JP2630722B2 - 地盤注入工法および注入管装置 - Google Patents

地盤注入工法および注入管装置

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JP2630722B2
JP2630722B2 JP5033976A JP3397693A JP2630722B2 JP 2630722 B2 JP2630722 B2 JP 2630722B2 JP 5033976 A JP5033976 A JP 5033976A JP 3397693 A JP3397693 A JP 3397693A JP 2630722 B2 JP2630722 B2 JP 2630722B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数の注入口、特に、軸
方向の異なる個所に複数の注入口を有する注入管を地盤
中に設置し、これら複数の注入口から注入液を地盤中に
同時に注入して該地盤を固結する地盤注入工法およびこ
の工法に用いられる注入管装置に係り、特に前記複数注
入口からの注入液の浸透状況ないしは固結状況を確実に
把握管理し得る地盤注入工法および注入管装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】地盤中に注入液を注入して該地盤を固結
するに際して、特に市街地の道路工事のように道路に沿
って広範囲な注入を必要とする場合、あるいはトンネル
工事のように、狭い作業空間で注入作業を行なうような
場合、一つの注入液送液部から多数の注入口に注入液を
同時に送液して注入を行い、短時間のうちに広範囲な地
盤を急速に、かつ最小の作業空間をもって固結すること
はこの分野にとって大きな夢であった。
【0003】しかし、実際には、一般に、地盤は粒度や
透水性の異なった層が互層になって形成されており、各
注入口の位置する地盤は深度毎に土層の特性が異なるこ
ととなる。したがって、地盤に複数の注入管を挿入し、
この複数の注入管に一つのポンプから注入液を同時に送
液して地盤を固結せんとしても、注入液は透水性の大き
な層に位置した特定の注入口に集中して送液されて他の
注入口には殆ど送液されずに、全体を均質に固結するこ
とは困難なことであった。
【0004】このため、従来では、一本の注入管路に一
つの注入ポンプを通して注入ステージを移動させながら
注入し、全注入ステージの注入を完了してから他の注入
管に移動するという工程を採用せざるを得ず、極めて時
間がかかっていた。
【0005】そこで、最近では細孔からなる噴射口の備
えられた注入管を用い、この噴射口から、軸方向の異な
る位置に設けられた複数注入口を通して注入液を高圧で
噴射注入する工法が採用されている。この工法では、注
入口まわりの浸透抵抗がばらついても噴射口径に対応し
た所定の噴射量を得ることができるが、さらに以下の問
題点がある。
【0006】(1)地盤の浸透抵抗の差が大きい場合に
は、注入管内圧力や噴射口径が同じでも、各注入口から
の注入量を同一にすることは難しい。したがって、実際
に、注入量がどのように分布しているのかは地層の変化
がはげしい程わからない。
【0007】(2)たとえ、各注入口から所定量の注入
量が注入されていても、地盤の変化がはげしい場合に
は、注入液は透水性の大きな層に集中されてしまい、均
質な固結は達成されない。
【0008】(3)もし、各深度において、注入液が想
定どおり注入され、浸透しているかどうか確認できれ
ば、それに応じて、各深度における噴射口の口径や数を
適切に設定し得、さらに、注入管内圧力を適切に設定す
ることにより、垂直面に分布する各注入口からの注入あ
るいは水平面に分布する各注入口からの注入を最適条件
に調整し得、同時に広範囲な注入が可能となる。
【0009】(4)注入液の浸透ないしは固結状況を確
認する手段として、従来、注入前後における地盤の電気
