JPH08340682A - 電気機械変換素子を使用した移動テ−ブル - Google Patents

電気機械変換素子を使用した移動テ−ブル

Info

Publication number
JPH08340682A
JPH08340682A JP7164572A JP16457295A JPH08340682A JP H08340682 A JPH08340682 A JP H08340682A JP 7164572 A JP7164572 A JP 7164572A JP 16457295 A JP16457295 A JP 16457295A JP H08340682 A JPH08340682 A JP H08340682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conversion element
moving
electromechanical conversion
driving
piezoelectric element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7164572A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Okamoto
泰弘 岡本
Ryuichi Yoshida
龍一 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP7164572A priority Critical patent/JPH08340682A/ja
Priority to US08/657,307 priority patent/US5786654A/en
Priority to EP96109182A priority patent/EP0747977A1/en
Publication of JPH08340682A publication Critical patent/JPH08340682A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気機械変換素子を使用した移動テ−ブルを
提供する。 【構成】 フレ−ム41上にX軸方向アクチユエ−タ4
0とY軸方向アクチユエ−タ50を配置してXYテ−ブ
ルを構成する。アクチユエ−タ40(50も同じ)は駆
動軸41と圧電素子45、スライダブロツク42から構
成され、駆動軸41とスライダブロツク42とは摩擦結
合している。鋸歯状波駆動パルスを圧電素子45に印加
すると、駆動軸41は軸方向に異なる往復速度で変位
し、スライダブロツク42も矢印a方向へ移動し、テ−
ブルTをXY軸方向の任意の位置に移動させることがで
きる。X軸方向アクチユエ−タのみとしてXテ−ブルを
構成することもでき、また、XYテ−ブル上にZ軸方向
アクチユエ−タを配置し、XYZ3軸のテ−ブルを構成
することもできる。圧電素子に印加する緩やかな立上が
り電圧を調整することにより精度の高い位置決めが可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気機械変換素子を
使用した駆動機構を使用して精密部品、例えば光学部品
のアライメントや測定などに適した精度の高い移動を可
能とした移動テ−ブルに関する。
【0002】
【従来の技術】精密部品の製造や測定のために、対象と
する部品を載置するテ−ブルをX軸方向に移動させるX
テ−ブルや、XY軸平面で高精度で移動させるXYテ−
ブルが広く利用されている。この種の移動テ−ブルで
は、支持台上にテ−ブルをX方向、Y方向に案内する案
内部を設けると共に、精密に加工された送りねじを使用
したマイクロメ−タによりテ−ブルを案内に沿つてX方
向、Y方向に移動させる構成を採用したものが一般的で
ある。
【0003】そして、この種の移動テ−ブルにおいて、
マイクロメ−タを駆動するためにパルスモ−タ等を使用
し、位置の検出には精密送りねじの回転角をエンコ−ダ
で検出するオ−トマイクロ機構を使用した移動テ−ブル
も広く知られている。
【0004】さらに、テ−ブルの移動にリニアモ−タを
使用し、直接テ−ブルを移動させるのも知られている。
この場合、テ−ブルの位置の検出はリニアエンコ−ダに
よつている。
【0005】このほか、半導体製造装置においては、ウ
エハ−を圧電素子で駆動される支持部材で支持し、圧電
素子に適当な駆動パルスを供給して変位を与え、ウエハ
−を露光マスクに整合させる構成も提案されている(特
公昭57−38023号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したマ
イクロメ−タを使用した移動テ−ブルでは、テ−ブルの
移動に送りねじを利用するため、送りねじのバツクラツ
シュなどによる誤差の発生が不可避で、サブミクロン単
位の位置決めには適当でない。また、マイクロメ−タを
パルスモ−タで駆動するオ−トマイクロ機構では、パル
スモ−タと送りねじとの間に減速ギヤ機構を介在させる
ことになるが、この場合、減速ギヤ機構のバツクラツシ
ュなども加わり、移動精度が低下するなどの不都合があ
るばかりでなく、高速駆動に適した構成ではない。さら
に、パルスモ−タや減速ギヤ機構がテ−ブルの外側に大
きく突出するから、移動テ−ブルを小型に纏めることが
困難となる。
【0007】テ−ブルの移動にリニアモ−タを使用した
ものは、送りねじを利用するマイクロメ−タを使用した
ものに比較して装置を小型に纏めることが可能である
が、テ−ブルを停止状態に維持するときもコイルに電流
を流し、その電流のバランスを保つて停止状態を維持す
る必要があるから安定した停止状態の維持が困難である
ほか、テ−ブル付近に磁界が発生するから磁気を嫌う部
品の取扱いには適当でない。
【0008】さらに、上記したウエハ−を露光マスクに
整合させるための圧電素子を使用した移動機構では、ウ
エハ−と圧電素子で駆動される支持部材との結合に空気
圧を利用するなど装置が大型になり、装置を小型に纏め
ることが困難であるなどの不都合がある。
【0009】この発明は、上記した従来の移動テ−ブル
のかかえる課題を解決し、小型で高精度の移動及び停止
ができる移動テ−ブルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するもので、請求項1の発明は、電気機械変換素子を
使用した移動テ−ブルであつて、所定方向に伸びた案内
部を有する基台と、前記案内部に沿つて、基台に対して
前記所定方向にのみ移動可能な移動テ−ブルと、一端が
基台に固定された電気機械変換素子、該電気機械変換素
子の他端に固定されるとともに前記所定方向に移動可能
