JP2629466B2 - クロスフローファン - Google Patents
クロスフローファンInfo
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- JP2629466B2 JP2629466B2 JP3042372A JP4237291A JP2629466B2 JP 2629466 B2 JP2629466 B2 JP 2629466B2 JP 3042372 A JP3042372 A JP 3042372A JP 4237291 A JP4237291 A JP 4237291A JP 2629466 B2 JP2629466 B2 JP 2629466B2
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- JP
- Japan
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- bearing
- rotating shaft
- outer ring
- flange
- flow fan
- Prior art date
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- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定の区画領域内にお
いて、空気循環流を形成するため等として用いられるク
ロスフローファンに関するものである。
いて、空気循環流を形成するため等として用いられるク
ロスフローファンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ICデバイス(集積回路素子)
の電気的特性の試験・測定を行うに当って、このデバイ
スを高温状態で試験したり、または低温状態で試験を行
ったりするために、所謂恒温槽が設けられ、この恒温槽
内においてデバイスを所定の温度状態にして試験が行わ
れる。即ち、この恒温槽内には、高温状態で試験する場
合には加熱手段が、また低温状態で試験する場合には、
冷却手段が設けられる。そして、恒温槽内の雰囲気全体
を一定の温度に保つために、この槽内に循環流を形成す
るようにしており、この循環流を形成するためにクロス
フローファンが用いられる。
の電気的特性の試験・測定を行うに当って、このデバイ
スを高温状態で試験したり、または低温状態で試験を行
ったりするために、所謂恒温槽が設けられ、この恒温槽
内においてデバイスを所定の温度状態にして試験が行わ
れる。即ち、この恒温槽内には、高温状態で試験する場
合には加熱手段が、また低温状態で試験する場合には、
冷却手段が設けられる。そして、恒温槽内の雰囲気全体
を一定の温度に保つために、この槽内に循環流を形成す
るようにしており、この循環流を形成するためにクロス
フローファンが用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、近年において
は、デバイスの試験測定を効率的に行うために、多数の
デバイスを恒温槽内に配置するようになってきており、
このために、槽内の空気流を循環させるためのクロスフ
ローファンも大型化して、その回転軸の軸線方向の長さ
がそれだけ長くなる。ここで、通常クロスフローファン
はその回転軸の両端をハウジング等の固定的に設置した
支承部材に軸受等を介して回転自在に支承させるように
しており、このためにこの回転軸と軸受との間の軸芯合
せが極めて面倒となり、しかもその軸芯のぶれを防止す
るために、大型の軸受を用いなければならず、このクロ
フスフォーファンの取り付けが面倒であると共に、構造
が複雑になりかつ大型化する等の問題点があり、また僅
かでも軸芯のずれがあると、振動が生じたり、軸受や回
転軸とモータとの接続部分に大きな負荷がかかり、円滑
な回転が阻害され、しかも軸受等が早期に損傷する等と
いった欠点もある。
は、デバイスの試験測定を効率的に行うために、多数の
デバイスを恒温槽内に配置するようになってきており、
このために、槽内の空気流を循環させるためのクロスフ
ローファンも大型化して、その回転軸の軸線方向の長さ
がそれだけ長くなる。ここで、通常クロスフローファン
はその回転軸の両端をハウジング等の固定的に設置した
支承部材に軸受等を介して回転自在に支承させるように
しており、このためにこの回転軸と軸受との間の軸芯合
せが極めて面倒となり、しかもその軸芯のぶれを防止す
るために、大型の軸受を用いなければならず、このクロ
フスフォーファンの取り付けが面倒であると共に、構造