抵抗値を測定する方法が採用されている。しかし、この
方法では注入中における注入液の挙動を知ったり、固結
体が連続して形成されているかを知ったり、注入口の大
きさや配置、あるいは注入量、注入速度、ゲルタイム等
の注入計画の妥当性を把握する等のことは従来技術では
困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする問題点】そこで、本発明の目
的は、軸方向の異なる個所に複数の注入口を有する注入
管を用い、これら複数の注入口から注入液を地盤中に同
時に注入して該地盤を固結するに際して、これら複数の
注入口からの注入液の浸透状況ないしは固結状況を確実
に把握管理し得、上述の公知技術に存する欠点を改良し
た地盤注入工法およびこの工法に用いられる注入管装置
を提供することにある。
【0011】
【問題点を解決するための手段】上述の目的を達成する
ため、本発明の地盤注入工法によれば、複数の注入口を
有する注入管を地盤中に設置し、これら複数の注入口か
ら注入液を地盤中に同時に注入して該地盤を固結する地
盤注入工法において、これら注入口まわりの注入対象地
盤に複数の電極を所望の間隔をあけて設置し、これら
極によって前記複数の注入口まわりの地盤の比抵抗値を
一度に測定し、この比抵抗値により前記複数の注入口か
らの注入液の浸透ないしは固結状況を一度に把握するこ
とを特徴とする。
【0012】さらに、上述の目的を達成するため、本発
明の注入管装置によれば、軸方向の異なる位置に注入口
が複数個備えられた注入管装置であって、地盤中に設置
され、これら複数の注入口から注入液を地盤中に同時に
注入して該地盤を固結する装置において、該注入管装置
にはさらに、複数の電極が各注入口をそれぞれはさむ位
置に所望の間隔をあけて設置され、これら電極によって
前記注入口まわりの地盤の比抵抗値を一度に測定し、こ
の比抵抗値により前記複数の注入口からの注入液の浸透
ないしは固結状況を一度に把握することを特徴とする
【0013】
【発明の実施例】図1および図2は本発明にかかる注入
管の一具体例の断面図であって、図1は掘削水の送液状
態を示し、図2は注入状態を示す。
【0014】まず、図1を用いてこの注入管の構造を説
明する。1は注入管であって、二重管の例を示す。注入
管1は外管管路2および内管管路3を有し、かつ軸方向
の異なる位置、すなわち、注入管1の長さ方向の異なる
位置に注入管1の外側Aに通じる横方向に向いた複数の
注入口5、5…5を有し、さらに注入口5、5…5に
は、一方の管路、例えば内管管路3と通じる一つまたは
複数の噴射口4、4…4および他方の管路、例えば外管
管路2と通じる噴射口6、6…6がそれぞれ開口され
る。
【0015】さらに、注入口5、5…5のうち、少なく
とも二つはその中に開口される一方の管路の噴射口の数
と、他方の管路の噴射口の数の比率か異なるように形成
される。例えば、図1に示されるように、一つの注入口
5内に噴射口4(口径Φ1.0mm) および噴射口6、6
(いずれも口径Φ1.0mm) が開口され、内管管路3の噴
射口4と外管管路2の噴射口6、6との数の比率が1:
2であり、また、他の一つの注入口5内には、噴射口
4、4(いずれも口径Φ1.0mm) および噴射口6(口径
Φ1.0mm) が開口され、内管管路3の噴射口4、4と、
外管管路2の噴射口6との比率は2:1であるように形
成される。
【0016】上述の注入管1において、まず図1に示さ
れるように内管3aの閉束金具9を外管2aの下方吐出
口8から離れて配置して末端吐出口8を開口しておき、
この状態で外管管路2を通して掘削水を送液し、末端吐
出口8から矢印の方向に吐出して削孔する。このとき吐
出口5は栓7、例えばコム栓、ゴムリング、スチール栓
等により閉栓されている。10はメタルクラウンである。
【0017】次いで、図2に示されるように一方の管
路、例えば内管管路3を通じて主材としての注入材を送