に基台に支持される駆動部材、及び、該駆動部材に摩擦
結合されるとともに前記移動テ−ブルと連結された移動
部材とを備え、前記電気機械変換素子の速度の異なる伸
縮方向の変位により駆動部材を介して移動部材を所定の
方向に移動させる駆動手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0011】そして、請求項1記載の発明には、さらに
前記電気機械変換素子に速度の異なる伸縮方向の変位を
発生させる駆動電流を供給する駆動電流供給手段と、前
記駆動電流供給手段を制御する制御手段とを備えるとよ
い。
【0012】請求項3の発明は、電気機械変換素子を使
用した駆動手段により基台上を交差する所定の2方向に
移動できる移動テ−ブルであつて、所定の第1の方向に
伸びた第1の案内部、及び第1の案内部に対して交差す
る所定の第2の方向に伸びた第2の案内部とを有する基
台と、基台の第1の案内部に沿つて移動する第1の支持
部材上に一端が固定された第1の電気機械変換素子とこ
れに固着結合された第1の駆動部材、及び該第1の駆動
部材に摩擦結合された移動部材とを備え、前記第1の電
気機械変換素子の速度の異なる伸縮方向の変位により第
1の駆動部材を介して移動部材を所定の第1の方向に移
動させる第1の駆動手段と、基台の第2の案内部に沿つ
て移動する第2の支持部材上に一端が固定された第2の
電気機械変換素子とこれに固着結合された第2の駆動部
材、及び該第2の駆動部材に摩擦結合された前記第1の
駆動手段と共通する移動部材とを備え、前記第2の駆動
部材の速度の異なる伸縮方向の変位により第2の駆動部
材を介して移動部材を所定の第2の方向に移動させる第
2の駆動手段と、前記移動部材に固定結合された移動テ
−ブルと、前記第1及び第2の電気機械変換素子に速度
の異なる伸縮方向の変位を発生させる駆動電流を供給す
る駆動電流供給手段と、前記駆動電流供給手段を制御す
る制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、電気機械変換素子を使
用した駆動手段により基台上を相互に交差する所定の3
方向に移動できる移動テ−ブルであつて、所定の第1の
方向に伸びた第1の案内部、及び第1の案内部に対して
交差する所定の第2の方向に伸びた第2の案内部とを有
する基台と、基台の第1の案内部に沿つて移動する第1
の支持部材上に一端が固定された第1の電気機械変換素
子とこれに固着結合された第1の駆動部材、及び該第1
の駆動部材に摩擦結合された第1の移動部材とを備え、
前記第1の電気機械変換素子の速度の異なる伸縮方向の
変位により第1の駆動部材を介して第1の移動部材を所
定の第1の方向に移動させる第1の駆動手段と、基台の
第2の案内部に沿つて移動する第2の支持部材上に一端
が固定された第2の電気機械変換素子とこれに固着結合
された第2の駆動部材、及び該第2の駆動部材に摩擦結
合された前記第1の駆動手段と共通する第1の移動部材
とを備え、前記第2の駆動部材の速度の異なる伸縮方向
の変位により第2の駆動部材を介して前記第1の移動部
材を所定の第2の方向に移動させる第2の駆動手段と、
前記第1の移動部材上に基台の第1及び第2の案内部に
対して交差する方向に一端が固定された第3の電気機械
変換素子とこれに固着結合された第3の駆動部材、及び
該第3の駆動部材に摩擦結合された第2の移動部材とか
らなり、前記第3の駆動部材の速度の異なる伸縮方向の
変位により前記2の移動部材を移動させる第3の駆動手
段と、前記第2の移動部材に固定結合された移動テ−ブ
ルと、前記第1乃至第3の電気機械変換素子に速度の異
なる伸縮方向の変位を発生させる駆動電流を供給する駆
動電流供給手段と、前記駆動電流供給手段を制御する制
御手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】そして、前記した電気機械変換素子を使用
した移動テ−ブルにおいて、さらに基台に対する移動テ
−ブルの位置を検出する位置検出手段を備え、位置検出
手段の検出結果に基づき駆動電流供給手段を制御するよ
うにしてもよい。そして、位置検出手段は電気機械変換
素子の伸縮量の1/2 未満の分解能を有するものとするの
がよい。
【0015】
【作用】駆動部材は電気機械変換素子に生ずる速度の異
なる伸縮方向の変位により電気機械変換素子と共に変位
するが、駆動部材と摩擦結合した移動部材はその摩擦結
合面に滑りを生じつつ追動して全体として所定方向に移
動し、移動部材に固定結合された移動テ−ブルを所定方
向に移動させる。送りねじや減速ギヤ機構を使用しない
ので、テ−ブルを高精度で移動させることができる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
まず、この発明の第1実施例を説明する。図1はこの発
明の第1実施例に使用するに適したインパクト型アクチ
ユエ−タ10の構成を示す斜視図で、後述する第2実施
例乃至第5実施例において駆動機構として使用するアク
チユエ−タもこれと同様の構成を備えている。
【0017】図1において、11はフレ−ム、13、1
4は支持ブロツクで、それぞれフレ−ム11の部材11
a、11bに取り付けられている。16は駆動軸で、支
持ブロツク13と一体の形成された軸受13aと支持ブ
ロツク14により軸方向に移動自在に支持されている。
15は圧電素子で、その一端は支持ブロツク13に接着
固定され、他の端は駆動軸16の一端に接着固定され、
圧電素子15の厚み方向の変位により駆動軸16は軸方
向(矢印a方向、及びこれと反対方向)に変位するよう
に構成されている。
【0018】12はスライダブロツクで、横方向に駆動
軸16が貫通している。スライダブロツク12の駆動軸
16が貫通している上部には開口部12aが形成され、
駆動軸16の上半分が露出している。また、この開口部
12aには駆動軸16の上半分に当接するパツド18が
嵌挿され、パツド18には、その上部に突起18aが設
けられており、パツド18の突起18aが板ばね19に
より押し下げられ、パツド18には駆動軸16に当接す
る下向きの付勢力Fが与えられている。図2は駆動軸1
6と、スライダブロツク12、パツド18との接触部分
の構成を示す断面図である。
【0019】なお、17はスライダブロツク12が駆動
軸16とともに軸方向に移動するとき、スライダブロツ
ク12の揺動を防ぎ、円滑に移動させるための案内軸、
20は板ばね19をスライダブロツク12に固定するね
じである。
【0020】以上の構成により、パツド18を含むスラ
イダブロツク12と駆動軸16とは板ばね19の付勢力
Fにより圧接され、摩擦結合している。
【0021】次に、その動作を説明する。まず、圧電素
