JP2636463B2 - ヘッドコントローラ - Google Patents

ヘッドコントローラ

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JP2636463B2
JP2636463B2 JP2090412A JP9041290A JP2636463B2 JP 2636463 B2 JP2636463 B2 JP 2636463B2 JP 2090412 A JP2090412 A JP 2090412A JP 9041290 A JP9041290 A JP 9041290A JP 2636463 B2 JP2636463 B2 JP 2636463B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、操作者の頭部の動きを機器の動作制御に
用いるためのヘッドコントローラに関する。このような
ヘッドコントローラは、特に、電子楽器の音量、音色、
音程等の楽音を制御するための楽音制御装置に適用して
好適である。
[従来の技術] 従来の電子楽器における楽音制御手段としては、音量
等を足でペダル操作するフットコントローラや、息圧を
検出して楽音制御するブレスコントローラや、ピッチベ
ント等を左手を用いて操作するハンドコントローラ等が
用いられていた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、フットコントローラの場合、操作の微
妙な変化が容易でなく、技術的に熟練を要するものであ
った。また、足の踏み込み角度が大きくなると(例えば
15度以上)、日常使うことが少ない足首の動きとなり操
作性が悪く疲労を伴うものであった。
また、ブレスコントローラの場合、呼吸の延長である
息圧を用いるが、息圧を効率良く用いるには、息つぎな
どの技術が必要となり操作が容易でなく簡単に演奏を楽
しむことができなかった。
また、ハンドコントローラの場合、鍵盤操作等を両手
で行っているときには制御ができないという欠点があっ
た。
この発明は、上記従来技術の欠点を鑑みなされたもの
であって、操作に熟練を要さず容易に楽音の微妙な制御
ができる楽音制御装置の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 前記目的を達成するため、この発明は、演奏者の頭部
の動きに応じて動作する頭部動作検出手段と、該検出手
段を頭部に固定する固定手段とを具備し、上記検出手段
の検出信号を出力するヘッドコントローラにより構成さ
れている。
このようなヘッドコントローラの検出信号は、例え
ば、電子楽器の楽音制御に用いられる。
[作用] このコントローラが適用された機器の操作者がこのコ
ントローラを装着した状態で頭部を前後左右に動かすこ
とにより、コントローラは、この頭部の動きを検出し、
その検出信号を出力する。
コントローラから出力される検出信号は、例えば電子
楽器の楽音制御用として用いられる。この場合、コント
ローラは、演奏中の演奏者の頭部の動きに応じた検出信
号を出力する。電子楽器においては、この検出信号に基
づいて前記頭部の動きに応じた楽音制御が行なわれる。
[実施例] 第1図はこの発明に係るヘッドコントローラの概略斜
視図であり、第2図はその要部断面図である。
演奏者の頭部に装着するためのヘッドバンド(または
キャップ)1の両側端部に第1の検出器2および第2の
検出器3がそれぞれ設けられている。各検出器2,3は、
ハウジング12内に装着された振り子5を有する。振り子
5は重量の大きい金属材料等からなり下端に錘6が設け
られている。錘6の下側にはスプリング11の一端が固定
され、錘6に中立位置へ向かう力(復帰力)を与えてい
る。スプリング11の他端はハウジング12側に固定され
る。振り子5は軸4廻りに揺動可能に装着され、この揺
動方向の両側にプレート7が固定して設けられる。各プ
レート7上には、LED8およびフォトセンサ9が設けられ
る。振り子5の両側面には光を反射するためのフォトリ
フレクタ10が設けられる。
第1および第2の検出器2,3の振り子5は揺動方向が
相互に直交するように各軸4が装着される。図示した実
施例では、第1の検出器2は、頭部の前後方向の動き
(矢印A)に応じて矢印Bのように揺動し、第2の検出
器3は頭部の左右方向の動き(矢印C)に応じて矢印D
のように揺動するように振り子5が配置される。
各検出器2,3は、実際に頭部に装着したときに振り子
5が中立位置(鉛直状態)となるように、ハウジング12
をヘッドバンド1に対し回転移動可能に構成し、振り子
5の中立位置を調整可能とすることが望ましい。
上記構成のヘッドコントローラは、第3図に示すよう
に、頭部に装着される。第1の検出器2は同図(a)に
示すように、頭部の前後方向の運動を検出する。一方、
第2の検出器3は同図(b)に示すように、頭部の左右
方向の運動を検出する。
