JP2637571B2 - 護岸の構築方法 - Google Patents

護岸の構築方法

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JP2637571B2 JP1257548A JP25754889A JP2637571B2 JP 2637571 B2 JP2637571 B2 JP 2637571B2 JP 1257548 A JP1257548 A JP 1257548A JP 25754889 A JP25754889 A JP 25754889A JP 2637571 B2 JP2637571 B2 JP 2637571B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、護岸の構築方法に関するものである。詳し
くは、静穏域における護岸の構築方法とそれに用いる構
築部材、具体的には、永久構造物ほどの堅固さは要求さ
れないが、一方木杭、土嚢の使用では不十分な場合の護
岸の構築方法に関するものである。
[従来の技術] 埋立地の造成や干潟等の造成に際して、その護岸の形
成はコンクリート、鋼矢板、鋼管、木杭あるいは土嚢等
にて従来から行なわれている。なお袋を利用した構造物
としては、土嚢の他に、コンクリートを詰めたものを用
いている場合もある。
[発明が解決しようとする課題] コンクリートや鉄材を用いて護岸を形成する場合に
は、材料、建設が大ががりでコストが高く、簡易でしか
も短時間に施工することは困難である。簡易でかつ短時
間の施工が可能である素材、すなわち木杭や土嚢を用い
た場合には、波や流れ等(以下、外力という。)に対す
る安定性に問題がある。大型なコンクリート構造物(ケ
ーソン、ブロック等)及び土嚢や袋にコンクリートを詰
めたものを用いた時には、外力により、洗掘、流失、あ
るいは破損が生じ、所望の機能を維持することが困難で
ある。その他、設置地盤が脆弱な場合、地盤の沈下の対
策が課題となる。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明者らは、上記の問題に鑑み鋭意検討を
行なった結果、袋に所定の賦形性を持たせるとともに、
中詰め素材として水硬性物質を含む素材を未固化の状態
で用いることにより、上記の課題を解決することを見出
し本発明に到達した。
すなわち、本願発明は、護岸の構築方法に関するもの
であり、 (ア)賦形性を有する袋体に水硬性物質を含む素材を未
固化の状態で充填して棒状形成物とし、 (イ)該水硬性物質を含む素材が固化体となる前に、護
岸計画線上に上記棒状形成物を密着させて設置し、 (ウ)次に、工程(イ)で設置した棒状形成物が固化体
となった後に工程(ア)で得られた固化体となる前の棒
状形成物を積み重ねて護岸を構築する ことを特徴とする。
本発明においては、護岸の構築に際し、まず賦形性を
有する袋体に未固化の水硬性物質を含む素材を充填して
棒状形成物とする。
本発明でいう護岸とは、埋立地及び干潟造成護岸、島
等を囲むことによる環礁としての護岸、防波堤、潜堤、
離岸堤、養浜工、増養殖場施設、その他遮水を目的とし
た仮設施設をいう。
本発明でいう賦形性とは、軟弱状態な水硬性物質を含
む素材を未固化の状態で充填することにより、一定の形
態(ここでは、棒状)を保持しうる性質である。
本発明で賦形性を有する袋体を用いる特徴は以下の通
りである。
1)袋体に型枠としての機能をもたせる。
2)水硬性物質を含む素材を中詰めしたものは、固化体
となる前に設置することにより充分密着した敷設が可能
となる。
3)沈下に対する追随性の機能がある。
4)2)及び3)のために、該袋体に水硬性物質を含む
素材を充填した棒状形成物を互いに十分密着させて敷並
べたり、積み重ねる事ができる。
本発明においては、このような特徴を活用することに
より、構造部材を互いに十分密着させて敷並べ、その上
に積み重ねることにより、従来問題となっていた波浪な
どによる流失、損傷を防止し、護岸内の裏込め材の吸い
出し等の問題を解決した。
本発明に用いる袋体の材質は、特に制限はなく、各種
の素材が使用される。例えば、繊維材質としては天然繊
維、ガラス繊維、化学繊維、鉄繊維、その他の繊維が用
いられ、また、プラスチック素材としては、合成または
半合成高分子のシートを使用する。これらの素材は、単
独又は複合物として、袋体に加工して本発明の賦形性を
有する袋体とする。