液し、かつ他方の管路、例えば外管管路2を通じて反応
剤を送液すると、主材は噴射口4から注入口5内に噴射
されるとともに反応剤は噴射口6から注入口5内に噴射
され、両液は注入口5内で合流して地盤中に水平方向に
注入される。このとき、注入口5、5…5のうち少なく
とも二つはその中に開口される一方の管路からの噴射口
の数と他方の管路からの噴射口の数が異なるから噴射さ
れる主材ならびに反応剤の合流比率が異なり、固結時間
の異なる少なくとも二種以上の注入材が同時に地盤中に
注入される。
【0018】さらに、図2について詳述すると、内管管
路3を通じて主材としての注入材、例えば水ガラス水溶
液と反応剤の混合液を送液すると、この液圧により閉束
金具9が落下して末端吐出口8を閉塞するとともに栓7
を放出して注入口5、5…5を開口し、前記注入液は噴
射口4、4…4を通じて注入口5、5…5に噴射され
る。
【0019】さらに同時に外管管路2を通じて反応剤を
送液すると、この液体は噴射口6から注入口5中の噴射
液に噴射合流される。このとき注入口5、5…5のうち
少なくとも二つは内外管管路からの噴射口の数の比率が
異なるから主材および反応剤の合流比率が異なり、固結
時間の異なる少なくとも二種以上の注入材が同時に注入
管1の外側Aに横方向に噴射注入される。すなわち、上
述注入管では一方の注入口5から固結時間の短い注入
材、他方の注入口5から固結時間の長い注入材が同時に
かつ横方向に注入される。
【0020】上述の噴射口4および6はいずれも図1お
よび図2に示されるように口径をしぼって形成される。
この口径のしぼりは地上部において、噴射口4および6
からの注入材が注入管内流量に対して圧力を生じる程度
に、すなわちある速度をもって噴射する程度に行われ
る。この噴射圧力は1kgf/cm2 以上、好ましくは10kgf/
cm2 、さらに好ましくは15〜20kgf/cm2 である。
【0021】一般に、地上部において、注入管内の流体
を噴射口から外部に吐出する場合、注入管内圧力は噴射
口の大きさと流量に依存し、流量に対して噴射口径を小
さくしぼる、また噴射口径に対して流量を大きくする
程、注入管内圧力、すなわち噴射圧力は大きくなる。ま
た、流量に対して噴射口径が大きいとき、あるいは噴射
口径に対して流量が小さいときには注入管内圧力、すな
わち噴射圧力は小さくなる。そして管内圧力が高い程、
注入口外部の抵抗圧が変化してもその吐出量は変動し難
い。
【0022】本発明に用いられる上述の注入管1はこの
ようにして、注入口5からの注入液の固結時間が異なっ
ても、また、各注入口5まわりの地盤の透水性が異なっ
ても、さらに注入された注入液のゲル化の進行により地
盤の浸透抵抗力が変化しても、いずれの場合でも注入口
5、5…5からほぼ一定の吐出量を確保でき、地盤を確
実に固結する。
【0023】上述注入管1による注入機能を図3および
図4で説明する。内径4cmの管にポンプで送水したとこ
ろ、ポンプ圧は殆ど生じない。この管の末端に噴射口を
設けた先端部を装着して噴射圧力(ポンプ圧)と吐出量
を測定した結果の例を図3および図4に示す。なお、比
較のために上記管に直径1cmの吐出口を3個有する先端
部を上記管の末端部に装着して1〜20l/mの送水を行
ったが、吐出圧力は殆ど認められなかった。
【0024】図3はノズル口径1.0mm、図4は1.5mmの
吐出口をそれぞれ有する先端部を管に装着し、ポンプ圧
を種々変え、ポンプ圧が所定圧を保つように水を送液
し、かつ噴射口の下流側も管路でつなげて管路内にバル
ブにより抵抗圧を作用せしめて地盤の抵抗圧力に相当す
る圧力を生ぜしめ、その場合の噴射口から吐出される流
量(l/分)と抵抗圧力(kg/cm2)を測定し、その結果を
表したグラフである。図3および図4から明らかなよう
に、例えばポンプ圧80kg/cm2を用いて説明すると、地盤
内における抵抗圧力(kg/cm2)が変化しても、抵抗圧力50
