JP2572914B2 - 釣竿の製造方法 - Google Patents

釣竿の製造方法

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JP2572914B2
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信洋 高田
友義 鶴藤
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Daiwa Seiko Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂をマトリ
ックスとした釣竿の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂をマトリックスとし
た釣竿の製造方法としては、例えば、特公昭58−53
890号公報に開示されるものが知られている。
【0003】この釣竿の製造方法は、炭素繊維又はガラ
ス繊維を経糸とした強化繊維織布と、加熱軟化状態の硬
質熱可塑性樹脂薄板とを重ねて圧着して得られた薄板
を、ポリエチレン膜を介して加熱加工して一体的に積層
し、この積層体を用いて炭素繊維又はガラス繊維を長手
方向として管状に成形して竿管素材を作り、この竿管素
材を所要の竿形に加工した後、常温硬化樹脂及び繊維材
料による補強仕上を施すことによって構成されている。
【0004】この釣竿の製造方法によれば、熱硬化性樹
脂を用いて成形されていた釣竿に比して、成形加工が容
易で、自動化し易く、而も強度のムラの無い優れた製品
とすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し、このような従来
の釣竿の製造方法では、強化繊維織布を熱可塑性樹脂板
に圧着して、ポリエチレン樹脂層を介した構造のため、
樹脂量が多くなり、繊維比率が低く、強度及び剛性が小
さく、而も、重い釣竿となる。
【0006】又、強化繊維織布を熱可塑性樹脂板に加熱
圧着した板状を再度加熱成形するため、円筒状に形状設
定し難く、作業性が悪い。更に、加熱しながら、形状設
定するため、繊維がズレ易く、繊維が不均一になる。
【0007】特に、熱可塑性樹脂は、常温で固化してい
るため、従来釣竿に使用されていた熱硬化性樹脂のよう
に、強化繊維間に均一に樹脂含浸できず、釣竿に要求さ
れる高弾性,高強度の竿管が得られなかった。
【0008】本発明は、斯かる従来の問題点を解決する
ために為されたもので、その目的は、耐衝撃性に優れた
高強度で張りのある竿管を得ることができる釣竿の製造
方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、内型の外側
に、強化繊維と熱可塑性樹脂繊維とを混合した織布状物
を巻装し、これを外型で固定し、加圧,加熱して熱可塑
性樹脂繊維を溶融し、強化繊維を一体成形した後、内
型,外型を離型するものである。
【0010】
【作用】本発明に於ては、先ず、内型の外側に、強化繊
維と熱可塑性樹脂繊維とを混合した織布状物を巻装す
る。次に、これを外型で固定した後、加圧,加熱して熱
可塑性樹脂繊維を溶融し、強化繊維と一体成形する。そ
の後、内型,外型を離型し、強化繊維が熱可塑性樹脂で
溶融一体形成された釣竿を取り出す。
【0011】
【実施例】以下、本発明の詳細を図面に示す実施例につ
いて説明する。図1は、本発明に係る釣竿の製造方法の
一実施例によって製造された釣竿10を示す。
【0012】本実施例に係る釣竿10は、織布層11
と、引揃えシート層12と、織布層13とが熱可塑性樹
脂によって一体的に形成されている。次に、図2及び図
3に基づいて本発明に係る釣竿の製造方法の一実施例を
説明する。
【0013】先ず、図2に示す第一工程に於て、芯金3
1の周囲にシリコンチューブ等で形成された加圧力調製
部材32を設けた内型30を用意する。次に、内型30
に織布状物20を巻装する。この織布状物20は、図4
に示すように、織布21と引揃えシート22と織布21
とで構成されている。
【0014】ここで、織布21は、図5に示す如く、周
方向と長手方向とに強度繊維211と熱可塑性樹脂繊維
212を配置したものを用いた。又、引揃えシート22
は、図6及び図7に示す如く、強度繊維221と熱可塑