が複雑になりかつ大型化する等の問題点があり、また僅
かでも軸芯のずれがあると、振動が生じたり、軸受や回
転軸とモータとの接続部分に大きな負荷がかかり、円滑
な回転が阻害され、しかも軸受等が早期に損傷する等と
いった欠点もある。
【0004】本発明は叙上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、構造の簡単な軸受を
用いて、回転軸とその両側の軸受との間の確実に調芯さ
れた状態に組み付けることができることができるように
したクロスフローファンを提供することにある。
あって、その目的とするところは、構造の簡単な軸受を
用いて、回転軸とその両側の軸受との間の確実に調芯さ
れた状態に組み付けることができることができるように
したクロスフローファンを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、多数の羽根を植設した回転軸におけ
る一側の軸受における外輪とその支承部材との間に、そ
れぞれ120°の位相をもって3か所に円柱状の弾性部
材を介装し、これら3つの弾性部材によって軸受を支承
部材に支承させ、かつこの軸受の外輪にフランジを設け
て、このフランジに複数箇所の切り欠きを形成し、支承
部材には、これら各切り欠きに係合する回転規制杆を立
設させて、この回転規制杆とフランジとの間に、外輪を
支承部材側に押圧するばねを介装する構成としたことを
その特徴とするものである。
ために、本発明は、多数の羽根を植設した回転軸におけ
る一側の軸受における外輪とその支承部材との間に、そ
れぞれ120°の位相をもって3か所に円柱状の弾性部
材を介装し、これら3つの弾性部材によって軸受を支承
部材に支承させ、かつこの軸受の外輪にフランジを設け
て、このフランジに複数箇所の切り欠きを形成し、支承
部材には、これら各切り欠きに係合する回転規制杆を立
設させて、この回転規制杆とフランジとの間に、外輪を
支承部材側に押圧するばねを介装する構成としたことを
その特徴とするものである。
【0006】
【作用】このように構成することによって、軸受の外輪
は弾性部材によって3本の線状の当接部分により支持さ
れ、しかも弾性部材であることから、その弾性力によっ
て回転軸と、その両端の軸受との間の組み付け誤差を吸
収し、しかもその間で可及的に調芯される方向に押圧す
ることになり、この回転軸の回転を円滑に行わせること
ができる。また、恒温槽内のように、高温状態にした
り、また低温状態にしたりして試験が行われるから、長
尺部材からなる回転軸は熱膨張,熱収縮を生じることに
なる。そこで、この熱膨張や熱収縮を吸収するために、
前述した軸受の外輪を回転軸の軸線方向に変位可能とす
る。ただし、回転軸が高速で回転する場合には、外輪も
共に回転してしまう。そこで、外輪にフランジを設け
て、このフランジに複数箇所の切り欠きを形成し、支承
部材側から回転規制杆を突設して、この回転規制杆を切
り欠き内に係合させることによって、組み付け誤差を吸
収した状態で、外輪が回転方向に確実に固定される。ま
た、外輪の軸線方向の位置を規制するために、回転規制
杆とフランジとの間に外輪を支承部材側に押圧するばね
を介装して、外輪を支承部材に圧接することによって、
外輪は、回転軸の熱伸縮を吸収した上で、軸線方向にも
安定化が図られる。
は弾性部材によって3本の線状の当接部分により支持さ
れ、しかも弾性部材であることから、その弾性力によっ
て回転軸と、その両端の軸受との間の組み付け誤差を吸
収し、しかもその間で可及的に調芯される方向に押圧す
ることになり、この回転軸の回転を円滑に行わせること
ができる。また、恒温槽内のように、高温状態にした
り、また低温状態にしたりして試験が行われるから、長
尺部材からなる回転軸は熱膨張,熱収縮を生じることに
なる。そこで、この熱膨張や熱収縮を吸収するために、
前述した軸受の外輪を回転軸の軸線方向に変位可能とす
る。ただし、回転軸が高速で回転する場合には、外輪も
共に回転してしまう。そこで、外輪にフランジを設け
て、このフランジに複数箇所の切り欠きを形成し、支承
部材側から回転規制杆を突設して、この回転規制杆を切
り欠き内に係合させることによって、組み付け誤差を吸
収した状態で、外輪が回転方向に確実に固定される。ま
た、外輪の軸線方向の位置を規制するために、回転規制
杆とフランジとの間に外輪を支承部材側に押圧するばね
を介装して、外輪を支承部材に圧接することによって、
外輪は、回転軸の熱伸縮を吸収した上で、軸線方向にも
安定化が図られる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。なお、本実施例においては、本発明のクロ
