JP2643963B2 - プリンタの記録部材搬送装置 - Google Patents

プリンタの記録部材搬送装置

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JP2643963B2
JP2643963B2 JP62335364A JP33536487A JP2643963B2 JP 2643963 B2 JP2643963 B2 JP 2643963B2 JP 62335364 A JP62335364 A JP 62335364A JP 33536487 A JP33536487 A JP 33536487A JP 2643963 B2 JP2643963 B2 JP 2643963B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はプリンタの記録部材搬送装置に関し、詳しく
は、記録済の記録部材を排出部に排出するための排出ロ
ーラとこれに圧接して記録部材を保持する圧接手段とを
有するプリンタの記録部材搬送装置に関する。
〔従来の技術〕
従来のプリンタとその記録部材搬送装置の一例を第6
図に示す。ここで、1はローラ軸1Aに取付けられた複数
の排出ローラ、2は拍車軸2Aに取付けられ、回転自在に
保たれる圧接手段としての拍車である。排出ローラ1は
一般に硬度が比較的に低いゴムで構成され、その周面に
は滑りを防止するための歯型が形成されていて、一方、
拍車2の方は殊にインクジェットプリンタの場合インク
が付着した記録面を汚さないようにするために、最小の
接触面積すなわち歯先で、排出ローラ1に圧接するよう
に構成されている。3は拍車軸2Aを軸支し、ばね4のば
ね力によって拍車2を排出ローラに向けて偏倚させるた
めの拍車レバーである。
不図示の記録部材(記録シート)は累積された状態で
送給部の圧板5上に保持され、送給ローラ6により分離
爪7から1枚ずつ分離されて下方に案内された上、更に
プラテンローラ8に沿って記録位置であるインクジェッ
ト記録ヘッド9の対向位置へと導かれる。10は記録ヘッ
ド9を搭載し、案内軸11に沿って移動自在なキャリッ
ジ、12はキャリッジ10に接続され、キャリッジモータ13
によって駆動されるタイミングベルトである。記録ヘッ
ドの記録位置に導かれた記録シートはここでその先端部
が排出ローラ1と拍車2との間に保持され、キャリッジ
10による記録ヘッド9の走査によって記録シート上に記
録がなされ、記録を終えた記録シートは排出ローラの駆
動によって排出部のスタッカ14上に排出累積される。な
お15は記録ヘッド9のホームポジション対向位置に設け
られている不吐出回復装置である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このような従来のプリンタの記録部材
搬送装置においては、記録部材がインクの十分乾燥しな
いうちに排出ローラの位置に導かれ、その未定着部分に
圧接手段が接触することによって再転写による汚れが発
生しないよう、圧接手段に例えば拍車が用いられている
が、拍車と排出ローラとの間に記録部材が保持されない
状態、すなわち記録部材の幅が狭い場合や同部材先端が
排出ローラの位置に導かれる以前および記録部材の後端
が排出ローラを過ぎた後では拍車が排出ローラに直接に
圧接したまま、排出ローラが駆動されるので、拍車の歯
先でゴム製の排出ローラ表面が傷付けられてしまい、排
出動作に支障をきたす虞があった。また、排出部のスタ
ッカ内に、ある程度の枚数に記録部材が累積されてくる
と、排出ローラの外周面がスタッカ内に累積された記録
部材の特定の部分に摺接する状態となる場合があり、そ
のために、圧接手段、例えば拍車から排出ローラに転写
されたインクが記録部材に再転写され、記録部材表面を
汚して印字品位を低下させるという問題があった。
本発明の目的は、上述した従来の問題点に着目し、そ
の解決を図るべく、圧接手段に拍車を用いる場合でも拍
車の先端によって排出ローラの表面が損傷されるのが防
止され、また、圧接手段から排出ローラの表面に転写さ
れたインクによって、スタッカ内の記録部材が汚される
ような虞のないプリンタの記録部材搬送装置を提供する
ことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
かかる目的を達成するために、本発明のプリンタの記
録部材搬送装置は、記録媒体により記録を終えた記録部
材の記録面と反対側の面に接触し、前記記録部材を排出
するための排出ローラと、該排出ローラに前記記録部材
を圧接させる圧接手段と、前記排出ローラによって排出
された記録部材を累積した状態で、かつ、該記録部材の
記録面と反対側の面を指示するスタッカとを有し、前記
排出ローラは回転軸に支持されており、前記圧接手段に
対応する位置に設けた小径部と該小径部の両側近傍に設
けた大径部とを含み、前記圧接手段を前記小径部に対応
する位置においてのみ前記記録部材に圧接させるように
したことを特徴とする。
ここで、前記圧接手段は前記排出ローラに協動する拍
車であり、前記小径部のうち、少なくとも前記拍車に接
触する部分の硬度を前記排出ローラの他の部分の硬度よ
り高くしたものであってもよい。また、前記記録媒体は
インクであってもよく、この場合には、前記記録部材は
前記インクを吐出するインクジェット記録ヘッドによっ
て記録が行われる。
〔作 用〕
本発明によれば、記録部材の排出時に記録媒体である
インクが、記録部材にその記録面側から接触している圧
接手段から排出ローラの小径部にのみ再転写される虞が
ある。しかし、排出ローラの小径部は排出ローラの大径
部の外周面より引っ込んでいるので、スタッカに累積状
態に支持される記録部材がたとえ排出ローラの大径部に
接触したとしても、小径部に接触する虞は全くない。従
って、排出ローラの小径部に再転写されたインクによっ
てスタッカに堆積される記録部材が汚れるようなことが
ない。
また、本発明によれば、排出ローラの大径部の外周部
で決まる略直線で記録部材を排出させることができるの
で、記録部材を変形させることはない。
さらに、本発明によれば、圧接手段としての拍車に対
向する排出ローラの小径部の少なくとも拍車に接触する
部分を拍車による圧接に耐えるだけの硬度が保持される
ように構成できるために、拍車によって損耗したり破損
したりすることがなく、かつ、記録部材を拍車により排
出ローラに圧接した状態では、接触面が大きいために摩
擦係数が大きい排出ローラの大径部によって記録部材を
確実に保持させ、記録部材を送り出すことができる。
〔実施例〕
以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳細かつ具
体的に説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す。本例では排出ロー
ラ100が径の異なる2つの部分で構成されており、拍車
2の歯先が接触を保つローラ中央部分を小径部100Aとな
すと共に、その両端部を大径部100Bとする。また、ここ
で、小径部100Aの少なくとも周面は例えばプラスチック
等のように金属製拍車2の歯先で傷付き難いような硬質
弾性体、例えばポリカーボネート,ABS樹脂,ポリアセタ
ール等で形成することができた。すなわち、第2図に示
すようにゴム等による摩擦力の大きい弾性体の大径部10
0Bと上述したようなプラスチック等硬質の材料による小
径部100Aとを別体に形成した上、連続的にローラ軸1Aに
嵌め合せ接合して排出ローラ100を構成するか、または
第3図に示すようにゴム状弾性体のリングを硬質体に嵌
め込むなり同時成型するか、更にはまた第4図に示すよ
うに形成することも可能である。
また、第5図は第3図に示す形態の排出ローラを個々
にローラ軸1Aに設けるのではなくて、連続させた一体の
排出ローラ101としたもので、一体的にモールド成型法
等によってこのような1本化した排出ローラ101とする
こともできる。
また、ここで使用する拍車としては金属製に限られる
ものではなく、プラスチック材を使用することも可能で
あり、金属とプラスチックの複合構成としても使用する
ことができる。
さらにまた、ローラの硬質弾性体の硬度としては、拍
車が押付けられたときに少なくともローラに拍車の先端
がささらない硬度とすることが望ましく、より望ましく
は、押圧により実質的に傷の発生や欠け等が生じないよ
うな硬度関係が得られるようにする。また、ローラの硬
度も必ずしも軸方向に均一でなくてもよく、拍車と対向
する部分に向って硬度を漸増させたものや表面側のみを
高硬度としたものでもよい。
なお、以上の説明では排出ローラに接触する拍車が1
個の場合であったが、排出方向に配列された複数の拍車
により排出ローラとの間に記録シートを保持させるよう
にした場合にも本発明が適用できるのは勿論である。
また、以上に述べた実施例では排出中の記録部材に対
し、この記録部材が排出ローラに圧接する圧接手段に到
達する前にその記録面に転写されたインクの再転写を防
止するために圧接手段に拍車を用いた場合について説明
したが、圧接手段としては拍車に限られるものでないこ
とはいうまでもない。
すなわち、記録媒体としてインクが用いられるプリン
タにあって、排出スタッカにかかわる位置に排出ローラ
が配置されるものでは排出ローラに圧接手段を介して転
写されたインクによってスタッカに排出中、あるいは排
出された記録部材が汚される虞がある。
しかし、本発明によれば、かかる場合であっても圧接
手段は排出ローラの小径部のみにしか圧接しないので、
排出ローラのインクによる汚れは小径部に限定される。
よって、上述のように排出ローラに記録済の記録部材
が接触しても、小径部の両側近傍に設けられた大径部は
インクの転写される虞がないことによりインクによる汚
れが防止される。
〔発明の効果〕
以上説明してきたように、本発明によれば、記録媒体
により記録を終えた記録部材の記録面と反対側の面に接
触し、前記記録部材を排出するための排出ローラと、該
排出ローラに前記記録部材を圧接させる圧接手段と、前
記排出ローラによって排出された記録部材を累積した状
態で、かつ、該記録部材の記録面と反対側の面を支持す
るスタッカとを有し、前記排出ローラは回転軸に支持さ
れており、前記圧接手段に対応する位置に設けた小径部
と該小径部の両側近傍に設けた大径部とを含み、前記圧
接手段を前記小径部の対応する位置においてのみ前記記
録部材に圧接させるようにしたので、圧接手段から排出
ローラの小径部表面にインクが転写されることがあって
も、これによりスタッカ内に累積状態に保たれる記録部
材が汚れることがなく、また、圧接手段としての拍車を
用いた場合、拍車が排出ローラとの間に記録シートを保
持することなく直接に排出ローラと接触しても拍車の歯
先によってその接触部分が傷付けられるようなことがな
く、搬送装置の延命を図ることができると共に、記録品
位を高め確実な排出動作が保証されるプリンタの記録部
材搬送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による排出装置の構成の一例を示す斜視
図、 第2図、第3図および第4図は第1図に示す排出ローラ
の異なる構成形態をそれぞれ示す断面図、 第5図は本発明による排出ローラの更に他の形態の実施
例を示す断面図、 第6図は従来のプリンタとその排出装置の構成の一例を
示す斜視図である。 1,100,101,102……排出ローラ、 1A……ローラ軸、 2……拍車、 2A……拍車軸、 3……拍車レバー、 4……ばね、 9……記録ヘッド、 100A……小径部、 100B……大径部。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体により記録を終えた記録部材の記
    録面と反対側の面に接触し、前記記録部材を排出するた
    めの排出ローラと、 該排出ローラに前記記録部材を圧接させる圧接手段と、 前記排出ローラによって排出された記録部材を累積した
    状態で、かつ、該記録部材の記録面と反対側の面を支持
    するスタッカとを有し、 前記排出ローラは回転軸に支持されており、該回転軸に
    支持された前記排出ローラは前記圧接手段に対応する位
    置に設けた小径部と該小径部の両側近傍に設けた大径部
    とを含み、前記圧接手段を前記小径部に対応する位置に
    おいてのみ前記記録部材に圧接させるようにしたことを
    特徴とするプリンタの記録部材搬送装置。
  2. 【請求項2】前記圧接手段は前記排出ローラに協動する
    拍車であり、前記小径部のうち、少なくとも前記拍車に
    接触する部分の硬度を前記排出ローラの他の部分の硬度
    より高くしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載のプリンタの記録部材搬送装置。
  3. 【請求項3】前記記録媒体はインクであり、前記記録部
    材は前記インクを吐出するインクジェット記録ヘッドに
    よって記録が行われることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項または第2項に記載のプリンタの記録部材搬送装
    置。
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