JP2626645B2 - 位置ずれの計測方法、及び計測装置 - Google Patents
位置ずれの計測方法、及び計測装置Info
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- JP2626645B2 JP2626645B2 JP8023677A JP2367796A JP2626645B2 JP 2626645 B2 JP2626645 B2 JP 2626645B2 JP 8023677 A JP8023677 A JP 8023677A JP 2367796 A JP2367796 A JP 2367796A JP 2626645 B2 JP2626645 B2 JP 2626645B2
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- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも2つの
回折格子間の相対的な位置ずれ量を計測する方法とその
装置とに関し、例えば半導体製造装置においてICに焼
付けられたパターンの重ね合わせ精度を測定する際に好
適な計測方法と計測装置に関するものである。
回折格子間の相対的な位置ずれ量を計測する方法とその
装置とに関し、例えば半導体製造装置においてICに焼
付けられたパターンの重ね合わせ精度を測定する際に好
適な計測方法と計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の重ね合わせ精度の検出方法とし
て従来、第1に測定のパターンを焼付けてパターン線幅
測定装置でパターンの相互間のずれを測定するものがあ
り、また第2にピッチの異なる格子をIC上に焼付けて
丁度重なる格子の部分を読み取るバーニヤ方式のものが
あり、さらに第3にはIC上に細長い絶縁物を形成し、
その上に抵抗体を焼付け、絶縁物によって2分された抵
抗層の各値を比較する方法などがある。
て従来、第1に測定のパターンを焼付けてパターン線幅
測定装置でパターンの相互間のずれを測定するものがあ
り、また第2にピッチの異なる格子をIC上に焼付けて
丁度重なる格子の部分を読み取るバーニヤ方式のものが
あり、さらに第3にはIC上に細長い絶縁物を形成し、
その上に抵抗体を焼付け、絶縁物によって2分された抵
抗層の各値を比較する方法などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが第1のパター
ン線幅測定装置を用いた方法によると、通常その種の装
置の精度としては高々0.01〔μm〕程度の精度しか
得られず、また第2のバーニヤ方式によっても0.04
〔μm〕程度の精度しか得られない問題がある。これに
対して抵抗による方法は、精度としては0.00数〔μ
m〕程度の高い精度を得ることができるが、測定をする
ためにかなり複雑な処理工程を必要とする問題があり、
従って簡易かつ安価な方法であると言い得ない。
ン線幅測定装置を用いた方法によると、通常その種の装
置の精度としては高々0.01〔μm〕程度の精度しか
得られず、また第2のバーニヤ方式によっても0.04
〔μm〕程度の精度しか得られない問題がある。これに
対して抵抗による方法は、精度としては0.00数〔μ
m〕程度の高い精度を得ることができるが、測定をする
ためにかなり複雑な処理工程を必要とする問題があり、
従って簡易かつ安価な方法であると言い得ない。
【0004】また重ね合わせ精度の計測として2つの回
折格子間のピッチ方向の相対位置ずれを光電的に測定す
ることが考えられるが、その場合、単に各回折格子から
の回折光の強度の差異のみによって相対位置ずれ量を測
定する方法では、各回折光の光電検出で得られた信号の
ノイズや回折格子の特質によるレベル変動に十分対処す
ることが難しく、計測精度が制限されるといった問題点
があった。
折格子間のピッチ方向の相対位置ずれを光電的に測定す
ることが考えられるが、その場合、単に各回折格子から
の回折光の強度の差異のみによって相対位置ずれ量を測
定する方法では、各回折光の光電検出で得られた信号の
ノイズや回折格子の特質によるレベル変動に十分対処す
ることが難しく、計測精度が制限されるといった問題点
があった。
【0005】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、2つの回折格子間の相対的な位置ずれを簡易な方法
によって高い精度で安定に測定し得る位置ずれ計測方法
と装置とを提案しようとするものである。
で、2つの回折格子間の相対的な位置ずれを簡易な方法
によって高い精度で安定に測定し得る位置ずれ計測方法
と装置とを提案しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる問題点を解決する
ため本願の第1発明は、所定の第1方向(y方向)にピ
ッチを有する第1回折格子(MA1又はMA2)と、第
1方向(y方向)にピッチを有して第1方向と交差した
第2方向(x方向)に第1回折格子と離して配置される
第2回折格子(MB1又はMB2)との各々にコヒーレ
ント光束を照射し、第1、第2回折格子の各々から生じ
る回折光を光電検出することによって第1回折格子と第
2回折格子との第1方向(y方向)に関する相対位置ず
れを計測する方法に適用される。
ため本願の第1発明は、所定の第1方向(y方向)にピ
ッチを有する第1回折格子(MA1又はMA2)と、第
1方向(y方向)にピッチを有して第1方向と交差した
第2方向(x方向)に第1回折格子と離して配置される
第2回折格子(MB1又はMB2)との各々にコヒーレ
ント光束を照射し、第1、第2回折格子の各々から生じ
る回折光を光電検出することによって第1回折格子と第
2回折格子との第1方向(y方向)に関する相対位置ず
れを計測する方法に適用される。
【0007】そして第1発明において、単一のレーザ光
源(11)からのレーザ光によって生成されて所定の周
波数差Δfを有する2つのコヒーレント光束(LL1,
LL2)を第1回折格子(MA1又はMA2)上に互い
に異なる入射角で照射すると同時に、2つのコヒーレン
ト光束(LL1,LL2)を第2回折格子(MB1又は
MB2)上に互いに異なる入射角で照射する段階と、2
つのコヒーレント光束(LL1,LL2)の照射によっ
て第1回折格子(MA1又はMA2)から発生する複数
の回折光同志の干渉光を光電検出して周波数差Δfに対
応した周波数で強度変化する第1の光電信号(SA1又
はSA2)を生成するとともに、第2回折格子(MB1
又はMB2)から発生する複数の回折光同志の干渉光を
光電検出して周波数差Δfに対応した周波数で強度変化
する第2の光電信号(SB1又はSB2)を生成する段
階と、第1の光電信号(SA1又はSA2)の位相情報
と第2の光電信号(SB1又はSB2)の位相情報とを
比較することによって第1回折格子(MA1又はMA
2)と第2回折格子(MB1又はMB2)との第1方向
(y方向)に関する相対的な位置ずれ量を演算する段階
とを実行するようにした。
源(11)からのレーザ光によって生成されて所定の周
波数差Δfを有する2つのコヒーレント光束(LL1,
LL2)を第1回折格子(MA1又はMA2)上に互い
に異なる入射角で照射すると同時に、2つのコヒーレン
ト光束(LL1,LL2)を第2回折格子(MB1又は
MB2)上に互いに異なる入射角で照射する段階と、2
つのコヒーレント光束(LL1,LL2)の照射によっ
て第1回折格子(MA1又はMA2)から発生する複数
の回折光同志の干渉光を光電検出して周波数差Δfに対
応した周波数で強度変化する第1の光電信号(SA1又
はSA2)を生成するとともに、第2回折格子(MB1
又はMB2)から発生する複数の回折光同志の干渉光を
光電検出して周波数差Δfに対応した周波数で強度変化
する第2の光電信号(SB1又はSB2)を生成する段
階と、第1の光電信号(SA1又はSA2)の位相情報
と第2の光電信号(SB1又はSB2)の位相情報とを
比較することによって第1回折格子(MA1又はMA
2)と第2回折格子(MB1又はMB2)との第1方向
(y方向)に関する相対的な位置ずれ量を演算する段階
とを実行するようにした。
【0008】また本願の第2発明は、第1発明と同様の