スフローファンをICデバイスの恒温槽に装着するもの
として構成したものを示すが、このクロスフローファン
は、これ以外にも各種の装置に付設することができるの
は、いうまでもない。
に説明する。なお、本実施例においては、本発明のクロ
スフローファンをICデバイスの恒温槽に装着するもの
として構成したものを示すが、このクロスフローファン
は、これ以外にも各種の装置に付設することができるの
は、いうまでもない。
【0008】そこで、まず、図1にICハンドラの恒温
槽の全体構成を示す。同図から明らかなように、恒温槽
1は、周囲を断熱壁により内部を恒温室2としたもの
で、上端壁1aと下端壁1bとにはシャッタ付きのデバイス
導入口及びデバイス排出口が設けられている。また、前
方壁1cはテスタ3のテストヘッド4に設けたソケット部
5に対面する部分は窓が形設されており、この窓を介し
てデバイスDのリード部をソケット部5に接離させるこ
とができるようになっている。
槽の全体構成を示す。同図から明らかなように、恒温槽
1は、周囲を断熱壁により内部を恒温室2としたもの
で、上端壁1aと下端壁1bとにはシャッタ付きのデバイス
導入口及びデバイス排出口が設けられている。また、前
方壁1cはテスタ3のテストヘッド4に設けたソケット部
5に対面する部分は窓が形設されており、この窓を介し
てデバイスDのリード部をソケット部5に接離させるこ
とができるようになっている。
【0009】恒温槽1内には、傾斜シュート6と垂直シ
ュート7、及びこの傾斜シュート6から垂直シュート7
にデバイスDを移行させるための方向転換部材8が設け
られている。従って、デバイス導入口から導入されたデ
バイスDは、傾斜シュート6から方向転換部材8を介し
て垂直シュート7に移行して、この垂直シュート7にお
いて、所定の位置に位置決めされて、垂直シュート7に
よりクランプさせて、この垂直シュート7をテストヘッ
ド4側に移行させることによって、デバイスDをソケッ
ト部5に接続させて、その電気的測定が行われる。この
デバイスDの試験・測定が終了すると、デバイスDはソ
ケット部5から離脱せしめられて、デバイス排出口から
排出されるようになっている。ここで、テスタ3のテス
トヘッド4には、ソケット部5が8列,4段設けられて
おり、従って、傾斜シュート6及び垂直シュート7は8
列並列に設けられている。
ュート7、及びこの傾斜シュート6から垂直シュート7
にデバイスDを移行させるための方向転換部材8が設け
られている。従って、デバイス導入口から導入されたデ
バイスDは、傾斜シュート6から方向転換部材8を介し
て垂直シュート7に移行して、この垂直シュート7にお
いて、所定の位置に位置決めされて、垂直シュート7に
よりクランプさせて、この垂直シュート7をテストヘッ
ド4側に移行させることによって、デバイスDをソケッ
ト部5に接続させて、その電気的測定が行われる。この
デバイスDの試験・測定が終了すると、デバイスDはソ
ケット部5から離脱せしめられて、デバイス排出口から
排出されるようになっている。ここで、テスタ3のテス
トヘッド4には、ソケット部5が8列,4段設けられて
おり、従って、傾斜シュート6及び垂直シュート7は8
列並列に設けられている。
【0010】ここで、デバイスDは加熱状態にして試験
・測定が行われるものであり、このために傾斜シュート
6内でヒータ9によりデバイスDを加熱するのは当然と
して、恒温槽1の内部を加熱しなければならず、しかも
8列.4段設けられている試験・測定領域の全体を均一
に加熱しなければならない。この恒温槽1内全体を加熱
するために、1乃至複数本(図面においては3本)のロ
ッドヒータ10が用いられる。そして、このロッドヒータ
10によって発生する熱風を試験・測定領域に効率的に供
給するために、ダクト11が設けられ、ロッドヒータ10は
このダクト11内に配設されている。また、ダクト11にお
ける吸い込み口11a近傍位置には、クロスフローファン
12が設けられており、これによって吸い込み口11aから
吸い込んだ空気をロッドヒータ10で加熱することにより
生じる熱風を吹き出し口11bから吹き出すようにしてい
る。これによって、恒温槽1内に循環空気流を発生させ
ることができるようになる。なお、この恒温槽1を高温
槽として用いる場合には、ロッドヒータ10を設けるが、
この恒温槽1内に冷媒を設けるか、あるいは冷気を外部
から導入すれば低温槽となる。そして、この高温槽の場
合だけでなく、低温槽として用いる場合でも、恒温室2
内の空気を循環させるために、クロスフローファン12が
作動せしめられる。
・測定が行われるものであり、このために傾斜シュート
6内でヒータ9によりデバイスDを加熱するのは当然と
して、恒温槽1の内部を加熱しなければならず、しかも
8列.4段設けられている試験・測定領域の全体を均一
に加熱しなければならない。この恒温槽1内全体を加熱
するために、1乃至複数本(図面においては3本)のロ
ッドヒータ10が用いられる。そして、このロッドヒータ
10によって発生する熱風を試験・測定領域に効率的に供
給するために、ダクト11が設けられ、ロッドヒータ10は
このダクト11内に配設されている。また、ダクト11にお
ける吸い込み口11a近傍位置には、クロスフローファン
12が設けられており、これによって吸い込み口11aから
吸い込んだ空気をロッドヒータ10で加熱することにより
生じる熱風を吹き出し口11bから吹き出すようにしてい
る。これによって、恒温槽1内に循環空気流を発生させ
ることができるようになる。なお、この恒温槽1を高温
槽として用いる場合には、ロッドヒータ10を設けるが、
この恒温槽1内に冷媒を設けるか、あるいは冷気を外部
から導入すれば低温槽となる。そして、この高温槽の場
合だけでなく、低温槽として用いる場合でも、恒温室2
内の空気を循環させるために、クロスフローファン12が
作動せしめられる。
【0011】クロスフローファン12は、図2に示したよ
うに、回転軸20を有し、この回転軸20に、その軸線方向
に長手となった多数の羽根が植設されている。そして、
この回転軸20の基端部にはカップリング部材21を介して
モータ22が接続されている。また、回転軸20において、
このカップリング部材21への連結部と羽根の植設部との
間の位置と、先端部とには、それぞれ軸受23,24を介し
て支承部材としてのハウジング25に支承されるようにな
っている。ここで、一方の軸受23はその外輪が直接ハウ
ジング25に固定されている。然るに、先端部における軸
受24は、図3及び図4に示したように、その外輪24aは
ハウジング25に直接装着されるのではなく、このハウジ
ング25に装着したボス部材26に挿嵌されている。しか
も、このボス部材26には、相互に120°位相を変えた
位置に軸線方向に長手となった凹溝26aが3か所形設さ
れ、これら各凹溝26aには円柱状の弾性ロッド体27が装
着されており、回転軸20はこの弾性ロッド体27に当接さ
せた状態にしてボス部材26に挿通されている。従って、
回転軸20の先端部分はこの弾性ロッド体27を介してハウ
ジング25に固定されたボス部材26に支承されることにな
る。なお、この弾性ロッド体27の材質としては、広い温
度範囲において劣化したりすることがないシリコンゴム
等で形成するのが好ましい。
うに、回転軸20を有し、この回転軸20に、その軸線方向
に長手となった多数の羽根が植設されている。そして、
この回転軸20の基端部にはカップリング部材21を介して
モータ22が接続されている。また、回転軸20において、
このカップリング部材21への連結部と羽根の植設部との
間の位置と、先端部とには、それぞれ軸受23,24を介し
て支承部材としてのハウジング25に支承されるようにな
っている。ここで、一方の軸受23はその外輪が直接ハウ
ジング25に固定されている。然るに、先端部における軸
受24は、図3及び図4に示したように、その外輪24aは
ハウジング25に直接装着されるのではなく、このハウジ
ング25に装着したボス部材26に挿嵌されている。しか
も、このボス部材26には、相互に120°位相を変えた
位置に軸線方向に長手となった凹溝26aが3か所形設さ
れ、これら各凹溝26aには円柱状の弾性ロッド体27が装
着されており、回転軸20はこの弾性ロッド体27に当接さ
せた状態にしてボス部材26に挿通されている。従って、
回転軸20の先端部分はこの弾性ロッド体27を介してハウ
ジング25に固定されたボス部材26に支承されることにな
る。なお、この弾性ロッド体27の材質としては、広い温
度範囲において劣化したりすることがないシリコンゴム
等で形成するのが好ましい。
【0012】而して、この回転軸20を弾性ロッド体27に
支承させるに当っては、この弾性ロッド体27をある程度
撓めた状態にして装着されるようになっており、弾性ロ
ッド体27の撓みによってある程度は回転軸20の軸芯の傾
きを許容すると共に、軸受24の外輪24aは3点で弾性ロ
ッド体27と当接していることから、この3点の弾性ロッ
ド体27の弾性力によって、回転軸20に取り付けられてい
る他側の軸受23及びカップリング部材21に大きな負荷が
かからないようにするために、可及的に調芯作用を発揮
するようになっている。
