JP2632968B2 - 香辛料の殺菌方法 - Google Patents
香辛料の殺菌方法Info
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- JP2632968B2 JP2632968B2 JP63244261A JP24426188A JP2632968B2 JP 2632968 B2 JP2632968 B2 JP 2632968B2 JP 63244261 A JP63244261 A JP 63244261A JP 24426188 A JP24426188 A JP 24426188A JP 2632968 B2 JP2632968 B2 JP 2632968B2
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- Japan
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- spices
- container
- rotating
- sterilizing
- water
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Description
【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明はガーリック、オニオン、コショー、カルダモ
ン、ナツメグ、メース、オールスパイス、アニス、キャ
ラウェー、クミン、フェネグリーク、コリアンダー、ク
ローブ、ローレル等飲食物の調味加工に用いられる香辛
料の殺菌方法に関するものである。
ン、ナツメグ、メース、オールスパイス、アニス、キャ
ラウェー、クミン、フェネグリーク、コリアンダー、ク
ローブ、ローレル等飲食物の調味加工に用いられる香辛
料の殺菌方法に関するものである。
(ロ)従来の技術 従来、この種の香辛料の殺菌にはエチレンオキサイド
やプロピレンオキサイド等の化学薬品が用いられてきた
が、作業性、薬害、味覚の保持等の点で問題があり、化
学薬品を使用しない流動層乾燥機、真空減圧乾燥機など
を利用した殺菌方法が開発研究されている。
やプロピレンオキサイド等の化学薬品が用いられてきた
が、作業性、薬害、味覚の保持等の点で問題があり、化
学薬品を使用しない流動層乾燥機、真空減圧乾燥機など
を利用した殺菌方法が開発研究されている。
(ハ)発明が解決しようとする課題 従来の化学薬品を用いる殺菌方法は殺菌力は強いが上
記のように種々な問題点があり、化学薬品を用いない殺
菌方法は殺菌力が弱く、調理前に食品衛生基準に達する
までの殺菌を行なうことができなかった。そのため、調
理時の加熱や煮沸による補充的な殺菌に頼らざるを得な
いのが現状である。
記のように種々な問題点があり、化学薬品を用いない殺
菌方法は殺菌力が弱く、調理前に食品衛生基準に達する
までの殺菌を行なうことができなかった。そのため、調
理時の加熱や煮沸による補充的な殺菌に頼らざるを得な
いのが現状である。
しかしながら、ハム、ソーセージ、インスタントラー
メンなど生のまま若しくは低温調理しか行なわないで食
する食品で香辛料の調味を活用できる食品については、
思い通りの香辛料を用いることができなかった。
メンなど生のまま若しくは低温調理しか行なわないで食
する食品で香辛料の調味を活用できる食品については、
思い通りの香辛料を用いることができなかった。
本発明は大腸菌群や耐熱性菌、一般細菌を多く含有
し、しかも香辛料としては極めて有効でありながら糖度
が高く、加熱に対して焦げつきを生じ浸漬に対しては溶
着を生じて食品衛生基準に達する殺菌が不可能であると
されてきたガーリックやオニオンについても適用するこ
とができ、その他の香辛料についてもその特性や風味を
壊すことなく強力な殺菌効果を得ることのできる殺菌方
法の提供を目的とするものである。
し、しかも香辛料としては極めて有効でありながら糖度
が高く、加熱に対して焦げつきを生じ浸漬に対しては溶
着を生じて食品衛生基準に達する殺菌が不可能であると
されてきたガーリックやオニオンについても適用するこ
とができ、その他の香辛料についてもその特性や風味を
壊すことなく強力な殺菌効果を得ることのできる殺菌方
法の提供を目的とするものである。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は水分の浸潤による熱伝導を細菌の熱接触に生
かし、容器温度を低く、雰囲気温度を高く維持すると共
に回動可能にセットした容器を利用し、容器の回転若し
くは回動による継続的揺動によって殺菌対象が焼焦に結
びつく部分高温接触をすることを完全に回避したもので
ある。
かし、容器温度を低く、雰囲気温度を高く維持すると共
に回動可能にセットした容器を利用し、容器の回転若し
くは回動による継続的揺動によって殺菌対象が焼焦に結
びつく部分高温接触をすることを完全に回避したもので
ある。
(ホ)作 用 殺菌対象である香辛料に浸潤された水分は組織内部に
熱を伝導して、組織内の細菌への熱接触により殺菌す
る。従って対象香辛料の表部に必要以上の加熱を行なう
ことなく、組織内殺菌を行なうことができる。
熱を伝導して、組織内の細菌への熱接触により殺菌す
る。従って対象香辛料の表部に必要以上の加熱を行なう
ことなく、組織内殺菌を行なうことができる。
また、容器内への熱風吹込みにより焼焦に結びつく余
地のない雰囲気温度を高くして殺菌効率を良くする一
方、容器加熱は容器を回転しながら行なうので、容器の
板面温度は低く押えられ、対象香辛料は絶えず容器板面
を摺動移動していて焼焦や溶着の暇が与えられない。
地のない雰囲気温度を高くして殺菌効率を良くする一
方、容器加熱は容器を回転しながら行なうので、容器の
板面温度は低く押えられ、対象香辛料は絶えず容器板面
を摺動移動していて焼焦や溶着の暇が与えられない。
(ヘ)実 施 例 以下、本発明の実施例を説明する。
先ず、殺菌対象となる香辛料を粉砕または適宜大にカ
ットする。カットの方法としては、ダイス、チョプ、ス
ライス、フレーク等現在一般的に使用されている形態に
よれば充分であるが、現在カット加工され乾燥状態で輸
入されている乾燥香辛料をそのまま使用すれば便宜であ
る。
ットする。カットの方法としては、ダイス、チョプ、ス
ライス、フレーク等現在一般的に使用されている形態に
よれば充分であるが、現在カット加工され乾燥状態で輸
入されている乾燥香辛料をそのまま使用すれば便宜であ
る。
次に水分の浸潤を行なうのであるが、オニオンなど果
肉組織が疎く、糖度がパウダーで75.9に及ぶ場合、ガー
リックのように果肉組織が特殊であり、糖度が62.8に及
ぶ場合には特殊な配慮が必要である。
肉組織が疎く、糖度がパウダーで75.9に及ぶ場合、ガー
リックのように果肉組織が特殊であり、糖度が62.8に及
ぶ場合には特殊な配慮が必要である。
先ずオニオンの場合であるが、対象材料をできるだけ
薄く敷並して、対象材料の30%程度の量の熱湯を材料に
噴霧し、撹拌を与えた後常温下で30分程度静置し、更に
30%程度量の熱湯噴霧と撹拌、常温静置を粒度に応じて
数回にわたって繰り返すことにより、核心部まで水分の
浸潤を行なう。なお、以上は一つの実施例であり、噴霧
する熱湯の量や静置温度は材料の状況や環境に応じて変
化があるのは勿論である。
薄く敷並して、対象材料の30%程度の量の熱湯を材料に
噴霧し、撹拌を与えた後常温下で30分程度静置し、更に
30%程度量の熱湯噴霧と撹拌、常温静置を粒度に応じて
数回にわたって繰り返すことにより、核心部まで水分の
浸潤を行なう。なお、以上は一つの実施例であり、噴霧
する熱湯の量や静置温度は材料の状況や環境に応じて変
化があるのは勿論である。
ガーリックの場合には当初から回転容器を用いる。
殺菌対象の材料1.5kgを回転容器に入れ当初は水を加
えないで1回転10秒程度の速度で回転を加えながら弱火
で加熱し、4分から5分程度の間隔で容器内に設けた噴
霧ノズルから3秒間から5秒間程度にわたって容器の回
転加熱を継続しながら熱湯の噴霧を行ない25分位にわた
ってこれを繰り返すことにより水分浸潤が行なわれる。
この場合も容器を回転せずに回動しても良いことは勿論
である。
えないで1回転10秒程度の速度で回転を加えながら弱火
で加熱し、4分から5分程度の間隔で容器内に設けた噴
霧ノズルから3秒間から5秒間程度にわたって容器の回
転加熱を継続しながら熱湯の噴霧を行ない25分位にわた
ってこれを繰り返すことにより水分浸潤が行なわれる。
この場合も容器を回転せずに回動しても良いことは勿論
である。
その他の香辛料については更に自由な水分浸潤手段を
選択することができる。
選択することができる。
以上のようにして水分浸潤を行なった材料を回転容器
に入れ、蓋体により密封して弱火で加熱し、容器に回転
若しくは回動を加えながら、容器内の熱風吹き込み口か
ら熱風を吹き込み、材料に応じて雰囲気温度150℃から3
50℃程度で殺菌乾燥を行なうものである。
に入れ、蓋体により密封して弱火で加熱し、容器に回転
若しくは回動を加えながら、容器内の熱風吹き込み口か
ら熱風を吹き込み、材料に応じて雰囲気温度150℃から3
50℃程度で殺菌乾燥を行なうものである。
なお、回転容器の内部には必要に応じ掻き上げ片を設
けることにより撹拌効果を高めることができる。
けることにより撹拌効果を高めることができる。
(ト)発明の効果 本発明は以上のように構成したので容器壁の鉄板温度
を50℃〜150℃程度に抑え、雰囲気温度を高温にして細
菌に対する熱接触を50℃以上にして効率的な殺菌効果を
得る一方、糖度の高い特殊香辛料についても焼焦、溶着
を回避できたものである。
を50℃〜150℃程度に抑え、雰囲気温度を高温にして細
菌に対する熱接触を50℃以上にして効率的な殺菌効果を
得る一方、糖度の高い特殊香辛料についても焼焦、溶着
を回避できたものである。
因みに本発明により殺菌を行なったガーリックについ
て、標準寒天板培養法による一般細菌数3.5×102同法に
よる耐熱性芽胞菌300以下/gLB培地接種法による大腸菌
群陰性/2.22gの財団法人日本食品分析センターの試験結
果成績を得ている。
て、標準寒天板培養法による一般細菌数3.5×102同法に
よる耐熱性芽胞菌300以下/gLB培地接種法による大腸菌
群陰性/2.22gの財団法人日本食品分析センターの試験結
果成績を得ている。
本発明は、これまで食品衛生上不可能とされてきたハ
ム、ソーセージ、インスタント食品ドレッシング等香辛
料の風味を最大限に活用できる分野に香辛料の巾広い選
択を可能にしたものである。
ム、ソーセージ、インスタント食品ドレッシング等香辛
料の風味を最大限に活用できる分野に香辛料の巾広い選
択を可能にしたものである。
Claims (3)
- 【請求項1】適宜大にカット若しくは粉砕した香辛料に
水分を浸潤させた後、回動可能にセットした加熱容器に
入れて容器を加熱回転若しくは回動させながら容器内に
熱風を吹き込むことにより容器内の雰囲気温度60℃〜35
0℃で殺菌乾燥を行なうことを特徴とする香辛料の殺菌
方法 - 【請求項2】適宜大にカット若しくは粉砕した香辛料に
熱湯噴霧と、一定時間放置を交互に繰返すことにより、
水分の浸潤を行なうようにした特許請求の範囲(1)記
載の香辛料の殺菌方法 - 【請求項3】適宜大にカット若しくは粉砕した香辛料
を、回動可能にセットした加熱容器に入れ、弱火で加熱
しながら回転若しくは回動しつつ、一定時間間隔で容器
内に熱湯噴霧を行うことにより、水分の浸潤を行うよう
にした特許請求の範囲(1)記載の香辛料の殺菌方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63244261A JP2632968B2 (ja) | 1988-09-30 | 1988-09-30 | 香辛料の殺菌方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63244261A JP2632968B2 (ja) | 1988-09-30 | 1988-09-30 | 香辛料の殺菌方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0292253A JPH0292253A (ja) | 1990-04-03 |
JP2632968B2 true JP2632968B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=17116121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63244261A Expired - Lifetime JP2632968B2 (ja) | 1988-09-30 | 1988-09-30 | 香辛料の殺菌方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2632968B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4727546B2 (ja) * | 2006-10-04 | 2011-07-20 | 株式会社明治 | 香辛料の殺菌方法 |
CZ301416B6 (cs) * | 2007-11-23 | 2010-02-24 | Výzkumný ústav potravinárský Praha, v.v.i. | Zpusob tepelné sterilizace korení s následným návratem aromatických látek |
-
1988
- 1988-09-30 JP JP63244261A patent/JP2632968B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0292253A (ja) | 1990-04-03 |
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