第1回折格子(MA1又はMA2)と第2回折格子(M
B1又はMB2)との第1方向(y方向)に関する相対
位置ずれを計測する装置に適用される。そして第2発明
においては、コヒーレントなレーザ光を射出するレーザ
光源(11)と、このレーザ光源(11)からのレーザ
光を入射して、入射レーザ光に対して周波数がf1だけ
シフトした第1のコヒーレント光束(LL1)と周波数
がf2だけシフトした第2のコヒーレント光束(LL
2)とを射出する周波数変調手段(AOM14,AOM
18)と、第1、第2のコヒーレント光束(LL1,L
L2)を第1回折格子(MA1又はMA2)上に互いに
異なる入射角で照射するとともに、第1、第2のコヒー
レント光束(LL1,LL2)を第2回折格子(MB1
又はMB2)上に互いに異なる入射角で照射する照射光
学系(13,15,16,17,19,20)と、2つ
のコヒーレント光束(LL1,LL2)の照射によって
第1回折格子(MA1又はMA2)から発生する複数の
回折光同志の干渉光を光電検出して、周波数f1、f2
の周波数差Δfで強度変化する第1の光電信号(SA1
又はSA2)を出力する第1光電変換手段(DA1又は
DA2)と、2つのコヒーレント光束(LL1,LL
2)の照射によって第2回折格子(MB1又はMB2)
から発生する複数の回折光同志の干渉光を光電検出し
て、周波数差Δfで強度変化する第2の光電信号(SB
1又はSB2)を出力する第2光電変換手段(DB1又
はDB2)と、第1の光電信号(SA1又はSA2)と
第2の光電信号(SB1又はSB2)との間の相対的な
位相差に基づいて第1回折格子(MA1又はMA2)と
第2回折格子(MB1又はMB2)との第1方向(y方
向)に関する相対的な位置ずれ量(Δy)を計測する計
測手段(31,32,33,34,35,37,38,
41)とを設けるようにした。
第1回折格子(MA1又はMA2)と第2回折格子(M
B1又はMB2)との第1方向(y方向)に関する相対
位置ずれを計測する装置に適用される。そして第2発明
においては、コヒーレントなレーザ光を射出するレーザ
光源(11)と、このレーザ光源(11)からのレーザ
光を入射して、入射レーザ光に対して周波数がf1だけ
シフトした第1のコヒーレント光束(LL1)と周波数
がf2だけシフトした第2のコヒーレント光束(LL
2)とを射出する周波数変調手段(AOM14,AOM
18)と、第1、第2のコヒーレント光束(LL1,L
L2)を第1回折格子(MA1又はMA2)上に互いに
異なる入射角で照射するとともに、第1、第2のコヒー
レント光束(LL1,LL2)を第2回折格子(MB1
又はMB2)上に互いに異なる入射角で照射する照射光
学系(13,15,16,17,19,20)と、2つ
のコヒーレント光束(LL1,LL2)の照射によって
第1回折格子(MA1又はMA2)から発生する複数の
回折光同志の干渉光を光電検出して、周波数f1、f2
の周波数差Δfで強度変化する第1の光電信号(SA1
又はSA2)を出力する第1光電変換手段(DA1又は
DA2)と、2つのコヒーレント光束(LL1,LL
2)の照射によって第2回折格子(MB1又はMB2)
から発生する複数の回折光同志の干渉光を光電検出し
て、周波数差Δfで強度変化する第2の光電信号(SB
1又はSB2)を出力する第2光電変換手段(DB1又
はDB2)と、第1の光電信号(SA1又はSA2)と
第2の光電信号(SB1又はSB2)との間の相対的な
位相差に基づいて第1回折格子(MA1又はMA2)と
第2回折格子(MB1又はMB2)との第1方向(y方
向)に関する相対的な位置ずれ量(Δy)を計測する計
測手段(31,32,33,34,35,37,38,
41)とを設けるようにした。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、ピッチ方向を
揃えた2つの回折格子の間のピッチ方向に関する位置ず
れ量を高い精度で安定に計測するために、周波数差Δf
を有する2つのコヒーレント光束を各回折格子に対して
互いに異なる入射角で照射させ、各回折格子から個別に
生じる周波数差Δfで強度変調された干渉光の各々を光
電検出することを特徴としている。
揃えた2つの回折格子の間のピッチ方向に関する位置ず
れ量を高い精度で安定に計測するために、周波数差Δf
を有する2つのコヒーレント光束を各回折格子に対して
互いに異なる入射角で照射させ、各回折格子から個別に
生じる周波数差Δfで強度変調された干渉光の各々を光
電検出することを特徴としている。
【0010】そして本発明の1つの実施形態では、第1
の回折格子MA1(又はMA2)と第2の回折格子MB
1(又はMB2)に対して周波数差Δfをもつ2つのコ
ヒーレント光束LL1,LL2を異なる方向から照射す
ると、当該周波数差Δfで第1の回折格子MA1(又は
MA2)上、及び第2の回折格子MB1(又はMB2)
上を走査する干渉縞IFを発生させることができる。こ
の干渉縞IFは各回折格子とモアレを生じ、干渉縞IF
のピッチと回折格子のピッチとを適当な関係(例えば回
折格子のピッチに対して干渉縞のピッチを1/2)に選
ぶことにより、各回折格子から回折された光の強度が周
波数Δfで変動(変調)されるようになる。
の回折格子MA1(又はMA2)と第2の回折格子MB
1(又はMB2)に対して周波数差Δfをもつ2つのコ
ヒーレント光束LL1,LL2を異なる方向から照射す
ると、当該周波数差Δfで第1の回折格子MA1(又は
MA2)上、及び第2の回折格子MB1(又はMB2)
上を走査する干渉縞IFを発生させることができる。こ
の干渉縞IFは各回折格子とモアレを生じ、干渉縞IF
のピッチと回折格子のピッチとを適当な関係(例えば回
折格子のピッチに対して干渉縞のピッチを1/2)に選
ぶことにより、各回折格子から回折された光の強度が周
波数Δfで変動(変調)されるようになる。
【0011】このようにして第1の回折格子MA1(又
はMA2)からは複数の回折光のうち同一方向に進む2
つの回折光同志の干渉光が得られ、それは第1の光電変
換手段DA1(又はDA2)で受光されて周波数Δfで
強度変化する第1の光電信号SA1(又はSA2)に変
換される。同様にして第2の回折格子MB1(又はMB
2)から発生した2つの回折光同志の干渉光は、第2の
光電変換手段DB1(又はDB2)において周波数Δf
で強度変化する第2の光電信号SB1(又はSB2)に
変換される。
はMA2)からは複数の回折光のうち同一方向に進む2
つの回折光同志の干渉光が得られ、それは第1の光電変
換手段DA1(又はDA2)で受光されて周波数Δfで
強度変化する第1の光電信号SA1(又はSA2)に変
換される。同様にして第2の回折格子MB1(又はMB
2)から発生した2つの回折光同志の干渉光は、第2の
光電変換手段DB1(又はDB2)において周波数Δf
で強度変化する第2の光電信号SB1(又はSB2)に
変換される。
【0012】この第1及び第2の光電信号SA1(又は
SA2)及びSB1(又はSB2)は、それぞれ第1回
折格子MA1(又はMA2)と第2回折格子MB1(又
はMB2)から発生していることにより、各回折格子の
位置情報を電気信号上のバラメータの1つである位相情
報として含んでいる。そこで計測手段の主要部を構成す
る位相比較回路33(33A〜33D)と算定回路35
は、第1及び第2の光電信号SA1(又はSA2)及び
SB1(又はSB2)間の相対的な位相差を検出すると
共に、検出された位相差情報と回折格子のピッチの値と
に基づいて第1及び第2の回折格子間の位置ずれ量Δy
を算定する。
SA2)及びSB1(又はSB2)は、それぞれ第1回
折格子MA1(又はMA2)と第2回折格子MB1(又
はMB2)から発生していることにより、各回折格子の
位置情報を電気信号上のバラメータの1つである位相情
報として含んでいる。そこで計測手段の主要部を構成す
る位相比較回路33(33A〜33D)と算定回路35
は、第1及び第2の光電信号SA1(又はSA2)及び
SB1(又はSB2)間の相対的な位相差を検出すると
共に、検出された位相差情報と回折格子のピッチの値と
に基づいて第1及び第2の回折格子間の位置ずれ量Δy
を算定する。
【0013】このように、第1回折格子MA1(又はM
