JP2632741B2 - コンクリート補修剤の注入方法 - Google Patents

コンクリート補修剤の注入方法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、コンクリート壁面の補修工事に利用される
コンクリート補修剤の注入方法に関するものである。
(従来の技術) 最近、コンクリート構造物については、その素材であ
るコンクリートの劣化が問題になっている。このコンク
リートの劣化は、その経年変化、外部環境による中性
化、塩害、アルカリ骨材反応、施行不良、乾燥収縮、車
両による振動や地震等によるクラックの発生や剥離、あ
るいは剥離などに伴う鉄筋の発錆などに起因して強度が
低下する現象である。このコンクリートの劣化は、ビル
外壁タイルの下地モルタルの剥離に伴う落下、鉄道トン
ネルコンクリート内壁の剥離と落下、ダムの漏水などを
招くおそれもある。
コンクリートの躯体と下地モルタルとの間に発生する
剥離層は、典型的には、壁面下2〜3cmの深さの境界部
分に0.2〜1mm程度の幅で形成される。この剥離層の生じ
た壁面を補修には、エポキシ樹脂やセメントスラリーの
注入工法が採用されている。
エポキシ樹脂注入工法による注入方法では、まず、壁
面にドリルで直径5mm程度の大きさでかつ剥離層に達す
る深さの注入孔を形成する。この注入孔内の高圧のグリ
ースポンプの筒先を押し付けながら直接加圧注入した
り、壁面に接着剤で固定したプラスチック製の注入プラ
グを介在させながらコンプレッサーや手押しポンプなど
で加圧注入する。いずれの場合も注入孔以外のクラック
部分は予め、シール剤でシールしておく。
これに対して、セメントスラリーは粘性が低いため、
30kg/cm2以上もの高圧のグリースポンプでは注入孔とグ
リースポンプの筒先との隙間からセメントスラリーが漏
れ出して加圧不能となる。このため、セメントスラリー
の注入には、5kg/cm2以下の低圧注入方法が採用され
る。この低圧注入法は、エポキシ樹脂の注入にも使用さ
れる。
セメントスラリーやエポキシ樹脂の低圧注入法は、コ
ンクリート壁面にドリルで注入孔を穿ち、この注入孔の
周辺にプラスチックプラグのフランジ部分を接着固定
し、後端部の口金に加圧用ポンプから延びる注入用ホー
スを嵌め込み、注入孔を通してセメントスラリーやエポ
キシ樹脂をクラック内に加圧注入することにより行われ
る。このプラスチックプラグは、直径5cm程度の漏斗状
の簡易な器具であり、市販品として容易に入手できる。
このプラスチックプラグは、接着剤による壁面への固定
強度が不足ぎみでありこれが加圧注入時に壁面から剥離
するのを防止するため、加圧ポンプを操作する作業者の
他にプラスチックプラグを壁面に押し付ける作業者が必
要になる。
上記壁面への押圧作業者を省くため、ホールインアン
カー式の注入プラグも市販されている。このホールイン
アンカー式の注入プラグは楔の機能も備えているため、
これをドリルで形成した注入孔内にハンマー等で打ち込
むことにより壁面に強固に固定することができ、加圧注
入中でも壁面からの離脱の問題が生じない。
上記従来の注入プラグを用いたコンクリート補修剤の
低圧注入法では、エポキシ樹脂はともかくとしてセメン
トスラリーについては注入がうまくいかないという問題
がある。このため、セメントスラリーを注入するには、
下地モルタルの剥離箇所に注入孔を何度も開け直して注
入可能なものを試行錯誤的に捜すことになり、手間と時
間がかかる。最悪の場合、セメントスラリーを注入でき
る注入孔が見つからないため、コンクリート補修剤をエ
ポキシ樹脂に急遽変更しなければならなくなることもあ
る。
本発明者は、セメントスラリーが注入されにくい原因
を次のような実験によって確認した。
まず、下地モルタル層を模擬する厚さ3cmのモルタル
板とコンクリート躯体層を模擬する厚さ1cmの透明アク
リル板とをスペーサによる0.3mmの空隙を介在させなが
