JP2634843B2 - 軒 樋 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、軒樋に関し、詳しくは軒先に長く施工され
る軒樋の外観を高めようとする技術に係るものである。

［従来の技術］ 従来、軒樋は屋根面からの雨水を受けるべく軒先の全
長にわたって施工されるものであり、そして家屋の軒先
部に支持される軒樋は、軒先の全長にわたって長く施工
された状態では施工後の経年変化に起因するのはもちろ
ん、軒樋を流れる雨水の重量も加わって変形したり、ま
た設置状態が傾斜したりすることで、正常に施工して設
置された状態を維持することがむつかしいものである。

［発明が解決しようとする課題］ ところがこのような軒樋では、軒樋本体の上縁を内側
に折り曲げて耳部を形成して強度を付与しているが、軒
樋の正常な施工状態を維持するために、耳部は必要な断
面形状にしなければならないという問題がある。

本発明に係る軒樋はこのような問題点に鑑み発明され
たものであって、家屋の軒先部の全長にわたって長く施
工された状態でも、経年変化により、また重量のために
変形したり、設置状態が傾斜したりすることのない軒樋
を提供するものである。

［課題を解決するための手段］ 本発明の軒樋は、軒樋本体１の上縁を内側に折り曲げ
て耳部５を形成し、その耳部５の下側に取付金具３の両
側端部イ，イを嵌め込み、その取付金具３上に先端部ａ
が固定されている他の取付金具６の基端部ｂを軒先部７
に取付けることにより、軒先部７に支持される軒樋Ａで
あって、前記耳部５の上側に帯状体４の上端部を係合す
るとともに、その帯状体４の下端部の係合突部９を、前
記軒樋本体１の屋外側の側壁２の中間部分において軒樋
本体１の長さ方向に形成されている凹溝８内に係合して
成るものである。

［作用］ このように、軒樋本体１の上縁を内側に折り曲げて耳
部５を形成し、その耳部５の下側に取付金具３の両側端
部イ，イを嵌め込み、その取付金具３上に先端部ａが固
定されている他の取付金具６の基端部ｂを軒先部７に取
付けることにより、軒先部７に支持される軒樋Ａであっ
て、前記耳部５の上側に帯状体４の上端部を係合すると
ともに、その帯状体４の下端部の係合突部９を、前記軒
樋本体１の屋外側の側壁２の中間部分において軒樋本体
１の長さ方向に形成されている凹溝８内に係合して取付
金具3,6により軒樋Ａを支持した状態では、耳部５にか
かる軒樋Ａ全体の荷重は、帯状体４を介して軒樋本体１
の屋外側の側壁２全体に分散される。そのために耳部５
が破損したり、また耳部５の下側から取付金具３の両側
端が外れることがない。

［実施例］ 以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。

軒樋本体１は略角型に形成され、その両上縁に耳部5,
5が形成され、これら耳部5,5に取付金具６の両端を挿合
し、取付金具６を軒先部７に取付けることで、軒樋Ａを
軒先に取付けることができるようにしてある。軒樋本体
１の屋外側の耳部５に軒樋Ａの全長にわたって略耳部５
の断面形状に似た断面形状の帯状体４を係合保持させて
ある。帯状体４は耐候性の高いアクリル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂のような合成樹脂、これらの発泡体、銅、
アルミニウム、ステンレス鋼、鉄等の金属製、或は木製
等種々の素材が考えられ、そしてめっき品でもよい。そ
の断面形状は耳部５に合わせて角型のものや、丸みを付
けたもの等種々のものが考えられる。そして色合は軒樋
本体１との関係で種々のものが考えられ、その表面にエ
ンボス模様、ネット柄、印刷模様等を付けてもよい。軒
樋本体１は金属芯材10に合成樹脂皮膜11を被覆させた
が、金属芯材10はなくてもよいものである。

そして、本発明においては、耳部５に係合保持した帯
状体４を広くし、軒樋Ａの側壁２に形成した凹溝８に帯
状体４の下端部の係合突部９を係合させたものであり、
かかる場合、帯状体４の上部と下部とでその色合を変え
てツートンカラー状にして外観を高めるようにしてもよ
い。このようにツートンカラー状にするのに、第４図は
更に他の実施例を示していて、耳部５の内縁部と凹溝８
間にわたって断面Ｃ字状の帯状体４を弾入保持させたも
のであり、又、第５図は更に他の実施例を示していて、
丸型の軒樋Ａの丸型の耳部５と凹溝８間にこれらに沿う
断面形状にした帯状体４を係合保持させたものである。

このように、軒樋本体１の上縁を内側に折り曲げて耳
部５を形成し、その耳部５の下側に取付金具３の両側端
部イ，イを嵌め込み、その取付金具３上に先端部ａが固
定されている他の取付金具６の基端部ｂを軒先部７に取
付けることにより、軒先部７に支持される軒樋Ａであっ
て、前記耳部５の上側に帯状体４の上端部を係合すると
ともに、その帯状体４の下端部の係合突部９を、前記軒
樋本体１の屋外側の側壁２の中間部分において軒樋本体
１の長さ方向に形成されている凹溝８内に係合すること
により、取付金具3,6で軒樋Ａを支持した状態では、耳
部５にかかる軒樋Ａ全体の荷重は、帯状体４を介して軒
樋本体１の屋外側の側壁２の全体に分散される。そのた
め耳部５が破損したり、また耳部５の下側から取付金具
６の両側端イ，イが外れることがない。

［発明の効果］ 以上要するに本発明は、軒樋本体の上縁を内側に折り
曲げて耳部を形成し、その耳部の下側に取付金具の両側
端部を嵌め込み、その取付金具上に先端部が固定されて
いる他の取付金具の基端部を軒先部に取付けることによ
り、軒先部に支持される軒樋であって、前記耳部の上側
に帯状体の上端部を係合するとともに、その帯状体の下
端部の係合突部を、前記軒樋本体の屋外側の側壁の中間
部分において軒樋本体の長さ方向に形成されている凹溝
内に係合したから、両取付金具で軒樋を支持した状態で
は、耳部にかかる軒樋全体の荷重は、帯状体を介して軒
樋本体の屋外側の側壁の全体に分散されることになり、
そのために耳部が破損したり、また耳部の下側に嵌め込
まれている取付金具の両側端は耳部の下側から外れるこ
とがなく、軒樋を家屋の軒先部に強固に支持できる利点
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の破断斜視図、第２図は同上
の側壁の断面図、第３図は同上の破断斜視図、第４図、
第５図は夫々同上の更に他の実施例の断面図であり、１
は軒樋本体、２は軒樋本体２の側壁、3,6は取付金具、
４は帯状体、５は耳部、７は軒先部、８は凹溝、９は帯
状体４の下端部の係合突部、ａは取付金具６の先端部、
ｂは取付金具６の基端部、イは取付金具３の両側端部で
ある。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】軒樋本体の上縁を内側に折り曲げて耳部を
   形成し、その耳部の下側に取付金具の両側端部を嵌め込
   み、その取付金具上に先端部が固定されている他の取付
   金具の基端部を軒先部に取付けることにより、軒先部に
   支持される軒樋Ａであって、前記耳部の上側に帯状体の
   上端部を係合するとともに、その帯状体の下端部の係合
   突部を、前記軒樋本体の屋外側の側壁の中間部分におい
   て軒樋本体の長さ方向に形成されている凹溝内に係合し
   て成る軒樋。