JP2645474B2 - 気相成長装置 - Google Patents

気相成長装置

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JP2645474B2
JP2645474B2 JP62049443A JP4944387A JP2645474B2 JP 2645474 B2 JP2645474 B2 JP 2645474B2 JP 62049443 A JP62049443 A JP 62049443A JP 4944387 A JP4944387 A JP 4944387A JP 2645474 B2 JP2645474 B2 JP 2645474B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 気相成長(CVD)装置、とくに有機金属気相成長(MOC
VD)装置において、被成長基板を保持するサセプタを高
温にした場合反応ガスに対流が生じ、急峻なガスの切り
換えが難しく、成長層の基板内分布を均一化することは
困難であった。対流防止の対策として熱源となるサセプ
タを被成長基板より上部に配置し、かつ反応ガスの流れ
を乱さない構造の内管を用いてサセプタを保持するよう
にした気相成長装置を提起する。
〔産業上の利用分野〕
本発明はガス流に対する温度の影響を少なくした、均
一性のよい結晶が得られるCVD装置、とくにMOCVD装置に
関する。
MOCVD装置はFET、HEMT等のマイクロ波素子や、レー
ザ、LED、フォトダイオード等の光素子の製造に広く利
用されている。
MOCVD法は上記のデバイス製造において、化合物半導
体層を数10〜数100Å程度の薄い厚さに制御して薄層を
何層も積層して成長するため、通常のSiプロセスのCVD
に比し、極めて急峻なガスの切り換えが要求される。
〔従来の技術〕
従来のMOCVD装置の大半は、従来のCVD法で用いられて
きた横型反応管中の下側に被成長基板を保持するサセプ
タを置くタイプの炉か、もしくはSi−CVD法で用いられ
ている縦型反応管の上部から反応ガスを導入するタイプ
の炉を用いている。
このような炉における結晶成長は、基板上部を流れる
反応ガスが、加熱されたサセプタの熱により熱分解する
ことによって行われている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
これらの従来例の炉の欠点は、サセプタを高温にした
場合反応ガスに対流を生じ、急峻なガスの切り換えが難
しく、成長層の基板内分布を均一化することが困難であ
った。
そのため、均一な結晶成長を行うために必要なガス流
コントロールが必要となってきた。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点の解決は、反応管の外管と、前記反応管の
外管内に挿入された内管と、被成長基板を固定し、且つ
前記基板の加熱機能を有するサセプタと、前記基板の表
面に膜を堆積する為の反応ガスを前記内管内に導入する
ためのガス導入口を有し、前記サセプタは、前記基板の
被成長面が前記内管に対し下向きに露出するように、且
つ前記内管の内面より前記被成長面が突出しないよう
に、前記内管に保持され、前記ガス導入口から導入され
る前記反応ガスが前記内管の端面に直接に衝突しないよ
うに、該端面に外管に当接していることを特徴とする気
相成長装置によって達成される。
さらに、上記問題点の解決は、反応管の外管と、前記
反応管の外管内に挿入された内管と、被成長基板を固定
し、且つ前記基板の加熱機能を有するサセプタと、前記
被成長基板の面に合わせて、前記サセプタに並べて取り
付けられたガスガイドと、前記サセプタ及び前記ガスガ
イドを支持する支持板と、前記基板の表面に膜を堆積す
る為の反応ガスを前記内管内に導入するためのガス導入
口を有し、前記サセプタは、前記基板の被成長面が前記
支持板に対し下向きに露出するように、且つ前記支持板
より前記被成長面が突出しないように、前記支持板に保
持され、前記ガス導入口から導入される前記反応ガスが
前記ガスガイド及び前記支持板の端面に直接に衝突しな
いように、該端面が内管の内面に当接していることを特
徴とする気相成長装置によって達成される。
〔作用〕
本発明は加熱体(サセプタ)を反応管上部に置き、そ
の下部に反応ガスを流すことにより熱対流を起こさない
ようにし、また内管管内面にサセプタが突出しない構造
にして、ガス流を乱されないようにしたものである。ま
た、本発明では反応管の外管と内管との間隙から、反応
ガスのガス導入口が隠蔽されているため、内管の端部に
衝突した反応ガスが、この間隙で巻き上がることが無
く、従って、内管に対して反応ガスが乱れて導入される
ことが無くなる。
〔実施例〕
第1図(1)、(2)は本発明の第1の実施例を説明
する横型炉の断面図である。
第1図(1)において、被成長基板1を保持したサセ
プタ2は下向きに石英製の内管3の上部の開口部に、被
成長基板1を内管3の内面に露出し、かつ内管3の内面
よりも突出しないように保持される。
内面は石英製の反応管4内に置かれ、ガス導入口5よ
り反応ガスが導入される。
反応管4はガス導入口5と反対側に排気口6を有する
蓋7で閉じられる。
以上の構造において、反応ガスの流れが乱されない程
度に内管3は反応管4、または蓋7に密着するようにす
ることが必要である。
サセプタ2はカーボン等の導電物質よりなり高周波
(rf)コイル8により誘導加熱されて、被成長基板1に
触れる反応ガスを熱分解して被成長基板1上に結晶成長
する。
第1図(2)は第1図(1)の側面より見た断面図で
