JP2631078B2 - クッション機構を有する空気圧シリンダ - Google Patents
クッション機構を有する空気圧シリンダInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、クッション機構を有す
る空気圧シリンダに関するものである。
る空気圧シリンダに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】シリンダチューブと、圧縮空気の給排ポ
ートを有し上記シリンダチューブの両端に取付けられた
一対のカバーと、シリンダチューブ内を往復動するピス
トン及びそのロッドを備え、上記カバーの少なくとも一
方に、シリンダチューブ側が開口する軸方向の凹部、上
記給排ポートに開口するクッション流路、及び該クッシ
ョン流路中のリリーフ圧が調整可能なリリーフ弁を設け
て、凹部の内周面にクッションパッキンを取付け、ピス
トンのストローク中に上記ロッドに設けたクッションリ
ングをクッションパッキンに密に嵌入させて、一時的に
封じ込めた空気でピストンを減速させるとともに、この
封じ込め空気を上記クッション流路から徐々に排出させ
てピストンをストローク終端に緩衝的に停止させるクッ
ション機構を有する空気圧シリンダは、特に例示するま
でもなく周知である。しかしながら、上記周知の空気圧
シリンダは、リリーフ圧を調整するためのリリーフ弁が
カバーに直接取付けられているために、該空気圧シリン
ダの設置場所や設置姿勢によってはリリーフ圧の調整が
面倒であり、またカバーの構成が複雑になるという問題
もある。
ートを有し上記シリンダチューブの両端に取付けられた
一対のカバーと、シリンダチューブ内を往復動するピス
トン及びそのロッドを備え、上記カバーの少なくとも一
方に、シリンダチューブ側が開口する軸方向の凹部、上
記給排ポートに開口するクッション流路、及び該クッシ
ョン流路中のリリーフ圧が調整可能なリリーフ弁を設け
て、凹部の内周面にクッションパッキンを取付け、ピス
トンのストローク中に上記ロッドに設けたクッションリ
ングをクッションパッキンに密に嵌入させて、一時的に
封じ込めた空気でピストンを減速させるとともに、この
封じ込め空気を上記クッション流路から徐々に排出させ
てピストンをストローク終端に緩衝的に停止させるクッ
ション機構を有する空気圧シリンダは、特に例示するま
でもなく周知である。しかしながら、上記周知の空気圧
シリンダは、リリーフ圧を調整するためのリリーフ弁が
カバーに直接取付けられているために、該空気圧シリン
ダの設置場所や設置姿勢によってはリリーフ圧の調整が
面倒であり、またカバーの構成が複雑になるという問題
もある。
【０００３】これらの問題を解決するために、本発明の
発明者らは、空気圧シリンダの少なくとも一方のカバー
に、リリーフ圧が調整可能なリリーフ弁を有するクッシ
ョン圧力調整体を回転可能に取付けた空気圧シリンダ
を、実願平５−７００５号において提案した。この既提
案の空気圧シリンダは、クッション調整体をカバーに対
して回転させることによって、空気圧シリンダの設置場
所や設置姿勢とは無関係に、クッション圧力調整体に設
けたリリーフ弁を調整して、リリーフ圧を調整すること
ができる。しかしながら、上記空気圧シリンダは、リリ
ーフ弁についての配慮に欠けるところがあり、弁体が弁
座を開放すると、弁座を流れるリリーフの空気圧が変化
して弁体に作用する空気圧の作用力が変動するために、
弁体による弁座の開閉挙動が不安定になることがある。
発明者らは、空気圧シリンダの少なくとも一方のカバー
に、リリーフ圧が調整可能なリリーフ弁を有するクッシ
ョン圧力調整体を回転可能に取付けた空気圧シリンダ
を、実願平５−７００５号において提案した。この既提
案の空気圧シリンダは、クッション調整体をカバーに対
して回転させることによって、空気圧シリンダの設置場
所や設置姿勢とは無関係に、クッション圧力調整体に設
けたリリーフ弁を調整して、リリーフ圧を調整すること
ができる。しかしながら、上記空気圧シリンダは、リリ
ーフ弁についての配慮に欠けるところがあり、弁体が弁
座を開放すると、弁座を流れるリリーフの空気圧が変化
して弁体に作用する空気圧の作用力が変動するために、
