JP2631197C - - Google Patents

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JP2631197C
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cylinder
sprinkler head
heat
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melting point
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Senju Sprinkler Co Ltd
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Senju Sprinkler Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、消火用のスプリンクラーヘッド、特に感熱分解部分が低融点合金を
押圧する構造のスプリンクラーヘッドに関する。 【0002】 【従来の技術】 スプリンクラーヘッドは、火災が発生したときに火災の熱を感知し、自動的に
水を散布して消火を行うものである。スプリンクラーヘッドで火災の熱により分
解してスプリンクラーヘッドの弁体を開放する部分を感熱分解部分といい、一般
に熱を感知する部分には低融点合金やガラス瓶にアルコールと少量の空気を封じ 込めたグラスバルブが使用されている。 【0003】 グラスバルブは、火災発生時にアルコールと空気の熱膨張でガラス瓶が破壊さ
れることにより分解するものであるが、ガラス瓶の厚さや空気量等の条件でガラ
ス瓶の破壊する温度が一定とならないため、信頼性に欠けるものであった。一方
、低融点合金を使用した感熱分解部分は、低融点合金の溶融温度が常に一定であ
るため、必ず所定の温度で分解するという信頼性に富むものである。そのため、
近時では低融点合金を設置した感熱分解部分が多く使用されている。 【0004】 ところでスプリンクラーヘッドは、火災が発生した場合、なるべく早く作動し
て水を散布するようなものが好ましい。なぜならば火災が小さいうちに初期消火
が行えれば、スプリンクラーヘッドからの散水時間が短くなり、水による二次災
害が少なくなるからである。即ち、スプリンクラーヘッドの作動が早くて、火災
が小さいうちに消火できれば水の散布量が少なくて済み、スプリンクラーヘッド
から散布された水が火災発生場所でない隣室や階下に流入して、高価な家具や敷
物、或はコンピューターや複写機等の事務機、さらには重要書類を水濡させると
いう水損を少なくできるものである。 【0005】 そのため近時では、火災発生時に作動が早く行われる速動型のスプリンクラー
ヘッドが要求されるようになってきた。 【0006】 スプリンクラーヘッドを速動型にするには、火災から発生する熱を大量に吸収
し、大量の熱を低融点合金に伝播して低融点合金の溶解を早めたり、低融点合金
に伝播してきた熱を逃がさないようにして効率よく低融点合金を溶解したりする
ことが考えられる。 【0007】 火災の熱を大量に吸収するには、実開平5−91714号に示すように、感熱
分解部分の下部に複数枚の集熱板を設置し、大きな表面積の集熱板で大量の熱を
吸収する手段がある。 【0008】 また低融点合金に集まった熱を逃がさないで効率的に低融点合金を溶解させる
には、実開平5−11963号に示されているようにプランジャーを押圧するピ
ストンピンを先細りにし、プランジャーとピストンピンとの接触面積を小さくし
て低融点合金の上に載置されたプランジャーから逃げる熱を極力少なくする手段
がある。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】 集熱板を複数枚設置することは、火災の熱を大量に収集するのに大いに効果が
あるものの、これだけでは熱が逃げるのも多く、期待した程の速動性が得られな
いことがあった。 【0010】 一方、プランジャーから逃げる熱を少なくするために、ピストンピンを先細り
にすることも速動性に大いに効果はあるが、ピストンピンを先細りにすると強度
的に弱くなるという問題が生じてくる。つまり、スプリンクラーヘッドでは、水
の噴出口である弁座を密閉して水を漏洩させないようにしなければならず、その
ために弁座を密閉する弁体に強い力をかけてある。該弁体は感熱分解部分で保持
されているため、感熱分解部分にも強い力が掛かっている。しかも、この強い力
は長期間、即ちスプリンクラーヘッド製造後、火災で作動するか、或はスプリン
クラーヘッドを取り付けた建物が取り壊されるまでの相当長い期間、例えば数十
年以上に渡って強い力がクリープとなって掛かかりっぱなしとなることもある。
従って、感熱分解部分の部品が強度的に弱いものであると、このクリープにより
変形して弁体の密着度を弱め、漏水を起こしたり、或は感熱分解部分のバランス
が崩れて分解し、火災でもないのに散水したりするという事故を起こしてしまう
。 【0011】 本発明は、低融点合金へ伝播された熱を逃がさないようにするにもかかわらず
、感熱分解部分を構成する部品が長期間の強いクリープに対しても十分耐えられ
るというスプリンクラーヘッドを提供することにある。 【0012】 【課題を解決するための手段】 本発明者は、二体間の熱の伝播を少なくするためには、二体間の接触面積を小
さくすればよく、また接触部の強度を強くするには接触部分を長くすればよいこ
とに着目して本発明を完成させた。 【0013】 本発明は、感熱分解部分がシリンダー、シリンダー内に充填された低融点合金
、および低融点合金上に載置されたプランジャーから構成されており、シリンダ
ーには外部に係合部が形成されているとともに、該シリンダーの係合部は接触面
積が小さく、しかも機械的強度が強い状態で保持体に係合されていることを特徴
とするスプリンクラーヘッドである。 【0014】 【作用】 シリンダーの外部に係合部を形成して保持体に係合させるようにしたため、シ
リンダーと保持体との接触面積を小さくできるにもかかわらず、これらの接触部
分は長くなっている。従って、シリンダーに溜った熱は逃げにくく、しかも強度
的には十分な強度を有することになる。 【0015】 【実施例】 以下、図面に基づいて本発明の感熱分解部分について説明する。 図1は本発明のスプリンクラーヘッドの正面断面図、図2は要部の拡大断面図
、図3は他の実施例の要部拡大断面図である。 【0016】 実施例に示すスプリンクラーヘッドはフラッシュ型であり、本体1、フレーム
2、弁体3、デフレクター4、感熱分解部分5、および集熱板6等から構成され
ている。 【0017】 本体1は、中央に導水孔7が穿設されており、その下端は弁座8となっていて
、外周上部は牡ネジ9が螺設され、下端にはフランジ10が形成されている。 【0018】 フレーム2は、円筒状であり、下端は内方フランジ11となっていて、上端は
前述本体1のフランジ10に螺合している。 【0019】 弁体3は、上部にパッキンが被着されており、平時、本体1の弁座8を閉塞し
ている。 【0020】 デフレクター4は、皿状で周囲に多数の羽根が形成されており、羽根の上には
リング12が載置されていて、作動時、リングで吊設されるようになっている。
デフレクター4は前述弁体3の下部に設置されている。 【0021】 感熱分解部分5は、フレーム2の下部に設置されており、ガイドポスト13を
介して弁体3を保持している。 【0022】 ここで感熱分解部分について詳細に説明する。 上部が外方に屈曲した一対のレバー14、14は、屈曲した部分の下端が前述
フレーム2の内方フランジ11に係合している。該レバーには上方に支持板15
が係合し、下方には天秤16が係合している。 【0023】 支持板15には、下端が半球状となった止めネジ17が螺合されており、天秤
16には保持体18が係合されている。図1、2に示す保持体は円筒状で上部に
フランジ19、下部に内方フランジ20が形成されており、上部のフランジ19
が天秤16に穿設された穴21に係合されている。保持体は、ステンレスのよう
に熱伝導性のよくない材料を用いると、後述シリンダーからの熱を逃がしにくく
なる。 【0024】 保持体18には、上部にフランジ22が形成されたシリンダー23が挿入され
、保持体18の内方フランジ20とシリンダー23のフランジ22とが係合して
いる。これらの係合部の接触は、保持体18の内方フランジ20の上面と、シリ
ン ダー23のフランジ22の下面での接触であるため、接触面積は極めて小さい。
しかしながら、これらの接触部分は円状であるため、接触面積が小さいにもかか
わらず、長くなっており、機械的強度は強いものである。 【0025】 シリンダー23は有底筒状で、下部には牡ネジ24が螺設され、その内側には
牝ネジ25が螺設されている。牡ネジ24には椀状のカバー26が螺合されてい
る。該カバーは、感熱分解部分5を覆い隠す効果と、火災の熱を収集する効果を
有している。また牝ネジ25には、平ネジ27が螺入されており、平ネジ頭部と
シリンダー23間には集熱板6が挟持されている。従って、カバーと集熱板は、
シリンダーとの接触面積が大きいため、シリンダーへの熱の伝播は良好となって
いる。 【0026】 シリンダー23内には低融点合金28が充填されている。低融点合金はスプリ
ンクラーヘッドを取り付ける場所に応じて各種の温度のものを選択する。例えば
一般の事務所、居間のようなところには72℃、厨房のように火を使うところで
は96℃、サウナのように周囲が高温となるところには139℃や183℃の低
融点合金を使用する。 【0027】 該低融点合金の上には、プランジャー29が載置されている。プランジャー2
9の上部は、逆円錐形の溝30が刻設されており、該溝には前述止めネジ17の
下端部が載置されている。プランジャーの溝30が逆円錐形であり、止めネジの
下端が半球形であるため、これらの接触部は、円状の線接触となり、接触面積は
極めて小さいものである。 【0028】 シリンダー、平ネジ、カバー、集熱板等は熱伝導の良好な真鍮や青銅のような
銅合金で作製するとカバーや集熱板で収集した火災の熱を低融点合金に早く伝播
することができる。 【0029】 次に上記構造の感熱分解部分を有する本発明スプリンクラーヘッドの作動状態 について説明する。 【0030】 火災が発生すると、火災の熱が上昇気流となって天井に達し、天井に取り付け
たスプリンクラーヘッドを熱する。スプリンクラーヘッドでは、集熱板やカバー
が火元に近い下部に設置されており、しかも表面積が大きくなっているため、気
