JP2626566B2 - 固体レーザ発振器 - Google Patents
固体レーザ発振器Info
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- JP2626566B2 JP2626566B2 JP6170066A JP17006694A JP2626566B2 JP 2626566 B2 JP2626566 B2 JP 2626566B2 JP 6170066 A JP6170066 A JP 6170066A JP 17006694 A JP17006694 A JP 17006694A JP 2626566 B2 JP2626566 B2 JP 2626566B2
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- JP
- Japan
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- state laser
- solid
- laser oscillator
- lamp
- excitation
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- Lasers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はランプ励起固体レーザ発
振器に関し、特に、レーザ出力を安定化したランプ励起
固体レーザ発振器に関する。
振器に関し、特に、レーザ出力を安定化したランプ励起
固体レーザ発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】ランプ励起固体レーザ発振器において、
励起の安定化を図る場合、定電流出力電源を用いて励起
ランプの放電電流値の変動を抑え、固体レーザ媒質の全
励起量の安定化を図っていた。
励起の安定化を図る場合、定電流出力電源を用いて励起
ランプの放電電流値の変動を抑え、固体レーザ媒質の全
励起量の安定化を図っていた。
【0003】しかし、この方法では、励起ランプに流れ
る放電電流の大きさ、すなわち全励起量の変動を抑止す
ることは可能であるが、励起ランプ内の放電電流の放電
路の制御すなわち固体レーザ媒質内の励起密度分布の制
御は困難であった。
る放電電流の大きさ、すなわち全励起量の変動を抑止す
ることは可能であるが、励起ランプ内の放電電流の放電
路の制御すなわち固体レーザ媒質内の励起密度分布の制
御は困難であった。
【0004】また、特開昭58−197785号公報に
は、レーザ活性物質と、フラッシュランプと、フラッシ
ュランプの発光を導くためのトリガ回路と、フラッシュ
ランプに発光のためのエネルギーを供給する電源と、フ
ラッシュランプの光を集光するための集光筒を備えたレ
ーザ励起装置において、フラッシュランプ内の電荷の移
動する方向に平行な向きの磁界が生ずるように、フラッ
シュランプの一方の電極側にN極、他方の電極側にS極
を持つ磁石を設置したレーザ励起装置が開示されてい
る。
は、レーザ活性物質と、フラッシュランプと、フラッシ
ュランプの発光を導くためのトリガ回路と、フラッシュ
ランプに発光のためのエネルギーを供給する電源と、フ
ラッシュランプの光を集光するための集光筒を備えたレ
ーザ励起装置において、フラッシュランプ内の電荷の移
動する方向に平行な向きの磁界が生ずるように、フラッ
シュランプの一方の電極側にN極、他方の電極側にS極
を持つ磁石を設置したレーザ励起装置が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載された装置においては、フラッシュランプの両
端部に磁石を配置するため、十分に磁場をかけることが
できず、したがって、フラッシュランプの放電電流を確
実に制御することは不可能であった。また磁場を十分に
かけるためには強力な磁石を用いなければならず、そう
すると装置が大型化してしまうので、実際にはそうした
装置を実現することは不可能であった。
報に記載された装置においては、フラッシュランプの両
端部に磁石を配置するため、十分に磁場をかけることが
できず、したがって、フラッシュランプの放電電流を確
実に制御することは不可能であった。また磁場を十分に
かけるためには強力な磁石を用いなければならず、そう
すると装置が大型化してしまうので、実際にはそうした
装置を実現することは不可能であった。
【0006】本発明は、以上の点にかんがみて成された
もので、ランプ励起固体レーザ発振器において、励起ラ
ンプ内の放電電流の変動を確実に抑えることができる装
置を提供することを目的とする。
もので、ランプ励起固体レーザ発振器において、励起ラ
ンプ内の放電電流の変動を確実に抑えることができる装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明においては、固体レーザ媒質を励起ランプに
より光励起させる固体レーザ発振器において、励起ラン
プの軸方向とほぼ直角の向きの磁場を形成する磁石を設
けるようにした。
に、本発明においては、固体レーザ媒質を励起ランプに
より光励起させる固体レーザ発振器において、励起ラン
プの軸方向とほぼ直角の向きの磁場を形成する磁石を設
けるようにした。
【0008】
【作用】磁石が形成する磁場によって励起ランプ内の放
電電流は一定方向の力を常に受けることにより、その変
動が抑えられ、したがってレーザ出力も安定した出力が
得られる。
電電流は一定方向の力を常に受けることにより、その変
動が抑えられ、したがってレーザ出力も安定した出力が
得られる。