弁体による弁座の開閉挙動が不安定になることがある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、リリーフ弁の弁体の作動が安定して、クッ
ション作用が良好な空気圧シリンダを提供することにあ
る。
する課題は、リリーフ弁の弁体の作動が安定して、クッ
ション作用が良好な空気圧シリンダを提供することにあ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、シリンダチューブと、圧縮空気の給排ポ
ートを有し上記シリンダチューブの両端に取付けられた
一対のカバーと、シリンダチューブ内を往復動するピス
トン及びそのロッドとを備え、上記カバーの少なくとも
一方にシリンダチューブ側が開口する軸方向の凹部及び
クッション流路を設けて、凹部の内周面にクッションパ
ッキンを取付け、ピストンのストローク中に上記ロッド
に設けたクッションリングをクッションパッキンに密に
嵌入させて、一時的に封じ込めた空気でピストンを減速
させるとともに、この封じ込め空気を上記クッション流
路から徐々に排出させて、ピストンをストローク終端に
緩衝的に停止させるクッション機構を有する空気圧シリ
ンダにおいて、上記空気圧シリンダが、カバーへの取付
孔、上記クッション流路を給排ポートに連通させるリリ
ーフ流路、及び該リリーフ流路中に形設した弁座を開閉
するリリーフ弁を有し、取付部材によって少なくとも一
方のカバーに回転のみ可能に取付けられたクッション圧
力調整体を備え、上記リリーフ弁が、上記弁座を開閉す
る弁体と、付勢力が調整可能で上記弁体を弁座の閉鎖方
向に付勢するリリーフ圧力調整機構と、クッション圧力
調整体に形成した空気圧信号流路によって弁座上流側の
リリーフ流路に連通し、弁体に上記リリーフ圧力調整機
構の付勢力と対向する作用力を作用させる圧力室とを備
え、かつ上記弁体の弁座下流側の外径と弁座上流側の弁
室の内径とをほぼ等しくして、弁座を流れる空気圧の弁
体に対する作用力を弁座の上流側と下流側においてほぼ
等しくしたことを特徴としている。また、同様の課題を
解決するため、上記空気圧シリンダにおいて、空気圧信
号流路を弁体に形成したことを特徴としている。
め、本発明は、シリンダチューブと、圧縮空気の給排ポ
ートを有し上記シリンダチューブの両端に取付けられた
一対のカバーと、シリンダチューブ内を往復動するピス
トン及びそのロッドとを備え、上記カバーの少なくとも
一方にシリンダチューブ側が開口する軸方向の凹部及び
クッション流路を設けて、凹部の内周面にクッションパ
ッキンを取付け、ピストンのストローク中に上記ロッド
に設けたクッションリングをクッションパッキンに密に
嵌入させて、一時的に封じ込めた空気でピストンを減速
させるとともに、この封じ込め空気を上記クッション流
路から徐々に排出させて、ピストンをストローク終端に
緩衝的に停止させるクッション機構を有する空気圧シリ
ンダにおいて、上記空気圧シリンダが、カバーへの取付
孔、上記クッション流路を給排ポートに連通させるリリ
ーフ流路、及び該リリーフ流路中に形設した弁座を開閉
するリリーフ弁を有し、取付部材によって少なくとも一
方のカバーに回転のみ可能に取付けられたクッション圧
力調整体を備え、上記リリーフ弁が、上記弁座を開閉す
る弁体と、付勢力が調整可能で上記弁体を弁座の閉鎖方
向に付勢するリリーフ圧力調整機構と、クッション圧力
調整体に形成した空気圧信号流路によって弁座上流側の
リリーフ流路に連通し、弁体に上記リリーフ圧力調整機
構の付勢力と対向する作用力を作用させる圧力室とを備
え、かつ上記弁体の弁座下流側の外径と弁座上流側の弁
室の内径とをほぼ等しくして、弁座を流れる空気圧の弁
体に対する作用力を弁座の上流側と下流側においてほぼ
等しくしたことを特徴としている。また、同様の課題を
解決するため、上記空気圧シリンダにおいて、空気圧信
号流路を弁体に形成したことを特徴としている。
【０００６】
【作用】クッション圧力調整体をカバーに対して回転さ
せることにより、該圧力調整体に設けたリリーフ弁を、
空気圧シリンダの設置場所、設置姿勢等に応じた任意の
向きにすることができ、かつリリーフ空気圧を調整する
ことができる。また、リリーフ圧力調整機構の付勢力と