ら対向させ、四隅をクランプで固定した。なお、各板野
大きさは30×30cmである。次に、モルタル板の中央部に
注入孔を模擬する小孔を直径6mmのドリルで形成した。
この際、ドリルの刃先がアクリル板に達する直前にドリ
ルの押圧力によってモルタル板が突き破られ、直径5cm
程度、中心部分で厚さ3mm程度の円錐形状の破壊破片が
突出してアクリル板面に密着し、板の間に形成されてい
た空隙が塞がれてしまう現象が観察された。
この小孔に対し手動ポンプでセメントスラリー剤の低
圧注入を試みたが、注入はまったく不能であった。板の
結合を解除して調べて見ると、円錐形状のモルタル破壊
破片の裏面(破片のアクリル板に接しない側)にごく僅
かの水が滲んだように入り、そしてその表面はセメント
粉で覆われていた。
これは、ドリルによる注入孔の形成時に薄いモルタル
破壊破片が剥離してその先端がアクリル板に密着し、裏
面にはごく僅かの凹凸の狭い隙間が生じ、ここに入ろう
としたセメントスラリーの濾過みよって生じたセメント
粉で間隙が塞がれてしまい、ついにはセメントスラリー
が全く通過不能となったものと考えられる。このモルタ
ル破壊破片を全て除去し、2枚の板を組立て直してセメ
ントスラリーを注入すると問題なく注入された。
実際の工事において注入孔の何本かに1本にセメント
スラリーが注入できたのは、その箇所では剥離層の間隙
が大きくモルタル破壊破片による閉塞を免れたためと考
えられる。また、樹脂の注入が可能なのは、樹脂中に粉
体が存在しないことから円錐状モルタル破壊破片の裏面
の凹凸部分で濾過作用による目詰まりが生じないためと
考えられる。
このモルタル破壊片の発生の問題を解決するために、
ボーリングコア穿孔器具などを含む種々器具を使用して
実験を行ったがいずれもモルタル破壊破片の発生を回避
することができなかった。
ところで、特開平1−290875号公報には、クラックが
生じた建築物に対して円板状のカッターでスリットをク
ラックと連通するように入れ、このスリットからクラッ
クに補修剤を注入する補修剤の注入方法が開示されてい
る。
(発明が解決しようとする課題) 上記公報に開示されたコンクリート補修剤の注入方法
は、カッターを用いて円弧形状の注入溝を形成している
ため、ドリルを用いる場合とは異なり、補修剤の注入を
阻害する破壊片が形成されないという利点がある。
しかしながら、この先行技術では、カッターを用いて
形成する注入溝がカッターの刃先程度の厚みの細いスリ
ット状にすぎないため、これに注入プラグを取付ける場
合、機械的な定着機構が利用できず、バック材と称する
注入プラグの台座をコンクリート壁面に接着固定してい
る。このため、接着強度が不足気味であると補修剤の加
圧注入作業中に注入プラグが壁面から剥離したり、まだ
接着強度が大きすぎると注入作業の終了後に注入プラグ
を壁面から除去する作業に手間がかかるなど、作業能率
が低下するという問題がある。また、注入プラグ除去後
の壁面に接着剤のシミが残り壁面の美観を損ねるため、
これをグラインダーなどで削り落すなどの作業が必要に
なり、手間がかかるという問題がある。この種のコンク
リート壁面は、駆体層上に美観を保つためのモルタル層
を被覆していることからも判るように、補修後の壁面に
ついても美観を保つ必要があるからである。
また、先行技術では、注入溝が細いスリット状である
ため、注入速度が遅く作業に時間がかかるという問題が
ある。これは、外部からは観察できない駆体層とモルタ
ル層間の空隙が予想以上に大きい場合が多いことにもよ
る。
(課題を解決するための手段) 上記先行技術の問題点を解決するための本発明に係わ
るコンクリート補修剤の注入方法は、 駆体層とモルタル層との間に形成された剥離空間層に
達する深さの円弧形状の溝を回転式カッターを用いてほ
ぼ平行に複数形成し、各溝間のモルタル層を破壊するこ
とにより所定幅の円弧形状の注入溝を形成する段階と、 この注入溝の内壁面に対する定着機構とこの注入溝の
