JP2633858C - - Google Patents

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JP2633858C
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば走査型トンネル顕微鏡のような、プローブ顕微鏡に係り、特
に、例えば走査型トンネル顕微鏡で最初にトンネル電流を得るときのように、プ
ローブ顕微鏡の初期状態を確立するための操作を簡便にするための工夫のなされ
たプローブ顕微鏡に関する。以下説明を簡便にするために、走査型トンネル顕微
鏡について説明する。 〔従来の技術〕 走査型トンネル電子顕微鏡(STM)において試料を観察するためには、探針
と試料面との間隔をミクロンオーダーまで接近させる必要がある。探針に試料を
接近させる手段としては、サイエンス誌第15巻第10号(1985年)第14
頁から 第15頁に記載されている駆動機構が挙げられる。この駆動機構は、圧電板と3
個所の静電固定板とから成る。圧電板の伸縮と静電固定板による固定及び固定解
除の作用とにより、平面内を移動することができる。この駆動機構により、試料
を探針に近づけてゆき、トンネル電流が検出された時点で移動を停止する。 上記駆動機構の他には、レビュー オブ サイェンテイフイク インスツルメ
ント 56,10(1985)(Rev.Sci.Instrum.56(10).(1985)記載の電磁方
式による機構などがある。 これらの試料移動機構を停止する際は、オペレータがトンネル電流の検出を確
認し、手動により即座に停止させる。探針と試料との衝突を避けるためには、適
当に近づいたと思われる時点から、1ステップの移動量を小さくするかあるいは
ゆっくり移動させる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、上記従来技術においては、オペレータの操作によっているためトンネ
ル電流を検出すると同時に試料移動を停止することは困難であり、試料を探針に
衝突させてしまう危険性が多分にあった。またオペレータも細心の注意と時間と
を要し、作業上の負担が大であった。 本発明の目的は、試料と探針との衝突による両者の破損を防止し短時間で両者
を近づけるため、トンネル電流が検出されると同時に試料移動を停止する操作を
制御回路により自動化することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的は、試料または探針を広範囲に移動させる第2の駆動手段である粗動
機構と、トンネル電流を検出するまで粗動機構を移動させトンネル電流を検出す
ると同時に停止させる粗動機構制御回路を設けることにより達成される。 〔作用〕 粗動機構制御回路は、電流検出器からの信号によりトンネル電流が検出された
か否かを判別する。未検出の場合のみ、粗動機構を一定距離だけ移動させ、試料
を探針に近づける。 このように、試料と探針とを接近させる際、微動機構である第1の駆動手段の
動作距離内になるように粗動機構を動作させ、トンネル電流の検出と同時に粗動
機構 を停止させることにより、試料と探針との衝突は起こらない。オベレータは、粗
動機構制御回路を起動させることのみで、他に何ら注意を払うことなくトンネル
電流を得ることができる。 〔実施例〕 以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。 台13上に、試料11を試料面と平行な平面内で2次元的に走査せしめる走査
機構8がある。試料と対向するように探針10と、探針を保持し探針と試料との
間隔を調整できるZ軸圧電素子9とは、固定機構5及び4と圧電素子3より成る
粗動機構により保持されている。探針10と試料11との間に電圧を印加し、ト
ンネル電流を検出する電流検出器12と探針と試料との間に流れるトンネル電流
を、Z軸圧電素子9の制御により一定に、保たせるZ軸制御回路6と、走査機構
8とZ軸制御回路6からの信号とからトンネル電子顕微鏡STM像等を表示する
表示機構7と、トンネル電流を一定に保たせるように圧電素子3を制御するサー
ボ回路2と、Z軸制御回路からのトンネル電流の信号を検知し、サーボ回路2及
び固定機構5,4とを制御する粗動機構制御回路1とにより制御及び表示系を形
成する。 次に動作を説明する。探針10と試料11とが数mm離れた状態で、固定機構
5,4により粗動機構が台上に固定されている状態を考える。 電流検出器12により試料11及ぴ探針10間に電圧が印加されると同時に、
Z軸制御回路6のフィードバック機能の働きにより、ある設定された電流を探針
10と試料11間に流すために、Z軸圧電素子9に電圧が印加され探針が試料に
近づく。Z軸圧電素子の伸縮量は100nmであり、トンネル電流あるいは非常
に低電圧の電界放射電流は流れず、粗動機構により、さらに探針を試料に近づけ
る必要がある。 このような場合には、粗動機構制御回路1が働く。まず、固定機構5の固定を
解除し、サーボ回路2を起動させる。サーボ回路2は、圧電素子3を最大10μ
m伸ばす。このときにおいても電流が検出されない場合は、固定機構5を固定し
、固定機構4の固定を解除する。次にサーボ回路をオフにし、圧電素子3を縮め
、固定機構4を固定する。 この一連の操作を繰り返すことにより、粗動機構及びこれに支持された探針1
0は、10μmのステップで試料に近づく。最終的にはサーボ回路2の起動によ
り、 試料、11と探針10間に流れる電流を検出した時点で止まる。第2図に停止ま
での粗動機構のサイクリツクな動作の様子を示す。 次に圧電素子3に印和する電圧を適当な電圧で固定するか、あるいは固定機構
5を固定し固定機構4の固定を解除した後サーボ回路をオフにする。これにより
粗動機構が静止し、走査機構8,Z軸制御回路6等の働きにより、試料の像が得
られる。 探針と試料間に流れる電流によるフィードバックにより、Z軸圧電素子9及び