ある。
第2図(1)、(2)は第2の実施例を説明する横型
炉の断面図である。
この例は、第1図の変形例で、サセプタ2は内管3の
内面上側に、支持板9により保持された構造である。
この場合はガス流を層流化するためにガスガイド10
が、被成長基板1の面に合わせて内管3の上側にサセプ
タ2に並べて取り付けられる。
内管3は石英製の反応管4内に置かれ、ガス導入口5
より反応ガスが導入され、ガス導入口5Aよりキャリアガ
スが内管3の内部、および内管3と反応管7の隙間に流
される。
このようにキャリアガスの一部が内管3と反応管4の
隙間に流されるのは、反応管内のガスの溜りをなくする
ためである。
第3図は第3の実施例を説明する縦型炉の断面図であ
る。
図において、それぞれに被成長基板1を保持した複数
のサセプタ2は下向きにカーボン、あるいは石英製の内
管3の側上部の開口部に、被成長基板1を内管3の内面
に露出し、かつ内管3の内面よりも突出しないように保
持される。
この場合、サセプタ2がカーボン製である場合は、サ
セプタ自身が加熱されるから内管3は石英製でよい。
内管3は石英製の反応管4内に置かれ、ガス導入口5
より反応ガスが導入される。
ガス導入口5より導入された反応ガスは石英製のディ
スク11、12の隙間より、内管3の内面に沿って吹き出さ
れる。
反応管4はガス導入口5と反対側に排気口6を有する
蓋7で閉じられる。
この際、内管3と蓋7間に石英リング13を挿入し、反
応ガスを排気口6に滑らかに導くようにしている。
以上の構造により、加熱体をガス流の上にして熱対流
を防ぎ、ディスク11、12の隙間より吹き出されたガス流
は内間3の内面に沿った層流を形成することができる。
最近、反応ガスの対流を防ぐために、この例のよう
に、縦型反応管の下部より反応ガスを導入する方法が提
案されているが、ガス流の層流化について未だ問題が多
かった。
また、被成長基板をサセプタの下に取り付けなければ
ならないため、基板表面の一部を何かで押さえる方法が
一般的にとられている。しかし、このようにすると、基
板の使用面積が減り、基板上でガス流の乱れを生ずる欠
点がある。
また、基板の裏面から真空吸引して基板を固定する方
法もあるが、装置が複雑化し、また減圧CVDには用いる
ことはできないという欠点もあった。
そこで、本発明に使用するサセプタは第4図の構造の
ものを使用した。
第4図(1)、(2)は本発明に使用したサセプタの
断面図と平面図である。
図において、高純度カーボン製、またはBN製の固定部
2Aと可動部2Bとよりなり、被成長基板1を固定部2Aの凹
部に嵌め込み、可動部2Bで押さえて、締め付けネジ2Cで
締め付けて固定する。
この構造のサセプタの使用により、被成長基板を全面
使用でき、また押さえ金具等の突起がないため、被成長
基板上においてもガス流の乱れを生ずることがない。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように本発明によれば、均一性の
よい結晶が得られ、素子の製造歩留と性能の向上が可能
となる。
本発明をMOCVD装置に適用して、極めて急峻なガスの
切り換えが可能となり、化合物半導体薄層の連続成長の
制御精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(1)、(2)は本発明の第1の実施例を説明す
る横型炉の断面図、 第2図(1)、(2)は第2の実施例を説明する横型炉
の断面図、 第3図は第3の実施例を説明する縦型炉の断面図、 第4図(1)、(2)は本発明に使用したサセプタの断
面図と平面図である。 図において、 1は被成長基板、 2はサセプタ、 3は内管、 4は反応管、 5はガス導入口、 6は排気口、 7は蓋、 8はrfコイル、 9は支持板、 10はガスガイド、 11、12のディスク、 13は石英リング である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応管の外管と、 前記反応管の外管内に挿入された内管と、 被成長基板を固定し、且つ前記基板の加熱機能を有する
    サセプタと、 前記基板の表面に膜を堆積する為の反応ガスを前記内管
    内に導入するためのガス導入口を有し、 前記サセプタは、前記基板の被成長面が前記内管に対し
    下向きに露出するように、且つ前記内管の内面より前記
    被成長面が突出しないように、前記内管に保持され、 前記ガス導入口から導入される前記反応ガスが前記内管
    の端面に直接に衝突しないように、該端面が外管に当接
    していることを特徴とする気相成長装置。
  2. 【請求項2】反応管の外管と、 前記反応管の外管内に挿入された内管と、 被成長基板を固定し、且つ前記基板の加熱機能を有する
    サセプタと、 前記被成長基板の面に合わせて、前記サセプタに並べて
    取り付けられたガスガイドと、前記サセプタ及び前記ガ
    スガイドを支持する支持板と、 前記基板の表面に膜を堆積する為の反応ガスを前記内管
    内に導入するためのガス導入口を有し、 前記サセプタは、前記基板の被成長面が前記支持板に対
    し下向きに露出するように、且つ前記支持板より前記被
    成長面が突出しないように、前記支持板に保持され、 前記ガス導入口から導入される前記反応ガスが前記ガス
    ガイド及び前記支持板の端面に直接に衝突しないよう
    に、該端面が内管の内面に当接していることを特徴とす
    る気相成長装置。
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