振り子5による頭部の遠きの検出動作を第4図を参照
して説明する。
ヘッドコントローラを頭に固定し、任意の自然な頭の
位置で振り子5が中立位置となるようにハウジング12を
調整して、第4図(b)に示すように、振り子5を鉛直
状態に配置する。振り子5の両側のプレート7上に設け
たLED8から光が発せられ振り子5上のリフレクタ10で反
射される。反射光は各フォトセンサ9で検出される。
中立位置の状態(第4図(b))では、振り子5の両
側のプレート7は振り子5から等距離にある。したがっ
て、フォトセンサ9の検出光量は両方とも同じであり検
出出力が等しくなる。これにより振り子5が中立位置に
あることが判別される。
頭を前方に傾斜させると、第4図(a)に示すよう
に、振り子5が中立位置から前方にずれ前側のプレート
7に近づく。したがって、前側のフォトセンサ9の検出
光量が後側のフォトセンサの検出光量より大きくなる。
したがって、両フォトセンサ9の出力差により前方への
傾斜量が判別される。なお、この場合、一方のセンサの
みの検出出力の強弱により振り子5の接近離隔の判別が
可能であるが、精度向上のため、本実施例のように、振
り子5の両側にセンサを設けその出力差により振り子5
の移動を検出することが望ましい。
逆に、頭を後方に傾斜させると、第4図(c)に示す
ように、振り子5は後方のプレート7に近づく。したが
って、(a)図の場合と逆に後方のフォトセンサ9の出
力が前方のフォトセンサの出力より大きくなる。したが
って、この場合にも両センサの出力差により後方への傾
斜量が判別できる。
また、フォトインタラプタを用いれば、頭の移動速度
が検出可能となり、この速度検出信号に基づいて楽音の
パラメータを制御してもよい。
また、反射プレートのフォトセンサに代えて磁石板と
ホール素子を用いてもよい。
なお、左右方向の頭の動きの検出動作は、上記前後方
向の検出動作と実質上同じであるので、ここでは説明を
省略する。
第5図は、この発明に係るヘッドコントローラを用い
た電子楽器の楽音制御のブロック構成の一例を示す。こ
の例は、制御すべき楽音パラメータを傾きの検出信号と
速度の検出信号とに応じて切換え可能とした構成の例で
ある。キーボード13より音色、音程等の楽音制御パラメ
ータ信号が電子音発生用物理音源を含む楽音発生制御手
段14に入力される。この制御手段14はサウンドシステム
のアンプ15に接続され楽音制御回路を構成する。アンプ
15はスピーカ16に連結され、楽音制御された音を放音す
る。ヘッドコントローラ20は、傾きの検出信号がセレク
タ18の一方の入力側に導入され、速度の検出信号が速度
検出回路19を介して他方の入力側に導入されるようにセ
レクタ18に接続される。セレクタ18は、例えば音色、音
量、音高の3つのパラメータの制御信号を選択するセレ
クタ17に接続される。
ヘッドコントローラ20の検出信号のうち傾き信号また
は速度信号の一方がセレクタ18で選択されセレクタ17に
入力される。この入力信号に基づいて、セレクタ17で選
択されたパラメータが制御される。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明では、操作者の頭の動
きを機器の制御に有用できるとともに、電気楽器に用い
た場合、演奏者の頭の動作を検出してこれを楽音制御信
号として用いているため、熟練を要することなく自然な
動作で楽音を制御することができる。また操作に手や足
を使わないため、手や足で別の演奏制御装置を操作する
ことができ、演奏表現の幅が広がる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に係るヘッドコントローラの斜視
図、 第2図は、第1図のヘッドコントローラの要部断面図、 第3図(a),(b)は、この発明に係るヘッドコント
ローラの使用状態の説明図、 第4図(a),(b),(c)は、第1図のヘッドコン
トローラの検出手段の動作説明図、 第5図は、この発明に係るヘッドコントローラを備えた
電子楽器の楽音制御ブロック図である。 1:ヘッドバンド、 2,3:検出器、 4:軸、 5:振り子、 8:LED、 9:フォトセンサ、 11:スプリング、 12:ハウジング。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作者の頭部の動きに応じて動作する頭部
    動作検出手段と、該検出手段を頭部に固定する固定手段
    とを具備し、上記検出手段の検出信号を出力することを
    特徴とするヘッドコントローラ。
  2. 【請求項2】前記検出手段の検出信号を電子楽器の楽音
    制御信号として用いたことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載のヘッドコントローラ。
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