kg/cm2位まではノズルからの流量が一定である。すなわ
ち、地盤抵抗圧の変化にもかかわらず、一定の吐出量が
得られる領域が存在することが図3および図4からわか
る。
【0025】図5〜7は本発明に用いられる他の形式の
注入管を用いた注入形式を示す。まず、図5に示される
ように内管管路3より下方吐出口8に削孔水を送液して
地盤を削孔する。次に、図6に示されるように、外管管
路3にボールバルブ15を落下して下方吐出口8を閉鎖し
た後、図7に示されるように外管管路2、内管管路3お
よび3′を通して注入液を同時に送液し、外管管路2か
らの注入液は上段の注入口5から、内管管路3′からの
注入液は中段の注入口5から、さらに、内管管路3から
の注入液は開口11からゴムスリーブ12を押し開き、空間
13を通って下段の注入口5 、5 …5 からそれぞれ地盤中
に同時に注入する。14は閉束板である。
【0026】図8は本発明にかかる工法および装置の一
具体例の説明図であって、注入管装置Yを地盤X中に設
置した状態を示す。注入管装置Yは注入管1の軸方向の
異なる個所に複数の注入口5、5…5を有するととも
に、一対の電極A、Aを各注入口5、5…5をはさむよ
うに備えて構成される。このような状態で、注入管1を
通して、注入液を複数の注入口5、5…5から地盤中に
同時に注入して地盤を固結する。
【0027】このとき、電極A、A…Aは地上に配置さ
れた電気抵抗測定器Bに接続され、これにより電極A、
A間の地盤X、すなわち注入口5、5…5のまわりの地
盤Xの比抵抗値を測定し、この比抵抗値により注入口
5、5…5からの注入液の浸透ないしは固結状況を把握
する。
【0028】図9は本発明にかかる他の工法の説明図で
あって、電極A、A…Aの備えられた電極管Dと、電極
A、A…Aの備えられた本発明にかかる注入管装置Yと
を地盤中に所望の間隔をあけて設置し、これらの間の地
盤の比抵抗値を図8と同様にして測定し、注入口5、5
…5からの注入液の浸透ないしは固結状況を把握するも
のである。
【0029】図10は本発明にかかるさらに他の工法の説
明図であって、電極A、A…Aの備えられた二本の電極
管D、Dを、軸方向の異なった個所に複数の注入口5、
5…5を有する注入管1をはさむように地盤X中に設置
し、これらの電極A、A間の地盤Xの比抵抗値を電気抵
抗測定器Bで測定することにより、複数の注入口5、5
…5からの注入液の浸透ないしは固結状況を把握する。
【0030】図11は本発明にかかる工法のさらに他の具
体例の説明図であって、軸方向の異なった個所に複数の
注入口5、5…5を有する注入管1を二本、並列に所望
の間隔をあけて地盤X中に設置し、この二本の注入管
1、1をはさむように、電極A、A…Aの備えられた二
本の電極管D、Dを地盤X中に設置し、これらの電極
A、A間の比抵抗値を図10と同様に測定することによ
り、注入ゾーンCにおける複数の注入口5、5…5から
の注入液の浸透ないしは固結状況を把握する。
【0031】図12は本発明工法のさらに他の具体例の説
明図であって、注入管1のまわりに4本の電極管Dが設
置された4極法を組み合わせたものであり、注入管1を
中心として電極管D、D間の注入液の挙動を知ることが
できる。
【0032】図13もまた、本発明工法の他の具体例の説
明図であって、本発明にかかる注入管装置Yを複数本、
並列して地盤X中に設置し、水平方向に向いた注入口
5、5…5から注入液を同時に地盤X中に注入し、水平
方向に固結層C(注入ゾーンC)を形成するものであ
り、特に、底盤注入に用いられる。この場合、底盤の注
入対象領域に注入が不充分な部分が存在すれば、掘削時
に生じる揚水圧により、容易にその不充分な部分から被
圧地下水が噴出して掘削部が水没してしまう。したがっ
て、この場合、各注入口5、5…5から適正な注入量の
注入液が注入され、確実に固結されたかどうかの確認は
極めて重要である。
【0033】図13において、20は地盤固結用の注入液を
