JP2645627B2 - 木質材の着色方法及びその装置 - Google Patents
木質材の着色方法及びその装置Info
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- JP2645627B2 JP2645627B2 JP4080267A JP8026792A JP2645627B2 JP 2645627 B2 JP2645627 B2 JP 2645627B2 JP 4080267 A JP4080267 A JP 4080267A JP 8026792 A JP8026792 A JP 8026792A JP 2645627 B2 JP2645627 B2 JP 2645627B2
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- wood stain
- wooden
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- Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家具、仏壇、建築材料
用合板等の木質材に透明な塗料を塗装する際に、木質材
の素地表面を着色する方法及びその装置に関する。
用合板等の木質材に透明な塗料を塗装する際に、木質材
の素地表面を着色する方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、木質材の素地表面に、クリ
ヤー、カラークリヤーなどの透明な塗料を塗装する前段
階として、ウッドステインを塗布して素地表面を着色
し、その後で素地表面の導管部分以外の余分なウッドス
テインを除去することが必要である。それは、鮮明な木
目模様を得るためで、それには導管部分はウッドステイ
ンで濃色に着色し、その他の部分は淡色に着色すること
によって導管部分を強調することが必要だからである。
このようにして着色された木質材の表面は、引き続いて
通常の塗装仕様にしたがって、目止め塗料やサンディン
グシーラーを数回塗装し、研磨した後で、上塗りとして
クリヤーやカラークリヤーを塗装する。
ヤー、カラークリヤーなどの透明な塗料を塗装する前段
階として、ウッドステインを塗布して素地表面を着色
し、その後で素地表面の導管部分以外の余分なウッドス
テインを除去することが必要である。それは、鮮明な木
目模様を得るためで、それには導管部分はウッドステイ
ンで濃色に着色し、その他の部分は淡色に着色すること
によって導管部分を強調することが必要だからである。
このようにして着色された木質材の表面は、引き続いて
通常の塗装仕様にしたがって、目止め塗料やサンディン
グシーラーを数回塗装し、研磨した後で、上塗りとして
クリヤーやカラークリヤーを塗装する。
【0003】ところで、従来から導管部分以外の余分な
ウッドステインを除去する方法は、適切な色調、粘度に
調整したウッドステインを、はけ塗り、スプレー塗り、
ロールコーター塗りなどによって素地表面に均一に塗り
広げた後、紙ウエス、布などにより、余分なウッドステ
インを拭き取る方法が一般的である。
ウッドステインを除去する方法は、適切な色調、粘度に
調整したウッドステインを、はけ塗り、スプレー塗り、
ロールコーター塗りなどによって素地表面に均一に塗り
広げた後、紙ウエス、布などにより、余分なウッドステ
インを拭き取る方法が一般的である。
【0004】また近年は、このような着色工程を自動化
して、スポンジロールコーターで木質材の素地表面にウ
ッドステインを塗り広げ、連続して設置されたリバース
ロールコーターやナチュラルロールコーターにより掻き
取り、余分なウッドステインを除去する方法も採用され
ている。
して、スポンジロールコーターで木質材の素地表面にウ
ッドステインを塗り広げ、連続して設置されたリバース
ロールコーターやナチュラルロールコーターにより掻き
取り、余分なウッドステインを除去する方法も採用され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように導
管部分以外のウッドステインを除去するのに紙ウエス、
布などにより拭き取る方法やロールコーターにより掻き
取る方法では、木質材の素材表面にくぼみや盛り上がり
のような凹凸がある場合は、くぼみの面が濃く、盛り上
