JP2634849B2 - 非水系樹脂組成物 - Google Patents

非水系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は塗料、接着剤、静電写真用液体現像剤等に有
用な非水系樹脂組成物に関する。
従来技術 多官能アクリル酸エステルまたは多官能メタクリル酸
エステルが有機過酸化物のような重合開始剤、熱、紫外
線あるいは放射線等により重合し、三次元構造の硬化物
になることはよく知られている。またこのような性質を
利用してこれらモノマーをアクリル酸、アクリル酸エス
テル、スチレン等の他のモノマーと共重合させ、架橋樹
脂組成物(分散液)を製造する方法が知られている(特
開昭57−73746号)。しかしこの方法はベンゼン、トル
エン等の芳香族炭化水素溶媒を用いるため、毒性及び引
火性の問題があり、また樹脂の分散安定性も悪いという
欠点があった。またこうして得られる組成物を例えば塗
料用として用いた場合は顔料に対する分散性が悪く、ま
た塗膜の光沢性や成膜性も不充分であった。
目的 本発明の目的は毒性及び引火性が弱く、しかも樹脂の
分散安定性、顔料等に対する分散性、塗膜の光沢性及び
成膜性及び接着性も良好な非水系樹脂組成物を提供する
ことである。
構成 本発明の非水系樹脂組成物は石油系脂肪族炭化水素を
主成分とする非水溶媒中、重合開始剤の存在下に一般
式: (但しR1はH又はCH3、R2は炭素数1〜20のアルキル基
を表わす。) で示されるモノマーA(アルキルスチレン)と多官能ア
クリル酸エステル及び多官能メタクリル酸エステルより
なる群から選ばれたモノマーBとを共重合させて得られ
る共重合体と、石油系脂肪族炭化水素を主成分とする非
水溶媒とを含有するものである。
この重合反応は溶媒の加熱還流下に行なわれる。この
反応により、モノマーA及びモノマーB両成分が互いに
網状に架橋した立体構造の共重合体樹脂が得られる。こ
こでモノマーB自体は重合前は石油系樹脂脂肪族炭化水
素溶媒と溶媒和するが、重合後はこの溶媒と溶媒和しな
くなるという性質を持っている。一方、モノマーA自体
は重合前も重合後も前記溶媒と溶媒和するという性質を
持っている。従って得られる樹脂は溶媒中でモノマーB
成分とその周囲に前記溶媒と溶媒和したモノマーA成分
が結合した状態で分散しているものと考えられる。なお
樹脂中のモノマーA成分は分散安定性(顔料等の他の物
質に対する分散安定性を含む)及び接着性に寄与するも
のである。またモノマーBのモノマーAに対する割合は
0.01〜1:1(重量)程度が適当である。
本発明では樹脂組成物の製造工程でカーボン又はシリ
カ微粒子や軟化点60〜180℃程度のワックス、ポリオレ
フィン、エチレン系共重合体等を添加することができ
る。カーボン又はシリカ微粒子を用いた場合は樹脂はそ
の網状構造中にこれら微粒子を取込んだ状態で得られる
ものと考えられる。この場合、カーボン又はシリカ自体
は勿論、反応中、溶解等の物理的変化を受けることはな
い。いずれにしてもカーボン又はシリカの場合は比重が
分散媒である脂肪族炭化水素又はそのハロゲン化物と近
似すること、及び樹脂のゲル化を防止することにより、
分散安定性を更に向上することができる。一方、ワック
ス、ポリオレフィン等を用いた場合はこれらは重合反応
中加熱により反応系に溶存するが、反応後は冷却により
微粒子状に析出する結果、樹脂はこれらの微粒子に吸着
された状態で得られるものと考えられる。ここでワック
ス、ポリオレフィン等は比重が分散媒と近似すると共に
樹脂のゲル化を防止すると、分子構造も分散媒と類似す
るので、分散安定性の向上に役立つばかりでなく、軟化
点が低いので、接着性の向上にも役立つ。なおカーボ
ン、シリカ、ワックス、ポリオレフィン等の添加量は樹
脂100重量部に対し5〜50重量部程度が適当である。
次に本発明で使用される素材について説明する。
本発明で使用される石油系樹脂族炭化水素としてはリ
グロイン、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−ヘプタ
ン、n−オクタン、i−オクタン、i−ドデカン、i−
ノナン(以上の市販品としてはエクソン社製アイソバー
H,G,L,K;ナフサNo.6やシェル石油社製シェルゾール等が
ある)、四塩化炭素、パーフルオロエチレン等が挙げら
れる。これらの脂肪族炭化水素はベンゼン、トルエン等
の芳香族溶剤よりも引火点が高く、また毒性も弱い。本
発明の樹脂に対する溶解性も芳香族溶媒に比べて悪いの
で、重合反応中又は保存中、樹脂のゲル化や固化は起こ
らないという特長も持っている。なおこれらの石油系脂
肪族炭化水素は高絶縁性(電気抵抗1010Ω・cm以上)、
低誘電率(誘電率3以下)の溶媒である。またこれらの
脂肪族溶媒にはベンゼン、トルエン等の芳香族溶媒を少
量であれば添加してもよい。
前記一般式で示されるモノマーAの具体例としてはo
−,m−またはp−ビニルトルエン;o−,m−またはp−エ
チルスチレン;o−,m−またはp−エチルスチレン;o−,m
−またはp−プロピルスチレン;o−,m−またはp−ブチ
ルスチレン;o−,m−またはp−イソブチレン;o−,m−ま
たはp−ヘプチルスチレン;o−,m−またはp−オクチル
スチレン;o−,m−またはp−ラウリルスチレン;o−,m−
またはp−t−ブチルスチレン;o−,m−またはp−ステ
アリルスチレン等が挙げられる。
モノマーBの例としては、エチレングリコールジアク
リレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコー
ルメタクリレート、トリエチレングリコールトリアクリ
レート、トリエチレングリコールトリメタクリレート、
ブタンジオールジアクリレート、ブタンジオールジメタ
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリア
クリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テト
ラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジプロピレ
ングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコール
ジメタクリレート、トリメチロールヘキサントリアクリ
レート、トリメチロールヘキサントリメタクリレート、
ペンタエリトリットテトラアクリレート、ペンタエリト
リットテトラメタクリレート、1,3−ブチレングリコー
ルジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタク
リレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ト
リメチロールエタンメチクリレート等が挙げられる。
なお以上のようなモノマーA及びBにはその他、ラウ
リルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリ
ルメタクリレート、ステアリルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート、ドデジルメタクリレート、ドデシルアクリレー
ト、ヘキシルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、
オクチルメタクリレート、オクチルアクリレート、セチ
ルメタクリレート、セチルアクリレート、ビニルラウレ
ート、ビニルステアレート等のモノマーを併用すること
ができる。
重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチル
パーベンゾエート、ジアミルパーオキサイド、ジ−t−
ブチルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、アゾ
ビスイソブチロニトリル等が使用できる。
非水系樹脂組成物に分散使用されるワックス又はポリ
オレフィンの市販品の具体例は次の通りである。
ポリエチレンの例 ワックス(パラフィンワックス)の例 同様に非水系樹脂組成物に分散使用されるエチレン系共
重合体としてはエチレン−酢酸ビニル共重合体;エチレ
ン−アクリル酸(またはメタクリル酸)共重合体、エチ
レン−エチルアクリレート(またはエチルメタクリレー
ト)共重合体、エチレン−エチルアクリレート(または
エチルメタクリレート)−アクリル酸共重合体等が挙げ
られる。
以下に本発明を実施例によって説明する。
実施例1 攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた2のフラス
コ内にアイソパーC300gを採り、90℃に加熱した。この
中にo−n−ブチルスチレン170g、ジエチレングリコー
ルジメタクリレート80g及び過酸化ベンゾイル3gよりな
る溶液を2時間に亘って滴下、重合反応せしめ、ついで
反応を完結させるため、95℃で2時間攪拌し、重合率9
3.8%で粘度220cpの樹脂組成物が得られた。なおこの樹
脂の粒径は2〜3μであった。
実施例2 実施例1で得られた樹脂組成物250gをポリエチレン
(ユニオンカーバイド社製DYNF)20gとフラスコ中で混
合し、110℃で3時間加熱溶解後、冷却して粘度120cpの
ポリエチレン含有樹脂組成物を得た。なおこの樹脂の粒
径は2〜4μであった。
実施例3 実施例1と同じ容器にイソオクタン300gを採り、95℃
に加熱した。次にこれにp−オクチルスチレン170g、ジ
プロピレングリコールジメタクリレート50g及びアゾビ
スイソブチロニトリル5gよりなる溶液を1時間に亘って
滴下、重合反応せしめ、更に95℃で3時間加熱して反応
を完結した。こうして重合率97.0%で粘度210cpの樹脂
組成物が得られた。この樹脂の粒径は1〜2μであっ
た。
実施例4 実施例3で得られた樹脂組成物250gをフラスコ中でさ
らし密ろう18gと混合し、100℃で2時間加熱攪拌した
後、冷却して粘度95cpのさらし密ろう含有樹脂組成物を
調製した。なおこの樹脂の粒径は2〜4であった。
実施例5 実施例1と同じ容器にイソオクタン300g及び粒径0.5
〜1μのシリカ粉末10gを採り、95℃に加熱した。この
中にp−t−ブチルスチレン150g、ラウリルメタクリレ
ート50g、トリメチロールプロパントリアクリレート50g
及びアゾビスイソブチロニトリル5gよりなる溶液を2時
間に亘って滴下、重合反応せしめた後、更に95℃で2時
間攪拌を行なって反応を完結させた。こうして重合率9
7.0%で粘度120cpの樹脂組成物が得られた。この樹脂の
粒径は0.5〜2μであった。
実施例6 実施例1と同じフラスコ中にカーボン30g及びポリエ
チレン(サンワックス131−P)50gを入れ、95℃に加熱
した。次にこの中にp−ステアリルスチレン150g、テト
ラメチロールメタンテトラメタクリレート21g及びラウ
リルパーオキサイド5gよりなる溶液を前記温度で1時間
に亘って滴下、重合反応させた後、アイソパーH300gを
添加した。更に同温度で3時間加熱して反応を完結させ
た。こうして重合率97.0%で粘度21cpの樹脂組成物を得
た。この樹脂の粒径は0.5〜2μであった。
効果 本発明の樹脂組成物は毒性及び引火製の弱い脂肪族炭
化水素溶媒中で製造でき、しかも樹脂の分散安定性、顔
料等に対する分散性、塗膜の光沢性及び成膜性も優れて
いる等の特長を有しているので、塗料、接着剤、静電写
真用液体現像剤等としてきわめて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08F 212/12 220:20)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石油系脂肪族炭化水素を主成分とする非水
    溶媒中、重合開始剤の存在下に一般式: (但しR1はH又はCH3、R2は炭素数1〜20のアルキル基
    を表す。) で示されるモノマーAと多官能アクリル酸エステル及び
    多官能メタクリル酸エステルよりなる群から選ばれたモ
    ノマーBとを共重合させて得られる共重合体と、石油系
    脂肪族炭化水素を主成分とする非水溶媒とを含有する非
    水系樹脂組成物。
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