対向する圧力室を、空気圧信号流路によって弁座上流側
のリリーフ流路に連通させるとともに、弁体の弁座下流
側の外径と弁座上流側の弁室の内径とをほぼ等しくし
て、弁座を流れる空気圧の弁体に対する作用力を弁座の
上流側と下流側とにおいてほぼ等しくしたために、弁体
が弁座を流れる空気圧の影響をほとんど受けないので、
リリーフ弁の開閉挙動が安定する。
せることにより、該圧力調整体に設けたリリーフ弁を、
空気圧シリンダの設置場所、設置姿勢等に応じた任意の
向きにすることができ、かつリリーフ空気圧を調整する
ことができる。また、リリーフ圧力調整機構の付勢力と
対向する圧力室を、空気圧信号流路によって弁座上流側
のリリーフ流路に連通させるとともに、弁体の弁座下流
側の外径と弁座上流側の弁室の内径とをほぼ等しくし
て、弁座を流れる空気圧の弁体に対する作用力を弁座の
上流側と下流側とにおいてほぼ等しくしたために、弁体
が弁座を流れる空気圧の影響をほとんど受けないので、
リリーフ弁の開閉挙動が安定する。
【０００７】
【実施例】図１ないし図４は本発明の第１実施例を示
し、この空気圧シリンダは、シリンダチューブ１と、そ
の両端に螺着させたヘッドカバー２及びロッドカバー３
を備え、これらのカバーの縮径部２ａ，３ａに、後記す
るクッション圧力調整体４が、取付部材５によって取付
けられている。上記シリンダチューブ１は、該チューブ
内を往復動するピストン７によってシリンダ室８ａ，８
ｂに区画され、ピストン７のロッド９は、ロッドカバー
３を気密に貫通してシリンダ外に突出している。
し、この空気圧シリンダは、シリンダチューブ１と、そ
の両端に螺着させたヘッドカバー２及びロッドカバー３
を備え、これらのカバーの縮径部２ａ，３ａに、後記す
るクッション圧力調整体４が、取付部材５によって取付
けられている。上記シリンダチューブ１は、該チューブ
内を往復動するピストン７によってシリンダ室８ａ，８
ｂに区画され、ピストン７のロッド９は、ロッドカバー
３を気密に貫通してシリンダ外に突出している。
【０００８】カバー２及び３は、一端がシリンダ室８
ａ，８ｂに開口する軸方向の凹部１１と、一端がシリン
ダ室８ａ，８ｂに他端が縮径部２ａ，３ａの外周面に開
口するクッション流路１２と、上記凹部１１に開口する
圧縮空気の給排ポート１３と、凹部１１と縮径部２ａ，
３ａの外周面とを連通させる流路１４とを備え、これら
の流路の縮径部２ａ，３ａ側の開口に、それぞれ円周方
向の周溝が形成されている。また、各凹部１１の開口内
周面にクッションパッキン１５が、ピストン７両側のロ
ッド９にクッションパッキン１５に密に嵌入するクッシ
ョンリング１６，１６がそれぞれ取付けられている（図
１及び図２参照）。
ａ，８ｂに開口する軸方向の凹部１１と、一端がシリン
ダ室８ａ，８ｂに他端が縮径部２ａ，３ａの外周面に開
口するクッション流路１２と、上記凹部１１に開口する
圧縮空気の給排ポート１３と、凹部１１と縮径部２ａ，
３ａの外周面とを連通させる流路１４とを備え、これら
の流路の縮径部２ａ，３ａ側の開口に、それぞれ円周方
向の周溝が形成されている。また、各凹部１１の開口内
周面にクッションパッキン１５が、ピストン７両側のロ
ッド９にクッションパッキン１５に密に嵌入するクッシ
ョンリング１６，１６がそれぞれ取付けられている（図
１及び図２参照）。
【０００９】図３及び図４に詳細を示す上記クッション
圧力調整体４は、カバー２，３の縮径部２ａ，３ａに気
密に嵌着する取付孔１７と、これと直交する方向の弁取
付孔１８とを備え、該弁取付孔１８に弁室１９ａ，１９
ｂとこれらの弁室間の弁座２０とが形成されており、弁
室１９ａは弁座上流側のリリーフ流路２１ａによってク
ッション流路１２に連通し、弁室１９ｂは弁座下流側の
リリーフ流路２１ｂによって流路１４に連通している。
上記弁取付孔１８に装着されたリリーフ弁２３は、弁座
２０を開閉する弁体２４と、弁体２４を弁座２０の閉鎖
方向に付勢するリリーフ圧調整機構２５と、リリーフ圧
調整機構２５の作用力と対向して弁体２４を弁座２０の
開放方向に付勢する圧力室２６とを備えている。
圧力調整体４は、カバー２，３の縮径部２ａ，３ａに気
密に嵌着する取付孔１７と、これと直交する方向の弁取