A2)と第2回折格子MB1(又はMB2)との相対位
置ずれ量を当該回折格子から発生された複数の回折光同
志の周波数差Δfで変調された干渉光として検出し、そ
の位相差を利用して計測するようにしたので、煩雑な手
間を必要とすることなく、高い精度で第1及び第2の回
折格子間の位置ずれ量、すなわち重ね合わせ精度を容易
に検出することが可能となる。
A2)と第2回折格子MB1(又はMB2)との相対位
置ずれ量を当該回折格子から発生された複数の回折光同
志の周波数差Δfで変調された干渉光として検出し、そ
の位相差を利用して計測するようにしたので、煩雑な手
間を必要とすることなく、高い精度で第1及び第2の回
折格子間の位置ずれ量、すなわち重ね合わせ精度を容易
に検出することが可能となる。
【0014】そこでこのような本願発明を実施するのに
好適な形態を図面を参照して以下に詳述する。図1は全
体として位置ずれ計測装置を示し、ステージ1上に検出
対象となるウエハ2が載置されている。ウエハ2は、露
光装置によって2回の焼付、現像処理がなされており、
かくして露光装置のマスク又はレチクル上に形成された
露光パターンがウエハ2の表面に重ね焼きされている。
好適な形態を図面を参照して以下に詳述する。図1は全
体として位置ずれ計測装置を示し、ステージ1上に検出
対象となるウエハ2が載置されている。ウエハ2は、露
光装置によって2回の焼付、現像処理がなされており、
かくして露光装置のマスク又はレチクル上に形成された
露光パターンがウエハ2の表面に重ね焼きされている。
【0015】ウエハ2には2枚の露光パターンが焼付け
られる際に、当該露光パターンの焼付け位置を表す図2
(B)に示すような2組の回折格子でなる回折格子MP
が形成される。第1の回折格子MA1及びMA2は第1
回目の露光処理時に露光パターンと一緒に焼付けられ、
y軸方向に互いに距離dだけ離れた位置に形成され且つ
x軸方向に延長する格子エレメントでなり、x方向に所
定間隔を保って形成されている。これに対して、第2の
回折格子MB1及びMB2は、第2回目の重ね合わせ露
光処理によって同様にしてy軸方向に互いに距離dだけ
離れた位置に形成され且つx軸方向に延長する格子エレ
メントでなり、y軸方向に第1の回折格子MA1及びM
A2の間に互い違いに挿入されるように焼付けられる。
られる際に、当該露光パターンの焼付け位置を表す図2
(B)に示すような2組の回折格子でなる回折格子MP
が形成される。第1の回折格子MA1及びMA2は第1
回目の露光処理時に露光パターンと一緒に焼付けられ、
y軸方向に互いに距離dだけ離れた位置に形成され且つ
x軸方向に延長する格子エレメントでなり、x方向に所
定間隔を保って形成されている。これに対して、第2の
回折格子MB1及びMB2は、第2回目の重ね合わせ露
光処理によって同様にしてy軸方向に互いに距離dだけ
離れた位置に形成され且つx軸方向に延長する格子エレ
メントでなり、y軸方向に第1の回折格子MA1及びM
A2の間に互い違いに挿入されるように焼付けられる。
【0016】ここでy軸方向に第1及び第2の回折格子
MA1,MA2及びMB1,MB2間の位置ずれがなけ
れば、第1の回折格子MA1及びMA2の各格子エレメ
ントと、第2の回折格子MB1及びMB2の各格子エレ
メントとがx軸方向の同一線上に並ぶように形成され、
このとき第1及び第2の露光パターンに位置ずれがない
と判定し得る。これに対して第1及び第2の露光パター
ンの位置がy軸方向にΔyだけ互いにずれれば、この位
置ずれが回折格子MA1,MA2及びMB1,MB2 の
対応する格子エレメント間の位置ずれΔyとして現れる
ようになされている。
MA1,MA2及びMB1,MB2間の位置ずれがなけ
れば、第1の回折格子MA1及びMA2の各格子エレメ
ントと、第2の回折格子MB1及びMB2の各格子エレ
メントとがx軸方向の同一線上に並ぶように形成され、
このとき第1及び第2の露光パターンに位置ずれがない
と判定し得る。これに対して第1及び第2の露光パター
ンの位置がy軸方向にΔyだけ互いにずれれば、この位
置ずれが回折格子MA1,MA2及びMB1,MB2 の
対応する格子エレメント間の位置ずれΔyとして現れる
ようになされている。
【0017】第1の回折格子MA1及びMA2と互い違
いに第2の回折格子MB1及びMB2を形成する方法と
しては、予め互いにx軸方向に位置ずれさせた位置に各
回折格子MA1,MA2及びMB1,MB2を形成させ
てなる第1及び第2のマスク又はレチクルを用いても良
く、又は全く同じ位置に第1及び第2の回折格子MA
1,MA2及びMB1,MB2を形成させた第1及び第
2のマスク又はレチクルを用意し、一方のマスク又はレ
チクルを露光する際、マスク(又はレチクル)とウエハ
とを相対的にx軸方向に一定値だけずらせて焼付けるよ
うにしても良い。
いに第2の回折格子MB1及びMB2を形成する方法と
しては、予め互いにx軸方向に位置ずれさせた位置に各
回折格子MA1,MA2及びMB1,MB2を形成させ
てなる第1及び第2のマスク又はレチクルを用いても良
く、又は全く同じ位置に第1及び第2の回折格子MA
1,MA2及びMB1,MB2を形成させた第1及び第
2のマスク又はレチクルを用意し、一方のマスク又はレ
チクルを露光する際、マスク(又はレチクル)とウエハ
とを相対的にx軸方向に一定値だけずらせて焼付けるよ
うにしても良い。
【0018】そこで図2(B)に示すような構成の回折
格子MP上にコヒーレント光束、例えばレーザ光を2方
向から照射し、図2(A)に示すような干渉縞IFを回
折格子MP上に形成する。そしてこの干渉縞IFのピッ
チが回折格子MPの各格子を構成する格子エレメントの
ピッチdの1/2倍のピッチd/2になるように、該レ
ーザ光の入射方向(入射角度)を定める。
格子MP上にコヒーレント光束、例えばレーザ光を2方
向から照射し、図2(A)に示すような干渉縞IFを回
折格子MP上に形成する。そしてこの干渉縞IFのピッ
チが回折格子MPの各格子を構成する格子エレメントの
ピッチdの1/2倍のピッチd/2になるように、該レ
ーザ光の入射方向(入射角度)を定める。
【0019】図1の位置ずれ計測装置は、回折格子MP
に対して互いに周波数の異なる2つのコヒーレント光束
LL1及びLL2を照射し、かくしてそれぞれのコヒー
レント光束LL1及びLL2によって図2(A)につい
て上述した干渉縞IFを回折格子MP上に発生させる。
ここで第1のコヒーレント光束LL1の反射光として、
図3に示すように、……−1次、0次、+1次、+2
次、+3次……の回折光IF1(−1),IF1
(0),IF1(+1),IF1(+2),IF1(+
3)……が発生し、また第2のコヒーレント光束LL2
の反射光として、……−3次、−2次、−1次、0次、
+1次の回折光IF2(−3),IF2(−2),IF
2(−1),IF2(0),IF2(+1)……が発生
する。
に対して互いに周波数の異なる2つのコヒーレント光束
LL1及びLL2を照射し、かくしてそれぞれのコヒー
レント光束LL1及びLL2によって図2(A)につい
て上述した干渉縞IFを回折格子MP上に発生させる。
ここで第1のコヒーレント光束LL1の反射光として、
図3に示すように、……−1次、0次、+1次、+2
次、+3次……の回折光IF1(−1),IF1
(0),IF1(+1),IF1(+2),IF1(+
3)……が発生し、また第2のコヒーレント光束LL2
の反射光として、……−3次、−2次、−1次、0次、
+1次の回折光IF2(−3),IF2(−2),IF
2(−1),IF2(0),IF2(+1)……が発生
する。
【0020】第1及び第2のコヒーレント光束LL1,
LL2の回折格子MPへの入射方向は互いに異なるよう
に選定され、例えば第3図に示すように第1のコヒーレ
ント光束LL1の1次回折光IF1(+1)の反射方向
と、第2のコヒーレント光束LL2の−1次の回折光I
F2(−1)の反射方向とが一致するように選定され、
その方向はウエハ2の表面に対してほぼ垂直方向になる
ように選定されている。このため回折格子MPによって
発生された回折光IFI(+1)及びIF2(−1)は
互いに干渉し、対物レンズ3、絞り4を通り、さらにハ
ーフミラー5を通って光電変換素子列6に入射する。
