JP2641084B2 - フィードバック制限マイクロチャネルプレート - Google Patents

フィードバック制限マイクロチャネルプレート

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JP2641084B2
JP2641084B2 JP4195885A JP19588592A JP2641084B2 JP 2641084 B2 JP2641084 B2 JP 2641084B2 JP 4195885 A JP4195885 A JP 4195885A JP 19588592 A JP19588592 A JP 19588592A JP 2641084 B2 JP2641084 B2 JP 2641084B2
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  • Image-Pickup Tubes, Image-Amplification Tubes, And Storage Tubes (AREA)
  • Electron Tubes For Measurement (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改良されたマイクロチャ
ネルプレート(MCP)に関するものであって、より低
い雑音指数の近接焦点(proximity−focu
sed)イメージ増倍管を製造可能にするものである。
【従来の技術】シンチレーションノイズは実質的に従来
技術の増倍管から除去されている。これは、MCPの出
力側のチューブ構成要素からフォトカソード即ちMCP
チャネル壁へのイオンフィードバック、X線及び光学的
な大きさを制限した結果である。マイクロチャネルプレ
ートは、例えば、ウエファチューブ・イメージ増倍管の
製造には不可欠な構成要素である。図1乃至4は従来の
標準的装置とその作用を示したものである。図1に示さ
れるように近接焦点ウエファチューブ・イメージ増倍管
10は、ガラス又はファイバーオプティック・フェイス
プレートの窓を有し、その後ろにはフォトカソード14
が設けられている。マイクロチャネルプレート16はフ
ォトカソード14から離してそれと平行に設けられてお
り、マイクロチャネルプレート16の下流で出力窓18
上に別の形のファイバーオプティック・フェイスプレー
ト又はガラスの蛍光面20が設けられている。入力窓1
2と出力窓18とは真空ハウジング22の対向端部に設
けられており、真空ハウジング中のそれらの間にマイク
ロチャネルプレート16が設けられている。増倍管には
フォトカソード14に所望の電圧を供給するための導
線、マイクロチャネルプレート16の前方にある入力電
極24(図2を参照。)及び後方にある出力電極26
(図2を参照。)並びに蛍光面20が設けられている。
【0002】ウエファチューブ10の3つの主要構成要
素はフォトカソード14、マイクロチャネルプレート1
6及び出力蛍光面20である。フォトカソード14は入
射フォトンを光電子に変換する。第二世代ウエファチュ
ーブはアルカリアンチモナイドポジティブアフィニティ
ー(positive affinity(親和性))
フォトカソードを使用する。第三世代ウエファチュー
ブはGaAs・ネガティブエレクトロンアフィニティー
(negative electron affini
ty(親和性))・フォトカソードを使用する。マイク
ロチャネルプレート16は光電子イメージを増幅する高
解像度電子増倍管として機能する。イメージ増倍管とし
て使用されるときはMCPは概して100〜1000の
電子利得を得る。増幅された信号は、電子エネルギーを
出力光に変換して像の視認を可能にする蛍光面20へ6
kvバイアスで加速される。図2に拡大して示したマイ
クロチャネルプレート16は、中空グラスファイバーの
小型チャネルマルチプライアー28を有し、それは周り
を取り巻く固体のガラスボーダーリング30と融合して
いる。図3に示されるように各チャネルマルチプライア
ー28は電子やイオンのような入射放射や粒子を検知
し、増幅する。チャネルマルチプライアーの概念はP.
T.Fransworthの米国特許1,969,39
9号で最初に示唆された連続ダイノード電子マルチプラ
イアーに基礎を置いている。チャネルマルチプライアー
28は第2の電子放射半導体層32によって内側をコー
ティングされた中空管から成る。この層32は電磁放射
或は電子のような粒子の衝撃に応答して第2の電子を放
射する。入力及び出力金属電極24及び26が管28の
各端部に設けられ、チャネルにわたってバイアス電圧を
供給することを可能にしている。このバイアス電圧は軸
線方向の電場を作り出し、該電場は放射された第2の電
子をチャネル28の下流方向へ加速する。第2の電子は
引続き第2の電子を放出している壁に再度衝突する。こ
のプロセスは電子がチャネルの下流に加速されるまで繰
り返される。これは入力フォトン又は入力粒子の増幅を
もたらす。入力フォトン又は入力粒子に応答して電子の
大きなパルスがチャネル28の出力端部から放射され
る。
【0003】典型的なマイクロチャネルプレート16に
おいて、チャネルの直径は数ミクロンでよい。イメージ
増倍装置のためにはチャネル直径は10乃至12ミクロ
ンである。チャネルは典型的には直径の40倍の長さを
有する。チャネルの軸線は典型的にはMCP表面の法線
に対して小さな角度(5°)傾けられる。その傾斜角度
は、チューブアノードで発生したイオンがチャネル下流
に加速されるが、MCPの後方付近のチャネル壁に衝突
することを確実にする。これはMCP内のイオンフィー
ドバックノイズを減少させ、蛍光スクリーンからフォト
カソードへのイオンフィードバックを除去する。
【0004】典型的なプレートは直径18mmの活性領