がっている表面が淡く着色されるため、着色むらの原因
となる。特に、建築材料や家具に用いられる合板は、2
〜7枚の薄い単板を繊維方向が直交するように接着し積
層したものであるため、個々の単板の割れ、膨れ、部分
的な厚さの差異などの欠陥によって、表面にくぼみや盛
り上がりが生じているものがある。このような合板に、
従来の方法によってウッドステインを除去すると、除去
されなかった余分なウッドステインによってくぼみの部
分は濃色となり、盛り上がりの部分は淡色となって着色
むらが生じる。そのため、従来の方法では、木質材の表
面は均一で鮮明な木目模様が得られないことがある。因
みに、建築材料や家具用合板の塗装において、このよう
なウッドステインの着色むらは、不良品発生率のかなり
の部分(約2割)を占めている。このような問題点を検
討していたところ、くぼみや盛り上がりのある素材表面
にウッドステインを塗り広げた後、従来のように拭き取
りや掻き取る方法では、ある程度の圧力で素材表面に接
触するため、熟練によっても表面の緩やかな凹凸の影響
で生じる着色むらを避けることはできないことが判明し
た。
管部分以外のウッドステインを除去するのに紙ウエス、
布などにより拭き取る方法やロールコーターにより掻き
取る方法では、木質材の素材表面にくぼみや盛り上がり
のような凹凸がある場合は、くぼみの面が濃く、盛り上
がっている表面が淡く着色されるため、着色むらの原因
となる。特に、建築材料や家具に用いられる合板は、2
〜7枚の薄い単板を繊維方向が直交するように接着し積
層したものであるため、個々の単板の割れ、膨れ、部分
的な厚さの差異などの欠陥によって、表面にくぼみや盛
り上がりが生じているものがある。このような合板に、
従来の方法によってウッドステインを除去すると、除去
されなかった余分なウッドステインによってくぼみの部
分は濃色となり、盛り上がりの部分は淡色となって着色
むらが生じる。そのため、従来の方法では、木質材の表
面は均一で鮮明な木目模様が得られないことがある。因
みに、建築材料や家具用合板の塗装において、このよう
なウッドステインの着色むらは、不良品発生率のかなり
の部分(約2割)を占めている。このような問題点を検
討していたところ、くぼみや盛り上がりのある素材表面
にウッドステインを塗り広げた後、従来のように拭き取
りや掻き取る方法では、ある程度の圧力で素材表面に接
触するため、熟練によっても表面の緩やかな凹凸の影響
で生じる着色むらを避けることはできないことが判明し
た。
【0006】そこで本発明の目的は、木質材の素材表面
に導管部以外のくぼみや盛り上がりがあっても、着色む
らの無い、鮮明な木目模様を得ることができるように、
導管部以外の余分なウッドステインを除去する木質材の
着色方法及び装置を提供することにある。
に導管部以外のくぼみや盛り上がりがあっても、着色む
らの無い、鮮明な木目模様を得ることができるように、
導管部以外の余分なウッドステインを除去する木質材の
着色方法及び装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、木質材
の素材表面に接触せずに余分なウッドステインを除去す
ることにあり、そのための1つの手段は、木質材の素地
表面にウッドステインを塗布した後で、この素地表面に
高圧・高速の空気を吹き付け、導管部分以外のウッドス
テインを吹き飛ばす方法であり、また他の手段として
は、木質材の素地表面にウッドステインを塗布した後
で、この木質材を減圧することにより、余分にウッドス
テインを強制的に吸い取るところにある。
の素材表面に接触せずに余分なウッドステインを除去す
ることにあり、そのための1つの手段は、木質材の素地
表面にウッドステインを塗布した後で、この素地表面に
高圧・高速の空気を吹き付け、導管部分以外のウッドス
テインを吹き飛ばす方法であり、また他の手段として
は、木質材の素地表面にウッドステインを塗布した後
で、この木質材を減圧することにより、余分にウッドス
テインを強制的に吸い取るところにある。
【0008】
【作用】本発明によると、素材表面に接触せずに導管部
分以外の余分なウッドステインを除去するため、この表
面の凹凸の影響を受けずに余分なウッドステインを除去
できるので、木目部分のみ着色できる。
分以外の余分なウッドステインを除去するため、この表
面の凹凸の影響を受けずに余分なウッドステインを除去