子15に図3の(a)に示すような緩やかな立上り部分
と急速な立下り部分を持つ鋸歯状波駆動パルスを印加す
ると、駆動パルスの緩やかな立上り部分では、圧電素子
15が緩やかに厚み方向に伸び変位し、圧電素子15に
結合する駆動軸16も正方向に緩やかに変位する。この
とき、駆動軸16に摩擦結合したスライダブロツク12
は摩擦結合力により駆動軸16と共に正方向(矢印a方
向)に移動する。
【0022】次に、駆動パルスの急速な立下り部分で
は、圧電素子15が急速に厚み方向に縮み変位し、圧電
素子15に結合する駆動軸16も負方向に急速に変位す
る。このとき、駆動軸16に摩擦結合したスライダブロ
ツク12は慣性力により摩擦結合力に打ち勝つて実質的
にその位置に留まり、移動しない。圧電素子15に前記
駆動パルスを連続的に印加することにより、スライダブ
ロツク12を連続的に正方向(矢印a方向)に移動させ
ることができる。
【0023】なお、ここでいう実質的とは、正方向(矢
印a方向)と、これと反対方向のいずれにおいてもスラ
イダブロツク12と駆動軸16との間の摩擦結合面に滑
りを生じつつ追動し、駆動時間の差によつて全体として
矢印a方向に移動するものも含まれる。
【0024】スライダブロツクを先と反対方向(矢印a
と反対方向)に移動させるには、圧電素子15に印加す
る鋸歯状波駆動パルスの波形を変え、図3の(b)に示
すような急速な立上り部分と緩やかな立下り部分からな
る駆動パルスを印加すれば達成ができる。
【0025】スライダブロツク12に適宜のテ−ブルT
(図1参照)を固定することで、高精度でX方向に移動
するXテ−ブルを構成することができる。
【0026】ここで、スライダブロツク12と駆動軸1
6とは摩擦結合しており、駆動軸16が停止している状
態では、スライダブロツク12は摩擦力により駆動軸1
6に固定される。このため、スライダブロツク12には
テ−ブルTを停止位置に保持するための機構を設ける必
要がない。
【0027】図4乃至図6は、この発明の第2実施例の
XYテ−ブルの構成を示すもので、図4はその分解した
状態を示す斜視図、図5はスライダブロツク部分におけ
る駆動軸とパツドの配置を示す透視図、図6は組立た状
態を示す斜視図である。
【0028】図4において、41はフレ−ムで、各辺を
構成する部材41aと41b、部材41cと41dは正
確に平行に配置され、また各部材41a乃至41dは隣
接する部材と正確に直角に交差するように配置されてい
る。42はスライダブロツクで、その上には移動すべき
物品を載置するテ−ブルTがねじ等の適当な手段で固定
される。
【0029】X軸方向のアクチユエ−タ40は、それぞ
れフレ−ム41の部材41aと41bの上に摺動自在
に、且つ緩み無く嵌合した支持ブロツク43及び44、
圧電素子45、駆動軸46、スライダブロツク42、パ
ツド48、板ばね49から構成される。駆動軸46は支
持ブロツク43と一体の形成された軸受43aと支持ブ
ロツク44により軸方向に移動自在に支持されている。
また、圧電素子45の一端は支持ブロツク43に接着固
定され、他の端は駆動軸46の一端に接着固定され、圧
電素子45の厚み方向の変位により駆動軸46はX軸方
向に変位可能に構成されている。
【0030】また、Y軸方向のアクチユエ−タ50は、
それぞれフレ−ム41の部材41cと41dの上に摺動
自在に、且つ緩み無く嵌合した支持ブロツク53及び5
4、圧電素子55、駆動軸56、スライダブロツク4
2、パツド58、板ばね59から構成される。駆動軸5
6は支持ブロツク53と一体の形成された軸受53aと
支持ブロツク54により軸方向に移動自在に支持されて
いる。また、圧電素子55の一端は支持ブロツク53に
接着固定され、他の端は駆動軸56の一端に接着固定さ
れ、圧電素子55の厚み方向の変位により駆動軸56は
Y軸方向に変位可能に構成されている。
【0031】図5は、スライダブロツク42における駆
動軸46と駆動軸56との交差部分の構成を示す透視図
で、X軸方向の駆動軸46が上に、Y軸方向の駆動軸5
6が下に位置するように配置され、駆動軸46の上半分
にパツド48が当接して摩擦接触し、駆動軸56の上半
分にパツド58が当接して摩擦接触している。スライダ
ブロツク42と、駆動軸46、パツド48、及び板ばね
49から構成されるX軸方向アクチユエ−タ40の摩擦
接触部分、及びスライダブロツク42と、駆動軸56、
パツド58、板ばね59から構成されるY軸方向アクチ
ユエ−タ50の摩擦接触部分の構成と機能は、図1、図
2で説明したアクチユエ−タと同一の構成と機能を備え
ているから、ここでは詳細な説明は省く。
【0032】なお、図4乃至図6に示すXYテ−ブルで
は、X軸方向の駆動軸46とY軸方向の駆動軸56がス
ライダブロツク42を貫通しており、スライダブロツク
42が移動するとき揺動するおそれがないので、図1に
示す第1実施例の案内軸17に相当する構成は設けてい
ない。
【0033】図7乃至図9は、この発明の第3実施例の
XYテ−ブルの構成を示すもので、図4乃至図6により
説明した第2実施例のXYテ−ブルにおいて、テ−ブル
T、即ちスライダブロツク42のX軸方向、Y軸方向の
位置を検出する位置検出器を備えたものである。
【0034】XYテ−ブルの構成のうち、図4乃至図6
に示した第2実施例の構成と同一部分には同一符号を付
して説明を省略することにし、ここでは位置検出器に関
する部分についてのみ説明する。
【0035】位置検出器は、一定の間隔λでNSの磁極
を着磁した着磁ロツドと、着磁ロツドに接近して配置さ
れ着磁ロツドの磁気を検出するMRセンサ(磁気抵抗素
子)から構成される公知の位置検出器が使用される。位
置検出器の分解能は着磁ロツドのNSの磁極間隔λで決
まり、スライダブロツクの位置を1/4 λの精度で検出す
ることができる。
【0036】図7及び図9において、71は駆動軸46
に平行して支持ブロツク43及び44との間に配置さ
れ、支持ブロツク43及び44に固定された着磁ロツ
ド、72はスライダブロツク42に設けられたMRセン
サで、着磁ロツド71に接近して配置され、着磁ロツド
71の磁気を検出することによりスライダブロツク42
のX軸方向の位置を決定するもので、着磁ロツド71と
MRセンサ72でX軸方向位置検出器73を構成する。
また、75は駆動軸56に平行して支持ブロツク53及
び54との間に配置され、支持ブロツク53及び54に
固定された着磁ロツド、76はスライダブロツク42に
設けられたMRセンサで、着磁ロツド75に接近して配
置され、着磁ロツド75の磁気を検出することによりス
ライダブロツク42のY軸方向の位置を決定するもの
で、着磁ロツド75とMRセンサ76でY軸方向位置検