開口面に対する液密機構とを備えた注入プラグをこの注
入溝内に定着させる段階と、 この注入溝内に定着させた注入プラグを通してこの注
入溝内にコンクリート補修剤を加圧注入する段階とを含
んでいる。
(作用) 本発明によれば、ほぼ平行に複数形成されたスリット
状の細い溝間のモルタル層がハンマーによる打撃などに
よって破壊されることにより、大きな幅の円弧形状の注
入溝が形成される。このように十分に広い幅の円弧形状
の注入溝を形成することにより、適宜な定着機構を用い
て注入プラグを注入溝内に定着できると共に、単位時間
当たりの注入量を飛躍的に増大でき注入時間を大幅に短
縮できる。
以下、本発明の作用を実施例と共に詳細に説明する。
(実施例) 第2図は本発明の一実施例に係わるコンクリート補修
剤の注入方法に使用するコンクリート補修剤注入プラグ
の構成を示す平面図、第1図は第2図のA−A′断面図
であり、1は矩形状の台座、2と3は円筒形状のガイド
ポスト、4と5はOリング、6は注入ニップル取付け金
具、7はパッキンである。また、8と9は棒状体、10と
11は歯付座金、12と13は蝶ナット、14は補修剤の注入ニ
ップルである。
矩形状の台座1は、矩形状の金属板の周辺部分が下方
に折り曲げられることにより底面のみを欠く筐体の形状
を呈している。この台座1の中央部分には溶接によって
注入ニップル取付け金具6が植設されており、これにセ
メントスラリー注入用のニップル14が螺合される。更
に、台座1上には、矩形の長辺方向に離間して注入ニッ
プル取付け金具6の両側に円筒形状の金属製ガイドポス
ト2と3とが溶接によって植設されている。また、台座
1の底部にはゴムなどを素材とするパッキン7が保持さ
れている。
棒状体8の先端側は、ガイドポスト2の内部とその直
下の台座1とパッキン7とに形成された貫通孔内を通過
し、パッキン7の底部から下方に突出する。同様に、棒
状体9も、ガイドポスト3の内部とその直下の台座1と
パッキン7とに形成された貫通孔内を通過し、パッキン
7の底部から下方に突出する。棒状体8と9は、先端に
歯付座金10と11が着脱自在に装着されると共に、根元側
にはネジ8aと9aが形成されている。これらのネジ溝8aと
9aには、蝶ナット12と13とが螺合する。
ガイドポスト2と3の下部には、内側に突出するフラ
ンジ2aと3aが形成され、これらのフランジの下面、ガイ
ドポストの内面、棒状体8と9の外周面及び台座1の頂
面によって囲まれる円環形状の領域にOリング4と5が
保持され、ガイドポスト2,3と棒状体8,9との間を液密封
止する封止機構が形成されている。
第3図は、第1図の棒状体8の先端部分と、ここに着
脱自在に装着される歯付座金10の構造の一例を示してい
る。
第3図右端の側面図に示すように、棒状体8の先端部
分にはネジ溝8cが形成されると共に、このネジ溝内8cに
歯付座金10が着脱自在に螺合される。この歯付座金10
は、第3図中央の正面図に示すように、全体としては棒
状体8の外径よりも大きな外径を有する円形状を呈し、
その中心部分にはネジ溝8cに螺合される開口100が形成
されると共に周辺部分には後方に反った6枚の花弁状の
歯101,102,103・・・106が形成されている。この円形状
の歯付座金10は、市販品として容易に入手できる。
この歯付座金10の他の形状としては、第3図左端の正
面図に示すように、全体としては矩形状を呈し、一つの
辺に3枚の歯101〜103が形成されると共にこの辺と対向
するもう一つの辺にも3枚の歯104〜106が形成されてい
る。
第4図は、第1図の棒状体8の先端部分と、ここに着
脱自在に装着される歯付座金10の構造の他の一例を示し
ている。
第4図右端の側面図に示すように、棒状体8の先端部
分には小径の棒状体8dと突起8eとが形成される。この棒
状体8dに着脱自在に係合される歯付座金10は、第4図中
央と左端の正面図に示すように、一対の対辺に3枚ずつ
の歯が形成されると共に中心部には円形の開口100とこ
