JP2630184B2 - セラミックス複層体の製造法 - Google Patents

セラミックス複層体の製造法

Info

Publication number
JP2630184B2
JP2630184B2 JP24252192A JP24252192A JP2630184B2 JP 2630184 B2 JP2630184 B2 JP 2630184B2 JP 24252192 A JP24252192 A JP 24252192A JP 24252192 A JP24252192 A JP 24252192A JP 2630184 B2 JP2630184 B2 JP 2630184B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
slip
weight
parts
ultrasonic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24252192A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0663919A (ja
Inventor
真佐旺 斉藤
京美 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Light Metal Co Ltd filed Critical Nippon Light Metal Co Ltd
Priority to JP24252192A priority Critical patent/JP2630184B2/ja
Publication of JPH0663919A publication Critical patent/JPH0663919A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2630184B2 publication Critical patent/JP2630184B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J19/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J19/08Processes employing the direct application of electric or wave energy, or particle radiation; Apparatus therefor
    • B01J19/10Processes employing the direct application of electric or wave energy, or particle radiation; Apparatus therefor employing sonic or ultrasonic vibrations

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Producing Shaped Articles From Materials (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミックス複層体の製
造法に係り、材質の異なるセラミックス複層から成る成
形体を健全な境界組織を形成した厚肉製品として的確に
製造することのできる方法を提供しようとするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】セラミック成形体を得るに当って材質の
異った複数層による成形体とするならば各成形層におい
て異った特性を備えた製品を得ることができ、このよう
なセラミック複層成形体を得ることについては従来から
種々の方法が開発されている。
【0003】即ちこのような複層セラミック体を得る方
法として従来提案されているものは大別して、(a)材
質の異るグリーンシートを貼り合わせた後焼結する方
法、(b)スリップキャストにより粗粒子からなる既着
肉層に微粒子からなるスリップを浸透させて多層化、傾
斜組織とする方法、(c)PVD、CVD、溶射、塗装
等のコーテイングにより傾斜組織化する方法などがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然し上述したような従
来技術によるものは何れもそれぞれに不利な点を有して
おり、好ましいセラミックス複層体を得ることができな
い。即ち前記した(a)法の場合においては熱膨張不整
合や残留空気による界面の剥離、焼結収縮率の差による
歪み、割れが生じ、健全な複層体を製造し難い不利があ
る。また前記(b)法の場合においては粗粒子から成る
既着肉層に微粒子から成るスリップを浸透させることを
多層化、傾斜組成化の原理としているので、層間に粒度
差をつけることが制約条件となっている。さらに前記
(c)法によるものは工夫することにより傾斜化は可能
であるが厚肉製品を得ることが困難で、相当に多くの多
段工程を必要とし、工数的に不利とならざるを得ない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
従来のものにおける技術的課題を解決することについて