出器77を構成する。
【0037】図8は、スライダブロツク42における駆
動軸46、着磁ロツド71、駆動軸56、着磁ロツド7
5の交差部分の構成を示す透視図で、X軸方向の駆動軸
46及び着磁ロツド71が上に、Y軸方向の駆動軸56
及び着磁ロツド75が下に位置するように構成されてい
る。駆動軸46、パツド48、及び板ばね49から構成
されるX軸方向アクチユエ−タの摩擦接触部分、駆動軸
56、パツド58、板ばね59から構成されるY軸方向
アクチユエ−タの摩擦接触部分の構成と機能は図1、図
2で説明したアクチユエ−タと同一の構成と機能を備え
ているから、ここでは詳細な説明は省く。
【0038】X軸方向のアクチユエ−タ40が作動し、
Y軸方向のアクチユエ−タ50が作動しない場合は、フ
レ−ム41に嵌合したX軸方向のアクチユエ−タ40の
支持ブロツク43及び44はその位置に留まるが、Y軸
方向のアクチユエ−タ50の支持ブロツク53及び54
はそれぞれフレ−ム41の部材41cと41dの上をX
軸方向に摺動し、スライダブロツク42のX軸方向の移
動を妨げない。
【0039】Y軸方向のアクチユエ−タ50が作動し、
X軸方向のアクチユエ−タ40が作動しない場合は、フ
レ−ム41に嵌合したY軸方向のアクチユエ−タ50の
支持ブロツク53及び54はその位置に留まるが、X軸
方向のアクチユエ−タ40の支持ブロツク43及び44
はそれぞれフレ−ム41の部材41aと41bの上をY
軸方向に摺動し、スライダブロツク42のY軸方向の移
動を妨げない。
【0040】X軸方向のアクチユエ−タ40及びY軸方
向のアクチユエ−タ50が同時に作動するときは、X軸
方向のアクチユエ−タ40の支持ブロツク43及び44
はフレ−ム41の部材41aと41b上をY軸方向に、
Y軸方向のアクチユエ−タ50の支持ブロツク53及び
54はフレ−ム41の部材41cと41dの上をX軸方
向に摺動し、スライダブロツク42はXY平面上を自由
に移動することができる。
【0041】また、アクチユエ−タ40及び50の駆
動、或いはテ−ブルTに対する外部からの力によつてス
ライダブロツク42が移動する場合、支持ブロツク43
及び44、支持ブロツク53及び54は、作動する駆動
軸46、56の移動方向と直交する方向に自由に摺動す
ることができる。このため、駆動軸と圧電素子、及び圧
電素子と支持ブロツクの接合部には駆動軸の移動方向の
みの力が作用し、接合部を引き剥がすような剪断力など
が作用することはない。
【0042】図10はXYテ−ブルの圧電素子を駆動す
る駆動回路のブロツク図である。駆動回路80は圧電素
子45(55)を、電流の大きさの異なる2種類の電流
1と電流2(電流1>電流2)で充電、放電して駆動す
るもので、電流の大きさの異なる2種類の電流で駆動す
ることにより、圧電素子45(55)は異なる速度で伸
縮する。
【0043】駆動回路80は、制御回路81、スライダ
ブロツク42をX軸方向、Y軸方向移動させるときの目
標位置を入力する入力装置82、電流1充電回路83、
電流1放電回路84、電流2充電回路85、電流2放電
回路86、及びスライダブロツク42のX軸、Y軸方向
の現在位置を検出する位置検出器73、77から構成さ
れる。図11に電流1充電回路83、電流1放電回路8
4、電流2充電回路85、電流2放電回路86の回路の
一例を示す。
【0044】電流1充電回路83は大電流で急速に圧電
素子45(55)を充電するもので、電流1充電回路8
3が作動すると、圧電素子45(55)は急速に伸び変
位を生ずる。電流1放電回路84は大電流で急速に圧電
素子45(55)を放電するもので、電流1放電回路8
4が作動すると、圧電素子45(55)は急速に縮み変
位を生ずる。
【0045】また、電流2充電回路85は電流1充電回
路83よりも少ない電流の定電流充電回路で、圧電素子
45(55)を緩やかに充電するものであるから、電流
2充電回路85が作動すると圧電素子45(55)は緩
やかに伸び変位を生ずる。電流2放電回路86は電流1
放電回路84よりも少ない電流の定電流放電回路で、圧
電素子45(55)を緩やかに放電するものであるか
ら、電流2放電回路86が作動すると圧電素子45(5
5)は緩やかに縮み変位を生ずる。電流2充電回路85
を定電流充電回路、電流2放電回路86を定電流放電回
路としたのは、駆動原理から明らかなように、圧電素子
45(55)を緩やかに伸び変位或いは縮み変位させる
とき、可能な限り等速度で変位させたほうが移動部材を
速く移動させることができるからである。
【0046】上記した駆動回路80によるXYテ−ブル
の駆動動作を図7、図9、図10及び図11を参照しつ
つ説明する。なお、X軸方向のアクチユエ−タ40とY
軸方向のアクチユエ−タ50の動作は同じであるので、
ここではX軸方向のアクチユエ−タ40の動作について
説明し、Y軸方向のアクチユエ−タ50の動作について
は説明を省略する。
【0047】まず、テ−ブル、即ちスライダブロツク4
2をX軸の矢印a方向(図9参照)へ所定位置に移動さ
せる動作の場合を説明する。移動動作は、最初に粗送り
を行い、目標位置に近付いた後に微小送りを行つて所定
位置に設定する。
【0048】スライダブロツク42のX軸の矢印a方向
の粗送りは、圧電素子45に矢印a方向の緩やかな伸び
変位と、矢印aと反対方向の急速な縮み変位とを与える
ことで実施できるから、電流2充電回路85と電流1放
電回路84を選択して作動させ、圧電素子45に、図1
2の(a)に示す緩やかな立上りとその後の急速な立下
り波形の駆動パルスを印加する。これにより圧電素子4
5は矢印a方向の緩やかな伸び変位と矢印aと反対方向
の急速な縮み変位を生じ、駆動軸46を介してスライダ
ブロツク42を矢印a方向へ移動させることができる。
【0049】次に、図12の(b)を参照して微小送り
について説明する。駆動パルスを連続して印加して、ス
ライダブロツク42の矢印a方向の移動を継続するが、
X軸方向位置検出器73(着磁ロツド71とMRセンサ
72から構成)により検出されたスライダブロツク42
の現在位置(粗送り停止位置)pと目標位置mとの差d
1 が1個の駆動パルスによりスライダブロツク42が移
動する平均的な距離y以下(d1 <y)になつたとき、
微小送りに切換える。
【0050】ここで、平均的な距離yとは、1個の駆動
パルスによりスライダブロツクが移動する距離にはバラ
ツキがあるためで、予め複数個の駆動パルスによる移動
距離の平均値を求めて平均的な距離yを定めておくとよ
い。
【0051】微小送りでは、まず、圧電素子45に緩や
かに立上る電圧を印加し、目標位置mの手前で目標位置
に最も接近した位置にある位置検出器73のスケ−ル目
盛り位置sまでスライダブロツク42を移動させる。次
に、現在位置(スケ−ル目盛り位置)sと目標位置との
差d2 に相当する厚み方向の変位を生ずる緩やかに立上
る電圧Δv(図12の(a)参照)を圧電素子45に印
加する。
【0052】この微小送り操作では、圧電素子45に緩
やかに立上る電圧を印加するから、駆動軸とスライダブ
ロツクとの間に滑りが生じることはなく、スライダブロ
ツク42を正確に目標位置mに設定することができる。
なお、微小送り操作において圧電素子45に印加する電
圧Δvは、予め圧電素子に印加する電圧と生じる変位と
の関係を調べてそのパラメ−タを制御回路81に記憶さ
せておくことで、現在位置(スケ−ル目盛り位置)sと
目標位置との差d2 に相当する電圧Δvを容易に決定す
ることができる。
【0053】スライダブロツク42をX軸の矢印aと反
対方向(図9参照)へ所定位置に移動させる場合は、圧
電素子45に矢印a方向の急速な縮み変位と、矢印aと
反対方向の緩やかな伸び変位とを与えることで実施でき
るから、電流1充電回路83と電流2放電回路86を選
択して作動させ、圧電素子45を急速に充電した後、緩
やかに放電させる。これにより、圧電素子45には矢印
a方向のの急速な伸び変位と、矢印aと反対方向の緩や
かな縮み変位を生じ、駆動軸46を介してスライダブロ
ツク42を矢印a反対方向へ移動させることができる。
【0054】この場合も、移動動作は、まず最初に荒送
りを行い、目標位置に近付いた後は微小送りを行い、所
定位置に設定する。
【0055】以上説明した移動動作では、図12の
(b)に示すように、スライダブロツクを目標位置に移
動させるに際し、最初に粗送りを行い、目標位置の手前
で微小送りに切換え、目標位置の手前から接近するよう
に移動させている。
【0056】これは、スライダブロツクを高精度で目標
位置に移動させるために必要なことである。即ち、図1
3に示すように、圧電素子には供給される電圧の変化と
変位との間にヒステリシス特性があるため、図14に示
すように、最初に粗送りを行い、目標位置の手前で微小
送りに切換え、目標位置を越えた後に最も近い位置にあ
る位置検出器のスケ−ル目盛り位置sまでスライダブロ
ツクを移動させ、次に、圧電素子に供給する電圧波形を
減少方向に切換えて逆方向から目標位置mに接近するよ
うに移動させたときは、圧電素子のヒステリシス特性の
ために圧電素子に生じる変位の大きさが定まらず、スラ
イダブロツクを正確に目標位置に移動させることができ
ないからである。
【0057】また、目標位置を越えた後、圧電素子に供
給する電圧波形を切換えて逆方向から目標位置に接近す
るように移動させるには、駆動回路の制御も複雑となる
ばかりでなく位置決めに多くの時間を必要とし、望まし
い方法ではない。
【0058】以上説明したスライダブロツクの位置決め
では、位置検出器のスケ−ルの分解能は、1個の駆動パ
ルスにより生じる圧電素子の伸縮量の1/2 未満であるこ
とが必要である。
【0059】図15はこの発明の第4実施例を示すもの
で、X、Y、Zの3軸に移動可能なテ−ブルである。こ
のテ−ブルは、図7乃至図9に示した第3実施例のXY
テ−ブルのスライダブロツク42の上にZ軸方向のアク
チユエ−タ90を設置したものである。
【0060】XYテ−ブル部分は図7乃至図9に示した
第3実施例のXYテ−ブルと同一構成であるから、同一
部分には同一符号を付して詳細な説明は省略し、Z軸方
向のアクチユエ−タ90について簡単に構成を説明す
る。
【0061】Z軸方向のアクチユエ−タ90は、円筒形
のユニツトに構成されているが、その基本的構成は図1
に示した第1実施例のアクチユエ−タと同様である。外
筒91は取付け部93、中間軸受け部93a、端部軸受
け部94から構成され、取付け部93の端部はXYテ−
ブルのスライダブロツク42上に接着など適当な手段で
固定される。
【0062】取付け部93と中間軸受け部93aとの間
には圧電素子95が配置され、圧電素子95の一端は取
付け部93の内面側に接着固定される。駆動軸96は中
間軸受け部93aと端部軸受け部94との間に軸方向に
移動可能に支持され、その一端は圧電素子95に接着固
定され、圧電素子95の厚み方向の変位により軸方向に
変位するように構成されている。
【0063】スライダブロツク92には駆動軸96が貫
通し、スライダブロツク92と駆動軸96とは板ばね9
9で付勢されたパツド98により押圧され、適当な摩擦
力で摩擦結合している。スライダブロツク92には取り
付け部92aが形成されており、適宜の形状のテ−ブル
Tが取り付けられる。Z軸方向のアクチユエ−タ90の
動作は、先に説明したアクチユエ−タ40、50と異な
る点はないので説明は省略する。この構成によりテ−ブ
ルTはX、Y、Zの3軸に移動可能である。
【0064】図16はこの発明の第5実施例を示すもの
で、XYテ−ブルとその上方にXYテ−ブルから離れて
Z軸方向のアクチユエ−タを配置した移動テ−ブルであ
る。Z軸方向のアクチユエ−タ90の円筒形の外筒は、
図示しない適宜の手段によりXYテ−ブルの基台に対し
て固定配置されている。
【0065】その構成のうち、XYテ−ブルは図7乃至
図9に示した第3実施例のXYテ−ブルと同一であるか
ら、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略す
る。また、Z軸方向のアクチユエ−タも図15に示す第
4実施例のZ軸方向のアクチユエ−タ90と上下を反転
して配置されているが、その構成は同一構成であるか
ら、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0066】図15に示す第5実施例は、走査型トンネ
ル電子顕微鏡の試料台として使用し、試料表面の形状を
観察する例を示している。即ち、Z軸方向のアクチユエ
−タ90のスライダブロツク92に取り付けられたテ−
ブルTには、先の鋭く尖つたプロ−ブPが取り付けら
れ、XYテ−ブル上の試料Sに対向させる。Z軸方向の
アクチユエ−タ90を作動させてプロ−ブPを試料に接
近させ、プロ−ブPにトンネル電流が流れるように位置
決めする。
【0067】プロ−ブPを試料に接近させる場合、大体
の位置までは先に第3実施例で説明したように圧電素子
に連続的に駆動パルスを供給して粗送りし、その後圧電
素子に緩やかな立上がり電圧を供給する微小送りを行
う。
【0068】次にXYテ−ブルを移動させて試料Sの表
面をXY方向に走査しながらZ軸方向のアクチユエ−タ
90を作動させ、プロ−ブPに流れる電流が一定になる
ようにZ軸方向のアクチユエ−タ90を作動させると、
プロ−ブPに流れる電流が一定になるように調整した圧
電素子の印加電圧はプロ−ブPと試料表面の間隔を表す
から、Z軸方向のアクチユエ−タ90の圧電素子の印加
電圧から試料表面の凹凸の状態を観察することができ
る。この時の試料表面の高さの分解能は0.1nm以下
で、プロ−ブPの先端を十分に尖らせると固体表面の原
子配列も観察可能である。
【0069】図17乃至図20はこの発明の第6実施例
を示すもので、一方向、即ちX軸方向にのみ移動する移
動テ−ブルである。図17は、上側にある移動可能なテ
−ブルTの平面図であり、図18はテ−ブルTを外した
状態を示す平面図である。また、図19は図17のA−
A線に沿つた断面図、図20は図17のB−B線に沿つ
た断面図である。
【0070】図17乃至図20を参照して構成を説明す
る。基台101には支持ブロツク103、104が設け
られ、支持ブロツク103には圧電素子105の一端が
接着固定され、圧電素子105の他端には駆動軸106
が接着固定されている。駆動軸106は支持ブロツク1
03aと支持ブロツク104との間に軸方向移動可能に
支持されている。また、駆動軸106にはスライダブロ
ツク102が摩擦結合している。その摩擦結合部分の構
成は、図2に示す構成と同様で、駆動軸106の下半分
がスライダブロツク102に接触し、板ばね109で付
勢されたパツド108が駆動軸106の上半分に圧接し
ている。
【0071】また、115は着磁ロツド、116はMR
センサで、第3実施例に示したものと同じであるから説
明を省略する。また、110はスライダブロツク102
にテ−ブルTを固定する小ねじである。
【0072】基台101にはテ−ブルTを案内するガイ
ド101a、101bが駆動軸106に平行に設けられ
ており、また、テ−ブルTには基台101のガイド10
1a、101bに摺動接触するガイド101c、101
dが設けられており、基台101のガイド101a、1
01bとテ−ブルTのガイド101c、101dとは緩
み無く接触し、基台101に対しテ−ブルTが摺動しつ
つ直線移動するように構成されている。この基台101
とテ−ブルTとの直線移動を案内するガイドは図示の構
成のものに限られず、公知のものを使用することができ
る。
【0073】スライダブロツク102にはテ−ブルTを
固着するねじ穴102aが設けられており、一方、テ−
ブルTにはねじ穴102aに対応する位置に、移動方向
に直交する方向に長く伸びた細長い穴112aが設けら
れており、スライダブロツク102とテ−ブルTを小ね
じ110で固定するとき、テ−ブルTの移動方向と直交
する方向にテ−ブルTを移動調整することができる。
【0074】これにより、ガイド101a、101bと
ガイド101c、101dにより案内されるテ−ブルT
の移動方向と、駆動軸106により駆動されるテ−ブル
Tの移動方向との平行度に僅かなずれが生じても、テ−
ブルTは移動方向に直交する方向に長く伸びた細長い穴
により移動方向と直交方向に移動可能であるから、ガイ
ド101a、101bとガイド101c、101dによ
り案内されるテ−ブルTの移動を阻害せず、円滑な移動
が可能となる。
【0075】圧電素子に駆動パルスを印加してテ−ブル
Tを移動させる動作については、既に説明した実施例と
変わらないので説明を省略する。
【0076】以上説明した実施例では、いずれの実施例
も基台側、即ち支持ブロツク側に圧電素子と駆動軸を設
け、テ−ブル側に移動部材、即ちスライダブロツクを設
けている。しかし、この発明はこれに限られず、移動テ
−ブル側に圧電素子と駆動軸を設け、基台側、支持ブロ
ツク側に移動部材、即ちスライダブロツクを設けてもよ
く、この構成によつても基台に対してテ−ブルを移動さ
せることができる。
【0077】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明によれ
ば、駆動機構として電気機械変換素子を使用したアクチ
ユエ−タを使用して移動テ−ブルを構成し、送りねじ機
構や減速ギヤ機構を使用しないから、これらの機構に伴
うバツクラツシユなどの誤差発生原因を排除でき、移動
テ−ブルを高精度で移動させることができる。そして、
単一の駆動源で粗送りとナノメ−トル(nm)単位の微
小送りの両方を行うことができるから、構成を複雑にす
ることなしに精度の高い移動テ−ブルを構成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例におけるインパクト型ア
クチユエ−タの構成を示す斜視図。
【図2】図1に示すインパクト型アクチユエ−タの摩擦
接触部分の拡大断面図。
【図3】圧電素子に印加する駆動パルスの波形を説明す
る図。
【図4】XY軸方向に移動可能な第2実施例のXYテ−
ブルの構成を示す分解状態の斜視図。
【図5】図4に示すXYテ−ブルのスライダブロツク部
分の透視図。
【図6】図4に示すXYテ−ブルの組立状態を示す斜視
図。
【図7】XYテ−ブルにテ−ブル位置検出装置を付加し
た第3実施例の構成を示す分解状態の斜視図。
【図8】図7に示すXYテ−ブルのスライダブロツク部
分の透視図。
【図9】図7に示すXYテ−ブルの組立状態を示す斜視
図。
【図10】XYテ−ブルの圧電素子を駆動する駆動回路
のブロツク図。
【図11】図10に示す駆動回路における電流1充電回
路、電流1放電回路、電流2充電回路、電流2放電回路
の回路の一例を示す回路図。
【図12】圧電素子に印加する駆動パルスの波形と、駆
動パルス電圧とXYテ−ブルの移動状態を説明する図。
【図13】圧電素子のヒステリシス特性を説明する図。
【図14】圧電素子に印加する電圧とXYテ−ブルの移
動状態を説明する図。
【図15】XYZの3軸方向に移動可能な第4実施例の
テ−ブルの外観を示す斜視図。
【図16】XYテ−ブル上にZ軸方向にプロ−ブを移動
するアクチユエ−タを配置した第5実施例の走査型トン
ネル電子顕微鏡の試料台を示す斜視図。
【図17】X軸方向に移動可能な第6実施例のテ−ブル
の外観を示す平面図。
【図18】図17に示す第6実施例のテ−ブルTを外し
た状態を示す平面図。
【図19】図17のA−A線に沿つた断面図。
【図20】図17のB−B線に沿つた断面図。
【符号の説明】
10 アクチユエ−タ 40 X軸方向アクチユエ−タ 50 Y軸方向アクチユエ−タ 90 Z軸方向アクチユエ−タ 11、41 フレ−ム 12、42、92、102 スライダブロツク(移動部
材) 15、45、55、95、105 圧電素子(電気機械
変換素子) 16、46、56、96、106 駆動軸(駆動部材) 18、48、58、98、108 パツド 71、75、115 着磁ロツド 72、76、116 MRセンサ 73、77 位置検出器 80 駆動回路 T テ−ブル P プロ−ブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機械変換素子を使用した移動テ−ブ
    ルであつて、 所定方向に伸びた案内部を有する基台と、 前記案内部に沿つて、基台に対して前記所定方向にのみ
    移動可能な移動テ−ブルと、 一端が基台に固定された電気機械変換素子、該電気機械
    変換素子の他端に固定されるとともに前記所定方向に移
    動可能に基台に支持される駆動部材、及び、該駆動部材
    に摩擦結合されるとともに前記移動テ−ブルと連結され
    た移動部材とを備え、前記電気機械変換素子の速度の異
    なる伸縮方向の変位により前記駆動部材を介して移動部
    材を所定の方向に移動させる駆動手段とを備えたことを
    特徴とする電気機械変換素子を使用した移動テ−ブル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気機械変換素子を使用
    した移動テ−ブルにおいて、さらに前記電気機械変換素
    子に速度の異なる伸縮方向の変位を発生させる駆動電流
    を供給する駆動電流供給手段と前記駆動電流供給手段を
    制御する制御手段とを備えたことを特徴とする電気機械
    変換素子を使用した移動テ−ブル。
  3. 【請求項3】 電気機械変換素子を使用した駆動手段に
    より基台上を交差する所定の2方向に移動できる移動テ
    −ブルであつて、 所定の第1の方向に伸びた第1の案内部、及び第1の案
    内部に対して交差する所定の第2の方向に伸びた第2の
    案内部とを有する基台と、 基台の第1の案内部に沿つて移動する第1の支持部材上
    に一端が固定された第1の電気機械変換素子とこれに固
    着結合された第1の駆動部材、及び該第1の駆動部材に
    摩擦結合された移動部材とを備え、前記第1の電気機械
    変換素子の速度の異なる伸縮方向の変位により第1の駆
    動部材を介して移動部材を所定の第1の方向に移動させ
    る第1の駆動手段と、 基台の第2の案内部に沿つて移動する第2の支持部材上
    に一端が固定された第2の電気機械変換素子とこれに固
    着結合された第2の駆動部材、及び該第2の駆動部材に
    摩擦結合された前記第1の駆動手段と共通する移動部材
    とを備え、前記第2の駆動部材の速度の異なる伸縮方向
    の変位により第2の駆動部材を介して移動部材を所定の
    第2の方向に移動させる第2の駆動手段と、 前記移動部材に固定結合された移動テ−ブルと、 前記第1及び第2の電気機械変換素子に速度の異なる伸
    縮方向の変位を発生させる駆動電流を供給する駆動電流
    供給手段と、 前記駆動電流供給手段を制御する制御手段とを備えたこ
    とを特徴とする電気機械変換素子を使用した移動テ−ブ
    ル。
  4. 【請求項4】 電気機械変換素子を使用した駆動手段に
    より基台上を相互に交差する所定の3方向に移動できる
    移動テ−ブルであつて、 所定の第1の方向に伸びた第1の案内部、及び第1の案
    内部に対して交差する所定の第2の方向に伸びた第2の
    案内部とを有する基台と、 基台の第1の案内部に沿つて移動する第1の支持部材上
    に一端が固定された第1の電気機械変換素子とこれに固
    着結合された第1の駆動部材、及び該第1の駆動部材に
    摩擦結合された第1の移動部材とを備え、前記第1の電
    気機械変換素子の速度の異なる伸縮方向の変位により第
    1の駆動部材を介して第1の移動部材を所定の第1の方
    向に移動させる第1の駆動手段と、 基台の第2の案内部に沿つて移動する第2の支持部材上
    に一端が固定された第2の電気機械変換素子とこれに固
    着結合された第2の駆動部材、及び該第2の駆動部材に
    摩擦結合された前記第1の駆動手段と共通する第1の移
    動部材とを備え、前記第2の駆動部材の速度の異なる伸
    縮方向の変位により第2の駆動部材を介して前記第1の
    移動部材を所定の第2の方向に移動させる第2の駆動手
    段と、 前記第1の移動部材上に基台の第1及び第2の案内部に
    対して交差する方向に一端が固定された第3の電気機械
    変換素子とこれに固着結合された第3の駆動部材、及び
    該第3の駆動部材に摩擦結合された第2の移動部材とか
    らなり、前記第3の駆動部材の速度の異なる伸縮方向の
    変位により前記2の移動部材を移動させる第3の駆動手
    段と、 前記第2の移動部材に固定結合された移動テ−ブルと、 前記第1乃至第3の電気機械変換素子に速度の異なる伸
    縮方向の変位を発生させる駆動電流を供給する駆動電流
    供給手段と、 前記駆動電流供給手段を制御する制御手段とを備えたこ
    とを特徴とする電気機械変換素子を使用した移動テ−ブ
    ル。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至請求項4のいずれかに記載
    の電気機械変換素子を使用した移動テ−ブルにおいて、
    さらに基台に対する移動テ−ブルの位置を検出する位置
    検出手段を備え、前記制御手段は位置検出手段の検出結
    果に基づき駆動電流供給手段を制御することを特徴とす
    る電気機械変換素子を使用した移動テ−ブル。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電気機械変換素子を使用
    した移動テ−ブルにおいて、前記位置検出手段は電気機
    械変換素子の伸縮量の1/2 未満の分解能を有するもので
    あることを特徴とする電気機械変換素子を使用した移動
    テ−ブル。
JP7164572A 1995-06-08 1995-06-08 電気機械変換素子を使用した移動テ−ブル Pending JPH08340682A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7164572A JPH08340682A (ja) 1995-06-08 1995-06-08 電気機械変換素子を使用した移動テ−ブル
US08/657,307 US5786654A (en) 1995-06-08 1996-06-03 Movable stage utilizing electromechanical transducer
EP96109182A EP0747977A1 (en) 1995-06-08 1996-06-07 Movable stage utilizing electromechanical transducer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7164572A JPH08340682A (ja) 1995-06-08 1995-06-08 電気機械変換素子を使用した移動テ−ブル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08340682A true JPH08340682A (ja) 1996-12-24

Family

ID=15795726

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7164572A Pending JPH08340682A (ja) 1995-06-08 1995-06-08 電気機械変換素子を使用した移動テ−ブル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08340682A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8120231B2 (en) 2008-06-05 2012-02-21 Olympus Corporation Inertial drive actuator
JP2012044832A (ja) * 2010-08-23 2012-03-01 Canon Inc 振動波駆動装置及び画像振れ補正装置
US8253306B2 (en) 2008-06-05 2012-08-28 Olympus Corporation Inertial drive actuator configured to provide arbitrary motion in an X-Y plane
JP2016178865A (ja) * 2016-06-15 2016-10-06 キヤノン株式会社 振動波駆動装置及び画像振れ補正装置
JP2019003038A (ja) * 2017-06-15 2019-01-10 キヤノン株式会社 リニア駆動機構、撮像装置、レンズ鏡筒及びステージ移動装置
CN110518827A (zh) * 2019-09-30 2019-11-29 长春工业大学 大负载高精度压电粘滑直线定位平台及摩擦调控驱动方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8120231B2 (en) 2008-06-05 2012-02-21 Olympus Corporation Inertial drive actuator
US8253306B2 (en) 2008-06-05 2012-08-28 Olympus Corporation Inertial drive actuator configured to provide arbitrary motion in an X-Y plane
JP2012044832A (ja) * 2010-08-23 2012-03-01 Canon Inc 振動波駆動装置及び画像振れ補正装置
US9172313B2 (en) 2010-08-23 2015-10-27 Canon Kabushiki Kaisha Oscillatory wave drive unit and image stabilization device
JP2016178865A (ja) * 2016-06-15 2016-10-06 キヤノン株式会社 振動波駆動装置及び画像振れ補正装置
JP2019003038A (ja) * 2017-06-15 2019-01-10 キヤノン株式会社 リニア駆動機構、撮像装置、レンズ鏡筒及びステージ移動装置
CN110518827A (zh) * 2019-09-30 2019-11-29 长春工业大学 大负载高精度压电粘滑直线定位平台及摩擦调控驱动方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5786654A (en) Movable stage utilizing electromechanical transducer
US4987303A (en) Micro-displacement detector device, piezo-actuator provided with the micro-displacement detector device and scanning probe microscope provided with the piezo-actuator
JPH09247968A (ja) 電気機械変換素子を使用した駆動装置
US20100180356A1 (en) Nanoindenter
CN1716456A (zh) 纳米级定位精度一维位移工作台
JPH11289780A (ja) 電気機械変換素子を用いた駆動装置
JPH08340682A (ja) 電気機械変換素子を使用した移動テ−ブル
Bergander et al. Micropositioners for microscopy applications based on the stick-slip effect
JP2003028974A (ja) ステージ装置
JPS5830129A (ja) 精密平面移動装置
Zhang et al. Dual tunneling-unit scanning tunneling microscope for length measurement based on crystalline lattice
JP4680415B2 (ja) 微細触針の破損防止機構
JPH09205788A (ja) 電気機械変換素子を使用した移動ステ−ジ
JP2000205809A (ja) 電気機械変換素子を使用したアクチエ―タにおける移動部材の位置検出機構及び位置検出方法
JP2642818B2 (ja) 位置測定装置
JPH09215353A (ja) 電気機械変換素子を使用した駆動機構
JP2000208825A (ja) 電気機械変換素子を使用したアクチエ―タ
Jywe et al. Development of a middle-range six-degrees-of-freedom system
JP2007051961A (ja) 内径測定装置
JP2560063B2 (ja) スケール精度測定装置
JPH06288760A (ja) 微動ステージ装置
JPH0635152Y2 (ja) リニアモータの試験装置
JP2001141442A (ja) 微細形状測定プローブの破損防止機構およびその制御方法
JP2714219B2 (ja) 位置決め装置
JPH0625665B2 (ja) 測定機の送り装置