【0009】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明による固体レーザ発振器の一実施例の
構成図である。図において、1はロッド型固体レーザ媒
質(たとえばYAG、ガラス等)、2は直管型の励起ラ
ンプ(たとえばクリプトン、キセノン等の希ガス放電管
等)、3は楕円筒状の集光反射鏡、4,5は共振ミラー
である。励起ランプ2に放電電流が流れると、励起ラン
プ2は発光し、集光反射鏡3によって固体レーザ媒質1
に集光される。これにより固体レーザ媒質1は励起さ
れ、誘導放出光が対向する共振ミラー4,5の間を繰り
返し増幅され、出力ミラー5よりレーザ発振光が出力さ
れる。
る。図1は本発明による固体レーザ発振器の一実施例の
構成図である。図において、1はロッド型固体レーザ媒
質(たとえばYAG、ガラス等)、2は直管型の励起ラ
ンプ(たとえばクリプトン、キセノン等の希ガス放電管
等)、3は楕円筒状の集光反射鏡、4,5は共振ミラー
である。励起ランプ2に放電電流が流れると、励起ラン
プ2は発光し、集光反射鏡3によって固体レーザ媒質1
に集光される。これにより固体レーザ媒質1は励起さ
れ、誘導放出光が対向する共振ミラー4,5の間を繰り
返し増幅され、出力ミラー5よりレーザ発振光が出力さ
れる。
【0010】図2はレーザ媒質1、励起ランプ2を含む
集光反射鏡3の断面図である。図に示すように、励起ラ
ンプ2近傍には集光反射鏡3の下側に永久磁石6が配置
されている。永久磁石6は、図1に示すように、励起ラ
ンプ2の軸方向に沿って複数個設けられている。もちろ
ん、永久磁石6は1個だけ用いてもよい。
集光反射鏡3の断面図である。図に示すように、励起ラ
ンプ2近傍には集光反射鏡3の下側に永久磁石6が配置
されている。永久磁石6は、図1に示すように、励起ラ
ンプ2の軸方向に沿って複数個設けられている。もちろ
ん、永久磁石6は1個だけ用いてもよい。
【0011】永久磁石6が作る磁場は図2の矢印Bの方
向になる。また励起ランプ2の放電電流(電離気体)7
は紙面に垂直の方向であるから、放電電流7の電荷は電
流の大きさと永久磁石の磁場の大きさに比例した力を矢
印Fの方向に受ける。そのため、図2に示すように、励
起ランプ2の放電電流7は励起ランプ管2内において、
固体レーザ媒質1寄りの方向に安定的に偏在して流れ
る。
向になる。また励起ランプ2の放電電流(電離気体)7
は紙面に垂直の方向であるから、放電電流7の電荷は電
流の大きさと永久磁石の磁場の大きさに比例した力を矢
印Fの方向に受ける。そのため、図2に示すように、励
起ランプ2の放電電流7は励起ランプ管2内において、
固体レーザ媒質1寄りの方向に安定的に偏在して流れ
る。
【0012】この様子を図3に示す。放電電流7の経路
は、一般に不安定で変動しやすいが、本発明による永久
磁石6の電磁作用により放電路すなわち発光域を一定に
することができるため、固体レーザ媒質1内の励起密度
分布が安定になるためレーザ出力の変動が抑えられて安
定化する。
は、一般に不安定で変動しやすいが、本発明による永久
磁石6の電磁作用により放電路すなわち発光域を一定に
することができるため、固体レーザ媒質1内の励起密度
分布が安定になるためレーザ出力の変動が抑えられて安
定化する。
【0013】上記装置によれば、励起ランプ2の近傍に
永久磁石6を配置することにより、放電電流7の変動を
抑えるような十分な磁場を与えることができる。そし
て、ランプ2の軸方向全体にわたって均一に磁場をかけ
ることができ、しかも装置も小型で安価に構成すること
ができる。
永久磁石6を配置することにより、放電電流7の変動を
抑えるような十分な磁場を与えることができる。そし
て、ランプ2の軸方向全体にわたって均一に磁場をかけ
ることができ、しかも装置も小型で安価に構成すること
ができる。
【0014】図4は本発明の他の実施例を示し、この実
施例では、先の実施例の永久磁石6の代りにコイル状の
電線を用いた電磁石8で磁場を作っている。電磁石8の
磁力は、コイルに流す電流を変化させることにより自由
に調整できる。電磁石8は1個でもよいが、図1の永久
磁石6のように励起ランプ2の軸方向に沿って複数配置
するようにしてもよい。その場合、各々の電磁石の電磁
力を別々に調整できるようにしてもよい。そうすれば、
たとえば励起ランプ2やレーザ媒質1等の部品のバラツ
キを補正することができる。
施例では、先の実施例の永久磁石6の代りにコイル状の
電線を用いた電磁石8で磁場を作っている。電磁石8の
磁力は、コイルに流す電流を変化させることにより自由
に調整できる。電磁石8は1個でもよいが、図1の永久
磁石6のように励起ランプ2の軸方向に沿って複数配置
するようにしてもよい。その場合、各々の電磁石の電磁
力を別々に調整できるようにしてもよい。そうすれば、
たとえば励起ランプ2やレーザ媒質1等の部品のバラツ
キを補正することができる。
【0015】さらに、コイルに流す電流は直流電流に限
らず、たとえば、パルス変調電流とすれば磁場の強さを
変化させることができ、それによりパルス変調のレーザ
出力を励起ランプ電流一定のまま実現できる。そのた
め、励起ランプ電流の変化によるいわゆる熱レンズ効果
の影響を受けずに共振器の安定を維持したままでレーザ
出力のパルス変調制御が可能である。
らず、たとえば、パルス変調電流とすれば磁場の強さを
変化させることができ、それによりパルス変調のレーザ
出力を励起ランプ電流一定のまま実現できる。そのた
め、励起ランプ電流の変化によるいわゆる熱レンズ効果
の影響を受けずに共振器の安定を維持したままでレーザ
出力のパルス変調制御が可能である。
【0016】なお、固体レーザ媒質、励起ランプ、集光
反射鏡等は上記実施例のものに限定されないことは言う
までもない。たとえば励起ランプは複数個あってもよ
く、その場合、ランプの各々に磁石を配置するようにし
てもよい。また磁石の位置(磁場の方向)も特に限定さ
れるものではなく、要するに、励起ランプ内の放電電流
に対して一定方向の磁場を与えるものであればよい。
反射鏡等は上記実施例のものに限定されないことは言う
までもない。たとえば励起ランプは複数個あってもよ
く、その場合、ランプの各々に磁石を配置するようにし
てもよい。また磁石の位置(磁場の方向)も特に限定さ
れるものではなく、要するに、励起ランプ内の放電電流
に対して一定方向の磁場を与えるものであればよい。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ランプ励起固体レーザ発振器の励起装置において、固体
レーザ媒質と励起ランプのほかに、永久磁石または電磁
石を設けたので、磁石による磁場と放電電流の相互作用
により力が発生する結果、放電電流を担う電荷に力が働
き、放電電流の放電経路が励起ランプ内で安定化され
る。このため固体レーザ媒質の励起量の安定化(励起ラ
ンプの放電電流の大きさの一定による)とともに、固体
レーザ媒質内の励起密度が安定化され、レーザ出変動が
抑えられて安定化が図られる。
ランプ励起固体レーザ発振器の励起装置において、固体
レーザ媒質と励起ランプのほかに、永久磁石または電磁
石を設けたので、磁石による磁場と放電電流の相互作用
により力が発生する結果、放電電流を担う電荷に力が働
き、放電電流の放電経路が励起ランプ内で安定化され
る。このため固体レーザ媒質の励起量の安定化(励起ラ
ンプの放電電流の大きさの一定による)とともに、固体
レーザ媒質内の励起密度が安定化され、レーザ出変動が
抑えられて安定化が図られる。
【図1】本発明の一実施例の概略図である。
【図2】図1の集光反射鏡の断面図である。
【図3】励起ランプ管内の放電電流経路を示す図であ
る。
る。
【図4】本発明の第2実施例を示す図である。
1 固体レーザ媒質 2 励起ランプ 3 集光反射鏡 4 全反射ミラー 5 出力ミラー 6 永久磁石 7 放電電流 8 電磁石
Claims (4)
- 【請求項1】 固体レーザ媒質を励起ランプにより光励
起させてレーザ光を発生させる固体レーザ発振器におい
て、前記励起ランプの軸方向とほぼ直角の向きの磁場を
形成する電磁石を設け、前記電磁石のコイルに流す電流
の大きさまたは波形が調整可能であることを特徴とする
固体レーザ発振器。 - 【請求項2】 固体レーザ媒質を励起ランプにより光励
起させてレーザ光を発生させる固体レーザ発振器におい
て、前記励起ランプの軸方向とほぼ直角の向きの磁場を
形成する複数の電磁石を前記励起ランプ近傍にその軸方
向に沿って配置し、前記電磁石のコイルに流す電流の大
きさまたは波形が調整可能であることを特徴とする固体
レーザ発振器。 - 【請求項3】 前記複数の電磁石の電磁力を別々に調整
できる請求項2に記載の固体レーザ発振器。 - 【請求項4】 前記電磁石のコイルに流す電流が、パル
ス変調電流である請求項1ないし3のいずれか1項に記
載の固体レーザ発振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6170066A JP2626566B2 (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 固体レーザ発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6170066A JP2626566B2 (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 固体レーザ発振器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0818130A JPH0818130A (ja) | 1996-01-19 |
JP2626566B2 true JP2626566B2 (ja) | 1997-07-02 |
Family
ID=15898006
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6170066A Expired - Lifetime JP2626566B2 (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 固体レーザ発振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2626566B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58197785A (ja) * | 1982-05-13 | 1983-11-17 | Mitsubishi Electric Corp | レ−ザ励起装置 |
JPS60235392A (ja) * | 1984-05-04 | 1985-11-22 | 松下電工株式会社 | 放電灯点灯装置 |
-
1994
- 1994-06-29 JP JP6170066A patent/JP2626566B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0818130A (ja) | 1996-01-19 |
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