JP2637644B2 - 情報変換方法及びパイロット信号生成方法及び回転磁気ヘッド装置 - Google Patents

情報変換方法及びパイロット信号生成方法及び回転磁気ヘッド装置

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JP2637644B2
JP2637644B2 JP3204341A JP20434191A JP2637644B2 JP 2637644 B2 JP2637644 B2 JP 2637644B2 JP 3204341 A JP3204341 A JP 3204341A JP 20434191 A JP20434191 A JP 20434191A JP 2637644 B2 JP2637644 B2 JP 2637644B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はディジタルデータを記
録または伝送する際にその記録系または伝送系に適した
信号に当該ディジタルデータを変換する情報変換方法
と、磁気記録再生装置、例えば、ディジタルVTR装置
等においてトラッキングエラー信号を得るための該情報
変換方法を使用したパイロット信号生成方法と、該磁気
記録再生装置において使用するための回転磁気ヘッド装
置とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の情報変換方式としては、例えばTH
E DAT CONFERENCE STANDARD (1987年6月発行)に
示された8/10変調方式を用いたものがあった。
【0003】8/10変調方式とは、ディジタルデータ
を8ビット単位の情報語に区切り、これを10ビットの
符号語に変換する情報変換方式であり、図31は動作を
説明する回路構成図、図32は情報変換表であり、図3
3は動作を補足説明するための図である。図31におい
て、1は8ビットのディジタルデータ(a)と1ビット
のテーブル選択信号(Q´)を入力とし、10ビットの
符号語(b)と次の符号語のテーブルを選択する信号
(Q)の合計11ビットを出力する符号器、2は符号語
のテーブル選択信号を1情報語分ディレーするためのフ
リップフロップである。なお、符号器1には図32に示
した情報変換表の内容が例えばROM(Read Only Memo
ry)等にて格納されており、16進表現で“00”から
“FF”までの256の情報語に対して、CDS(Code
Word Digital Sum )=0の符号語は情報語と1対1で
対応づけ、CDS≠0の符号語に対してはCDSが+2
と−2の符号語をペアとして1情報語に対応づけられて
おり、テーブルQ´=−1の方はCDS=+2,テーブ
ルQ´=+1の方はCDS=−2の符号語で構成されて
いる。またテーブルを選択する信号(Q)は符号語列に
おける電荷の発散を抑圧する方向のCDS(テーブル)
選択を行うものである。また図33の(a),(b),
(Q)の信号は図31の(a),(b),(Q)のポイ
ントの信号に対応し、(c)は符号語を直列データに変
換した後、データ“1”で反転がくり返されるNRZI
変調後の信号であり、(d)は前記NRZIの変調後の
各符号語終端でのDSV(Digital Sum Value )値を示
したものである。
【0004】次に動作について説明する。まず、符号語
1に入力されたFFなる8ビットの情報語(a)はテー
ブル選択信号(Q´)が−1であり、Q´=−1のFF
に対応したCDS=+2なる1111101010の1
0ビットの符号語1が出力される。また、同時に、次に
符号語のテーブルを選択する信号Qが−1で出力され
る。なお、前記10ビットの信号は10ビットの並列信
号から直列信号に変換された後、NRZI変調される。
その結果、符号語終端におけるDSV値は+2となる。
【0005】次に符号語1に00が入力されると符号語
の出力は前記直前に出力されたQの−1が1シンボルデ
ィレーしたQ´=−1の信号により、Q´=−1の00
に対応したCDS=0なる0101010101の10
ビットの信号とQが1で出力される。その結果、NRZ
Iの変調後の符号語終端におけるDSV値は+2のまま
となる。
【0006】次に符号器1に11が入力されると、符号
器の出力はQ´=1の11に対応したCDS=−2の1
0ビット信号とQが−1で出力される。その結果、NR
ZI変調後の符号語終端におけるDSV値は0となる。
以下、同様の手段により、符号器1に入力された8ビッ
トの情報語は、直前に出力されたテーブル選択信号に基
づき、各情報語に対応したQ´=−1orQ´=1のい
ずれかのテーブルの符号語が選択されて出力される。そ
の結果、NRZI変調後の各符号語終端におけるDSV
値は0もしくは±2値に限定される。このことはDS
Vの発散が抑圧されていることを示すものであり、結果
として、直流成分を含まないDCフリーの情報変換が実
現されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の情報変換方式は
以上のようにCDS=0とCDS=±2の符号語により
構成されているので、DSVの抑圧コントロールをアク
ティブに制御することが不可能であり、比較的低周波ま
でスペクトラムが存在したものとなる。さらに、DSV
制御回路を新たに設け、DSV値を1つの情報として使
用する場合、符号語単位毎においても任意のDSV値に
制御できないなどの問題点があった。
【0008】一方、図34は、例えば特開昭59−68
862号公報に開示された従来の磁気記録再生装置にお
けるトラッキングエラー生成用のパイロット信号生成回
路及びトラッキングエラー検出回路のブロック図であ
り、同図において、101は基準発振器(以下、OSC
と称する)、102はプリセッタブルカウンタ、103
はフリップフロップ、104はフィルタ、105はミキ
サで、上記フィルタ104から出力された正弦波の参照
信号106と映像やオーディオ等の情報信号107を加
算する。108は記録再生切換スイッチ、109は記録
媒体となる磁気テープ122に記録再生を行う磁気ヘッ
ド、110は分周比制御回路で、トラック切換信号11
1と記録再生切換信号112により、上記プリセッタブ
ルカウンタ102の分周比を制御する。
【0009】113は再生信号114を入力するローパ
スフィルタ、115はミキサで、上記参照信号106と
ローパスフィルタ113から出力される再生パイロット
信号とを加算する。116はアンプ、117は分割回
路、118a,118bはバンドパスフィルタ、119
a,119bはエンベロープ検波回路、120は上記両
エンベロープ検波回路119a,119bの出力を比較
してトラッキング制御信号121を出力する差動増幅器
である。図35は上記従来の磁気記録再生装置における
磁気媒体122上の磁気ヘッド109と記録トラック1
23の関係を示す図である。
【0010】次に、上記構成の動作について説明する。
磁気記録媒体としての磁気テープ122上への記録時に
おいては、トラック切換信号111にもとづいて分周比
制御回路110によりプリセッタブルカウンタ102の
分周比を切換え、このプリセッタブルカウンタ102の
出力をフリップフロップ103でさらに分周した後、フ
ィルタ104で正弦波の参照信号(パイロット信号)1
06にした後、情報信号107とミキサ105で加算
し、記録再生切換スイッチ108を介して磁気ヘッド1
09により磁気テープ122上に記録する。
【0011】記録トラック123が変わるたびにトラッ
ク切換信号111を切換えるため、例えば図35のよう
なf1〜f4の4種類のパイロット信号を記録すること
ができる。このとき、パイロット信号の周波数は上記情
報信号107を再生し、パイロット信号を抽出するにあ
たって、情報信号107が損なわれないような周波数に
設定する必要があるため、例えば数十kHz〜数百kH
zに選定される。
【0012】図35におけるf1〜f4のパイロット信
号の周波数を民生用8mmビデオテープレコーダ(VT
R)の4周波パイロット方式の場合で考えて、 f1 +fA=f2 ,f2 +fB=f3 ……(1) f4 +fA=f3 ,f1 +fB=f4 ……(2) のように設定すると、再生時は図34における磁気ヘッ
ド109により磁気テープ122から記録信号を再生す
る際、情報信号107に混って記録したパイロット信号
も再生される。このパイロット信号はローパスフィルタ
113にて抽出されるが、このとき、走査しているパイ
ロット信号の他に隣接トラック(両隣り)のパイロット
信号もクロストークとして取り出される。
【0013】上記隣接トラックのパイロット信号は周波
数が映像信号等に比べて十分に低いため、たとえばアジ
マス記録であっても、アジマス効果がほとんどなく、大
きなクロストーク量として再生される。以上のように再
生されたパイロット信号にミキサ115にて走査トラッ
クに書き込まれている参照信号106のパイロット周波
数を加算すると、両隣りからのクロストークによるパイ
