JP2645809B2 - 排気管に接続されるシェルの端部部材とその製造方法 - Google Patents

排気管に接続されるシェルの端部部材とその製造方法

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JP2645809B2
JP2645809B2 JP6312024A JP31202494A JP2645809B2 JP 2645809 B2 JP2645809 B2 JP 2645809B2 JP 6312024 A JP6312024 A JP 6312024A JP 31202494 A JP31202494 A JP 31202494A JP 2645809 B2 JP2645809 B2 JP 2645809B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気管に接続して排ガ
ス浄化触媒を装填すること等に用いられるシェルの端部
部材とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図25および図26に公知の自動車用排
ガス浄化触媒コンバータを示してある。このコンバータ
は、ハニカム構造等の排ガス浄化触媒(セラミック触
媒、金属触媒、その他の各種触媒)Cを装填したインナ
ーシェル101とその周囲を取り囲むアウターシェル1
02を有し、インナーシェル101の端窄まり状のロー
ト状胴部103,104のそれぞれに端部部材105,
106が設けられており、これらの端部部材105,1
06を利用して排気管の中途部にこのコンバータを着脱
できるようになっている。
【0003】図26のように、従来の端部部材105
は、一側が拡径された筒状の接続部品107に、フラン
ジ部108とそのフランジ部108の内周部から延び出
た先窄まり状の壁部109とを有するフランジ110を
嵌め込んで上記壁部109と接続部品107を溶接11
1で接合することにより製作されていた。そして、この
端部部材105は、その接続部品107を上記インナー
シェル101のロート状胴部103に嵌め込んで両者を
溶接112で接合することによりインナーシェル101
に結合されていた。なお、図25において、113は、
フランジ部108を排気管(不図示)側のフランジに結
合することに用いられるスタッドボルト(不図示)の取
付孔である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記コンバータを排気
管の中途部に装着した場合には、従来例として上述した
端部部材105の溶接111,112による接合箇所に
衝撃や振動、熱等に起因する応力が集中しやすく、それ
らの接合箇所が強度面での弱点となって場合によっては
接合箇所に亀裂や破損の起こることがあった。
【0005】本発明は以上の事情のもとでなされたもの
であり、その目的は、上述したインナーシェル101の
ロート状胴部103を端部部材側に具備させると共に、
その傾斜部材とフランジ部とを応力吸収作用を発揮する
形状を持つ部分で一体に連設することによって、強度面
での弱点となる溶接による接合箇所をなくすることので
きる排気管に接続されるシェルの端部部材を提供するこ
とである。本発明の他の目的は、上記したロート状胴部
を端部部材側に具備させることによって、シェルの構造
を簡単にすることのできるシェルの端部部材を提供する
ことである。
【0006】本発明のさらに他の目的は、端部部材を1
つの部材だけで構成できるようにして溶接等の余分な製
作工程を不要にすることである。
【0007】本発明のさらに他の目的は、上記端部部材
の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は排
気管に接続されるシェルの端部部材に関するものであ
り、排気管に接続される環状フランジ部と、このフラン
ジ部の内周部に一体に具備された切断面形状が湾曲状の
曲り部と、この曲り部から先拡がり状に延出したロート
状胴部とを備えることを特徴とする。
【0009】請求項2に係る発明は排気管に接続される
シェルの端部部材の製造方法に関するものであり、排気
管に接続される環状フランジ部の内周部からそのフラン
ジ部の軸心方向に筒部が突き出された形状のフランジ付
き筒体における上記筒部を先拡がり状に拡径する成形工
程を含むことを特徴とする。
【0010】請求項3に係る発明は排気管に接続される
シェルの端部部材の製造方法に関するものであり、排気
管に接続される環状フランジ部の内周部からそのフラン
ジ部の軸心方向に筒部が突き出された形状のフランジ付
き筒体における上記筒部を先拡がり状に拡径しながら上
記フランジ部と筒部との境界部分を絞って縮径させる成
形工程を含むことを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1に係る発明は端部部材の基本形状を提
案したものである。そして、この発明によると、当該端
部部材に加わる衝撃や振動、熱等に起因する力が、環状
フランジ部とロート状胴部との間の湾曲状の曲り部によ
って吸収される。また、フランジ部と曲り部とロート状
胴部とが一体になっていることにより、当該端部部材に
溶接による接合箇所が存在しなくなり、同時に、シェル
側にロート状胴部を設ける必要がなくなる。
【0012】請求項2や請求項3に係る発明は上記基本
形状の端部部材を容易に製造する方法を提案したもので
ある。
【0013】
【実施例】図23及び図24は請求項1に係る発明の実
施例による端部部材1を示している。この端部部材1
は、基本形状を形作るための構成として、排気管(不図
示)に接続される円環状フランジ部2と、このフランジ
部2の内周部に一体に具備された切断面形状が湾曲状の
曲り部3と、この曲り部3から先拡がり状に延出し先端
部がシェルの胴部114との結合部4となされたロート
状胴部5とを備える。そして、具体的には、ロート状胴
部5が外側に少し張り出した球面状に形成されていると
共に、上記フランジ部2には、その外周部にロート状胴
部5側に折り曲げられた円環状のリブ6、周方向の適所
に開設されたボルト取付孔(挿通孔)7、内周部に形成
されたパッキン収容用の環状凹部8等が設けられてい
る。また、上記結合部4は、シェル胴部114を内嵌合
可能な円環状の突片部10とその突片部10に内嵌合さ
れた上記胴部114の端面が突き合わされる段付面9と
を備えている。実施例の端部部材1において、上記曲り
部3は外面3aが軸心方向において略円弧状に湾曲して
いるが、内面3bは軸心方向においてまっすぐな平坦面
になっており、また、曲り部3とフランジ部2やロート
状胴部5との連設箇所には角張った部分が存在しない。
【0014】この端部部材1はステンレスや鋼板或いは
鉄板などを材料として広義の板金(プレスや転造を含
む)工程を経て製作することができ、その製造方法につ
いては後述する。また、この端部部材1を自動車用排ガ
ス浄化触媒コンバータのシェルに用いる場合、その厚さ
を例えば3mm程度にすることがコンバータに要求され
る重量や強度等の面から見て好ましい。
【0015】上記端部部材1は、図23のように、円筒
状のシェル胴部114の端部を突片部10に内嵌合して
その端面を段付面9に突き合わせ、突片部10とシェル
胴部114の端部との嵌合箇所を溶接で接合することに
よりシェル胴部114と結合されて一体化される。この
場合において、シェル側にロート状胴部を設けておく必
要はなく、また、シェル胴部114の端部と突片部10
に嵌合及びシェル胴部114の端面と段付面9との突き
合わせによってシェル胴部114と端部部材1の結合部
4とが確実に位置決めされ、そのように確実に位置決め
された箇所に溶接を施すことができるので、溶接による
接合を確実に行うことができる。環状凹部8に収容した
パッキン(不図示)をフランジ部2と図示していない排
気管側のフランジ部との間に挾んで締結ボルトなどの止
具(不図示)でそれらのフランジ部同士を結合すること
により排気管(不図示)の中途部に装着される。
【0016】この端部部材1によると、当該端部部材に
加わる衝撃や振動、熱等に起因する力が、円環状フラン
ジ部2とロート状胴部5との間の湾曲状の曲り部3で分
散されると共に、その曲り部3によってうまく吸収され
るので、応力集中に伴う亀裂や割れの発生するおそれが
すくない。また、この端部部材1がステンレス製、鋼板
製或いは鉄板製であり、その厚さが3mm程度であった
としても、リブ6がフランジ部2の曲り剛性を高めるこ
とに役立つので、フランジ部2の熱変形や衝撃・振動に
よる変形がリブ6によって防止される。
【0017】次に、請求項2又は請求項3に係る発明の
実施例による端部部材の製造方法を説明する。図1〜図
4に端部部材の製造方法を原理的に示してあり、図5〜
17にはロール加工を主とする製造工程を、図18〜図
22にプレス加工を主とする製造工程を、それぞれ説明
的に示してある。
【0018】図1に示したように、この製造方法の原理
は、排気管に接続される円環状フランジ部2の内周部か
らそのフランジ部2の軸心方向に円筒部11が突き出さ
れた形状のフランジ付き円筒体Aを用い、その円筒体A
の円筒部11を先拡がり状に拡径する成形工程を含むも
のであって、円筒部11を先拡がり状に拡径することに
よってロート状胴部5が成形される。図23に示した曲
り部3、結合部4、リブ6、凹部8等は図5〜図17或
いは図18〜図22について説明する実際的な製造工程
中で形成される。
【0019】図2はロール加工で図1で説明した成形工
程を行うことを示した説明図である。12は回転下型、
13は回転上型、14はロール状回転型である。この成
形工程では、フランジ付き円筒体Aのフランジ部2を回
転下型12に置き、回転上型13を下降させてその拡径
用成形面13aで円筒部11を先拡がり状に拡径しなが
ら、回転型14を移動させてフランジ部2と円筒部11
との境界部分を絞って縮径させる。これにより、図1の
下段や図2に実線で示した端部部材1が得られる。この
場合において、端部部材1の曲り部3は、回転型14に
具備された略円弧状に滑らかに曲がった曲り部成形面1
4aがフランジ部2と円筒部11との境界部分に押し付
けられることによって形成される。なお、成形時には回
転上型13や回転下型12やロール状回転型14のうち
の1つに対して他の2つが連れ回りする。
【0020】図3はプレス加工で図1で説明した成形工
程を行うことを示した説明図である。15は下型、16
は上型、17はガイドである。この成形工程では、フラ
ンジ付き円筒体Aのフランジ部2を下型15に置き、上
型16を下降させてその拡径用成形面16aで円筒部1
1を先拡がり状に拡径する。これにより、図1の下段や
図3に実線で示した端部部材1が得られる。この場合に
おいて、端部部材1の曲り部3は、円筒部11が先拡が
り状に拡径されるのに伴って形成される。
【0021】図4はフランジ付き円筒体Aをステンレス
製或いは鋼製のパイプ材などでなる円筒材A’から製造
する原理的な方法を示している。18は円柱状の型、1
9,20は押型、21は受型である。この方法では、例
えば、円筒材A’を型18に嵌合状にセットし、押型2
0で円筒材A’を型18と共に押し下げることにより図
4上段のように円筒材A’の下端側を受型21の下拡が
り成形面21aに次第に押し込んで拡径を行いながら押
型19で円筒材A’の拡径されたスカート部2’を押さ
えておくという第1段階の工程を行った後、図4下段の
ように下型25と上型26とで上記スカート部2’をプ
レスしてフランジ部2を成形する。これにより端部部材
1が得られる。なお、27はガイドである。
【0022】次に、図5〜図17を参照して図23で説
明した実際的な形状の端部部材1を製造するためのロー
ル加工を主とする工程を説明する。この方法は厚さ3m
m程度のステンレス鋼板を用いる場合に適する。
【0023】図5〜図11はフランジ付き円筒体Aを円
板材A”から製造する工程を示している。図5及び図6
は2段階に亘る絞り工程を示している。図5及び図6に
おいて、28,29は外径の異なる回転パンチ、30,
31は回転下型、32,33は回転上型である。図5の
工程では、回転パンチ28に置いた円板材A”を回転下
型30で支持しながら回転上型32で押さえ込んで同図
のようにカップ状に絞り成形する。図6の工程では、図
5の工程で成形したカップ状素材34の絞り部直径D1
(図5には半径D1/2で示してある)を直径D2(図
5には半径D2/2で示してある)まで縮め、かつ高さ
H1を高さH2まで高くするような絞り成形を行う。絞
り工程は1段階で行っても、3段階以上に分けて行って
もよく、円板材A”に皺や割れなどが生じないように考
