JP2633159B2 - 溶融金属処理用浸漬管 - Google Patents
溶融金属処理用浸漬管Info
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- JP2633159B2 JP2633159B2 JP4328591A JP32859192A JP2633159B2 JP 2633159 B2 JP2633159 B2 JP 2633159B2 JP 4328591 A JP4328591 A JP 4328591A JP 32859192 A JP32859192 A JP 32859192A JP 2633159 B2 JP2633159 B2 JP 2633159B2
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- Japan
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- refractory
- outer peripheral
- molten metal
- dip tube
- metal
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、耐用性に優れた溶融金
属処理用の浸漬管に関するものである。
属処理用の浸漬管に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ＲＨ式真空脱ガス装置、ＤＨ式真空脱ガ
ス装置，ＣＡＳ装置、溶銑予備処理用フリーボードなど
の溶融金属処理装置に装着される浸漬管は、外周が溶融
金属に浸漬し、内周は溶融金属流が流通するという過酷
な使用条件のために損耗が著しい。そこで浸漬管は、残
存寸法が少なくなるとフランジ部から取外し、別に準備
した浸漬管と交換している。従来の浸漬管の一般的な構
造は、例えば特開昭５７−１１０６３０号公報や特開昭
５９−９６２１１号公報に見られるように、金属製円筒
に対して内周と外周にそれぞれ耐火物が設けられてい
る。
ス装置，ＣＡＳ装置、溶銑予備処理用フリーボードなど
の溶融金属処理装置に装着される浸漬管は、外周が溶融
金属に浸漬し、内周は溶融金属流が流通するという過酷
な使用条件のために損耗が著しい。そこで浸漬管は、残
存寸法が少なくなるとフランジ部から取外し、別に準備
した浸漬管と交換している。従来の浸漬管の一般的な構
造は、例えば特開昭５７−１１０６３０号公報や特開昭
５９−９６２１１号公報に見られるように、金属製円筒
に対して内周と外周にそれぞれ耐火物が設けられてい
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】浸漬管は、使用時の高
熱による熱膨張で外周耐火物が外方向へ開き勝手にな
り、金属製円筒と外周耐火物の間に隙間が生じる。そし
て、加熱・冷却の繰り返しによる連続使用により、この
隙間部分が徐々に拡大して地金が侵入し、金属製円筒の
溶損を招く。金属製円筒は耐火物の支持金具の役割を持
っており、これが溶損されると下端部の耐火物が脱落す
るなど、浸漬管の耐用性低下の原因となる。本発明は、
溶融金属処理用の浸漬管における上記従来の問題を解決
することを目的とする。
熱による熱膨張で外周耐火物が外方向へ開き勝手にな
り、金属製円筒と外周耐火物の間に隙間が生じる。そし
て、加熱・冷却の繰り返しによる連続使用により、この
隙間部分が徐々に拡大して地金が侵入し、金属製円筒の
溶損を招く。金属製円筒は耐火物の支持金具の役割を持
っており、これが溶損されると下端部の耐火物が脱落す
るなど、浸漬管の耐用性低下の原因となる。本発明は、
溶融金属処理用の浸漬管における上記従来の問題を解決
することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、金属製円筒の外周および内周を耐火物で構成した
浸漬管において、その外周面を下方に向かって内側に傾
斜させた溶融金属処理用浸漬管である。
ろは、金属製円筒の外周および内周を耐火物で構成した
浸漬管において、その外周面を下方に向かって内側に傾
斜させた溶融金属処理用浸漬管である。
【０００５】
【作用】浸漬管は、下部が溶融金属に浸漬した状態で使
用されるために、溶融金属による浮力を受ける。本発明
の浸漬管は外周面が傾斜していることにより、垂直方向
に働く浮力が傾斜部において水平分力を生じ、その押圧
作用によって外周耐火物が外方向へ開くのを防止する。
その結果、浸漬管は金属製円筒と外周耐火物との密着を
保ち、金属製円筒の溶損の原因となる地金侵入もなく、
耐用性を向上させることができる。
用されるために、溶融金属による浮力を受ける。本発明
の浸漬管は外周面が傾斜していることにより、垂直方向
に働く浮力が傾斜部において水平分力を生じ、その押圧
作用によって外周耐火物が外方向へ開くのを防止する。
その結果、浸漬管は金属製円筒と外周耐火物との密着を
保ち、金属製円筒の溶損の原因となる地金侵入もなく、
耐用性を向上させることができる。