できるので、木目部分のみ着色できる。
【0009】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
る。
【0010】本発明に用いるウッドステインは、市販さ
れているものがいずれも使用でき、例えば、水系ステイ
ン、アルコール溶性ステイン、ニトロセルローズやアル
キッド樹脂をベースにしたアルコール不溶性ステインが
ある。
れているものがいずれも使用でき、例えば、水系ステイ
ン、アルコール溶性ステイン、ニトロセルローズやアル
キッド樹脂をベースにしたアルコール不溶性ステインが
ある。
【0011】ウッドステインで着色する場合は、通常の
塗装法で素材表面に塗り広げる。この塗装法としては、
はけ塗り、スプレー塗り、ロールコーター塗り、カーテ
ンフローコーター塗りなど適宜選択して使用する。ま
た、ロールコーター塗りの場合は、スポンジロールコー
ターやリバースロールコーターが最も適している。
塗装法で素材表面に塗り広げる。この塗装法としては、
はけ塗り、スプレー塗り、ロールコーター塗り、カーテ
ンフローコーター塗りなど適宜選択して使用する。ま
た、ロールコーター塗りの場合は、スポンジロールコー
ターやリバースロールコーターが最も適している。
【0012】高圧,高速の空気を吹き付ける手段として
は、一定の圧力と一定の風速を有する空気吹き出し手段
を有し、台の上を移動する着色木質材に吹き出し手段か
らジェット流を吹き付けることによって、余分なウッド
ステインを飛散させて除去するものである。
は、一定の圧力と一定の風速を有する空気吹き出し手段
を有し、台の上を移動する着色木質材に吹き出し手段か
らジェット流を吹き付けることによって、余分なウッド
ステインを飛散させて除去するものである。
【0013】この吹き出し手段は、木質材の繊維方向に
直交する方向、すなわち幅方向に均一な風速となるよう
に、適切な数の仕切り板を設けることが望ましい。
直交する方向、すなわち幅方向に均一な風速となるよう
に、適切な数の仕切り板を設けることが望ましい。
【0014】また、吹き出し手段の出口における風速
は、余分なスッドステインの除去効果を達成しかつ充分
な着色効果を得るためには、1秒あたり50〜120メ
ートルが適当である。さらに、吹き出し手段から着色木
質材までの吹き付け距離は、木質材に反りがある場合の
吹き出し手段の先端の衝突の回避の必要性および余分な
ウッドステインの除去効果を達成するためには、2〜3
0センチメートルであり、望ましくは5〜12センチメ
ートルである。
は、余分なスッドステインの除去効果を達成しかつ充分
な着色効果を得るためには、1秒あたり50〜120メ
ートルが適当である。さらに、吹き出し手段から着色木
質材までの吹き付け距離は、木質材に反りがある場合の
吹き出し手段の先端の衝突の回避の必要性および余分な
ウッドステインの除去効果を達成するためには、2〜3
0センチメートルであり、望ましくは5〜12センチメ
ートルである。
【0015】本発明によって着色した木質材は、前記し
たように、引き続いて通常の塗装仕様にしたがって目止
め塗料やサンディングシーラーを数回塗装し、研磨した
後、上塗りとしてクリヤーやカラークリヤーを塗装する
ことができる。
たように、引き続いて通常の塗装仕様にしたがって目止
め塗料やサンディングシーラーを数回塗装し、研磨した
後、上塗りとしてクリヤーやカラークリヤーを塗装する
ことができる。
【0016】なお、上記例とは逆に、空気吹き出し手段
の方を着色木質材Mの上方を移動するようにしてもよ
い。
の方を着色木質材Mの上方を移動するようにしてもよ
い。
【0017】また、除去したウッドステインの回収装置
を付加すれば、ウッドステインを再利用できるので、省
資源や省コストに寄与する。
を付加すれば、ウッドステインを再利用できるので、省
資源や省コストに寄与する。
【0018】次に、図1により、余分なウッドステイン
を強制的に吸い取る装置について説明する。
を強制的に吸い取る装置について説明する。
【0019】載置台1の上には、減圧チャンバー2が設
置してあり、この載置台上を移動する着色用木質材Mを
通過させて、余分なウッドステインを吸収除去するもの
である。
置してあり、この載置台上を移動する着色用木質材Mを
通過させて、余分なウッドステインを吸収除去するもの