域を有し、100万以上のチャネルを有してもよい。そ
のプレートはグラスファイバーから作られる。ウエファ
はグラスファイバーを融合により形成されたから切断
される。グラスファイバーは異なる成分の被覆ガラスに
よって取り巻かれたコアグラスによって構成される。グ
ラスウエファがそのグラスファイバーのからスライス
された後、コアグラスが選択的なエッチングプロセスに
よって除去され、中空チャネルが形成される。プレート
は露出したガラス表面を減少させて水素中で火にかけら
れ、それによってチャネル壁面上に半導体層を形成す
る。薄いシリカ層32が第2の電子放出面を形成する半
導体層上に存在する。
【0005】伝統的に、入力及び出力電極24及び26
は薄いメタライゼーション層の蒸着によってプレートの
各表面上に形成される。その層の厚さは入力電極につい
ては800Åのオーダーであり、出力電極については1
100Åのオーダーである。図4は出力電極の領域にお
けるMCPの断面の電子顕微鏡写真である。メタライゼ
ーション層の厚さ(1100Å)はチャネル直径(10
ミクロン)に対して非常に薄いので、写真には見えてい
ない。電極材には通常ニクロム又はインコネルが使用さ
れる。これらの物質はMCPのガラス表面に対する良好
な粘着力のために使用される。
【0006】入力電極24は金属原子の平行ビームによ
る真空蒸着によって蒸着される。金属のMCPチャネル
への浸透を最少にするために、ビームは急角度でMCP
表面に入射する。メタライゼーション処理の間、MCP
を回転させ、プレート表面の有効範囲及びチャネルの浸
透を均一なものにする。実際的な限界は金属のチャネル
直径浸透の半分である。チャネル浸透を非常に低い第2
の電子放出係数を有する一般的に使用される金属、即ち
インコネル又はニクロムに限定することが好ましいとさ
れた。もし一次粒子即ちフォトンが金属チャネル壁衝突
しても、第2の電子は発生しにくい。このようにMCP
のゲインは低められる。より重要なことは、それらが金
属チャネル壁に衝突することで生じる一次粒子としては
不要な粒子によるMCPのノイズパフォーマンスが検知
されないということである。MCPのノイズパフォーマ
ンスは又、一次粒子が入力メタライゼーション24に衝
突するか第2の電子放出層32に衝突するかに依存する
ゲイン中の変化から起こる広い単一粒子ゲイン分布によ
っても発生する。
【0007】出力電極26も金属原子の平行ビームによ
る真空蒸着によって蒸着される。この場合、入射角度は
金属によるチャネルのより深い浸透を可能にするように
MCPにそって調整される。典型的には金属は1.5乃
至3.0チャネル直径ほど浸透する。これはMCP製造
の当業者にはエンドスポイリング(endspoili
ng)として知られている。MCPのゲインはこの方法
によって減少する。しかし、このようにゲインが減少し
ても、それ以上にイメージ増倍管に使用されているMC
Pに関するこの方法に起因する他の所望の特性が補われ
。N.Kosidaの“Effect ofElec
trode Structure onOutput
Electron Energy Distribut
ionof Microchannel Plate
s”(Rev.Sci.Instrum,57(3),
354(1986))に記載されているように、とりわ
けエンドスポイルされたMCPの出力電子エネルギー分
布は、エンドスポイリングの無いプレートよりもずっと
均一である。これは、エンドスポイルされたMCPによ
って、より高解像度のイメージ増倍管が作られることを
可能にするが、それは、均一な出力電子分布による電子
光学による。
【0008】エンドスポイルに起因する改良された放出
電子エネルギー分布は、大多数の放出電子はエンドスポ
イルされた領域を形成する金属チャネル壁からの二次的
なものであるという事実による。これらの二次的なもの
は、チャネルの上流から放出された電子が軸線方向の電
場によってチャネルの下流へと加速され、チャネルの出
力で金属領域に当たるときに放出される。エンドスポイ
ルされた領域内の軸線方向の電場は、金属の高い伝導性
によりゼロである。それ故、放出された電子はより均一
の放出電子エネルギー分布となった後は加速されない。
【0009】イメージ増倍管のノイズパフォーマンスは
低光度レベルのイメージャーとしてのその有益性に決定
的な影響を及ぼす。ノイズパフォーマンスは典型的には
イメージ増倍管のノイズ係数Kによって特徴付られ
る。イメージ増倍管のノイズ係数の大部分は従来、MC
Pのノイズパフォーマンスによって決定されると思われ
てきた。ノイズ係数は次の方程式で決定することができ
る。
【0010】Kf=SNRin/SNRout SNRは信号対雑音出力比である。SNRinはMCP
への入力電子束のSNRである。イメージ増倍管におい
ては、これはフォトカソードからの光電子束のSNRで
もある。SNRoutはイメージ増倍管蛍光スクリーン
からの出力フォトン束のSNRである。いずれの比も同
じノイズバンド幅にわたって測定される。ノイズ係数は
SNRoutがMCPからの出力電子束のSNRである
場合にも決定される。この場合にはノイズ係数はMCP
もののみである。この記載において示されたノイズ係数
結果は、フォトカソードからの光電子束に対してはSN
in、増倍管蛍光スクリーンからのフォトン束に関し
てはSNRoutである場合のイメージ増倍管の観点か
ら与えられる。
【0011】イメージ増倍管を基礎にしたMCPのノイ
ズパフォーマンスは、様々なフィードバック機構により
減少させることができる。従来考えられていたノイズを
発生するフィードバック機構は、蛍光スクリーンからの
光学的フォトンフィードバック又はMCPにおいて初期
発生されるイオンフィードバックであり、例えばR.