【０００６】
【実施例】本発明の浸漬管の実施例を、図１の縦断面図
にもとづいてさらに詳細に説明する。図において、金属
製円筒１は、外周耐火物２および内周耐火物３を支持す
る役割をもつ。その上端には、浸漬管を着脱自在にする
ためのフランジ５を備える。耐火物２，３が不定形耐火
物の場合は、スタッド６を設けるのが好ましい。耐火物
２，３の材質は特に限定されるものではない。例えば、
内周耐火物３の材質として、マグネシア−クロム質、ア
ルミナ−クロム質、マグネシア−カーボン質などの定形
耐火物を使用する。外周耐火物２としては、例えばアル
ミナ質、アルミナ−マグネシア質、アルミナ−スピネル
質などの不定形耐火物を使用する。 図では、内周耐火
物３を定形耐火物、外周耐火物２を不定形耐火物にした
が、内周、外周共に不定形耐火物にしてもよい。定形耐
火物は複数に分割または一体構造のいずれでもよい。ま
た、図において、内周耐火物３の定形耐火物は浸漬管の
下端まで達していないが、下端まで達したものを使用し
てもよい。
にもとづいてさらに詳細に説明する。図において、金属
製円筒１は、外周耐火物２および内周耐火物３を支持す
る役割をもつ。その上端には、浸漬管を着脱自在にする
ためのフランジ５を備える。耐火物２，３が不定形耐火
物の場合は、スタッド６を設けるのが好ましい。耐火物
２，３の材質は特に限定されるものではない。例えば、
内周耐火物３の材質として、マグネシア−クロム質、ア
ルミナ−クロム質、マグネシア−カーボン質などの定形
耐火物を使用する。外周耐火物２としては、例えばアル
ミナ質、アルミナ−マグネシア質、アルミナ−スピネル
質などの不定形耐火物を使用する。 図では、内周耐火
物３を定形耐火物、外周耐火物２を不定形耐火物にした
が、内周、外周共に不定形耐火物にしてもよい。定形耐
火物は複数に分割または一体構造のいずれでもよい。ま
た、図において、内周耐火物３の定形耐火物は浸漬管の
下端まで達していないが、下端まで達したものを使用し
てもよい。
【０００７】本発明では、外周耐火物２の外周面を下方
に向かって内側に傾斜させることに特徴がある。傾斜部
４は、外周面の全体でもよいが、浸漬部に限定するのが
好ましい。傾斜部を浸漬管の高さ方向に長くし、しかも
傾斜角を大きくすると、下端部の耐火物の肉厚部分が薄
くなり過ぎるためである。また、逆に傾斜部を少なくす
ると浮力の水平分力を受ける面積が少なくなって外周耐
火物２を押圧する効果が不十分となる。このため、傾斜
部は浸漬管の高さ方向に対して下から１／４以上の高さ
にするのが好ましい。傾斜部の角度は、上部を小さく
し、下部を大きくすることもできる。図中、矢印は浮力
の方向と、その浮力の水平分力の方向とを示したもので
ある。
に向かって内側に傾斜させることに特徴がある。傾斜部
４は、外周面の全体でもよいが、浸漬部に限定するのが
好ましい。傾斜部を浸漬管の高さ方向に長くし、しかも
傾斜角を大きくすると、下端部の耐火物の肉厚部分が薄
くなり過ぎるためである。また、逆に傾斜部を少なくす
ると浮力の水平分力を受ける面積が少なくなって外周耐
火物２を押圧する効果が不十分となる。このため、傾斜
部は浸漬管の高さ方向に対して下から１／４以上の高さ
にするのが好ましい。傾斜部の角度は、上部を小さく
し、下部を大きくすることもできる。図中、矢印は浮力
の方向と、その浮力の水平分力の方向とを示したもので
ある。
【０００８】図に示す外周面の傾斜角θは、５〜３０゜
が好ましい。傾斜角θが５゜より小さいと浮力の水平分
力が小さくなり、その押圧作用による効果が少なくな
る。傾斜角θが３０゜をこえると、外周耐火物２が薄く
なり、耐火物の溶損代が不十分となる。外周面を傾斜さ
せたことで、外周耐火物２と金属製円筒１との距離が小
さくなり、外周耐火物２の溶損代が薄くなる。そこで、
図面に示すように金属製円筒１を下方に向かって内側に
傾斜させてもよい。この場合、金属製円筒１の傾斜角
は、外周耐火物２の傾斜に合わせるのが好ましい。
が好ましい。傾斜角θが５゜より小さいと浮力の水平分
力が小さくなり、その押圧作用による効果が少なくな
る。傾斜角θが３０゜をこえると、外周耐火物２が薄く
なり、耐火物の溶損代が不十分となる。外周面を傾斜さ
せたことで、外周耐火物２と金属製円筒１との距離が小
さくなり、外周耐火物２の溶損代が薄くなる。そこで、
図面に示すように金属製円筒１を下方に向かって内側に
傾斜させてもよい。この場合、金属製円筒１の傾斜角
は、外周耐火物２の傾斜に合わせるのが好ましい。
【０００９】浸漬管の耐火物２，３は、その使用によっ
て損耗される。このため、耐火物部分を補修し、浸漬管
の寿命延長を図ることが行われている。その際、例え
ば、予め傾斜部を形成するような金属製の型枠等を用い
て外周面を補修すると、本発明の効果を持続させること
ができる。ＲＨ式真空脱ガス装置の浸漬管において、外
周面の高さ方向の下半分に傾斜角θが８゜の傾斜部を設
けた。
て損耗される。このため、耐火物部分を補修し、浸漬管
の寿命延長を図ることが行われている。その際、例え
ば、予め傾斜部を形成するような金属製の型枠等を用い
て外周面を補修すると、本発明の効果を持続させること
ができる。ＲＨ式真空脱ガス装置の浸漬管において、外
周面の高さ方向の下半分に傾斜角θが８゜の傾斜部を設
けた。
【００１０】以上のようにして施工した浸漬管を実際に
真空脱ガス装置に取り付けて使用し、耐用性について試
験した。真空脱ガス装置の１回の処理時間は、通常の２
０分から長いものでは、８０分という過酷な条件下で使
用されるようになった。このような長時間処理の場合、
従来構造では、３０回で外周耐火物の下方が開き勝手に
なり、金属製円筒の溶損が著しかった。外周面に傾斜部
を設けた本発明品では外周耐火物の開きもなく、６０回
以上という好結果を得ることができた。この効果は、前
記のＲＨ式真空脱ガス装置用浸漬管だけでなく、ＤＨ式
真空脱ガス装置、ＣＡＳ装置、溶銑予備処理用フリーボ
ードなどの浸漬管でも同様であった。
真空脱ガス装置に取り付けて使用し、耐用性について試
験した。真空脱ガス装置の１回の処理時間は、通常の２
０分から長いものでは、８０分という過酷な条件下で使
用されるようになった。このような長時間処理の場合、
従来構造では、３０回で外周耐火物の下方が開き勝手に
なり、金属製円筒の溶損が著しかった。外周面に傾斜部
を設けた本発明品では外周耐火物の開きもなく、６０回
以上という好結果を得ることができた。この効果は、前
記のＲＨ式真空脱ガス装置用浸漬管だけでなく、ＤＨ式
真空脱ガス装置、ＣＡＳ装置、溶銑予備処理用フリーボ
ードなどの浸漬管でも同様であった。
【００１１】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の構造に
よれば、浸漬管の耐用性が格段に優れる。その結果、浸
漬管の補修工数および耐火物原単位の低減、さらには溶
融金属処理装置全体の稼働率向上にも大きく貢献する。
よれば、浸漬管の耐用性が格段に優れる。その結果、浸
漬管の補修工数および耐火物原単位の低減、さらには溶
融金属処理装置全体の稼働率向上にも大きく貢献する。
【図１】本発明の実施例を示す断面図である。
１ 金属製円筒 ２ 外周耐火物 ３ 内周耐火物 ４ 傾斜部 ５ フランジ ６ スタッド θ 傾斜角
Claims (3)
- 【請求項１】金属製円筒の外周および内周を耐火物で構
成した浸漬管において、その外周面を下方に向かって内
側に傾斜させた溶融金属処理用浸漬管。 - 【請求項２】傾斜部が外周面の浸漬部である請求項１記
載の溶融金属処理用浸漬管。 - 【請求項３】金属製円筒を下方に向かって内側に傾斜さ
せた請求項１または２記載の溶融金属処理用浸漬管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4328591A JP2633159B2 (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 溶融金属処理用浸漬管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4328591A JP2633159B2 (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 溶融金属処理用浸漬管 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06145768A JPH06145768A (ja) | 1994-05-27 |
| JP2633159B2 true JP2633159B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=18211988
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4328591A Expired - Lifetime JP2633159B2 (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 溶融金属処理用浸漬管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2633159B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101015283B1 (ko) * | 2003-11-21 | 2011-02-15 | 주식회사 포스코 | 용강침적관 |
| JP5433339B2 (ja) * | 2009-07-31 | 2014-03-05 | 東京窯業株式会社 | 真空脱ガス炉の浸漬管 |
-
1992
- 1992-11-13 JP JP4328591A patent/JP2633159B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06145768A (ja) | 1994-05-27 |
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