流の熱を多く受ける。また集熱板やカバーは直接シリンダーに取り付けられてい
るため、集熱板とカバーで受けた熱は直ぐにシリンダーに伝播される。 【0031】 シリンダーに伝播された熱は、シリンダーに接している保持体や止めネジにも
伝播しようとするが、シリンダーと保持体とはシリンダー上部のフランジと保持
体下部の内方フランジとの接触であり、接触面積が非常に小さいため、この接触
部からは熱は伝播しにくい。また、保持体を熱伝導の悪いステンレス製にしてお
くと、さらに熱の伝播が少なくなる。 【0032】 プランジャーと止めネジとは、プランジャーの逆円錐形の溝と半球形との線接
触であるため、接触面積が小さく、プランジャーから止めネジへの熱の伝播も極
めて少ない。 【0033】 従って、シリンダーに伝播された熱は、他の部品へ伝播されることなくシリン
ダーに蓄積されるため、シリンダーの温度が急激に上昇し、その熱がシリンダー
内に充填された低融点合金を早急に溶解するようになる。 【0034】 スプリンクラーヘッドでは、弁体を押圧する力が感熱分解部分を構成する一対
のレバー14・14、支持板15、止めネジ17を介してプランジャー29に掛
かっているため、プランジャーで押圧されていた低融点合金28が溶融すると、
プランジャー29がシリンダー23内に没入する。すると、天秤16で係止され
ていた一対のレバー14、14の係止が解かれ、それぞれのレバーの下部が外方
に回動してフレーム2の内方フランジ11に係合していたレバーの屈曲端部が外
れ、感熱分解部分が分解して全ての構成部品は下方に落下していく。 【0035】 感熱分解部分の分解落下とともに、レバー14の屈曲頂部で保持していたガイ
ドポスト13が落下し、デフレクター4と一体となった弁体3およびデフレクタ
ー4で保持されていたリング12も落下する。ところがデフレクター4は、リン
グ12に吊設され、またリング12はフレーム2の内方フランジ11で係止され
る仕組みとなっているため、リングが内方フランジで係止されるとデフレクター
も途中で落下が停止する。 【0036】 弁体3が落下して弁座8を開放するため、図示しない配管で送られる水が導水
孔7から噴出される。噴出された水は、途中で止まったデフレクター4に当たっ
て四方に散布され、火炎にかかって消火を行う。 【0037】 図3は本発明の他の実施例の要部拡大断面図であり、これは保持体18が天秤
16と一体となったものである。 【0038】 なお、実施例では、シリンダーと係合する保持体としては円筒状のもので示し
たが、シリンダーを接触面積が小さくなるように係合して、シリンダーに蓄積さ
れた熱の伝播を防止することができるものであれば、如何なる構造のものでも採
用できるものである。 【0039】 また、実施例はフラッシュ型スプリンクラーヘッドで示したが、感熱分解部分
が低融点合金を押圧する構造のものであれば、マルチ型やフレームヨーク型等の
スプリンクラーヘッドにも採用可能である。 【0040】 以上説明した如く、本発明のスプリンクラーヘッドは、シリンダーに伝播され
た熱を、シリンダーから他の部品へ伝播させないようにシリンダーと保持体との
接触面積を小さくしたにもかかわらず、シリンダーと保持体との接触部は十分な
機械的強度を有する構造となっているため、長期間のクリープに対しても接触部
が変形したり、破壊したりすることがないという速動性と信頼性に優れたもので ある。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明のスプリンクラーヘッドの正面断面図 【図2】 要部の拡大断面図 【図3】 他の実施例の要部拡大断面図 【符号の説明】 1 本体 2 フレーム 3 弁体 4 デフレクター 5 感熱分解部分 6 集熱板 17 止めネジ 18 保持体 19 フランジ 20 内方フランジ 22 フランジ 23 シリンダー 26 カバー 28 低融点合金 29 プランジャー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 感熱分解部分がシリンダー、シリンダー内に充填された低融点
    合金、および低融点合金上に載置されたプランジャーから構成されており、シリ
    ンダーには外部に係合部が形成されており、該係合部は、シリンダーの上部に形
    成された、外方に突出したフランジからなり、前記シリンダーの係合部は、保持
    体の下部に形成された、内方に突出したフランジからなる、保持体の係合部と係
    合しており、これによって、前記シリンダーの係合部は接触面積が小さく、しか
    も機械的強度が強い状態で保持体に係合されていることを特徴とするスプリンク
    ラーヘッド。 【請求項2】 前記保持体は、上部にフランジが形成され、下部に前記内方
    突出したフランジが形成された円筒体であることを特徴とする請求項1記載のス
    プリンクラーヘッド。 【請求項3】 前記保持体は、天秤と一体となった円筒体であることを特徴と
    する請求項1記載のスプリンクラーヘッド。 【請求項4】 前記保持体は、ステンレス製であることを特徴とする請求項1
    記載のスプリンクラーヘッド。

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