圧電素子3を駆動するレスポンスの速さは、後者を前者に比し、著く遅くする。
例えばZ軸圧電素子9を0.5msec、の速さで制御する場合は、圧電素子3
を50msecの速さで制御する。このことにより、相互の干渉による発振を避
けることができる。あるいは、トンネル電流が出るまで、Z軸圧電素子側のフイ
ードバック機能を停止しておいてもよい。 本実施例によれば、圧電素子3及びサーボ回路2の働きによってもSTM像を
得ることができる。利用範囲は、z軸圧電素子9の伸縮量100nmを越える場
合であり、低倍率での試料観察や凹凸の激しい試料の観察に適する。圧電素子3
で試料表面をおおまかに観察した後、Z軸圧電素子で任意の場所を高い分解能で
観察すればよい。但し、この際、サーボ回路2のレスポンスが速くなるように調
整しておく必要がある。 また、本実施例によれば、Z軸圧電素子9の伸縮量よりも大きなステップで、
探針を試料に近づけることができる。 第3図は、粗動機構を制御する他の実施例である。本実施例においては、サー
ボ回路2は常に動作しており、サーボ回路と圧電素子3との間に設けられたスイ
ッチ15の制御により圧電素子3を動作させる。この場合、トンネル電流が検出
されない限り、サーボ回路からはある一定の電圧が出力されており、スイッチ1
5をオンにした瞬間に圧電素子3が急激に動作し、探針と試料とが衝突する可能
性がある。このため、サーボ回路と圧電素子3との間に抵抗14を付加した。圧
電素子3は静電容量Cを持っており、この容量Cと抵抗14との作用により、圧
電素子は急激に動作することはない。 第4図は、粗動機構として電磁方式を用いた場合の実施例である。台13の下
に取り付けられた電磁コイル17と台12上を滑らかに動く試料台18と試料台
1 8下部に取り付けられて永久磁石16とより成る粗動機構に試料11が取り付け
られている。永久磁石16の磁化方向は、コイル17軸及び台の面に対して垂直
方向である。電磁コイル17に瞬間的に電流を流すことにより、試料台は一定距
離だけ移動する。これは、電磁コイル17と永久磁石16との磁場による相互作
用による。1ステップの移動量は、コイルに流す電流量により調整できる。Z軸
圧電素子9の伸縮量よりも、小さい範囲で1ステップの移動量を決定する。 Z軸制御回路6により探針10と試料11間に流れる電流が検出されるまで、
粗動機構制御回路1は電磁コイル17に電流パルスを与え続ける。電流が検出さ
れた時点で、軸制御回路からの信号により自動的に粗動機構は停止される。 第5図は、モーター19と差動ねじ20とから成る粗動機構を有するSTMでの一
実施例である。 モーター19の回転と差動ねじ20との働きにより、試料が極くわずかずつ探
針に近づく。Z軸制御回路6によるトンネル電流の検出と同時に、モーター19
を停止する。探針10と試料11との衝突を避けるため、Z軸電圧素子9の伸縮
量以下のステツプモーター19を制御する。あるいは試料をゆっくり移動させる
ことにより、トンネル電流検出から実際に試料が停止するまでに、試料が移動す
る距離を、Z軸圧電素子9の伸縮量以下におさえる。 本実施例においては、他の実施例に比べ粗動機構の位置決め精度が悪いため、
Z軸圧電素子の伸縮量は少なくとも数μmは必要である。10μm程度の圧電素
子と100nm程度の圧電素子とによりZ軸制御素子を形成し、それぞれにフィ
ードバック機構を付加するとよい。 〔発明の効果〕 本発明によれば、Z軸制御回路及び粗動機構制御回路を起動させるだけで、ト
ンネル電流が流れる距離まで自動的に探針と試料とが近づく。また、探針を試料
に衝突させる危険性もない。 粗動機構に、トンネル電流によるフィードバック機能を設けたことにより、1
回の移動量を大きくとることができる。このため、短い時間で試料を探針に近づ
けることができる。また尺取り虫型の粗動機構の場合には、固定時あるいけ固定
解除時のガタによる探針と試料との衝突の危険性も軽減される。
【図面の簡単な説明】 第1図および第3図乃至第5図は本発明の実施例を示すブロック図、第2図は
粗動機構の制御動作を示すタイミングである。 1…粗動機構制御回路、2…サーボ回路、3…圧電素子、4…固定機構、5…固定機
構、6…Z軸制御回路、7…表示機構、8…走査機構、9…Z軸圧電素子、10…探針
、11…試料、12…電流検出器、13…台、14…抵抗、15…スイッチ、16…永久磁石
、17…電磁コイル、18…試料台、19…モーター、20…差動ねじ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.先端を鋭利に尖がらせた探針と、該探針に対向して配置された試料の試料
    表面との間の物理情報を検出する手段と、該物理情報に基づき該探針と試料表面
    との距離を制御するサーボ手段と、該探針を試料表面に沿って2次元的に相対的
    に移動させる走査機構と、該探針または該試料の動きおよび該物理情報を該走査
    機構からの情報に対応して表示する表示手段とを有するプローブ顕微鏡において
    、該サーボ手段よりも広い移動範囲で探針と該試料表面との間隔をステップ的に
    調節する他の駆動手段と、該物理情報に応じて該他の駆動手段の動作を停止する
    信号を出力する手段とを備えるとともに、前記他の駆動手段の駆動レスポンスの
    速さは前記サーボ手段の速さよりも遅く設定され、かつ、前記他の駆動手段によ
    る1回あたりのステップ移動量は前記サーボ手段による最大移動量よりも小さく
    設定されていることを特徴とするプローブ顕微鏡。 2.前記サーボ手段は他の駆動手段が動作状態にあるとき動作しないように拘
    束されている請求項1記載のプローブ顕微鏡。 .前記探針と試料の試料表面との間の物理情報がトンネル電流である請求項
    または2記載のプローブ顕微鏡。

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