楽音波形データ
と回路30からのエンベロープデータは発音すべきキーコ
ードが割当てられたチャンネルのタイミングで乗算器34
により乗算される。そして、乗算器34から時分割的に送
出される複数チャンネル分のディジタル楽音信号はチャ
ンネル累算回路36で合成されてディジタル/アナログ変
換器(DAC)38に供給され、アナログ楽音信号に変換さ
れる。DAC38からのアナログ楽音信号は、出力アンプ、
スピーカ等を含むサウンドシステム40に供給され、音響
に変換される。
レベル検出回路32は、チャンネル累算回路36からの合
成されたディジタル楽音信号の振幅レベルを検出するも
ので、検出された振幅レベルを表わすレベルデータは、
インターフェース回路26を介して読出可能である。
楽音制御データバンク(第2図) 第2図は、メモリ14内の楽音制御データバンクの記憶
フォーマットを示すもので、同バンクには前述の音色ス
イッチで選択可能な音色毎にデータ記憶部TDB(TC)が
設けられている。すなわち、TDB(TC)は1音色分のデ
ータ記憶部であり、キーコードレジスタKCDの値(音
高)毎にタッチレジスタVELの値(鍵タッチ量)に応じ
て複数の楽音制御データTDが記憶されると共に、各KCD
値に関して各VEL値毎にレベルレジスタLVLの値に応じて
複数の楽音制御データTDが記憶されている。レジスタKC
D、VEL及びLVLはメモリ16内に存在するものである。レ
ジスタLVLのデータは、レベル検出回路32から読出した
8ビットのレベルデータのうち上位3ビットのデータを
取出したもので、0〜7のいずれかの値をとる。LVL値
は、前音の残り量に対応するもので、0から7に増大す
るにつれてより大きな残り量を表わす。
KCD、VEL及びLVLの値を特定することにより読出すべ
き1つの楽音制御データTDを指定することができる。各
楽音制御データTDは、波形指定データWとエンベロープ
指定データEとからなるもので、データWは波形発生回
路28で発生すべき楽音波形を指定し、データEはエンベ
ロープ発生回路30で発生すべき振幅エンベロープ波形を
指定するようになっている。
一例として、0のLVL値に対応する各楽音制御データT
Dは、前音による特性変動を考慮しないでデータW及び
Eの内容を定め、1〜7の各LVL値に対応する各楽音制
御データTDは、前音による音量、音色、ピッチ等の特性
変動を考慮してデータW及びEの内容を定める。そし
て、各KCD値に関して各VEL値毎に1〜7のLVL値に対応
する7種類の楽音制御データTDは、LVL値が1から7に
増大するにつれて前音による特性変動分が徐々に大きく
なるようにデータ内容を定める。
レジスタ メモリ16内のレジスタのうち、この発明の実施に関係
するものを列挙すると、次の通りである。
(1)キーコードレジスタKCD…これは、検出回路18か
らキーオン又はキーオフイベントに係るキーコードがセ
ットされるものである。
(2)旧キーコードレジスタOKCD…これは、レジスタKC
Dからキーオンイベントに係るキーコードがセットされ
るものである。KCDのキーコードが今回のキーイベント
に係るものであるのに対し、OKCDのキーコードは前回の
キーオンイベントに係るものである。
(3)タッチレジスタVEL…これは、検出回路20からタ
ッチデータがセットされるものである。
(4)レベルレジスタLVL…これは、検出回路32から3
ビットのレベルデータがセットされるものである。
(5)音色ナンバレジスタTC…これは、オンされた音色
スイッチに対応した音色ナンバがセットされるものであ
る。
(6)計時用レジスタTIME…これは、タイマ回路42から
のクロック信号TMCに基づいて楽音の減衰開始からの経
過時間を計測するためのもので、一例として3ビットの
レジスタを用いる。
(7)キーオフレジスタKOF…これは、1ビットのレジ
スタであり、“1"ならばTG24の全チャンネルがキーオフ
状態(楽音の減衰中又は非発生状態)であることを表わ
し、“0"ならばいずれかのチャンネルがキーオン状態
(楽音の発生状態)であることを表わす。
(8)音高差レジスタDIF…これは、音高差データがセ
ットされる3ビットのレジスタである。音高差データ
は、KCD及びOKCDのキーコード値の差の絶対値を求め、
この絶対値を表わすデータのうち上位3ビットを取出し
たものである。
第1実施例(第3図) 第3図は、この発明の第1実施例によるメインルーチ
ンの処理の流れを示すもので、このルーチンは電源オン
等に応じてスタートする。
まず、ステップ50では、イニシャライズ処理を行な
い、各種レジスタを初期設定する。例えば、レジスタLV
Lには0をセットすると共にレジスタTCには初期音色
(例えばピアノ音色)に対応した音色ナンバをセットす
る。そして、ステップ52に移る。
ステップ52では、鍵盤18Aのいずれかの鍵についてキ
ーオンイベントありか判定し、あり(Y)ならばステッ
プ54でレジスタKCDにキーオンイベントに係る鍵に対応
したキーコードをセットする。そして、ステップ56で
は、レジスタVELにキーオンイベントに係る鍵から検出
したタッチデータをセットする。
次に、ステップ58では、TG24から上位3ビットのレベ
ルデータを読出してレジスタLVLにセットする。そし
て、ステップ60に移る。
ステップ60では、TG24の全チャンネルのうち空いてい
るチャンネルの1つを割当チャンネルとして指定する。
そして、ステップ62に移る。
ステップ62では、レジスタTCの音色ナンバ(選択され
た音色のナンバ)に対応する楽音制御データバンクTDB
(TC)からVELとLVLとKCDの値に応じた楽音制御データ
を読出してTG24の割当チャンネルに送出する。そして、
ステップ64に移り、TG24の割当チャンネルにKCDのキー
コードとキーオン信号とを送出する。
この結果、押された鍵に対応した音高を有する楽音信
号が発生され、この楽音信号の特性はVELの値(鍵タッ
チ量)及びLVLの値(前音の残り量)を反映したものと
なる。ただし、電源オン後最初に鍵を押したときは、前
音が存在せず、ステップ50でLVL値=0としたので、前
音による特性変動を考慮した楽音制御は行なわれない。
このことは、前音が減衰し切った結果としてLVL値=0
となった場合についても同様である。
ステップ52の判定結果が否定的(N)であったとき又
はステップ64の処理が終ったときは、ステップ66に移
り、鍵盤18Aのいずれかの鍵についてキーオフイベント
ありか判定する。そして、ステップ66の判定結果が肯定
的(Y)であればステップ68に移る。
ステップ68では、キーオフイベントに係る鍵に対応し
たキーコードをKCDにセットする。そして、ステップ70
に移り、TG24の全チャンネルのうちからKCDと同一キー
コード発音中のチャンネルをサーチする。
発音中のチャンネルがサーチされると、ステップ72で
該チャンネルのキーオフ処理を行なう。すなわち、発音
中のチャンネルにキーオフ信号を送出して、楽音信号の
減衰を開始させる。なお、発音中のチャンネルがサーチ
されなかったときはステップ72の処理を行なわない。
ステップ66の判定結果が否定的(N)であったとき、
ステップ72の処理が終ったとき又は発音中のチャンネル
がサーチされなかったときは、ステップ74に移り、いず
れかの音色スイッチ(SW)にオンイベントありか判定す
る。この判定結果が肯定的(Y)であればステップ76に
移る。
ステップ76では、オンイベントに係る音色スイッチに
対応した音色ナンバをTCにセットする。従って、任意の
音色スイッチをオン操作することにより任意の音色を選
択可能である。
ステップ74の判定結果が否定的(N)であったとき又
はステップ76の処理が終ったときは、ステップ78でその
他の処理を行なってからステップ52に戻る。そして、ス
テップ52以降の処理を上記したと同様に繰返す。
第2実施例(第4図及び第5図) 第4図及び第5図は、この発明の第2実施例によるメ
インルーチン及びタイマー割込ルーチンを示すもので、
この実施例が第1実施例と異なる点は、前の楽音信号の
残り量を該楽音信号の減衰開始からの経過時間を計測し
て求めるようにしたことである。第2実施例では、レジ
スタTIMEの値が前音の残り量に対応し、0から7に増大
するにつれてより小さな残り量を表わす。そこで、メモ
リ14の楽音制御データバンクTDB(TC)から楽音制御デ
ータを読出す際は、TIMEの内容を「000」は「111」に、
「001」は「110」…「111」は「000」というように反転
して得た値(反転値と称する)を用いてデータ読出しを
行なう。別の方法としては、TDB(TC)には第2図に関
して前述したのと逆にLVL値=0の楽音制御データをTIM
E値=7の楽音制御データとし、LVL値=1の楽音制御デ
ータをTIME値=6の楽音制御データとし…というように
記憶しておき、TIME値を用いてデータ読出しを行なうよ
うにしてもよい。
第4図のルーチンは、電源オン等に応じてスタートす
るもので、ステップ80では、イニシャライズ処理を行な
い、各種レジスタを初期設定する。例えば、TIMEには7
を、TCには初期音色対応の音色ナンバをそれぞれセット
する。そして、ステップ82に移る。
ステップ82では、鍵盤18Aのいずれかの鍵についてキ
ーオンイベントありか判定し、あり(Y)ならばステッ
プ84でキーオンイベントに係る鍵に対応したキーコード
をKCDにセットする。そして、ステップ86では、キーオ
ンイベントに係る鍵から検出したタッチデータをVELに
セットする。
次に、ステップ88では、TG24の全チャンネルのうち空
いているチャンネルの1つを割当チャンネルとして指定
する。そして、ステップ90に移る。
ステップ90では、選択音色に対応する楽音制御データ
バンクTDB(TC)からVEL及びKCDの値とTIMEの反転値と
に応じた楽音制御データを読出してTG24の割当チャンネ
ルに送出する。そして、ステップ92に移り、TG24の割当
チャンネルにKCDのキーコードとキーオン信号とを送出
する。
この結果、押された鍵に対応した音高を有する楽音信
号が発生され、この楽音信号の特性はVELの値(鍵タッ
チ量)及びTIMEの値(前音の残り量)を反映したものと
なる。ただし、電源オン後最初に鍵を押したときは、前
音が存在せず、ステップ80でTIME値=7としたので、前
音による特性変動を考慮した楽音制御は行なわれない。
このことは、前音が減衰し切った結果としてTIME値=7
となった場合についても同様である。
ステップ92の後は、ステップ94でレジスタKOFに0を
セットしてからステップ96でTIMEに0をセットする。こ
れらのステップ94,96は、前の楽音信号の減衰開始から
の経過時間の計測を今回のキーオンイベントで終りとす
るための処理である。
ステップ82の判定結果が否定的(N)であったとき又
はステップ96の処理が終ったときは、ステップ98に移
る。
ステップ98では、鍵盤18Aのいずれかの鍵についてキ
ーオフイベントありか判定し、あり(Y)ならばステッ
プ100でキーオフイベントに係る鍵に対応したキーコー
ドをKCDにセットする。そして、ステップ102に移り、TG
24の全チャンネルのうちからKCDと同一キーコード発音
中のチャンネルをサーチする。
次に、ステップ104では、KCDと同一キーコード発音中
のチャンネルありか判定し、あり(Y)ならばステップ
106で前述のステップ70と同様にして発音中のチャンネ
ルのキーオフ処理を行なう。この結果、発音中の楽音信
号は減衰開始となる。
この後、ステップ108では、TIMEに0をセットする。
これは、楽音信号の減衰開始から経過時間を計測開始す
るためである。ステップ108の後はステップ110に移る。
ステップ110では、TG24の全チャンネルがキーオフ状
態か判定し、この判定結果が肯定的(Y)であればステ
ップ112でKOFに1をセットする。これは、TG24のすべて
のチャンネルで楽音の減衰中又は非発生状態であること
を条件として楽音の減衰開始からの経過時間の計測を開
始させるためである。
ステップ98、104又は110の判定結果が否定的(N)で
あったとき、あるいはステップ112の処理が終ったとき
は、ステップ114に移る。
ステップ114では、いずれかの音色スイッチにオンイ
ベントありか判定し、この判定結果が肯定的(Y)であ
ればステップ116に移る。ステップ116では、オンイベン
トに係る音色スイッチに対応した音色ナンバTCにセット
する。
この後は、ステップ118でその他の処理を行なってか
らステップ82に戻り、それ以降の処理を上記したと同様
に繰返す。
一方、第5図のタイマ割込ルーチンは、タイマ回路42
からクロック信号TMCとしてのパルスが発生されるたび
にスタートする。ステップ120では、KOFの値が0か判定
し、0でない(N)ならばステップ122に移る。
ステップ122では、TIMEの値が所定の最大値MAXTに達
したか判定する。MAXTは一例として7とする。ステップ
122の判定結果が否定的(N)であればステップ124に移
り、TIMEの値を1アップする。
ステップ120又は122の判定結果が肯定的(Y)であっ
たとき、あるいはステップ124の処理が終ったときは、
第4図のルーチンにリターンする。
一例として、TIME=0の状態で第4図のステップ112
でKOF=1になると、第5図のルーチンに入った後ステ
ップ120及び122の判定結果がいずれも否定的(N)とな
り、ステップ124でTIME=1となる。そして、この後第
5図のルーチンに入るたびにTIMEの値は1ずつ増大す
る。
このような増大過程においてキーオンイベントが生ず
ると、第4図のステップ90では、このときのTIMEの反転
値とKCD及びVELの値とに応じてTDB(TC)から楽音制御
データが読出される。例えば、TIMEの内容が「110」で
あったときは、TIMEの反転値は1となり、第2図におい
てKCD及びVELの値で指定される8種類(LVL値=0〜7
対応)の楽音制御データのうちLVL値=1に対応した楽
音制御データが読出される。この後、ステップ94及び96
でKOF及びTIMEにはいずれも0がセットされる。この結
果、楽音の減衰開始から次のキーオンまでの時間の計測
が1回終ったことになり、次回の時間計測が可能とな
る。
上記した例において、キーオンイベントが生ずる前に
ステップ124でTIMEの値が7になったものとすると、次
に第5図のルーチンに入ったときにステップ122の判定
結果が肯定的(Y)となり、これ以降TIME値は増大しな
い。従って、この後キーオンイベントが生ずると、ステ
ップ90ではTIMEの反転値が0となり、LVL値=0に対応
した楽音制御データ(前音の影響が考慮されていないも
の)が読出される。
第3実施例(第6図) 第6図は、第3図のルーチンをステップ60から62に至
る部分で変更して前者との音高差に応じた楽音制御を可
能とした第3の実施例を示すものである。
ステップ50(第3図)では、レジスタOKCDに0をセッ
トする。そして、ステップ60の後ステップ61Aでは、OKC
Dの値が0か判定する。電源オン後最初に鍵をオンした
ときはステップ61Aの判定結果が肯定的(Y)となり、
ステップ61Bに移る。また、ステップ61Aの判定結果が否
定的(N)であったときはステップ61Cに移り、LVLの値
が0か判定する。例えば楽音が減衰し切った結果として
LVL=0となったときはステップ61Cの判定結果が肯定的
(Y)となり、ステップ61Bに移る。
ステップ61Bでは、レジスタDIFに7をセットする。そ
して、ステップ62Aに移る。
ステップ61Cの判定結果が否定的(N)であったとき
は、ステップ61Dに移る。ステップ61Dでは、前述したよ
うにOKCD及びKCDに基づいて3ビットの音高差データを
作成してDIFにセットする。そして、KCDのキーコードを
OKCDにセットしてからステップ62Aに移る。
ステップ62Aでは、選択された音色に対応する楽音制
御データバンクTDB(TC)からVELとDIFとKCDの値に応じ
た楽音制御データを読出してTG24の割当チャンネルに送
出する。この実施例では、TDB(TC)の記憶フォーマッ
トを第2図で述べたものとは若干変更する。すなわち、
第2図において「LVL値」は「DIF値」に読替えるものと
し、DIF値(音高差)が0から6に増大するにつれて前
音による特性変動分が小さくなるように楽音制御データ
を配列してTDB(TC)に記憶する。また、DIF値=7に対
応する楽音制御データは前音の影響を考慮しないものと
する。ステップ62Aの後は第3図のステップ64に移る。
第4実施例(第7図) 第7図は、第4図のルーチンをステップ88から90に至
る部分で変更して前音との音高差に応じた楽音制御を可
能とした第4の実施例を示すものである。
ステップ80(第4図)では、レジスタOKCDに0をセッ
トする。そして、ステップ88の後ステップ89Aでは、前
述のステップ61Aと同様にしてOKCD=0か判定する。こ
の判定結果が肯定的(Y)であればステップ89Bに移
る。また、ステップ89Aの判定結果が否定的(N)であ
ったときはステップ89Cに移り、TIMEの値が7か判定す
る。この判定結果が肯定的(Y)であるときは、楽音が
減衰し切ってからキーオンがあったことになり、ステッ
プ89Bに移る。
ステップ89Bでは、前述のステップ61Bと同様にしてDI
Fに7をセットする。そして、ステップ90Aに移る。
ステップ89Cの判定結果が不定的(N)であったとき
は、楽音が減衰中にキーオンがあったことになり、ステ
ップ89Dに移る。ステップ89Dでは、前述のステップ61D
と同様に音高差データを作成してDIFにセットすると共
に、OKCDにKCDのキーコードをセットする。そして、ス
テップ90Aに移る。
ステップ90Aでは、選択された音色に対応する楽音制
御データバンクTDB(TC)からVELとDIFとKCDの値に応じ
た楽音制御データを読出してTG24の割当チャンネルに送
出する。この実施例では、TDB(TC)の記憶フォーマッ
トはステップ62Aに関して前述したものと同様である。
ステップ90Aの後は第4図のステップ92に移る。
変形例 この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の改変形態で実施可能である。例えば、次のような
変更が可能である。
(1)楽音制御データは、予め作成してメモリ等に記憶
しておくのではなく、演算により作成するようにしても
よい。
(2)この発明は、複数音色を同時発音可能な電子楽器
において実施することもできる。この種の電子楽器で
は、例えば上鍵域及び下鍵域に異なる音色を割当可能で
あるから、各鍵域毎に前音の影響を考慮した楽音制御を
行なうようにすればよい。
[発明の効果] 以上のようにこの発明によれば、前音による特性変動
を反映した形で楽音を発生するようにしたので、ピアノ
等の自然楽器の連打発音を忠実に模擬することができ、
自然感のある楽音発生が可能になる効果が得られるもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明を実施する電子楽器の回路構成を示
すブロック図、 第2図は、メモリ14における楽音制御データバンクの記
憶フォーマットを示す図、 第3図は、第1実施例によるメインルーチンを示すフロ
ーチャート、 第4図及び第5図は、第2実施例によるメインルーチン
及びタイマー割込ルーチンを示すフローチャート、 第6図及び第7図は、それぞれ第3図及び第4図のルー
チンの変更に係る第3及び第4実施例を示すフローチャ
ートである。 10……バス、12……中央処理装置、14……データ及びプ
ログラムメモリ、16……ワーキングメモリ、18A……鍵
盤、18……押鍵検出回路、20……イニシャルタッチ検出
回路、22A……機能スイッチ群、22……操作検出回路、2
4……音源、28……波形発生回路、30……エンベロープ
発生回路、32……レベル検出回路、42……タイマ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)発生すべき楽音毎に該楽音を指示す
    る演奏情報を発生する情報発生手段と、 (b)この情報発生手段からの演奏情報に応じて該演奏
    情報の指示する楽音信号を発生する音源手段と、 (c)前記情報発生手段から順次に2つの演奏情報が発
    生されるのに伴い後の演奏情報の発生時において先の演
    奏情報に対応する楽音信号の残り量を求める手段と、 (d)この手段で求められた残り量に対応する楽音制御
    データであって該残り量に相当する量の先の楽音が後の
    楽音に及ぼす特性変動を考慮して該後の楽音の特性を表
    現すべく作成されたものを発生するデータ発生手段と、 (e)このデータ発生手段からの楽音制御データに応じ
    て前記後の演奏情報に対応する楽音信号の特性を制御す
    ることにより該楽音信号に該楽音制御データの表現する
    特性を付与する制御手段と をそなえた電子楽器。
  2. 【請求項2】前記残り量を求める手段は、前記後の演奏
    情報の発生時において前記先の演奏情報に対応する楽音
    信号のレベルを検出する検出手段を有し、この検出手段
    で検出されたレベルに基づいて前記残り量を求めるもの
    である請求項1記載の電子楽器。
  3. 【請求項3】前記残り量を求める手段は、前記先の演奏
    情報に対応する楽音信号の減衰開始からの経過時間を計
    測する計時手段を有し、前記後の演奏情報の発生時にお
    いて該計時手段の計測時間に基づいて前記残り量を求め
    るものである請求項1記載の電子楽器。
  4. 【請求項4】(a)発生すべき楽音毎に該楽音を指示す
    る演奏情報を発生する情報発生手段と、 (b)この情報発生手段からの演奏情報に応じて該演奏
    情報の指示する楽音信号を発生する音源手段と、 (c)前記情報発生手段から順次に2つの演奏情報が発
    生されるのに伴い後の演奏情報の発生時において先の演
    奏情報に対応する楽音信号が残っていることを条件にし
    て該先及び後の演奏情報の指示する音高差を検出する検
    出手段と、 (d)この検出手段で検出された音高差に対応する楽音
    制御データであって該音高差に相当する音高差を有する
    先後の楽音のうち先の楽音が後の楽音に及ぼす特性変動
    を考慮して該後の楽音の特性を表現すべく作成されたも
    のを発生するデータ発生手段と、 (e)このデータ発生手段からの楽音制御データに応じ
    て前記後の演奏情報に対応する楽音信号の特性を制御す
    ることにより該楽音信号に該楽音制御データの表現する
    特性を付与する制御手段と をそなえた電子楽器。
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