である。
【0020】減圧チャンバー2は、ウッドステインで着
色する木質材Mの寸法に応じて適切な大きさに設計さ
れ、高さ、幅はともに木質材Mの寸法より50〜150
mm程度大きいことが望ましい。減圧チャンバー4が不
必要に大きい場合は、減圧効率が低下し、小さい場合
は、ウッドステインの吸引が不均一となり、着色むらを
生じやすい。減圧チャンバー2には、木質材Mが通過す
るための通過孔21が設けてあり、スムースに通過でき
るよう高さと幅を木質材の寸法より2〜5mm大きく設
ける。減圧チャンバー2の天板には、吸引パイプ3を介
して真空ポンプ4が連通してあり、さらにこの減圧チャ
ンバーには、吸引パイプ5を介して回収装置6が設けて
ある。また、減圧チャンバー2には、圧力計7が設置し
てある。
色する木質材Mの寸法に応じて適切な大きさに設計さ
れ、高さ、幅はともに木質材Mの寸法より50〜150
mm程度大きいことが望ましい。減圧チャンバー4が不
必要に大きい場合は、減圧効率が低下し、小さい場合
は、ウッドステインの吸引が不均一となり、着色むらを
生じやすい。減圧チャンバー2には、木質材Mが通過す
るための通過孔21が設けてあり、スムースに通過でき
るよう高さと幅を木質材の寸法より2〜5mm大きく設
ける。減圧チャンバー2の天板には、吸引パイプ3を介
して真空ポンプ4が連通してあり、さらにこの減圧チャ
ンバーには、吸引パイプ5を介して回収装置6が設けて
ある。また、減圧チャンバー2には、圧力計7が設置し
てある。
【0021】減圧チャンバー2内を減圧する場合は、予
めウッドステインで着色する木質材Mと同一寸法のもの
をチャンバー内に差し込んでおき、通過孔21の隙間を
できる限り小さくしておくことにより、効率よく、短時
間で減圧することができる。チャンバー2内を減圧した
場合の圧力は、余分のウッドステインの適度な除去効果
を達成しかつ過剰な除去を抑制して高度な着色効果を維
持するためには、マイナス80〜マイナス120ミリバ
ールが望ましい。
めウッドステインで着色する木質材Mと同一寸法のもの
をチャンバー内に差し込んでおき、通過孔21の隙間を
できる限り小さくしておくことにより、効率よく、短時
間で減圧することができる。チャンバー2内を減圧した
場合の圧力は、余分のウッドステインの適度な除去効果
を達成しかつ過剰な除去を抑制して高度な着色効果を維
持するためには、マイナス80〜マイナス120ミリバ
ールが望ましい。
【0022】本発明によって着色した木質材Mは、引き
続いて通常の塗装仕様にしたがって目止め塗料やサンデ
ィングシーラーを塗装し、研磨して表面を平滑にした
後、上塗りとしてクリヤーやカラークリヤーを塗装する
ことができる。
続いて通常の塗装仕様にしたがって目止め塗料やサンデ
ィングシーラーを塗装し、研磨して表面を平滑にした
後、上塗りとしてクリヤーやカラークリヤーを塗装する
ことができる。
【0023】なお、上記例とは逆に、減圧チャンバー2
が着色木質材Mの上方を移動するようにしてもよい。
が着色木質材Mの上方を移動するようにしてもよい。
【0024】また、除去したウッドステインの回収装置
5を付設することによって、ウッドステインを再利用で
きるので、省資源、省コストに寄与できる。
5を付設することによって、ウッドステインを再利用で
きるので、省資源、省コストに寄与できる。
【0025】次に、実験例および比較例を挙げて、本発
明に係る方法を具体的に説明する。
明に係る方法を具体的に説明する。
【0026】実験例1 ニトロセルロースをベースとしたブラウン色のウッドス
テインに、重量比で同量のラッカーシンナーを加えて希
釈し、12mm厚さの床板用なら材突板合板に平方尺あ
たりの塗付量が20〜30gとなるようはけ塗りした。
直ちに、風速80/秒の高速空気をカーテン状に吹きつ
け、毎分5mの速度で移動させて余分なウッドステイン
を飛散させた。このとき、スリットの吹き出し口から合
板表面までの距離は5cmであった。ウッドステインを
はけ塗りする前に、なら材突板合板の表面を研磨紙で部
分的に研磨して、深さ0.2〜0.5mmのくぼみを数
個所作っていたが、ウッドステインが乾燥した後、くぼ
みの部分にも着色むらの無い、均一で鮮明な木目模様が
得られ、表面の着色状態は良好であった。
テインに、重量比で同量のラッカーシンナーを加えて希
釈し、12mm厚さの床板用なら材突板合板に平方尺あ