LL2の回折格子MPへの入射方向は互いに異なるよう
に選定され、例えば第3図に示すように第1のコヒーレ
ント光束LL1の1次回折光IF1(+1)の反射方向
と、第2のコヒーレント光束LL2の−1次の回折光I
F2(−1)の反射方向とが一致するように選定され、
その方向はウエハ2の表面に対してほぼ垂直方向になる
ように選定されている。このため回折格子MPによって
発生された回折光IFI(+1)及びIF2(−1)は
互いに干渉し、対物レンズ3、絞り4を通り、さらにハ
ーフミラー5を通って光電変換素子列6に入射する。
【0021】また、ハーフミラー5は絞り4を通った回
折光を接眼鏡7に折り返して干渉縞を観察し得るように
なされ、これにより干渉縞IFを各格子エレメントの延
長方向にできるだけ一致させるように、コヒーレント光
束の入射方向を調整できるようにされている。光電変換
素子列6は、図4に示すように回折格子MP〔図2
(B)参照〕を構成する各回折格子MA1,MB1,M
A2,MB2に対応する光電変換素子DA1,DB1,
DA2,DB2を有し、各光電変換素子DA1,DB
1,DA2,DB2は、回折光IF1(+1)及びIF
2(−1)のうち、回折格子MA1,MB1,MA2,
MB2によってそれぞれ発生された回折光部分に対応す
る位置に位置決めされ、かくして各光電変換素子DA
1,DB1,DA2,DB2はそれぞれ回折格子MA
1,MB1,MA2,MB2の格子エレメントの位置を
表す情報をそれぞれ受けることができるようになされて
いる。
折光を接眼鏡7に折り返して干渉縞を観察し得るように
なされ、これにより干渉縞IFを各格子エレメントの延
長方向にできるだけ一致させるように、コヒーレント光
束の入射方向を調整できるようにされている。光電変換
素子列6は、図4に示すように回折格子MP〔図2
(B)参照〕を構成する各回折格子MA1,MB1,M
A2,MB2に対応する光電変換素子DA1,DB1,
DA2,DB2を有し、各光電変換素子DA1,DB
1,DA2,DB2は、回折光IF1(+1)及びIF
2(−1)のうち、回折格子MA1,MB1,MA2,
MB2によってそれぞれ発生された回折光部分に対応す
る位置に位置決めされ、かくして各光電変換素子DA
1,DB1,DA2,DB2はそれぞれ回折格子MA
1,MB1,MA2,MB2の格子エレメントの位置を
表す情報をそれぞれ受けることができるようになされて
いる。
【0022】ここで第1及び第2のコヒーレント光束L
L1及びLL2の周波数f1及びf2は周波数差Δfを
もつような値に予め選定されており、これにより干渉縞
IFは、周波数差Δfで回折格子MP上を走査するよう
に周期的に変動する。そして同時に、回折光IF1(+
1)は周波数f1をもち、回折光IF2(−1)は周波
数f2をもち、その結果各光電変換素子上でΔfの周波
数の光強度変化が生じる。この強度変化の位相は、干渉
縞IFに対する各回折格子MA1,MA2,MB1,M
B2のy軸方向の相対的位置によって決まる。
L1及びLL2の周波数f1及びf2は周波数差Δfを
もつような値に予め選定されており、これにより干渉縞
IFは、周波数差Δfで回折格子MP上を走査するよう
に周期的に変動する。そして同時に、回折光IF1(+
1)は周波数f1をもち、回折光IF2(−1)は周波
数f2をもち、その結果各光電変換素子上でΔfの周波
数の光強度変化が生じる。この強度変化の位相は、干渉
縞IFに対する各回折格子MA1,MA2,MB1,M
B2のy軸方向の相対的位置によって決まる。
【0023】従って対物レンズ3から光電変換素子列6
に入射された回折光IF1(+1),IF2(−1)同
志の干渉光の強さは、差の周波数Δfで周期的に変化す
ることになり、各光電変換素子DA1,DB1,DA
2,DB2から出力される光電変換信号SA1,SB
1,SA2,SB2は、いずれも周波数Δfで変動する
と共に、その位相はそれぞれ対応する回折格子MA1,
MB1,MA2,MB2の位置によって決まることにな
る。
に入射された回折光IF1(+1),IF2(−1)同
志の干渉光の強さは、差の周波数Δfで周期的に変化す
ることになり、各光電変換素子DA1,DB1,DA
2,DB2から出力される光電変換信号SA1,SB
1,SA2,SB2は、いずれも周波数Δfで変動する
と共に、その位相はそれぞれ対応する回折格子MA1,
MB1,MA2,MB2の位置によって決まることにな
る。
【0024】コヒーレント光束LL1及びLL2は、共
通のレーザ光源11に基づいて形成される。すなわちレ
ーザ光源11において発生されたレーザ光は、コリメー
タレンズ系12A及び12Bを通って分路器(ビームス
プリッタ)13に入射される。その分路器13はレーザ
光を2つに分け、分割された第1のレーザ光は超音波変
調器(AOM)14に入射され、変調器14に供給され
る変調信号S1の周波数f1だけ周波数をシフト変調さ
れた後、ミラー15,16によって折り曲げられてウエ
ハ2の回折格子MP上に第1のコヒーレント光束LL1
として照射される。
通のレーザ光源11に基づいて形成される。すなわちレ
ーザ光源11において発生されたレーザ光は、コリメー
タレンズ系12A及び12Bを通って分路器(ビームス
プリッタ)13に入射される。その分路器13はレーザ
光を2つに分け、分割された第1のレーザ光は超音波変
調器(AOM)14に入射され、変調器14に供給され
る変調信号S1の周波数f1だけ周波数をシフト変調さ
れた後、ミラー15,16によって折り曲げられてウエ
ハ2の回折格子MP上に第1のコヒーレント光束LL1
として照射される。
【0025】また分路器13で分割された第2のレーザ
光は、ミラー17を介して超音波変調器18に入射し、
変調信号S2によってその周波数f2だけ周波数シフト
させられた後、ミラー19,20によって折り曲げられ
てコヒーレント光束LL2としてウエハ2の回折格子M
P上に照射される。このように第1のコヒーレント光束
LL1は、超音波変調器16においてレーザ光源11か
ら得られるレーザ光の周波数Fxに対して変調信号S1
の周波数f1だけシフトした周波数をもっているので、
コヒーレント光束LL1の周波数FL1は次式、 FL1=Fx+f1 ……(1) によって表すことができる。
光は、ミラー17を介して超音波変調器18に入射し、
変調信号S2によってその周波数f2だけ周波数シフト
させられた後、ミラー19,20によって折り曲げられ
てコヒーレント光束LL2としてウエハ2の回折格子M
P上に照射される。このように第1のコヒーレント光束
LL1は、超音波変調器16においてレーザ光源11か
ら得られるレーザ光の周波数Fxに対して変調信号S1
の周波数f1だけシフトした周波数をもっているので、
コヒーレント光束LL1の周波数FL1は次式、 FL1=Fx+f1 ……(1) によって表すことができる。
【0026】同じようにして第2のコヒーレント光束L
L2の周波数FL2は次式、 FL2=Fx+f2 ……(2) によって表すことができる。ここで変調信号S2の周波
数f2は、変調信号S1の周波数f1に対して f2=f1−f0 ……(3) で表すように、変調信号S1の周波数f1に対して基準
信号の周波数f0だけ差をもった周波数に予め選定され
る。
L2の周波数FL2は次式、 FL2=Fx+f2 ……(2) によって表すことができる。ここで変調信号S2の周波
数f2は、変調信号S1の周波数f1に対して f2=f1−f0 ……(3) で表すように、変調信号S1の周波数f1に対して基準
信号の周波数f0だけ差をもった周波数に予め選定され
る。
【0027】その結果第1、第2のコヒーレント光束L
L1,LL2の周波数差Δfは、 Δf=FL1−FL2 =(Fx+f1)−(Fx+f1−f0)=f0 ……(4) となる。光電変換素子列6を構成する各光電変換素子D
A1,DB1,DA2,DB2の光電変換信号SA1,
SB1,SA2,SB2でなる電気的検出信号は位置ず
れ検出制御回路25に供給される。
L1,LL2の周波数差Δfは、 Δf=FL1−FL2 =(Fx+f1)−(Fx+f1−f0)=f0 ……(4) となる。光電変換素子列6を構成する各光電変換素子D
A1,DB1,DA2,DB2の光電変換信号SA1,
SB1,SA2,SB2でなる電気的検出信号は位置ず
