JP2642509B2 - 系統周波数上昇防止リレー装置 - Google Patents
系統周波数上昇防止リレー装置Info
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Description
をしゃ断して周波数上昇を抑制する系統周波数上昇防止
リレー装置に関するものである。
が生ずると供給力が過剰となって系統周波数が上昇す
る。この様な周波数上昇に対しては電源の調速機が動作
して自動的に出力が制御されるので特別な対策を講じる
必要はなかった。しかし、近年は負荷率の低下、並びに
原子力電源比率の増加に伴い効率運用のため深夜運転を
停止する火力電源が増加し、周波数上昇時安定運転を継
続できない場合もあることから系統周波数の上昇度合に
応じて自動的に適正量の発電機を選択遮断することによ
って周波数上昇を抑制し系統事故の波及拡大を防止して
いる。 第5図は、例えば三菱電機技報、Vo1.62No.5 1988
『東京電力(株)納め、系統周波数上昇防止リレーシス
テム』鈴木、他に示された従来の周波数上昇防止リレー
システムの構成図であり、図において、G1,G2は発電
機、CBは遮断器、10は第1の演算ユニットCPU1を搭載し
た端末装置、10Aは端末装置10の入力制御部、10Bは同様
に出力制御部である。また、15は例えば光ファイバケー
ブル等の信号伝送ライン、20は第2の演算ユニットCPU2
を搭載した中央演算装置である。 (その他、近似技術として電気学会電力技術研究会 PE
−88−66 P89〜98に記載されたものがある。) 次に、従来技術の動作原理について説明する。まず、
上掲の2例は、共に次の制御方式を基本としている。 (制御1):系統周波数上昇を単位時間内の上昇幅(df
/dt)でとらえ、設定値以上になったことを検出した場
合には、予め設定した電源制限量に従い制御を実施す
る。 (制御2):系統周波数が設定値以上になり、そのこと
が設定時間以上継続したことを検出した場合には、予め
設定した電源制限量に従い制御を実施する。 例えば、系統事故に伴う負荷脱落によって周波数上昇
が発生すると、各発電所に設置された端末装置10が系統
事故検出、及び自動監視を第1の演算ユニット(CPU1)
で行って直ちに結果を中央演算装置20に伝送する。中央
演算装置20は端末装置10から伝送される電圧瞬時値から
発電機出力値をもとに周波数演算や発電機最適選択の演
算を第2の演算ユニット(CPU2)で実行する。そして、
該周波数上昇の継続性を検出すると目標遮断量に相当す
る発電機を切離すべくトリップ指令を端末装置10の入力
制御部10Aへ出力してCBを遮断する。
に構成されているので、系統の発電総量に対する負荷脱
落量を認識することができない。そのため、制御実施
後、過剰制御で周波数が低めになったり、逆に、制御不
足で周波数上昇を防止しきれない場合があるなどの課題
があった。また、周波数計測には高度な技術と高い信頼
度が要求されるという課題があった。 この発明は上記のような課題を解決するためになされ
たもので、制御目標周波数を設定できるとともに、設定
した制御目標周波数に応じて電源制限量を精度良く事前
演算で算出できる系統周波数上昇防止リレー装置を得る
ことを目的とする。
数の発電機の出力値を取り込み系統事故検出、及び自動
監視を行って結果を中央演算装置に伝達し事故に伴う周
波数上昇を抑制する端末装置と、前記端末装置から伝送
される発電機データを基に負荷周波数係数を発電機周波
数係数で除した値に、発電機初期出力合計と負荷脱落量
との偏差を乗じ、その乗じた結果を更に発電機初期出力
の合計値から減じて電源制限対象発電機初期出力を求め
る演算を実行して制御目標の周波数偏差と電源制限量と
の関係を求める中央演算装置とを設けたものである。
負荷脱落による電源制限実施を行うと周波数偏差ΔF上
昇が生ずるが、その上昇に伴って影響される制御対象系
統の発電量PGと負荷量PLとの相互演算式を求め、その演
算式の値と負荷脱落量PL10及び発電機初期出力合計PG0
との関係から電源制御量PG10の解が得られるので、制限
目標の周波数偏差が判れば電源制御量が一義的に求めら
れる。
細な説明に入る前に、この発明の基本となる中央演算装
置20における制御に関する演算式について述べる。尚、
この発明におけるシステム構成は第5図に示した従来例
と同一とする。 まず、第1図に示すモデル系統を用いて系統の周波数
偏差ΔFと負荷脱落量PL10および電源制限量(電源制限
対象発電機初期出力)との関係を示すと、次の様にな
る。(以下、添字0は、負荷脱落前f0時の値を意味す
る。) PG0=PG10+PG20=PL10+PL20=PL0 ……(1) 負荷脱落および電源制限実施後、周波数偏差ΔF上昇
時の発電量PGと負荷量PLの式は、発電機の周波数特性
(電源制限実施後、残った発電機の周波数特性)をKG、
負荷の周波数特性をKLとし、電圧変化を無視すると、 PG=(PG0−PG10)×(1−ΔF×KG/100) ……(2) PL=(PG0−PL10)×(1+ΔF×KL/100) ……(3) となり、(2)式,(3)式がバランスすることから、
電源制限量PG10について解くと、(4)式が導かれる。 ただし、 PG0=発電機初期出力合計 〔W〕 PG10=電源制限対象発電機初期出力 〔W〕 PG20=電源制限対象以外の発電機初期出力合計 〔W〕 PL0=初期負荷合計 〔W〕 PL10=負荷脱落量 〔W〕 PL20=負荷脱落後、残った負荷の初期値合計 〔W〕 KG=電源制限実施後、残った発電機の周波数特性(係
数) 〔%/Hz〕 KL=負荷周波数特性(係数) 〔%/Hz〕 ΔF=制御目標の周波数偏差 〔Hz〕 なお、(4)式の関係は第2図に示すと理解が容易と
なる。 また、ここで、(1−ΔF×KG/100)を発電機周波数
係数と呼ぶ、また(1+ΔF×KL/100)を負荷周波数係
数と呼ぶ。 したがって、発電機初期出力合計(初期総発電量)P
G0〔W〕時に負荷脱落量PL10〔W〕が発生した場合、制
御目標の周波数偏差ΔF〔Hz〕時の電源制限量PG10は
(4)式を用いて、PG0,PL10を負荷脱落前の定常時の値
として計測しておき、又、KL,KGを系統で決る係数値と
して設定しておけば、ΔFごとに電源制限量PG10を一義
的に算出できる。ここに、負荷の周波数特性KLは系統負