支承させるに当っては、この弾性ロッド体27をある程度
撓めた状態にして装着されるようになっており、弾性ロ
ッド体27の撓みによってある程度は回転軸20の軸芯の傾
きを許容すると共に、軸受24の外輪24aは3点で弾性ロ
ッド体27と当接していることから、この3点の弾性ロッ
ド体27の弾性力によって、回転軸20に取り付けられてい
る他側の軸受23及びカップリング部材21に大きな負荷が
かからないようにするために、可及的に調芯作用を発揮
するようになっている。
【0013】ところで、このクロスフローファン12は恒
温槽1内に設けられるものであって、この恒温槽1の恒
温室2は、通常、−55℃程度の低温にしたり、または
130℃というように極めて高い温度状態にしてICデ
バイスDの電気的特性の試験・測定が行われるものであ
るから、回転軸20は熱収縮したり、熱膨張したりするこ
とになる。しかも、この回転軸20は垂直シュート7の列
数を多くすればするほど長尺化して、熱による伸縮度合
いが極めて大きくなる。そこで、この回転軸20を支承す
る軸受23,24のうち、基端側の軸受23を固定的にハウジ
ング25に取り付けているが、この回転軸20の先端側の部
分を支承する軸受24の外輪24aは弾性ロッド体27に対し
てその軸線方向に摺動することを許容するようにしてい
る。これによって、回転軸20の熱による伸縮を吸収する
ことができるようになる。
温槽1内に設けられるものであって、この恒温槽1の恒
温室2は、通常、−55℃程度の低温にしたり、または
130℃というように極めて高い温度状態にしてICデ
バイスDの電気的特性の試験・測定が行われるものであ
るから、回転軸20は熱収縮したり、熱膨張したりするこ
とになる。しかも、この回転軸20は垂直シュート7の列
数を多くすればするほど長尺化して、熱による伸縮度合
いが極めて大きくなる。そこで、この回転軸20を支承す
る軸受23,24のうち、基端側の軸受23を固定的にハウジ
ング25に取り付けているが、この回転軸20の先端側の部
分を支承する軸受24の外輪24aは弾性ロッド体27に対し
てその軸線方向に摺動することを許容するようにしてい
る。これによって、回転軸20の熱による伸縮を吸収する
ことができるようになる。
【0014】ただし、このように軸受24の外輪24aを弾
性ロッド体27に対して摺動可能とした場合には、回転軸
20を例えば約3000rpmというように高速で回転さ
せた場合には、この外輪24aも追従して回ってしまうこ
とになり、またその安定性も失われることにもなる。そ
こで、かかる事態を防止するために、外輪24aにはフラ
ンジ28を連設し、このフランジ28に複数箇所(本実施例
においては3箇所)に切り欠き28aを形成し、かつハウ
ジング25に回転規制杆29を取り付けて、この回転規制杆
29を切り欠き28aに係合させるようにしている。これに
よって、軸受24は調芯された状態で、共に剛体である回
転規制杆29と外輪24aに連設したフランジ28の係合関係
により、外輪24aは確実に回転方向に固定することがで
きる。また、回転軸20の高速回転時に軸受24が軸線方向
に揺動したりすると、振動の原因ともなる。そこで、こ
の軸受24を軸線方向にも安定させるために、回転規制杆
29の頭部29aとフランジ28との間にはばね30が縮設され
ており、このばね30の付勢力によってフランジ28を常時
ボス部材26に近接する方向に押圧している。これによっ
て、回転軸20の熱による収縮を可能ならしめ、しかも軸
受24を軸線方向にみだりに振動したりしないように保持
されるようになっている。
性ロッド体27に対して摺動可能とした場合には、回転軸
20を例えば約3000rpmというように高速で回転さ
せた場合には、この外輪24aも追従して回ってしまうこ
とになり、またその安定性も失われることにもなる。そ
こで、かかる事態を防止するために、外輪24aにはフラ
ンジ28を連設し、このフランジ28に複数箇所(本実施例
においては3箇所)に切り欠き28aを形成し、かつハウ
ジング25に回転規制杆29を取り付けて、この回転規制杆
29を切り欠き28aに係合させるようにしている。これに
よって、軸受24は調芯された状態で、共に剛体である回
転規制杆29と外輪24aに連設したフランジ28の係合関係
により、外輪24aは確実に回転方向に固定することがで
きる。また、回転軸20の高速回転時に軸受24が軸線方向
に揺動したりすると、振動の原因ともなる。そこで、こ
の軸受24を軸線方向にも安定させるために、回転規制杆
29の頭部29aとフランジ28との間にはばね30が縮設され
ており、このばね30の付勢力によってフランジ28を常時