たりの塗付量が20〜30gとなるようはけ塗りした。
直ちに、風速80/秒の高速空気をカーテン状に吹きつ
け、毎分5mの速度で移動させて余分なウッドステイン
を飛散させた。このとき、スリットの吹き出し口から合
板表面までの距離は5cmであった。ウッドステインを
はけ塗りする前に、なら材突板合板の表面を研磨紙で部
分的に研磨して、深さ0.2〜0.5mmのくぼみを数
個所作っていたが、ウッドステインが乾燥した後、くぼ
みの部分にも着色むらの無い、均一で鮮明な木目模様が
得られ、表面の着色状態は良好であった。
【0027】実験例2 ニトロセルロースとアルキッド樹脂とをベースとしたブ
ラウン色のウッドステインに、重量比で同量のブチルア
セテートを加えて希釈し、スポンジロールコーターで床
板用のなら材突板合板の表面に平方尺あたりの塗付量が
20〜30gとなるよう塗装した。直ちに、風速100
m/秒の高速空気をカーテン状態に吹き出すスリットの
下を、毎分15mの速度で通過させた。このとき、スリ
ットの吹き出し口から合板表面までの距離は10cmで
あった。実験例1と同様になら材突板合板には研磨紙で
くぼみをつけていたが、ウッドステインが乾燥した後、
くぼみの部分にも着色むらの無い、均一で鮮明な木目模
様が得られ、表面状態は良好であった。
ラウン色のウッドステインに、重量比で同量のブチルア
セテートを加えて希釈し、スポンジロールコーターで床
板用のなら材突板合板の表面に平方尺あたりの塗付量が
20〜30gとなるよう塗装した。直ちに、風速100
m/秒の高速空気をカーテン状態に吹き出すスリットの
下を、毎分15mの速度で通過させた。このとき、スリ
ットの吹き出し口から合板表面までの距離は10cmで
あった。実験例1と同様になら材突板合板には研磨紙で
くぼみをつけていたが、ウッドステインが乾燥した後、
くぼみの部分にも着色むらの無い、均一で鮮明な木目模
様が得られ、表面状態は良好であった。
【0028】実験例3 ニトロセルロースをベースとしたブラウン色のウッドス
テインに、重量比で同量のラッカーシンナーを加えて希
釈し、幅200mm,長さ900mm,厚さ12mmの
床板用なら材突板合板の表面に平方尺あたりの塗付量が
20〜30gとなるようはけ塗りした。直ちに、マイナ
ス80ミリバールに減圧したチャンバー内を毎分20m
の速度で通過させて、余分なウッドステインを吸引させ
た。このとき、チャンバーの寸法は、高さ250mm,
幅300mm,奥行400mmとし、入り口側と出口側
に高さ15mm,幅206mmの通過孔を設け、ステイ
ンを塗付した合板がスムースに通過できる構造とした。
テインに、重量比で同量のラッカーシンナーを加えて希
釈し、幅200mm,長さ900mm,厚さ12mmの
床板用なら材突板合板の表面に平方尺あたりの塗付量が
20〜30gとなるようはけ塗りした。直ちに、マイナ
ス80ミリバールに減圧したチャンバー内を毎分20m
の速度で通過させて、余分なウッドステインを吸引させ
た。このとき、チャンバーの寸法は、高さ250mm,
幅300mm,奥行400mmとし、入り口側と出口側
に高さ15mm,幅206mmの通過孔を設け、ステイ
ンを塗付した合板がスムースに通過できる構造とした。
【0029】ウッドステインをはけ塗りする前に、なら
材突板合板の表面を研磨紙で部分的に研磨して、深さ
0.2〜0.5mmのくぼみを数個所作っていたが、ウ
ッドステインが乾燥した後、くぼみの部分にも着色むら
の無い、均一で鮮明な木目模様が得られ、表面の着色状
態は良好であった。
材突板合板の表面を研磨紙で部分的に研磨して、深さ
0.2〜0.5mmのくぼみを数個所作っていたが、ウ
ッドステインが乾燥した後、くぼみの部分にも着色むら
の無い、均一で鮮明な木目模様が得られ、表面の着色状
態は良好であった。
【0030】実験例4 ニトロセルロースとアルキッド樹脂とをベースとしたブ
ラウン色のウッドステインに、重量比で同量のブチルア
セテートを加えて希釈し、スポンジロールコーターで床
板用のなら材突板合板の表面に平方尺あたりの塗付量が
20〜30gとなるよう塗装した。直ちに、マイナス1
00ミリバールに減圧したチャンバー内を毎分40mの
速度で通過させて、余分なウッドステインを吸引させ
た。ウッドステインをはけ塗りする前に、なら材突板合
板の表面を研磨紙で部分的に研磨して深さ0.2〜0.