L.Bellの“Noise Figure of t
he MCP Image Intensifier
Tube”(IEEE Trans.Elec.De
v.ED−22,No.10,pages 821−8
29,October(1975))に記載されてい
る。これらのイオンは、イオンがチャネル壁に当たると
第2の電子が発生する場合に、MCPに向かって後方へ
加速されるときノイズパルスを発生し得る。Gen−I
Iイメージ増倍管の場合は、イオンは第2の電子を発生
させているフォトカソードへ加速されてもよい。Gen
−III技術においては、MCPからフォトカソード
のイオンフィードバックは、MCP全体にわたり薄い
(50−100Å)フィルムを付けることにより除去さ
れるが、それは例えばH.K.Pollehnの“Im
age Intensifiers”(Applied
Optics and Optical Engin
eering,Vol.Vl,399,Academi
c Press,(1980))に記載されている。こ
のフィルムは光電子に対しては半透過性であるが、フォ
トカソードへのイオンの衝突を止める。
【0012】光学的フォトンフィードバックは従来技術
のイメージ増倍管においては、管のアノードを形成し、
蛍光をコートするアルミニューム・メタライゼーション
層を蛍光スクリーンによって発生した光の透過を完全に
止めるのに十分な厚さにすることによって防がれる。こ
の技術は効果的であり、概してMCP又はフォトカソー
ドに対する光学的フォトンによるいかなる重大なフィー
ドバックも消去する。光学的フォトンはまたその低いエ
ネルギー(2−3eV)の為にMCP入力又はフォトカ
ソードとの衝撃で僅か1個の光電子を発生可能で、この
ようにイメージ増倍管内に見られる大きなシンチレーシ
ョンを引き起こすことはできない。MCP壁に対する蛍
光スクリーンは、従来技術においては従来技術のMCP
に5°のバイアス角度を用いることで幾分制限されてい
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
イメージ増倍管のノイズ係数が概して与えられた管プロ
セスに対するフォトカソード感度の増加に従って増加す
ることが知られていた。ノイズ係数のこの増加はカソー
ドフォトレスポンスにおける増加によって期待されるS
NRの改良の度合を下げ、また、Gen−IIIイメー
ジ増倍管技術に使用されるより高感度のGaAsフォト
カソードでとりわけ明白である。典型的なGen−II
Iイメージ増倍管で測定されるフォトレスポンスの増加
をともなうノイズ係数における増加が図5に図示されて
いる。この増加の一因は今日イメージ増倍管における蛍
光スクリーンからのフィードバック機構によるものと理
解されている。とりわけX線フィードバックはGen−
IIIイメージ増倍管における重大なフィードバック機
構であり、Gen−IIIイメージ増倍管のノイズ係数
に対して顕著に寄与すると説明されている。
【0014】従来技術のイメージ増倍管はまた像を低下
させる傾向があり、管のノイズ係数に大きく影響するす
る大きなシンチレーション光パルスの害を受ける。これ
らのシンチレーションはMCP中のイオンフィードバッ
ク及び従来のフォトカソードによると考えられていた。
アノードからMCPチャネル壁又はフォトカソードへの
X線フィードバックの新しい機構がこれらのシンチレー
ションの主要源であるこの発明によって発見された。
【0015】MCPから放射した電子は、アノードに当
たり、蛍光を励起する前に典型的には6keVのエネル
ギーに加速される。電子エネルギーの大部分は光りに変
換され、又はアルミニウム及び蛍光ターゲットの熱振動
となって失われる。エネルギーの僅かな部分がX線に変
換される。この微小部分は入力電子エネルギーの0.0
1パーセントのオーダーである。
【0016】X線エネルギーの約半分はK.F.Gallowayそ
の他により“Radiation Dose at the Silicon-Sapphire
Interface due to Electron-Beam Aluminization”
(J.Appl.Phys.,49(4),2586(1978))にレポートされて
いるようにターゲット材の特徴的K−アルファ線で放射
され、特にアルミめっきされた蛍光スクリーンについて
はアルミニウムのK−アルファ線(1.487keV)
となる。ナイトヴィジョンアプリケーション(night vi
sion applications)に使用されるイメージ増倍管には
一般的であるP−20蛍光物質に使用されるZnCdS
は、増倍管に用いられている典型的な6keV電子エネ
ルギーが当たるときはより高次の特徴的X線を有するで
あろう。イオウは2.3keVで特徴的なKアルファ線
を有するであろう。亜鉛は1.1keV以下で多くのよ
り高次の特徴的線を有するであろう。一方、カドミウム
は3.5keV付近で多くのより高次の特徴的線を有す
るであろう。X線の残部は電子の衝撃エネルギー(例え
ばこの場合6keV)に達するエネルギーの連続スペク
トル或は制動放射スペクトルを有する。
【0017】D.Bardas等による“Detect
ion of Soft X−ray with NE
A III−V Photocathodes”Re
v.Sci.Instrum,49(9),1273
(1978)に説明されているように、GaAsフォト
カソードは有能なX線検知器となるものである。アルミ
ニウムK−アルファX線は蛍光スクリーン上の明るいシ
ンチレーション及びより高いノイズ係数をもたらす60
或はそれ以上の光電子の放出を引き起こすであろう。吸
収されたX線によって作られた多数の光電子は、X線フ
ィードバックによりノイズ係数へ大きな寄与をする。放
出された光電子の数はX線エネルギーとフォトカソード
から真空中への電子の脱出確率の関数である。
【0018】MCPを通ってフォトカソードへ至るX線
透過は、イメージ増倍管において十分であるためにはフ
ォトカソードに対する上記フィードバックプロセスが重
要である。MCPを通る十分なX線透過はP.I.Bjorkhol
mその他による“X-ray Quantum Efficiency of Microch
annel Plates”SPIE Vol.106,189(1977)に記載されてい
る。Bjorkholmは照射角で投射X線の重要なな部分がM
CPを通して透過されることを示している。透過X線は
2〜10°以下の角度でMCPに投射する。Bjorkholm
によって議論されているように、X線エネルギーの増加
に従い、透過に必要な入射角が減少する。2°或はそれ
以下の入射角についての透過は、MCPを通る入射X線
の0.0025の透過となる。このレベルのX線透過
は、カソードからの光電子放出により発生したX線の数
を増加させる500〜1000の範囲にMCPゲインが
収まるのに十分なものである。
【0019】Gen−IIIウエファ管を含むMCPのア
ノードでのX線発生によるノイズ係数に関して一つのモ
デルが発展してきた。そのモデルはフォトカソードへの
X線フィードバックから期待される一般的な傾向を明ら
かにするものである。要求されたシステムのパラメータ
の総てがこのモデルの特徴から外れるような正確なモデ
ルであるとするものではない。
【0020】そのモデルは電子衝撃エネルギーの関数と
してのアルミニウムアノードに関するX線発生、X線エ
ネルギーとGaAsの厚さの関数としてのGaAsフォ
トカソードにおける電子発生及びフォトカソード表面か
らの電子脱出確率を含む。MCPX線透過及びMCPゲ
インはもまたモデルに含まれる。0.0025のMCP
X線透過係数及び750のMCPゲインがここに開示さ
れるモデルに使用される。フィルム状のMCPのベース
ラインノイズファクターは、X線フィードバックからの
寄与を含まず、3であると仮定される。この係数は主と
してMCPの62%解放領域による。チャネル間の電極
領域に当たる電子は典型的にはフィルム状MCPによっ
ては検知されない。モデルに用いられているGaAsカ
ソード厚は1.5ミクロンである。これらのパラメータ
はイメージ増倍管におけるX線フィードバックによるノ
イズ係数寄与を計算するのに用いられる。
【0021】モデルはフォトカソード感度によるノイズ
係数における増加を予言している(図6)。これは図5
に示された実験的データと一致する。厚さ1.5ミクロ
ンのGaAs層の計算された電子発生率がX線衝突エネ
ルギーの関数として図7に示されている。発生された電
子の数がほぼ2.4keVのX線衝撃エネルギーでピー
クになる。より高いX線衝撃エネルギーは、X線の大部
分がGaAs層を透過してしまい、その層における電子
の発生はより少なくなる。このようにGaAsカソード
は、6keVの電子によるアルミめっきされた蛍光スク
リーンの電子衝撃によって発生する特有の線に近いX線
に対するピークに近い感度を有する。
【0022】モデルはまた供給されたバイアス電圧とフ
ォトカソード感度の関数としてGen−IIIイメージ増
倍管のノイズパフォーマンスの関数的依存性をも正確に
予想する。MCP対蛍光スクリーンバイアス電圧を増加
するノイズ係数の効果がパラメータとしてのフォトカソ
ード感度とともに図8に示されている。MCPバイアス
電圧の関数としてのノイズ係数がパラメータとしてのフ
ォトカソード感度とともに図9に示されている。図10
はパラメータのフォトカソード・フォトレスポンスとG
en−IIIイメージ増倍管についてのノイズ係数対スク
リーンバイアス電圧のデータである。図11はMCPバ
イアス電圧として同じイメージ増倍管から取ったデータ
である。ここでもフォトカソード・フォトレスポンスは
パラメータである。図10及び11のデータは図8及び
9に示されたモデルと同じ関数的依存性を示す。
【0023】上記実験的結果は、X線フィードバックが
イメージ増倍管を含むMCPのノイズ係数に対して重要
寄与因子であるという仮定を強く指示していることを
示している。データはまたこの効果がX線増加に対する
フォトカソード感度として重要性を増すということを
示している。このようにこの効果はより感度のよいGa
Asフォトカソードを用いるGen−III技術におい
て、より重要になるであろう。このフォトカソードは前
記のフォトカソードに比べてより大きな電子脱出確率の
ためにX線に対してより感度が高い。GaAsフォトカ
ソードは典型的には正の親和性フォトカソードよりも1
0〜50倍厚く、比例して大きくなるX線を吸収し、従
って、放出され得る電子を発生し、より高いノイズ係数
となる。
【0024】上記フィードバック機構は入力光レベルか
ら独立していることを知っておくべきである。X線フィ
ードバックによる増加したノイズ係数はMCPに対する
いかなる入力信号レベルに対しても示されるであろう。
【0025】更に、従来技術の欠点は入力及び出力電極
メタライゼーション物質にインコネル又はニクロムを使
用することである。これらの物質は非常に低い第2の電
子放出率を有する。これはインコネル又はニクロムに当
たる電子が典型的に少しも第2の電子を生じさせないと
きはプレートのゲインを減少させる。これはMCPのゲ
インを低下させる。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の目的はマイクロ
チャネルプレート装置及び方法であって、そのプレート
の外側からのフォトン、イオン或は中性粒子のフィード
バックを制限するものを提供することである。
【0027】本発明の別の目的はマイクロチャネルプレ
ートであって、該プレートの外側からのフォトン、イオ
ン或は中性粒子がノイズパルスを発生してフォトカソー
ドに衝突し得る透過を制限するマイクロチャネルプレー
トを提供することである。
【0028】本発明の一つの見地に従うと、MCPのチ
ャネルの出力端部のオープン領域が従来技術のエンドス
ポイルされたMCPに関して減少させられる。スクリー
ンからMCPへのフィードバック効果によるノイズの付
加はMCPの出力オープン領域における減少に比例して
減少するであろう。10%以下の出力オープン領域の減
少ではノイズ係数における十分な減少をもたらすことに
はならない。出力オープン領域における最大減少は、
ャネルを完全に閉ざしてしまう100%未満とし、電子
がMCPを脱出することが可能なような状態におかれて
いなければならない。約10%乃至85%の範囲におけ
る減少は前記2つの両極端間での有効な妥協点となる。
【0029】概して、この範囲の高い方の限界付近での
減少は、本発明を実施するのに最も効果的である。
【0030】本発明の別の見地に従うと、チャネルの出
力端部でのオープン領域は、少なくともチャネルの出力
端部のオープン領域の少なくとも10%、好適には75
〜85%のアルミニウム層の蒸着により減じられる。
【0031】本発明の別の見地に従うと、マイクロチャ
ネルプレート電極及びチャネル壁は反射によるX線透過
を減少させるために、不規則な凹凸のある、平滑でない
表面、すなわちテクスチャー面とすることが望ましい。
【0032】更に本発明の目的は、通常使用されるイン
コネル物質よりも高い第2放射係数を有する電極として
働くプレート上に入力及び出力メタライゼーション物質
をもたらすことである。
【0033】本発明の別の見地に従うと、アルミニウム
の蒸着層がマイクロチャネルプレートのチャネルの入力
及び出力の両端部にもたらされる。
【0034】
【実施例】図12及び13に示されたような本願発明の
好適実施例に従って、好適にはアルミニウムである出力
電極126が、チャネル壁130によって形成される、
128で示したチャネルのオープン領域を実質的に狭せ
ばめるために、マイクロチャネルプレート116の出力
表面上に蒸着される。
【0035】MCPの出力側の領域からチャネルに入る
ことができる中性粒子又は荷電粒子及びフォトン(X線
を含む)の数が、チャネル128の出力のノーマルオー
プン端部とチャネルの出力端部上に蒸着された出力電極
による減少された開口との間の領域比減少と少なくとも
同じ割合で減少し得ることが発見された。プレート中に
入ることができる粒子或はフォトンの数の減少により、
これらのフォトン或は粒子のMCP入力領域又は該領域
中でMCP入力の前に存在してもよいフォトカソード1
4へのフィードバックにより発生したノイズを減少させ
ることが発見されている。低光レベルで蛍光スクリーン
上に見られる明るいフラッシュ又はシンチレーションの
数は、本発明の改良されたMCPを使用するイメージ増
倍管において減少される。
【0036】本発明に従って、MCPの出力チャネル領
域は少なくとも10%減じられており、好適にはマイク
ロチャネルプレートの出力電極のメタライゼーション層
を通常よりもずっと厚くすることにより実質的に75乃
至85%減じられる。典型的な出力電極のメタライゼー
ション厚さは1100Å(即ち、0.11ミクロン)で
ある。本発明に従って直径10ミクロンのチャネル及び
12.5ミクロンの中心−中心間チャネル距離を有する
MCPに対しては、7ミクロンの厚さのアルミニウム層
が、当業者にはよく知られた一般的な薄いフィルム蒸着
処理によりMCP表面に適用される。例えば、MCPの
回転の間、電極物質がMCPに対して60゜乃至70゜
の入射角度で適用され得る。この例では、チャネルの出
力オープン領域が通常作られるオープン領域よりも約2
5%減じられる。フォトンや荷電又は中性粒子がプレー
トを透過する割合は同様のパーセンテージで減少され
る。
【0037】図14は本発明の改良されたMCPを含む
多くのGen−IIIイメージ増倍管のノイズ係数を、
図5に明示された従来技術のパフォーマンスと比較した
ものである。改良されたMCPには75乃至85%の出
力オープン領域の減少がある。改良されたMCPを含む
増倍管のノイズ形状はもはや、従来技術のMCPを含む
増倍管の場合ようにフトカソード感度の関数ではない。
MCP対スクリーンバイアス電圧に対するノイズ係数の
プロットが図15に示されている。ノイズ係数はMCP
対スクリーンバイアス電圧とともに増加せず、従来技術
の増倍管(図10)とは全く異なる。図16は本発明の
改良されたMCPに関するMCP電圧対ノイズ係数のプ
ロットである。ここでもノイズ係数は同様のバイアス電
圧で同様のフォトレスポンスと動作を有する従来技術の
増倍管(図11)とは全く異なる。この開示で明示した
モデルのこれらの結果は、開示した改良されたMCPは
MCPの出力側のフォトン或は粒子がMCPを透過する
ときに十分にノイズを減少させることを示している。
【0038】図17は典型的な従来技術のMCPを含む
イメージ増倍管の蛍光スクリーン上に見られるシンチレ
ーションの数と、ここに記載された75%減の出力チャ
ネルオープン領域を持つMCPを含むイメージ増倍管に
おけるものとを比較したものである。明るいシンチレー
ションの数は従来技術のMCPをもつ管と比較して、
良されたMCPを含む管においてはほぼ一桁少なくなっ
ている。
【0039】出力オープン領域を修正することで、ゲイ
ン及びノイズ因子におけるトレードオフの関係が、装置
のMCPの最適化を可能にするようにして設計され得
る。出力チャネルオープン領域の完全な閉鎖の上限が近
付くと、ある電圧でのMCPゲインの減少は、増幅され
た電子がそれ以上チャネルを脱出できなくなることで
らかになるであろう。MCPに対する通常のプロセスや
ガスの放出を行う能力が減少して、プレートのコンダク
タンスも制限されるようになる。MCP出力チャネルオ
ープン領域におけるごく僅かな減少では、粒子あるいは
フォトンのプレートへのフィードバックは制限されない
であろう。出力チャネルオープン領域の10%或はそれ
以上の減少が粒子或はフォトンのフィードバックの十分
な減少に要求される。装置の最適領域減少は、プレート
中へのフォトン或は粒子のフィードバックにおいて要求
される減少に対してバランスの取られる装置に要求され
るMCPゲインによって決定される。
【0040】図13の電子顕微鏡写真はマイクロチャネ
ルプレートの出力表面上に蒸着された電極を示してい
る。その写真には蒸着により形成された電極表面上のテ
クスチャー面(すなわち微細な凹凸のある面)が示され
ている。アルミニウム電極の薄いフィルム蒸着によって
表面にもたらされたテクスチャーは、マイクロチャネル
プレートのX線透過をさらに減少させると信じられてい
る。これは、テクスチャーされた電極表面に当たるX線
の正反射における減少の結果である。
【0041】本発明のの実施例にはチャネル表面にも
テクスチャー面が形成されている。このテクスチャーは
MCPのX線透過を大きく減少させる。MCPによる大
部分の軟X線透過が、X線エネルギーに依存してMCP
表面に対して垂直から10゜の角度に至るまでの角度で
のチャネル壁によるX線の正反射となると信じられてい
る。チャネル壁表面を粗くすることにより、X線の大部
分はチャネル壁内に吸収されるので、チャネル壁を通っ
てノイズパルスが発生するフォトカソードへと到達する
ことはない。
【0042】出力電極は比較的可鍛性(malleab
le)または展性のある金属により造られることが好ま
しい。そのような金属は金又はアルミニウムを含むもの
である。可鍛性金属は剥離の問題を生ずることなく非常
に厚い層を形成することができる。MCP電極金属とし
てよく用いられているインコネルやニクロムのような標
準的な金属は、蒸着されるときにこれらの金属の厚いフ
ィルム内に現れる強い応力によって剥離するので、この
ような応用には適さない。
【0043】アルミニウムはより好適な金属である。典
型的には、空気にさらされた後には非常に薄い層(60
Åのオーダー)のAl がその上に形成される。こ
の酸化物の層は、インコネル又はニクロム上に形成され
た従来技術の表面に比して比較的良好な第2の電子放出
体となる。本発明のAl表面に当たる電子は1個
以上の第2の電子を発生させ、ニクロム又はインコネル
で形成された同様の電極を持つMCPに比べて改良され
たMCPのゲインを増加させる。インコネル又はニクロ
ムの従来技術のの表面は、典型的には入射の第1電子に
ついて発生する第2の電子は一個以下である。
【0044】本発明の好適実施例の別の見地に従って、
アルミニウムを入力電極メタライゼーション124に使
用することにより、利点としてアルミニウムメタライゼ
ーションの高いゲインが得られる。アルミニウムの使用
は、入力MCP電極メタライゼーションにニクロム又は
インコネルを使用した場合に比べて、そのAl23のよ
り高い第2の電子放出係数により都合よくMCPゲイン
及びノイズ係数に影響を与える。MCPの前方及び後方
電極の双方に同一金属を使用することは、同じ蒸着装置
内で両表面をコートできるのでプレートの製造を単純化
する。
【0045】本発明に従ったマイクロチャネルプレート
及びその製造方法は、一般的なフィルム状MCPを含む
Gen−III管よりも約25%ノイズ係数の低いGen
−III増倍管の製造を可能にする。これらの増倍管はま
た一般的なものよりも十分に低いシンチレーションノイ
ズをもたらす。更に、これらの増倍管は従来よりも高い
ゲインで従来技術のMCPを含む増倍管によるよりも信
号対ノイズ比における低下が少ないように操作可能であ
る。
【0046】本発明は様々なナイトヴィジョン管(nigh
t vision tubes)に使用されるMCPに関して記載され
ているが、本発明は同様の条件及び問題を抱えるMCP
のための別の応用に利点をもたらすものとして応用し得
ることは言うまでもない。
【0047】ここで示された様々な
【実施例】の変形例が本発明の実施において用いられて
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術のウエファチューブ・イメージ増倍管
の略示正面断面図である。
【図2】従来技術のマイクロチャネルプレートの拡大短
縮図である。
【図3】従来技術のマイクロチャネルプレートから取り
出した単一チャネルマルチプライヤーの拡大略示図あ
る。
【図4】従来技術のマイクロチャネルプレートの出力部
分の拡大した電子顕微鏡写真である。
【図5】従来技術のMCPを含むGen−IIIイメージ
増倍管に関する、ノイズ係数に対するフォトレスポンス
の典型的なプロットである。
【図6】従来技術のMCPを含む典型的なGen−III
イメージ増倍管に関する、モデルのノイズ係数に対する
相対的フォトレスポンスのプロットである。
【図7】1.5ミクロン厚のGaAs層における入射X
線フォトン対X線エネルギーによる電子発生率のプロッ
トである。
【図8】カソードフォトレスポンスをパラメータとして
持つ従来技術のMCPを含む典型的なGen−IIIイメ
ージ増倍管に関する、MCP対スクリーンバイアス電圧
に対するモデルのノイズ係数のプロットである。
【図9】カソードフォトレスポンスをパラメータとして
持つ従来技術のMCPを含む典型的なGen−IIIイメ
ージ増倍管に関する、MCPバイアス電圧に対するモデ
ルのノイズ係数のプロットである。
【図10】カソードフォトレスポンスをパラメータとし
て持つ従来技術のMCPを含む典型的なGen−IIIイ
メージ増倍管に関する、MCP対スクリーンバイアス電
圧に対するノイズ係数のプロットである。
【図11】カソードフォトレスポンスをパラメータとし
て持つ従来技術のMCPを含む典型的なGen−IIIイ
メージ増倍管に関する、MCPバイアス電圧に対するノ
イズ係数のプロットである。
【図12】本願発明に従ったマイクロチャネルプレート
の拡大短縮図である。
【図13】本願発明に従って作られたマイクロチャネル
プレートの拡大した電子顕微鏡写真
【図14】改良されたMCPを含むGen−III増倍管
と従来技術のMCPを含む増倍管とを比較した、フォト
レスポンスに対するノイズ係数のプロットである。
【図15】1221ミクロン/ルーメンのカソードフォ
トレスポンスを持つ本願発明の改良されたMCPを含む
Gen−IIIイメージ増倍管に関する、MCP対スクリ
ーンバイアス電圧に対するノイズ係数のプロットであ
る。
【図16】1652ミクロン/ルーメンのカソードフォ
トレスポンスを持つ本願発明の改良されたMCPを含む
Gen−IIIイメージ増倍管に関する、MCPバイアス
電圧に対するノイズ係数のプロットである。
【図17】従来技術のMCPを含むGen−IIIイメー
ジ増倍管と本願発明の改良されたMCPを含むGen−
III増倍管に関する、シンチレーション輝度に対する観
測されるシンチレーション数のプロットである。
【符号の説明】
116・・・マイクロチャネルプレート 124・・・入力電極メタライゼーション 126・・・出力電極 128・・・オープン領域 130・・・チャネル壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−292737(JP,A) 特開 昭55−119337(JP,A) 特開 昭48−84566(JP,A) 特表 平2−503612(JP,A)

Claims (47)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロチャネルプレートであって、多
    数のチャネルと、該チャネルの出力端部のオープン領域
    の少なくとも10%を狭める導電層から成る出力電極と
    から成るマイクロチャネルプレート
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマイクロチャネルプレー
    トであって、前記導電層が前記チャネルの出力端部に対
    しおよそ10乃至85%の範囲でオープン領域を狭め
    、マイクロチャネルプレート
  3. 【請求項3】 前記出力電極が可鍛性金属から成るとこ
    ろの請求項1記載のマイクロチャネルプレート。
  4. 【請求項4】 前記可鍛性金属がアルミニウムから成る
    ところの請求項3記載のマイクロチャネルプレート
  5. 【請求項5】 前記導電層がテクスチャー面を有する
    ころの請求項1記載のマイクロチャネルプレート。
  6. 【請求項6】 前記チャネルの内面がテクスチャー面
    有するところの請求項1記載のマイクロチャネルプレー
    ト。
  7. 【請求項7】 前記出力電極が前記チャネルのオープン
    領域のほぼ75%を狭めるところの請求項1記載のマイ
    クロチャネルプレート。
  8. 【請求項8】 前記出力電極が可鍛性金属からなるとこ
    ろの請求項7記載のマイクロチャネルプレート。
  9. 【請求項9】 前記出力電極がアルミニウムからなると
    ころの請求項8記載のマイクロチャネルプレート。
  10. 【請求項10】 前記チャネルの入力端部でアルミニウ
    ムの導電層からなる入力電極を有するところの請求項7
    記載のマイクロチャネルプレート。
  11. 【請求項11】 前記導電層がテクスチャー面を有する
    ところの請求項7記載のマイクロチャネルプレート。
  12. 【請求項12】 前記チャネルがテクスチャー面を有す
    るところの請求項7記載のマイクロチャネルプレート。
  13. 【請求項13】 入力窓が設けられる第1端部と出力窓
    が設けられる第2端部とを有する真空ハウジングであっ
    て、入力窓が密閉可能に前記ハウジングの前記第1端部
    に設けられており、該入力窓はその内面上に配設された
    フォトカソードを有し、出力窓が密閉可能に前記ハウジ
    ングの前記第2端部に設けられており、該出力窓はその
    内面上に配設された蛍光スクリーンを有する、ところの
    真空ハウジングと、 前記ハウジング内に設けられ、前記フォトカソードと相
    対する入力面と前記蛍光スクリーンと相対する出力面と
    を有するマイクロチャネルプレートと、 マイクロチャネルの入力面と出力面との間に伸びる多数
    のチャネルと、 前記マイクロチャネルプレートの前記出力面上の出力電
    極と、とから成るウェファチューブイメージ増倍管において、 前記マイクロチャネルプレート出力面のオープン領域の
    少なくとも10%を狭める出力電極導電層を有すること
    を特徴とするところのウエファチューブイメージ増倍
    管。
  14. 【請求項14】 前記導電層が10から約85%の範囲
    内で前記チャネルの出力端部のオープン領域を狭める
    ころの請求項13記載のイメージ増倍管。
  15. 【請求項15】 前記出力電極導電層が可鍛性金属から
    成るところの請求項13記載のイメージ増倍管。
  16. 【請求項16】 前記出力電極がアルミニウムから成る
    ところの請求項15記載のイメージ増倍管。
  17. 【請求項17】 前記チャネルの入力窓端部にアルミニ
    ウムの導電層から成る入力電極を有する請求項13記載
    のイメージ増倍管。
  18. 【請求項18】 前記導電層がテクスチャー面を有する
    ところの請求項13記載のイメージ増倍管。
  19. 【請求項19】 前記チャネルの内面がテクスチャー面
    を有するところの請求項13記載のマイクロチャネルプ
    レート。
  20. 【請求項20】 前記出力電極導電層が、前記チャネル
    のオープン領域のおよそ75%を狭めるところの請求項
    13記載のイメージ増倍管。
  21. 【請求項21】 前記出力電極がアルミニウムから成る
    請求項20記載のイメージ増倍管。
  22. 【請求項22】 前記チャネルの入力端部アルミニウ
    ムの導電層から成る入力電極を有するところの請求項2
    0記載のイメージ増倍管。
  23. 【請求項23】 前記導電層がテクスチャー面を有する
    請求項20記載のイメージ増倍管。
  24. 【請求項24】 チャネル内面がテクスチャー面を有す
    請求項20記載のイメージ増倍管。
  25. 【請求項25】 ウエファチューブイメージ増倍管であ
    って、 入力窓及び出力窓を有する真空ハウジング、 前記入力窓設けられたガリウムヒ素陰電子親和性フォト
    カソード、 前記出力窓に設けられた蛍光スクリーン、 前記ハウジング内に設けられ、前記フォトカソードと前
    記蛍光スクリーンとの間に配設された多数のチャネルを
    有するマイクロチャネルプレート並びに 前記マイクロ
    チャネルプレートの出力面のオープン領域の少なくとも
    10%を狭める導電層を有する出力電極、 とから成るウエファチューブイメージ増倍管。
  26. 【請求項26】 前記導電層が10乃至85%の範囲で
    前記チャネルの出力端部のオープン領域を狭めるところ
    の請求項25記載のイメージ増倍管。
  27. 【請求項27】 前記出力電極導電層が可鍛性金属から
    成る請求項25記載のイメージ増倍管。
  28. 【請求項28】 前記出力電極がアルミニウムから成る
    請求項27記載のイメージ増倍管。
  29. 【請求項29】 前記チャネルの入力端部にアルミニウ
    ムの導電層から成る入力電極を有する請求項25記載の
    イメージ増倍管。
  30. 【請求項30】 前記導電層がテクスチャー面を有する
    請求項25記載のイメージ増倍管。
  31. 【請求項31】 前記チャネルの内面がテクスチャー面
    有する請求項25記載のマイクロチャネルプレート。
  32. 【請求項32】 前記出力電極導電層が、前記チャネル
    のオープン領域のほぼ75%を狭めるところの請求項2
    5記載のイメージ増倍管。
  33. 【請求項33】 前記出力電極がアルミニウムから成る
    請求項32記載のイメージ増倍管。
  34. 【請求項34】 前記チャネルの入力端部にアルミニウ
    ムの導電層から成る入力電極を有する請求項32記載の
    イメージ増倍管。
  35. 【請求項35】 前記導電層がテクスチャー面を有する
    請求項32記載のイメージ増倍管。
  36. 【請求項36】 チャネルの内面がテクスチャー面を有
    する請求項32記載のイメージ増倍管。
  37. 【請求項37】 フォトカソードをもつ入力窓と、蛍光
    スクリーンをもつ出力窓と、前記入力窓と前記出力窓と
    の間に配設されたマイクロチャネルプレートを有するウ
    エファイメージ増倍管におけるフィードバックを制限す
    るための方法であって、 前記入力窓上のイメージ入射に応答して前記フォトカソ
    ードで電子を発生させるステップ、 前記フォトカソードから前記マイクロチャネルプレート
    を通る電子イメージを前記蛍光スクリーンに向けるステ
    ップ、並びに 前記蛍光スクリーンから前記フォトカソードに向かって
    戻る放射粒子を前記マイクロチャネルプレートのチャネ
    ルの出力端部のオープン領域の少なくとも10%にわた
    って妨げるステップ、 とから成る方法。
  38. 【請求項38】 前記妨げるステップが、前記マイクロ
    チャネルプレートのチャネルの出力端部のオープン領域
    のおよそ75%にわたって放射を妨げるところの請求項
    37記載の方法。
  39. 【請求項39】 マルチチャネルプレートを作るための
    方法であって、それぞれがクラディングガラスによって囲まれたコアガ
    ラスから成る多数の光学繊維の束を形成するステップ、 プレート部材を形成するために束を切断するステップ、 溶着した多数のチャネル部材で、入力端部と出力端部を
    有するものを残すためにプレート部材からコアガラスを
    除くステップ、 チャネル壁面上に半導体層を形成するためのステップ、
    並びに 前記チャネル出力端部のオープン領域の少なくとも10
    %を覆う出力電極をチャネルプレートの出力面に設ける
    ステップ、 とから成る方法。
  40. 【請求項40】 前記出力電極を設けるためのステップ
    が、チャネルプレートの出力面上にアルミニウムの層を
    設けるステップを含むところの請求項39記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記出力電極を設けるためのステップ
    が、テクスチャー面を有する電極面を形成するステップ
    を含むところの請求項39記載の方法。
  42. 【請求項42】 テクスチャー面をもつ前記半導体層を
    形成するステップを含むところの請求項39記載の方
    法。
  43. 【請求項43】 アルミニウムの層を設けるステップが
    アルミニウム源からのアルミニウムを60゜乃至70゜
    の入射角度でマルチチャネルプレートの出力面に向ける
    ステップを有する請求項40記載の方法。
  44. 【請求項44】 入力電極を形成するために前記マルチ
    チャネルプレートの入力面にアルミニウムの層を蒸着す
    るステップを含む請求項40記載の方法。
  45. 【請求項45】 チャネルのオープン領域を覆うステッ
    プが、チャネルの出力端部のオープン領域のおよそ75
    %を覆うステップを含む請求項39記載の方法。
  46. 【請求項46】 出力電極を設けるためのステップが
    テクスチャー面を有する電極面を形成するステップを含
    む請求項45記載の方法。
  47. 【請求項47】 テクスチャー面を有する半導体層を形
    成するステップを含む請求項45記載の方法。
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