ボス部材26に近接する方向に押圧している。これによっ
て、回転軸20の熱による収縮を可能ならしめ、しかも軸
受24を軸線方向にみだりに振動したりしないように保持
されるようになっている。
【0015】このような構成を採用することによって、
この回転軸20をハウジング25に回転自在に支承させるに
当って、あまり厳格な軸芯の調整を行わなくとも、回転
軸20の回転、特に高速で回転させても、円滑な回転を可
能ならしめ、しかも軸受23,24やカップリング部材21に
過大な負荷が生じたりすることはない。また、恒温槽1
内のように−55℃〜130℃というように極めて広い
温度範囲で使用されるクロスフローファン12として構成
する場合において、この回転軸20の軸線方向への熱によ
る伸縮を確実に吸収することができるようになる。ただ
し、熱伸縮を生じない温度条件で使用する場合には、軸
受24のフランジ28及び回転規制杆29やばね30からなる熱
伸縮の吸収手段を設ける必要はない。
この回転軸20をハウジング25に回転自在に支承させるに
当って、あまり厳格な軸芯の調整を行わなくとも、回転
軸20の回転、特に高速で回転させても、円滑な回転を可
能ならしめ、しかも軸受23,24やカップリング部材21に
過大な負荷が生じたりすることはない。また、恒温槽1
内のように−55℃〜130℃というように極めて広い
温度範囲で使用されるクロスフローファン12として構成
する場合において、この回転軸20の軸線方向への熱によ
る伸縮を確実に吸収することができるようになる。ただ
し、熱伸縮を生じない温度条件で使用する場合には、軸
受24のフランジ28及び回転規制杆29やばね30からなる熱
伸縮の吸収手段を設ける必要はない。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、回転軸
の一側の軸受における外輪とその支承部材との間に、そ
れぞれ120°の位相をもって3箇所に円柱状の弾性部
材を介装し、これら3つの弾性部材によって軸受を支承
部材に支承させる構成とし、弾性部材の撓みによってあ
る程度は回転軸の軸芯の傾きを許容することができるの
で、厳格な軸芯合わせを必要とすることがなく、その組
み付けが容易になり、しかも軸受は3点で弾性部材と当
接していることから、この3点の弾性部材の弾性力によ
って、回転軸に取り付けられている他側の軸受やモータ
に接続するためのカップリング部材に大きな負荷がかか
らないように可及的に調芯作用を発揮することになり、
かつ外輪にフランジを設けて、このフランジに複数箇所
の切り欠きを形成し、支承部材側から回転規制杆を突設
して、この回転規制杆を切り欠き内に係合させることに
よって、組み付け誤差を吸収した状態で、外輪が回転方
向に確実に固定される。また、外輪の軸線方向の位置を
規制するために、回転規制杆とフランジとの間に外輪を
支承部材側に押圧するばねを介装して、外輪を支承部材
に圧接することによって、このばねにより回転軸等の熱
による伸縮を有効に吸収した上で、外輪を軸線方向にも
安定化でき、全体として回転軸の円滑な回転が可能にな
り、かつこの回転軸とモータとの間のカップリング部材
や軸受に過大な負荷がかからないように保持され、高速
回転時の振動低減が図られる等の諸効果を奏する。
の一側の軸受における外輪とその支承部材との間に、そ
れぞれ120°の位相をもって3箇所に円柱状の弾性部
材を介装し、これら3つの弾性部材によって軸受を支承
部材に支承させる構成とし、弾性部材の撓みによってあ
る程度は回転軸の軸芯の傾きを許容することができるの
で、厳格な軸芯合わせを必要とすることがなく、その組
み付けが容易になり、しかも軸受は3点で弾性部材と当
接していることから、この3点の弾性部材の弾性力によ
って、回転軸に取り付けられている他側の軸受やモータ
に接続するためのカップリング部材に大きな負荷がかか
らないように可及的に調芯作用を発揮することになり、
かつ外輪にフランジを設けて、このフランジに複数箇所
の切り欠きを形成し、支承部材側から回転規制杆を突設
して、この回転規制杆を切り欠き内に係合させることに
よって、組み付け誤差を吸収した状態で、外輪が回転方
向に確実に固定される。また、外輪の軸線方向の位置を
規制するために、回転規制杆とフランジとの間に外輪を
支承部材側に押圧するばねを介装して、外輪を支承部材
に圧接することによって、このばねにより回転軸等の熱
による伸縮を有効に吸収した上で、外輪を軸線方向にも
安定化でき、全体として回転軸の円滑な回転が可能にな
り、かつこの回転軸とモータとの間のカップリング部材
