JP2627094B2 - 遠心分離機用ロータ及びその製造方法 - Google Patents

遠心分離機用ロータ及びその製造方法

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武 西島
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、繊維強化複合材料からなる遠心分離機用ロ
ータの製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、高速遠心分離機用ロータには、遠心荷重を担持
する能力を高めるために、アルミニウム及びチタンのよ
うな均質な材料が使用されていたが、エネルギー損失な
どの問題から、軽量である繊維強化複合材料の使用に発
展してきた。
しかし、繊維強化複合材料を用いた場合、遠心力によ
る層間剥離の問題があり、これを防ぐために、特開昭58
−219958号公報及び特公平1−34659号公報にあるよう
に、繊維強化複合材料からなる中央ディスク(本体部)
の外周にアルミニウム、チタン又は繊維強化複合材料製
のリング(補強部)が設けられていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の繊維強化複合材料製ロータは、中央ディスクを
成形硬化させた後に、中央ディスクと別途作製した外周
のリングとを組み合わせ接着していたため、製造工程が
複雑であり、接着部の強度にも問題があった。
すなわち、成形後に接着する方法によると中央ディス
ク部とリング部との間に接着剤層の形成が必要であり、
この接着剤層において剥離が発生するからである。
本発明の目的は、製造が容易で、且つ、高速回転に耐
え、本体内部及び本体部と補強部との間の層間剥離のな
い繊維強化複合材料製遠心分離機用ロータの製造方法を
提供することにある。
〔発明の構成〕
本発明は下記の構成からなる。
(1)中心軸に対し対称に、複数個の試料収納キャビテ
ィを設けた炭素繊維強化複合材料製遠心分離機用ロータ
を製造する方法において、予めキャビティの型を抜いた
炭素繊維織物を積層した本体部と、本体部外周を炭素繊
維織物にて周回状に包被した補強部とを、補強部の幅を
本体部の成形後の厚さと同一にして金型に配置し、一体
成形することを特徴とする遠心分離機用ロータの製造方
法。
このような方法で得られた炭素繊維複合材料製ロータ
は、製造が容易で、且つ、高速回転への耐久性において
優れている。
本発明の遠心分離機用ロータは、試料収納キャビティ
を有する本体部と本体部の外周を補強してなる補強部と
から構成されている。
本発明の方法により製造されたロータを図面によって
説明する。
第1図は、本発明の方法から得られた炭素繊維複合材
料製ロータの一例を示す平面図である。
第1図において、10−1はロータの本体部、10−2は
補強部である。第2図は第1図におけるA部の積層構成
の一部拡大図を示している。
第3図は第1図B−B′部の断面図である。第3図に
おいて20は中心軸、25はロータの中心軸20と点対称に設
けられた試料収納キャビティである。
本体部10−1は、炭素繊維織物が擬似等方性に積層さ
れて構成されている。
炭素繊維織物は平織物、朱子織物であって、繊維はフ
ィラメントを使用したものが好ましい。
炭素繊維織物を使用することによって、一方向の材料
を用いたものと比べて、後加工性に優れ、バリの発生が
ない。また、ブッシュを入れた場合の強度に優れる。
補強部10−2は、炭素繊維織物からなり、本体部10−
1の外周に周回状に配設されている。補強部10−2の好
ましい厚さの範囲は、ロータの直径の5%以下である。
これより厚くなると、高速回転時に遠心力により補強部
の層間で剥離を生じやすくなる。
補強部10−2の構成は、ロータ外周面内で回転軸に対
し、繊維軸が0/90度に一致するように配設するのがよ
い。これは高速回転時、補強部の伸びを防止し、剥離を
防ぐ効果があるためである。
本体部10−1と補強部10−2は一体成形されている。
成形に使用される樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬
化性樹脂であり、また、ポリスルホン樹脂、ポリエーテ
ルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂等の熱
可塑性樹脂である。
本発明の炭素繊維複合材料製ロータの製造方法につい
て説明する。
通常は、炭素繊維織物のプリプレグを使用して成形さ
れるが、熱可塑性樹脂をマトリックスとする場合には、
炭素繊維織物と樹脂フィルムとの組み合わせによって成
形してもよい。成形前の段階で、樹脂を20〜80重量%含
むものが好ましい。特に好ましくは30〜50重量%であ
る。
ロータ本体部としての炭素繊維織物は、予め試料収納
キャビティの型を抜いたものが使用される。この際、キ
ャビティの切り抜きは、積層方向を考慮し、角度を変え
て抜かなければならない。
補強部としての炭素繊維織物は、予定されたロータの
成形後の厚さの帯状に切断したものを用いる。巻きつけ
の始めと終わりは、同じ位置で少し重ね合わせるように
し、試料収納キャビティの配設位置は避ける。
本願発明では、上記の本体部と補強部とを金型に配置
して、一体成形する。両者を一体成形すると、金型の雄
型から受ける加圧により補強部の繊維が乱れる問題が発
生する。さらに、本体部と補強部の繊維配向が異なるた
めに冷却時の収縮方向も異なり、クラックが発生する問
題もあった。
しかし、本発明の、補強部の積層の幅を予め本体部の
成形後の厚さと同一にして金型に配置することによりこ
れらの問題は解決した。
この方法により、金型の雄型から補強部へ加圧を受け
ることがなく、繊維乱れを生じることはなくなった。補
強部への加圧については、本体部からの樹脂フローの力
によって、補強部に加圧することにより解決した。炭素
繊維織物を用いると、樹脂フローの力を補強部に加えや
すく、繊維を乱さずに樹脂フローが起きるので好まし
い。樹脂フローによる加圧で気泡を抜くこともでき、均
一に圧を加えることができる。
また、収縮方向の違いについても、補強部は本体部の
収縮を考慮した寸法であるから、クラックが生じること
はない。
〔実施例〕
実施例1 ビスフェノール系のエポキシ樹脂を含浸させた炭素繊
維平織クロスから試料収納キャビティ、ロータ駆動用コ
ーンさし込み穴の型を抜いた、直径20.4cmの円形の本体
部構成用のクロスを切り出した。これをクロスの繊維方
向を30度づつずらしながら、101枚積層した。
次に、本体部の積層方向に対し垂直に、本体部を構成
する炭素繊維平織クロスと同じものを本体部の外周に10
回巻きつけて補強部を構成した。このとき、補強部の平
織クロスの幅は、本体部の成形後の厚さと同じ20mmとし
た。
この積層体を第4図に示すように金型に配置し、この
金型を予熱されているホットプレス内にセットして、成
形温度にまで昇温した後、加圧成形した。成形後、成形
物を金型から取り出し、ポストキュアを行ない、完全硬
化させた。
得られた成形体は、本体部と補強部が強固に接着され
ており、外観も良好であった。
〔発明の効果〕
以上に説明したように本発明の方法から得られた遠心
分離機用ロータは、炭素繊維強化複合材料からなる本体
部と補強部により構成され、両者を一体成形しているた
め、特に剥離強度が高い。
これは、成形時に本体部に圧縮することによって、樹
脂フローと共に積層された織物の繊維の一部が外周方向
に拡がり、この結果外周の補強部織物と本体部織物とが
密接して一体化されるため、従来法にみられるような、
樹脂単独層の介在がないことによるものである。
成形後接着する従来の方法にあっては、接着時に外周
からの圧力の付与が困難なため、接着面をテーパー状に
して圧入接着するなどの方法がとられており、このよう
なテーパー状接着面においても補強部が脱落する危険が
あった。しかし、本発明においては、このような脱落の
危険は全くない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法から得られた遠心分離機用ロータ
の一例を示す平面図である。第2図は第1図A部の積層
構成の部分拡大図である。第3図は第1図のB−B′部
の断面図である。第4図は積層体を配置した金型の断面
図を示す。 符号の説明 10:遠心分離機用ロータ、10−1:本体部、10−2:補強
部、20:中心軸、25:試料容器収納キャビティ、30:ロー
タ駆動用コーンさし込み穴、40−1:雄型、40−2:雌型
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−219958(JP,A) 特開 昭64−82920(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心軸に対し対称に、複数個の試料収納キ
    ャビティを設けた炭素繊維強化複合材料製遠心分離機用
    ロータを製造する方法において、予めキャビティの型を
    抜いた炭素繊維織物を積層した本体部と、本体部外周を
    炭素繊維織物にて周回状に包被した補強部とを、補強部
    の幅を本体部の成形後の厚さと同一にして金型に配置
    し、一体成形することを特徴とする遠心分離機用ロータ
    の製造方法。
JP33932589A 1989-12-27 1989-12-27 遠心分離機用ロータ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2627094B2 (ja)

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JP4586426B2 (ja) * 2004-06-08 2010-11-24 日立工機株式会社 遠心機
US8147393B2 (en) * 2009-01-19 2012-04-03 Fiberlite Centrifuge, Llc Composite centrifuge rotor

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