5mmのくぼみを数個所作っていたが、ウッドステイン
が乾燥した後、くぼみの部分にも着色むらの無い、均一
で鮮明な木目模様が得られ、表面の着色状態は良好であ
った。
ラウン色のウッドステインに、重量比で同量のブチルア
セテートを加えて希釈し、スポンジロールコーターで床
板用のなら材突板合板の表面に平方尺あたりの塗付量が
20〜30gとなるよう塗装した。直ちに、マイナス1
00ミリバールに減圧したチャンバー内を毎分40mの
速度で通過させて、余分なウッドステインを吸引させ
た。ウッドステインをはけ塗りする前に、なら材突板合
板の表面を研磨紙で部分的に研磨して深さ0.2〜0.
5mmのくぼみを数個所作っていたが、ウッドステイン
が乾燥した後、くぼみの部分にも着色むらの無い、均一
で鮮明な木目模様が得られ、表面の着色状態は良好であ
った。
【0031】そこで、この実験例1、2を明確にするた
めに、次に比較例1、2を示す。
めに、次に比較例1、2を示す。
【0032】比較例1 実験例1と同様にしてウッドステインを塗り広げ、直ち
に紙ウエスで表面を吹き取ったが、研磨紙でくぼみを付
けた部分の周辺が濃色となって着色むらが生じて、均一
で鮮明な木目模様を得ることはできなかった。
に紙ウエスで表面を吹き取ったが、研磨紙でくぼみを付
けた部分の周辺が濃色となって着色むらが生じて、均一
で鮮明な木目模様を得ることはできなかった。
【0033】比較例2 実験例2と同様にしてスポンジロールコーターを用いて
ウッドステインを塗り広げ、直ちにリバースロールコー
ターで掻き取ったが、研磨紙でくぼみを付けた部分の全
体が濃色に着色して着色むらが生じ、均一で鮮明な木目
模様を得ることはできなかった。
ウッドステインを塗り広げ、直ちにリバースロールコー
ターで掻き取ったが、研磨紙でくぼみを付けた部分の全
体が濃色に着色して着色むらが生じ、均一で鮮明な木目
模様を得ることはできなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明は、木質材の素材表面の余分なウ
ッドステインを、非接触で除去するので、鮮明な木目模
様を得ることができ、そのため、ウッドステインの着色
むらによる不良品の発生を防止し、生産効率の向上が達
成できる。特に、床板や壁面材のような建築材料用合
板、すなわち、単板の欠陥によってくぼみや盛り上がり
ができやすいものには有効である。
ッドステインを、非接触で除去するので、鮮明な木目模
様を得ることができ、そのため、ウッドステインの着色
むらによる不良品の発生を防止し、生産効率の向上が達
成できる。特に、床板や壁面材のような建築材料用合
板、すなわち、単板の欠陥によってくぼみや盛り上がり
ができやすいものには有効である。
【図1】斜面図である。
2 減圧チャンバー 4 真空ポンプ 6 回収装置
Claims (3)
- 【請求項1】 着色用の木質材の素地表面にウッドステ
インを塗布した後で、この素地表面に高圧・高速の空気
を吹き付け、導管部以外の余分なウッドステインを除去
することにより、木質材の素地表面を均一に着色した
後、塗装仕様にしたがって塗装することを特徴とする木
質材の着色方法。 - 【請求項2】 着色用の木質材の素地表面にウッドステ
インを塗布した後で、この木質材を減圧して導管部以外
の余分なウッドステインを除去することにより、木質材
の素地表面を均一に着色した後、塗装仕様にしたがって
塗装することを特徴とする木質材の着色方法。 - 【請求項3】 着色用木質材と相対的に移動可能な減圧
チャンバーと、上記減圧チャンバー内を減圧するための
真空ポンプと、上記減圧チャンバーに連通し導管部以外
の余分なウッドステインを回収するための回収装置とを
具備したことを特徴とするウッドステインの除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4080267A JP2645627B2 (ja) | 1992-03-03 | 1992-03-03 | 木質材の着色方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4080267A JP2645627B2 (ja) | 1992-03-03 | 1992-03-03 | 木質材の着色方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0699410A JPH0699410A (ja) | 1994-04-12 |
JP2645627B2 true JP2645627B2 (ja) | 1997-08-25 |
Family
ID=13713529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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