や軸受に過大な負荷がかからないように保持され、高速
回転時の振動低減が図られる等の諸効果を奏する。
【図1】本発明の一実施例を示すクロスフローファンを
恒温槽に装着した状態を示す断面図である。
恒温槽に装着した状態を示す断面図である。
【図2】クロスフローファンをハウジングに装着した状
態の構成説明図である。
態の構成説明図である。
【図3】回転軸をハウジングに支承させる機構を示す断
面図である。
面図である。
【図4】図3の外観斜視図である。
1 恒温槽 2 恒温室 12 クロスフローファン 20 回転軸 22 モータ 23,24 軸受 25 ハウジング 26 ボス部材 26a 凹溝 27 弾性ロッド体 28 フランジ 28a 切り欠き 29 回転規制杆 30 ばね
Claims (1)
- 【請求項1】 長尺の回転軸に多数の羽根を植設し、こ
の回転軸の両端部を軸受を介して支承部材に回転自在に
支承させると共に、その基端部にモータを接続してなる
クロスフローファンにおいて、前記回転軸の一側に設け
られる軸受の外輪と前記支承部材との間に、それぞれ1
20°の位相をもって3箇所に円柱状の弾性部材を介装
し、これら3つの弾性部材によって前記軸受を前記支承
部材に支承させ、かつこの軸受の外輪にフランジを設け
て、このフランジに複数箇所の切り欠きを形成し、前記
支承部材には、これら各切り欠きに係合する回転規制杆
を立設させて、この回転規制杆とフランジとの間に、外
輪を支承部材側に押圧するばねを介装する構成としたと
を特徴とするクロスフローファン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3042372A JP2629466B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | クロスフローファン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3042372A JP2629466B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | クロスフローファン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04350397A JPH04350397A (ja) | 1992-12-04 |
JP2629466B2 true JP2629466B2 (ja) | 1997-07-09 |
Family
ID=12634216
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3042372A Expired - Lifetime JP2629466B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | クロスフローファン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2629466B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1455280A (en) * | 1973-01-02 | 1976-11-10 | Gen Electric | Circuit breaker having a polyphase control circuit |
JPS5916908B2 (ja) * | 1976-03-29 | 1984-04-18 | 豊田工機株式会社 | 砥石修正装置 |
JPS54971A (en) * | 1977-06-06 | 1979-01-06 | Nec Corp | Growing method of ion beam crystal |
DE3041882A1 (de) * | 1980-11-06 | 1982-06-09 | Robert Bosch Gmbh, 7000 Stuttgart | Lagerungsvorrichtung fuer eine welle |
JPS6113020A (ja) * | 1984-06-27 | 1986-01-21 | Hitachi Ltd | 転がり軸受の支持装置 |
-
1991
- 1991-02-15 JP JP3042372A patent/JP2629466B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04350397A (ja) | 1992-12-04 |
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