れ検出制御回路25に供給される。
【0028】位置ずれ検出制御回路25は、光電変換信
号SA1,SB1,SA2,SB2をそれぞれ前置増幅
回路31A,31B,31C,31Dを通じてPLL
(phase locked loop)回路32A,32B,32C,
32Dに入力し、かくしてPLL回路32A,32B,
32C,32Dの出力端に光電変換信号SA1,SB
1,SA2,SB2の位相にロックされた位相信号SF
A,SFB,SFC,SFDをそれぞれ得る。
号SA1,SB1,SA2,SB2をそれぞれ前置増幅
回路31A,31B,31C,31Dを通じてPLL
(phase locked loop)回路32A,32B,32C,
32Dに入力し、かくしてPLL回路32A,32B,
32C,32Dの出力端に光電変換信号SA1,SB
1,SA2,SB2の位相にロックされた位相信号SF
A,SFB,SFC,SFDをそれぞれ得る。
【0029】ここで光電変換素子DA1,DB1,DA
2,DB2に照射される反射光の回折光IF1(+1)
及びIF2(−1)は、図2(B)について上述したよ
うに回折格子MA1,MB1,MA2,MB2の位置に
対応する位相をもっており、従って位相信号SFA,S
FB,SFC,SFDの位相は、回折格子MA1,MB
1,MA2,MB2のy軸方向の位置を表している。
2,DB2に照射される反射光の回折光IF1(+1)
及びIF2(−1)は、図2(B)について上述したよ
うに回折格子MA1,MB1,MA2,MB2の位置に
対応する位相をもっており、従って位相信号SFA,S
FB,SFC,SFDの位相は、回折格子MA1,MB
1,MA2,MB2のy軸方向の位置を表している。
【0030】従って第1の回折格子MA1及びMA2に
対応する位相信号SFA及びSFCの位相と、第2の回
折格子MB1及びMB2に対応する位相信号SFB及び
SFDの位相との位相差を検出すれば、第1及び第2の
回折格子MA1,MA2及びMB1,MB2間の位置ず
れを検出することができる。かかる位置ずれを検出する
ため、位置ずれ検出制御回路25は基準信号発振回路3
4において基本周波数f0の基準信号S0を送出する。
この基準信号S0は位相比較回路33A〜33Dに与え
られ、この基準信号S0の位相と位相信号SFA〜SF
Dの各位相との位相差を表す位相差出力PHA〜PHD
を位置ずれ算定回路35に与える。
対応する位相信号SFA及びSFCの位相と、第2の回
折格子MB1及びMB2に対応する位相信号SFB及び
SFDの位相との位相差を検出すれば、第1及び第2の
回折格子MA1,MA2及びMB1,MB2間の位置ず
れを検出することができる。かかる位置ずれを検出する
ため、位置ずれ検出制御回路25は基準信号発振回路3
4において基本周波数f0の基準信号S0を送出する。
この基準信号S0は位相比較回路33A〜33Dに与え
られ、この基準信号S0の位相と位相信号SFA〜SF
Dの各位相との位相差を表す位相差出力PHA〜PHD
を位置ずれ算定回路35に与える。
【0031】位置ずれ算定回路35は、位相差出力PH
A〜PHDに基づいてウエハ2上の各回折格子MA1,
MB1,MA2,MB2の位置を換算し、第1の回折格
子MA1,MA2と、第2の回折格子MB1,MB2と
の位置ずれを算定する。この算定結果は表示装置36に
表示される。また位置ずれ検出制御回路25は、周波数
f1の周波数出力S1を発生する発振回路37を有し、
この周波数出力S1を超音波変調器14(図1)に変調
信号として供給する。その周波数出力S1は基準出力S
0と共に周波数変換回路38に供給され、周波数f1及
びf0の和の周波数〔(3)式参照〕を有する周波数出
力S2を超音波変調器18に変調信号として供給する。
A〜PHDに基づいてウエハ2上の各回折格子MA1,
MB1,MA2,MB2の位置を換算し、第1の回折格
子MA1,MA2と、第2の回折格子MB1,MB2と
の位置ずれを算定する。この算定結果は表示装置36に
表示される。また位置ずれ検出制御回路25は、周波数
f1の周波数出力S1を発生する発振回路37を有し、
この周波数出力S1を超音波変調器14(図1)に変調
信号として供給する。その周波数出力S1は基準出力S
0と共に周波数変換回路38に供給され、周波数f1及
びf0の和の周波数〔(3)式参照〕を有する周波数出
力S2を超音波変調器18に変調信号として供給する。
【0032】以上の構成において、ウエハ2上の回折格
子MPに照射された2つのコヒーレント光束LL1,L
L2の反射光のうち、回折光IF1(+1)及びIF2
(−1)が互いに干渉し合いながら対物レンズ3を通
り、さらに絞り4、ハーフミラー5を通って光電変換素
子列6上に照射される。ここで回折光IF1(+1)及
びIF2(−1)の周波数は、超音波変調器14及び1
8によって周波数f1及びf2だけシフトされているこ
とにより、その差の周波数Δf(=f1−f2)の周波
数をもつ電気的検出信号が光電変換素子列6から位置ず
れ検出制御回路25に送出される。
子MPに照射された2つのコヒーレント光束LL1,L
L2の反射光のうち、回折光IF1(+1)及びIF2
(−1)が互いに干渉し合いながら対物レンズ3を通
り、さらに絞り4、ハーフミラー5を通って光電変換素
子列6上に照射される。ここで回折光IF1(+1)及
びIF2(−1)の周波数は、超音波変調器14及び1
8によって周波数f1及びf2だけシフトされているこ
とにより、その差の周波数Δf(=f1−f2)の周波
数をもつ電気的検出信号が光電変換素子列6から位置ず
れ検出制御回路25に送出される。
【0033】この電気的検出信号に含まれている光電変
換信号SA1,SB1,SA2,SB2の位相は、これ
らの光電変換信号を送出する光電変換素子DA1,DB
1,DA2,DB2に入射している回折光の発生源であ
る対応する回折格子MA1,MB1,MA2,MB2の
y軸方向の位置に対応して変化する。例えば第1の回折
格子MA1及びMA2に対して第2の回折格子MB1及
びMB2の位置ずれ量Δyが、1/2ピッチすなわちd
/2になると、光電変換信号SA1,SA2に対する光
電変換信号SB1,SB2の位相は2πだけ変化する。
換信号SA1,SB1,SA2,SB2の位相は、これ
らの光電変換信号を送出する光電変換素子DA1,DB
1,DA2,DB2に入射している回折光の発生源であ
る対応する回折格子MA1,MB1,MA2,MB2の
y軸方向の位置に対応して変化する。例えば第1の回折
格子MA1及びMA2に対して第2の回折格子MB1及
びMB2の位置ずれ量Δyが、1/2ピッチすなわちd
/2になると、光電変換信号SA1,SA2に対する光
電変換信号SB1,SB2の位相は2πだけ変化する。
【0034】光電変換信号SA1,SB1,SA2,S
B2の位相は、PLL回路32A,32B,32C,3
2Dにおいてそれぞれ位相ロックされ、ノイズを除去し
た周波数Δf(=f0)の位相出力SFA,SFB,S
FC,SFDが得られる。この位相出力SFA,SF
B,SFC,SFDの位相が基準周波数出力S0の位相
と比較され、かくして位置ずれ算定回路35はその位相
差出力PHA,PHB,PHC,PHDに基づいて位置
ずれ量Δyを、次式 Δy=d/4π・(3β−3γ−α+δ)/4 ……(5) によって演算する。
B2の位相は、PLL回路32A,32B,32C,3
2Dにおいてそれぞれ位相ロックされ、ノイズを除去し
た周波数Δf(=f0)の位相出力SFA,SFB,S
FC,SFDが得られる。この位相出力SFA,SF
B,SFC,SFDの位相が基準周波数出力S0の位相
と比較され、かくして位置ずれ算定回路35はその位相
差出力PHA,PHB,PHC,PHDに基づいて位置
ずれ量Δyを、次式 Δy=d/4π・(3β−3γ−α+δ)/4 ……(5) によって演算する。
【0035】ここで、α、β、γ、δはそれぞれ周波数
信号SFA,SFB,SFC,SFDの基準信号S0に
対する位相差を表す。またdは、対応する回折格子MA
1,MB1,MA2,MB2のピッチを表す。回折格子
MA1,MB1,MA2,MB2の基準位置からの位置
ずれ量をRa,Rb,Rc,Rdとすれば、この位置ず