性樹脂繊維222を混合した繊維束220を横方向へ織
成したものを用いた。
【0015】一方、強化繊維211,221としては、
例えば、カーボン繊維,ガラス繊維,炭化ケイ素繊維,
アルミナ繊維,アラミド繊維等がある。又、熱可塑性樹
脂繊維212,222としては、ポリエーテルエーテル
ケトン(PEEK),ポリエーテルイミド(PEI),
ポリカーボネート(PC),ポリフェニレンサルファイ
ド(PPS),ポリエーテルサルファイド(PES),
ポリアミド(PA),ポリエチレンテレフタレート(P
ET),ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリ
プロプレン(PP),ABS樹脂(ABS)等がある。
【0016】そして、熱可塑性樹脂繊維212,222
は、繊維径が2〜500μmのものを用いるが、強化繊
維径と同等か、それより小さい繊維径のものを使用する
ことが好ましい。
【0017】又、熱可塑性樹脂繊維212,222は、
繊維束又は織布に於ける補強繊維比率がVf50〜70
重量%にするのが好ましい。更に、強化繊維の量は、軸
長方向に70%以上、周方向に30%以下とするのが良
い。又、補強部分は、必要に応じて周方向の繊維量を増
加する。
【0018】次に、図3に示す第二工程に於て、織布状
物20を巻装した内型30を、上型41と下型42とか
ら成る外型40に固定する。その後、内型30と外型4
0を所定の圧力(5〜20Kg/cm2)で加圧すると共に、
熱可塑性樹脂繊維212,222の融点の±30℃の範
囲で加熱し、溶融した熱可塑性樹脂を強度繊維211,
221間に行き渡らせ、強度繊維211,221を熱可
塑性樹脂で一体形成する。
【0019】この際、内型30は、加圧力調製部材32
に空気圧又は油圧等により圧力を掛け、外型40は空気
圧又は油圧等により型締めすることにより圧力を掛け
る。ここで、加圧圧力は、熱可塑性樹脂繊維によって異
なるが、例えば、PEEK,PPS,PET,PA,P
EIの場合には、3〜20Kg/cm2である。
【0020】又、加熱温度は、例えば、PEEKの場合
には、360〜400℃、加熱時間は10〜30分が良
い。又、PA,PET,PC,PPは、成形温度が26
0℃以下の低い温度で成形でき、樹脂を流動させ易く、
薄肉厚の竿管を安価に成形できる。
【0021】次いで、内型30と外型40を離型し、図
1に示す釣竿10を取り出す。以上の如く、本実施例に
よれば、織布状物20として内型30に巻装するため、
形状設定のための加熱や力を必要とせず、形状設定し易
く、成形も容易である。
【0022】又、内型30に織布状物20を巻装するに
際し、織布21は強化繊維211と熱可塑性樹脂繊維2
12とで構成され、又、引揃えシート22はバラバラに
ならないように小量の熱可塑性樹脂繊維222で横方向
に織成しているので、常温でもベトツキが無く、扱い易
く、形状設定が容易である。
【0023】更に、内型30に織布状物20を巻装した
後に外型40で固定して加圧,加熱するから、強化繊維
211,221の周りに熱可塑性樹脂を確実に充填で
き、気泡の無い、而も、繊維比率の高い高強度の釣竿と
することができる。
【0024】更に又、釣竿10の表面は、外型40によ
り表面平滑に形成されると共に、強化繊維211,22
1を切断するような切削をすることなく、表面研磨し、
塗料を被覆することにより、強度繊維211,221を
確実に保護でき、衝撃に対して局部から破壊が進行する
ことのない高強度の釣竿とすることができる。
【0025】尚、上記実施例では、図4に示す織布状物
20を用いた場合について説明したが、本発明はこれに
限らず、各種繊維を各方向に任意に組合せ、量の調整を
行ったものでも良い。
【0026】又、織布21の熱可塑性樹脂繊維212
は、長繊維について説明したが、単繊維を強化繊維に付
着させたものや、単繊維を不織布状にして重ねたもので
も良い。
【0027】更に、織布21としては、例えば、強化繊
維211,221の表面に熱可塑性樹脂をコーティング
したもので織成したもの、又は強化繊維211,221
の束の表面に熱可塑性樹脂をコーティングしたもので織
成したものでも良い。
【0028】更に、引揃えシート22は、強化繊維の引
揃えシート22の表裏面に熱可塑性樹脂繊維(例えば、