ロット信号と参照信号106との間にビートが生じ、上
記(1)式におけるfAおよびfBのビート周波数が得
られる。
【0014】例えば図35において、f2 のパイロット
信号が書かれているトラック123を再生する際には、
クロストークとしてf1 及びf3 のパイロット信号も得
られ、これをミキサ115で加算する際に、上記
(1),(2)式よりf2 −f1 =fA,f2 −f3 =
−fBとなることからビート信号fA、fBが得られ
る。
【0015】次に、これをアンプ116、分割回路11
7を介してバンドパスフィルタ118a,118bで抽
出した後、エンベロープ検波回路119a,119bで
検波すると、図35の磁気ヘッド109がf2 上をオン
トラックしている場合、少しでもf1 側にずれると、ビ
ート信号fAが増大し、逆の場合はビート信号fBが増
大するため、差動増幅器20の出力としてトラッキング
制御信号121が取り出される。
【0016】従来の磁気記録再生装置は以上のよう
密度な記録再生を行うため、極めて狭いトラックのトラ
ッキングシステムを構成している。この場合、高精度に
トラックずれを検出する手段が必要であり、一般的には
上記のように低周波のパイロット信号を記録することに
より、トラックずれを検出している。ところが、ディジ
タル磁気記録の場合、一般的な記録・再生信号におい
て、直流に近い成分から最高記録周波数にいたるまでの
広範囲にパワースペクトラムを有しているため、従来の
アナログFM記録のようにキャリア及びその周辺の帯域
外にいわゆる周波数アロケーション上の隙間を生じさせ
ることができない。特に、現行アナログ8mmVTRの
場合のように、トラッキング用の低周波のパイロット信
号を周波数アロケーション上の隙間に挿入することは、
ディジタル記録において困難である。
【0017】ディジタル記録の場合でも、トラッキング
用パイロット信号の周波数域において記録されるパイロ
ット信号のパワーレベルがディジタル情報を変調して得
られる記録信号のパワーレベルよりも十分に大きけれ
ば、再生時に上記トラッキング用パイロット信号を、従
来の場合と同じように、バンドパスフィルタ等で抜き出
すことが可能である。
【0018】しかし、上記のようにパイロット信号のパ
ワーレベルを、映像やオーディオの情報である記録・再
生信号に足して大きくしすぎると、再生時に復調した場
合、波形ひずみが大きくなり、ディジタルデータの誤り
率の増加が発生する。特に、記録時に記録アンプの手前
で、上記変調後のディジタルデータとトラッキング用パ
イロット信号をアナログ的に加算して記録する場合、上
記ディジタルデータとパイロット信号との間になんらの
相関関係もないため、互いに信号は単なる外乱信号とな
る。
【0019】つまり、ディジタル信号により記録再生さ
れるディジタルオーディオレコーダやディジタルレコー
ダなど情報記録機器の場合、記録再生信号の周波数ス
ペクトラムがディジタル記録の特徴から低域成分を多く
含むため、低周波のトラッキング用パイロット信号を上
記記録再生信号に加算して記録するとなると、上記ディ
ジタルに変調された信号を復調する際に上記記録再生信
号と上記パイロット信号の間に全く相関がないため、波
形ひずみが生じて、データの誤り率が増大する。
【0020】そこで、復調時の波形ひずみを少なくする
ためにパイロット信号のパワーレベルを下げると、サー
ボ(トラッキング)検出信号の必要S/Nが得られず、
サーボをかけることができなくなり、磁気テープにおけ
るトラッキング方向の記録密度がかせげなくなる等の問
題点があった。
【0021】図36は例えば特開昭58−47383号
公報に示された従来の回転磁気ヘッド装置の平面図であ
り、図37には図36の装置により媒体に記録されたト
ラックパターンを示す図である。図37には、隣接トラ
ックのアジマス各が異なるガードバンドレス記録されて
いる様子が示されている。図36において、201は回
転ドラム、202は回転ドラム201に取り付けられア
ジマス角が異なるHL,HHヘッドを一対としたダブル
アジマスヘッドであり、回転ドラム201の中心を軸と
して180°対向した位置関係で2組設けられている。
HLヘッドとHHヘッドは間隔が6H(Hは水平走査期
間)の時間に相当する距離に設定されている。203は
信号を記録再生するための媒体である。
【0022】次に動作について説明する。記録時にはま
ず、輝度信号と色信号が多重されている複合カラー信号
を、輝度成分を示す信号を含む低域の信号SLと色信号
成分(搬送色信号)と高域輝度信号成分の双方を含む高
域の信号SHの2系統に分割し、各々FM変調が行われ
た後回転ドラム201に取りつけられたダブルアジマス
ヘッド202に各々入力し、媒体203に2チャンネル
記録する。なお分割した両者は別々の系を通るため、再
生時、遅延時間が相違する場合があり、時間軸調整が必
要となる。よって、時間軸調整用の基準信号として、低
域信号SLにはバースト信号、高域信号SHには水平同
期パルス(PH)が用いられる。なお、PH信号はアジ
マス効果が少ない低周波信号である。その結果、ヘッド
間隔を6Hとすることにより媒体203に記録されるト
ラックパターンは図37のようにHアライメントがとれ
たものとなり、ミストラッキングによりPHの部分でク
ロストークが増えても、その区間は水平ブラッキング期
間に対応しており、クロストークによる画質劣化が生じ
ない。
【0023】従来の回転ヘッド装置は以上のように構成
されているが、ディジタル記録に適用する場合は、水平
同期信号に相当する信号がなくダブルアジマスヘッドに
おけるヘッド間隔の新規な設定が必要となる。
【0024】また、この発明の目的は上記のような問題
点を解消するためになされたもので、符号語単位毎にお
けるDSV値の制御が任意にできるとともに、比較的低
周波においてスペクトラムの低いDCフリーの情報変換
方法を得ることである。
【0025】この発明の他の目的は上記のような問題点
を解消するためになされたもので、パイロット信号の情
報信号に対する多重において、ディジタル復調する際の
波形のひずみをできるだけ最小限におさえるとともに、
サーボ検出信号の必要S/Nを大きく取れ、トラックピ
ッチを狭めて記録再生の高密度化を図ることがてきるト
ラッキングエラー生成のためのパイロット信号生成方法
を提供することである。
【0026】そして、この発明のさらに他の目的は、ダ
イブルアジマスヘッドを用いてディジタル信号を記録再
生する装置において、狭トラック化による高密度記録を
実現する際に良好なトラッキングエラー信号を得る回転
ヘッド装置を提供すること、特に最適なヘッド間隔の設
定条件を得ることである。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、mビットの情報語をnビッ
ト(m<n)の符号語に変換する情報変換方法であっ
て、mビットの情報語を(n−1)ビットの符号語とし
て生成する工程と、前記(n−1)ビットの符号語の先
頭に1ビットを付加して生成されるnビット符号のCD
S(Codeword Digital Sum) 値を示す信号を生成する工
程と、前記nビットの符号化に関わる直前に符号化され
た最終ビットの状態を示す信号を生成する工程と、所望
の周期で変動するDSV(Digital Sum Variation)制御
信号を生成する工程と、前記nビット符号のCDS値
と、前記直前に符号化された最終ビットの状態を示す信
号と、前記DSV制御信号とにより、前記nビット符号
の先頭1ビットを“0”又は“1”に選択的にセットす
る工程を備え、変換されたnビット符号語列のDSVが
前記所望の周期に同期して変動し、前記DSV制御信号
の変動周期に対応した周波数に強いスペクトラムが得ら
れるようにしたことを特徴とする。
【0028】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載の情報変換方法において、m=12の情報語をn=
15の符号語に情報変換するに際し、15ビットの各符
号語の符号列においてビット“1”と次のビット“1”
の間のビット“0”の数を4個以下に制限し、且つCD
S値が+1と−1である2つの符号を一対として12ビ
ットの情報語に対応させたことを特徴とする。
【0029】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
記載の情報変換方法において、各符号語の符号列におい
てMSB端側とLSB端側でビット“0”の連続する個
数が2以下に制限されていることを特徴とする。
【0030】また、請求項4に記載の発明は、回転ドラ
ムに設けられた回転ヘッドによりディジタル信号を磁気
媒体に記録する際に、請求項1記載の情報変換方法を用
いてDSV制御信号の変動周期に対応した周波数に得ら
れる強いスペクトラムを、トラッキングエラー信号を得
るためのパイロット信号として上記ディジタル信号に多
重するパイロット信号生成方法であって、記録時にmビ