れ量Ra,Rb,Rc,Rdは次式 Ra=d/(4π)α ……(6) Rb=d/(4π)β ……(7) Rc=d/(4π)γ ……(8) Rd=d/(4π)δ ……(9) で表すことができる。
信号SFA,SFB,SFC,SFDの基準信号S0に
対する位相差を表す。またdは、対応する回折格子MA
1,MB1,MA2,MB2のピッチを表す。回折格子
MA1,MB1,MA2,MB2の基準位置からの位置
ずれ量をRa,Rb,Rc,Rdとすれば、この位置ず
れ量Ra,Rb,Rc,Rdは次式 Ra=d/(4π)α ……(6) Rb=d/(4π)β ……(7) Rc=d/(4π)γ ……(8) Rd=d/(4π)δ ……(9) で表すことができる。
【0036】従って式(6)〜(9)を式(5)に代入
すれば、 Δy=(−Ra+3Rb−3Rc+Rd)/4 ……(10) となり、かくして各回折格子MA1,MB1,MA2,
MB2の基準位置からの位置ずれ量によって、第1の回
折格子MA1,MA2と第2の回折格子MB1,MB2
との位置ずれ量Δyを求めることができる。
すれば、 Δy=(−Ra+3Rb−3Rc+Rd)/4 ……(10) となり、かくして各回折格子MA1,MB1,MA2,
MB2の基準位置からの位置ずれ量によって、第1の回
折格子MA1,MA2と第2の回折格子MB1,MB2
との位置ずれ量Δyを求めることができる。
【0037】因に式(10)は次のようにして求めるこ
とができる。今、図6に示すように各回折格子MPの格
子パターン列MA1,MB1,MA2,MB2の配列方
向に対して、干渉縞IFが正しく直交せずに斜めに交差
するような状態になったとすると、各回折格子MA1,
MB1,MA2,MB2に対して干渉縞IFの各回折格
子に対応する部分のy軸方向の位置は、回折格子MA1
を基準として順次P,2P,3Pだけずれている。この
ずれ量を加味して格子パターン列MA1,MB1,MA
2,MB2の位置Ra,Rb,Rc,Rdを求めると、
回折格子MA1を基準として、 Ra=d/(4π)α ……(11) Rb=d/(4π)β=Ra+Δy+P ……(12) Rc=d/(4π)γ=Ra+2P ……(13) Rd=d/(4π)δ=Ra+Δy+3P ……(14) のように、干渉縞IFの傾きに基づく位置ずれ量Pと、
第1及び第2の回折格子MA1,MA2及びMB1,M
B2の位置ずれ量Δyとの和として表すことができる。
とができる。今、図6に示すように各回折格子MPの格
子パターン列MA1,MB1,MA2,MB2の配列方
向に対して、干渉縞IFが正しく直交せずに斜めに交差
するような状態になったとすると、各回折格子MA1,
MB1,MA2,MB2に対して干渉縞IFの各回折格
子に対応する部分のy軸方向の位置は、回折格子MA1
を基準として順次P,2P,3Pだけずれている。この
ずれ量を加味して格子パターン列MA1,MB1,MA
2,MB2の位置Ra,Rb,Rc,Rdを求めると、
回折格子MA1を基準として、 Ra=d/(4π)α ……(11) Rb=d/(4π)β=Ra+Δy+P ……(12) Rc=d/(4π)γ=Ra+2P ……(13) Rd=d/(4π)δ=Ra+Δy+3P ……(14) のように、干渉縞IFの傾きに基づく位置ずれ量Pと、
第1及び第2の回折格子MA1,MA2及びMB1,M
B2の位置ずれ量Δyとの和として表すことができる。
【0038】ここで回折格子MB1及びMA2間、MB
2及びMA1間の位置ずれ量を求めれば、 Rb−Rc=Δy−P ……(15) Rd−Ra=Δy+3P ……(16) となる。式(15)及び式(16)から位置ずれ量P消
去すると、 3(Rb−Rc)+(Rd−Ra)=4Δy ……(17) の関係があることが分かり、これを位置ずれ量Δyにつ
いて解けば、 Δy=(−Ra+3Rb−3Rc+Rd)/4 ……(18) が得られ、かくして式(10)の関係があることがわか
る。
2及びMA1間の位置ずれ量を求めれば、 Rb−Rc=Δy−P ……(15) Rd−Ra=Δy+3P ……(16) となる。式(15)及び式(16)から位置ずれ量P消
去すると、 3(Rb−Rc)+(Rd−Ra)=4Δy ……(17) の関係があることが分かり、これを位置ずれ量Δyにつ
いて解けば、 Δy=(−Ra+3Rb−3Rc+Rd)/4 ……(18) が得られ、かくして式(10)の関係があることがわか
る。
【0039】このように上述の構成によれば、式(1
8)から分かるように、位置ずれ量Δyを回折格子MA
1,MA2及びMB1,MB2に対して干渉縞IFが斜
めに発生するような状態になったとしても、その影響を
受けることなく位置ずれ量Δyを演算により求めること
ができる。以上の構成によれば、オペレータに対して煩
雑な手間及び時間をかけさせることなく高い精度で回折
格子の位置ずれ量を検出し得る位置ずれ検出装置を得る
ことができる。
8)から分かるように、位置ずれ量Δyを回折格子MA
1,MA2及びMB1,MB2に対して干渉縞IFが斜
めに発生するような状態になったとしても、その影響を
受けることなく位置ずれ量Δyを演算により求めること
ができる。以上の構成によれば、オペレータに対して煩
雑な手間及び時間をかけさせることなく高い精度で回折
格子の位置ずれ量を検出し得る位置ずれ検出装置を得る
ことができる。
【0040】図7(A)、(B)は本発明の他の実施例
を示すもので、図5の場合の位置ずれ検出制御回路25
は、基準信号S0Xを図7(B)中の発振回路34にお
いて発生するようにしたが、図7(A)の場合はこれに
代え、基準信号S0XをPLL回路32A〜32Dから
得られる位相信号SFA〜SFDのうちの1つ、例えば
PLL回路32Dの位相信号SFDを遅延回路41を介
して所定の位相だけ遅延させた後、基準信号S0Xとし
て送出するようになされている。尚、図7(B)の回路
は超音波変調器14,18に変調信号S1,S2を供給
するためのものであり、先の図5中の回路構成と全く同
じである。
を示すもので、図5の場合の位置ずれ検出制御回路25
は、基準信号S0Xを図7(B)中の発振回路34にお
いて発生するようにしたが、図7(A)の場合はこれに
代え、基準信号S0XをPLL回路32A〜32Dから
得られる位相信号SFA〜SFDのうちの1つ、例えば
PLL回路32Dの位相信号SFDを遅延回路41を介
して所定の位相だけ遅延させた後、基準信号S0Xとし
て送出するようになされている。尚、図7(B)の回路
は超音波変調器14,18に変調信号S1,S2を供給
するためのものであり、先の図5中の回路構成と全く同
じである。
【0041】図7(A)のように構成すれば、回折格子
MPから得た回折光(周波数Δfで強度変調された干渉
光)に基づいて基準信号S0Xを得て、これを基準にし
て相対的な位相差情報を求めることができる。このよう
にしても、上述の場合と同様にして第1及び第2の回折
格子MA1,MA2及びMB1,MB2間の位置ずれ量
を確実に検出することができる。この場合、相対位置ず
れを計測すべき2つの回折格子のいずれか一方から得ら
れた干渉光の光電変換信号を基準周波数信号とするの
で、位置ずれ量が干渉縞IFを基準として直接的に計測
でき、図5のように発振回路34からの電気信号を基準
にするのと比べて計測誤差が低減される場合もある。
MPから得た回折光(周波数Δfで強度変調された干渉
光)に基づいて基準信号S0Xを得て、これを基準にし
て相対的な位相差情報を求めることができる。このよう
にしても、上述の場合と同様にして第1及び第2の回折
格子MA1,MA2及びMB1,MB2間の位置ずれ量
を確実に検出することができる。この場合、相対位置ず
れを計測すべき2つの回折格子のいずれか一方から得ら
れた干渉光の光電変換信号を基準周波数信号とするの
で、位置ずれ量が干渉縞IFを基準として直接的に計測
でき、図5のように発振回路34からの電気信号を基準
にするのと比べて計測誤差が低減される場合もある。
【0042】なお上述においては、位置ずれを検出すべ
き2つの回折格子としてそれぞれ2列の回折格子MA
1,MA2及びMB1,MB2を互い違いになるように
焼付けるようにした場合について述べたが、これに代
え、第2の回折格子MB1及びMB2のうちの一方、例
えば回折格子MB2を省略しても上述の場合と同様の効
果を得ることができる。
き2つの回折格子としてそれぞれ2列の回折格子MA