送液する送液部である。この送液部20は一つの導管から
なり、一端が注入液を貯蔵する注入液槽22と連結され、
かつ他端がバルブ24と連結される。さらに、バルブ24は
管路21を介して注入液槽22に連結され、送液部20、バル
ブ24、管路21および注入液槽22によりそれぞれ循環系路
を形成する。なお、送液部20の注入液槽22と後述の注入
管装置Yとの間にはそれぞれ、ポンプ16、圧力計17、お
よび流量計18が注入液槽22の側から順次に設ける。
【0034】さらに、送液部20の流量計18とバルブ24と
の間の地盤Xには、それぞれ注入管装置Y、Y…Yがバ
ルブ19、19…19を介し、送液部20から分岐して複数本、
並列して設置される。さらに、これら注入管装置Y、Y
…Yのそれぞれの注入口5、5…5には、図示しない
が、噴射ノズルが設けられている。
【0035】各注入管装置Y、Y…Yの電極A、A…A
はケーブル23を介して電気抵抗測定器Bに接続され、こ
れにより、注入ゾーンCの比抵抗値が測定され、上述の
とおり、各注入口5、5…5から適正な注入量の注入液
が注入されているかどうか、さらには、確実な固結がな
されているかどうかが確認される。
【0036】図14もまた、本発明工法の他の具体例の説
明図であって、図13の注入管装置Y、Y…Yに代えて、
注入口5を有する注入管1と、電極Aを備えた電極管D
との組み合わせを配置した以外は図13と同じである。
【0037】
【作用】以下、図8を用いて本発明の作用を説明する。
本発明は一対の電極A、A間の地盤Xの比抵抗値を電気
抵抗測定器Bにより測定することにより、複数の注入口
5、5…5からの注入液の浸透ないしは固結状況を把握
管理するものである。
【0038】まず、注入前の注入対象地盤の比抵抗分布
を調べる。次いで、注入液を各注入口5、5…5から同
時に地盤Xに注入しながら、比抵抗値を測定することに
より、各注入口5、5…5からの注入液の吐出状況およ
び浸透状況を比抵抗値の変化により把握できる。
【0039】もし、一部の注入口5からの注入液の吐出
状況が異な場合には、この比抵抗値の変化からこの異
を直ちに把握し、その地層における注入口5の数や口
径の適不適をとらえ、この情報を次の注入に反映でき
る。また、注入完了後、最終的な比抵抗分布を知ること
により、注入液の地盤X中における浸透状況、改良分布
等を知ることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明は注入口を結ぶ線または面、その
方向あるいはそれに沿って複数の電極を配置し、これら
電極間の電気抵抗値(比抵抗値)の変化を測定すること
により、各注入口から所定の注入が行われているかどう
かの確認、ならびに所望の注入ゾーン全体の地盤改良が
注入の経過とともにどのような挙動で行われているかの
確認を行い、最終的には、固結対象全体の浸透固結の分
布を把握する。
【0041】さらに、必要に応じて、注入口の口径や数
を注入地盤の土層に応じて修正しなおす等、適正な処置
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる注入管の一具体例の断面図
である。
【図2】図1の注入管の注入状況を表した断面図であ
る。
【図3】地盤中の抵抗圧力と口径Φ1.0mmのノズルから
の流量の関係を表したグラフである。
【図4】地盤中の抵抗圧力と口径Φ1.5mmのノズルから
の流量の関係を表したグラフである。
【図5】本発明に用いられる他の注入管の断面図であ
る。
【図6】図5の注入管の注入操作の一工程を表した断面
図である。
【図7】図5の注入管の注入状況を表した断面図であ
る。
【図8】本発明にかかる注入工法の一具体例ならびにこ
の工法に用いられる注入管装置の一具体例を表した説明
図である。
【図9】本発明にかかる他の注入工法の具体例を表した
説明図である。
【図10】本発明にかかるさらに他の注入工法を表した
説明図である。
【図11】本発明にかかるさらに別の注入工法を表した
説明図である。
【図12】本発明にかかるさらに他の注入工法の具体例
を表した説明図である。
【図13】底盤注入に利用した本発明にかかる注入工法
の具体例の説明図である。
【図14】底盤注入に利用した本発明にかかる注入工法
の他の具体例の説明図である。
【符号の説明】
1 注入管 2 外管管路 3 内管管路 4 噴射口 5 注入口 6 噴射口 A 電極 B 電気抵抗測定器 C 注入ゾーン D 電極管 X 地盤 Y 注入管装置

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の注入口を有する注入管を地盤中に
    設置し、これら複数の注入口から注入液を地盤中に同時
    に注入して該地盤を固結する地盤注入工法において、こ
    れら注入口まわ りの注入対象地盤に複数の電極を所望の
    間隔をあけて設置し、これら電極によって前記複数の
    入口まわりの地盤の比抵抗値を一度に測定し、この比抵
    抗値により前記複数の注入口からの注入液の浸透ないし
    は固結状況を 度に把握することを特徴とする地盤注入
    工法。
  2. 【請求項2】 前記電極が前記注入管の各注入口をそれ
    ぞれはさむ位置に複数間隔をあけて設置される請求項1
    の地盤注入工法。
  3. 【請求項3】 複数の電極の備えられた電極管を前記注
    入管をはさむように複数本設置し、これら複数の電極間
    の地盤の比抵抗値を測定することにより、前記複数の注
    入口からの注入液の浸透ないしは固結状態を一度に把握
    する請求項1の地盤注入工法。
  4. 【請求項4】 複数の電極の備えられた電極管と、複数
    電極の備えられた前記注入管とを所望の間隔をあけて
    地盤中に設置して、これらの間の地盤の比抵抗値を測定
    する請求項1の地盤注入工法。
  5. 【請求項5】 水平方向に向いた注入口を有する注入管
    を複数本並列して地盤中に設置し、これら注入口から注
    入液を地盤中に同時に注入して該地盤を水平方向に固結
    する地盤注入工法において、これら各注入管の注入口近
    傍にそれぞれ 数の電極を設置し、これら電極によって
    前記水平方向に固結された地盤の比抵抗値を一度に測定
    し、この比抵抗値により前記注入口からの注入液の浸透
    ないしは固結状況を一度に把握することを特徴とする地
    盤注入工法。
  6. 【請求項6】 水平方向に向いた注入口を有する注入管
    を複数本並列して地盤中に設置し、これら注入口から注
    入液を地盤中に同時に注入して該地盤を水平方向に固結
    する地盤注入工法において、これら各注入管の近傍の地
    盤中に複数の電極の備えた電極管を複数本、前記各注入
    管と並列して設置し、これら電極によって前記水平方向
    に固結された地盤の比抵抗値を一度に測定し、この比抵
    抗値により前記注入口からの注入液の浸透ないしは固結
    状況を一度に把握することを特徴とする地盤注入工法。
  7. 【請求項7】 軸方向の異なる位置に注入口が複数個備
    えられた注入管装置であって、地盤中に設置され、これ
    ら複数の注入口から注入液を地盤中に同時に注入して該
    地盤を固結する装置において、該注入管装置にはさら
    に、複数の電極が各注入口をそれぞれはさむ位置に所望
    の間隔をあけて設置され、これら電極によって前記注入
    口まわりの地盤の 比抵抗値を一度に測定し、この比抵抗
    値により前記複数 の注入口からの注入液の浸透ないしは
    固結状況を一度に 把握することを特徴とする注入管装
    置。
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