径5〜15μm、長さ3cm以上の6ナイロン)不織布を
重ねた3層構造物としても良い。
【0029】更に又、内型30に設けた加圧力調整部材
32が、シリコンチューブ等によって形成された場合に
ついて説明したが、これに限らずゴム等の弾性部材で形
成し、この弾性を加圧力として利用するようにしても良
い。
【0030】又、内型30に設けた加圧力調整部材32
は、上下型41,42の加圧力のみで成形可能な場合に
は、省略することもできる。更に、本実施例に係る釣竿
10によれば、織布21と、引揃えシート22と、織布
21とを混合形成した織布状物20で形成された円筒状
物を、織布21及び引揃えシート22を構成する熱可塑
性樹脂繊維212,222を溶融することによって、織
布21及び引揃えシート22を構成する強化繊維21
1,221と一体成形したものであるから、釣竿10の
全体に亘って強化繊維211,221が均一に行き渡
り、而も、マトリックスが熱可塑性樹脂繊維212,2
22を溶融した熱可塑性樹脂のため、釣竿10の外側に
衝撃が作用しても破損し難く、高強度の釣竿となる。
【0031】又、織布状物20を構成する熱可塑性樹脂
繊維212,222を少なくすることによって、樹脂量
を少なく、繊維比率を高くできるため、剛性(張り)の
ある軽量な釣竿とすることができる。
【0032】PEEKは、エポキシ樹脂に比して、強度
及び弾性率は同等であるが、エネルギー解放率に関して
は6倍以上高く、又、破壊歪みに関しては10倍以上高
い値を示し、エポキシ樹脂に比べて延性的で靱性の高い
材料である。
【0033】従って、熱可塑性樹脂繊維として、PEE
Kを用いると、強度繊維との界面接着性及び樹脂弾性率
が高く、高機能の竿管を形成できる。
【0034】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、予め強化
繊維と熱可塑性樹脂繊維とを混合形成した織布状物で円
筒状物を形成するから、形状設定のための加熱や力を必
要とせず形状設定し易く、成形も容易である。又、強化
繊維の周りに熱可塑性樹脂を確実に充填でき、気泡が無
く、而も、繊維比率の高い高強度で剛性のある釣竿を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によって得られた釣竿の一部
切り欠き側面図である。
【図2】本発明の一実施例に於ける第一工程を示す説明
図である。
【図3】本発明の一実施例に於ける第二工程を示す説明
図である。
【図4】図1の釣竿を形成する織布状物を示す説明図で
ある。
【図5】図4に於ける織布の一部を拡大して示す平面図
である。
【図6】図4に於ける引揃えシートの一部を拡大して示
す平面図である。
【図7】図6の引揃えシートの繊維束の拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
10 釣竿 20 織布状物 21 織布 22 引揃えシート 211,221 強化繊維 212,222 熱可塑性樹脂繊維 30 内型 40 外型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−155722(JP,A) 特開 昭62−28231(JP,A) 特開 昭57−177636(JP,A) 特開 昭53−2288(JP,A) 特開 昭51−63286(JP,A) 特公 昭58−53890(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内型の外側に、強化繊維と熱可塑性樹脂
    繊維とを混合した織布状物を巻装し、これを外型で固定
    し、加圧,加熱して熱可塑性樹脂繊維を溶融し、強化繊
    維を一体成形した後、内型,外型を離型することを特徴
    とする釣竿の製造方法。
JP3303399A 1991-11-19 1991-11-19 釣竿の製造方法 Expired - Lifetime JP2572914B2 (ja)

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JPH05137483A JPH05137483A (ja) 1993-06-01
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