JP2641921B2 - 中密度ポリエチレンより製造された、寸法安定性が改良された弾性発泡体 - Google Patents

中密度ポリエチレンより製造された、寸法安定性が改良された弾性発泡体

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、分枝鎖ポリエチレンからの寸法安定性弾性
発泡体製品の製造方法および寸法安定性ポリエチレン弾
性発泡体製品に関する。
原始人が最初に至る所にあるポリマー、すなわち木材
を利用したので、気泡ポリマーが文明において重要であ
ることがわかった。今日ポリエチレンから製造された弾
性発泡体は、包装、建築、スポーツ、電気器具、および
自動車市場における適用がよく知られている。ポリエチ
レン弾性発泡体の重要な品質は、望ましい圧縮強度、熱
変形温度、寸法安定性、および製造コストを含む。本明
細書に用いた膨脹(発泡)製品とは、二相、気体−固体
システムを有する気泡質ポリマーであり、固体は連続で
あり合成ポリマーを含んでなる。気体相は通常この製品
の気泡内に分布している。
通常固体熱可塑性エチレン系ポリマー樹脂、例えばポ
リエチレンを熱可塑化し、圧力下、揮発性物質、例えば
1,2−ジクロロテトラフルオロエタン(FC−114)と混合
し、流動性ゲルを形成し、次いで低い圧力ゾーンに開口
している成形オリフィスあるいはダイを通す、押出発泡
法により独立気泡エチレン系ポリマー樹脂を製造するこ
とは公知である。圧力を開放する際、ゲルの揮発性成分
は蒸発し、ゲル中に気体相気泡質構造が形成し、相当す
る気泡質発泡固体樹脂に冷却する。望ましくは、得られ
る気体気泡は実質的に均質な大きさであり、発泡体に均
一に分布し、独立、すなわち樹脂の膜壁により互いに分
離している。多くの一般的原理が理解されていると考え
られるが、押出発泡法の多くは経験的である。
許容される発泡体樹脂生成物の一般的要求は、寸法安
定性であり、すなわち通常の条件で収縮あるいは膨脹す
るような変化をしない発泡体樹脂の直線方向および体積
がその最終的有効な寿命が終了するまで完全であること
が望まれる。また、発泡体の収縮が生じた場合、これは
新しい押出発泡体に一般的であるが、発泡体が適度な時
間内に押出直後に測定した発泡体に近い一定の体積にも
どることが可能であることが望ましい。
寸法安定性に関し、発泡体気泡に最初に存在する揮発
性物質の蒸気は徐々に気泡壁に浸透し、この発泡体から
漏れ出て、それにより内部気泡圧が低下し、および発泡
体が収縮することに注目すべきである。しかし、発泡体
を周囲温度に暴露する場合、空気およびその構成気体も
気泡壁を通って発泡体内へ透過し、それにより内部気泡
圧が上昇する。放出する発泡剤のおよび気泡構造内への
空気の相対透過速度を変えることにより、示した空気/
発泡剤交換の間その収縮あるいは膨脹に伴う気泡構造内
に十分な圧力差(周囲の大気圧に対し)を生ずるための
ポテンシャルが存在する。従って、寸法安定性の達成は
困難であるため、しばしば問題が生じ、特に樹脂膜気泡
壁が比較的薄い場合の比較的低密度(高膨脹速度)の発
泡体に問題である。
米国特許第3,644,230号(Cronin)は、脂肪酸の部分
エステルを含んでなる安定性調節剤と共にハロゲン化炭
化水素発泡剤、例えばジクロロジフルオロメタン(FC−
12)を用いるポリオレフィン、例えばポリエチレンの押
出法を記載している。しかし、ここに記載の方法より得
られる生成物は連続気泡含量が望ましくないほど高い。
米国特許第3,766,099号(Kawaiら)は発泡剤としてモ
ノクロロペンタフルオロエタンとオクトフルオロシクロ
ブタンのいずれかあるいは両方とジクロロジフルオロメ
タン(FC−12)との混合物を用いる、エチレン系樹脂発
泡体の製造方法を記載している。適当なエチレン系樹脂
は、低、中、および高密度ポリエチレンを含む。
米国特許第4,110,269号(Ehrenfruend)は、発泡剤と
してジクロロジフルオロメタン(FC−12)およびジクロ
ロテトラフルオロエタン(FC−114)の混合物を用い、
ポリエチレン樹脂とイオノマー樹脂との混合物から低密
度ポリエチレン発泡体を製造する方法を記載している。
発泡剤としてジクロロジフルオロメタン(FC−12)あ
るいは1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(FC−142
b)を用いることによる0.928g/cm3より低い密度を有す
る低密度ポリエチレンから製造された弾性発泡体は大気
へのポリマー中の発泡剤の透過速度が高いため、エージ
ングの間かなり収縮する。さらに、高密度、直鎖ポリエ
チレンはその溶融強度が低いため押出の間ダイにおいて
気泡がつぶれるので押出発泡には適当でない。また、1,
2−ジクロロテトラフルオロエタン(FC−114)はすぐれ
た発泡剤であるが、高価であり、地球の保護オゾン層を
そこなうと疑われている。FC−12(高価ではない)の使
用、またはFC−142b(オゾンに害のない)の使用は発泡
体製品のコストを下げおよび/または環境安全性を高め
るため望ましい。
本発明は、ASTM−D−2856により測定して20パーセン
ト未満の連続気泡構造を含みかつ16〜96kg/m3のフォー
ム密度を有する発泡体の製造方法であって、0.928g/cm3
〜0.935g/cm3の密度を有する中密度、分枝鎖、高圧ポリ
エチレンを、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン、イ
ソブタン、n−ブタン、及びプロパンからなる群より選
ばれる揮発性有機発泡剤と混合し、そして寸法安定な弾
性発泡体を製造するに有効な発泡条件においてこの混合
物を押し出すことを含む方法、及びこの方法により製造
された寸法安定な発泡体を提供する。この発泡体は定性
調節剤を本質的に含まない。
驚くべきことに、例えばジクロロジフルオロメタン
(FC−12)および1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン
(FC−142b)のような発泡剤は、全く他に安定剤を加え
ないで中程度の密度の分枝鎖ポリエチレンより寸法安定
な弾性発泡体を製造する。通常、高圧法により製造され
る市販入手可能な低密度分枝鎖ポリエチレンは0.916〜
0.928g/cm3の密度を有する。予想外に、約0.928より大
きい密度を有する高圧族からの分枝鎖ポリマーの群は別
様にふるまうことがわかった。改良寸法安定性に加え、
これらの中程度の密度のポリエチレンより製造された発
泡体は、改良された圧縮強度および熱変形温度を有す
る。最も重要なことには、ASTM D−2856、方法Aで測定
したところ20パーセント未満の連続気泡含量を含む発泡
体が本発明により製造されることがわかった。
中程度の密度の分枝鎖ポリエチレン(IDPE)は周知の
方法、例えばマルチゾーン反応器を用いて低密度ポリエ
チレンを製造するため用いる高圧法に従い当業者により
製造される。
本明細書で用いた「中程度の密度の分子鎖ポリエチレ
ン」という語は、少なくとも0.928g/cm3より大きい密度
を有する分枝鎖ポリエチレンを意味する。
適当な中程度の密度の分枝鎖ポリエチレンは0.928g/c
m3より大きい密度を有する。0.930g/cm3より大きい密度
を有するIDPEを用いることが有利である。通常用いる分
枝鎖ポリエチレンの密度を高くすると、例えば寸法安定
性、圧縮強度、および熱変形温度のような特性がよくな
る。それにもかかわらず0.935g/cm3未満の密度を有する
IDPEおよび0.933g/cm3未満の密度を有するIDPEが用いら
れる。本発明の適当なIDPEは0.930〜0.933g/cm3の間の
密度を有する。
IDPEのみに加え、他のポリマー、コポリマーあるいは
イオノマー樹脂とIDPEのブレンドが、このポリマーのブ
レンドの密度が0.928g/cm2より大きい限り用いてよい。
混合用に適当な樹脂は、低、中、あるいは高密度ポリ
エチレン、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン
/アクリル酸コポリマー、エチレン−メタクリレートコ
ポリマー、エチレンビニルアセテートコポリマー等を含
む。
本明細書に記載のエチレン系ポリマーを製造する方法
は公知である。当然上記のオレフィンポリマーの2種あ
るいはそれ以上のブレンドも本発明の実施において用い
てよい。好ましい市販入手可能なイオノマーは、Surlyn
TM1605およびSurlynTM1702(SurlynはE.I.DuPont de ne
mours Companyの登録商標である)を含む。
混合工程は、あらゆる公知の方法で行ってよい。従っ
て、粉末あるいは粒子形状の樹脂成分をまず乾燥混合あ
るいはタンブル混合し、その後溶融混合してよい。他の
混合方法も当業者に明らかである。
本発明の発泡体製品は、従来の押出発泡原理、方法お
よび装置を用いて、0.928g/cm3より大きい密度を有する
固定中程度の密度のポリエチレンポリマーを加熱可塑化
し、高温および高圧下でこの加熱可塑化ポリマーに揮発
性発泡剤を混入し、膨脹性オレフィンポリマー組成物の
流動性ゲルを形成し、その後このゲルを低圧および低温
ゾーンへ押出し、望ましい実質的に独立気泡オレフィン
ポリマー発泡体を形成することにより従来製造されてい
た。
本明細書で用いる「実質的に独立気泡構造」とは、内
部に連続気泡を約20パーセント未満(好ましくは約15パ
ーセント未満)を含む(ASTM D−2856、方法Aで測定)
ことを意味する。連続気泡含量の低い発泡体が緩衝性の
改良および水分吸収の不足に望ましい。
揮発性有機発泡剤を、望む膨脹度および発泡気泡質生
成物を与えるに適当な割合で出発オレフィンポリマー樹
脂と混合する。発泡剤の最初の割合を変えることによ
り、本発明の得られる発泡体生成物は、典型的には9.6
〜320kg/m3(0.6〜20ポンド/ft3)の密度を有する。こ
れらの得られる発泡体は0.6〜15ポンド/ft3)の密度を
有することが有利である。本発明の方法において得られ
る発泡体は16〜96kg/m3(1.0〜6.0ポンド/ft3)の密度
を有することが有利である。
従来の揮発性有機発泡剤は、本発明においてそれのみ
あるいは熱分解性ガス放出化学発泡剤と共にのいずれか
で用いることが適当である。好ましくは、揮発性発泡剤
は、用いる出発物質の融点以下の大気圧沸点を有するも
のが用いられる。適当な発泡剤は1〜4個の炭素原子を
有するハロゲン化炭化水素化合物、例えば、ジクロロジ
フルオロメタン(FC−12)、トリクロロフルオロメタン
(FC−11)、1,2−ジクロロテトラフルオロエタン(FC
−114)、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(FC−14
2b)等、並びに3〜5個の炭素原子を有する炭化水素、
例えば、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペン
タン、イソペンタンおよびネオペンタンを含む。2種あ
るいはそれ以上の発泡剤の混合物を用いることも適当で
ある。本発明においては、1−クロロ−1,1−ジフルオ
ロエタン、イソブタン、n−ブタン、及びプロパンから
なる群より選ばれる揮発性有機発泡剤を用いることが好
ましい。驚くべきことに、FC−142bとのIDPEの使用は、
良好な寸法安定性、実質的独立気泡構造、高圧縮強度お
よび良好な熱変形温度を有する弾性発泡体を製造する。
FC−142bはFC−114よりも半減期が短いため、大気のオ
ゾン層に対し害が少ないと考えられる。従来、FC−12お
よびFC−142bのような発泡剤は、低密度分枝鎖ポリエチ
レンから厚い断面の安定な発泡体を製造するには適当で
ないと考えられていた。本発明の得られる発泡体は、発
泡体の強度および安定性を犠牲にせずオゾン許容性であ
ると考えられる。また、より高い耐熱性を有する発泡体
が本発明の方法に従い製造される。
本発明の実施において用いられる前述の発泡剤の量は
様々であり、主にそのような方法により製造しようとす
る特定の発泡体密度を得るため選ばれる。しかし、一般
的に、用いるそのような発泡剤の量は、典型的にはそれ
により発泡されるオレフィンポリマー樹脂100gあたり0.
013〜0.50gの発泡剤である。好ましくは樹脂100gあたり
発泡剤0.04〜0.30gである。
前記成分に加え、本発明の実施において公知の押出発
泡工程において適用可能であることがわかった他の成分
あるいは添加物、例えば公知の成核剤(あるいは気泡サ
イズ調節剤)、例えばタルク、クレイ、マイカ、シリ
カ、酸化チタン、酸化亜鉛、珪酸カルシウム、脂肪酸の
金属塩、例えばステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸アルミニウム等、湿潤剤、充填剤、顔
料、滑剤、抗酸化剤、混合助剤等を用いてもよい。
本発明の目的において、発泡製品の寸法安定性は特に
製造後の段階並びに発泡製品のその後の貯蔵の間に発泡
製品体積に生ずる変化に関する。発泡製品の寸法安定性
は、発泡製品の試験片に生ずる時間による体積変化を調
べることにより測定する。試験片は形成後すぐに(例え
ば約5分以内)発泡製品から切り取ることにより得ら
れ、例えば水の置換によりその全体の体積を実際に測定
する。この試験片の最初の体積をその後の寸法安定性を
調べるための基準体積として自由に選ぶ。この発泡製品
試験片を大気圧、通常の室温において空気に暴露し、時
間をおってその体積を測定し、最初の体積に対する体積
パーセントを調べる。
本発明の目的において、弾性発泡製品は、発泡製品が
収縮する最小体積が最初の基準体積の約80パーセント
(好ましくは約85パーセント)以上である場合、および
押出後4週間の発泡製品の体積が最初の体積の約80パー
セント(好ましくは90パーセント)以上であり、周囲大
気条件で実質的に一定である場合寸法安定であると考え
る。気泡質弾性発泡製品の「寸法安定性」とは、前記規
定の意味で用いる。
好ましい実施態様において、本発明の押出、弾性発泡
製品が製造され、これは中程度の密度を有するポリマー
樹脂前駆体を有するポリマーを含むポリエチレンおよび
発泡剤を含んでなる実質的に独立気泡構造を有し、IDPE
由来のポリマーはそのような組成物から新たに製造した
発泡体を長期間大気圧に暴露した場合最初の体積から20
パーセント以上収縮することを防ぐに十分な量存在す
る。上記の発泡製品の収縮は約15%未満、好ましくは約
10%未満であることが有利である。
以下の例は本発明を説明するものであるが、示したも
の以外、すべての部およびパーセントは重量に基づく。
例1 この例で用いる装置は、供給、溶融、および計量用の
通常の連続ゾーンの最後に混合および冷却用の追加ゾー
ンを有する3.18cmのスクリュータイプ押出機である。発
泡剤投入用の開口部は計量と混合ゾーンの間の押出バレ
ル上に取り付けられている。冷却ゾーンの最後に、長方
形の開口部を有するダイオリフィスが取り付けられてい
る。この開口部の高さは調節可能であるが、その幅は0.
635cmに固定されている。
少量の湿潤剤で湿らせた通常の粒子の形のポリエチレ
ン樹脂を、あらかじめ決めた量のタルク粉末に均一に接
着する。次いでこの混合物を約4.53kg/時間の一定の速
度でホッパーを通して直径3.18cmのスクリューの押出機
に入れる。押出機のゾーン温度は、供給ゾーンにおいて
約140℃、溶融並びに計量ゾーンにおいて約180℃、およ
び混合ゾーンにおいて約150℃に保つ。
発泡剤をあらかじめ決めた速度で圧力下、射出口に入
れる。発泡剤は混合ゾーンにおいてポリマー中に均質に
溶解する。冷却ゾーンの温度は、ゲルの温度が発泡膨脹
に最適の温度に下げるよう調節する。ダイ開口部は滑ら
かな発泡体スキンが得られるよう調節する。角が丸いほ
ぼ長方形の断面を有する発泡体をこのダイ開口部から放
出する。
長さ約17.8cmの2種のサンプルをダイで切断する。こ
のサンプルの重量、体積および寸法を押出後5分以内に
測定する。その後このサンプルの重量および体積を定期
的に再照合する。物理特性を測定するため、完全に老化
した発泡体を用いる。テストパラメーターおよび結果を
表1および表2にまとめる。テストNo.1.1は本発明の例
であり、一方テストNo.1.2〜1.5は対照例(本発明の例
ではない)である。表1および表2に示した例よりわか
るように、実質的に独立気泡構造を有する良好な品質を
有する発泡体が中程度の密度のポリエチレン並びに低密
度のポリエチレンより製造される。これらの例で用いた
発泡剤は、1,2−ジクロロテトラフルオロエタン(FC−1
14)および1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(FC−1
42b)である。0.9318g/cm3の密度を有する中程度の密度
のポリエチレンおよび発泡剤としてFC−142b並びにFC−
114より製造される発泡体は、エージングの間すぐれた
寸法安定性を示す(テストNo.1.1および1.2参照)。対
照的に、0.9210および0.9265g/cm3の密度を有する低密
度ポリエチレンからの発泡体は、FC−142bで発泡させた
場合、エージングの間かなり収縮する(テストNo.1.3お
よび1.4参照)。
さらに、中程度の密度のポリエチレン発泡体の他の利
点は、圧縮発泡体強度および熱変形温度である。表1お
よび表2の結果は、中程度の密度のポリエチレン発泡体
が、等しい密度を有する低密度ポリエチレン発泡体より
強いことを示している。さらに、中程度の密度のポリエ
チレン発泡体は5〜10℃高い熱変形温度を有する。従っ
て、中程度の密度のポリエチレンと低密度ポリエチレン
の間には、その改良された圧縮強度、熱変形温度、並び
に発泡体寸法安定性に関して明らかな違いがある。
例2 示すもの以外、例1と同じ装置および操作方法を用い
る。この例で用いるポリマーは、DuPont製のイオノマー
樹脂(Surlyn 1605)はポリエチレンのブレンドであ
る。ブレンドの結果を表3および4に示す。得られた発
泡体は実質的に独立気泡構造を有し、連続気泡は存在し
なかった。
表3および4よりわかるように、中程度の密度のポリ
エチレンと低密度ポリエチレンの両方のイオノマー樹脂
とのブレンドはすぐれた品質の発泡体となる。しかし、
中程度の密度のポリエチレンは、発泡体の寸法安定性、
圧縮強度、および熱変形温度の改良を示す。
例3 例3で用いる装置は、直径8.9cmの従来のスクリュー
タイプ押出機である。操作方法は例1の方法と本質的に
同じであり、押出機は、以下に述べることを除いて例1
で用いた押出機と本質的に同じ形状を有する。ダイ開口
部は幅5.7cmであり、可変の高さは0.254〜0.508cmであ
る。
押出機の操作方法は、この例において1時間あたり91
〜136kgの間の均一な速度で押出機にポリマーを供給す
るようにする。タルク粉末とステアリン酸亜鉛の3:1重
量混合物である核剤もあらかじめ決めた速度で押出機に
供給する。発泡剤も前記例に記載した方法で押出機に入
れる。この例の発泡体片は寸法安定性測定のため長さ約
14cmに切断する。テストNo.3.1および3.2は本発明の例
であり、一方テストNo.3.3〜3.8は対照例(本発明の例
ではない)であり、これらは低密度および中密度ポリエ
チレンの両方が多くの発泡剤によりすぐれた品質の発泡
体を生ずることを示している。得られた発泡体は実質的
に独立気泡構造を有し、連続気泡は存在しなかった。こ
れらの結果はさらに、中密度ポリエチレン樹脂がFC−14
2b、FC−12、FC−114によりまたはFC−12/FC−114の混
合物により寸法安定な発泡体に発泡されることを示して
いる。FC−114を除いて、これらの発泡剤のいずれも、
低密度ポリエチレンから寸法安定な発泡剤を製造するた
め用いられない。しかし、驚くべきことに、これらの他
の発泡剤は、本発明において寸法安定な発泡体だけでな
く、圧縮強度の高い発泡体を製造するために用いてよ
い。
例4 ポリエチレンとイオノマーのブレンドを用いて例3を
繰り返した。以下に示す以外は例3の方法および装置と
同じである。例4においてポリマーを91kg/時間の均一
な速度で押し出す。表4および5に例4の結果を示し、
これは、中程度ポリエチレンとSurlyn 1702あるいは160
5のブレンドが発泡剤としてFC−142bにより寸法安定な
発泡体を生ずることを示している。対照例4.4は同じ発
泡剤による低密度ポリエチレンとSurlyn 1702のブレン
ドから製造された発泡体が不安定であることを示してい
る。得られた発泡体は実質的に独立気泡構造を有し、連
続気泡は存在しなかった。
例5 高圧遊離基法により製造され、分枝構造、2.5dg/min
のメルトインデックスおよび0.930g/ccの密度を有する
中密度ポリチレン樹脂(IDPE)、1.0dg/minのメルトイ
ンデックスおよび0.930g/ccの密度を有する2種の中密
度ポリエチレン樹脂、MDPE−A、並びに低圧チーグラー
ナッタ触媒法により製造され、直鎖構造を有し、0.935g
/ccの密度および1.0dg/minのメルトインデックスを有す
るMDPE−Bを、安定な発泡体生成物の製造においてテス
トした。
この例で用いた押出機は、供給、溶融および混合の通
常の連続ゾーンの後に樹脂を混合および冷却するための
追加ゾーンを有した2.54cm(1インチ)のスクリュータ
イプであった。計量および混合ゾーンの間の押出バレル
上に発泡剤添加口が取り付けられていた。冷却ゾーンの
最後において、長方形の開口部を有するダイオリフィス
が取り付けられている。開口部(今後、ダイギャップと
呼ぶ)の高さは調節可能であり、その幅は3.68mm(0.14
5インチ)に固定されている。
気泡サイズを調節するためポリエチレンの粒子を少量
のタルク(0.25重量パーセント)で被膜し、2.3kg(5
ポンド)/時間の均一な速度で押出機に供給した。押出
機内で保つ温度は、表9に示す最適の押出条件を得るた
め樹脂により変える。すべてのサンプルに対しポリマー
重量あたり約0.15パーセントの発泡剤を与えるため、あ
らかじめ決めた量の発泡剤を圧力下混合ゾーンに入れ
た。冷却ゾーンの温度は、用いる樹脂の融点により異な
る各発泡剤に独特である最適発泡温度にポリマー/発泡
剤が達するよう保たれた。全体の温度特性は以下のとお
りである。
押出機が安定な状態に達した際に、ダイギャップを限
界ダイギャップ、すなわちダイの射出が生ずる前に混合
物が発泡する最大のダイの高さに調節する。このダイギ
ャップを用いて製造される発泡体のサンプルを発泡体特
性の測定のため用いた。
上記テストの結果は、IDPEから製造された発泡体の
み、20パーセント未満の連続気泡含量となった。すべて
のテスト結果を表10に示す。
表10の注 *比較 (1)IDPE=密度0.930g/cc、メルトインデックス2.5を
有する中密度分枝ポリエチレン MDPE A=密度0.930g/cc、メルトインデックス1.0を有す
る中密度直鎖ポリエチレン MDPE B=密度0.935g/cc、メルトインデックス1.0を有す
る中密度直鎖ポリエチレン (2)CFC−142b=1−クロロ−1,1ジフルオロエタン、 CFC−12=ジクロロジフルオロメタン、 CFC−14=1,2−ジクロロテトラフルオロエタン、 EtCl=塩化エチル (3)モル比 (4)ダイの前に発泡を防ぐためのダイの最大幅(mm) (5)最大の達成可能な発泡体断面積(cm2) (6)押出後約30秒で測定した発泡体の密度(kg/m3) (7)ASTM D−3576で測定した気泡サイズ(mm) (8)ASTM D−2856−Aで測定した連続気泡含量(%) (9)発泡体外観の観察結果 G=良好 V=発泡体中にボイドを含む Pc=ダイの出口において一部つぶれた発泡体 例6 IDPE樹脂を用いおよびステアラミド、ステアリルステ
アラミドあるいはグリセロールモノステアレートを約1
重量パーセントの量で含んで例5の反応条件を繰り返し
た。製造した発泡体は、寸法安定性を有し、およびASTM
D−2856−Aで測定したところ連続気泡含量は20パーセ
ント未満であることがわかった。メルトインデックス1.
0dg/minおよび密度0.930を有する中密度ポリエチレン樹
脂を用いて実質的に同じ条件で製造した比較発泡体は寸
法安定であるが、ASTM D−2856−Aで測定したところ、
連続気泡含量が、ステアラミドを用いたサンプルは77パ
ーセント、ステアリルステアラミドを用いたサンプルは
76パーセント、およびグリセロールモノステアレートを
用いたサンプルは79パーセントであることがわかった。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ASTM−D−2856により測定して20パーセン
    ト未満の連続気泡構造を含みかつ16〜96kg/m3のフォー
    ム密度を有する発泡体の製造方法であって、0.928g/cm3
    〜0.935g/cm3の密度を有する中密度、分枝鎖、高圧ポリ
    エチレンを、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン、イ
    ソブタン、n−ブタン、及びプロパンからなる群より選
    ばれる揮発性有機発泡剤と混合し、そして寸法安定な弾
    性発泡体を製造するに有効な発泡条件においてこの混合
    物を押し出すことを含む方法。
  2. 【請求項2】前記ポリエチレンの密度が0.928g/cm3〜0.
    933g/cm3である、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記ポリエチレンの密度が0.930g/cm3〜0.
    933g/cm3である、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】前記発泡剤がイソブタンである、請求項1
    〜3のいずれか記載の方法。
  5. 【請求項5】前記発泡体が安定性調節剤を本質的に含ま
    ない、請求項1〜4のいずれか記載の方法。
  6. 【請求項6】押出前に低密度ポリエチレン樹脂を中密度
    ポリエチレン樹脂に加える、請求項1〜5のいずれか記
    載の方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか記載の方法により
    製造された、発泡した寸法安定な弾性発泡体。
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JPS57143A (en) * 1980-05-31 1982-01-05 Dainichi Nippon Cables Ltd Polyethylene composition for high-expansion extrusion

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