れと交叉するスリット100′が形成されている。この歯
付座金10を棒状体8dに係合するには、まず、第4図左端
の正面図に示すように棒状体8dと突起8eのそれぞれを開
口100とスリット100′に通した後、第4中央の正面図に
示すように両者の相対回転角度を90度ずらすことにより
棒状体8dと歯付座金10との間の係合状態を保持させれば
よい。
次に、上記コンクリート補修剤注入プラグを用いたコ
ンクリート補修剤の注入方法について説明する。
補修対象のコンクリート壁面は、第5図乃至第7図の
断面図に示すように、躯体コンクリートBとこれを覆う
モルタル外壁Aとから成ると共に、両者の境界部分に剥
離空間Cが形成されている。まず、このコンクリート壁
面に円弧形状の溝Dが形成される。この溝Dの深さは、
その中心部に位置する最深部分が剥離空間層Cに達する
値に設定される。また、この溝Dの幅は、第6図の断面
図に示すように、上記コンクリート補修剤注入プラグの
歯付座金の対向するものどうしの間隔よりも僅かに小さ
な値に設定される。
この円弧形状の溝Dを形成するには、コンクリートカ
ッターを用いて所定の間隔で二つの平行な溝を形成し、
表面をハンマー等で打撃し振動を与えることにより平行
溝間のモルタル層を破砕しその破片を水洗浄やエアー吸
引等で除去すればよい。この平行溝を形成するには、既
存の1枚刃のコンクリートカッターを2回にわたって操
作してもよいが、本出願人の先願に係わる平成1年特許
願第274028号(特開平3−136812号)に開示された「2
枚刃式コンクリートカッター」を使用すれば、相互の間
隔と平行度と深さとが揃った高精度の平行溝を短時間で
形成できる。
第5図に示すように、円弧状の溝Dが形成されたコン
クリート壁面に本発明のコンクリート補助剤注入プラグ
を押し付け、棒状体8と9の根元側端部に形成されたグ
リップ8bと9bとを押圧することによりこの棒状体8と9
の先端部分を溝D内に押し込む。次に、蝶ナット12と13
とを時計周りの方向に回転させることにより、これらを
棒状体8と9に形成された螺子溝8aと9aに反って下方に
移動させる。この蝶ナット12と13の下方への移動はこれ
らの底面がガイドポスト2と3の頂面に接触することに
より阻止され、これ以後は蝶ナット12と13の回転に伴い
棒状体8と9が上方に引き上げられることになる。しか
しながら、第6図から明らかなように、棒状体8と9の
先端に装着された歯付座金10と11の歯が溝Dの内壁面に
圧着されているため、棒状体8と9の後退に伴ってこれ
らの歯が溝Dの内壁面に食い込み以後の後退が阻止され
る。このため、以後は蝶ナット12と13の回転に伴い台座
1がコンクリート壁面に向けて移動し始め、パッキンが
圧縮される。これに伴い、コンクリート補修剤注入プラ
グのコンクリート壁面への固定と、溝D表面の周辺部分
における水密封止が行われる。
続いて、図示しない注入ポンプから延びる注入ホース
の先端部のノズルを注入ニップル14に嵌込み、セメント
スラリーの低圧注入を開始する。注入されたセメントス
ラリーによって、溝D内と剥離空間層C内が充填され
る。
このセメントスラリーの注入が終了すると、棒状体8
と9のグリップ8bと9bとを握り持って棒状体8と9とを
反時計方向に回転させることにより、歯付座金11と12を
溝D内に残したままこれらと棒状体8と9の先端との螺
合または係合状態を解除する。続いて、棒状体8と9と
を溝Dから引き抜くことにとり、このコンクリート補修
剤注入プラグがコンクリート壁面から取り外される。
以上、注入プラグの台座を矩形状にする構成を例示し
たが、これを細長の楕円形状など他の適宜な形状にとし
てもよいことは明らかである。
また、蝶ナットの代わりにスパナで締める形式の通常
のナットを使用してもよい。
(発明の効果) 以上、詳細に説明したように、本発明に係わるコンク
リート補修剤の注入方法は、コンクリート壁面に円弧形