本発明における袋体は、それ自身を単独で通常用いる
が、要すれば、型枠としての機能特性をさらに強化する
ために、補強サポーターやスペーサーと組合わせて用い
る。その他、袋体を二重層で形成し、二重層の間に圧縮
空気、高圧水を充填することがある。
棒状形成物は外力に対し安定である事が重要であるた
め、所定の長さを有するものでなくてはならないが、こ
れらは外力の大きさによって定める。これにより、外力
による洗掘、移動並びに沈下が防止される。
水硬性物質を含む素材を充填した時の棒状形成物の断
面は、円形、楕円形、三角形など多種の形状を呈するよ
うに、目的及び用途に応じて適宜定め、例えば、断面が
円形の場合、直径30−300cm、長さ1−100m、好ましく
は3−50mの棒状となるようち作製する。
次に、袋体に充填する材料としては、水硬性物質を含
む素材が使用される。セメント、コンクリートなどの他
に砂や砂利などが充填材の混合材として用いられるが、
その他種々の混合素材も利用できる。
本発明の実施にあたり、混合素材に軟質泥土(ヘド
ロ)を用いる場合、本発明の目的に加えて、環境保全へ
の貢献が絶大となるので最も望ましい。ここでは軟質泥
土とは、河川、海域のヘドロ(堆積底質)、土木工事で
生ずる軟弱掘削土などの劣悪土をいう。軟弱泥土は、そ
の量も多く、大量の水分を含むため自然乾燥が難しく、
しかも有機物の腐敗のために悪臭を発生する等から、経
済的に処理することは容易ではなく、その処理法の確立
が急務となっている。特に、養殖場の軟質泥土の処理に
は手をやいており、決定的な解決策はなく、場当り的に
問題を回避しているのが現状である。
従って、軟質泥土を本発明の構築材料として利用する
ことにより、環境の保全という面からも大いに役立つ。
次に、固化材としては、賦形性を有する袋体に充填す
る材料の混合素材に軟質土泥を使用する時以外は、従来
公知のセメントなどの固化材を用いるが、混合素材に軟
質泥土を利用する時にはセメント系固化材、特に石膏、
ポゾラン物質、セメント系物質の三素材を主材とする固
化材が優れている。
軟質泥土の種類によっては、在来のセメントや混合セ
メントを用いることも稀にはあるが、一般的には、特別
に開発された「セメント系固化材」を使用しなければ、
その目的が達成できない。
因に、該「セメント系固化材」は、普通のセメントで
固化しにくい軟質泥土などが安定処理(固化処理)でき
るように、各種の有効成分を使用目的に応じて在来のJI
S規格のセメントに添加した固化材である。
本発明に最適な石膏、ポゾラン物質、セメント系物質
の三素材を主材とする固化材では、軟質泥土中にポルト
ランドセメントの凝結反応を阻害する有機物やリン酸塩
が含まれていても、効果的に反応して目的が達成される
という特長がある。この固化材を軟質泥土と混合する
と、固化材構成素材の諸成分と軟質泥土に含まれる水及
び微細土粒子との間で (a)微細土粒子のイオン交換反応、 (b)エトリンガイトの生成反応 (c)トベルモナイト鉱物類似相を生成するポゾラン反
応 (d)炭酸カルシウム生成反応 (e)諸反応による非結晶ゲル状物質の生成反応 等が並行して起こり、土質安定に必要な骨格や粘着性の
非結晶状物質が軟質泥土中に生じ、軟質泥土は科学的に
改良・固化される。
なお、固化材の添加物としては、これにフィラーを混
合してもよい。フィラーを混合した場合には、得られる
固化処理物の引張り強さが向上するので好ましい。
また、構築部材の袋体のスカートを取り付けたり、袋
体として大きさの異なる二種以上を組み合わた複合体を
棒状形成物に用いると、護岸の安定性はさらに増す。
次に、軟質泥土(ヘドロ)を有効利用した発明の応用
例を以下に述べる。
軟質泥土を有効秒用する場合、この軟質泥土を護岸の
構築部材の一部に用いるだけでなく、護岸の内部域の埋
め立て用材料として用いる。
前に述べたように、軟質泥土には、人間生活環境へ多
くの弊害をもたらし、しかもその処理が難しいという問
題がある。それ故に、該軟質泥土を大量に有効利用する
ことは、環境保全上最も望ましい。
この場合、軟質泥土を、一軸圧縮強さが、0.3〜5kgf/
cm2となるように固化材により安定処理し、該安定処理
土を護岸内部下層部に直接埋め立てたり、本発明ででき
る棒状形成物を下層又は上層に敷きつめたりして利用す
ることもできる。そうして、護岸内部に処理土を埋め立
てた上層又は棒状形成物を敷きつめた上層には、砂また
は砂質土を覆土することにより、出来上がった空間の利
用を図ることができる。
[実施例] 次に、本発明の理解の為に棒状形成物の積み方例を示
す。
第1図は、浅海域における護岸の一例を示す概略断面
図、第2図は護岸の一例を示す斜視図である。
この護岸の構築工程は次に示す通りである。すなわ
ち、先ず、セメント系固化材と軟質泥土の混合物1を賦
形性を有する袋体2に充填して棒状の構築部材3とす
る。次に、該構築部材3の充填物1が未固化の状態で、
護岸を構築しようとする海底4上に密着させて敷き並べ
る。そして、設置した構築部材3の充填物1が固化体と
なった後、該設置構築部材3の上に、上記と同様な条件
で作製した「充填物が未固化の構築部材」を順次積み重
ねる。
袋体2内に充填するセメント系固化材と軟質泥土の混
合物が固化するための養生期間は任意に選択でき、海底
4上に配置・敷地されている間に少しずつ強度が発現
し、固化体の強度が増加していくため、構築部材3の積
み重ね作業は充填物の固化強度が所定強度に達すれば実
施してよい。この時の所定強度は、構築部材の断面の大
きさと形状および比重により定められる。
また、袋体2内にセメント系固化材と軟質泥土の混合
物1を充填する作業は、地上で行なうこともできるが、
通常は水中において実施する。充填作業を水中で行なう
と、浮力に起因する派生効果から作業性と操作性がよく
なり、しかも本発明に用いる袋体に及ぼす負荷が小さく
なる等の利点がある。
第3図は、「袋体に洗掘防止用スカートを取り付けた
構築部材」を用いて構築した護岸の概略図である。
スカート6を取り付けた構築部材3により護岸を構築
すると、外力によっても周辺の海底部分がえぐりとられ
ることがなく、充分に保護される。
なお、洗掘防止用構築部材としては、袋体に上記のス
カート6の取り付けだけでなく、袋体の形状又は大きさ
の異なる2種以上を組合せたものを用いる。例えば第4
図(a)、(b)に示すような、袋体2に他の小さな袋
7を取り付けたものが使用される。
「発明の効果」 以上説明した通り、本発明の護岸の構築方法によれ
ば、 外力によっても袋に中詰めした固化処理物の流失や損
耗がなく安定な構築物となり、 しかも、充填物が未固化の状態で一定の長さの棒状構
築部材を護岸計画線上に設置するために、計画線上の底
部の凹凸や沈下があってもこれらに追随して充分に密着
した状態で設置することができる。
そうして、構築部材を積み重ねて構築物や遮蔽壁を作
製することから、遮蔽壁の高さ、幅を所望通りに構築が
可能である。
このような、本発明の護岸構築技術を利用することに
より、護岸内側は安定な静穏域を形成することができ
る。このことによって、埋立、干潟の造成が可能とな
る。
なお、本発明の構築部材の袋体にスカートを取り付け
たり、また袋体を大きさの異なる二種以上組み合わせて
護岸を形成すると護岸の安定性は更に向上する。
本発明技術の応用としては、埋立、干潟造成、島等の
周囲をかこえば人工環礁、又、護岸ばかりでなく潜堤、
突堤、離岸堤、養浜工、増養殖場、その他の仮設施設等
として利用される。
【図面の簡単な説明】
第1図は浅海域における護岸の一例を示す概略断面図、
第2図は護岸の一例を示す斜視図、第3図は「袋体に洗
掘防止用スカートを取り付けた構築部材」を用いて構築
した護岸の概略図、第4図(a)(b)はそれぞれ異な
る大きさの袋を2種以上組合せて形成した袋体の例を示
す説明図である。 1……セメント系固化材と軟質泥土の混合物、2……袋
体、3……構築部材、4……海底、5……水面、6……
スカート、7……他の小さな袋。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−1812(JP,A) 特開 昭62−55310(JP,A) 実開 昭63−126429(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】護岸の構築にあたり、 (ア)賦形性を有する袋体に水硬性物質を含む素材を未
    固化の状態で充填して棒状形成物とし、 (イ)該水硬性物質を含む素材が固化体となる前に、護
    岸計画線上に上記棒状形成物を密着させて設置し、 (ウ)次に、工程(イ)で設置した棒状形成物が固化体
    となった後に工程(ア)で得られた固化体となる前の棒
    状形成物を積み重ねて護岸を構築する ことを特徴とする護岸の構築方法。
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