付孔１８とを備え、該弁取付孔１８に弁室１９ａ，１９
ｂとこれらの弁室間の弁座２０とが形成されており、弁
室１９ａは弁座上流側のリリーフ流路２１ａによってク
ッション流路１２に連通し、弁室１９ｂは弁座下流側の
リリーフ流路２１ｂによって流路１４に連通している。
上記弁取付孔１８に装着されたリリーフ弁２３は、弁座
２０を開閉する弁体２４と、弁体２４を弁座２０の閉鎖
方向に付勢するリリーフ圧調整機構２５と、リリーフ圧
調整機構２５の作用力と対向して弁体２４を弁座２０の
開放方向に付勢する圧力室２６とを備えている。
【００１０】上記リリーフ圧調整機構２５は、ばね受け
２８，２８と、これらのばね受け間に縮設され弁体２４
を弁座２０の閉鎖方向に付勢する調圧ばね２９と、調圧
ばね２９の付勢力を調整する調整ねじ３０とを備え、調
整ねじ３０は、弁取付孔１８の一端開口に螺着させた弁
ガイド３１に進退可能に螺合し、ロックナット３２によ
ってその位置に固定される。したがって、調整ねじ３０
を弁ガイド３１に対して進退させて調圧ばね２９の付勢
力を調整することにより、リリーフ弁２３のリリーフ圧
を調整することができる。
２８，２８と、これらのばね受け間に縮設され弁体２４
を弁座２０の閉鎖方向に付勢する調圧ばね２９と、調圧
ばね２９の付勢力を調整する調整ねじ３０とを備え、調
整ねじ３０は、弁取付孔１８の一端開口に螺着させた弁
ガイド３１に進退可能に螺合し、ロックナット３２によ
ってその位置に固定される。したがって、調整ねじ３０
を弁ガイド３１に対して進退させて調圧ばね２９の付勢
力を調整することにより、リリーフ弁２３のリリーフ圧
を調整することができる。
【００１１】上記圧力室２６は、弁取付孔１８の他端開
口に止め輪によって取付けられたＯリング受け３４と弁
体２４の端部との間に形成され、軸方向の両側が弁体２
４の外周とＯリング受け３４とに嵌着したＯリング３
６，３６で気密にシールされ、クッション圧力調整体４
に設けた空気圧信号流路３７によって弁座上流側のリリ
ーフ流路２１ａに連通している。また、上記弁体２４の
弁室１９ｂ側に取付けたステム３８は、区画部材３９と
の摺動部がＯリング３６で気密にシールされ、該ステム
３８の外径Ｄ1 と弁室１９ａの内径Ｄ2 とをほぼ同径と
して、弁体２４による弁座２０の開放時に、該弁体２４
に対向して作用する空気圧の作用力をほぼバランスさせ
ている。なお、実験によると、ステム３８の外径Ｄ1 を
弁室１９ａの内径Ｄ2 より僅かに大径にしたほうが、弁
体２４の開閉挙動が一層安定する。図４中の符号４１
は、弁ガイド３１と区画部材３９との間に設けたカラー
である。
口に止め輪によって取付けられたＯリング受け３４と弁
体２４の端部との間に形成され、軸方向の両側が弁体２
４の外周とＯリング受け３４とに嵌着したＯリング３
６，３６で気密にシールされ、クッション圧力調整体４
に設けた空気圧信号流路３７によって弁座上流側のリリ
ーフ流路２１ａに連通している。また、上記弁体２４の
弁室１９ｂ側に取付けたステム３８は、区画部材３９と
の摺動部がＯリング３６で気密にシールされ、該ステム
３８の外径Ｄ1 と弁室１９ａの内径Ｄ2 とをほぼ同径と
して、弁体２４による弁座２０の開放時に、該弁体２４
に対向して作用する空気圧の作用力をほぼバランスさせ
ている。なお、実験によると、ステム３８の外径Ｄ1 を
弁室１９ａの内径Ｄ2 より僅かに大径にしたほうが、弁
体２４の開閉挙動が一層安定する。図４中の符号４１
は、弁ガイド３１と区画部材３９との間に設けたカラー
である。
【００１２】上記第１実施例は、カバー２及び３にクッ
ション圧力調整体４を回転可能に取付けたことにより、
リリーフ弁２３の調整ねじ３０をカバー回りの任意の向
きに向けることができる。この場合、クッション流路１
２及び流路１４の縮径部側開口に周溝を形成したので、
クッション圧力調整体４を回転させても、クッション流
路１２とリリーフ流路２１ａ及びリリーフ流路２１ｂと
流路１４は、常に連通している。
ション圧力調整体４を回転可能に取付けたことにより、
リリーフ弁２３の調整ねじ３０をカバー回りの任意の向
きに向けることができる。この場合、クッション流路１
２及び流路１４の縮径部側開口に周溝を形成したので、
クッション圧力調整体４を回転させても、クッション流
路１２とリリーフ流路２１ａ及びリリーフ流路２１ｂと
流路１４は、常に連通している。
【００１３】また、リリーフ弁２３に、空気圧信号流路
３７によって弁座上流側のリリーフ流路２１ａに連通す
る圧力室２６を設けて、該圧力室２６における空気圧の
作用力を弁座２０を流れるリリーフ空気の影響を受けに
くくするとともに、弁体２４の弁室１９ｂ側のステム３
８の外径Ｄ1 と弁室１９ａの内径Ｄ2 とをほぼ同径とし
たことにより、弁座２０の開放時に弁体２４に作用する
空気圧の作用力がリリーフ流路の上流側と下流側におい
てほぼ等しくなるので、弁体２４による弁座２０の開閉
挙動が安定する。
３７によって弁座上流側のリリーフ流路２１ａに連通す
る圧力室２６を設けて、該圧力室２６における空気圧の
作用力を弁座２０を流れるリリーフ空気の影響を受けに
くくするとともに、弁体２４の弁室１９ｂ側のステム３
８の外径Ｄ1 と弁室１９ａの内径Ｄ2 とをほぼ同径とし
たことにより、弁座２０の開放時に弁体２４に作用する
空気圧の作用力がリリーフ流路の上流側と下流側におい
てほぼ等しくなるので、弁体２４による弁座２０の開閉
挙動が安定する。
【００１４】図５と図６は、第１実施例の空気圧シリン
ダと上記既提案の空気圧シリンダの実験結果をそれぞれ
示す。これらの図中の符号ｖはピストンの移動速度、ｘ
はシリンダの変位量、ＰC はクッション空気圧（リリー
フ流路１２ａの空気圧）、ＰD は弁座下流側のリリーフ
流路２１ｂの空気圧を示す。図５と図６の対比から明ら
かなように、上記第１実施例におけるシリンダの変位ｘ
は、既提案の空気圧シリンダにおいて矢印Ａで示すよう
な不安定な動きがなく、安定して変位する。
ダと上記既提案の空気圧シリンダの実験結果をそれぞれ
示す。これらの図中の符号ｖはピストンの移動速度、ｘ
はシリンダの変位量、ＰC はクッション空気圧（リリー
フ流路１２ａの空気圧）、ＰD は弁座下流側のリリーフ
流路２１ｂの空気圧を示す。図５と図６の対比から明ら
かなように、上記第１実施例におけるシリンダの変位ｘ
は、既提案の空気圧シリンダにおいて矢印Ａで示すよう
な不安定な動きがなく、安定して変位する。
【００１５】図７は弁取付孔４５を袋孔とした本発明の
第２実施例を示し、第２実施例の圧力室４６は、弁体２
４の端部と弁取付孔４５の底壁との間に形成されてい
る。上記第２実施例は、弁取付孔４５を袋孔としたこと
により、Ｏリング受けや該Ｏリング受けを止める止め輪
等を必要としないので部品点数が少なくなり、かつ止め
輪が離脱する等の危険性がないので安全性が向上する。
第２実施例の他の構成及び作用は第１実施例と同じであ
るから、図の主要な同一の箇所に同一の符号を付して、
詳細な説明は省略する。
第２実施例を示し、第２実施例の圧力室４６は、弁体２
４の端部と弁取付孔４５の底壁との間に形成されてい
る。上記第２実施例は、弁取付孔４５を袋孔としたこと
により、Ｏリング受けや該Ｏリング受けを止める止め輪
等を必要としないので部品点数が少なくなり、かつ止め
輪が離脱する等の危険性がないので安全性が向上する。
第２実施例の他の構成及び作用は第１実施例と同じであ
るから、図の主要な同一の箇所に同一の符号を付して、
詳細な説明は省略する。
【００１６】図８及び図９は本発明の第３実施例を示
し、第３実施例におけるリリーフ弁４８の弁体４９は、
弁座２０上流側の端部に合成樹脂によってほぼリング状
に形成した幅が広いガイド部材５１が、ステム５２にリ
ップシール５３がそれぞれ嵌着されており、ガイド部材
５１の両端部分５１ａ，５１ａは、図９に示すように厚
さが薄くされて重合部が他の箇所とほぼ同厚とされ、重
合部の両端は斜めに重ね合されている。上記第３実施例
は、圧力室４６のシール機能よりも弁体４９のガイド機
能並びに摩擦の低減を重要視したもので、弁体４９は、
Ｏリングに代えて幅が広いガイド部材５１によって傾斜
することなく、かつ小さい力で案内される。しかしなが
ら、ガイド部材５１の両端を斜めに重ね合せたので、圧
力室４６から弁室１９ａへの空気のリークを少なくする
ことができる。また、ステム５２の外周をリップシール
５３でシールしたので、Ｏリングによるシールに比べて
弁体４９の摺動抵抗を小さくすることができる。第３実
施例の他の構成及び作用は第２実施例と同じであるか
ら、図の主要な同一の箇所に同一の符号を付して、詳細
な説明は省略する。
し、第３実施例におけるリリーフ弁４８の弁体４９は、
弁座２０上流側の端部に合成樹脂によってほぼリング状
に形成した幅が広いガイド部材５１が、ステム５２にリ
ップシール５３がそれぞれ嵌着されており、ガイド部材
５１の両端部分５１ａ，５１ａは、図９に示すように厚
さが薄くされて重合部が他の箇所とほぼ同厚とされ、重
合部の両端は斜めに重ね合されている。上記第３実施例
は、圧力室４６のシール機能よりも弁体４９のガイド機
能並びに摩擦の低減を重要視したもので、弁体４９は、
Ｏリングに代えて幅が広いガイド部材５１によって傾斜
することなく、かつ小さい力で案内される。しかしなが
ら、ガイド部材５１の両端を斜めに重ね合せたので、圧
力室４６から弁室１９ａへの空気のリークを少なくする
ことができる。また、ステム５２の外周をリップシール
５３でシールしたので、Ｏリングによるシールに比べて
弁体４９の摺動抵抗を小さくすることができる。第３実
施例の他の構成及び作用は第２実施例と同じであるか
ら、図の主要な同一の箇所に同一の符号を付して、詳細
な説明は省略する。
【００１７】図１０は本発明の第４実施例を示し、第４
実施例のリリーフ弁５５の弁体５６は、リリーフ流路２
１ａと２１ｂの連通を通断するスプール弁として構成さ
れている。第４実施例の他の構成及び作用は第３実施例
と同じであるから、図の主要な同一の箇所に同一の符号
を付して、詳細な説明は省略する。
実施例のリリーフ弁５５の弁体５６は、リリーフ流路２
１ａと２１ｂの連通を通断するスプール弁として構成さ
れている。第４実施例の他の構成及び作用は第３実施例
と同じであるから、図の主要な同一の箇所に同一の符号
を付して、詳細な説明は省略する。
【００１８】図１１は本発明の第５実施例を示し、第５
実施例におけるリリーフ弁５８は、弁体５９に弁室１９
ａと圧力室４６とを連通させる空気圧信号流路６０が形
成されている。第５実施例の他の構成及び作用は、空気
圧信号流路６０の形成が容易な以外は第２実施例と同じ
であるから、図の主要な同一の箇所に同一の符号を付し
て、詳細な説明は省略する。
実施例におけるリリーフ弁５８は、弁体５９に弁室１９
ａと圧力室４６とを連通させる空気圧信号流路６０が形
成されている。第５実施例の他の構成及び作用は、空気
圧信号流路６０の形成が容易な以外は第２実施例と同じ
であるから、図の主要な同一の箇所に同一の符号を付し
て、詳細な説明は省略する。
【００１９】
【発明の効果】本発明のクッション機構を有する空気圧
シリンダは、リリーフ弁のリリーフ圧力調整機構に対向
して作用する圧力室の空気圧が、該リリーフ弁の弁座を
流れるリリーフ空気の影響を受けにくいことと、弁体に
対向して作用する、弁座上流側と下流側の空気圧の作用
力がほぼ等しいこととにより、弁体の開閉挙動が安定す
るので、良好なクッション作用を得ることができる。
シリンダは、リリーフ弁のリリーフ圧力調整機構に対向
して作用する圧力室の空気圧が、該リリーフ弁の弁座を
流れるリリーフ空気の影響を受けにくいことと、弁体に
対向して作用する、弁座上流側と下流側の空気圧の作用
力がほぼ等しいこととにより、弁体の開閉挙動が安定す
るので、良好なクッション作用を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】第１実施例のヘッド側の断面図である。
【図２】同じくロッド側の断面図である。
【図３】クッション圧力調整体の側面図である。
【図４】リリーフ弁の拡大断面図である。
【図５】実験例の線図である。
【図６】既提案の空気圧シリンダの実験例の線図であ
る。
る。
【図７】第２実施例の要部を示す断面図である。
【図８】第３実施例の要部を示す断面図である。
【図９】ガイド部材の要部を示す図である。
【図１０】第４実施例の要部を示す断面図である。
【図１１】第５実施例の要部を示す断面図である。
１ シリンダチューブ ２，３ カバー ４ クッション圧力調整体 ５ 取付部材 ７ ピストン ９ ロッド １１ 凹部 １２ クッション流路 １３ 給排ポート １５ クッションパッキン １７ 取付孔 ２０ 弁座 ２１ａ，２１ｂ リリーフ流路 ２３，４８，５５，５８ リリーフ弁 ２４，４９，５６，５９ 弁体 ２５ リリーフ圧力調整機構 ２６，４６ 圧力室 ３７，６０ 空気圧信号流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤 原 伸 広 茨城県筑波郡谷和原村絹の台４−２−２ エスエムシー株式会社筑波技術センタ ー内 (56)参考文献 特開 昭48−77274（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−131304（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−124706（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−89576（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−46271（ＪＰ，Ｕ)
Claims (2)
- 【請求項１】 シリンダチューブと、圧縮空気の給排ポ
ートを有し上記シリンダチューブの両端に取付けられた
一対のカバーと、シリンダチューブ内を往復動するピス
トン及びそのロッドとを備え、上記カバーの少なくとも
一方にシリンダチューブ側が開口する軸方向の凹部及び
クッション流路を設けて、凹部の内周面にクッションパ
ッキンを取付け、ピストンのストローク中に上記ロッド
に設けたクッションリングをクッションパッキンに密に
嵌入させて、一時的に封じ込めた空気でピストンを減速
させるとともに、この封じ込め空気を上記クッション流
路から徐々に排出させて、ピストンをストローク終端に
緩衝的に停止させるクッション機構を有する空気圧シリ
ンダにおいて、 上記空気圧シリンダが、カバーへの取付孔、上記クッシ
ョン流路を給排ポートに連通させるリリーフ流路、及び
該リリーフ流路中に形設した弁座を開閉するリリーフ弁
を有し、取付部材によって少なくとも一方のカバーに回
転のみ可能に取付けられたクッション圧力調整体を備
え、 上記リリーフ弁が、上記弁座を開閉する弁体と、付勢力
が調整可能で上記弁体を弁座の閉鎖方向に付勢するリリ
ーフ圧力調整機構と、クッション圧力調整体に形成した
空気圧信号流路によって弁座上流側のリリーフ流路に連
通し、弁体に上記リリーフ圧力調整機構の付勢力と対向
する作用力を作用させる圧力室とを備え、かつ上記弁体
の弁座下流側の外径と弁座上流側の弁室の内径とをほぼ
等しくして、弁座を流れる空気圧の弁体に対する作用力
を弁座の上流側と下流側においてほぼ等しくした、こと
を特徴とするクッション機構を有する空気圧シリンダ。 - 【請求項２】 空気圧信号流路を弁体に形成した、こと
を特徴とする請求項１に記載したクッション機構を有す
る空気圧シリンダ。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5242073A JP2631078B2 (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | クッション機構を有する空気圧シリンダ |
| US08/291,029 US5423243A (en) | 1993-09-02 | 1994-08-16 | Pneumatic cylinder with cushion mechanism |
| DE4429156A DE4429156C2 (de) | 1993-09-02 | 1994-08-17 | Pneumatikzylinder mit Dämpfungsmechanismus |
| KR1019940021299A KR0148044B1 (ko) | 1993-09-02 | 1994-08-27 | 쿠션기구가 달린 공기압실린더 |
| CN94115619A CN1036675C (zh) | 1993-09-02 | 1994-09-01 | 带有缓冲机构的气压缸 |
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|---|---|---|---|
| JP5242073A JP2631078B2 (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | クッション機構を有する空気圧シリンダ |
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|---|---|
| JPH0771420A JPH0771420A (ja) | 1995-03-17 |
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Family
ID=17083885
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP5242073A Expired - Fee Related JP2631078B2 (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | クッション機構を有する空気圧シリンダ |
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| CN105020203B (zh) * | 2015-06-30 | 2017-04-05 | 华南理工大学 | 一种内置气动缓冲装置的高速气缸 |
| CN106438572B (zh) * | 2016-12-01 | 2018-03-02 | 无锡市创恒机械有限公司 | 气缸缓冲限位结构 |
| CN108869448B (zh) * | 2018-09-20 | 2019-10-01 | 燕山大学 | 一种基于等效作用面的易控单杆式活塞缸 |
| CN114607672A (zh) * | 2022-03-18 | 2022-06-10 | 杭州青流液压设备制造有限公司 | 一种油缸用的缓释阀 |
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|---|---|---|---|---|
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| US2949096A (en) * | 1957-09-13 | 1960-08-16 | Gen Dynamics Corp | Pneumatic actuator |
| FR1343760A (fr) * | 1962-10-13 | 1963-11-22 | Cie Parisienne Outil Air Compr | Vérins à amortissement |
| US3196753A (en) * | 1963-05-21 | 1965-07-27 | Tomkins Johnson Co | Cushion control and surge relief |
| DE1232912B (de) * | 1965-08-05 | 1967-01-26 | Gewerk Eisenhuette Westfalia | Hydraulische Rueckeinrichtung fuer Strebfoerdermittel |
| US3727518A (en) * | 1970-12-08 | 1973-04-17 | Parker Hannifin Corp | Choke-check valve |
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-
1993
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-
1994
- 1994-08-16 US US08/291,029 patent/US5423243A/en not_active Expired - Lifetime
- 1994-08-17 DE DE4429156A patent/DE4429156C2/de not_active Expired - Lifetime
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| KR0148044B1 (ko) | 1998-08-17 |
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