ットの2値のディジタル信号をnビット(m<n)の符
号語に変換する際、+1と−1の2つの符号のCDSに
対応する一対のグループのnビットの符号語をmビット
のディジタル信号に対応させ、前記回転ドラムの位相制
御に用いられるドラムPG信号に同期した信号によって
初期位相がプリセットされるDSV制御信号に従い前記
2つの符号+1と−1のいずれかを選択的に使用して
ィジタル信号のDSVを制御することを特徴とする。
【0031】このように、請求項4に記載の発明は、請
求項1に記載の情報変換方法を用いたパイロット信号の
生成方法である。また、請求項5に記載の発明は、この
パイロット信号の生成方法を利用した回転磁気ヘッド装
置についての発明である。
【0032】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
記載のパイロット信号生成方法を用いてディジタル信号
にパイロット信号が多重された2チャンネル信号を記録
再生するための、互いにアジマス角の異なる2個の磁気
ヘッドを含む回転磁気ヘッド装置において、前記2個の
磁気ヘッドの間隔がほぼ前記パイロット信号の半波長の
整数倍に設定されていることを特徴とする。
【0033】
【作用】このように、請求項1ないし請求項記載の発
明によれば、mビットの情報語に対してMSBが“0”
又は“1”でCDS値の異なる2つのnビットの符号語
を対応させることにより、DSVの制御が符号語単位毎
に行、もって、DSV制御信号に符号語列のDSV変
動が沿うよう符号語を選択することにより比較的低域に
おけるスペクトルの抑圧をDSV変動周期に強いエネル
ギーが生成できる情報変換を実現することができる。
【0034】また、請求項4記載の発明によれば、CD
Sが+1もしくは−1の符号語のみを用い、DSV制御
信号に従ってCDSの極性を任意にコントロールするこ
とによりディジタルデータのパワースペクトラムが急峻
に減衰した低周波の帯域に両隣接トラックで同一周波数
で位相が180度異なったディジタルデータに同期した
DSV変動周期のパイロット信号を生成することがで
き、通常再生時に両隣接トラックからのパイロット信号
が打ち消されて再生時におけるパイロット信号が外乱と
なることによるデータ誤り率の劣化が改善される。
【0035】特に、請求項4に記載の発明では、請求項
1に記載の情報変換方法を用いてDSV制御信号の変動
周期に対応した周波数に得られる強いスペクトラムを有
するパイロット信号を得るため、ディジタルデータに同
期したパイロット信号を効果的に得ることができる。
【0036】また、請求項記載の発明によれば、一方
の磁気ヘッドより再生されるパイロット信号を同期検波
する信号として他方の磁気ヘッドより再生されるパイロ
ット信号を直接用いることが可能となる。
【0037】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。いま、情報語長m=12、符号語長n=15、T
max /Tmin =5となる符号を構成するとする。この
時、d(すなわち、任意の“1”と次の“1”の間の最
小の“0”の個数)=0、k(すなわち、任意の“1”
と次の“1”の間の最大の“0”の個数)=4とする。
但し、符号はNRZI(F)則を用いる。よって、各符
号語においてはk=4を満たすために、各符号語の
“0”の連続の最大数をMSB端側及びLSB端側では
最大2とし、符号語内では最大4とする。このとき、M
SBが“0”で始まる符号語において、“0”ランレン
グス条件を満たす符号語数は図2に表す個数が得られ
る。
【0038】この実施例では、情報語長mと符号語長n
(n>m)は各々12と15を選択したが、本発明はこ
の値に限定されるものではなく、勿論、本発明の範囲内
においていずれの数も使用できる。
【0039】ここでDCフリーとなる符号を構成するた
めには、CDSの極性の異なる符号語をペアとして212
組(4096組)あれば良い。なお、図2に表わされて
いる符号語数はMSBが“0”の符号のみであり、MS
Bを“1”に変換することにより、“0”ランレングス
を満たした条件でCDSの極性が反転したものが得られ
る。よって、上記、CDSが±1の符号語のみで情報語
=2 12(4096<符号語数=4616)が得られて
おり、MSBが“0”でCDSが±1の符号語のみを用
いて、MSBを“0”または“1”にコントロールする
ことにより、DSVの発散を抑圧することが可能とな
る。なお、MSBのコントロールはDSVの制御信号指
令に基づき、直前に変換された符号語のCDS情報(+
1で“1”、−1で“0”)とNRZI変調後の符号語
の終端レベル(ハイレベルで“1”、ローレベルで
“0”)情報を照らし合せてセットされる。このように
して構成された符号変換表を図3〜図10に示す。なお
図3〜図10は値は2値のディジタル信号を16進で示
しており、12ビットの入力情報語に対して、符号語の
MSBを“0”とした時のCDS情報を1ビット、ま
た、符号語のMSBを“0”としシリアル変換データを
NRZI変調した後の符号語の終端でのレベル情報(以
後Qで示し、符号語の始端が0レベルからスタートした
とする。)を1ビット、残り14ビットが符号語のLS
Bから14ビット目に対応する。
【0040】図1は以上の本発明を実現するための回路
構成の一例を示した図であり、3は12ビットのディジ
タルデータ(情報語)を前記図3〜図10に示した16
ビットのディジタルデータに変換する符号器、4は変換
しようとする符号語のCDS及びQ(符号器3からの信
号)とDVSの制御信号指令により符号語のMSBレベ
ルを出力するMSBコントローラであり、4個のEXO
R回路A,B,C,Dと1シンボル(符号語)ディレー
回路4aより成る、5は15ビットの並列データを1本
の直列データ列に変換するパラレル/シリアル変換器、
6は直列データに変換された符号語を“1”レベル毎に
反転をくり返すよう処理するNRZI変調器である。図
11は図1の動作を補足説明するための図であり、図
中、( )内記号は図1( )内の記号のポイントにお
ける信号であることを示す。
【0041】以下に一実施例の回路の動作について説明
する。
【0042】まず、初期セット状態において、MSBコ
ントローラ4の1シンボルディレーの出力(i´)及び
NRZI変調器6の出力をいずれも“0”レベルにリセ
ットする。この状態でFDFの情報語が符号3に入力
されるとその出力はLSBから14ビット目までの符号
語と、符号語CDS信号1ビットとQ信号1ビットの
合計16ビットの信号が3FC9と出力される。なお、
信号の内訳は3の0011の4ビットの内、MSBビッ
トが符号語のQ信号であり、符号語のMSBを“0”と
した時の符号語終端におけるNRZI変調後のレベルを
示しており、“0”はローレベル、“1”はハイレベル
である(但しNRZI変調において符号語の始端はロー
レベルから開始したとする)。さらに3の0011のM
SBから2ビット目が符号語のCDS信号であり、符号
語のMSBを“0”としたときのCDS値を示してお
り、“0”は−1、“1”は+1である。つぎに3の0
011の下位2ビットが符号語の14ビット目と13ビ
ット目に相当し、以下Fの1111が符号語の12ビッ
ト目(MSB側)から9ビット目(LSB側)に、Cの
1100が符号語の8ビット目(MSB側)から5ビッ
ト目(LSB側)に、9の1001が符号語の4ビット
目(MSB側)からLSB(LSB側)に相当する。次
にこのような形態で出力された信号の内、Q信号、CD
S信号はDSV制御信号指令(f)とともにMSBコン
トローラ4に入力され、以下の動作により符号語のMS
Bが決定され、(Y)信号としてMSBコントローラ4
より出力される。
【0043】なお、DSV制御信号指令(f)はDSV
の発散を+方向にしたい場合、“1”(ハイレベル)、
一方向に発散させたい場合“0”(ローレベル)にセッ
トする。まず、本実施例においては図11に示したよう
に情報語FDFはDSVが一方向に発散するようDSV
制御指令(f)が出力されており、符号語は符号列にお
いてCDSが−になるようコントロールする必要があ
る。そこでMSBコントローラ4では1符号語前のNR
ZI変調後の終端レベルがローレベルの時は“0”、ハ
イレベルのときは“1”を示す1シンボルディレー4a
の出力(i´)を参照しながら、まず、現在出力する符
号語のMSBが“0”とした時のCDSとDSVの発散
方向が一致しているかをEXOR回路Aでチェックし、
一致していればEXOR回路Aの出力は“0”、不一致
であれば“1”が出力され、符号語のMSBがローレベ
ルからNRZI変調された時に符号語のCDSがDSV
の発散方向指令と一致するよう動作させる。さらにEX
OR回路Aの出力は、前記出力(i´)とともにEXO
R回路Bに入力され、出力(i´)が“0”(すなわ
ち、直前の符号語の終端がNRZI変調後ローレベルで
終っている)であればEXOR回路Aの出力がそのまま
