JP2646213B2 - 多段式篩分け装置 - Google Patents

多段式篩分け装置

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JP2646213B2 JP62242597A JP24259787A JP2646213B2 JP 2646213 B2 JP2646213 B2 JP 2646213B2 JP 62242597 A JP62242597 A JP 62242597A JP 24259787 A JP24259787 A JP 24259787A JP 2646213 B2 JP2646213 B2 JP 2646213B2
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秀樹 渡部
上 那須
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Denka Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、一般生活用品の他、化学、機械、電気等の
各分野で使用される粒状物の大きさを選別するための多
段式篩分け装置に関する。
[従来の技術] 従来、この種の粒状物としては数多くのものが知られ
ているが、代表的なものとしては、射出成形、押出成形
等の原料として用いられる成形用樹脂のペレットが挙げ
られる。このペレットは、粉末原料に所定の配合剤を混
合し、これを押出成形機又は混練ローラによって混練
し、棒状又は板状とした後、切断機によって数ミリメー
トルの円柱状又は立方体状の粒状体とすることにより形
成される。
上記ペレットは、ほぼ同一寸法の製品として形成され
るが、でき上がった製品中には規定長さ以上の不良品が
混入している場合がある。このような不良品を回収する
手段として、振動篩、旋回篩あるいは回転篩を単独又は
組み合わせて使用している。
従来、上段の篩部材と下段の篩部材を上下に配置する
と共に、上段の篩部材のやや上方に覆板を設けた振動選
別機が知られている(特開昭60−87882号公報)。この
振動選別機における覆板は、上段の篩部材上で振動によ
って粒状物が立ち上がるのを抑えるもので、規定寸法以
上の不良品が垂直に立ち上がることで、これが上段の篩
部材で除かれずに通過してしまうのを防止するためのも
のである。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上記従来の振動選別機において、下段の篩
部材は過剰に小さい粒状物を排除するものであって、規
定以上の長さの粒状物から分けて規定長さの粒状物を取
り出すのは上段の篩部材一段で行っているだけである。
従って、多量の粒状物について、規定長さの粒状物を
規定以上の長さの粒状物と共に無駄に排出することな
く、これを確実に選別して取り出すには大型の篩部材を
用いた大型の装置としなければならず、装置の設置スペ
ースをとる問題がある。
本発明は、上記従来の欠点を除去し、設置スペースを
とらない小型の装置にて、高い不良品の回収精度を維持
すると共に、規定寸法の粒状物を無駄なく確実に取り出
すことができるようにすることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するための手段を、一実施例に対応す
る第1図〜第3図で説明すると、本発明の多段式篩分け
装置10は、 無開口部領域18となった上端側にペレット13(粒状
物)が供給される傾斜した第1段目の篩板11aと、 第1段目の篩板11aの開口部領域19のやや上方に設け
られていて、規定寸法以上の長さのペレット13の立ち上
がりによる第1段目の篩板11aの開口部15からの落下を
阻止する第1段目の制限板12aと、 第1段目の篩板11aの下方に設けられていて、第1段
目の篩板11aの開口部15から落下したペレット13を受け
る傾斜した受け板14と、 受け板14の更に下方に設けられていて、受け板14の下
端から落下するペレット13を無開口部領域18となった上
端側で受ける傾斜した第2段目の篩板11bと、 第2段目の篩板11bの開口部領域19のやや上方に設け
られていて、規定寸法以上の長さのペレット13の立ち上
がりによる第2段目の篩板11bの開口部15からの落下を
阻止する段2段目の制限板12bとを有し、 第1段目の篩板11aと第1段目の制限板12aとの間隔に