状の注入溝を形成する構成であるから、従来のドリルに
よる注入孔形成時のようにモルタル破片による剥離空間
層の閉塞の問題が有効に解決されるという効果が奏され
る。
また、本発明によれば、ほぼ平行に複数形成されたス
リット状の細い溝間のモルタル層の破壊によって大きな
幅の円弧形状の注入溝が形成される構成であるから、適
宜な定着機構を用いて注入プラグを注入溝内に定着でき
ると共に、単位時間当たりの注入量を飛躍的に増大でき
る。この結果、補修工事の能率と信頼性が大幅に向上す
ると共に作業時間が大幅に短縮される。
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図は本発明の一実施例に係わるコンクリー
ト補修剤の注入方法に使用する注入プラグの構成を示す
断面図と平面図、第3図は第1図の棒状体8の先端部分
と歯付座金10の構成の一例を示す正面図と側面図、第4
図は第1図の棒状体8の先端部分と歯付座金10の構成の
他の一例を示す正面図と側面図、第5図乃至第7図は上
記実施例に係わるコンクリート補修剤注入プラグを用い
た補修剤注入方法を説明するための断面図である。 1……台座、2,3……ガイドポスト、4,6……Oリング、
6……注入ニップル取付け金具、7……パッキン、8,9
……棒状体、10,11……歯付座金、12,13……蝶ナット、
14……注入ニップル、A……モルタル層、B……コンク
リート躯体、C……剥離空間層、D……円弧状溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−290875(JP,A) 特開 平3−136812(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆体層とその表面側を覆うモルタル層との
    境界面に形成された剥離空間層内にコンクリート補修剤
    を注入するための方法であって、 前記剥離空間層に達する深さの円弧形状の溝を回転式カ
    ッターを用いてほぼ平行に複数形成し、各溝間のモルタ
    ル層を破壊することにより所定幅の円弧形状の注入溝を
    形成する段階と、 この注入溝の内壁面に対する定着機構とこの注入溝の開
    口面に対する液密機構とを備えた注入プラグをこの注入
    溝内に定着させる段階と、 この注入溝内に定着させた注入プラグを通してこの注入
    溝内にコンクリート補修剤を加圧注入する段階と を含むことを特徴とするコンクリート補修剤の注入方
    法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、 前記注入プラグの前記定着機構は、 前記注入溝の開口面よりも大きな寸法と補修剤注入孔と
    を有する台座と、この台座上に植設された複数のガイド
    ポストと、これらガイドポストと前記台座とに形成され
    た連通孔内を前進・後退せしめられる棒状体と、前記注
    入溝の前記所定幅よりも大きな外径又は幅と後方への湾
    曲部分とを有すると共にこれら棒状体の先端に着脱自在
    に装着される歯付座金とから成ることを特徴とするコン
    クリート補修剤の注入方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項又は第2項におい
    て、前記注入プラグの前記液密機構は、 前記台座と、この台座の底部に保持されるパッキンとか
    ら成ることを特徴とするコンクリート補修剤の注入方
    法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項において、 前記ほぼ平行に複数形成される円弧状の溝は2枚刃式コ
    ンクリート・カッターを用いて同時に2本形成されるこ
    とを特徴とするコンクリート補修剤の注入方法。
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