検討を重ねた結果、特定の手法を採用することによって
所要の層厚を形成し、しかも均質な傾斜組成層を的確に
形成せしめることに成功したものであって、以下の如く
である。
【0006】(1) スリップキャスト排泥法による着
肉層形成過程において、排泥後次層を形成するスリップ
をキャビティに供給してから超音波を印加し既着肉層の
一部をスリップ中に剥離し、超音波印加を停止して傾斜
組成層と次層を着肉させることを特徴とするセラミック
ス複層体の製造法。
【0007】(2) 着肉面と対向した外面形状を有す
る超音波発信素子を用い、出力100〜1000Wで2
〜300秒の超音波印加を行うことを特徴とする前記
(1)項に記載のセラミックス複層体の製造法。
【0008】
【作用】スリップキャスト排泥法による着肉層形成過程
において、排泥後次層を形成するスリップをキャビティ
に供給してから超音波を印加し既着肉層の一部をスリッ
プ中に剥離し、超音波印加を停止して傾斜組成層と次層
を着肉させることにより複層体境界部において好ましい
傾斜組成を形成し、焼結収縮率や熱膨張係数の差による
歪み割れなどに耐え得る複層体セラミックスを形成す
る。
【0009】超音波エネルギーとしては、既着肉層や石
膏型などを破壊せず、またスリップ中や型中に伝播する
際に減衰せずに既着肉層の一部をスリップ中に解離でき
る程度のパワーと周波数のものを用いることができる
が、周波数10〜30KHz 、出力100〜1000Wの
発信素子で2〜300秒程度とすることにより適切な傾
斜層を形成し得る。一般的に2秒未満では、傾斜層形成
に必要な既着肉層の解離が不充分であり、300秒を超
えると既着肉層からスリップ中への解離が過大となり、
解離分がスリップ中に完全分散して傾斜組成層形成に必
要なスリップ内の濃度分布が消失する。
【0010】
【実施例】上記したような本発明について更に具体的に
その実施態様を説明するならば、本発明は、セラミック
ス固有の性質を各層ごとに発現し、かつ長期の耐久強度
を有する厚肉積層セラミックス体の製造法に関するもの
で、例えばAl溶湯を高圧で噴出するポンプにおいてプラ
ンジャーに付設されるシールリングの場合、摺動面は潤
滑性、耐摩耗性、耐Al溶湯性等の特性が要求され、溝に
嵌合する側には強度、靭性、耐Al溶湯性が要求される。
【0011】潤滑性セラミックスは一般に低強度であ
り、逆に高強度セラミックスは一般に潤滑性に乏しい。
そこで潤滑性に富む層と、機械強度の大な層とを併せ持
ちかつその層界面近傍の傾斜組成化によって剥離や亀裂
の発生を抑制した厚肉複層セラミックスが用途に好適な
機能条件を具備することになるもので、具体的な代表的
な材質、各層の機能ないし期待効果は次の表1に示す如
くである。
【0012】
【表1】
【0013】本発明によるものの製造過程の概略は図1
に示す如くであって、複層体は排泥法スリップキャスト
を主な成形法とし、超音波エネルギー印加によって層間
の傾斜組成化を実現する。これと代表的に表1に示した
第1層がSi3N4 +BN、第2層がSi3N4 +Si2O3 の場合に
つき詳述すると、φ40×50H のキャビティを持つ石
膏型1の外周を不透水性の膜、板でシールする。シール
材は金属、プラスチックス、セラミックスのいずれでも
良いが、石膏型に密着し超音波エネルギーを減衰し少な
い状態で着肉層ないしスリップに伝播するに足る材料と
寸法であれば良い。これを超音波洗浄器の水槽中に埋設
させた後、上部の注入口よりスリップを供給して、図1
(b)のように第1層の着肉成形を行なう。第1層用の
スリップは、Dmax =1.2μm 、D50=0.6μmのSi3N
4 粉100重量部に対し同粒度の焼結助剤10重量部
(TiO22.5,Al2O3 2.5,Y2O35)と同粒度のBN粉5
〜50重量部を混合し、このような配合による混合粉体
100重量部に対しイオン交換水30〜35重量部、成
形助剤、分散剤を添加した後5〜12Hrボールミル中で
均一分散して製造後真空中で脱気して成形に供する。
【0014】石膏型に第1層スリップを注入し所定厚
(3mm)の着肉層が形成された時点で図1(c)のよう
に排泥を行ない、排泥終了と同時に図1(d)のように
第2層用のスリップを第1層スリップによる図1(d)
のような既着肉層2で形成されたキャビティー内に注入
する。第2層用のスリップはDmax =1.2μm 、D50
0.6μmのSi3N4 100重量部に対し、同粒度の焼結助
剤10重量部(前出)と同粒度のBi2O3 粉5〜40重量
部を混合し、これらによる混合粉体100重量部に対し
イオン交換水30〜40重量部、成形助剤、分散剤を添
加した後5〜10Hrボールミル中で均一分散して製造後
真空中で脱気し成形に供する。
【0015】前記した図1(e)のように第2層用スリ
ップを注入完了後即時に図1(f)の如く超音波素子3
によるエネルギーを印加する。(超音波出力は300〜
500W、2〜300秒印加後停止し着肉させるがこの
出力および印加時間はサイズに対応して決める。大サイ
ズ品では高出力、長時間印加により傾斜組成部の厚さを
大きく取る。)第2層が所定厚(例えば5mm)に形成さ
れた時点で図1(h)のように排泥し、着肉層が固化し
た後石膏型1より脱型する。乾燥脱脂の後、Si3N4 系詰