比して第2段目の篩板11bと第2段目の制限板12bとの間
隔が狭くなっていることを特徴とするものである。
[作 用] 本発明の多段式篩分け装置10は、多段の篩板で篩分
けを行うものである点と、第1段目の篩板11aから落
下するペレット13を受け板14で受けてから第2段目の篩
板11bの上端側である無開口部領域18に送る点と、第
1段目の篩板11aだけでなく第2段目の篩板11bに対して
も制限板(第2段目の制限板12b)が設けられている点
と、第1段目の篩板11aと第1段目の制限板12aとの間
隔に比して第2段目の篩板11bと第2段目の制限板12bと
の間隔が狭くなっている点とに大きな特徴を有する。
上記の特徴点は、多量の粒状物を篩分けする場合で
も、設置スペースをとる大型の篩板を用いた大型の装置
とすることなく、小型の篩板を用いた小型の装置にて、
規定長さのペレット13を無駄なく確実に取り出すことが
できるようにするためのものである。
上記第の特徴点は、上記の特徴点として挙げた構
成を可能にすると共に、第1段目の篩板11aの開口部15
から落下したペレット13が、直接第2段目の篩板11bの
開口部領域19に落下し、落下時の回転や跳ね返りによ
り、立ち上がった状態になって、第2段目の篩板11bで
除去されるべきペレット13がそのまま第2段目の篩板11
bを通過してしまうのを防止するためのものである。
また、上記の特徴点は、第1段目の篩板11aにおけ
る篩分け時のみならず、第2段目の篩板11bにおける篩
分け時にも、この第2段目の篩板11bで除去されるべき
ペレット13の立ち上がりによる開口部15の通過を制限板
(第2段目の制限板12b)で防止し、不良品の回収率を
より高めることができるようにするものである。
更に、上記の特徴点は、規定寸法以上でしかも比較
的長いペレット13が混在している可能性が高く、閉塞も
生じやすい第1段目の篩板11aと第1段目の制限板12aと
の間隔は広くして、閉塞を防止しつつ規定寸法以上でし
かも比較的長いペレット13を重点的に除去し、規定寸法
以上でも比較的短いペレット13のみとなり、閉塞の危険
も少なくなっている第2段目の篩板11bと第2段目の制
限板12bとの間隔は狭くして、この規定寸法以上でも比
較的短いペレット13を確実に除去できるようにするため
のものである。
[実施例] 第1図〜第3図に基づいて本発明の一実施例を説明す
る。
第1図に示されるように、篩分け部1は、架台6上に
配置されたスプリング棒2で支持されている。篩分け部
1の下方の架台6上には、モータ3、軸受筒部4及びプ
ーリー5が配置されている。モータ3の回転運動はプー
リー5を介して軸受筒部4に伝達される。軸受筒部4に
おいては、上軸16と下軸17が偏芯した状態で接続されて
いるため、モータ3の回転によって篩分け部1全体が横
方向に振動するものとなっている。振動の強さは、モー
タ3の回転数及びストローク(偏芯距離)を調整するこ
とによって任意に調整することができる。
篩分け部1内には、第3図に明示されるように、予備
篩板20、第1段目の篩板11a、第2段目の篩板11b、受け
板14、第1段目の制限板12a、第2段目の制限板12bが設
けられている。
予備篩板20は、ペレット13に混入した塊状物を選別す
るためのもので、第3図中左側を上端として右側に傾斜
し、篩分け部1の全幅に亙って上下に仕切っている。ペ
レット13はこの予備篩板20の上端側から供給されるもの
となっている。また、予備篩板20の下端側(第3図中右
端側)に位置する篩分け部1の側壁部分は外に開放され
ており、選別された塊状物を排出できるようになってい
る。
予備篩板20の下方には、予備篩板20と同様に傾斜した
受け板14が設けられている。受け板14の下端側と、篩分
け部1の側壁との間には間隔が開けられており、受け板
14上のペレット13を下方に落すことができるようになっ
ている。
上記受け板14の下方には、第3図中右側を上端側とし
て左側に傾斜した第1段目の篩板11aが設けられてい
る。第1段目の篩板11aは、受け板14からペレット13が
落下して来る上端側が開口部15の無い無開口部領域18と
なっており、そこから下端側が開口部15を有する開口部
領域19となっている。また、第1段目の篩板11aの下端
(第3図中左端側)と、篩分け部1の側壁との間には間
隔が開けられており、第1の篩板11a上のペレット13を
下方に落すことができるようになっている。
第1段目の篩板11aの開口部領域19のやや上方には、
第1段目の制限板12aが設けられている。第1図で説明
したように、モータ3を作動させて篩分け部1全体を横
方向に振動させると、第2図で示されるように、第1段
目の篩板11a上のペレット13は第1段目の篩板11aの傾斜
に沿って徐々に第1段目の篩板11aの下端側への移送さ
れる。この時、所定の寸法内に形成された正規サイズの
ペレット13は、第1段目の篩板11aの開口部15を通り抜
ける。一方、オーバーサイズのペレット13は、第1段目
の制限板12aによって、第1段目の篩板11aにおける開口
部領域19上での立ち上がりが防止されるため、開口部15
を通り抜けることができず、そのまま第1段目の篩板11
aの下端から落下排出されることになる。尚、後述する
第2段目の篩板11bと第2段目の制限板12bについて同様
である。
第3図に示されるように、第1段目の篩板11aの下方
には、上記第1段目の篩板11aの開口部15を通り抜けて
落下して来るペレット13を受ける受け板14が設けられて
いる。この受け板14は、前記予備篩板20の下方に位置す
る受け板14と同様に傾斜されており、受け板14上に落下
したペレット13をその下端へと移動させて落下させるこ
とができるようになっている。
上記受け板14の下方には、第1段目の篩板11a、その
下方の受け板14及び第1段目の制限板12aと同様の第2
段目の篩板11b、その下方の受け板14及び第2段目の制
限板12bが設けられている。この第2段目の篩板11bにお
いても前記第1段目の篩板11aと同様にしてペレット13
の選別が行われるが、2段目の篩板11bと第2段目の制
限板12bとの間隔は、第1段目の篩板11aと第1段目の制
限板12aとの間隔に比して狭くなっていることから、第
1段目の篩板11aで除去したペレット13に比して、規定
寸法以上ではあるが比較的短いペレット13が確実に除去
されることになる。そして、最下段の受け板14上に落下
して送り出されたペレット13が正規サイズのペレット13
として取り出される。
第1及び第2段目の制限板12a,12bとしては、平板あ
るいはペレット13の径より小さな網目を有する編板等を
用いることができる。
第1及び第2段目の篩板11a,11bとしては、正規サイ
ズのペレット13の長さよりやや大きな開口部15を有する
打ち抜き板や、同じく正規サイズのペレット13の長さよ
りやや大きな網目(開口部)を有する網板等を用いるこ
とができる。
ここで説明した多段式篩分け装置10は、第1及び第2
段目の篩板11a,11bが水平に旋回する旋回篩に属するも
のであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、
第1及び第2段目の篩板11a,11bが振動する振動篩に使
用することができる。
ペレット13の形状としては、円柱状又は角柱状のもの
であればよく、材質としては、例えばポリスチレンやAB
S樹脂等に代表される熱可塑性樹脂が挙げられるが、本
発明はこれに限定されるものではなく、その他の成形用
樹脂一般に使用することができる。
第1段目の篩板11aと第1段目の制限板12aとの間隔よ
り大きな塊状物がペレット13中に存在する可能性がある
場合には、塊状物によって系内が閉塞されないよう、第
3図に示されるように、塊状物のみを取り除くため開口
部を大きくした前述の予備篩板20を配置することが好ま
しい。これにより、大きな塊状物はこの予備篩板20で排
除されることになり、装置をより円滑に機能させること
ができる。
また、回収すべき不良品の長さは第1段目の篩板11a
と第1段目の制限板12aとの間隔、第2段目の篩板11bと
第2段目の制限板12bとの間隔を調整することによって
適宜選択することができる。従って、第1段目の篩板11
aと第1段目の制限板12aとの間隔に比して、第2段目の
篩板11bと第2段目の制限板12bとの間隔をどの程度狭め
るかも、ペレット13中に含まれる不良品の長さに応じて
適宜定めればよい。
以下に実験例と比較実験例を示す。
実験例 篩板として、幅550mm、長さ440mmの大きさで、9mmピ
ッチ間隔で5mm径の穴があいたものを3段使用し、夫々
を同一方向に傾斜して設け、第1段目の篩板の35mm上方
と、第2段目の篩板の25mm上方と、第3段目の篩板の20
mm上方に夫々制限板を設置し、更に、第1段目の篩板と
第2段目の篩板の各下方に、篩板とは逆方向に傾斜した
受け板を夫々設けて篩分け装置を構成した。また、第1
段目の篩板へのペレット供給位置となるその上端側と、
上方の受け板からのペレットの落下位置となる第2段目
の篩板の上端側と、下方の受け板からのペレットの落下
位置となる第3段目の篩板の上端側は、夫々上記穴の開
いていない無開口部領域とした。
上記篩分け装置に毎時1トンの速度で径3mm、長さ3mm
の円柱状のポリスチレンペレットを供給した。このポリ
スチレンペレットに径3mm、長さ30mmのロングサイズの
ポリスチレンペレットを500本混入させ、篩板で篩分け
られたオーバーサイズ側のペレットを測定した結果、50
0本全部のロングサイズペレットが回収できていた。ま
た、長さ3mmの正規サイズのペレットのオーバーサイズ
側への混入は、1時間当り200gであった。
比較実験例1 上記実験例1の篩分け装置の総ての篩板と制限板との
間隔を15mmとし、実験例と同様の試験を行った。その結
果、ロングサイズのペレットは500本全部回収できた
が、1時間当りkgの正規サイズのペレットがオーバーサ
イズ側へ排出された。
比較実験例2 上記実験例1の篩分け装置の総ての制限板を取り外し
て、実験例1と同様の実験を行った。その結果、正規サ
イズのペレットは1時間当り約180gしかオーバーサイズ
側へは排出されなかったが、ロングサイズのペレットは
438本しか回収できなかった。
[発明の効果] 以上説明した通り、本発明の多段式篩分け装置10は、
篩分けを、第1段目の篩板11aと第1段目の制限板12aと
の間隔に比して第2段目の篩板11bと第2段目の制限板1
2bとの間隔を狭くした多段にて行うものであることか
ら、多量の粒状物の処理に際しても、設置スペースをと
らない小型の装置で、規定長さの粒状物を規定以上の長
さの粒状物と共に排出することなく無駄なく取り出すこ
とができると共に、各段における篩分け精度が高いこと
から、高い不良品の回収率を維持することができるもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る多段式篩分け装置の一実施例を示
す概略構成図、第2図は制限板(第1段目の制限板及び
第2段目の制限板)の作用の説明図、第3図は第1図に
おける篩分け部の拡大図である。 1:篩分け部、2:スプリング棒、3:モータ、4:軸受筒部、
5;プーリー、6:架台、10:多段式篩分け装置、11a:第1
段目の篩板、11b:第2段目の篩板、12a:第1段目の制限
板、12b:第2段目の制限板、13:ペレット、14:受け板、
15:開口部、16:上軸、17:下軸、18:無開口部領域、19:
開口部領域、20:予備篩板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小畑 忠 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化 学工業株式会社千葉工場内 (56)参考文献 特開 昭60−87882(JP,A) 特開 昭60−220175(JP,A) 特開 昭59−193179(JP,A) 実開 昭60−179376(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無開口部領域となった上端側に粒状物が供
    給される傾斜した第1段目の篩板と、 第1段目の篩板の開口部領域のやや上方に設けられてい
    て、規定寸法以上の長さの粒状物の立ち上がりによる第
    1段目の篩板の開口部からの落下を阻止する第1段目の
    制限板と、 第1段目の篩板の下方に設けられていて、第1段目の篩
    板の開口部から落下した粒状物を受ける傾斜した受け板
    と、 受け板の更に下方に設けられていて、受け板の下端から
    落下する粒状物を無開口部領域となった上端側で受ける
    傾斜した第2段目の篩板と、 第2段目の篩板の開口部領域のやや上方に設けられてい
    て、規定寸法以上の長さの粒状物の立ち上がりによる第
    2段目の篩板の開口部からの落下を阻止する第2段目の
    制限板とを有し、 第1段目の篩板と第1段目の制限板との間隔に比して第
    2段目の篩板と第2段目の制限板との間隔が狭くなって
    いることを特徴とする多段式篩分け装置。
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