慮することが望まれる。
【0024】図7は上記カップ状素材34の外周部をト
リミングする工程を示しており、回転パンチ35、ガイ
ド36、回転押型37、ダイス38などが用いられる。
39はスクラップを示している。
【0025】図8は孔穿け工程を示しており、ダイス4
0、パンチ41、回転押型42が用いられる。この孔穿
け工程では図7のトリミング工程を終えたカップ状素材
34の頂板部43の略全体が切除される。
【0026】図9は延ばし工程を示しており、この延ば
し工程では、孔穿け工程を終えたカップ状素材34の上
端部に残っている湾曲部分44を真っ直ぐに延ばす。延
ばし工程では回転芯45と回転押型46と回転下型47
とが用いられて上述したフランジ付き円筒体A(図1参
照)の予備材48が成形される。また、この予備材48
におけるフランジ部49と円筒部50との境界部分が回
転押型46によって滑らかに湾曲した曲り部51に粗成
形される。そして、図10に示した曲り部修正工程で押
型46により粗成形された曲り部51の湾曲形状が適正
に修正され、図11に示したトリミング工程で円筒部5
0の上端部とフランジ部49の外周部とが切除されてフ
ランジ付き円筒体1が製作される。こうして得られたフ
ランジ付き円筒体1は図1で説明したフランジ付き円筒
体1に相当するものであって、図11に示したように、
フランジ部1と円筒部11とを備えている。
【0027】以上説明したフランジ付き円筒体1の成形
工程は例示であって、次に説明する工程に用いられる素
材としては他の方法で製作されたフランジ付き円筒体1
を用いることも可能である。
【0028】図12〜図14はロール成形工程を示して
おり、このうち、図12及び図13は第1ロール成形工
程を、図14は第2ロール成形工程をそれぞれ示したも
のであって、これらの工程では、回転下型52,回転上
型53、曲り部成形用ロール状回転型54、結合部成形
用ロール状回転型55、曲り部仕上げ用ロール状回転型
56等が用いられる。
【0029】図12及び図13のように、第1ロール成
形工程では、フランジ付き円筒体Aのフランジ部2を回
転下型52に置き、回転上型53を下降させてその拡径
用成形面53aで円筒部11を先拡がり状に拡径しなが
ら、曲り部成形用ロール状回転型54を移動させてフラ
ンジ部2と円筒部11との境界部分を絞って縮径させる
ことによりロート状胴部5を成形する。これにより、フ
ランジ部2とロート状胴部5との境界部分が、曲り部成
形用ロール状回転型54に具備された略円弧状に滑らか
に曲がった曲り部成形面54aが押すことによって略円
弧状に粗成形される。また、上記円筒部11が拡径され
ている途中又は完全に拡径された後において、結合部成
形用ロール状回転型55が拡径途中の円筒部11の先端
部又はロート状胴部5の先端部を回転上型53の結合部
成形面53bに押し付けて結合部4を成形する。
【0030】図12及び図13の第1ロール成形工程に
おいて、回転上型53が下死点に向かって下降するとき
には、結合部成形用ロール状回転型55は、図12のよ
うに結合部成形面53bから離れた位置に維持したま
ま、回転上型53と連れ回りしながら回転上型53と共
に下降する。そして、回転上型53が下死点に達した
後、図13のように結合部成形用ロール状回転型55が
結合部成形面53b側に移動(例えば約1mm移動)し
てロート状胴部5の先端部を押して同図のように折り曲
げる。この第1ロール成形工程において、回転上型53
が下死点に達したときには、フランジ部2は曲り部成形
用ロール状回転型54の下面に対して接触していない。
しかも、フランジ部2はテーパ状に傾斜している。これ
により、フランジ部2に対して曲り部成形用ロール状回
転型54の下面が焼き付くといった事態が生じない。
【0031】図14のように、第2ロール成形工程で
は、曲り部仕上げ用ロール状回転型56の曲り部成形面
56aが、略円弧状に粗成形されたフランジ部2とロー
ト状胴部5との境界部分を押して適正形状に仕上げ成形
し、これにより曲り部3が成形される。この第2成形ロ
ール工程においても、フランジ部2から曲り部仕上げ用
ロール状回転型56の曲り部成形面56aが離れている
ように維持してフランジ部2に対し曲り部仕上げ用ロー
ル状回転型56の下面が焼き付くことを防いでいる。
【0032】図15及び図16はプレスによる凹部成形
工程を示している。凹部成形工程では、凹部成形面57
aを備えた下型57と、上型58と、凹部成形面59a
を備えた割り型でなる押型59とが用いられる。この工
程では、テーパ状に傾斜したフランジ部2を水平、即ち
軸心に対して直交する方向に曲げ成形するために、幾つ
かに分割されてその各々がスプリングで拡げられた割り
型でなる押型59を用いる。そして、図15のように、
その押型59でフランジ部2を叩いてフランジ部2の傾
斜を解消し、その後、図16のように下型57の凹部成
形面57aと上型58と押型59の凹部成形面59aと
の間でフランジ部2やロート状胴部5等を挾み付けて凹
部8を成形する。
【0033】図17はリブ成形工程を示している。リブ
成形工程では、回転下型60と、回転上型61と、リブ
成形用ロール状回転型62とが用いられる。このリブ成
形工程では、上記フランジ部2が回転下型60と回転上
型61とにより挾み付けられて保持され、その状態でフ
ランジ部2の外周部にリブ成形用ロール状回転型62の
リブ成形面62aを押し付けることによってリブ6が成
形される。リブ成形工程は図示のようなロール成形によ
ることが好ましく、この工程を例えばプレスで行うとフ
ランジ部2の端部に割れが発生しやすいことを確認して
いる。
【0034】以上のようにして図23及び図24に示し
た端部部材1が成形される。
【0035】次に、図18〜図22を参照して図23で
説明した実際的な形状の端部部材1を製造するためのプ
レス加工を主とする工程を説明する。この方法は厚さ3
mm程度の鋼板や鉄板を用いる場合に適する。
【0036】図18〜図20はフランジ付き円筒体Aを
円板材A”から製造する工程を示している。図18は絞
り工程を示している。図18において、65はパンチ、
66は押型、67は下型である。この工程では、パンチ
65に置いた円板材A”を下型67で支持しながら上型
66で押さえ込んで同図のようにカップ状に絞り成形す
る。この絞り工程は何段階かに分けて行ってもよく、円
板材A”に皺や割れなどが生じないように考慮すること
が望まれる。
【0037】図19は孔穿け工程を示しており、ダイス
68、パンチ69、押型70等が用いられる。この孔穿
け工程ではカップ状素材71の頂板部72の略全体が切
除される。また、必要に応じてカップ状素材71の外周
部をトリミングする。
【0038】図20は延ばし工程及びフランジ部形成工
程を示しており、この工程では、孔穿け工程を終えたカ
ップ状素材71の上端部に残っている湾曲部分73を真
っ直ぐに延ばすと共に、軸心に対して直交する水平なフ
ランジ部2と凹部8とを成形する。この工程では芯74
と上型75と下型76とが用いられる。この工程を減る
ことにより、フランジ付き円筒体A(図1参照)の予備
材77が成形される。そして、図21に示した成形工程
を行う。この成形工程は図3で説明した成形工程に準じ
るものであって、フランジ付き円筒体Aのフランジ部2
を下型78に置き、上型79を下降させてその拡径用成
形面79aで円筒部11を先拡がり状に拡径する。ま
た、この実施例では、接合部成形型80で同時に結合部
4を成形している。これにより、図1の下段や図3に実
線で示した端部部材1が得られる。この場合において、
端部部材1の曲り部3は、図20や図21で説明した工
程で形成される。
【0039】図22はリブ成形工程を示している。リブ
成形工程では、下型81と、上型82と、リブ成形用受
型83などが用いられる。このリブ成形工程では、上記
フランジ部2の外周部が上型71により押されて受型8
3に絞り込まれることによってリブ6が成形される。こ
の方法であると、プレスであるにもかかわらず、フラン
ジ部2の端部に割れが生じにくい。
【0040】以上の説明では、フランジ部2を円環状と
し、筒部11を円筒部とした事例を説明したけれども、
フランジ部2の形状として楕円形や図25で説明したよ
うな形状を採用することや、筒部11の形状として楕円
形を採用することは自由である。また、本発明は自動車
用消音器のシェルの端部部材とその製造方法などのよう
に、実施例で説明した自動車用排ガス浄化触媒コンバー
タのシェルの端部部材と類似形状の端部部材やその製造
方法についても適用することが可能である。
【0041】
【発明の効果】請求項1に係る発明によると、端部部材
に溶接箇所がないので、溶接箇所に衝撃や振動、熱等に
起因する力が集中して亀裂や破損を起こすといったおそ
れがなくなる。また、シェル側にロート状胴部を具備さ
せる必要がなくなる。さらに、端部部材を1つの部材だ
けで構成できるようになり、従来のように接続部品10
7とフランジ部材109とで端部部材を組み立てるとい
う複雑な組立工程が不要になる。
【0042】請求項2や請求項3に係る発明の製造方法
によると、フランジ付き円筒体の円筒部を拡径するとい
う工程を経るだけで上記の端部部材を製作することが可
能である。特に、請求項3に係る発明の製造方法では、
円筒部の拡径と、円筒部とフランジ部との境界部分の絞
りとが併行されるので、フランジ付き円筒体に割れなど
が生じにくい利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の原理を示した説明図であ
る。
【図2】ロール加工で図1の成形工程を行うことを示し
た説明図である。
【図3】プレス加工で図1で説明した成形工程を行うこ
とを示した説明図である。
【図4】フランジ付き円筒体の製造方法を原理的に示し
た説明図である。
【図5】第1段階の絞り工程の説明図である。
【図6】第2段階の絞り工程の説明図である。
【図7】トリミング工程の説明図である。
【図8】孔穿け工程の説明図である。
【図9】延ばし工程の説明図である。
【図10】曲り部修正工程の説明図である。
【図11】トリミング工程の説明図である。
【図12】第1ロール成形工程の説明図である。
【図13】第1ロール成形工程の説明図である。
【図14】第2ロール成形工程の説明図である。
【図15】凹部成形工程の説明図である。
【図16】凹部成形工程の説明図である。
【図17】リブ成形工程の説明図である。
【図18】絞り工程の説明図である。
【図19】孔穿け工程の説明図である。
【図20】延ばし工程及びフランジ部形成工程の説明図
である。
【図21】図3に対応する成形工程の説明図である。
【図22】リブ成形工程の説明図である。
【図23】請求項1に係る発明の実施例による端部部材
の縦断面図である。
【図24】図23の端部部材の正面図である。
【図25】従来の端部部材を用いた自動車用排ガス浄化
触媒コンバータの正面図である。
【図26】図25のXXVI−XXVI線に沿う断面図
である。
【符号の説明】
A フランジ付き円筒体 1 端部部材 2 フランジ部 3 曲り部 4 結合部 5 ロート状胴部 11 円筒部 114 シェル胴部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−168835(JP,A) 特開 昭52−138051(JP,A) 実開 昭62−87122(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気管に接続される環状フランジ部と、
    このフランジ部の内周部に一体に具備された切断面形状
    が湾曲状の曲り部と、この曲り部から先拡がり状に延出
    したロート状胴部とを備えることを特徴とする排気管に
    接続されるシェルの端部部材。
  2. 【請求項2】 排気管に接続される環状フランジ部の内
    周部からそのフランジ部の軸心方向に筒部が突き出され
    た形状のフランジ付き筒体における上記筒部を先拡がり
    状に拡径する成形工程を含むことを特徴とする排気管に
    接続されるシェルの端部部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 排気管に接続される環状フランジ部の内
    周部からそのフランジ部の軸心方向に筒部が突き出され
    た形状のフランジ付き筒体における上記筒部を先拡がり
    状に拡径しながら上記フランジ部と筒部との境界部分を
    絞って縮径させる成形工程を含むことを特徴とする排気
    管に接続されるシェルの端部部材の製造方法。
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