粉に埋設し不活性雰囲気中(N20〜15kg/cm2)170
0〜1850℃、1〜10時間焼結した後、自然放冷
し、図1(j)のような製品とする。用途に応じ機械加
工により寸法、形状を付与する。超音波発振素子はスリ
ップ中に浸漬して超音波印加しても良い。
【0016】第1層は、層状化合物であるBNを分散粒
子としSi3N4 をマトリックスとする複合材であり潤滑性
を発現するが、BN添加量が20重量部を超えると単体
としての曲げ強度が著しく低下する。第2層はBi2O3
加によりAl溶湯への非濡れ性が大幅に改善され、単体と
しての曲げ強度が高度に維持される。超音波エネルギー
の利用により第1層、第2層間の界面が傾斜組成化され
焼結時、冷却時、供用時の熱応力不整合に対する緩和層
として作用するため、亀裂生成や変形が抑制され複層体
として健全に維持される効果を発現する。各層を構成す
る材料の粒度はスリップキャストに適する範囲であれば
良く、層間の粒度大小の順序は任意でよいため複層体形
成上の粒度の制約が無いことを特徴とする。また、材料
種としても熱膨張差が著しく大でない限り、複層化の組
合せは任意である。
【0017】第1層に粗粒子、または凝集粒子からなる
スリップを用いて気孔の多い着肉層とし、この濾過吸引
作用を利用して第2層用スリップの微粒子を気孔に食い
込ませることにより傾斜層を形成させる従来法において
は、必然的に1,2層間に粒度差をつけることが必要で
あり制約条件となる。これに対し本発明では既着肉層の
一部を超音波エネルギーにより剥がし取り次着肉層とな
るスリップ中で傾斜組成化してから再着肉するため層の
粒度の相対関係に全く制約されることが無いばかりでな
く、逆に意図的に各層の粒度を目的に対応して制御し得
る。
【0018】第1層のスリップ排泥後の既着肉層に接し
て第2層用のスリップを流し込み、直ちに超音波を印加
すると、既着肉層の一部が第2層用のスリップ中に分散
されて来る。界面に近いほど既着肉層の成分に富み、界
面から離れるほど第2層用スリップの成分に富む傾斜組
成スラリーが生ずるため、ここで超音波印加を中止し着
肉を開始すると、そのままの組成分布で傾斜層が形成さ
れる。第1層に粗粒子系を用いなくても既着肉層との良
好な密着性を発現しながら傾斜組成層が着肉し、その後
第2層スリップが着肉する。以後第2層スリップを排泥
したキャビティーに第3層用スリップを流し込み上記と
同様な方法により2〜3層間の傾斜層と第3層を形成す
る。即ち傾斜化の原理として超音波分散による非定常拡
散を利用するものである。
【0019】第1層としてSi3N4(100重量部)+BN
(5重量部)、第2層としてSi3N4(100重量部)+Bi
2O3(5重量部)の配合を用い上記の傾斜組成法によりス
リップキャスト成形を行なってφ44mm×φ36mm×4
5mmH の円筒体となし焼結したところ、層間の剥離、亀
裂がなく健全な傾斜組成2層体が得られる。これをφ3
9.09mm×φ36.09mm×7.8mmH の2ツ割リングに研
削加工し、ピストンの溝に嵌合してφ39.09mm内径の
スリーブ中に装着してアルミ溶湯の吸引・吐出のための
往復摺動に供した結果は、良好な摺動性と機械強度を発
揮することができた。
【0020】セラミックス粉体、焼結助剤、添加物の粒
度はサブミクロンから100μmの範囲、特に10μm
以下が焼結体強度が高くなり好ましい。100μmを超
えるとスリップ中で粒子の沈降、偏析を生じ不均質化を
もたらすため好ましくない。また、スリップ濃度は60
〜90重量%の範囲が良く、超音波による傾斜を有効に
するためには75〜85重量%が好ましい。即ち、60
重量%未満の場合は超音波印加時に着肉層のスリップ中
への分散が過大となり、傾斜化に必要なスリップ内の濃
度分布が維持できなくなる。一方90重量%を超える
と、逆に超音波の減衰や着肉層のスリップ中への分散が
僅小となり、傾斜層厚が小さくなって応力緩和能が減少
する。
【0021】超音波発信素子3は、図2(H)のように
石膏型の外部に配置し、石膏型中を伝播させた超音波エ
ネルギーを着肉層に作用させることも可能であるが、ス
リップ内に浸漬してスリップ側から既着肉層に作用させ
た方が減衰が少なく、傾斜組成面の構造を制御し易いた
め良好である。発信子の形状は、成形体や傾斜組成面の
サイズ、構造に対応して図2に示すように、リング型3
d、円柱型3a、円錐型3e、角柱型3b、円筒型3
c、角錐型、異形型3f、3gその他任意の形状で行な
うことができる。
【0022】超音波の印加とスリップの着肉は必要に応
じて図1の(f)、(g)部分に示す如く繰り返して行
なうことができる。既着肉層の一部を超音波印加により
近接スリップ中に部分拡散させた後、印加を中止して再
着肉させる。これを繰り返すことにより傾斜組成層の濃
度勾配を変えることが可能となる。
【0023】具体的な製造例について説明すると、以下
の如くである。 〔製造例1〕Dmax =1.2μm、D50=0.6μmのSi3N
4 粉100重量部に対し、同粒度の焼結助剤(Y2O35、
TiO22.5、Al2O3 2.5)と同粒度のBN粉5重量部を混
合し混合粉体100重量部に対しイオン交換水35部、
成形助剤(C24 0.5重量部他)を添加した後ボール