EXOR回路Bから出力され符号語のMSB信号(Y)
となる。一方、出力(i´)が“1”(すなわち、直前
の符号語の終端がNRZI変調後ハイレベルで終ってい
る)であれば符号語がNRZI変調過程において符号語
のCDSの極性が反転するため、EXOR回路Aの出力
を反転してEXOR回路Bから出力し、符号語のMSB
信号(Y)とする。
【0044】以上の動作を一実施例にあてはめると図1
1からわかるように、情報語FDFが符号器3に入力さ
れた時、DSV制御信号指令(f)が“0”、CDS
(g)が“0”でありEXOR回路Aの出力も“0”と
なり、さらに出力(i´)が“0”でありEXOR回路
Bの出力も“0”として符号語のMSBが出力される。
以上の動作で12ビットの情報語をDSVの発散方向指
令に従った15ビットの符号語として変換されるが、さ
らに、先ほど説明したNRZ変調した後の符号語の終
端レベルをチェックしておく必要があり、以下の動作で
行っている。
【0045】MSBコントローラ4のEXOR回路Cに
符号語のMSBを“0”とした時のQ信号(h)と符号
語のMSB信号(Y)が入力されており、符号語のMS
Bが“0”の場合は前記Q信号がそのままEXOR回路
Cから出力され、MSBが“1”の場合は符号語がNR
ZI変調過程において反転を増すために前記Q信号を反
転してEXOR回路Cから出力する。さらに前記EXO
R回路Cからの出力は直前の符号語の終端におけるNR
ZI変調後のレベルを示す出力(i´)とともにEXO
R回路Dに入力され、出力(i´)が“0”(すなわ
ち、直前の符号語の終端におけるNRZI変調後のレベ
ルがロー)の場合は、現在、変換しようとしている符号
語が直前の符号語と連続した場合、その終端におけるN
RZI変調後のレベルはEXOR回路Cの出力レベルと
なる。
【0046】よって前記EXOR回路Cの出力がそのま
まEXOR回路Dから出力され、直後の符号変換に対す
る直前の符号語をNRZI変調した後の終端レベル信号
として使用するため1シンボルディレー4aに入力され
る。一方、出力(i´)が“1”(すなわち、直前の符
号語の終端におけるNRZI変調後のレベルがハイ)の
場合は、現在変換しようとしている符号語が直前の符号
語と連続した場合、その終端におけるNRZI変調後の
レベルはローレベルから開始したとして出力されている
EXOR回路Cの出力をハイレベルから開始したものに
変換する必要がある。よって反転してEXOR回路Dよ
り出力し、直後の符号変換に対する直前の符号語をNR
ZI変調した後の終端レベル信号として使用するため1
シンボルディレーに入力される。以上の動作を一実施例
で示すと、情報語FDFが符号器3に入力された時、出
力(i´)は“0”であり、符号器3からのQ信号
(h)とEXOR回路Bの出力(Y)がともに“0”で
あり、EXOR回路Cの出力も“0”となる。さらに前
記出力(i´)が“0”であり、EXOR回路Dの出力
は“0”となり、変換された符号語のNRZI変調後の
終端のレベルがローレベルになっているのと一致する。
【0047】以上の動作を符号語変換毎にくり返し、1
シンボルディレーしていけば、連続した符号語列おいて
も符号列の終端レベルチエックが正しく行える。
【0048】このようにして得られた15ビットの符号
語はパラレル/シリアル変換器5に入力された後1本の
シリアル信号に変換され、さらにNRZI変調器6に入
力され、信号“1”毎に反転をくり返す信号(図11
(k))として出力される。
【0049】以下、同様の動作により入力情報語“00
0”,“011”,“015”,“FFC”,“00
3”,“005”,……はDSV制御信号指令(f)に
従ってDSVの制御が行われつつ、図11((y)+
(j))に示す符号に変換され、よって、NRZI変調
器6の出力(k)における符号語終端でのDSV値は図
11()に示すように4符号語周期で±1の変動幅と
なり、前記DSV制御信号指令に同期した信号として得
られる。
【0050】なお、上記実施例では符号器3より出力さ
れる符号語はLSBから14ビット目までとし、MSB
はMSBコントローラにより決定することにより12ビ
ットの情報語を15ビットの符号語に変換していたが、
あらかじめ±でペアとなる15ビットの符号語を2組準
備しておき、DSV制御信号指令(f)と直前に変換さ
れた符号語のNRZI変調後の終端レベル信号により2
組の一方を選択して15ビットの符号語を直接出力して
もよい。
【0051】また、上記実施例では符号語をさらにNR
ZI変調して出力する場合について説明したが、符号語
をパラレル/シリアル変換し、1本の直列信号に変換し
た後、そのまま出力する場合においては、符号語とし
て、MSB側で同一レベルが2(3)ビット連続まで、
LSB側で同一レベルが3(2)ビット連続まで、符号
語内においては同一レベルが5ビット連続までのランレ
ンクズ符号であり、かつ、“1”レベルは+1、“0”
レベルは−1として求めたCDS値が+1もしくは−1
の符号語のみ用いて、CDSの極性の異なる符号語をペ
アで1情報語に対応付けておき、前記DVS制御信号指
令(f)に従っていずれか一方の符号語を選択的に用い
ても上記実施例と同様の効果を奏する。
【0052】以上のように本発明によれば符号語として
NRZI変調後同一レベルの連続が5以下であり、かつ
CDSが±1の符号語のみを用いて、DSV制御信号指
令に従ってDSVの発散を抑圧すべくCDS値をコント
ロールしながら符号化しているので、従来の情報変換方
式に比べ比較的低域におけるスペクトラムの抑圧効果が
大きい情報変換方式が得られる。
【0053】この発明においては、1情報語に対して+
1及び−1のCDSを有する2つの符号語をペアで対応
付けることにより、DSVの制御が符号語単位毎におい
て任意に行えるため、比較的低域におけるスペクトラム
の抑圧が実現できる。
【0054】図12及び図13は本発明の一実施例に基
づき回路を構成して、X23+X5 +1にて示されるM系
列のランダム信号を12ビット毎に区分して入力し、得
られたパワースペクトラムの図である。図12はOHz
からNRZI変調データを伝送する周波数までの帯域の
スペクトラムであり、0.05×fCH(伝送周波数)以
下のスペクトラムが急激に減衰しておりDCフリー変調
になっていることがわかる。
【0055】さらに図13はOHzから0.1×fcH
までのスペクトラムであり、DCフリーを実現しつつ、
DSV制御信号指令周期の周波数のみに強いスペクトラ
ムが得られていることがわかる。
【0056】なお、前記DSV制御信号指令周期の信号
はバンドパスフィルタにて抽出することが可能であり、
もって本信号をディジタル信号に同期した第2の信号と
して使用することが可能となり、たとえば回転ドラムを
用いて、磁気テープにディジタル信号を記録し、再生す
る装置の情報変換器として適用した場合、再生時に記録
トラック上をヘッドが正しく走査するためにパイロット
信号として使用できるなどの効果が得られる。
【0057】次に、この発明によるパイロット信号生成
方式を実現するためのパイロット信号回路の一実施例を
図14〜図23を参照して詳細に説明する。この場合、
データ変換は図1〜図13を参照した上記記載と同様の
方法で行われる。
【0058】図14は、この発明の一実施例によるパイ
ロット信号生成方法を実現するための回路を示すブロッ
ク図であり、同図において、124は符号器で、1,
0,の2値で表されるパラレルの12ビットを単位とす
るディジタル入力信号をパラレルの15ビットの符号に
変換するものであり、符号語内における電荷の蓄積(C
DS)が−1と+1の極性の異なる符号語をペアとして
1入力信号に対応づけている。125はフリップフロッ
プで、上記符号器124より出力する符号のCDS値を
設定するためのDSV制御信号を出力する。126は符
号変換周期(以下、SYCKと称す)でカウントアップ
するカウンタであり、カウント値をプリセットするため
のロード端子、3ビットのセット入力端子及びカウント
値が7のとき1レベルを出力するCY出力端子を有す
る。127は並直列変換器(以下、P/S変換器と称
す)で、上記15ビットのパラレル符号を直列データ伝
送周波数(fcH)で伝送される直列の符号に変換す
る。128は記録アンプで、低負荷でも一定の電流を供
給する。109は回転ドラム134内に取り付けられた
アジマス角が互いに異なるAとBのダブルアジマス磁気
ヘッド、130は上記磁気ヘッド109により上記直列
の符号を記録する磁気テープである。
【0059】131は初期位相調整回路で、上記回転ド
ラム134の回転に同期しており、1回転に1パルスを
発生するドラムPG信号(以下、DPG信号と称す)と
SYCKを入力して、ドラム1回転毎に記録開始ポイン
トにおけるパイロット信号の初期位相を設定する。13
2はセレクで、上記カウンタ126のセット入力端子及
びロード端子に信号を選択して出力する。133は周期
セットで、3ビットの信号が上記セレクタ132の一方
の端子に接続されており、上記カウンタ126の周期を
設定する。なお、以上の各構成はACHの回路部135
Aを構成するものであり、BCHの回路部135Bも同
一の構成のため、図示及び説明を省略する。
【0060】図15〜図23は図14の動作を補足説明
するための図であり、図15はこの発明のパイロット信
号生成方法に用いる符号器124の符号語の一例、図1
6及び図17は上記符号語における符号始端の電荷蓄積
を零とした時の符号語終端までのDSV変動図、図18
は図14の動作説明の一例、図19は上記符号列により
生成されるパワースペクトラムを表す図、図20はこの
発明の方法により記録されたA,B両磁気ヘッド109
と記録トラックの関係を示す図、図21はパイロット信
号のエラー信号生成を示すための説明図、図22はこの
発明の方法により生成された隣々接トラックのパイロッ
ト信号の位相関係図、図23は図14の動作を説明する
信号の波形図である。
【0061】次に、動作について説明する。図14にお
いて、12ビットよりなる入力信号は符号器124によ
り、フリップフロップ125の出力に従って、図15に
示す変換表に従ったCDSが−1、もしくは+1のいず
れか一方の15ビットの符号に変換される。図16は、
たとえば入力信号が001(以後パラレル信号における
012…EFは同一の表現であることを示す)であり、
フリップフロップ125の出力であるDSV制御信号が
0レベル時の符号器124から出力された符号列の電荷
の蓄積を示す図であり、符号終端における電荷の蓄積が
−1になることがわかる。
【0062】また、図17は、入力信号が001であ
り、フリップフロップ125の出力が1レベル時の符号
器124から出力された符号列の電荷の蓄積を示す図で
あり、符号終端における電荷の蓄積が+1になることが
わかる。なお、上記符号内における電荷の蓄積は図15
に示したように、すべての符号に対して−1もしくは+
1であり、フリップフロップ125の出力レベルにより
符号の終端において、CDSは−1もしくは+1に任意
にコントロールされる。よって、たとえば図18のタイ
ミング図で示したように、SYCK毎にカウントアップ
するカウンタ126のカウンタプリセット値を3にセッ
トし、カウント値7で出力されるCY出力で、上記プリ
セット値がくり返しロードされるように構成されたカウ
ンタ126のCY出力をフリップフロップ125により
(1/2)分周し、この(1/2)分周の信号により、
符号のCDSをコントロールすることにより、SYCK
の10倍を周期とし、符号語終端におけるDSV変動が
5となる符号列が得られる。
【0063】なお、1,0の2値のディジタル信号にお
けるパワースペクトラムは状態遷移の出現確率によって
決定され、たとえばM系列のランダムなディジタル信号
の場合、そのパワースペクトラムはDCから伝送クロッ
ク周波数の範囲でほぼ平坦なスペクトラムとなる。一
方、この発明のように、一定周期でDSVが規則正しく
変動する符号列においては、DSVが有限なことも相俟
って、直流成分を有さず、かつDSV変動周波数に強い
スペクトラムを有する信号が得られる。図19は符号の
CDSコントロール周期を符号変換周期の10倍とした
条件において、符号器124より出力された15ビット
のパラレル信号をP/S変換器127により直列データ
に変換し、符号変換周期の(1/15)の周期で上記直
列データを伝送し、記録アンプ128を介して回転ドラ
ム134に取り付けられた磁気ヘッド129に流れるパ
ワースペクトラムを求めたものであり、DSV変動周期
(直列データ伝送周波数fcHの1/150)に強いス
ペクトラムが得られていることが確認できる。よって、
このような信号を磁気テープ130に記録することによ
り、従来と同様に低周波のパイロット信号をディジタル
信号に同期して記録することができる。
【0064】次に、本方式で生成したパイロット信号の
記録方法について具体的に説明する。図20において、
A0 ,A1 ,A2 のチャンネルトラックには記録アンプ
128より出力された信号がAの磁気ヘッド109によ
り記録され、B0 ,B1 ,B2 トラックには、上記と同
一の方法で符号化され、DSV変動周期が異なる信号が
Bの磁気ヘッド109により記録される。なお、Aの磁
気ヘッド109とBの磁気ヘッド109とのヘッド間距
離Lは400〜1000μmであり、Aのヘッド109
がBのヘッド129よりパイロット波長の整数倍だけ先
行している。
【0065】ここで、注目すべきことは、再生時にトラ
ック制御を行うためのエラー信号を検出するBのヘッド
の両隣接のA1 とA2 トラッキングのパイロット信号位
相が180°ずれていることにある。このようなパイロ
ット信号を記録することにより、図21に示すように、
Bのヘッドにより再生される両隣接のパイロット信号
は、BのヘッドがB1 トラックのセンターにオントラッ
クしていれば零となり、A1 トラック方向にオフトラッ
クしていると、先行しているAのヘッドから再生される
パイロット信号と同一位相となり、A2 トラック方向に
オフトラックしていると、Aのヘッドから再生されるパ
イロット信号と逆相となる。従って、Bのヘッドより再
生されたパイロット信号を、Aのヘッドより再生された
パイロット信号を用いて同期検波することにより、オン
トラックにおいては零、A1 トラック方向へのオフトラ
ックに対しては+方向のトラッキングエラー信号、A2
方向のオフトラックに対しては−方向のトラッキングエ
ラー信号が生成される。このようにして得られたトラッ
キングエラー信号を用いて、従来と同様の方法により再
生時のトラッキング制御が可能となる。
【0066】以上の説明でわかるように、本方式におい
ては、両隣接のパイロット信号の位相を180°反転し
て記録することにより、オントラック時にパイロット信
号のクロストークがなくなる方式であり、ディジタル信
号の再生時の外乱がなくなる。
【0067】以下、本方式で生成したパイロット信号を
上記の条件にて記録する方法について説明する。図20
において、Bのヘッドがパイロット信号を拾う両隣接の
A1,A2 トラックは、トラック傾斜角θ、トラックピ
ッチをTPとした場合、LTに(2Tp /tanθ)だ
けトラック段差が生じた信号を再生することになる。そ
れゆえに、記録時、A2 トラックはA1 トラックに対し
て記録開始ポイントから(2Tp /tanθ)の位置に
おいてパイロット信号がA1 トラックとは逆相となるよ
うに、DSV変動位相をコントロールする必要がある。
【0068】一方、パイロット信号の波長λ(PILO
T)はヘッドとテープの相対速度をVhとした場合、λ
(PILOT)=(Vh/DSV)変動周期で示され、
位相制御の分解能は(360°/DSV)変動周期符号
化ブロック数Xとなる。なお、DSV変動周期は上期し
たCDSコントロール周期と同一であることは言うまで
もない。
【0069】従って、Bのヘッドに対してA1 トラック
とA2 トラックのパイロット信号の位相差を180°と
するには、まずLT>λ(PILOT)×P(Pは整
数)の条件でトラック段差により発生するパイロットの
位相差Δφ1を求める。
【0070】Δφ1={LT−(λ×P)/λ}×36
0° 次に、位相差を180°とするための位相コントロール
量Δφ2を求めると、Δφ2=Δφ1−180°とな
る。
【0071】一方、本方式の場合、パイロット信号の位
相制御の分解能は上述したように、(360°/DS
V)変動周期符号化ブロック数Xであり、|Δφ2−
{(360/X)×Y}|が最も小さくなるYの値だけ
DSV制御信号の位相をシフトすればよい。ただし、Y
≦(X/2)の整数である。
【0072】次に、位相制御の具体的な動作について、
理解を容易にするために、図22及び各パラメータに具
体的数を代入して説明する。いま、Vhを9.4m/s
ec、符号化周波数を2.28MHz,DSV変動周期
を10符号化ブロックとした場合、DSV変動周波数、
つまり、パイロット周波数は2.74MHz/10=2
28KHzとなり、波長λ(PILOT)=(9.4/
228×103 )=41.23μmとなる。また、トラ
ックピッチTPを6.1μm、トラック傾斜角をθを
4.69°とした場合、A1 とA2 のトラック段差LT
は、2×6.1μm/tan4.69°=148.71
μmとなる。
【0073】よって、トラック段差により発生するパイ
ロット位相差Δφ1は、上式より218.46°とな
り、位相コントロール量Δφ2は218.46°−18
0°=38.46°となる。一方、DSV制御の位相コ
ントロール分解能は、(360°/10)ブロック=3
6°であり、|Δφ2−{(360/X)×Y}|が最
も小さくなるYとして1が求まる。
【0074】もって、A1 トラックの記録開始において
パイロット信号のDSV初期位相信号が0からであれ
ば、A2 トラックにおいて1からスタートすれば、Bの
ヘッドに対して、A1 トラックとA2 トラックのパイロ
ット信号位相が逆相で記録できる。以下、A3 トラック
からAn トラックに対しても同様に直前のDSV初期位
相信号値+1した条件で記録すればよい。
【0075】従って、具体的な回路動作としては、図2
3のタイミング図でわかるように、ドラム回転に同期し
ており、1回転に1パルスを発生するDPG信号により
初期位相調整回路131内に設けられたカウンタをY、
つまり+1だけカウントアップし、記録開始直前にセレ
クタ132を切り換えてカウンタ126に初期位相値を
プリセットする。たとえば、A1 トラックの記録時は0
+3(3はカウンタ126が7でCYを出力するための
オフセット値である。)の3が初期位相調整回路131
よりカウンタ126に出力され、A2 トラックの記録時
は4が出力される。以下同様に、ドラム回転毎に初期位
相調整回路131内のカウンタが(X/2)進でYずつ
カウントアップされる。なお、カウントのけた上げ信号
毎に、DSV変動の初期極性を決定するフリップフロッ
プ125をセット・リセットする必要があり、初期極性
セット信号により切り換える。
【0076】次に、カウンタ126は初期位相値がロー
ドされた後、符号変換レートのクロック(SYCK)に
よりカウントアップし、7でCYが出力され、上記CY
の一方がフリップフロップ125に入力され、立下りエ
ッジでDSV制御信号が0から1もしくは1から0に反
転する。なお、セレクタ132は初期位相値がカウンタ
126にロードされたのちは、DSV変動周期を決定す
る周期セット133とCY信号がカウンタ126に入力
されるよう切り換えられている。従って、カウンタ12
6はCY信号により周期セット値が入力されることによ
り(8−周期セット値)のリングカウンタが構成され、
カウンタ値7が出力される毎にCYが出力される。もっ
て、CY出力の立下りエッジにより反転を繰り返すDS
V制御信号は初期位相値が初期位相調整回路131によ
り決定され、以後、周期が(8−同期セット値)×2符
号化ブロック数であり、デューティ50%となる。よっ
て、本信号を用いて符号器124より出力される符号の
CDSをコントロールすることにより、トラック位置に
対するDSV変動位相を任意にコントロールでき、隣々
接トラック間で180°位相の異なるパイロット信号を
生成することができる。
【0077】図24はこの発明の他の実施例によるトラ
ッキングエラー生成用のパイロット信号生成される及び
トラッキングエラー検出回路のブロック図である。同図
において、124,127,109,130,134は
図14に示す実施例と同一のため、該当部分に同一の符
号を付して、それらの説明を省略する。また、再生系の
構成である108,113,114,116〜121は
図34に示す従来例と同一のため、該当部分に同一の符
号を付して、それらの説明を省略する。
【0078】図24において、136A,136BはS
YCKでカウントアップし、SYCKの偶数分の1、デ
ューティ比50%の各々異なった周波数のクロック(D
SV制御信号)を出力する第1及び第2のカウンタ、1
37は上記第1及び第2のカウンタ136A,136B
より出力された2種類のDSV制御信号のうちの一方
を、ドラムPG信号に従って選択するセレクタである。
【0079】図25は図24の動作を補足説明するため
の図であり、パイロット信号生成方式に用いる符号器1
24の符号語の一例は図15のとおりであり、また、上
記符号語対により生成されるパワースペクトラムは図1
9に示すとおりである。また、図26は、この実施例に
より記録された記録トラック123と磁気ヘッド109
の関係を示した図である。
【0080】次に、動作について図15,19,24,
25,26を参照して説明する。磁気記録媒体としての
磁気テープ130上への記録時においては第1のカウン
タ136AでSYCKをカウントし、デューティ比50
%、SYCKの偶数分の1の周波数のクロック(DSV
制御信号)を出力する。同様に、第2のカウンタ136
Bでも第1のカウンタ136Aと周波数の違うDSV制
御信号を出力する。ついで、セレクタ137において、
上記第1のカウンタ136Aおび第2のカウンタ136
Bより出力される2つのDSV制御信号のうちの1つを
ドラムPG信号にり選択し、符号器124に出力す
る。12ビットよりなるパラレル入力信号は符号器12
4により、上記セレクタ137の出力に従って、図15
に示した変換表に基づいてCDSが−1もしくは+1の
いずれか一方の15ビットのパラレル符号に変換され
る。このようにして符号のCDSをコントロールするこ
とにより、符号変換周期の2i(iは整数)倍を周期と
し、符号語終端におけるDSV変動がiとなる符号語列
がえられる。このように変換された15ビットのパラレ
ル符号はSYSKの15分1の周期のクロック(fc
H)ので直列データに変換され、記録再生切換スイッチ
108及び記録アンプ(図示せず)を介してヘッド12
9により磁気テープ130に記録される。図25はDS
V制御信号の周期をSYCKの10分の1とした場合の
入力信号・DSV制御信号・記録符号のDSV変動を示
した図であり、記録符号の10シンボル毎にDSVが必
ず0になる。すなわち、SYCKの10分の1の周波数
パイロット信号が記録されることがわかる。
【0081】なお、1,0の2値のディジタル信号にお
けるパワースペクトラムは状態遷移の出現確率によって
決定され、例えばM系列のランダムなディジタル信号の
場合、そのパワースペクトラムはDCから伝送クロック
周波数の範囲でほぼ平坦なスペクトラムとなる。一方、
本実施例のように、一定周期でDSVが規則正しく変動
する符号列においては、DSVが有限なことも相俟っ
て、直流成分を有さず、かつDSV変動周波数に強いス
ペクトラムを有する信号が得られる。図19は符号のD
SV制御信号の周期を符号変換周期の10倍とした条件
において、P/S変換器127の出力、すなわち、記録
信号のパワースペクトラムを求めたものであり、DSV
変動周期(直列データ伝送周波数fcHの150分の
1)に強いスペクトラムが得られていることが確認でき
る。よって、このような信号を磁気テープ130に記録
することにより、従来と同様に低周波のパイロット信号
がディジタル信号に同期して記録できる。図26はこの
ようにして記録された記録トラック123と磁気ヘッド
109の関係を示した図であり、同図において、f1 は
第1のカウンタ136Aによって設定されたパイロット
信号の周波数、f2 は第2のカウンタ136Bによって
設定されたパイロット信号の周波数であり、2つの周波
数は異なる。
【0082】次に、再生時は図14における磁気ヘッド
109により磁気テープ130から記録信号を再び再生
する際、パイロット信号を含んだ情報信号が再生され
る。このパイロット信号は情報信号に比べて周波数が十
分に低いため、たとえアジマス記録であっても、アジマ
ス効果がほとんどなく隣接トラックのパイロット信号も
クロストークとして取り出される。従って、上記対とな
った2つのヘッド109のうち、パイロット信号を記録
しない方のヘッドを用いて上記情報信号を再生し、バン
ドパスフィルタ118a,118bにより上記2つのパ
イロット信号を抽出する。上記バンドパスフィルタ11
8a,118bにより抽出された2つのパイロット信号
は各々エンベロープ検波回路119a,119b及び差
動増幅器120によりその大小が比較され、トラッキン
グがf1 側にずれた場合は負の信号が、トラッキングが
f2 側にずれた場合は正の信号がトラッキング制御信号
21として出力される。ただし、この時のバンドパスフ
ィルタ118a,118bの中心周波数をそれぞれ、f
1 ,f2 とする。
【0083】以上のように、この発明によれば、トラッ
キング制御に必要なパイロット信号の記録信号をディジ
タル信号のDSV変動より生成し、このDSV変動の位
相を任意にコントロールできるようにしているので、デ
ィジタル信号の外乱にならない状態で精度の高いパイロ
ット信号を得ることができ、しかも、全てをディジタル
信号処理とすることで、システムの低コスト化を図り得
る。
【0084】また、この発明によれば、変調時に、パイ
ロット信号を記録情報信号の一部として生成し記録する
ため、ディジタル復調する際の波形ひずみが小さく、サ
ーボ検出信号のS/Nを大きく取れ、トラックピッチを
狭めて記録再生の高密度化を図ることができるトラッキ
ングエラー生成のためのパイロット信号を生成すること
ができるという効果がある。また、この請求項2の発明
によれば、パイロット信号を変調と同時に生成するた
め、記録時にパイロット信号発生回路やミキサが必要な
く、装置が簡単になるという効果も有している。
【0085】この発明によれば、CDSが+1もしくは
−1の符号語のみを用いて、DSV制御信号に従って、
CDSの極性を任意にコントロールすることにより、デ
ィジタルデータのパワースペクトラムが急峻に減衰した
低周波の帯域にディジタルデータに同期したDSV変動
周期のパイロット信号を生成することができ、これによ
り、再生時におけるパイロット信号によるデータの誤り
率の劣化が改善される。また、隣接トラックからのパイ
ロット信号のクロストークによる低減ノイズの問題も改
善される。
【0086】また、この発明によれば、CDSが+1、
もくしは−1の符号語のみを用いて、パイロット信号選
択信号に従って、2種類の周波数のパイロット信号を含
んだディジタル変調信号を記録することにより、ディジ
タルデータのパワースペクトラムが急峻に減衰した低周
波の帯域にディジタルデータに同期したDSV変動周期
のパイロット信号が生成できるので、再生時におけるパ
イロット信号によるデータの誤り率の劣化が改善され
る。
【0087】図27に、本発明による磁気記録再生装置
に使用するための回転磁気ヘッド装置の一実施例が示さ
れている。勿論、この回転磁気ヘッド装置は図14及び
図24に示されたシステムに好適に使用することができ
る。
【0088】図27において、204は回転ドラム20
1に取り付けられ、アジマス角が異なるA,Bヘッドを
間隔(LH)がパイロット信号周期に相当する距離の整
数倍になるよう設定し一対としたダブルアジマスヘッド
である。
【0089】図28〜図30は図27の動作を補足説明
するための図であり、図28はダブルアジマスヘッド2
04と記録トラックの関係を示す図、図29はパイロッ
ト信号の再生波形図、図30は同期検波回路図である。
【0090】次に本発明の動作を説明するにあたり、そ
の有効性の理解を容易とするため、本発明の装置を用い
て実現できる高密度磁気記録再生方式の技術について簡
単に説明する。
【0091】まず、高密度磁気記録を実現するには、短
波長化のみならず、狭トラック化が必要である。たとえ
ば、1μm2 /bitにも達する高画密度記録の割り振
りは線密度が100KBPIで記録トラック幅(ピッ
チ)が4μmの狭トラックになるものと予測される。
【0092】このような狭トラック記録を実現するには
再生時、トラック曲りに再生ヘッドが追従するDTF
(Dynamic Track Following )制御が必須であり、記録
トラック上にDTF制御エラー信号を生成するためのパ
イロット信号を記録しておく必要がある。
【0093】なお、パイロット信号の記録は映像や音響
などの情報を記録帯域に比べ十分低く、かつアジマスヘ
ッドのアジマス効果に伴う振幅低下が発生しない波長
(周波数)に設定される。
【0094】また、ディジタル記録に関しては、媒体に
記録されるディジタル変調後のスペクトラムが極低域ま
で存在するため、パイロット信号をディジタル変調され
た情報に加算して記録すると、再生時、ディジタル変調
された情報を元の信号に復調する際パイロット信号が外
乱となり、符号誤りが増加する。これを避けるべく、記
録時のディジタル変調においてDSV(Digital Sum Va
riation)をコントロールしてディジタルデータに同期し
たパイロット信号を記録する方法が特開平1−3172
80号“ディジタル情報信号を記録するデバイス”に開
示されている。上記方法によれば自トラックのパイロッ
ト信号は外乱とならないが、隣接トラックからのパイロ
ット信号のクロストークは外乱となり、復調符号誤りの
原因となる。そこでパイロット信号を図28に示すよう
に隣々接で位相が180°ずつ異なるフォーマットで記
録することより、両隣接からのクロストークがオントラ
ック時相殺され、0となることにより、ディジタル変調
された情報を復調する際、パイロット信号の影響を受け
ず良好な復調が可能となる。
【0095】本発明はこのような記録再生方式の装置に
適用されるものであり、以下に動作を説明する。図28
は媒体203に本発明の回転ヘッド装置を用いてパイロ
ット信号を記録再生する条件を説明するためのものであ
る。A0 ,A1 ,A2 はダブルアジマスヘッド204の
Aヘッドにより記録されたトラックであり、先ほど説明
したディジタル変調された情報とともに、周波数f(P
ILOT)のパイロット信号がDSVをコントロールす
ることにより多重記録されている。また、B0,B1 ,
B2 はダブルアジマスヘッド204のBヘッドにより記
録されたトラックであり、パイロット信号は記録されず
にディジタル変調された情報のみが記録されている。な
お、Aトラックに記録されているパイロット信号は図2
8のポイントXにおけるA1 とA2 の関係を見ればわか
るようにAトラックにBヘッドが重なる両隣接位相が1
80°異なるように記録されている。
【0096】このようなパイロット信号を記録すること
により、図29においてうにダブルアジマスヘッド20
4のBヘッドにより再生される両隣接のパイロット信号
はBヘッドがB1 トラックのセンターにオントラックし
ていれば、両隣接トラックからの位相が180°異なっ
たクロストーク量が等しく0となる。一方、A1 トラッ
ク方向にオフトラックしていると、A1 トラックに記録
されたパイロット信号位相の信号が出力され、A2 トラ
ック方向にオフトラックしているとA2 トラックに記録
されたパイロット信号位相の信号が出力される。
【0097】このようにしてトラックずれを検出してい
ため、オントラック時はクロストークがなくなりディジ
タル変調された情報を復調する際、パイロット信号が外
乱にならないメリットがあるが、トラックずれ方向を検
出したパイロット信号の値から直接得ることはできず、
サーボをかけるためのエラー信号生成ができない。そこ
でトラックずれ方向を検出する情報として、Aヘッドか
ら再生されるパイロット信号を用いる方法を考える。
【0098】図28のポイントXにおいてBヘッドはA
1 トラックとA2 トラックのパイロット位相が180°
異なることによりA1 トラックの+から−レベルに変化
する位相信号とA2 トラックの−から+レベルに変化す
る位相の信号のうち、Bヘッドがクロストラックしてい
る方の多いトラックの位相でもってパイロット信号が出
力される。一方、AヘッドはA1 トラック上を走査して
おり、ダブルアジマスヘッド204において、Aヘッド
をBヘッドよりf(PILOT)/Vh(但しVhはヘ
ッドと媒体の相対速度)の整数倍に対応する先の位置に
取り付ければ、Aヘッドより再生される信号は図29に
示すようにBヘッドがA1 方向にずれた信号と同相の信
号が得られる。その結果、以下に示す簡単な方法でサー
ボ用エラー信号が生成できる。
【0099】まず、図30に示す同期検波回路(a)入
力にBヘッドより再生されたパイロット信号を入力し、
差動アンプ205より、正反転2相の信号として正転信
号をアナログSW6のH入力に、反転信号をアナログS
WのL入力に入力する。一方(b)入力にはAヘッドよ
り再生されたパイロット信号を入力し、コンパレータ2
07によりHigh,Lowのディジルタ信号に変換し
た後、アナログSWのSW6として用いる。よってアナ
ログSW6の出力には、図29に示すように、Bヘッド
がA1 方向にずれている時は+レベルの同期検波出力が
得られ、A2 方向にずれている時は−レベルの同期検波
出力が得られる。以上の結果、トラックずれの方向と量
は同期検出出力において、極性がずれ方向、振幅がずれ
量として取り出すことができ、この信号をトラッキング
エラー信号として用いてトラッキングサーボやDTF制
御をかけることができる。
【0100】なお、AとBヘッドの間隔が上記条件から
ずれている場合はコンパレータ207より出力される信
号でPLLクロックを生成した後、さらに位相をコント
ロールして、Bヘッドより再生されるパイロット信号と
同相、もしくは逆相のクロックにする必要があり、回路
規模の増大を覚悟しなければならない。
【0101】なお、上記実施例では、AとBのヘッド間
隔LHをパイロット信号波長(f(PILOT)/V
h)の整数倍としたが、トラックずれ方向に対して同期
検波の極性は+,−逆であっても方式上問題はなく、ヘ
ッド間隔LHは略2×fは略2×f(PILOT)/V
h)の整数倍に設定すれば良い。
【0102】以上のように、この発明によれば、ヘッド
の間隔LHf(PILOT)/Vhの整数倍に設定した
ので、パイロットエラー信号を同期検波する際、再生信
号のみにて信号処理が可能となり、装置が安価にでき、
また、精度の高いものが得られる。
【0103】この発明においては、パイロットエラー信
号を生成する際、一方のヘッドより再生されるパイロッ
ト検出信号を同期検出する信号として他方のヘッドより
再生されるパイロット信号を直接用いることが可能とな
る。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項記載の情報変換方法によれば、符号語としてNR
ZI変調後同一レベルの連続が5以下であり、かつMS
Bを“0”又は“1”として選択的に用いることにより
CDSが+1、−1の符号語のみを用いてDSV制御信
号指令に従ってDSVの発散を抑制すべくCDS値をコ
ントロールしながら符号化しているので、従来の情報変
換方式に比べて比較的低域におけるスペクトラムの抑圧
効果が大きく、且つディジタルデータに同期したDSV
変動周期のパイロット信号が生成できる情報変換方法が
得られる効果がある。
【0105】また、請求項4記載のパイロット信号生成
方法によれば、トラッキング制御に必要なパイロット信
号の記録信号をディジタル信号のDSV変動により生成
し、このDSV変動の位相を任意にコントロールできる
ようにしているので、ディジタル信号の外乱にならない
状態で精度の高いパイロット信号を得ることができ、し
かもすべてをディジタル信号処理とすることでシステム
の低コスト化を図ることができる。
【0106】特に、請求項4に記載の発明では、請求項
1に記載の情報変換方法を用いてDSV制御信号の変動
周期に対応した周波数に得られる強いスペクトラムを有
するパイロット信号を得るため、ディジタルデータに同
期したパイロット信号を効果的に得ることができる。
【0107】さらに、請求項記載の回転磁気ヘッド装
置によれば、パイロットエラー信号を同期検波する際、
再生信号のみにて信号処理が可能となり、装置が安価に
でき、また精度の高いものが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による回路構成図である。
【図2】上記実施例の符号語を導出するための符号語の
個数を示す図である。
【図3】上記実施例の符号変換図表である。
【図4】上記実施例の符号変換図表である。
【図5】上記実施例の符号変換図表である。
【図6】上記実施例の符号変換図表である。
【図7】上記実施例の符号変換図表である。
【図8】上記実施例の符号変換図表である。
【図9】上記実施例の符号変換図表である。
【図10】上記実施例の符号変換図表である。
【図11】上記実施例の動作を補足説明する図である。
【図12】上記実施例の効果を示すためのパワースペク
トラム図である。
【図13】上記実施例の効果を示すためのパワースペク
トラム図である。
【図14】この発明の一実施例によるトラッキングエラ
ー生成用のパイロット信号生成回路のブロック図であ
る。
【図15】この発明の一実施例による符号語における元
データ及び変調符号を示した図である。
【図16】符号語における符号始端の電荷蓄積を零とし
た時の符号終端までのDSV変動図である。
【図17】図16と同様なDSV変動図である。
【図18】図1の動作を説明する図である。
【図19】符号列により生成されるパワースペクトラム
を示す図である。
【図20】この発明の方法により記録された磁気ヘッド
と記録トラックとの関係を示す図である。
【図21】パイロット信号のエラー信号生成を示す説明
図である。
【図22】この発明の方法により生成された隣々接トラ
ックのパイロット信号の位相関係を示す説明図である。
【図23】図1の動作を説明する信号波形図である。
【図24】この発明の他の実施例によるトラッキングエ
ラー生成用のパイロット信号生成回路及びトラッキング
エラー検出回路のブロック図である。
【図25】図24の動作を補足説明するための図であ
る。
【図26】この実施例により記録された記録トラック及
びヘッドの関係を示す図である。
【図27】この発明の一実施例による回転磁気ヘッド装
置である。
【図28】回転磁気ヘッドと記録トラックパターンの関
係を示した図である。
【図29】パイロット信号の波形を示す図である。
【図30】パイロット信号の同期検波回路図である。
【図31】従来の情報変換方式の回路構成例を説明する
ための図である。
【図32】従来の情報変換表を補足説明するための図で
ある。
【図33】従来の情報変換方式の動作を補足説明するた
めの図である。
【図34】従来の磁気記録再生装置におけるトラッキン
グエラー生成用のパイロット信号生成回路及びトラッキ
ングエラー検出回路のブロック図である。
【図35】従来の磁気記録再生装置におけるヘッドと記
録トラックの関係を示す図である。
【図36】従来の回転磁気ヘッド装置を示す図である。
【図37】従来の回転磁気ヘッドと装置と記録トラック
パターンの関係を示した図である。
【符号の説明】
100 ダブルアジマス磁気ヘッド 124 符号器 125 フリップフロップ 126 カウンタ 127 P/S変換器 128 記録アンプ 130 磁気テープ 134 回転ドラム

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 mビットの情報語をnビット(m<n)
    の符号語に変換する情報変換方法であって、mビットの情報語を(n−1)ビットの符号語として生
    成する工程と、 前記(n−1)ビットの符号語の先頭に1ビットを付加
    して生成されるnビット符号のCDS(Codeword Digit
    al Sum) 値を示す信号を生成する工程と、 前記nビットの符号化に関わる直前に符号化された最終
    ビットの状態を示す信号を生成する工程と、 所望の周期で変動するDSV(Digital Sum Variation)
    制御信号を生成する工程と、 前記nビット符号のCDS値と、前記直前に符号化され
    た最終ビットの状態を示す信号と、前記DSV制御信号
    とにより、前記nビット符号の先頭1ビットを“0”又
    は“1”に選択的にセットする工程を備え、 変換されたnビット符号語列のDSVが前記所望の周期
    に同期して変動し、前記DSV制御信号の変動周期に対
    応した周波数に強いスペクトラムが得られるようにした
    ことを特徴とする情報変換方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報変換方法において、
    m=12の情報語をn=15の符号語に情報変換するに
    際し、15ビットの各符号語の符号列においてビット
    “1”と次のビット“1”の間のビット“0”の数を4
    個以下に制限し、且つCDS値が+1と−1である2つ
    の符号を一対として12ビットの情報語に対応させたこ
    とを特徴とする情報変換方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の情報変換方法において、
    各符号語の符号列においてMSB端側とLSB端側でビ
    ット“0”の連続する個数が2以下に制限されているこ
    とを特徴とする情報変換方法。
  4. 【請求項4】 回転ドラムに設けられた回転ヘッドによ
    りディジタル信号を磁気媒体に記録する際に、請求項1
    記載の情報変換方法を用いてDSV制御信号の変動周期
    に対応した周波数に得られる強いスペクトラムを、トラ
    ッキングエラー信号を得るためのパイロット信号として
    上記ディジタル信号に多重するパイロット信号生成方法
    であって、 記録時にmビットの2値のディジタル信号をnビット
    (m<n)の符号語に変換する際、+1と−1の2つの
    符号のCDSに対応する一対のグループのnビットの符
    号語をmビットのディジタル信号に対応させ、 前記回転ドラムの位相制御に用いられるドラムPG信号
    に同期した信号によって初期位相がプリセットされるD
    SV制御信号に従い前記2つの符号+1と−1のいずれ
    かを選択的に使用してディジタル信号のDSVを制御す
    ことを特徴とするパイロット信号生成方法。 【請求項請求項4記載のパイロット信号生成方法
    を用いてディジタル信号にパイロット信号が多重された
    2チャンネル信号を記録再生するための、互いにアジマ
    ス角の異なる2個の磁気ヘッドを含む回転磁気ヘッド装
    置において、前記2個の磁気ヘッドの間隔がほぼ前記パ
    イロット信号の半波長の整数倍に設定されていることを
    特徴とする回転磁気ヘッド装置。
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JPS5847383A (ja) * 1981-09-17 1983-03-19 Sony Corp 回転磁気ヘツド装置
NL8203619A (nl) * 1982-09-20 1984-04-16 Philips Nv Werkwijze voor het optekenen van een digitaal informatiesignaal op een registratiedrager, een registratiedrager voorzien van een dergelijk informatiesignaal en een inrichting voor het uitlezen respectievelijk inschrijven van een dergelijke registratiedrager.
JPH0683271B2 (ja) * 1983-10-27 1994-10-19 ソニー株式会社 情報変換方式

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