荷によりやや変動する値であるが、地域的にほぼ固定と
見て良く、又、発電機の周波数特性KGについては、発電
機製作時に決まる固有の値であり、ともに定数として予
め設定入力しておいて何ら問題ない。 次にこの発明の一実施例を図について説明する。第3
図において、G1,G2,G3は発電機である。以下、動作につ
いて説明する。まず、各々発電機G1,G2,G3は179.9MW,5
9.4MW,29.5MWの出力で図中aの母線経由で負荷系統1,2
へ電力を供給しているものとする。母線aから負荷系統
1へは204.8MW,負荷系統2へは64MW送電されている。こ
の状態で、負荷系統1への送電が何らかの理由で停止
し、204.8MWの負荷が脱落した場合を想定すると、負荷
系統2と発電機G1〜G3を有する系統は大幅な電源過剰と
なり、周波数上昇が考えられる。そこで、この発明の電
源制限量PG10を求める演算式を適用した場合には、全て
事前情報から(4)式を用い以下の様に算出される。 PG0=初期出力合計=268.8(MW) PL10=負荷脱落量=204.8(MW) KG=発電機周波数特性=50(%/Hz) KL=負荷周波数特性=5(%/Hz) ΔF=制御目標周波数偏差=0.5(Hz) 算出結果に基づいて、第3図に示す各発電機から制御
対象を選ぶと、この場合、発電機G1が最も電源制限量P
G10に近いので当該発電機G1が制御対象となる。ここ
で、第3図の系統状態における、シミュレーション計算
による制御効果を見ると以下となる。第4図は、第3図
の系統状態において、時刻0秒時に、母線aから負荷系
統1への2回線送電線上、母線a至近端において、6線
他事故発生、0.1秒時に事故除去、0.3秒時に発電機G1を
しゃ断した場合の、残った発電機G2,G3の周波数変動を
示す波形である。シミュレーションの結果、第4図に示
す様に、周波数は制御実施後、制御目標とした周波数偏
差0.5Hzの60.5Hzに落ち着いていることが分る。 なお、上記実施例では、発電機の周波数特性KGとして
1つの設定入力値を用いたが、発電機毎の速度調定率と
定格出力の形で設定しておき、系統内の発電機運転情報
と出力値とから自動的に算出する様にしてもよい。 また、上記実施例では、電源制限量算出結果に対し
て、制御対象発電機の選択を最も出力値の近いものとし
たが、選択方式については、本特許の請求範囲外とし、
何ら本件を束縛するものではない。 また、上記実施例では、負荷脱落後の制御目標周波数
偏差ΔF(Hz)に対する電源制限量を算出したが、同じ
(4)式から、逆に、電源制限量を与えてやることで、
制御後の系統周波数偏差を算出する様にしたもよく、同
じ原理に基づくものである。
は負荷脱落によって生ずる系統周波数の上昇と、その上
昇に基因する発電量と負荷量の変化を想定して発電機初
期出力合計との相互関係から導出する。従って、制限目
標の周波数偏差がわかれば電源制限量が直ちに算出でき
るようにしたので、過剰制御,不足制御を防止でき、ま
た負荷脱落検出後、早期に制御が実施できるため、事故
後の発電機加速を速やか、かつ高精度で制御することが
できる効果がある。
図、第2図は第1図に示す系統における負荷と発電機の
有効電力と周波数の関係図、第3図はこの発明の一実施
例を適用した電力系統説明図、第4図は第3図の制御効
果を示す周波数変動波形のシミュレーション図、第5図
は一般的な中央演算装置・端末装置のシステム構成図で
ある。 図において、G1〜G3は発電機、10は端末装置、20は中央
演算装置である。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】複数の発電機の出力値を取り込み系統事故
検出及び自動監視を行って結果を中央演算装置に伝達し
事故に伴う周波数上昇を抑制する端末装置と、前記端末
装置から伝送される発電機データを基に負荷周波数係数
を発電機周波数係数で除した値に、発電機初期出力合計
と負荷脱落量との偏差を乗じ、その乗じた結果を更に発
電機初期出力の合計値から減じて電源制限対象発電機初
期出力を求める演算を実行して制御目標の周波数偏差と
電源制限量との関係を求める中央演算装置とを備えた系
統周波数上昇防止リレー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2293994A JP2642509B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | 系統周波数上昇防止リレー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2293994A JP2642509B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | 系統周波数上昇防止リレー装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04168909A JPH04168909A (ja) | 1992-06-17 |
JP2642509B2 true JP2642509B2 (ja) | 1997-08-20 |
Family
ID=17801868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2293994A Expired - Lifetime JP2642509B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | 系統周波数上昇防止リレー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2642509B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4538335B2 (ja) * | 2005-02-03 | 2010-09-08 | 三菱電機株式会社 | 負荷特性推定装置 |
-
1990
- 1990-10-31 JP JP2293994A patent/JP2642509B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04168909A (ja) | 1992-06-17 |
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