1,MA2及びMB1,MB2を互い違いになるように
焼付けるようにした場合について述べたが、これに代
え、第2の回折格子MB1及びMB2のうちの一方、例
えば回折格子MB2を省略しても上述の場合と同様の効
果を得ることができる。
【0043】この場合には、上述の式(11)〜(1
4)のうち式(11)〜(13)を用いて位置ずれ量Δ
yを演算により求めるようにする。すなわち式(11)
〜(13)から次式 2Rb=2Ra+2Δy+2P ……(19) Ra+Rc=2Ra+2P ……(20) の関係を求め、これら式(19)及び式(20)から位
置ずれ量2Pを消去すれば、 2Rb−(Ra+Rc)=2Δy ……(21) の関係が得られる。ここで式(21)から位置ずれ量Δ
yを求めれば、 Δy=(−Ra+2Rb−Rc)/2 ……(22) となる。従ってこのようにしても、2列の回折格子MA
1及びMA2と1列の回折格子MB1とを用いて第1及
び第2の回折格子の位置ずれを演算により求めることが
できる。
4)のうち式(11)〜(13)を用いて位置ずれ量Δ
yを演算により求めるようにする。すなわち式(11)
〜(13)から次式 2Rb=2Ra+2Δy+2P ……(19) Ra+Rc=2Ra+2P ……(20) の関係を求め、これら式(19)及び式(20)から位
置ずれ量2Pを消去すれば、 2Rb−(Ra+Rc)=2Δy ……(21) の関係が得られる。ここで式(21)から位置ずれ量Δ
yを求めれば、 Δy=(−Ra+2Rb−Rc)/2 ……(22) となる。従ってこのようにしても、2列の回折格子MA
1及びMA2と1列の回折格子MB1とを用いて第1及
び第2の回折格子の位置ずれを演算により求めることが
できる。
【0044】ここで4列の回折格子を用いた図2の場合
と比較して、3列の回折格子を用いた場合には、位置ず
れ量Δyの演算結果における誤差に変化がある。因に上
述の4列の場合には、各回折格子から得られる位相情報
にノイズNが含まれているとすれば、誤差ERR1は次
の式(23)、
と比較して、3列の回折格子を用いた場合には、位置ず
れ量Δyの演算結果における誤差に変化がある。因に上
述の4列の場合には、各回折格子から得られる位相情報
にノイズNが含まれているとすれば、誤差ERR1は次
の式(23)、
【0045】
【数1】
【0046】で求められ、ノイズ成分Nに対して√(5
/4)倍のノイズ成分の影響が現れることになる。これ
に対して、3列の回折格子パターン列を用いた場合に
は、先の式(22)に基づいて発生する誤差ERR2は
次の式(24)、
/4)倍のノイズ成分の影響が現れることになる。これ
に対して、3列の回折格子パターン列を用いた場合に
は、先の式(22)に基づいて発生する誤差ERR2は
次の式(24)、
【0047】
【数2】
【0048】で求められ、ノイズ成分Nに対して√(6
/4)倍の影響が現れ、式(23)の場合と比較して僅
かにノイズ成分が増えることになる。しかしその他の効
果については上述の場合と同様の効果を得ることができ
る。また上述の実施形態においては、回折格子MP上に
発生した干渉縞IFが回折格子に対して傾斜している場
合について述べたが、かかる傾斜がない場合には第1及
び第2の回折格子としてそれぞれ1列で構成した場合に
も、上述の場合と同様の効果を得ることができる。
/4)倍の影響が現れ、式(23)の場合と比較して僅
かにノイズ成分が増えることになる。しかしその他の効
果については上述の場合と同様の効果を得ることができ
る。また上述の実施形態においては、回折格子MP上に
発生した干渉縞IFが回折格子に対して傾斜している場
合について述べたが、かかる傾斜がない場合には第1及
び第2の回折格子としてそれぞれ1列で構成した場合に
も、上述の場合と同様の効果を得ることができる。
【0049】この場合の位置ずれ量Δyの演算は、第1
の回折格子については、 Ra=d/(4π)α ……(25) の関係があり、かつ第2の回折格子について、 Rb=Ra+Δy ……(26) の関係があるので、位置ずれ量Δyは、 Δy=Rb−Ra ……(27) によって演算することができる。
の回折格子については、 Ra=d/(4π)α ……(25) の関係があり、かつ第2の回折格子について、 Rb=Ra+Δy ……(26) の関係があるので、位置ずれ量Δyは、 Δy=Rb−Ra ……(27) によって演算することができる。
【0050】さらに上述の実施形態においては、図2に
示す4列の回折格子を用いて式(15)及び式(16)
で表される関係があることに着目して、式(18)の位
置ずれ量Δyを演算するようにしたが、これに代え、式
(11)〜(14)から、 Rb−Ra=Δy+P ……(28) Rc−Ra=2P ……(29) Rd−Ra=Δy+3P ……(30) の関係を得、式(29)及び式(30)の左辺及び右辺
を互いに加算することによって、 (Rc−Ra)+(Rd−Ra)=Δy+5P ……(31) の関係を求め、式(28)及び式(31)から位置ずれ
量Δyを Δy=(−3Ra+5Rb−Rc−Rd)/4 ……(32) として演算するようにしても良い。この場合、ノイズ成
分Nに対する誤差ERR3は次の式(33)、
示す4列の回折格子を用いて式(15)及び式(16)
で表される関係があることに着目して、式(18)の位
置ずれ量Δyを演算するようにしたが、これに代え、式
(11)〜(14)から、 Rb−Ra=Δy+P ……(28) Rc−Ra=2P ……(29) Rd−Ra=Δy+3P ……(30) の関係を得、式(29)及び式(30)の左辺及び右辺
を互いに加算することによって、 (Rc−Ra)+(Rd−Ra)=Δy+5P ……(31) の関係を求め、式(28)及び式(31)から位置ずれ
量Δyを Δy=(−3Ra+5Rb−Rc−Rd)/4 ……(32) として演算するようにしても良い。この場合、ノイズ成
分Nに対する誤差ERR3は次の式(33)、
【0051】
【数3】
【0052】として求めることができる。かくすれば誤
差が僅かに増えることを除いてその他の効果については
上述の場合と同様の効果を得ることができる。なお上述
においては、第1の回折格子MA1,MA2と、第2の
回折格子MB1,MB2とを互い違いに配列するように
したが、配列の順序はこれに限らず変更しても良い。
差が僅かに増えることを除いてその他の効果については
上述の場合と同様の効果を得ることができる。なお上述
においては、第1の回折格子MA1,MA2と、第2の
回折格子MB1,MB2とを互い違いに配列するように
したが、配列の順序はこれに限らず変更しても良い。
【0053】また上述においては、本発明はウエハ上に
形成された回折格子から生ずる回折光を用いて位置ずれ
を検出するようにしたが、これに限らず広く、基板上に
形成した回折格子に適用するようにし得る。
形成された回折格子から生ずる回折光を用いて位置ずれ
を検出するようにしたが、これに限らず広く、基板上に
形成した回折格子に適用するようにし得る。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、何等煩雑
な手間を必要とすることなく、2つの回折格子間のピッ
チ方向の相対的な位置ずれ量を高い精度で、且つ容易に
測定することができる位置ずれ計測方法、装置を実現し
得る。また本発明によると、相対的な位置ずれを計測す
べき2つの回折格子の各々から発生して周波数差Δfで
強度変化する2つの干渉光を個別に光電検出して得られ
た光電信号の各々の位相情報を比較するので、周波数差
Δfの2つのコヒーレント光束の干渉によって各回折格
子上に生成される干渉縞の走査位置を基準とした位置ず
れ計測が可能となり、より高い計測精度を確保すること
ができる。またレーザ光源とは別に周波数変調器を設け
たので、周波数差Δfを光電変換器の応答性、信号処理
上の応答性等に応じて自由に設定することが可能とな
り、簡便で安定した計測処理が実現され得る。
な手間を必要とすることなく、2つの回折格子間のピッ
チ方向の相対的な位置ずれ量を高い精度で、且つ容易に
測定することができる位置ずれ計測方法、装置を実現し
得る。また本発明によると、相対的な位置ずれを計測す
べき2つの回折格子の各々から発生して周波数差Δfで
強度変化する2つの干渉光を個別に光電検出して得られ
た光電信号の各々の位相情報を比較するので、周波数差
Δfの2つのコヒーレント光束の干渉によって各回折格
子上に生成される干渉縞の走査位置を基準とした位置ず
れ計測が可能となり、より高い計測精度を確保すること
ができる。またレーザ光源とは別に周波数変調器を設け
たので、周波数差Δfを光電変換器の応答性、信号処理
上の応答性等に応じて自由に設定することが可能とな
り、簡便で安定した計測処理が実現され得る。
【図1】本発明による位置ずれ計測装置の一実施例を示
すブロック図。
すブロック図。
【図2】基板上に形成された回折格子MPの配置を示す
平面図。
平面図。
【図3】回折格子MPから発生する回折光の振る舞いを
説明する略線図。
説明する略線図。
【図4】回折格子上に生成された干渉縞と光電変換素子
列の関係を示す略線図。
列の関係を示す略線図。
【図5】図1中の位置ずれを検出制御回路25の詳細構
成を示すブロック図。
成を示すブロック図。
【図6】位置ずれ量の算定の説明に供する回折格子と干
渉縞との関係を示す略線図。
渉縞との関係を示す略線図。
【図7】本発明の他の実施形態による位置ずれを検出制
御回路を示すブロック図。
御回路を示すブロック図。
1……ステージ 3……対物レンズ 4……絞り 6……光電変換素子列 11……レーザ光源 13……ビームスプリッタ 14,18……超音波変調器 25……位置ずれ検出制御回路 IF……干渉縞 MA1,MA2,MB1,MB2……回折格子
Claims (5)
- 【請求項1】 所定の第1方向にピッチを有する第1回
折格子と、前記第1方向にピッチを有するとともに前記
第1方向と交差した第2方向に前記第1回折格子と離し
て配置される第2回折格子との各々にコヒーレント光束
を照射し、前記第1、第2回折格子の各々から生じる回
折光を光電検出することによって前記第1回折格子と第
2回折格子との前記第1方向に関する相対位置ずれを計
測する方法において、 単一のレーザ光源からのレーザ光によって生成されて所
定の周波数差Δfを有する2つのコヒーレント光束を前
記第1回折格子上に互いに異なる入射角で照射すると同
時に、前記2つのコヒーレント光束を前記第2回折格子
上に互いに異なる入射角で照射する段階と;前記2つの
コヒーレント光束の照射によって前記第1回折格子から
発生する複数の回折光同志の干渉光を光電検出して前記
周波数差Δfに対応した周波数で強度変化する第1の光
電信号を生成するとともに、前記第2回折格子から発生
する複数の回折光同志の干渉光を光電検出して前記周波
数差Δfに対応した周波数で強度変化する第2の光電信
号を生成する段階と;前記第1の光電信号の位相情報と
前記第2の光電信号の位相情報とを比較することによっ
て前記第1回折格子と第2回折格子との前記第1方向に
関する相対的な位置ずれ量を演算する段階とを含むこと
を特徴とする位置ずれ計測方法。 - 【請求項2】 前記位置ずれ量の算出段階は、前記第1
の光電信号を基準位相として前記第2の光電信号の位相
差を検出し、該検出された位相差を位置ずれ量に変換演
算する工程を含むことを特徴とする請求項第1項に記載
の方法。 - 【請求項3】 所定の第1方向にピッチを有する第1回
折格子と、前記第1方向にピッチを有するとともに前記
第1方向と交差した第2方向に前記第1回折格子と離し
て配置される第2回折格子との各々にコヒーレント光束
を照射し、前記第1、第2回折格子の各々から生じる回
折光を光電検出することによって前記第1回折格子と第
2回折格子との前記第1方向に関する相対位置ずれを計
測する装置において、 コヒーレントなレーザ光を射出するレーザ光源と;該レ
ーザ光源からのレーザ光を入射して、該入射レーザ光に
対して周波数がf1だけシフトした第1のコヒーレント
光束と周波数がf2だけシフトした第2のコヒーレント
光束とを射出する周波数変調手段と;前記第1、第2の
コヒーレント光束を前記第1回折格子上に互いに異なる
入射角で照射するとともに、前記第1、第2のコヒーレ
ント光束を前記第2回折格子上に互いに異なる入射角で
照射する照射光学系と;前記2つのコヒーレント光束の
照射によって前記第1回折格子から発生する複数の回折
光同志の干渉光を光電検出して、前記周波数f1、f2
の周波数差Δfで強度変化する第1の光電信号を出力す
る第1光電変換手段と;前記2つのコヒーレント光束の
照射によって前記第2回折格子から発生する複数の回折
光同志の干渉光を光電検出して、前記周波数差Δfで強
度変化する第2の光電信号を出力する第2光電変換手段
と;前記第1の光電信号と第2の光電信号との間の相対
的な位相差に基づいて前記第1回折格子と前記第2回折
格子との前記第1方向に関する相対的な位置ずれ量を計
測する計測手段とを備えたことを特徴とする位置ずれ計
測装置。 - 【請求項4】 前記周波数変調手段は、レーザ光源から
のレーザ光を周波数f1、f2だけシフトさせるため
に、それぞれ異なる周波数の変調信号で駆動される2つ
の超音波変調器を含むことを特徴とする請求項第3項に
記載の装置。 - 【請求項5】 前記計測手段は、前記周波数差Δfで強
度変化する基準信号を生成する基準信号作成回路と、前
記基準信号に対する前記第1の光電信号の位相差に基づ
いて前記第1回折格子の基準位置に対する第1の位置ず
れ量を算出するとともに、前記基準信号に対する前記第
2の光電信号の位相差に基づいて前記第2回折格子の基
準位置に対する第2の位置ずれ量を算出し、前記算出さ
れた第1の位置ずれ量と第2の位置ずれ量との差に基づ
いて前記第1回折格子と前記第2回折格子との相対的な
位置ずれ量を決定する演算回路とを含むことを特徴とす
る請求項第4項に記載の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8023677A JP2626645B2 (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 位置ずれの計測方法、及び計測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8023677A JP2626645B2 (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 位置ずれの計測方法、及び計測装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60196783A Division JPH0715368B2 (ja) | 1985-03-22 | 1985-09-05 | 位置ずれ検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08271217A JPH08271217A (ja) | 1996-10-18 |
JP2626645B2 true JP2626645B2 (ja) | 1997-07-02 |
Family
ID=12117112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8023677A Expired - Lifetime JP2626645B2 (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 位置ずれの計測方法、及び計測装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2626645B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103697817A (zh) * | 2012-09-27 | 2014-04-02 | 中国航空工业第六一八研究所 | 一种基于复合光栅的新型光位移传感器及其位移补偿方法 |
-
1996
- 1996-02-09 JP JP8023677A patent/JP2626645B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08271217A (ja) | 1996-10-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |