JP2640491B2 - エチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

エチレン系重合体の製造方法

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JP2640491B2 JP63105291A JP10529188A JP2640491B2 JP 2640491 B2 JP2640491 B2 JP 2640491B2 JP 63105291 A JP63105291 A JP 63105291A JP 10529188 A JP10529188 A JP 10529188A JP 2640491 B2 JP2640491 B2 JP 2640491B2
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【発明の詳細な説明】 (1) 産業上の利用分野 本発明は、新規な触媒系を用いたエチレン系重合体の
製造方法に関する。さらに詳しくは、インフレーション
成形や中空成形などに適した分子量分布が広くしかも溶
融張力及びダイスウェルの大きなエチレン系重合体の製
造方法に関する。
(2) 従来の技術 エチレン系重合体は、各種の成形品の樹脂材料とし
て、一般に広く用いられており、その成形方法と用途に
よって要求される特性が異なっている。たとえば、射出
成形法によって成形される製品には、分子量が比較的低
く、狭い分子量分布を有する重合体が適しているが、イ
ンフレーション成形や中空成形などによって成形される
製品には、分子量が比較的高く、分子量分布の広いポリ
マーが適している。分子量分布は、フィルムやブロー製
品の表面肌に関係しており、分子量分布が広いほど成形
品の表面肌荒れが少ないと考えられている。すなわち、
高い分子量を有する重合体の場合でも、流動性が良く成
形品の表面肌にメルトフラクチャーを生ずることがな
く、高品質の製品を得ることができる。又、インフレー
ション成形や中空成形においては、たとえばインフレー
ションフィルムの高速成形を安定的に実施する場合や、
中空成形時のパリソンの安定性を確保する場合、特に大
型容器のパリソンのたれ下がりやちぎれを防止するため
には、溶融張力の大きい重合体を選択することが必要で
ある。
従来より、広い分子量分布を有し、しかも高い溶融張
力を有するエチレン系重合体を製造するための方法がい
くつか提案されており、特開昭56−90809,56−90810,59
−56406,60−106806などがある。特開昭56−90809,56−
90810はダイスウェルの改善効果は認められるもののそ
のレベルは不充分であり、又、分子量分布も充分に広く
なっているとは言い難い。又、特開昭59−56406,60−10
6806は溶融張力は広範囲にコントロールができるもの
の、分子量分布の広さがやや不充分であり、溶融張力と
分子量分布との両者のバランスにおいて、改善の余地が
ある。
(3) 発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、上記従来技術の問題点が改良され
て、広い分子量分布を有し、かつ高い溶融張力及びダイ
スウェルを有するエチレン系重合体を効率良く製造する
方法を提供することにある。
(4) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために検討した結果 (A) チタニウム化合物が担持された多孔質無機酸化
物を300℃ないし1000℃の温度範囲で加熱することによ
って得られるチタニウム含有多孔質無機酸化物担体 (B)一般式R8 p(R32MR4R5 ここでMはチタン、ジルコニウムもしくはハフニウム
であり、R3はシクロアルカジエニル基であり、R4および
R5はそれぞれ炭素数1〜20のハイドロカルビル基もしく
はハロゲン原子であり、R8は2個のR3を結合する炭素数
1〜4のアルキレン基であり、pは0又は1である、 で示される共役π電子を有する配位子とした遷移金属化
合物および (C) アルミノキサン から形成される触媒の存在下に、エチレン単独又はエチ
レンとα−オレフィンとを共重合させることによって、
上記目的が達成されることを見出し、本発明に到達し
た。
本発明の触媒の構成成分の一部である(B)成分と
(C)成分とを組合せた触媒は最近提案されており、た
とえば特開昭58−19309,61−211307,62−230802などが
例示されるが、これらはいずれも分子量分布の狭い重合
体を与える。又、特開昭61−108610,61−276805,61−29
6008,63−22804,63−54403,63−61010などは(B),
(C)成分とある特定の無機酸化物担体とを組合せた触
媒であるが、これらも分子量分布の狭い重合体を与え
る。本発明は、担体として、チタニウム化合物が担持さ
れた多孔質無機酸化物を300℃ないし1000℃の温度範囲
で加熱することによって得られたものを使用することに
より、広い分子量分布でしかも高い溶融張力及びダイス
ウェルを有するエチレン系重合体を与えるものであり、
従来の技術からは全く予期できず、驚くべき事である。
本発明において、担体の製造に使用されるチタニウム
化合物は3価又は4価のチタニウム化合物である。3価
のチタン化合物の具体例は、三塩化チタンであり、水素
還元法で作られたもの又は、三塩化チタンを主成分とす
る各種金属との固溶体あるいは組成物、特にアルミニウ
ム還元法で作られた などである。さらに、三塩化チタンにアルコールその他
の電子供与性化合物を処理して得られる生成物を用いる
こともできる。
4価のチタン化合物としては、たとえば、次のような
化合物が挙げられる。
(イ)一般式Ti(OR1lX4-l(ここでR1は炭素数が多く
とも8個の脂肪族、脂環族もしくは芳香族の炭化水素基
であり、Xはハロゲン原子を示し、lは0≦l≦4の数
である。)で表わされる化合物であり、その好適な代表
例としては、 四塩化チタン、四臭化チタン、メトキシチタニウムト
リクロライド、エトキシチタニウムトリクロライド、プ
ロポキシチタニウムトリクロライド、ブトキシチタニウ
ムトリクロライド、ジメトキシチタニウムジクロライ
ド、ジブトキシチタニウムジクロライド、トリブトキシ
チタニウムクロライド、テトラエトキシチタン、テトラ
イソプロポキシチタン、テトラブトキシチタンなどが挙
げられる。
(ロ)一般式 (ここでR2は炭素数が多くとも8個の脂肪族、脂環族も
しくは芳香族の炭化水素基であり、mは2〜10の整数で
ある。)で示されるポリチタネートである。このポリチ
タネートはチタンのアルコキシ系化合物を部分的に加水
分解することにより得られるものであり、代表例として
は、ジエトキシチタンダイマー、ジエトキシチタントリ
マー、ジプロポキシチタンダイマー、ジプロポキシチタ
ンテトラマー、ジブトキシチタンテトラマーおよびジブ
トキシチタンデカマーなどがあげられる。
(ハ)上記(イ)及び(ロ)に示したチタン化合物を電
子供与性化合物で処理したもの、電子供与性化合物は少
なくとも1個の極性基を有するものであり、好ましいも
のの代表例はエーテル系化合物、カルボン酸系化合物、
アルコール系化合物あるいはエステル系化合物である。
これらのチタン化合物の中ではテトラアルコキシチタ
ンが特に好ましい。多孔質無機酸化物は周期律表第II a
族、III a族、IV a族およびIV b族の金属の酸化物であ
り、具体例としては、シリカ、アルミナ、マグネシア、
ジルコニア又はこれらの混合物が挙げられる。これらの
酸化物はその種類および製法により、その性状は異なる
が、本発明に好ましく用いられるものは、比表面積が50
m2/g以上、平均細孔径が50Å以上、平均粒径が100μm
以下のものである。多孔質無機酸化物にチタニウム化合
物を担持する方法は、チタニウム化合物を不活性溶媒に
溶解させ、次いでこの溶液に無機酸化物を混合すること
により含浸担持する方法、又は不活性溶媒の不存在下で
接触させる方法およびボールミルなどにより、乾燥混合
する方法などがある。担持温度は、一般には100℃以下
であり、0〜40℃が好ましい。このようにして得られた
チタニウム化合物が担持された多孔質無機酸化物を、溶
媒を用いた場合には、その溶媒を留去した後に、300℃
ないし1000℃の温度範囲で加熱することにより、担体が
得られる。加熱は乾燥ガス(たとえば空気)によって流
動化された状態で実施することが可能である。多孔質無
機酸化物に対するチタニウム化合物の使用割合は、得ら
れる担体中のチタン原子の含有量が0.5重量%ないし10
重量%の範囲になるようにするのが好ましい。
触媒成分(B)の共役π電子を有する基を配位子とし
た遷移金属化合物としては、たとえば一般式R8 p(R32
MR4R5で示される化合物である。ここでMはチタン、ジ
ルコニウムもしくはハフニウムであり、R3はシクロアル
カジエニル基であり、R4およびR5はそれぞれ炭素数1〜
20のハイドロカルビル基もしくはハロゲン原子である。
R8は2個のR3を結合する基であり、炭素数1〜4のアル
キレン基でありpは0又は1である。シクロアルカジエ
ニル基は、たとえばシクロペンタジエニル基、メチルシ
クロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル基、インデニル基、テトラヒドロインデニル基など
である。R4およびR5のハイドロカルビル基の具体例とし
ては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、イ
ソアミル、ヘキシル、イソブチル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、デシル、セチル、2−エチルヘキシル、フ
ェニルなどを挙げることができる。アルコキシ基として
はメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基
などを挙げることができ、ハロゲン原子としては、塩
素、臭素、フッ素等をあげることができる。一般式R8 p
(R32MR4R5で示される化合物の具体例としては、ビス
(シクロペンタジエニル)ジメチルチタニウム、ビス
(メチルシクロペンタジエニル)ジメチルチタニウム、
ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジメチルチ
タニウム、ビス(シクロペンタジエニル)メチルクロロ
チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロチ
タニウム、ビス(インデニル)ジメチルチタニウム、ビ
ス(インデニル)ジクロロチタニウム、エチレンビス
(インデニル)ジクロロジルコニウム、エチレンビス
(テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウム、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム、ビ
ス(メチルシルロペンタジエニル)ジメチルジルコニウ
ム、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジメチ
ルジルコニウム、ビス(シクロペンタジエニル)メチル
クロロジルコニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
クロロジルコニウム、ビス(インデニル)ジメチルジル
コニウム、エチレンビス(インデニル)ジクロロジルコ
ニウム、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジク
ロロジルコニウム、ビス(インデニル)ジクロロジルコ
ニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ジメチルハフニ
ウム、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロハフニウ
ムが挙げられる。
触媒成分(C)のアルミノキサンとしては、一般式 (式中、R6は炭素数が多くとも6個のアルキル基または
ハロゲン原子であり、R7は炭素数が多くとも6個のアル
キル基であり、R6がアルキル基の場合はR6と同一であ
り、nは1またはそれ以上の整数である。)で表わされ
る縮合物又はその混合物である。R6はたとえばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などであり、好ま
しくはメチル基、エチル基、特に好ましくはメチル基で
ある。アルミノキサンの製造法は、トルエンの如き不活
性炭化水素溶媒に溶かした有機アルミニウム化合物へ所
定量の水を徐々に加え、必要に応じ少し加温することに
よって容易に行うことができるが、硫酸銅水和物、硫酸
アルミニウム水和物などの結晶水を利用して行うことも
できる。
本発明の触媒は触媒成分(A)、触媒成分(B)およ
び触媒成分(C)を接触させることにより形成される。
これらの成分の接触順序は特に限定されるものではな
く、たとえばこれら3成分を同時に接触させても良く、
又、触媒成分(A)と触媒成分(B)とを前もって接触
させておき、しかる後に触媒成分(C)を接触させても
良い。これら3成分の使用割合は、通常触媒成分(A)
の1gに対して、触媒成分(B)を0.01mmol〜1mmolであ
り、好ましくは、0.02〜0.4mmolである。触媒成分
(C)の使用割合は、通常触媒成分(B)1モルに対
し、触媒成分(C)中のアルミニウム量が1〜105g原子
の範囲、好ましくは10〜104gの原子の範囲である。
以上のようにして形成された触媒を使用し、エチレン
の単独重合またはエチレンとα−オレフィンとの共重合
を行なうことによって本発明の重合を達成することがで
きる。エチレンと共重合する場合に使われるα−オレフ
ィンとしては、炭素数が多くとも20個、好ましくは12個
のα−オレフィンであり、その代表例としては、プロピ
レン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン
−1、およびオクテン−1があげられる。得られるエチ
レン系共重合体中に占める上記のα−オレフィンの割合
は一般には20モル%以下が好ましく、特に15モル%以下
が好適である。
本発明の方法を実施するにあたり、重合方法として
は、スラリー重合や溶液重合のような液相重合法や気相
重合などが可能である。液相重合法は通常炭化水素溶媒
中で実施されるが、炭化水素溶媒としては、ブタン、イ
ソブタン、ヘキサン、オクタン、デカン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素
の単独または混合物が用いられる。重合温度は一般には
0℃〜300℃であり、実用的には20〜200℃である。ま
た、必要ならば分子量調節のために、重合反応系内に水
素などを共存させてもよい。
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明する。
なお、実施例および比較例において、メルトインデッ
クス(以下「MI」と言う)はJIS K−6760にしたがい温
度190℃および荷重が2.16kgの条件で測定した。また、
ハイ・ロード・メルトインデックス(以下「HLMI」と云
う)はJIS K−6760にしたがい、温度190℃および荷重2
1.6kgの条件で測定した。HLMIをMIで除した値、すなわ
ちHLMI/MIは、値が高いほど分子量分布が広いことを示
す。
溶融張力は、東洋精機(株)製メルトテンションテス
ターを用い、樹脂温度190℃、オリフィス径2.1mm、オリ
フィス長さ8mm、押出し速度15mm/min巻取り、速度6.5m/
minの条件で測定した。
ダイスウェルは、MIと同じ装置を用い、MI測定時の押
出物の外径のオリフィス径(2.1mm)に対する膨張度
(%)で示した。
(5) 実施例 実施例 1 触媒成分(A)の調製 シリカ(W.R.Grace Co.Davison 952)を150℃で乾燥
したもの30gを300mlの三ツ口フラスコに入れ100mlのn
−ヘキサンおよび13.2gのテトライソプロピルチタネー
トを加え室温において、30分間撹拌を行った。得られた
スラリーより40℃においてn−ヘキサンを減圧留去し
た。
得られた粉末を円筒状焼成電気炉(径38mm、多孔板目
皿付)に入れ、まず窒素ガスを用いて線速度が4cm/sec
の流量で90℃/hrの昇温速度で昇温した。600℃に到達し
たら、窒素を空気にきりかえて同じ線速度で流動しなが
らこの温度において8時間焼成したのち、雰囲気を窒素
にきりかえて室温まで降温した。その結果、20gの担体
が得られた。この担体の元素分析をしたところ、5.5重
量%のチタン原子が含まれていた。
触媒成分(C)の調製 窒素置換した300mlの三ツ口フラスコに硫酸銅・5水
和物を100mmol入れ、トルエン100mlに懸濁させた。つい
でトリメチルアンモニウム300mmolを30℃で加え、その
温度が48時間反応を続けた。ついで、この反応物を濾別
することにより、反応生成物の溶液を得た。トルエンを
留去したところ、8.2gの白色結晶状のメチルアルミノキ
サンが得られた。
エチレンの重合 充分に窒素置換した3Lのオートクレーブにイソブタン
2、上記で得られた担体0.2g、メチルアルミノキサン
のトルエン溶液を2.0mmolおよびビスシクロペンタジエ
ニルジクロロジルコニウムのトルエン溶液を0.01mmol仕
込、内温を90℃まで昇温した。ついで水素をゲージ圧で
2kg/cm2加え、さらにエチレンを圧入し、エチレン分圧
を10kg/cm2となるように保ちながら、1時間重合を行っ
た。ついで内容ガスを系外に放出することにより、重合
を終結した。その結果、186gの白色粉末状重合体が得ら
れた。この重合体のMIは0.54(g/10min)、HLMIは74(g
/10min)であり、HLMI/MIは137であり、分子量分布は広
いものであった。又、溶融張力は35g、ダイスウェルは8
5%であった。
比較例 1 実施例1においてチタン担持シリカの代わりに、Davi
son952シリカを600℃で焼成したものを用いて、水素分
圧を0.2kg/cm2に変えた他は、実施例1と全く同様にエ
チレンの重合を行った。得られた重合体は148gであり、
MI=0.82(g/10min)、HLMI/MI=20.4であった。又、溶
融張力は2.5g、ダイスウェルは20%であった。
実施例 2〜4 実施例1において、テトライソプロピルチタネートの
使用量を表1に示すように変えた他は、実施例1と全く
同様に触媒成分(A)を調製し、実施例1と同様にエチ
レンの重合を行った。その結果は表1に示す。
実施例 5〜8 実施例1において、チタニウム化合物として、テトラ
イソプロピルチタネートの代わりに、表1に示すチタニ
ウム化合物を使用した他は、実施例1と同様に触媒成分
(A)を調製し、実施例1と同様にエチレンの重合を行
った。その結果は表1に示す。
実施例 9〜13 実施例3において遷移金属化合物としてビスシクロペ
ンタジエニルジクロロジルコニウムの代わりに、表2に
示す化合物を用いる他は、実施例3と同様にエチレンの
重合を行った。結果は表2に示す。
実施例 14 エチレンとブテン−1との共重合 充分に窒素置換した3のオートクレーブにイソブタ
ン2、実施例3で調製した触媒成分(A)を0.2g、メ
チルアルミノキサンのトルエン溶液を2.0mmolおよびビ
スシクロペンタジエニルジクロロジルコニウムのトルエ
ン溶液を0.01mmol仕込、内温を75℃まで昇温した。つい
でブテン−1を80g仕込、水素を0.3kg/cm2加え、さらに
エチレンを圧入し、エチレン分圧を10kg/cm2となるよう
に保ちながら、1時間重合を行った。その結果、225gの
白色重合体が得られた。この重合体はMI=0.75(g/10mi
n)、HLMI=42(g/min)、HLMI/MI=56、密度=0.925
(g/ml)であり、溶融張力は18g、ダイスウェルは58%
であった。
実施例 15 窒素置換した300mlの三ツ口フラスコに実施例1で調
製した触媒成分(A)を1g、トルエンを20ml、およびメ
チルアルミノキサンのトルエン溶液を10mmol仕込、室温
で1時間撹拌を行った。ついでビスシクロペンタジエニ
ルジクロロジルコニウム0.05mmolを仕込、さらに1時間
撹拌を行った。トルエンを減圧留去することにより、固
体触媒成分を得た。
エチレンとブテン−1との共重合 窒素置換した3のオートクレーブにイソブタン2
、上記で得た固体触媒成分0.3gを仕込、内温を75℃ま
で昇温した。ついでブテン−1を65g仕込、水素を0.4kg
/cm2加え、さらにエチレンを圧入して、エチレン分圧を
10kg/cm2となるように保ちながら、1時間重合を行っ
た。その結果、198gの重合体が得られ、MI=1.1(g/10m
in)、HLMI=69.5(g/10min)、HLMI/MI=63.2および密
度=0.936(g/ml)であった。又、溶融張力は21g、ダイ
スウェルは67%であった。
比較例2 実施例1の触媒成分(A)の調製において、焼成工程
を省略することにより、テトライソプロピルチタネート
が担持されたシリカ担体を得た。実施例15において、触
媒成分(A)の代わりに、上記担体を用い、固体触媒成
分を得、さらに重合時の水素分圧を10kg/cm2にする以外
は、実施例15と全く同様にしてエチレンとブテン−1と
の共重合を行った。その結果、123gの重合体が得られた
が、溶融流動性が悪くMIが測定にかからないほど小さく
(ほとんど流れない)、溶融張力、ダイスウェルは測定
できなかった。
比較例3 比較例2の固体触媒成分を用い、遷移金属化合物とし
て ビスシクロペンタジエニルジクロロジルコニウムの代
わりにビスシクロペンタジエニルジメチルジルコニウム
を用い、さらに重合時の水素分圧を10Kg/cm2にする以外
は、実施例1と全く同様にしてエチレンの単独重合を行
った。その結果、114gの重合体が得られたが、溶融流動
性が悪くMIが測定にかからないほど小さく(ほとんど流
れない)、溶融張力、ダイスウェルは測定できなかっ
た。
実施例16 触媒成分(A)の調製 Davison952シリカを150℃で乾燥したもの30gを窒素置
換した500mlの冷却管付き三ツ口フラスコに入れ、250ml
のテトラヒドロフランを加えた。0℃に冷却後、東ソー
・アクゾ社製AA型三塩化チタニウム13.2gを添加した。
室温に戻した後、加熱還流し、三塩化チタニウムを完全
に溶解させた。その後、40℃においてテトラヒドロフラ
ンを減圧留去した。得られた粉末を実施例1触媒成分
(A)の調製で記載したのと同様に焼成して担体を得
た。
エチレンの重合 実施例1において、担体として上記担体を用いた他
は、実施例1と同様にエチレンの重合を行った。その結
果、130gの白色粉末重合体が得られた。この重合体のMI
(g/10min)は3.51、HLMIは247(g/10min)であり、HLM
I/MIは70であり、分子量分布は広いものであった。又、
溶融張力は9g、ダイスウェルは54%であった。
(6) 発明の効果 以上説明したように、本発明のエチレン系重合体の製
造方法によれば広い分子量分布を有し、しかも溶融張力
がたかく、ダイスウェルの大きいエチレン重合体を効率
よく製造することができる。そのためフィルム成形やブ
ロー成形に適した高品質のエチレン系重合体が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の製造方法における触媒調製のフローチ
ャート図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)チタニウム化合物が担持された多孔
    質無機酸化物を300℃ないし1000℃の温度範囲で加熱す
    ることによって得られるチタニウム含有多孔質無機酸化
    物担体 (B)一般式 R8 p(R32MR4R5 ここでMはチタン、ジルコニウムもしくはハフニウムで
    あり、R3はシクロアルカジエニル基であり、R4およびR5
    はそれぞれ炭素数1〜20のハイドロカルビル基もしくは
    ハロゲン原子であり、R8は2個のR3を結合する炭素数1
    〜4のアルキレン基であり、pは0又は1である、 で示される共役π電子を有する基を配位子とした遷移金
    属化合物および (C)アルミノキサン から形成される触媒の存在下に、エチレン単独又はエチ
    レンとα−オレフィンとを共重合させることを特徴とす
    るエチレン系重合体の製造方法。
JP63105291A 1988-04-26 1988-04-26 エチレン系重合体の製造方法 Expired - Lifetime JP2640491B2 (ja)

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