ミルで12Hr混合分散、脱気して第1層用スリップを調
製した。またDmax =1.2μm、D50=0.6μmのSi3N
4 粉100重量部に対し同粒度の焼結助剤(Y2O3、TiO2
2.5、Al2O3 2.5)と同粒度のBi2O3 粉5重量部を混合
し、混合粉体100重量部に対しイオン交換水35重量
部、成形助剤(C24 0.5重量部他)を添加した後ボ
ールミルで12Hr混合分散、脱気して第2層用スリップ
を調製した。
【0024】キャビティー寸法φ44mm×50mmH の石
膏型中に第1層用のスリップを鋳込み3mm着肉後排泥し
た。直ちに第2層用スリップを注入し、注入完了と同時
に、ホーン径φ20mmの超音波発振素子を浸漬し、10
0W、19KHz の超音波を120秒印加後7分間放置し
て2層合計6mmの複層成形体を得た。EPMAライン分
析により傾斜層近傍の第1、第2層成分各B、Biの濃度
分布を測定した結果図3に示す様にそれぞれが相手層内
に傾斜化して侵入していることが確認された。本成形体
をSi3N4 系詰粉中N2 8kg/cm2 下1750℃6時間焼
結して得た複層体は界面の亀裂や変形もなく健全なもの
であった。
【0025】〔製造例2〕前記した製造例1と同じ各ス
リップを用い、第1層を3mm着肉後排泥、直ちに第2層
スリップを注入し注入完了と同時に100W、19KHz
の超音波を60秒印加して1分放置(着肉)を2回繰返
し最後に超音波印加60秒、着肉5分を行なって2層合
計6mmの傾斜組成界面をもつ積層体を得た。
【0026】〔製造例3〕平均径0.7μmの部分安定化
ジルコニア粉100重量部に対し、イオン交換水43重
量部、解膠剤0.2重量部、保護コロイドバインダー0.4
重量部、結合剤0.4重量部、消泡剤1滴、n−ブタノー
ル15重量部を加えてボールミル中で12時間分散混合
後、脱気処理してジルコニアスリップ(以下Aスリッ
プ)とした。次に平均径0.6μmのアルミナ粉100重
量部に対し、イオン交換水34重量部、分散剤2.0重量
部、バインダ4重量部、湿潤剤1.5重量部、保護コロイ
ドバインダー0.05重量部、消泡剤1滴を加えてボール
ミル中で12時間分散混合後、脱気処理しアルミナスリ
ップ(以下Bスリップ)とした。
【0027】キャビティー寸法φ44mm×50mmH の石
膏型中にAスリップを鋳込み3mm着肉後排泥した。直ち
にBスリップを注入し注入完了と同時にホーン径φ20
mmの超音波発信素子を浸漬し100W、19KHz の超音
波を120秒印加後5分放置して2層合計6mmの傾斜組
成界面をもつ積層体を得た。乾燥後900℃まで50℃
/H、900〜1650℃を100℃/Hで昇温し、1
650℃で1Hr保持後徐冷して積層焼結体を得た。
【0028】〔製造例4〕前記した製造例3のジルコニ
アスリップ(A)、アルミナスリップ(B)、実施例1
の第 層用Si3N4 スリップ(C)の3種のスリップを用
い下記のように3層セラミックスを形成した。前述のス
リップ(A)をφ44mm×50mmH の石膏型中に鋳込み
3mm着肉後排泥し、ここにスリップ(C)を注入すると
同時に100W、19KHz の超音波を90秒印加した後
5分放置して第2層を着肉させた。第2層スリップ
(C)を排泥し、代わりにスリップ(B)を注入すると
同時に100W、19KHz の超音波を90秒印加した後
5分放置して第3層を着肉させ、残スリップを排泥し、
3層合計9mmの着肉層を得た。
【0029】乾燥後、N2 雰囲気中1750℃ 6Hr焼
結し、徐冷して3層傾斜組成セラミックス焼結体を得
た。第1層は靭性、第2層は強度、第3層は耐酸化性の
機能を負加し、高温酸化雰囲気下の摺動材として良好に
作動した。
【0030】
【比較例】前記した製造例1と同じ各スリップを用い、
第1層着肉後排泥し、直ちに第2層用スリップをキャビ
ティーに流しこんでスリップキャスト成形を行なった。
2層合計6mmの成形体を得、乾燥後製造例1と同様の条
件で焼結したが、界面に微小な亀裂が発生し、健全な2
層体が得られなかった。
【0031】
【発明の効果】以上説明したような本発明によるとき
は、境界部が好ましい傾斜組成層として形成されたセラ
ミックス複層体を的確に得しめ、それら複層体の各層に
おける異った特性を有効に合体せしめた好ましい製品を
提供し、その耐用性その他の特性を充分に向上し得るも
のであるから工業的にその効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による製造過程を段階的に示した説明図
である。
【図2】本発明において用いる各種超音波発信子の説明
図である。
【図3】本発明による複層セラミックス境界部分の傾斜
組成関係説明図である。
【符号の説明】
1 石膏型 2 既着肉層 3 超音波素子 3a〜3g その各種形態

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリップキャスト排泥法による着肉層形
    成過程において、排泥後次層を形成するスリップをキャ
    ビティに供給してから超音波を印加し既着肉層の一部を
    スリップ中に剥離し、超音波印加を停止して傾斜組成層
    と次層を着肉させることを特徴とするセラミックス複層
    体の製造法。
  2. 【請求項2】 着肉面と対向した外面形状を有する超音
    波発信素子を用い、出力100〜1000Wで2〜30
    0秒の超音波印加を行うことを特徴とする請求項1に記
    載のセラミックス複層体の製造法。
JP24252192A 1992-08-20 1992-08-20 セラミックス複層体の製造法 Expired - Fee Related JP2630184B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24252192A JP2630184B2 (ja) 1992-08-20 1992-08-20 セラミックス複層体の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24252192A JP2630184B2 (ja) 1992-08-20 1992-08-20 セラミックス複層体の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0663919A JPH0663919A (ja) 1994-03-08
JP2630184B2 true JP2630184B2 (ja) 1997-07-16

Family

ID=17090347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24252192A Expired - Fee Related JP2630184B2 (ja) 1992-08-20 1992-08-20 セラミックス複層体の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2630184B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8350190B2 (en) * 2007-02-23 2013-01-08 Ceramatec, Inc. Ceramic electrode for gliding electric arc

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0663919A (ja) 1994-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0833698B1 (en) Method of coating, method for making ceramic-metal structures, method for bonding, and structures formed thereby
US5735332A (en) Method for making a ceramic metal composite
CA2843371C (en) Heat dissipating component for semiconductor element
US5626914A (en) Ceramic-metal composites
Plucknett et al. Processing of Tape–Cast Laminates Prepared from Fine Alumina/Zirconia Powders
WO2004007401A1 (ja) 炭化ケイ素基複合材料とその製造方法、および炭化ケイ素基複合材料部品の製造方法
JPH07247188A (ja) 機能的傾斜材料からなる製品の製造方法
JPH0512402B2 (ja)
CA2145161A1 (en) Method for making a ceramic metal composite
JP2630184B2 (ja) セラミックス複層体の製造法
JPH08501523A (ja) ファイバー複合材料の製造方法
US5700373A (en) Method for sealing a filter
US20070071962A1 (en) Multi-layer ceramic compound
CN112694335B (zh) 金刚石-碳化硅基板及其制备方法与应用
EP0753101B1 (en) Engine components including ceramic-metal composites
JPH1160355A (ja) 多層構造を持つ窒化ケイ素系複合材料とその製法
JP3084081B2 (ja) 積層焼結体
JP4186099B2 (ja) 炭化珪素部材およびその製造方法
JP3916021B2 (ja) セラミックスフィルターの製造方法
KR100216333B1 (ko) 얇은 금속 매트릭스 복합체와 그 제조방법
JPH05330941A (ja) 多孔体の製造方法
JPS60240366A (ja) セラミツクス体の鋳ぐるみ方法
KR970001047B1 (ko) 중공 구형 고분자 기공 전구체를 사용한 적층 세라믹스의 제조 방법
JPH04342488A (ja) 金属とセラミックスの複合体とその製造方法
JPS6042287A (ja) 多孔質セラミツクスの部分緻密化法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees